JP2001040362A - 冶金用コークスの製造法 - Google Patents

冶金用コークスの製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強粘結炭の割合を増したり低灰分の石炭の割
合を増したりするなどの装入炭の配合変更によらずと
も、コークス品質の向上を図ることができる有力な冶金
用コークスの製造法を提供すること、より詳しくは、あ
る種の石炭種についての微粉除去工程を組み合わせるこ
とによりコークス品質の向上を図るようにすること、さ
らには従来の調湿工程と組み合わせて石炭乾燥による装
入嵩密度の向上も同時に達成することもできるようにす
ることを目的とする。 【解決手段】 配合炭を乾留して冶金用コークスを製造
するにあたり、各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコ
ークス品質に与える影響を予め把握しておき、配合炭の
うち少なくとも一部の銘柄の石炭について微粉部分を除
去して装入炭となし、その装入炭を炭化室に装入して乾
留を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある種の石炭種に
ついての微粉除去工程を組み合わせることにより、コー
クス品質の向上を達成するようにした冶金用コークスの
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冶金用コークスの性状は直接高炉操業に
影響することから、コークス品質を保ち、さらにはその
向上を図ることが要請される。コークス品質の中では、
特にコークス強度が重要であり、また灰分、硫黄分など
に着目することもある。
【0003】コークス品質を保ち、さらにはその向上を
図るためには、たとえば、コークス強度については強粘
結炭の割合を増すことが有効であり、灰分の少ないコー
クスを得ようとするときには低灰分の石炭の割合を増す
ことが有効である。しかしながら、これらは直ちにコス
トの急増を招くので、現在以上に強粘結炭の割合を増し
たり低灰分の石炭の割合を増すことは容易ではない。
【0004】装入炭の配合変更のほかに、二次的な工夫
として、炭化室への石炭充填密度を高める方法、成型炭
を配合する方法、乾留温度をあげたり乾留時間を長くす
るなど乾留条件を変更する方法などがある。このうち炭
化室への石炭充填密度を高めるために調湿炭を用いる方
法は、緻密で強度の高い良品質のコークスを製造し、ま
たコークスの製造コストを低減するために有効であり、
広く採用されている。
【0005】ところが、炭化室への石炭充填密度を高め
るために配合炭を乾燥して調湿するときには、最大で2
0銘柄程度の石炭が混合された状態で乾燥工程に送られ
て処理されるところ、原料炭を乾燥すると水を結合剤と
して擬似粒子化していた微粉部分が粗粒表面から剥がれ
るため、その微粉部分が乾燥工程またはコークス炉へ装
入される工程で発塵粉として顕在化してくる。この発塵
粉は環境上好ましくないことから、水分の低下にはおの
ずから限界(5〜6%)がある。
【0006】より低い装入炭水分でコークスを製造する
方法として、たとえば、第32回石炭科学会議発表論文
集(1995年10月、社団法人日本エネルギー学会発
行)の204〜207頁の「微粉塊成炭配合設備の稼動
(DAPS)の開発」と題する論文には、配合炭を乾燥
して微粉炭と粗粒炭とに分け、そのうちの微粉炭をダブ
ルロールコンパクター(Double Roll Compactor) を用い
て塊成化することにより塊成炭となすと共に、その塊成
炭を前記の粗粒炭に混合して、コークス炉に装入する方
法が示されている。
【0007】また特許第2773994号(特開平5−
65487号公報)には、粉砕原料石炭を微細粒石炭と
微粉含有粗粒石炭に分級し、微細粒石炭を圧縮成形して
成形炭とした後、前記の微粉含有粗粒石炭と配合してコ
ークス炉に装入する方法において、前記分級後の微粉含
有粗粒石炭を乾燥しつつ分級し、バインダーを添加して
撹拌し、その後、バインダー添加微粉含有粗粒石炭に前
記微細粒石炭を圧縮成形した成形炭を10〜30重量%
配合してコークス炉に装入するコークス炉の原料炭装入
方法が示されている。この特許公報には、それに先立つ
従来法として、粉砕原料石炭を微細粒石炭と粗粒石炭に
分級し、微細粒石炭はバインダーを添加してペレット等
に造粒し、これにバインダーを添加しない粗粒石炭を配
合してコークス炉に装入する方法があることについて言
及がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、配
合炭を乾燥して調湿する方法は、装入炭水分の低減に限
界があるため、嵩密度の大巾な向上は期待できない。
【0009】また、回収した微粉を塊成化ないし造粒し
て粗粒炭に配合する上述の方法は、複数の石炭を粒度別
性状の差を考慮することなく同時に乾燥するため、装入
嵩密度の向上効果以上の効果は期待できない上、工程が
複雑となり、塊成化ないし造粒に特別の装置や操作を必
要とするという不利を生ずる。また塊成炭や成型炭の使
用は、コークス炉を傷めやすいという問題点もある。
【0010】本発明は、このような背景下において、強
粘結炭の割合を増したり低灰分の石炭の割合を増したり
するなどの装入炭の配合変更によらずとも、コークス品
質の向上を図ることができる有力な冶金用コークスの製
造法を提供すること、より詳しくは、ある種の石炭種に
ついての微粉除去工程を組み合わせることによりコーク
ス品質の向上を図るようにすること、さらには従来の調
湿工程と組み合わせて石炭乾燥による装入嵩密度の向上
も同時に達成することもできるようにすることを目的と
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の冶金用コークス
の製造法は、配合炭を乾留して冶金用コークスを製造す
るにあたり、各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコー
クス品質に与える影響を予め把握しておき、配合炭のう
ち少なくとも一部の銘柄の石炭について微粉部分を除去
して装入炭となし、その装入炭を炭化室に装入して乾留
を行うことを特徴とするものである。
【0012】本発明の冶金用コークスの製造法のより具
体的な態様の一つは、配合炭を乾留して冶金用コークス
を製造するにあたり、配合炭を構成する各銘柄の石炭
を、コークス化したときに石炭の微粉部分がコークス品
質低下の原因になる傾向が大きいものの順に順位付け
し、その順位が高い石炭種を複数種まとめて第1配合炭
グループ、その順位が低い石炭種を複数種まとめて第2
配合炭グループとし、第1配合炭グループについては、
これを微粉部分と粗粒部分とに分離すると共に、微粉部
分を除去し、その第1配合炭グループのうちの粗粒部分
を前記第2配合炭グループの石炭種に混合して装入炭と
なし、その装入炭を炭化室に装入して乾留を行うことを
特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明においては、各銘柄の石炭の粒度別
の性状の違いがコークス品質に与える影響を予め把握し
ておき、配合炭のうち少なくとも一部の銘柄の石炭につ
いて微粉部分を除去して装入炭となす。
【0015】各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコー
クス品質に与える影響については、たとえば次のような
指標が用いられる。コークス強度に与える影響について
の指標に関しては、流動性(ギーセラー最高流動度の対
数値等)、粘結性(るつぼ膨張指数、ロガ指数等)、膨
張度(ディラートメーター最大膨張率)、微細組織成分
量(不活性成分量等)などがあげられる。その他のコー
クス品質に与える影響についての指標に関しては、灰
分、硫黄分、リン分などがあげられる。
【0016】個々の銘柄の石炭についてその微粉部分を
除去しておくこともできるが、それでは煩雑となるの
で、多くの場合には次のようにグループ化しておく方が
便利である。すなわち、石炭の粒度別性状の差を利用し
て、配合炭を構成する各銘柄の石炭を、コークス化した
ときに石炭の微粉部分がコークス品質低下の原因になる
傾向が大きいものの順に順位付けしておき、このように
順位付けしたとき、その順位が高い石炭種を複数種まと
めて第1配合炭グループ、その順位が低い石炭種を複数
種まとめて第2配合炭グループとする。
【0017】このうち第1配合炭グループについては、
これを微粉部分と粗粒部分とに分離すると共に、微粉部
分を除去する。どの粒径をもって微粉部分と粗粒部分と
するかについては、上記の指標に応じて決める。例をあ
げると、流動性を表わすギーセラー最高流動度の対数値
を指標に選ぶ場合には、たとえば粒径1mmを境にし、粘
結性を表わすCSN(るつぼ膨張指数、crucible swell
ing number)を指標に選ぶ場合には、たとえば粒径0.15
mmを境にするというようにする。ただし、ここであげた
粒径はあくまで事例であり、この粒径を境にすることが
好ましいという意味ではない。
【0018】微粉部分と粗粒部分との分離は、調湿のた
めの乾燥を行った調湿炭に対して行うことが有利であ
る。具体的には、第1配合炭グループの配合炭を気流型
乾燥機に導き、気流中に同伴する微粉部分を分離除去す
る。このようにすれば、本発明に従って微粉除去による
コークス品質向上が達成できるのみならず、石炭調湿
(水分低減)による装入嵩密度の向上も同時に達成でき
るからである。そしてこのように調湿炭に適用するとき
は、どの粒径をもって微粉部分と粗粒部分との区分とす
るかについては、上で述べたような指標のほかに、発塵
性の点も加味するようにすることが望ましい。
【0019】微粉部分と粗粒部分との分離は、上述の調
湿炭に対して実施する場合に限られず、通常プロセスの
通常炭についても適用することができる。
【0020】そして、その第1配合炭グループのうちコ
ークス品質低下の原因になる微粉部分が取り除かれた粗
粒部分を、前記第2配合炭グループの石炭種に混合して
装入炭となし、その装入炭を炭化室に装入して乾留を行
う。これにより、品質の高いコークスを製造することが
できる。
【0021】なお第1配合炭グループのうちの微粉部分
は、これを回収し、その性状を考慮して種々の用途に用
いる。装入に供する配合炭全体を同時に乾燥した場合に
は、配合炭を構成する各銘柄の性状の幅が広いので、微
粉を回収したときに用途(たとえば燃焼用)によっては
その微粉をそのままでは使用することができないことが
あるが、本発明においては第1配合炭グループの選択に
際して性状が限定されているので、その微粉部分も性状
が限定されており、その性状に見合った用途に直接使用
することが容易となる。微粉部分の用途の例は、製鉄所
内の高炉用微粉炭や電力供給用のボイラー用炭などであ
る。
【0022】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0023】参考例 この参考例は、本発明の考え方を、石炭の流動性を指標
にした場合を例にとって具体的な数値に基いて考察した
ものである。
【0024】次の表1に示すように、93種の銘柄の石
炭を、石炭の流動性(ギーセラー最高流動度の対数値、
log MF)の変化の大小を指標にして、 第1配合炭グループA:粗粉と微粉の流動性の差が+0.
05以上の銘柄 第2配合炭グループB:粗粉と微粉の流動性の差が+0.
05未満の銘柄 の2グループにグループ分けした(粗粉は1mm以上、微
粉は1mm未満とした)。+0.05で分類した理由は、±0
を理想とするが、最も変化の大きかった銘柄の値(+0.
244 )の20%を目安に行ったからである。
【0025】
【表1】 炭種数 炭種率 微粉を除いたときのlog MF グループ (個) (%) の変化の平均値 (ddpm) A 21 22.6 +0.103 B 72 77.4 −0.126
【0026】表1から、(イ)第1配合炭グループAに
属する銘柄の石炭については、これを粗粉と微粉とに分
離し、そのうちの粗粉のみを用いれば、log MFが大きく
なること、(ロ)第2配合炭グループBに属する銘柄の
石炭については、これを粗粉と微粉とに分離し、そのう
ちの粗粉のみを用いれば、log MFが小さくなるので、む
しろ粗粉と微粉とを分離せずにそのまま用いた方が流動
性の点で好ましいこと、がわかる。従って、第1配合炭
グループAから選択した石炭を粗粉と微粉とに分離し、
そのうちの粗粉を第2配合炭グループBから選択した石
炭に混合して装入炭とすれば、コークス品質の向上した
コークスが得られることがわかる。
【0027】実施例1 この実施例は、各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコ
ークス品質に与える影響として、コークス強度に関わる
石炭の粘結性を指標にした場合の例を示した実施例であ
る。
【0028】コークス用原料炭15銘柄を用い、各銘柄
ごとに、全体試料、0.15mm以上の粗粒部分、0.15mm未満
の微粉部分に分け、粘結性を示すCSN(るつぼ膨張指
数)の測定を行った。CSN測定の結果を表1に示す。
【0029】ここで0.15mmを境にして区分したのは、調
湿法を微粉の分離プロセスに適用する場合を考慮したと
き、発塵性の試験結果から、発塵を起こした微粉の粒径
が0.15mm(150μm )未満であると認められたからで
ある。
【0030】
【表2】 配合率 CSN(るつぼ膨張指数) 銘柄 (%) 全体試料 0.15mm以上 0.15mm未満 A 13 6 6 8 B 11 7 7 8・1/2 C 8 4・1/2 4・1/2 4・1/2 D 7 8 8 8・1/2 E 6 7・1/2 7・1/2 8・1/2 F 6 7 7 8 G 5 8・1/2 8・1/2 9・1/2 H 5 6・1/2 6・1/2 7・1/2 I 5 5 5 5・1/2 J 4 6・1/2 6 7 K 4 9 9 10 L 3 3 3 3・1/2 M 13 3 3 1 N 6 3・1/2 3・1/2 1・1/2 O 4 7 7・1/2 3 100
【0031】表2のように、M、N、Oの3銘柄を除く
12銘柄については、0.15mm未満の微粉部分のCSNが
全体試料の(そして粗粉部分の)それよりも高いか同じ
である。これに対してM、N、Oの3銘柄については、
0.15mm未満の微粉部分のCSNが全体試料の(そして粗
粉部分の)それよりも低い。従って、15銘柄全ての微
粉を回収除去したときは、A〜Lの12銘柄のCSNの
高い微粉が取り除かれたことにより、コークス強度の向
上が抑制されることが想定される。しかるに、M、N、
Oについては微粉部分は分離回収してその粗粒部分のみ
を用い、M、N、Oの3銘柄を除く12銘柄については
全体を用い、これらを混合してコークス用原料炭に用い
るようにすれば、得られるコークスの強度を向上させる
ことができることがわかる。
【0032】次に、上述のように、M、N、Oの3銘柄
の0.15mm未満の微粉は分離回収してその粗粒部分を用
い、M、N、Oの3銘柄を除く12銘柄については全体
を用い、これらを混合してコークス用原料炭としてコー
クスを製造した。
【0033】図1は、このようにしてコークス化を行っ
たときに得られたコークスのドラム強度DI150 15 (1
50回転後の15mm上指数)を示したものである。図1
から次のことがわかる。
【0034】ベース:微粉を分離しない場合(すなわ
ち、調湿プロセスでは全銘柄を乾燥したことに対応)の
ドラム強度は84.5であった。 ケース1:15銘柄全ての微粉を分離する場合(すなわ
ち、調湿プロセスで全銘柄を乾燥し、分離した微粉を戻
さないことに対応)のドラム強度は84.2であった。 ケース2:M、N、Oの3銘柄のみ微粉を分離除去する
場合(すなわち、本発明の方法)のドラム強度は84.7で
あった。
【0035】図1の結果は、本発明の方法(ケース2)
を採用したときに、ドラム強度がベースよりも 0.2向上
し、さらにケース1よりも 0.5向上したことを示してい
る。
【0036】従来においてはコークスのドラム強度の調
整は主として配合炭の配合変更で行っており、コークス
のドラム強度をアップさせるためには弱粘結炭を強粘結
炭に振り替えなければならないところ、価格の高い強粘
結炭の比率を増すことは、ドラム強度を 0.1アップさせ
るだけでも経済的に大きな負担となる。しかるに、上記
本発明の方法に従って特定の銘柄の石炭について微粉を
カットすることによっても、現在の弱粘結炭と強粘結炭
との比率を維持しながらコークス強度をアップすること
ができるので、その工業的意義は極めて大きいというこ
とができる。
【0037】実施例2 この実施例は、各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコ
ークス品質に与える影響として、石炭の灰分を指標にし
た場合の例を示した実施例である。
【0038】コークス用原料炭4銘柄の各銘柄ごとに、
全体試料、0.15mm以上の粗粒部分、0.15mm未満の微粉部
分についての灰分を測定した。また、各銘柄ごとに石炭
全体試料でコークス化した場合と、石炭の0.15mm未満を
除去した試料でコークス化した場合について、得られた
コークスの灰分を測定した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】 銘柄 単味炭灰分(石炭中) 灰分(コークス中) No. 全体試料 0.15mm以上 0.15mm未満 全体試料 0.15mm未満除去 1 9.6 % 9.3 % 15.3 % 13.0 % 12.6 % 2 9.7 % 8.7 % 14.5 % 12.3 % 11.0 % 3 10.4 % 10.5 % 9.0 % 12.6 % 12.7 % 4 10.4 % 11.0 % 10.0 % 12.6 % 13.3 %
【0040】No.1およびNo.2は、石炭の0.15mm未満の微
粉部分の灰分が全体試料のそれよりも多く、石炭全体試
料でコークス化した場合の方が、石炭の0.15mm未満を除
去した試料でコークス化した場合よりもコークスの灰分
が多くなっている。
【0041】一方、No.3およびNo.4は、石炭の0.15mm未
満の微粉部分の灰分が全体試料のそれよりも少なく、石
炭全体試料でコークス化した場合の方が、石炭の0.15mm
未満を除去した試料でコークス化した場合よりもコーク
スの灰分が少なくなっている。
【0042】従って、灰分の少ないコークスを得ようと
するときには、石炭の0.15mm未満の微粉部分の灰分が全
体試料のそれよりも多い銘柄については、0.15mm未満の
微粉部分を除去した石炭を用い、石炭の0.15mm未満の微
粉部分の灰分が全体試料のそれよりも少ない銘柄につい
ては、(0.15mm未満の微粉部分を除去することなく)全
体を用い、これらを配合して装入炭とすることが望まし
いことがわかる。
【0043】従来においてはコークス中の灰分の制御は
主として配合炭の配合変更により行われているが、本発
明に従って特定の銘柄の石炭について微粉をカットする
ことによっても、現在の弱粘結炭と強粘結炭との比率を
維持しながら、灰分の制御が可能となるので、その工業
的意義は極めて大きいということができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、強粘結炭の割合を増し
たり低灰分の石炭の割合を増したりするなどの装入炭の
配合変更によらずとも、各銘柄の石炭の粒度別の性状の
違いがコークス品質に与える影響を予め把握しておき、
配合炭のうち少なくとも一部の銘柄の石炭について微粉
部分を除去して装入炭となすことにより、コークス品質
(コークス強度、灰分、硫黄分、リン分など)の向上を
図ることができる。この方法は、従来にない着眼点に基
くものであり、コークス品質の向上を図る有力な冶金用
コークスの製造法であるということができる。
【0045】この方法を従来の調湿工程と組み合わせれ
ば、微粉除去によるコークス品質向上が達成できるのみ
ならず、石炭調湿(水分低減)による装入嵩密度の向上
も同時に達成することができる。
【0046】回収した微粉部分も、微粉部分の性状を考
慮して、それに合った用途に使用することが容易にな
る。また塊成化ないし造粒に特別の装置や操作を必要と
しないので、操業管理上取り扱いが容易であり、工程的
にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得たコークスのドラム強度を示した
ものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月4日(1999.8.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】コークス用原料炭15銘柄を用い、各銘柄
ごとに、全体試料、0.15mm以上の粗粒部分、0.15mm未満
の微粉部分に分け、粘結性を示すCSN(るつぼ膨張指
数)の測定を行った。CSN測定の結果を表に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配合炭を乾留して冶金用コークスを製造す
    るにあたり、各銘柄の石炭の粒度別の性状の違いがコー
    クス品質に与える影響を予め把握しておき、配合炭のう
    ち少なくとも一部の銘柄の石炭について微粉部分を除去
    して装入炭となし、その装入炭を炭化室に装入して乾留
    を行うことを特徴とする冶金用コークスの製造法。
  2. 【請求項2】配合炭を乾留して冶金用コークスを製造す
    るにあたり、 配合炭を構成する各銘柄の石炭を、コークス化したとき
    に石炭の微粉部分がコークス品質低下の原因になる傾向
    が大きいものの順に順位付けし、 その順位が高い石炭種を複数種まとめて第1配合炭グル
    ープ、その順位が低い石炭種を複数種まとめて第2配合
    炭グループとし、 第1配合炭グループについては、これを微粉部分と粗粒
    部分とに分離すると共に、微粉部分を除去し、 その第1配合炭グループのうちの粗粒部分を前記第2配
    合炭グループの石炭種に混合して装入炭となし、 その装入炭を炭化室に装入して乾留を行うことを特徴と
    する請求項1記載の冶金用コークスの製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7255766B1 (ja) * 2021-12-09 2023-04-11 Jfeスチール株式会社 石炭の粉砕方法および粉砕設備
WO2023106090A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 Jfeスチール株式会社 石炭の粉砕方法および粉砕設備

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JP7255766B1 (ja) * 2021-12-09 2023-04-11 Jfeスチール株式会社 石炭の粉砕方法および粉砕設備
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