JP3515831B2 - コークス炉用加熱装入炭の製造方法 - Google Patents
コークス炉用加熱装入炭の製造方法Info
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Description
コークス炉で製造するにあたり、コークス炉へ原料石炭
を挿入する前に加熱する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】コークス製造用原料炭を事前に乾燥加熱
してコークス炉に装入することにより、乾留所要時間の
短縮や装入密度の向上、コークス品質の改善が可能とさ
れている。例えば、原料炭を約200℃に加熱しコーク
ス炉にて乾留する方法としてプレカーボン法があり、そ
の加熱方法とコークス炉での乾留方法についてはTra
nsaction of ISIJ,1981,Vo
l.21に発表されている。又、原料炭の事前加熱によ
る効果を更に大きくする技術として、例えば特開平07
−109464号公報に提案されているような加熱温度
を350から450℃迄の範囲に高める方法がある。 【0003】原料炭加熱の一例として、プレカーボン法
のフロー図を図2に示す。石炭ヤードよりベルトコンベ
アにて搬送した原料炭を10乃至15銘柄所定の比率で
石炭配合ビンにてブレンドし、気流層加熱機あるいは流
動層加熱機にて連続的に高温ガスにより直接乾燥・加熱
した後、高温の粉砕された石炭を密閉されたベルトコン
ベアあるいはチェーンコンベアによりコークス炉へ搬送
し、装入する方法がとられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】石炭を350から45
0℃迄の範囲に加熱しコークス炉へ装入してコークスを
製造する方法においては、通常の8ないし10%の水分
を含む石炭をコークス炉へ装入する場合と比し、以下の
コークス炉操業上および化成品品質上の問題が発生す
る。通常の8ないし10%の水分含有率の石炭は水分を
バインダーとして粒径0.3mm以下の微粉部分は粒径
0.3mm以上の粗粉部分表面に付着し疑似粒子を形成
しているが、コークス炉装入前に100℃以上に加熱さ
れた石炭は水分を含有せず従って微粉部分は単離してい
る。そのため約1000℃のコークス炉内へ石炭を装入
した場合、石炭から急激に発生する熱分解ガスの流れに
随伴し炭化室内を上昇し発生ガス管へ吸引される。その
結果、これら微粉石炭は高温の炭化室内加熱壁表面でカ
ーボン化し厚いカーボン層を生成することによりコーク
ス炉の押出作業を困難とする。又、発生ガスの精製工程
でガス冷却により分離されるタール中へ混入することに
よりタール純度が低下し、最終製品であるピッチの品質
を低下せしめる。 【0005】本発明は、石炭を最高450℃程度迄事前
に加熱するコークス製造方法において、石炭の微粉部分
に由来する上記の問題を解決するための方法を提供する
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。粘結炭および非微粘結炭を配合したコークス炉
装入炭を350℃以上450℃以下に加熱した後にコー
クス炉へ装入し乾留するコークス炉用加熱装入炭の製造
方法において、前記コークス炉装入炭を250℃以上3
50℃以下に加熱後、分級し、0.3mm以下の粒径の
コークス炉装入炭の微粉を350℃以上450℃以下に
加熱、成型した後、0.3mm超のコークス炉装入炭の
粗粉と混合して、コークス炉に装入することを特徴とす
るコークス炉用加熱装入炭の製造方法である。 【0007】 【作用】本発明の作用を実施態様に基づき説明する。図
1に本発明を用いた場合のコークス炉用加熱装入炭の製
造プロセスを示す。 【0008】石炭配合ビン1において非微粘結炭40〜
60wt%、残りを粘結炭として配合し、混合される。
ここで粘結炭とは石炭中溶融成分(ビトリニット)の反
射率が0.9以上の石炭を、非微粘結炭とは石炭中溶融
成分の反射率が0.9未満の石炭を意味している。 【0009】この混合炭は、コークス炉装入炭の水分を
なくしかつ高温とすることでコークス炉の乾留時間を短
縮すべく、コークス炉へ装入される以前に乾燥および加
熱される。即ち、ベルトコンベアにて流動層加熱機6に
搬送され、高温燃焼廃ガスにより250℃から350℃
の範囲の温度へ乾燥・加熱される。適正な加熱温度とし
て、250℃未満ではコークス炉の生産速度を早める効
果が小さく、350℃超では粘結炭の溶融による加熱機
壁および搬送機械類への付着とビン内での固着が懸念さ
れることから上記温度が適正である。 【0010】流動層のように大量の加熱ガスによる石炭
の加熱機では、加熱ガス量に従い加熱機内ガス流速が決
まりそのガスに同伴する微粉の粒径が決まる。この微粉
は別途サイクロン3あるいはバッグフィルター等により
分別収集することが出来る。この場合、流動層加熱機6
は多室構造とし、最終室で微粉を分離することとすれば
加熱用熱量が一定の場合でも最終室へのガス送風量の調
整により、任意の粒径の微粉石炭を分離することが出来
る。通常、炭化室内でのカーボン化あるいはガスへ随伴
しタールへ混入する石炭粒径は0.3mm以下であるこ
とが認められており、この粒径を飛散可能な流動層加熱
機最終室のガス量を設定することは容易である。 【0011】サイクロン3あるいはバッグフィルターで
捕集される粒径0.3mm以下の石炭微粉は石炭全体の
約30%重量部であるが、圧密成型することによりコー
クス炉へ装入した時の炭化室壁面への付着、およびター
ルへの混入等の問題点を解消することができる。微粉炭
の圧密成型には従来高価なバインダーが必要であった
が、微粉に含まれる粘結炭が溶融開始する温度迄更に加
熱することにより溶融した粘結炭をバインダーとして利
用することができる。粘結炭の溶融開始温度は通常40
0℃であるが銘柄により異なり、ここでは石炭のギーセ
ラープラストメーターの測定値から350℃以上450
℃以下とした。ここで350℃未満では石炭の溶融が始
まっておらずバインダーとして使用できない。また45
0℃超では溶融が進みすぎ圧密成型時に装置に付着する
ため好ましくない。分級を伴わない石炭の加熱には滞留
時間のバラツキが少なく加熱速度の早い気流層加熱機2
が有利である。この場合、更に対象が0.3mm以下の
微粉であるため通常の気流層加熱機の塔高30から40
mに比し10から20mの小型の気流層加熱機にて50
0℃の加熱ガスにて1秒以内の短時間での加熱が可能で
ある。 【0012】成型機7にて成型した後の形状はコークス
炉へ粗粒石炭と成型炭を混合装入することから、成型炭
の偏析の少ない球近似形状(例えばマセック型)が好ま
しい。粘結炭が溶融を開始した状態での粘結炭と非微粘
結炭の混合炭を、250から400kg/cm2 の成型
圧でバインダーなしで成型できることを実験的に検証し
ている。勿論、成型圧を低減せしめることにより成型装
置を簡素化する場合には、成型を容易とするため生ター
ルあるいは軟ピッチ等のバインダーを添加する方法も併
用することができる。 【0013】成型炭は流動層から排出される粗粒石炭と
混合機8で混合され、酸化を防ぐため密閉され保温され
た搬送機器、例えばチェーンコンベアによりコークス炉
へ搬送され装入される。 【0014】 【実施例】4000トン/日の生産能力を持つコークス
炉の装入炭製造プロセスを例として図1のフローに従い
説明する。この場合石炭処理能力としては230トン/
時となる。 【0015】石炭を高温加熱しコークス炉へ装入する技
術を用いれば、前述の特開平07−109464号公報
に記載されるように、粘結炭と非微粘結炭はほぼ等量の
50%配合できる。10数種類の粘結炭及び非微粘結炭
は石炭配合ビン1で所定配合比率で混合される。 【0016】230トン/時程度の能力を持つ流動層加
熱機6は、寒冷地の炭鉱において石炭の凍結を防止する
ための乾燥用途に実機例は多数あり工業技術としては容
易に設計が可能である。この場合には、微粉分級を同時
に行うため微粉炭の飛散速度に準拠した加熱機内ガス流
速の決定が必要であるが、石炭微粉のガス搬送について
は例えば製鉄用高炉の微粉炭吹込み装置等で多くの実機
例があり経験範囲内で対処出来る。 【0017】石炭を0.3mmで分離した場合、約30
%が0.3mm以下の微粉炭として分離されるため、以
降の気流層加熱機2、成型機7は80トン/時の能力で
充分であった。気流層加熱機は直立円筒状とし、石炭供
給を半径方向に均一に整える分散供給装置、加熱ガスと
加熱炭を分離する微粉捕集装置を備える必要がある。成
型機7はロール径1.5m程度のダブルロール成型機と
し、容量30cc程度の小型成型炭を製造できる機種と
する。この場合、原料が高温石炭であることから、発
塵、酸化を防止するため、スクリューフィーダー型原料
供給装置を備えた密閉型成型機を使用することが出来
る。 【0018】混合機8は粗粒石炭と成型炭を混合しコー
クス炉の装入炭とするものであり、ベルト上に粗粒石炭
と成型炭を所定比率でパイルする形式が望ましい。 【0019】バッファービン4は、連続して製造される
加熱装入炭をコークス炉へ約10分に1回の頻度で装入
するためのバッファーの機能を持ち、その容量は約40
トンである。 【0020】上記の装置を用いて、粘結炭50%、非微
粘結炭50%の配合比率の混合炭を流動層加熱機で30
0℃に加熱するとともに分級し、0.3mm以下の微粉
炭を気流層加熱機にて400℃に加熱した後に250k
g/cm2 の圧力で成型して、0.3mm超の粗粉を混
合してコークス炉へ装入した場合、装入炭の全水分を9
%低下し、かつ平均温度330℃の高温石炭を使用した
効果として、乾留時間を従来の15時間から約6時間に
短縮できた。 【0021】 【発明の効果】本発明により、非微粘結炭が大量に使用
できるとともに、コークス炉への石炭装入時の発塵を抑
制し、乾留時間の短縮によるコークスの生産性向上が達
成できる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 粘結炭および非微粘結炭を配合したコー
クス炉装入炭を350℃以上450℃以下に加熱した後
にコークス炉へ装入し乾留するコークス炉用加熱装入炭
の製造方法において、前記コークス炉装入炭を250℃
以上350℃以下に加熱後、分級し、0.3mm以下の
粒径のコークス炉装入炭の微粉を350℃以上450℃
以下に加熱、成型した後、0.3mm超のコークス炉装
入炭の粗粉と混合して、コークス炉に装入することを特
徴とするコークス炉用加熱装入炭の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16337495A JP3515831B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | コークス炉用加熱装入炭の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16337495A JP3515831B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | コークス炉用加熱装入炭の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0913042A JPH0913042A (ja) | 1997-01-14 |
JP3515831B2 true JP3515831B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=15772675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16337495A Expired - Lifetime JP3515831B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | コークス炉用加熱装入炭の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3515831B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100267850B1 (ko) * | 1997-07-15 | 2000-10-16 | 윤종용 | 음성우편시스템과개인용컴퓨터간의음성데이터송수신장치및방법 |
JP4724528B2 (ja) * | 2005-03-22 | 2011-07-13 | 新日本製鐵株式会社 | 気流式加熱装置 |
JP2007211166A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Nippon Steel Corp | コークス炉の操業方法 |
-
1995
- 1995-06-29 JP JP16337495A patent/JP3515831B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0913042A (ja) | 1997-01-14 |
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