JP7254108B2 - 制振部分を備えた機械式時計軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、制振部分を備えた機械式時計軸受に関する。
本発明はまた、そのような軸受を含む時計ムーブメントに関する。
本発明は、時計機構、より具体的には回転ガイドの分野に関する。
自動巻きを備えた機械式腕時計は、一般に、ゼンマイを巻き上げるための振動巻上錘が提供される。振動錘の旋回を可能にするために、これまでは、通常、サスペンションとしてボール軸受から作られている。
軸受の構成要素は、通常、金属、特に、鋼、真ちゅう、または銅-ベリリウム合金である。
しかしながら、そのようなボール軸受は、音波の形態でノイズを発生させ、これは、腕時計の装着者にとって迷惑となり得る。これらのノイズの発生源は、特に、胴体間の接触の粗さ、製造時の形状欠陥、または摩擦による胴体の摩耗によるものなど、多様である。
この問題を解決するために、たとえば、欧州特許出願公開第3460275号(特許文献1)において、ボールと、軸受の他の胴体との間の接触面を低減することが求められてきた。しかしながら、そのような軸受は、粘度がより高い大量の潤滑剤を必要とし、それが巻上能力を制限する可能性がある。潤滑剤は腕時計の外側からも見え、これが、不快で美的ではない効果を引き起こす可能性がある。
欧州特許出願公開第3460275号 欧州特許出願公開第3418595号
F.Yin著、「Development and application of high damping alloys for noise and vibration control」(ノイズおよび振動制御のための高制振合金の開発および適用)、ICSV 14、2007年7月9~12日、豪州ケアンズ
本発明の目的は、前述の問題を回避する機械式軸受、特にボール軸受を提案することである。
この目的のために、本発明は、計時器の機械式ムーブメントに配置されることを意図された機械式時計軸受に関し、この軸受は、共通の回転軸の周りに同軸な、ランニングトラックを形成する少なくとも1つの内枠および少なくとも1つの外枠、ならびに、複数のホイールを案内する内枠と外枠との間の相対的な動きの間に、ランニングトラックにおいてスライドまたは回転する複数のホイールを含み、前記内枠と外枠とのうちの少なくとも一方は、動的な枠である。
本発明は、軸受の少なくとも1つの構造部分が、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造され、その制振係数が10%を超え、好ましくは30%を超えるという点で注目に値する。
このような軸受によって、振動錘の動きによる振動が大幅に減衰される。したがって、自動巻きを備えた腕時計を装着しても、特に手首に不快感を与えることはない。
さらに、金属材料を使用することで、水分の吸収やガスの放出など、合成材料における制振の問題を回避することが可能となる。それに加えて、金属材料は、より高い品質を有し、高級計時器において、より貴重であり、一般にはるかに強い。
本発明の特定の実施形態によれば、金属材料は、100MPaを超える、好ましくは400MPaを超える、または600MPaさえも超える引張強度を有する。
本発明の特定の実施形態によれば、材料は、以下のリスト、すなわち、
- 少なくとも80%のマンガンと、銅との合金と、
- 少なくとも80%、好ましくは82%の銅と、好ましくは12%および5%のアルミニウムおよびニッケルとの合金と、
- 少なくとも80%、好ましくは85%の鉄と、好ましくは12%および3%のクロムおよびアルミニウムとの合金と、
- 少なくとも60%、好ましくは65%の鉄と、好ましくは35%のコバルトとの合金と、
- 少なくとも90%、好ましくは95%の鉄と、好ましくは6%および0.2%のアルミニウムおよび炭素との合金と、
- 少なくとも70%、好ましくは73%のマンガンと、好ましくは20%、5%、および2%の銅、ニッケル、および鉄との合金であって、少なくとも130のビッカース硬度数を有する合金と、
- 少なくとも50%、好ましくは55%のニッケルと、好ましくは45%のチタンとを備えるニチノールタイプの合金と、から選択されるべきである。
本発明の特定の実施形態によれば、軸受は、前記枠のうちの1つと、ムーブメントの自動巻上システムのブリッジとの間に配置されることを意図された第1の制振部品を備え、第1の制振部品は、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造された軸受の部分を形成する。
本発明の特定の実施形態によれば、軸受は、前記枠のうちの1つと、ナットまたはねじなど、ムーブメント上に軸受を保持するための手段との間に配置されることを意図された第2の制振部品を備え、第2の制振部品は、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造された軸受の部分を形成する。
本発明の特定の実施形態によれば、第1および/または第2の部品は、ワッシャである。
本発明の特定の実施形態によれば、第1および/または第2の部品は、チューブである。
本発明の特定の実施形態によれば、外枠は、制振材料から製造される。
本発明の特定の実施形態によれば、内枠は、制振材料から製造される。
本発明の特定の実施形態によれば、前記ホイールは、高い制振能力を有する金属材料から製造されたボールである。
本発明はまた、そのような軸受を含む時計ムーブメントに関する。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。
本発明の第1の実施形態によるボール軸受を提供され、自動巻きを備えた機械式ムーブメントの一部の断面を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形によるボール軸受を提供され、自動巻きを備えた機械式ムーブメントの一部の断面を概略的に示す図である。 ワッシャの形態の制振部品と、チューブの形態の制振部品とを概略的に示す図である。 特定の材料および合金の制振係数を、材料の引張強度の関数として示すグラフであり、このグラフは、F.Yinによる記事「Development and application of high damping alloys for noise and vibration control」(ノイズおよび振動制御のための高制振合金の開発および適用)(ICSV 14、2007年7月9~12日、豪州ケアンズ)(非特許文献1)に公開されている。
本発明は、たとえば図1および図2に示されるように、時計ムーブメント10のための自動巻きを備えた機械式軸受1に関する。
図1および図2において、ムーブメント10は、針を備えた表示システム用のアーバ2、様々な歯車列およびムーブメント要素10が組み立てられる自動巻上システムブリッジ3、ならびに、図1におけるねじ7および図2におけるナット9のような保持手段によって自動巻上システムのブリッジ3に固定されたボール軸受1を備える。
この軸受1は、従来、共通の回転軸Dの周りに同軸な、少なくとも1つの内枠4、14、および少なくとも1つの外枠5、15を含む。針および軸Dを備えた表示システムのアーバ2は同一直線上にあり、表示システムのアーバ2は、軸受1に対してブリッジの反対側に組み立てられる。
組み立てられると、これらの内枠4、14および外部5、15枠は、ランニングトラック20を形成し、ここではボールである複数のホイール12、13は、内枠4、14と外枠5との間の相対運動でスライドまたは回転する。ランニングトラック20は、内部回転導管であり、これは、ホイール12、13を保持して、これらホイールが導管内で移動することを可能にする。
本発明は、単一の内枠4、14および単一の外枠5、15の簡略化された場合の図に示され、当業者は、内枠4、14と外枠5、15との間に、ホイール12、13のためのランニングトラック20をおのおのが含む、複数のステージを含む軸受に本発明を推定できる。外枠5、15は、単一の外部レースによって形成される。当然、外枠5、15はまた、複数の並置された外部レースから構成され得る。
軸受1は、ブリッジ3上に組み立てられる。図1または図2において、機械式軸受1は、ねじ7およびナット9を通過させるための軸方向中央孔16を備える。ねじ7は、巻上システムのブリッジ3の下のカラー18によって保持されたスタッド8にねじ込まれ、ナット9は、スタッド8の周りにねじ込まれる。ねじ7またはナット9、ならびにスタッド8は、軸受1の軸D上に配置される。スタッド8は、ボール軸受1の下の孔16に挿入される一方、ねじ7またはナット9は、軸受1の上部上の孔16に挿入される。
ランニングトラック20を含むそのようなステージでは、少なくとも内枠4、14または外枠5、15は動的な枠であり、すなわち、プレート、ブリッジ3、または同様のものの時計ムーブメントの静的な構成要素と比較して、軸受の通常の機能中に移動可能である。図示されていない特定の変形では、内枠4、14は動的な枠であり、外枠5、15は動的な枠である。図2に示す別の変形例では、内枠4、14は静的な枠であり、外枠5、15は動的な枠である。図示されていないさらに別の変形では、内枠は動的な枠であり、外枠5、15は静的な枠である。
そのような軸受1は、時計用途向けに設計されており、このため、寸法が非常に小さく、
- 境界を含んで1.6mmから20.2mmの直径、
- ホイールがボールである場合、境界を含んで0.2mmから0.6mmのボール直径、
- 境界を含んで0.4mmから1.5mmであり、ホイールが、境界を含んで0.2から0.6mmの直径を有するボールである場合、1.0mm以下である回転軸方向の内枠4、14の厚さ、
- 境界を含んで0.4mmから1.5mmであり、ホイールが、境界を含んで0.2mmから0.6mmの直径を有するボールである場合、1.0mm以下である回転軸方向の外枠5、15の厚さ、である。
より具体的には、最小の軸受は、直径0.2mmのボールを有し、直径1.6mmの場合、その厚さは、0.4から1mmの間である。
また、最大の軸受は、最大0.6mmの直径のボールを有し、5.7から20.2mmの直径の場合、その厚さは最大1.5mmにまで及ぶ。
図1または図2に示す軸受1は、本発明によるボール軸受であり、直径5.7mm、ボールの直径0.5mm、内枠の厚さ1.0mm、外枠の厚さ1.0mmである。
本発明によれば、軸受1の少なくとも1つの構造部分は、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造され、その制振係数は、10%より大きく、好ましくは30%より大きい。構造部分は、たとえば、枠や制振部品など、ホイールまたはボールとは異なる軸受の部分を意味する。もちろん、ホイールまたはボールも、これと同じ材料で作ることができるが、ボール軸受の構造部分に追加される。
図1および図2の第1の実施形態では、軸受1は、自動巻上システムの内枠4、14とブリッジ3との間に配置された第1の制振部品6を備える。第1の部品6は、自動巻上システムのブリッジのディスク19上に配置される。軸受1はさらに、内枠4、14と、ムーブメント10上に軸受1を保持するための手段、すなわち、ねじ7またはナット9との間に配置された第2の制振部品17を備える。第2の部品17は、内枠4、14の上面にくり抜かれたベッド21内に配置される。制振部品は、ワッシャまたはフラットディスクであり、ねじ、ナット、またはスタッドの配置に応じて通過することが可能な中央開口部を備えている。ねじまたはナットは狭いため、第2の部品は、第1の部品よりも小さい。制振部品は、軸受の軸を中心に同心円状である。
図3は、ワッシャの形態である、第1の実施形態の制振部品6、7を示す。チューブの形態の制振部品22も示される。チューブは、ワッシャと同様に配置された中空の細長い部品である。実際、別の実施形態によれば、振動を吸収するためにチューブが使用され得る。
制振部品6、17、22は、制振能力が高く、その制振係数が10%を超える、好ましくは30%を超える弾性金属材料から製造される。そのような制振係数は、計時器の装着者に十分な快適さを提供する。したがって、これらの制振部品は、ボール軸受1によって生成される振動を吸収する。
動的な機械的分析では、胴体は、ひずみまたは振動変形を受ける。制振係数δは、損失係数とも呼ばれ、次式にしたがって、材料の制振能力によって特徴付けられる。
δ=Ediss/Emax、ここで、Edissは、振動サイクル中に材料によって散逸されるエネルギであり、Emaxは、振動サイクル中に材料によって蓄積される最大変形エネルギである。
金属材料は、以下のリスト、すなわち、
- 少なくとも80%のマンガンと、銅との合金と、
- 少なくとも80%、好ましくは82%の銅と、好ましくは12%および5%のアルミニウムおよびニッケルとの合金と、
- 市販の合金「Silentalloy」のように、少なくとも80%、好ましくは85%の鉄と、好ましくは12%および3%のクロムおよびアルミニウムとの合金と、
- 市販の合金「Gentalloy」のように、少なくとも60%、好ましくは65%の鉄と、好ましくは35%のコバルトとの合金と、
- 少なくとも90%、好ましくは95%の鉄と、好ましくは6%および0.2%のアルミニウムおよび炭素との合金と、
- 市販の合金「M2052」のように、少なくとも70%、好ましくは73%のマンガンと、好ましくは20%、5%、および2%の銅、ニッケル、および鉄との合金であって、少なくとも130のビッカース硬度数を有する合金と、
- 少なくとも50%、好ましくは55%のニッケルと、好ましくは45%のチタンとを備えるニチノールタイプの合金と、から選択されることが好ましい。
しかしながら、他の金属材料、特に制振係数に関するように、特に同じ物理的特性を有する合金も可能である。
M2052タイプまたはニチノールタイプの材料は、上記のワッシャやチューブなどの制振部品に特に適している。ニチノールは、特に、形状記憶および超弾性の性質を有する。
さらに、金属材料は、100MPaを超える、好ましくは400MPaを超える、または600MPaさえも超える引張強度を有する。したがって、軸受の部分は、他の材料を用いた場合よりもより強く、摩耗が遅くなる。欧州特許出願公開第3418595号(特許文献2)に記載されているように、ポリマ製の制振材料は、弾性率がはるかに低いため、ボール軸受とブリッジとの間に隙間が生じる可能性がある。このような隙間は、軸受とブリッジ、またはムーブメントの他の構成要素との接触を引き起こす可能性がある。
図4は、金属材料の引張強度の関数として制振係数値が示されるグラフ30を示す。上記の合金は、10%を超える、または30%さえも超える高い制振係数と、100または600MPaさえも超える高い引張強度との両方を有する。
図示される実施形態は、制振部品に関する。しかしながら、軸受の他の構成要素で制振を得ることが可能である。
より一般的には、本発明によれば、軸受の少なくとも一部分は、制振能力が高く、その制振係数が10%を超える、好ましくは30%を超える弾性金属材料から製造される。
第2の実施形態では、図に示されていないが、金属材料で作られた部分は、ボール軸受の枠のうちの1つである。変形例では、2つの枠は、この金属制振材料から形成される。応力と接触圧力とを回避するために、軸受の形状を調整する必要がある。
第3の実施形態では、図に示されていないが、前記ホイールは、高い制振能力を有する金属材料から製造されたボールである。ニチノールタイプの材料は、そのようなボールの製造に特に適している。
本発明はまた、上記のような少なくとも1つの軸受1を含む計時器ムーブメント10に関する。
1 機械式軸受
2 アーバ
3 ブリッジ
4 内枠
5 外枠
6 制振部品
7 ねじ
8 スタッド
9 ナット
10 計時器ムーブメント
12 ホイール
13 ホイール
14 内枠
15 外枠
16 孔
17 制振部品(チューブ)
18 カラー
19 ディスク
20 ランニングトラック
21 ベッド
22 制振部品
30 グラフ

Claims (10)

  1. 機械式計時器ムーブメント(10)に配置される機械式計時器軸受(1)であって、前記軸受(1)は、共通の回転軸(D)の周りに同軸な、ランニングトラック(20)を形成する少なくとも1つの内枠(4、14)および少なくとも1つの外枠(5、15)、ならびに、複数のホイール(12、13)を案内する前記内枠(4、14)と前記外枠(5、15)との間の相対的な動きの間に、前記ランニングトラック(20)においてスライドまたは回転する複数のホイール(12、13)を含み、前記軸受は、前記枠(4、5、14、15)のうちの1つと、前記ムーブメント(10)の自動巻上システムのブリッジ(3)と、の間に配置される第1の制振部品(6)をさらに含み、前記内枠(4、14)および外枠(5、15)のうちの少なくとも一方は、動的な枠であり、前記機械式計時器軸受(1)は、前記軸受(1)の少なくとも1つの構造部分が、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造され、その制振係数が10%を超え、前記第1の制振部品(6)は、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造された前記軸受の前記部分を形成することを特徴とする、機械式計時器軸受(1)。
  2. 前記金属材料は、100MPaを超える引張強度を有することを特徴とする、請求項1に記載の機械式軸受(1)。
  3. 前記材料は、以下のリスト、すなわち、
    - 少なくとも80%のマンガンと、銅との合金と、
    - 少なくとも80%の銅と、アルミニウムおよびニッケルとの合金と、
    - 少なくとも80%の鉄と、クロムおよびアルミニウムとの合金と、
    - 少なくとも60%の鉄と、コバルトとの合金と、
    - 少なくとも90%の鉄と、アルミニウムおよび炭素との合金と、
    - 少なくとも70%のマンガンと、銅、ニッケル、および鉄との合金と、
    - 少なくとも50%のニッケルと、チタンとを備えるニチノールタイプの合金と、から選択されるべきであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の機械式軸受(1)。
  4. 前記軸受(1)は、前記枠(4、5、14、15)のうちの1つと、ナット(9)またはねじ(7)のような、前記ムーブメント(10)上に前記軸受を保持するための手段との間に配置される第2の制振部品(17)を備え、前記第2の制振部品(17)は、高い制振能力を有する弾性金属材料から製造された前記軸受(1)の前記部分を形成することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  5. 前記第1の部品(6)および/または前記第2の部品(17)は、ワッシャであることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  6. 前記第1の部品および/または前記第2の部品は、チューブ(22)であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  7. 前記外枠(5、15)は、前記制振材料から製造されることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  8. 前記内枠(4、14)は、前記制振材料から製造されることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  9. 前記ホイール(12、13)は、高い制振能力を有する金属材料から製造されたボールであることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の機械式軸受(1)。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの軸受(1)を含む計時器ムーブメント(10)。
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