JP7255060B2 - 樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
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Description
項1.1,3,4,6-テトラアリルグリコールウリル(以下「化合物A」と記載することもある。)及びポリフェニレンエーテル樹脂を含む樹脂組成物。
項2.前記ポリフェニレンエーテル樹脂が、式(1):
で表される構造を有する化合物である、項1に記載の樹脂組成物。
項3.前記ポリフェニレンエーテル樹脂の重量平均分子量(Mw)が1000~120000である、項1又は2に記載の樹脂組成物。
項4.項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物及び基材を含むプリプレグ。
項5.項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸した後、加熱乾燥して半硬化させることを含むプリプレグの製造方法。
項6.項4に記載のプリプレグが複数積層されてなる積層板。
項7.項4に記載のプリプレグ又は項6に記載の積層板の表面に金属箔を有する金属張積層板。
項8.項4に記載のプリプレグ、項6に記載の積層板又は項7に記載の金属張積層板の硬化物。
項9.項8に記載の硬化物を含むプリント配線板。
項10.項9に記載のプリント配線板の表面に回路(導体パターン)を有するプリント配線板。
本発明の樹脂組成物は、架橋剤として1,3,4,6-テトラアリルグリコールウリル(化合物A)、及び樹脂としてポリフェニレンエーテル樹脂を含むことを特徴とする。
で表される構造を有する化合物が挙げられる。
RAで示されるC2~C6アルケニル基としては、鎖状又は分岐状のC2~C6アルケニル基が挙げられ、具体的には、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基等が挙げられる。
RAは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基が好ましい。
nは1~400が好ましい。
Yは、-O-又は式(4):
で表される化合物が挙げられる。
Zは、-C(=O)-が好ましい。
R4で示されるC2~C6アルケニル基としては、鎖状又は分岐状のC2~C6アルケニル基が挙げられ、具体的には、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基等が挙げられる。
R4で示されるアリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる。
R4は、水素原子が好ましい。
Wで示されるシクロアルキレン基としては、例えば、シクロヘキサン-1,1-ジイル基等が挙げられる。
Wで示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC2~C6アルケンジイル基としては、例えば、エチレン-1,1-ジイル、2,2-ジクロロエチレン-1,1-ジイル等が挙げられる。
Wで示される-(アルキレン)-(フェニレン)-(アルキレン)-としては、例えば、-(C1~C3アルキレン)-(フェニレン)-(C1~C3アルキレン)-等が挙げられる。このC1~C3アルキレンは、前記Zで示されるC1~C3アルキレン基の中から任意に選択することができる。
Wは、C1~C6アルキレン基が好ましく、C1~C3アルキレン基(特にジメチルメチレン基)がより好ましい。
ビスビニルフェニルメタン、
1,2-ビス(m-ビニルフェニル)エタン、
1,2-ビス(p-ビニルフェニル)エタン、
1-(p-ビニルフェニル)-2-(m-ビニルフェニル)エタン、
1,3-ビス(m-ビニルフェニルエチル)ベンゼン、
1,3-ビス(p-ビニルフェニルエチル)ベンゼン、
1-(p-ビニルフェニルエチル)-3-(m-ビニルフェニルエチル)ベンゼン、
1,4-ビス(m-ビニルフェニルエチル)ベンゼン、
1,4-ビス(p-ビニルフェニルエチル)ベンゼン、
1,6―(ビスビニルフェニル)ヘキサン及び側鎖にビニル基を有するジビニルベンゼン重合体(オリゴマー)等が挙げられる。
N,N′-(2,2,4-トリメチルヘキサメチレン)ビスマレイミド、
N,N′-デカメチレンビスマレイミド、
N,N′-オクタメチレンビスマレイミド、
N,N′-ヘプタメチレンビスマレイミド、
N,N′-ヘキサメチレンビスマレイミド、
N,N′-ペンタメチレンビスマレイミド、
N,N′-テトラメチレンビスマレイミド、
N,N′-トリメチレンビスマレイミド、
N,N′-エチレンビスマレイミド、
N,N′-(オキシジメチレン)ビスマレイミド、
1,13-ビスマレイミド-4,7,10-トリオキサトリデカン、
1,11-ビスマレイミド-3,6,9-トリオキサウンデカン等が挙げられる。
N,N′-(4-メチル-1,3-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(1,3-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(1,4-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(1,2-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(1,5-ナフチレン)ビスマレイミド、
N,N′-(4-クロロ-1,3-フェニレン)ビスマレイミドや、
N,N′-(メチレンジ-p-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(4,4′-ビフェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(スルホニルジ-p-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(オキシジ-p-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(3,3′-ジメチル-4,4′-ビフェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-(ベンジリデンジ-p-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-[メチレンビス(3-クロロ-4-フェニレン)]ビスマレイミド、
N,N′-[メチレンビス(3-メチル-4-フェニレン)]ビスマレイミド、
N,N′-[メチレンビス(3-メトキシ-4-フェニレン)]ビスマレイミド、
N,N′-(チオジ-p-フェニレン)ビスマレイミド、
N,N′-3,3′-ベンゾフェノンビスマレイミド、
N,N′-[メチレンビス(3-メチル-5-エチル-4-フェニレン)]ビスマレイミド、
N,N′-[テトラメチレンビス(オキシ-p-フェニレン)]ビスマレイミドや、
2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、
ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル)]スルホン、
1,4-フェニレンビス(4-マレイミドフェノキシ)、
ビス[3-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、
ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、
1,3-フェニレンビス(4-マレイミドフェノキシ)、
ビス[4-(4-マレイミドフェニルチオ)フェニル]エーテル等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、カテコール、レゾルシノール等の多価フェノール又はグリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル類(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂);
p-ヒドロキシ安息香酸、β-ヒドロキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル類;
フタル酸、テレフタル酸等のポリカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル類;
1,3,4,6-テトラグリシジルグリコールウリル等の分子内に2つ以上のエポキシ基を有するグリシジルグリコールウリル化合物;
3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の環状脂環式エポキシ樹脂;
トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントイン型エポキシ樹脂等の含窒素環状エポキシ樹脂;
エポキシ化フェノールノボラック樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂);
エポキシ化クレゾールノボラック樹脂;
エポキシ化ポリオレフィン;
環式脂肪族エポキシ樹脂;
ウレタン変性エポキシ樹脂;
炭素-炭素二重結合およびグリシジル基を有する有機化合物と、SiH基を有するケイ素化合物とのヒドロシリル化付加反応によるエポキシ変性オルガノポリシロキサン化合物(例えば、特開2004-99751号公報や特開2006-282988号公報に開示されたエポキシ変性オルガノポリシロキサン化合物)等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のプリプレグは、樹脂組成物と基材とを含むことを特徴とする。基材としては、例えば、繊維(ガラス繊維等の無機繊維、ポリイミド繊維等の有機繊維等)の織布又は不織布、紙等が挙げられる。ガラス繊維の材質は、通常のEガラスの他、Dガラス、Sガラス、NEガラス、クォーツガラス等が挙げられる。必要に応じて、基材にシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤を塗布して使用することができる。
積層板の成形及び硬化反応は、通常、熱プレス機を用いて同時に行うことができる。或いは、最初に積層成形して半硬化の積層板を得た後、熱処理機で処理して完全に硬化させてもよい。加熱加圧成形は、50~300℃(特に、80~250℃)、0.1~50MPa(特に、0.5~10MPa)の加圧下、1分~10時間程度(特に、30分~5時間程度)で実施できる。
また、本発明の樹脂組成物は、従来のポリフェニレンエーテル樹脂及びトリアリルイソシアヌレートを含む樹脂組成物に比べて、揮発性が低い。そのため、樹脂組成物の硬化時に生じる装置の汚染を抑えることができる。
下記の化合物を原料に用いた。
・TAIC:イソシアヌル酸トリアリル(トリアリルイソシアヌレート)(東京化成工業(株)製)
・TA-G:1,3,4,6-テトラアリルグリコールウリル(四国化成工業(株)製)
・PPE樹脂:SA9000‐111、メタクリル変性ポリフェニレンエーテル(分子量:2300)(SABIC製)
・相溶化剤:タフプレンA、スチレン・ブタジエンブロックコポリマー(スチレン/ブタジエン重量比=40/60)(旭化成(株)製)
・ラジカル開始剤:パーブチルP、α,α’-ジ(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(日本油脂(株)製)
・有機溶媒:トルエン(富士フイルム和光純薬(株)製)
(1)硬化物の製造
表1に記載された配合組成の樹脂組成物をそれぞれ調製した後、2mm厚のコの字型シリコンゴムを2枚のガラス板で挟み込むことで作製した型中にその樹脂組成物を流し込み、続いて70℃に加温した送風オーブン中に入れて恒量になるまでトルエンを留去した。その後、120℃/0.5h+150℃/0.5h+190℃/1hの条件で熱処理を行うことにより硬化物を製造した。
上記(1)で用いた架橋剤TAIC及びTA-Gについて、5%重量減少温度を測定した。測定は示差熱熱重量測定装置(STA7300、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用い、サンプル重量10mg、昇温条件10℃/min、窒素フロー(200ml/min.)の条件で測定を行った。その結果を表1に示す。
上記(1)で製造された硬化物について、熱機械分析装置(TMA7100、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用い、昇温条件5℃/min.の条件で測定し、得られたチャートから接線法を用いて求めた。その結果を表1に示す。
Claims (9)
- 1,3,4,6-テトラアリルグリコールウリル及び式(II):
Yは、-O-又は式(4):
で表される化合物を含む樹脂組成物。 - 前記式(II)で表される化合物の重量平均分子量(Mw)が1000~120000である、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物及び基材を含むプリプレグ。
- 請求項4に記載のプリプレグが複数積層されてなる積層板。
- 請求項4に記載のプリプレグ又は請求項5に記載の積層板の表面に金属箔を有する金属張積層板。
- 請求項4に記載のプリプレグ、請求項5に記載の積層板又は請求項6に記載の金属張積層板の硬化物。
- 請求項7に記載の硬化物を含むプリント配線板。
- 請求項8に記載のプリント配線板の表面に回路を有するプリント配線板。
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