JP7252458B2 - 制御方法 - Google Patents

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本発明は、圧延装置における制御方法関する。
従来、鋼材などの金属材料の圧延工程において、圧延材の尾端が直前のスタンド(圧延材の搬送方向の上流側のスタンド)を通過し、圧延材が各スタンドのワークロールから受けていた荷重に起因する張力から解放された時、あるいはその時以降に、さまざまな要因により圧延材の尾端の片寄りや回転、タクレこみ、よじれなどが発生することがあった。このような現象は、たとえば、圧延中の温度低下が生じやすく、圧延材の速度が速い、板厚2.0mm以下の薄手の材料、又は、鋼種によっては板厚3.0mm以下の材料で顕著に生じていた。
このような現象が生じた場合、圧延材がサイドガイドに当たり火花を出したり、圧延機のワークロール間で圧延材が重なって圧延されたり、しわやよじれがある状態で圧延されたりするといった問題(これらの現象を単に「絞り」とも称する)が生じていた。このような問題を解決しようとして、従来、ワークロール間の幅方向における左右のロールギャップ(ロール開度)を調整する方法(圧下の左右レベリング、ロールギャップの左右レベリング)について、種々検討されてきた。
たとえば、特許文献1に開示される技術では、ロールの圧下率と圧延材の蛇行との関係を利用して、圧延材の尾端部における圧下率を制御することによって圧延材の蛇行の発生を抑制しようとするものである。特許文献1に開示される技術では、圧延材の尾端部が非対称であるとき、ロール間のロールギャップを広げるとされている。
特許文献2に開示される技術は、圧延材の幅方向における温度差による影響を考慮して、ワークロールの一方を閉動作、他方を開動作させることで圧下量を調整しようとするものである。
特許文献3に開示される技術は、圧延材の蛇行相当量を検出して、これに基づく指令値と、あらかじめ与えられた圧延機のセンタ圧下位置の指令値とに基づいて、圧延機の作業側および駆動側における圧下位置を操作するものである。
特開昭55-161505号公報 特開昭64-002713号公報 特開2004-237313号公報
しかしながら、特許文献1から3の技術においては、圧延材の蛇行量や圧延材の幅方向温度に基づいて、圧延機のワークロールのロールギャップ(又はロール開度)を制御するものであるが、文献1から3のいずれの技術も、尾端の異常な挙動に対応しようと考えて考案されたものだが、うまく適用できていないのが実態である。そのため、これらの文献の技術を用いたとしても、圧延材の尾端の絞り現象を抑制することは難しい場合があった。
上述のように、ワークロールの左右のロールギャップのレベリングを制御するための方法は種々検討されており、圧延材の状態とロールギャップとの関係性を考慮したさまざまな手段が試みられている。しかしながら、いずれも満足な機能は発揮されておらず、上述の問題の解決には至っていない。
このような状況に鑑みてなされた、本発明の目的は、圧延材の尾端の絞り現象を抑制できる制御方法および圧延装置を提供することである。
(1)本発明の一態様に係る制御方法は、
圧延装置において、圧延材を圧延するための一対のワークロール間のロールギャップを制御するための制御方法であって、制御の対象となる圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を検出する検出工程と、圧延材の位置を検知する位置検知工程と、検出工程で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を比較する比較工程と、比較工程の結果に基づき、作業側と駆動側のうち、圧延荷重が低い側を選択する選択工程と、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機における作業側および駆動側の仮想板厚を検出して、制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚を算出する入側仮想板厚算出工程と、入側仮想板厚算出工程で得られた入側仮想板厚の情報および入側仮想板厚を検出した圧延材の圧延方向の検出位置を制御の対象となる圧延機へ移送するデータ移送工程と、選択工程で選択された側のロールギャップを調整する調整工程と、を含み、位置検知工程で圧延材の尾端が前段の圧延機を通過すると判断された時の、制御の対象となる圧延機を通過する検出位置の入側仮想板厚を基準入側仮想板厚として、調整工程では、選択工程で選択された側のロールギャップの調整に加え、データ移送工程で移送された情報に基づき、作業側および駆動側のそれぞれについて、検出位置が制御の対象となる圧延機を通過するとき、検出位置における入側仮想板厚が基準入側仮想板厚より増加した場合には、その作業側又は駆動側の増加量に応じて制御の対象となる圧延装置の作業側又は駆動側のロールギャップを開方向に動作させ、検出位置における入側仮想板厚が作業側又は駆動側の基準入側仮想板厚より減少した場合には、ロールギャップを保持することを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の制御方法では、
調整工程において、ロールギャップを開方向へ動作させるか又はロールギャップを保持してもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載の制御方法では、
予め求められたロールギャップの開方向への動作量と圧延荷重の変化量との関係に基づき、ロールギャップの動作量を補正してもよい。
(4)上記(1)又は(2)に記載の制御方法では、
検出工程で得られた作業側の圧延荷重に基づく作業側の仮想板厚および駆動側の圧延荷重に基づく駆動側の仮想板厚を算出する板厚算出工程をさらに含み、比較工程では、板厚算出工程で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける仮想板厚を比較し、選択工程では、比較工程の結果に基づき、作業側と駆動側のうち、仮想板厚が薄い側を選択してもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の制御方法では、
位置検知工程で得られた圧延材の位置に基づいて、圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重の基準値又は仮想板厚の基準値を算出する基準値算出工程をさらに含み、作業側又は駆動側における、基準値からの圧延荷重の変化量又は基準値からの仮想板厚の変化量に基づいて、ロールギャップの動作量を調整してもよい。
(6)上記(5)に記載の制御方法では、
基準値算出工程において、作業側の基準値と駆動側の基準値とを一致させる補正を行ってもよい。
(7)上記(5)又は(6)に記載の制御方法では、
位置検知工程において圧延材の尾端が制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時の圧延荷重又は仮想板厚を基準値として設定してもよい。
(8)上記(1)から(7)のいずれかに記載の制御方法では、
位置検知工程において圧延材の尾端が制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時、作業側および駆動側のロールギャップを開方向に動作させる開放工程をさらに備えてもよい。
本発明によれば、圧延材の尾端の絞り現象を抑制でき、圧延装置を通過する圧延材のマスフローを安定化させることができる。
本発明の第1実施形態に係る圧延装置の一例を模式的に示す概略的な側面図である。 図1に示した圧延装置を上方から見た場合の概略的な平面図である。 第1実施形態に係る圧延装置を備える圧延設備の一部を示す概略的な側面図である。 本発明の実施形態に係る制御方法を説明するためのフロー図である。 本発明の実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側における、圧延機を通過する尾端部分の圧延荷重を示すグラフである。 本発明の実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側における圧延荷重の基準値を一致させる補正を行った例を示すグラフである。 第1実施形態に係る制御方法を説明するためのフロー図である。 第2実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側における圧延荷重を示すグラフである。 第2実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側における圧延荷重の基準値を一致させる補正を行った例を示すグラフである。 第2実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 第2実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 第2実施形態に係る制御方法を説明するためのフロー図である。 本発明の第1実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 本発明の第1実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 第3実施形態に係る制御方法を説明するためのフロー図である。 第3実施形態の制御方法の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側における仮想板厚を示すグラフである。 第3実施形態の制御方法の制御方法において、前段の圧延機における入側仮想板厚を示すグラフである。 第3実施形態の制御方法において、前段の圧延機の入側仮想板厚の変動量に基づく圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 第3実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。 第3実施形態の制御方法において、圧延機の作業側および駆動側におけるロールギャップを示すグラフである。
基本的には、圧延材の尾端の絞り現象は、ワークロール間での伸び歪の差によって発生すると考えられるが、本発明者らが、絞り現象と圧延荷重の解析を詳しく行った結果、圧延材の尾端の左右における圧延荷重の微妙な変化が、絞り発生時の主原因と関係があるとの知見を得た。
特に、本発明者らは、絞りが発生せず安定した通板が行われる圧延材では、圧延材の幅方向の各端部側、すなわち作業側と駆動側の圧延荷重の差が小さいことから、圧延材の幅方向の各端部側の硬度差等がマス流れに影響すると考えた。
本発明者らは、圧延材の幅方向の各端部側の硬度差等がマス流れに影響することから、作業側および駆動側における圧延荷重に基づいてワークロールのロールギャップ動作制御を行うことで、圧延材の尾端の絞り現象を抑制することができるとの知見を見出した。
以下、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されないことは自明である。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。
また、以下の各実施形態の要素は互いに組み合わせ可能であることは自明である。
一般に、圧延ロール(ワークロールおよび/又は補強ロール)のロール端にロール駆動用モータが取り付けられている側を「駆動側」、その反対側を「作業側」と称しており、以下の実施形態においてもその一般呼称を用いることにする。すなわち、圧延機の駆動側又は作業側と、ワークロールの駆動側又は作業側とは同じ意味である。また、以下の実施形態において、圧延機とは、少なくとも圧延ロール(ワークロールおよび/又は補強ロール)を含むものとし、圧延装置を構成する要素とする。
図1は、本発明の実施形態の制御方法によって制御する圧延装置の一例を模式的に示す概略的な側面図である。
図1に示すように、一対のワークロール11(11aおよび11b)は、上側ワークロール11aと下側ワークロール11bから構成される。図1に示すように、上側ワークロール11aおよび下側ワークロール11bは、それぞれ、補強ロール12によって支持される。このような補強ロールはバックアップロールとも称される。図1のCおよび図2のAは、ワークロール11の中心軸を表す。
本発明の実施形態の圧延装置10においては、ワークロール11の左右(作業側WSおよび駆動側DS)のロールギャップを制御するに際して、制御の対象となる圧延機の圧延荷重が作業側WSおよび駆動側DSのそれぞれにおいて検出される。
図2は、図1に示した圧延装置10を上方から見た場合の概略的な平面図である。図2に示すように、圧延材Wの圧延方向R(通板方向又は搬送方向とも称する)に対して垂直かつ圧延材Wの板面に平行な圧延材Wの幅方向において、作業側WSと駆動側DSとに区別することができる。
図3にその一部を例示するように、連続圧延設備では、圧延材Wの圧延方向Rに複数の圧延装置が設けられ、圧延設備300が構成される。図3は、圧延設備300の一部を示す概略図である。
図3の例では、圧延設備300は、上述の圧延装置10と、圧延材Wの搬送方向において該圧延装置10の上流側に設けられた圧延装置20(図3では、上側ワークロール11a’、下側ワークロール11b’および補強ロール12’のみ示す)とを少なくとも備える。
図3に例示する圧延装置10又は圧延装置20の上流側又は下流側に、さらに複数の圧延装置が設けられてもよい。圧延設備300においては、いずれか一つの圧延装置が、上述の圧延装置10の構成を含んでもよく、全ての圧延装置が圧延装置10の構成を含んでもよい。また、いずれか一つの圧延装置が、本発明の実施形態に係る制御方法によって制御されてもよく、全ての圧延装置が本発明の実施形態に係る制御方法によって制御されてもよい。
従来の圧延設備においては、圧延材の搬送方向の上流側、すなわち直前の圧延装置のワークロールから圧延材の尾端が抜けたときに、張力が解放され、圧延材の蛇行が顕著になる。しかし、本実施形態に係る圧延装置10では、ワークロール11の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重に基づく、ワークロール11の作業側WSと駆動側DSの圧延材Wの硬度差等に起因する圧延材Wのマス流れの違いを解消させるように、これに対応した圧延荷重が低い側のロールギャップを開方向に動作させることで、圧延材Wの尾端の絞り現象を抑制できる動作となる。
次に、本発明の実施形態に係る制御方法について説明する。
本発明の実施形態に係る制御方法は、圧延装置10において、圧延材Wを圧延するための一対のワークロール11間のロールギャップを制御するための制御方法である。
本発明の一実施形態に係る制御方法は、圧延装置において、圧延材を圧延するための一対のワークロール間のロールギャップを制御するための制御方法であって、制御の対象となる圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を検出する検出工程と、圧延材の位置を検知する位置検知工程と、検出工程で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を比較する比較工程と、比較工程の結果に基づき、作業側と駆動側のうち、圧延荷重が低い側を選択する選択工程と、選択工程で選択された側のロールギャップを調整する調整工程と、を含む。
上記の構成からなる制御方法では、ワークロール11の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延機の圧延荷重に基づいて、圧延荷重が低い側のロールギャップを開方向に動作させるため、ワークロール11の作業側WSと駆動側DSにおける圧延材Wの硬度差等に起因する圧延材Wのマス流れに対応したワークロール11の開方向の動作を行うことで、圧延材Wの尾端の絞り現象を抑制するためのロールギャップ調整が可能となる。
次に、制御の開始からの各ステップを、図4を用いて説明する。
圧延荷重の検出工程(S100)では、圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を検出する。
圧延荷重の検出工程(S100)は、制御の対象となるワークロール11間を圧延材Wが通過したと判断されるまで、特定の制御周期ごとに行ってもよく、特定の回数繰り返してもよい。
圧延材Wの位置検知工程(S102)を行い、圧延材の尾端がどの位置にあるかを検知する。
位置検知工程(S102)では、圧延材Wの尾端が制御の対象となる圧延機の前段(制御の対象となる圧延機の一つ前)のワークロール間を抜ける瞬間、あるいはその前後の圧延材Wの尾端の位置を検知してもよい。
比較工程(S104)では、作業側WSの圧延荷重と駆動側DSの圧延荷重とを比較する。
選択工程(S106)では、比較工程(S104)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、ロールギャップを制御する側を選択する。
調整工程(S108)では、選択工程(S106)で選択された側のロールギャップを開方向に動作させる。
調整工程(S108)では、ロールギャップを開方向へ動作させるか又はロールギャップを保持する。調整工程(S108)では、作業側WSと駆動側DSのロールギャップの制御を独立して行ってもよい。
調整工程(S108)では、検出工程(S100)、位置検知工程(S102)、比較工程(S104)および/又は選択工程(S106)の結果に基づき、ロールギャップの開方向への動作量を調整するか又はロールギャップを保持してもよい。
このように構成することで、圧延材Wの流れをせき止めることがなく、より安定したマスフローを実現することができる。
本発明の実施形態に係る制御方法では、予め求められたロールギャップの開方向への動作量と圧延荷重の変化量との関係に基づき、ロールギャップの動作量を補正してもよい。
たとえば、ロールギャップの動作量の補正としては、
[片側のロールギャップ開方向動作量]=[他方との荷重差]×[調整係数]
としてもよい。この場合、駆動側DSの荷重が低いとすれば、後述するロックオン後の荷重差に基づき、
[駆動側DSのギャップアップ量]=[ロックオン後の駆動側DSと作業側WSの荷重差]×[調整係数]
となる。この計算を、連続的に行ってロールギャップの動作量を補正してもよい。
ロールギャップを開方向に動作させると、それだけで荷重は下がるが、荷重の低い方を開動作させるのに、もっと荷重が低くなる。そのため、片方が急速な開放動作になる可能性がある。しかし上記の補正を行うことで、ロールギャップ開動作に影響される荷重影響分が除去でき、制御性が向上できる。
本発明の実施形態に係る制御方法では、検出工程(S100)で得られた作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を比較する比較工程(S104)を含み、選択工程(S106)において、比較工程(S104)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、圧延荷重が低い側を選択する。
このように、作業側WSと駆動側DSのうち、圧延荷重が低い側について制御を行うことで、安定したマスフローを実現することができる。
本発明の実施形態に係る制御方法では、位置検知工程で得られた圧延材の位置に基づいて、制御対象の圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重の基準値又は仮想板厚の基準値を算出する基準値算出工程をさらに含み、作業側WS又は駆動側DSにおける、基準値からの圧延荷重の変化量又は仮想板厚の基準値からの仮想板厚の変化量に基づいて、ロールギャップの動作量を調整してもよい。
図5は、圧延荷重の検出工程(S100)で検出された、ワークロール11の作業側WSおよび駆動側DSにおける圧延荷重を示すグラフである。このグラフでは数値は省略しているが、縦軸が圧延荷重、横軸が時間の経過である。
基準値算出工程では、圧延材Wの位置検知工程(S102)で得られた圧延材Wの位置に基づいて、圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重の基準値を算出する。
本発明の実施形態に係る制御方法では、基準値算出工程において、作業側WSの基準値と駆動側DSの基準値とを一致させる補正を行ってもよい。
基準値の値は、図5および図6の例では、駆動側DSの圧延荷重を作業側WSの圧延荷重に合わせる補正、すなわち駆動側DSの圧延荷重の基準値と作業側WSの圧延荷重の基準値とを一致させる補正をしているが、その逆でもよい。
重ねた合わせる補正をした時の圧延荷重の量が、たとえば駆動側DSの圧延荷重に30ton加算されたとすると、それ以降の駆動側DSの圧延荷重に30ton上乗せして駆動側DSの圧延荷重と作業側WSの圧延荷重とを比較する。
なお、上記の補正を行わない場合、上述した作業側WSおよび駆動側DSの圧延荷重の基準値に基づき、この各基準値からの荷重の変化量で比較してもよい。たとえば、後述するロックオン時の圧延荷重が駆動側DSで1500ton、作業側WSで1520tonの場合、駆動側DSが1550ton、作業側WSが1570tonになったとしたら、どちらも同じ荷重で、荷重差としては変化しなかったと判断する。
駆動側DSの圧延荷重の基準値と作業側WSの圧延荷重の基準値とを一致させる補正をした場合、比較工程(S104)では、圧延荷重の検出工程(S100)で得られた作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を比較する。
本発明の実施形態に係る制御方法では、位置検知工程(S102)において圧延材の尾端が制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時の圧延荷重又は仮想板厚を基準値として設定してもよい。
圧延荷重の基準値を決定する判断基準時は、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を圧延材Wが抜ける瞬間とすることができる。あるいは、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を圧延材Wが抜ける前後とすることができる。あるいは、圧延荷重の基準値を決定する判断基準時は、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のさらに前の圧延装置のワークロール間を圧延材Wが抜ける瞬間、あるいはその前後としてもよい。
ここで、図6は、圧延材Wの尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール11間を通過した時点(ロックオン時)の作業側WSおよび駆動側DSにおける圧延荷重をそれぞれの側の基準値として算出し、作業側WSの基準値と駆動側DSの基準値とが一致するように駆動側DSの圧延荷重を補正した例を示すグラフである。
上述のように、選択工程(S106)では、比較工程(S104)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、圧延荷重が低い側が選択される。
図6のグラフの例では、作業側WSの基準値と駆動側DSの基準値が一致する補正をしたロックオン時以降のグラフにおいて、駆動側DSの圧延荷重よりも作業側WSの圧延荷重の方が低く示されていることがわかる。
上述のように、ロックオンのタイミングは、圧延材Wの尾端が制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール11間を通過したタイミングであってもよい。
ただし、このタイミングでは、制御周期の関係で遅すぎる可能性もあるため、直前スタンド(前段の圧延機)の少し前をロックオンのタイミングとしてもよい。この場合、直前のスタンドのさらに一つ前のスタンドにおいて圧延材Wの尾端がワークロール間を抜けた時間を測定し、距離タイマーを用いて直前スタンドのワークロール間を圧延材Wの尾端が抜ける少し前にロックオンのタイミングが来るようにしてもよい。
ワークロール間を圧延材Wが抜けたか否かは、直前の圧延機のワークロールに係る荷重変化や、更にもう一つ前の圧延機のワークロールに係る荷重変化と距離タイマーとを組み合わせることで検知できる。
あるいは、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール付近を検出装置で監視して、特定の位置を圧延材Wの尾端が通過した時刻、あるいは、特定の位置を圧延材Wの尾端が通過した時刻と距離タイマーで計測された時間とから算出された時刻を圧延荷重の基準値を決定する判断基準時としてもよい。
あるいは、制御の対象となる圧延装置の2つ前の圧延装置のワークロールを圧延材Wが抜けた時刻を測定し、この時刻と圧延材Wの搬送速度とに基づいて、圧延荷重の基準値を決定する判断基準時を決定してもよい。
本発明の実施形態に係る制御方法では、検出工程(S100)で得られた作業側の圧延荷重に基づく作業側WSの仮想板厚および駆動側DSの圧延荷重に基づく駆動側DSの仮想板厚を算出する板厚算出工程をさらに含み、選択工程(S106)において、仮想板厚算出工程の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、ロールギャップを動作させる側を選択してもよい。
仮想板厚算出工程では、一般的に仕上設定計算やAGC制御に用いている板幅方向中央部の板厚計算式(ゲージメータ式)を用い、式を構成する項の圧延荷重の値に、作業側WSと駆動側DSのそれぞれの荷重を2倍にして代入して算出する。
本発明の実施形態に係る制御方法では、比較工程(S104)において、板厚算出工程で得られた作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける仮想板厚を比較し、選択工程(S106)において、比較工程(S104)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、仮想板厚が薄い側を選択してもよい。
作業側WSと駆動側DSのうち、仮想板厚が低い側について制御を行うことで、安定したマスフローを実現することができる。
本発明の実施形態に係る制御方法では、上記のS100~S108の工程は、制御の対象となるワークロール11間を圧延材Wが通過したと判断されるまで繰り返し行ってもよい。たとえば、S100~S108の工程を、特定の制御周期ごとに行ってもよく、特定の回数繰り返してもよい。
なお、上記のS100~S108の工程を繰り返す間に、比較工程での比較の結果、選択工程(S106)で選択される側が逆転する場合がある。
例えば、N回目の圧延荷重の比較工程(S104)の結果から、N回目の選択工程(S106)では作業側WSが調整対象として選択された場合でも、(N+1)回目の圧延荷重の比較工程(S104)の結果から、(N+1)回目の選択工程(S106)では、駆動側DSが調整対象として選択される場合がある。
[第1実施形態]
次に、本発明に係る制御方法を第1実施形態として説明する。
制御の開始からの各ステップを、図7を用いて説明する。
圧延荷重の検出工程(S200)では、制御対象圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を検出する。
圧延材の位置検知工程(S202)を行い、圧延材の尾端がどの位置にあるかを検知する。
本実施形態の例では、位置検知工程(S202)において、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過したか否かを判断する(S204)。
そして、基準値算出工程(S206)では、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過した時点をロックオン時として、ロックオン時の作業側WSおよび駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重の基準値を算出する。この動作については、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過した時点で、圧延荷重の基準値やその時のロールギャップをロックオンする、とも言い換えられる。
図8は、尾端の作業側WSおよび駆動側DSにおける制御前の、それぞれの圧延荷重を示すグラフである。図8の例では、破線で示された時点でロックオンする。
本実施形態の例では、作業側WSの圧延荷重の基準値と駆動側DSの圧延荷重の基準値とを一致させる補正を行い、作業側WSおよび駆動側DSにおいて、一致させた基準値からの圧延荷重の変化量を検出する(S208)。
図9は、駆動側DSの荷重を作業側WSにシフトさせ、双方の荷重差がゼロになるように(一致するように)、補正を行った状態を示している。
このような補正を行った状態では、ロックオン時以降、作業側WSの荷重が小さくなり、その後駆動側DSの荷重が小さくなり、再び作業側WSの荷重が小さくなっていることがわかる。
図8および図9では、縦軸を荷重、横軸を時間としている。
比較工程(S210)では、作業側WSの圧延荷重と駆動側DSの圧延荷重とを比較する。
選択工程(S212)では、作業側WSと駆動側DSのうち、比較工程(S210)で選択された方をロールギャップ制御の対象として選択する。
本実施形態の例では、選択工程(S212)において、圧延荷重の小さい方を、ロールギャップ制御の対象として選択する。
調整工程(S214)では、選択工程(S212)で選択された側のロールギャップを動作させる。
上記のS208~S214の工程は、圧延材が制御の対象となるワークロール間を通過したと判断されるまで特定の周期で繰り返し行う(S216)。
図10は、図9の荷重状態における、調整工程(S214)のロールギャップ(圧下)の動作を示している。
図10に示されるように、圧延荷重の小さい側の圧下動作は、開閉方向に動作しているが、圧延荷重が大きい側に対しては、常にロールギャップが大きい側に圧下位置がある。図10の例では、制御開始後、作業側WSを動作させ、その後駆動側DSを動作させ、再び作業側WSを動作させていることがわかる。
図11は、図10と同様の荷重状態において、ロールギャップの動作として開方向へ動作させるか又はロールギャップを保持する例を示している。このような制御の場合、圧延荷重が小さい側であっても、ロールギャップを閉方向に動作させない。
図10および図11では、縦軸をロールギャップ、横軸を時間としている。
なお、本実施形態の例では、選択工程(S212)において制御対象として選択されない側ではロールギャップの動作は行われない。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る制御方法の他の例を第2実施形態として説明する。
第2実施形態に係る制御方法は、上述の圧延装置並びに圧延設備に用いることができる。また、第1実施形態に係る制御方法の要素を第2実施形態に係る制御方法に適用することもできる。
第2実施形態に係る制御方法は、位置検知工程において圧延材の尾端が制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時、作業側および駆動側のロールギャップを開方向に動作させる開放工程をさらに備える。
これにより、更に圧延材の尾端の通過を安定させる効果が期待できる。
次に、第2実施形態に係る制御方法について、制御の開始からの各ステップを、図12を用いて説明する。
圧延荷重の検出工程(S300)では、圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を検出する。
位置検知工程(S302)を行い、圧延材の尾端がどの位置にあるかを検知する。
本実施形態の例では、位置検知工程(S302)において、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過したか否かを判断する(S304)。
図5は、圧延荷重の検出工程(S300)で検出された、圧延機の作業側WSおよび駆動側DSにおける圧延荷重を示すグラフである。このグラフでは数値は省略しているが、縦軸が圧延荷重、横軸が時間である。
次いで、基準値算出工程(S306)では、位置検知工程(S302)で得られた圧延材の位置情報に基づいて、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延機の直前の圧延機のワークロール間を通過した時点をロックオン時として、ロックオン時の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重の基準値を算出する。
本実施形態の制御方法では、上記のロックオン時、作業側WSおよび駆動側DSのロールギャップを開方向に動作させる開放工程(S308)を経る。なお、開放工程(S308)と基準値算出工程(S306)の順序は問わない。
本実施形態の例では、作業側WSの圧延荷重の基準値と駆動側DSの圧延荷重の基準値とを一致させる補正を行い、作業側WSおよび駆動側DSにおいて、一致させた基準値からの圧延荷重の変化量を検出する(S310)。
図6は、駆動側DSの荷重を作業側WSにシフトさせ、双方の荷重差がゼロになるように(一致するように)、補正を行った状態を示している。このグラフでは数値は省略しているが、縦軸が圧延荷重、横軸が時間である。
比較工程(S312)では、作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を比較する。
選択工程(S314)では、比較工程(S312)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、圧延荷重が低い側をロールギャップ制御の対象として選択する。
図6のグラフの例では、ロックオン時以降のグラフにおいて駆動側DSの圧延荷重よりも作業側WSの圧延荷重の方が低いことがわかる。すなわち、ロールギャップの制御対象として作業側WSが選択される。
調整工程(S316)では、選択工程(S314)で選択された側のロールギャップを動作させる。
上記のS310~S316の工程は、圧延材が制御の対象となるワークロール間を通過したと判断されるまで特定の周期で繰り返し行う(S318)。
図13は、図6のグラフにおいて低くなると判断された作業側WSのロールギャップが動作するように制御される例を示している。図13の例では、ロックオン時以降、作業側WSのロールギャップが開方向の動作と閉方向の動作とを繰り返していることがわかる。
図14は、図6のグラフにおいて低くなると判断された作業側WSのロールギャップが開方向に動作、又はロールギャップを保持するように制御される例を示している。なお、図13および図14では、縦軸をロールギャップ、横軸を時間としている。
図13および図14のいずれの例においても、ロックオン時以降、作業側WSおよび駆動側DSのロールギャップを開方向に動作させている。図13および図14において、制御対象ではない駆動側DSのロールギャップが開方向に動作しているのは、上述したような開放工程(S308)を経ているためである。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る制御方法の他の例を第3実施形態として説明する。
第3実施形態に係る制御方法は、上述の圧延装置並びに圧延設備に用いることができる。また、第1実施形態又は第2実施形態に係る制御方法の要素を第3実施形態に係る制御方法に適用することもできる。
第3実施形態に係る制御方法は、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機における作業側および駆動側の仮想板厚を検出して、制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚を算出する入側仮想板厚算出工程と、入側仮想板厚算出工程で得られた入側仮想板厚の情報および入側仮想板厚を検出した圧延材の圧延方向の検出位置を制御の対象となる圧延機へ移送するデータ移送工程をさらに備える。
この制御方法では、位置検知工程で圧延材の尾端が前段の圧延機を通過すると判断された時の、制御の対象となる圧延機を通過する検出位置の入側仮想板厚を基準入側仮想板厚として、調整工程では、選択工程で選択された側のロールギャップの調整に加え、データ移送工程で移送された情報に基づき、作業側および駆動側のそれぞれについて、検出位置が制御の対象となる圧延機を通過するとき、検出位置における入側仮想板厚が基準入側仮想板厚より増加した場合には、その作業側又は駆動側の増加量に応じて制御の対象となる圧延装置の作業側又は駆動側のロールギャップを開方向に動作させ、検出位置における入側仮想板厚が作業側又は駆動側の基準入側仮想板厚より減少した場合には、ロールギャップを保持する。
入側仮想板厚は、制御の対象となる圧延機でも、その前段の圧延機でも、常に作業側および駆動側で計算されるようにする。制御の対象となる圧延機でロックオンした圧延材の圧延方向の位置についての仮想板厚が、前段の圧延機を通過した時の作業側および駆動側の仮想板厚を入側仮想板厚として制御の対象となる圧延機にデータ移送される。このロックオン時の入側仮想板厚が、制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚の各側の基準値となる。
圧延材が流れるにしたがって、前段の圧延機で検出された仮想板厚(後段のスタンドに対しては入側仮想板厚)も変化する。この入側仮想板厚と入側仮想板厚の基準値とを比較し、入側仮想板厚が、入側仮想板厚の基準値より厚くなった場合、厚くなった側のロールギャップを開動作させる。この時、同時に制御の対象となる圧延機では、制御の対象となる圧延機の圧延荷重を利用して、上述したような仮想板厚が計算される。
これにより、制御の対象となる圧延機での作業側および駆動側の硬度差の影響ばかりでなく、前段の圧延機で生じた硬度差影響も考慮することができるという効果が得られ、より安定した通板が可能になる。
次に、第3実施形態に係る制御方法について、制御の開始からの各ステップを、図15を用いて説明する。
圧延荷重の検出工程(S400)では、圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を検出する。
板厚算出工程(S402)では、検出工程(S400)で得られた作業側WSの圧延荷重に基づく作業側WSの仮想板厚および駆動側DSの圧延荷重に基づく駆動側DSの仮想板厚を算出する。
位置検知工程(S404)を行い、圧延材の尾端がどの位置にあるかを検知する。
本実施形態の例では、位置検知工程(S404)において、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過したか否かを判断する(S406)。
図16は、板厚算出工程(S402)で算出された、圧延機の作業側WSおよび駆動側DSにおける仮想板厚を示すグラフである。
このグラフでは数値は省略しているが、縦軸が板厚、横軸が時間である。
次いで、基準値算出工程(S408)では、位置検知工程(S404)で得られた圧延材の位置情報に基づいて、圧延材の尾端が、制御の対象となる圧延装置の直前の圧延装置のワークロール間を通過した時点をロックオン時として、ロックオン時の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける仮想板厚の基準値を算出する。
本実施形態の例では、板厚変化量検出工程(S410)において、作業側WSおよび駆動側DSにおいて、基準値からの仮想板厚の変化量を検出する(S410)。
比較工程(S412)では、作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける仮想板厚を比較する。
選択工程(S414)では、比較工程(S412)の結果に基づき、作業側WSと駆動側DSのうち、仮想板厚が薄い側をロールギャップ制御の対象として選択する。
図16のグラフの例では、ロックオン時以降のグラフにおいて駆動側DSの仮想板厚が薄いことがわかる。すなわち、この場合には、ロールギャップの制御対象として駆動側DSが選択される。
本実施形態の例では、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機における仮想板厚を算出するための工程を備える。本実施形態の例では、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機における圧延荷重を検出する入側圧延荷重検出工程(S430)を経る。
入側圧延荷重検出工程(S430)では、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機の作業側WSと駆動側DSのそれぞれにおける圧延荷重を検出する。
次いで、入側仮想板厚算出工程(S432)では、入側圧延荷重検出工程(S430)で得られた作業側の圧延荷重に基づく作業側WSの仮想板厚および駆動側DSの圧延荷重に基づく駆動側DSの仮想板厚に基づいて、制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚を算出する。
データ移送工程(S434)では、入側仮想板厚算出工程(S432)で得られた各側の入側仮想板厚に関するデータ、ならびに入側圧延荷重検出工程(S430)で測定された圧延荷重についての圧延材の圧延方向における測定位置のデータを制御の対象となる圧延機へ移送する。なお、制御の対象となる圧延機及び前段の圧延機は、データを送受信できる送信部や受信部、データを計算処理できる計算部等を備えていてもよい。
ここで、図17は、制御の対象となる圧延機の前段の圧延機の作業側WSと駆動側DSの仮想板厚を制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚として圧延材の圧延方向での位置を揃えて表したものである。
図17の例では、圧延材の圧延方向において、作業側WSの入側仮想板厚が駆動側DSの入側仮想板厚よりも厚い部分が存在している。
次いで、入側仮想板厚の基準値の算出工程(S436)では、作業側WSと駆動側DSのそれぞれについて、位置検知工程(S404)において圧延材の尾端が制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時、すなわちロックオン時の、制御の対象となる圧延機のワークロール間を通過する圧延材の圧延方向の位置における、入側仮想板厚を入側仮想板厚の基準値(基準板厚)として算出する(S436)。
そして、入側仮想板厚変化量検出工程(S438)において、作業側WSおよび駆動側DSにおいて、入側仮想板厚の基準値からの、入側仮想板厚の変化量を検出する。
調整工程(S416)では、選択工程(S414)の結果に基づくロールギャップの調整に加え、データ移送工程(S434)で移送された情報に基づき、作業側WSおよび駆動側DSのそれぞれについて、任意の入側仮想板厚の検出位置が制御の対象となる圧延機を通過するときに、その検出位置における入側仮想板厚が基準入側仮想板厚より増加した場合には、その作業側WS又は駆動側DSの増加量に応じて制御の対象となる圧延装置の作業側WS又は駆動側DSのロールギャップを開方向に動作させる。
あるいは、任意の入側仮想板厚の検出位置が制御の対象となる圧延機を通過するときに、その検出位置における入側仮想板厚が作業側WS又は駆動側DSの基準入側仮想板厚より減少した場合には、ロールギャップを保持する。
たとえば、仮想板厚の変化量に基づいて作業側WSのロールギャップが選択されて開方向に動作した場合にも、駆動側DSにおいて入側仮想板厚が基準入側仮想板厚より増加した場合には、その増加量に応じて、駆動側DSのロールギャップも開方向に動作させる。
なお、上記のS430~S438までの工程は、前段の圧延機(制御の対象となる圧延機の入側圧延機)通過中に、すでに入側の圧延機の仮想板厚として計算されている。
入側の板厚の変動を制御の対象となる圧延機の圧下位置(ロールギャップ)に置き換える方法としては、実験式(経験式)を作成して利用できる。
あるいは、たとえば以下の式を用いてもよい。
ΔS=Q/M×ΔH×α
ここで、入側板厚変動:ΔH、材料塑性係数:Q、ミル剛性:M、ロールギャップ変化ΔS、調整係数αである。
図18は、図17に示す基準板厚からの入側仮想板厚の変動量から制御の対象となる圧延機のワークロールのロールギャップを計算した結果である。入側仮想板厚が増加している作業側WSのロールギャップを駆動側DSより開方向に動作させている例を示している。
入側の板厚を制御の対象となる圧延機の制御位置と合わせる方法については、フィードフォワードAGCなどで用いられている板厚データのスタンド移送技術を用いればよい。この手法は、前スタンドの同一点の板厚を認識する方法として広く認知されている。
S430~S438の工程は、S400からS416の工程と平行して、特定の周期で繰り返し行ってもよい。
調整工程(S416)では、選択工程(S414)で選択された側のロールギャップを動作させると同時に、S438の工程で得られた指令値に応じて、ロールギャップの開閉動作を行う。
図19は、調整工程(S416)におけるロールギャップの動作を示すグラフである。図19の例では、図16の仮想板厚の変化と図17の入側仮想板厚の変動量とをロールギャップの動作に反映させた例である。
図19の例では、制御の対象となる圧延機での板厚は、駆動側DSの方が薄いので、ロックオン時以降は主に開方向側に変化している。また、入側の板厚については、作業側WSの入側の板厚が駆動側DSの入側の板厚より増加しているので、それに応じて、開方向側に変化している。
上記のS410~S416の工程は、圧延材が制御の対象となるワークロール間を通過したと判断されるまで特定の周期で繰り返し行う(S418)。
図20の例では、圧延材の状態は図19と同様であるが、ロールギャップの動作として開方向へ動作させるか又はロールギャップを保持する例を示している。
[第4実施形態]
次に、本発明に係る圧延装置を第4実施形態として説明する。
第4実施形態に係る圧延装置は、圧延材を圧延するための一対のワークロールを備える圧延装置であって、圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を検出するための検出手段と、圧延材の位置を検知するための位置検知手段と、検出手段で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を比較するための比較手段と、比較手段の結果に基づき、作業側と駆動側のいずれかを選択するための選択手段と、選択手段で選択された側のロールギャップを動作させる調整手段と、を備える。
本実施形態に係る圧延装置は、上述の第1実施形態~第3実施形態で説明した制御方法に適用することができる。
本実施形態に係る圧延装置の各手段は、それぞれが独立した装置であってもよく、その一部あるいは全部が一つの装置に含まれてもよい。また、上記の各手段は、それぞれが取得したデータあるいは計算したデータを各手段の間で送受信できるようにしてもよい。また、上述の圧延設備の各圧延装置が第4実施形態に係る各手段を備えてもよく、圧延設備のうちの一つの圧延装置が第4実施形態に係る各手段を備えてもよい。
本実施形態に係る圧延装置では、圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重に基づいて、圧延荷重が低い側のロールギャップを開方向に動作させるため、ワークロールの作業側と駆動側における圧延材の硬度差等に起因する圧延材のマス流れに対応したワークロールの開方向の動作を行うことで、圧延材の尾端の絞り現象を抑制するためのロールギャップ調整が可能となる。
本実施形態に係る圧延装置では、検出手段で得られた作業側の圧延荷重に基づく作業側の仮想板厚および駆動側の圧延荷重に基づく駆動側の仮想板厚を算出する板厚算出手段をさらに備えてもよい。また、板厚算出手段で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける仮想板厚を比較するための比較手段をさらに備えてもよい。また、板厚算出手段で得られた作業側と駆動側のそれぞれにおける仮想板厚を比較するための仮想板厚比較手段をさらに備えてもよい。
従来、尾端の回転やタクレこみ、よじれ(ねじれ)などを起こし、サイドガイドに当たり火花を出したり、2重、3重、或いはしわになって折れ込んだり、破れたりする尾端絞りとなり、品質トラブル・設備破損トラブルとなる頻度が高くなることが問題であった。しかし、本発明に係る圧延装置又は制御方法によれば、これらのトラブルを効率的に回避することができる。そのため、本発明に係る制御方法および圧延装置は、産業上極めて有用である。
1、10、20 圧延装置
11 ワークロール
11a 上側ワークロール
11b 下側ワークロール
12 補強ロール
300 圧延設備
W 圧延材

Claims (8)

  1. 圧延装置において、圧延材を圧延するための一対のワークロール間のロールギャップを制御するための制御方法であって、
    制御の対象となる圧延機の作業側と駆動側のそれぞれにおける圧延荷重を検出する検出工程と、
    前記圧延材の位置を検知する位置検知工程と、
    前記検出工程で得られた前記作業側と前記駆動側のそれぞれにおける前記圧延荷重を比較する比較工程と、
    前記比較工程の結果に基づき、前記作業側と前記駆動側のうち、前記圧延荷重が低い側を選択する選択工程と、
    前記制御の対象となる圧延機の前段の圧延機における作業側および駆動側の仮想板厚を検出して、制御の対象となる圧延機の入側仮想板厚を算出する入側仮想板厚算出工程と、
    前記入側仮想板厚算出工程で得られた前記入側仮想板厚の情報および前記入側仮想板厚を検出した前記圧延材の圧延方向の検出位置を前記制御の対象となる圧延機へ移送するデータ移送工程と、
    前記選択工程で選択された側のロールギャップを調整する調整工程と、
    を含み、
    前記位置検知工程で前記圧延材の尾端が前記前段の圧延機を通過すると判断された時の、前記制御の対象となる圧延機を通過する検出位置の前記入側仮想板厚を基準入側仮想板厚として、
    前記調整工程では、
    前記選択工程で選択された側のロールギャップの調整に加え、前記データ移送工程で移送された情報に基づき、前記作業側および前記駆動側のそれぞれについて、前記検出位置が前記制御の対象となる圧延機を通過するとき、
    前記検出位置における前記入側仮想板厚が前記基準入側仮想板厚より増加した場合には、その作業側又は駆動側の増加量に応じて前記制御の対象となる圧延装置の作業側又は駆動側のロールギャップを開方向に動作させ、
    前記検出位置における前記入側仮想板厚が前記作業側又は前記駆動側の前記基準入側仮想板厚より減少した場合には、ロールギャップを保持する
    ことを特徴とする制御方法。
  2. 前記調整工程において、
    前記ロールギャップを開方向へ動作させるか又はロールギャップを保持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 予め求められたロールギャップの開方向への動作量と前記圧延荷重の変化量との関係に基づき、前記ロールギャップの動作量を補正する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御方法。
  4. 前記検出工程で得られた前記作業側の圧延荷重に基づく作業側の仮想板厚および前記駆動側の圧延荷重に基づく駆動側の仮想板厚を算出する板厚算出工程をさらに含み、
    前記比較工程では、前記板厚算出工程で得られた前記作業側と前記駆動側のそれぞれにおける前記仮想板厚を比較し、
    前記選択工程では、前記比較工程の結果に基づき、前記作業側と前記駆動側のうち、前記仮想板厚が薄い側を選択する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御方法。
  5. 前記位置検知工程で得られた前記圧延材の位置に基づいて、前記圧延機の作業側と前記駆動側のそれぞれにおける前記圧延荷重の基準値又は仮想板厚の基準値を算出する基準値算出工程をさらに含み、
    前記作業側又は前記駆動側における、前記基準値からの前記圧延荷重の変化量又は前記基準値からの前記仮想板厚の変化量に基づいて、ロールギャップの動作量を調整する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の制御方法。
  6. 前記基準値算出工程において、
    前記作業側の基準値と前記駆動側の基準値とを一致させる補正を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記位置検知工程において前記圧延材の尾端が前記制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時の前記圧延荷重又は前記仮想板厚を前記基準値として設定する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の制御方法。
  8. 前記位置検知工程において前記圧延材の尾端が前記制御の対象となる圧延機の前段のワークロール間を抜けると判断された時、前記作業側および前記駆動側のロールギャップを開方向に動作させる開放工程をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の制御方法。
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