JP7246126B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子に関する。
近年、電子回路における駆動電力が非常に小さくなり、来たるIoT社会に向けて微弱な電力(μWオーダー)でもセンサ等の様々な電子部品を駆動できるようになっている。また、センサの活用に際し、その場で発電し消費できる自立電源として環境発電素子への応用が期待されている。これらの中でも、光電変換素子は、光があればどこでも発電できる素子として注目を集めており、微弱な光でも効率よく発電できる光電変換素子が必要とされている。
前記微弱光の代表としては、例えば、LED(light emitting diode;発光ダイオード)ライトや蛍光灯などが挙げられる。これらは、主に室内で用いられるので特に室内光と呼ばれる。これらの光の照度は20Lux~1,000Lux程度であり、太陽の直射光(およそ100,000Lux)と比べて非常に微弱な光である。環境発電素子においては、蛍光灯やLEDライトなどの室内光で効率よく発電できる素子が求められている。
前記光電変換素子としては、シリコン系太陽電池が最も普及しており、太陽光下での変換効率の高いものが多く報告されている。しかし、前記シリコン系太陽電池は太陽光下での変換効率は優れているが、微弱光下での変換効率は低いことが一般的に知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、Heegerらが開発したP型有機半導体とフラーレンに代表されるN型有機半導体を混合したバルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池も微弱光下において比較的高い発電能を有することが知られている(例えば、非特許文献2参照)。
本発明は、歩留りが高く、高効率な光電変換素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の光電変換素子は、基板と、前記基板上に設けられた第一の電極と、前記第一の電極上に設けられた第一の電子輸送層と、前記第一の電子輸送層上に設けられた第二の電子輸送層と、前記第二の電子輸送層上に設けられた光電変換層と、前記光電変換層上に設けられたホール輸送層と、前記ホール輸送層上に設けられた第二の電極と、を有する光電変換素子であって
前記第一の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、波長1.542ÅであるCu
Kαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピークとして、31.8°及び56.4°に回折ピークを有する亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり
前記第二の電子輸送層が、下記一般式1で表される物質及びその反応物、並びに下記一般式1で表される物質と下記一般式2で表される物質との混合物及びその反応物の少なくともいずれかを含み、X線回折スペクトルにおいて、回折ピークを有さない亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり
前記光電変換層が、電子供与性有機材料及び電子求引性有機材料を含有する。
M1(A)a・・・一般式1
M2(B)b・・・一般式2
ただし、前記一般式1、M1は、亜鉛原子を示す。Aは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。aは、M1の価数によって決まる正の整数を示す。
前記一般式2中、M2は、ガリウム原子、及びアルミニウム原子のいずれかを示す。Bは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、ニトレート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。bは、M2の価数によって決まる正の整数を示す。
本発明によると、歩留りが高く、高効率な光電変換素子を提供することができる。
図1は、本発明の光電変換素子の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、実施例1の酸化亜鉛膜のX線回折スペクトル(XRD)を示す図である。
(光電変換素子)
本発明の光電変換素子は、基板と、前記基板上に設けられた第一の電極と、前記第一の電極上に設けられた第一の電子輸送層と、前記第一の電子輸送層上に設けられた第二の電子輸送層と、前記第二の電子輸送層上に設けられた光電変換層と、前記光電変換層上に設けられたホール輸送層と、前記ホール輸送層上に設けられた第二の電極と、を有し、
前記第一の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、31.8°及び56.4°に回折ピークを有する亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
前記第二の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、回折ピークを有さない亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
前記光電変換層が、電子供与性有機材料及び電子求引性有機材料を含有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
本発明の光電変換素子は、従来の有機薄膜太陽電池では、光電変換層を中間層でサンドイッチすることにより、高効率化が可能である。前記中間層は、通常、溶液塗布工程により製膜されるが、製膜時のピンホールに代表される不良により、製造時の歩留りが低いことが問題であり、微弱光であればそれが顕著に特性に現れる。このため、前記中間層をスパッタ法等のドライプロセスにて製膜することで歩留りの問題は解消されるが、一方でスパッタ膜では変換効率が低下してしまうという知見に基づくものである。
本発明において、光電変換素子とは、光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子あるいは電気エネルギーを光エネルギーに変換する素子を表し、具体的には、太陽電池あるいはフォトダイオードなどが挙げられる。
<基板>
前記基板としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
前記基板は、透明な材質のものが好ましく、例えば、ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが挙げられる。
<第一の電極、第二の電極>
前記第一の電極及び第二の電極は、少なくともいずれか一方は可視光に対して透明なものを使用すれば、他方は透明であっても不透明であっても構わない。
前記可視光に対して透明な電極としては、特に制限はなく、通常の光電変換素子又は液晶パネル等に用いられる公知のものを使用でき、例えば、スズドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と称する)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、「FTO」と称する)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、「ATO」と称する)、アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛(以下、それぞれを「AZO」、「GZO」と称する)等の導電性金属酸化物が挙げられる。
前記可視光に対して透明な電極の平均厚みは、5nm以上10μm以下が好ましく、50nm以上1μm以下がより好ましい。
前記可視光に対して透明な電極は、一定の硬性を維持するため、可視光に透明な材質からなる基板上に設けることが好ましく、電極と基板が一体となっているものを用いることもでき、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチック膜、ITOコート透明プラスチック膜などが挙げられる。
前記可視光に対して透明な電極は、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものや、カーボンナノチューブ、グラフェン等を、透明性を有する程度に積層したものでもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上の混合又は積層したものでも構わない。
また、基板抵抗を下げる目的で、金属リード線等を用いてもよい。前記金属リード線の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属などが挙げられる。前記金属リード線は、基板に蒸着法、スパッタ法、圧着法等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法が挙げられる。
前記第一の電極及び第二の電極のいずれか一方に不透明な電極を用いる場合としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム(Al)等の金属やグラファイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記不透明な電極の場合、平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<第一の電子輸送層>
前記第一の電子輸送層は、前記第一の電極と前記第二の電子輸送層との間に設けられ、電子輸送を担うとともに、正孔をブロックする機能も担っている。
前記第一の電子輸送層におけるCuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2°、面内測定)としては、31.8°及び56.4°にピークを有する。
前記第一の電子輸送層は、亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、及びガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記第一の電子輸送層の電子親和力は、3.6eV以上4.5eV以下が好ましく、3.8eV以上4.2eV以下がより好ましい。
ここで、前記電子親和力は、例えば、理研計器株式会社製AC-3などにより測定することができる。
前記第一の電子輸送層の製造方法としては、例えば、ゾルゲル法、スパッタ法などが挙げられる。これらの中でも、スパッタ法が好ましい。前記スパッタ法は、ゾルゲル法に比べて膜密度が緻密になり、膜のピンホールが生じにくいというメリットがある。ピンホールがなくなることにより、デバイスとしての欠陥が少なくなり、歩留りが向上する。
前記第一の電子輸送層の平均厚みは、5nm以上300nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。
<第二の電子輸送層>
前記第一の電子輸送層のみでは、光電変換素子としての十分な特性が得られず、特に曲線因子が小さくなるため、第二の電子輸送層を前記第一の電子輸送層上に積層することにより、曲線因子が改善され、特性が向上する。
前記第二の電子輸送層は、X線回折スペクトルにおいて、回折ピークを有さない亜鉛元素を含有する金属酸化物膜である。
前記第二の電子輸送層は、下記一般式1で表される物質及びその反応物、並びに下記一般式1で表される物質と下記一般式2で表される物質との混合物及びその反応物の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
M1(A)a ・・・ 一般式1
M2(B)b ・・・ 一般式2
ただし、前記一般式1、M1は、亜鉛原子を示す。Aは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。aは、M1の価数によって決まる正の整数を示す。
前記一般式2中、M2は、ガリウム原子、及びアルミニウム原子のいずれかを示す。Bは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、ニトレート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。bは、M2の価数によって決まる正の整数を示す。
前記一般式1で表される物質としては、例えば、酢酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトナート、塩化亜鉛などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酢酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトナートが好ましい。
前記一般式2で表される物質としては、例えば、酢酸ガリウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硝酸ガリウム、アルミニウムアセチルアセトナート、塩化アルミニウム、ガリウムアセチルアセトナート、塩化ガリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化ガリウム、ガリウムアセチルアセトナート、酢酸ガリウム、硝酸ガリウムが好ましい。
前記一般式1で表される物質と前記一般式2で表される物質との反応物とは、加水分解、又は部分的に縮合した中間生成物を意味する。具体的には、前記一般式1で表される物質と前記一般式2で表される物質とを溶媒に溶解した金属酸化物前駆体溶液を基板に塗布し、80℃以上250℃以下で加熱することで形成されるものである。
前記溶媒としては、前記一般式1又は前記一般式2で表される物質を溶解することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1-プロパノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール等のアルコール、又はそれらの混合物などが挙げられる。
前記溶液中の前記一般式1及び前記一般式2で表される物質の濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mg/mL以上1g/mL以下が好ましく、5mg/mL以上500mg/mL以下がより好ましく、10mg/mL以上100mg/mL以下が更に好ましい。
前記第二の電子輸送層の製造方法としては、例えば、前記金属酸化物前駆体溶液を前記第一の電子輸送層上に塗布する方法(塗布法)、ゾルゲル法、スパッタ法などが挙げられる。これらの中でも、塗布法が好ましい。前記塗布法としては、例えば、スピンコート法、ブレードコート法、スリットダイコート法、スクリーン印刷法、バーコーター法、鋳型塗布法、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法などが挙げられる。
前記第二の電子輸送層の平均厚みは、5nm以上300nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。
<光電変換層>
前記光電変換層は、前記第二の電子輸送層と前記ホール輸送層との間に形成される。
前記光電変換層は、電子供与性有機材料(P型有機半導体)及び電子求引性有機材料(N型有機半導体)を含有し、前記P型有機半導体と前記N型有機半導体を混合したバルクへテロ接合型の光電変換層が好ましい。これにより、光電変換層内でナノサイズのPN接合が形成され、接合面で生じる光電荷分離を利用して電流を得ることができる。
-電子供与性有機材料(P型有機半導体)-
前記P型有機半導体としては、例えば、ポリチオフェン又はその誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、オリゴチオフェン又はその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン又はその誘導体、ポリフェニレンビニレン又はその誘導体、ポリチエニレンビニレン又はその誘導体、ベンゾジチオフェン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体等の共役ポリマーや低分子化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、π共役を有する導電性ポリマーであるポリチオフェン又はその誘導体が好ましい。前記ポリチオフェン及びその誘導体は、優れた立体規則性を確保することができ、溶媒への溶解性が比較的高い点で有利である。
前記ポリチオフェン及びその誘導体としては、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ-3-ヘキシルチオフェンに代表されるポリアルキルチオフェン、ポリ-3-ヘキシルイソチオナフテン、ポリ-3-オクチルイソチオナフテン、ポリ-3-デシルイソチオナフテン等のポリアルキルイソチオナフテン;ポリエチレンジオキシチオフェンなどが挙げられる。
また、近年では、ベンゾジチオフェン、カルバゾール、ベンゾチアジアゾール及びチオフェンからなる共重合体であるPTB7(ポリ({4,8-ビス[(2-エチルヘキシル)オキシ]ベンゾ[1,2-b:4,5-b’]ジチオフェン-2,6-ジイル}{3-フルオロ-2-[(2-エチルヘキシル)カルボニル]チエノ[3,4-b]チオフェネジル}))、PCDTBT(ポリ[N-9”-ヘプタデカニル-2,7-カルバゾール-アルト-5,5-(4’,7’-ジ-2-チエニル-2’,1’,3’-ベンゾチアジアゾール)])などの誘導体が、優れた光電変換効率を得られる化合物として知られている。
更に、共役ポリマーだけでなく、電子供与性ユニットと電子吸引性ユニットとを結合させた低分子化合物でも優れた光電変換効率を得られる化合物が知られており、本発明にも用いることができる(例えば、ACS Appl.Mater.Interfaces 2014,6,803-810参照)。
前記電子供与性有機材料としての低分子化合物の中でも、下記一般式4で示される化合物が好ましい。
[一般式4]
Figure 0007246126000001
ただし、前記一般式4中、nは、1から3の整数を示す。Rは、n-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、及びn―ドデシル基のいずれかを示す。Rは、炭素数6から22のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6から22のアルキル基を有する硫黄原子、炭素数6から22のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式5で表される基を示し、炭素数6から20のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6から20のアルキル基を有する硫黄原子、炭素数6から20のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式5で表される基を示すことが好ましい。
[一般式5]
Figure 0007246126000002
ただし、前記一般式5中、R及びRは、水素原子若しくは炭素数6から12のアルキル基を示す。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示し、炭素数6から12の分岐していてもよいアルキル基を示すことが好ましい。
前記電子供与性有機材料としての低分子化合物としては、より具体的には、下記一般式6で示される化合物が好ましい。
[一般式6]
Figure 0007246126000003
ただし、前記一般式6中、R及びRは、水素原子若しくは炭素数6から12のアルキル基を示し、水素原子若しくは炭素数6から10のアルキル基を示すことが好ましい。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示し、炭素数6から12の分岐していてもよいアルキル基を示すことが好ましい。
ここで、前記一般式6で示される化合物の具体例について下記に示すがこれに限定されるものではない。
Figure 0007246126000004
-電子求引性有機材料(N型有機半導体)-
前記電子求引性有機材料としては、例えば、イミド誘導体、フラーレン、フラーレン誘導体などが挙げられる。これらの中でも、電荷分離及び電荷輸送の点から、フラーレン誘導体が好ましい。
前記フラーレン誘導体としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、PC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)、PC61BM(フェニルC61酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)、PC85BM(フェニルC85酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)、ICBA(フラーレンインデン2付加体、フロンティアカーボン社製)、下記一般式3に示すフラロピロリジン系フラーレン誘導体などが挙げられる。
[一般式3]
Figure 0007246126000005
ただし、前記一般式3中、Y及びYは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアルケニル基、置換基を有することもあるアルキニル基、置換基を有することもあるアリール基、及び置換基を有することもあるアラルキル基のいずれかを示す。Arは、酸素原子を除く置換基を有することもあるアリール基を示す。なお、YとYが同時に水素原子であることはない。
前記一般式3において、Y及びYは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はアラルキル基を示し、Arはアリール基を示す。ただし、YとYが同時に水素原子であることはない。
前記一般式3において、Arで表されるアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
Arで表されるアリール基は置換基を有するアリール基及び置換基を有しないアリール基を含む。
Arで表される置換基を有するアリール基の置換基としては、酸素原子を除くことが好ましく、例えば、アリール基、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基などが挙げられる。これらの置換基のうちで、アリール基としては、フェニル基等を例示できる。アルキル基、及びアルコキシ基のアルキル基部分としては、後述するY及びYで表されるアルキル基と同様に炭素数1~22のアルキル基を例示できる。これらの置換基の数、及び置換位置については特に限定はないが、例えば、1~3個の置換基がArで表されるアリール基の任意の位置に存在することができる。
及びYで表される基のうちで、アルキル基としては、炭素数1~22のアルキル基が好ましく、炭素数1~12のアルキル基がより好ましく、炭素数6~12のアルキル基が特に好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状及び分枝鎖状のいずれでもよいが、特に、直鎖状であることが好ましい。なお、アルキル基には、炭素鎖中に更にS、Oなどの異種元素が1個又は2個以上含まれていてもよい。
及びYで表される基のうちで、アルケニル基としては、炭素数2~10のアルケニル基が好ましく、特に好ましい具体例としては、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、1,3-ブタジエニル基等の炭素数2~4の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基を挙げることができる。
及びYで表される基のうちで、アルキニル基としては、炭素数1~10のアルキニル基が好ましく、特に好ましい具体例として、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-メチル-2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基等の炭素数2~4の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基などが挙げられる。
及びYで表される基のうちで、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基などが挙げられる。
及びYで表される基のうちで、アラルキル基としては、例えば、2-フェニルエチル、ベンジル、1-フェニルエチル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル等の炭素数7~20のアラルキル基などが挙げられる。
及びYで表される基の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、及びアラルキル基は置換基を有する場合と、置換基を有しない場合を含む。
及びYで表される基が有することができる置換基としては、アルキル基、アルコキシカルボニル基、ポリエーテル基、アルカノイル基、アミノ基、アミノカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、-CONHCOR’(ただし、式中、R’はアルキル基である)、-C(=NR’)-R”(ただし、式中、R’及びR”はアルキル基である)、-NR’=CR”R’”(ただし、式中、R’、R”及びR’”はアルキル基である)などが挙げられる。
これらの置換基のうちで、前記ポリエーテル基としては、例えば、式:Y-(OY)n-O-で表される基を例示できる。ここで、Yはアルキル基等の一価の炭化水素基であり、Yは、二価の脂肪族炭化水素基である。上記式で表されるポリエーテル基において、-(OY)n-で表される繰り返し単位の具体例としては、-(OCH)n-、-(OC)n-、-(OC)n-等のアルコキシ鎖が挙げられる。これらの繰り返し単位の繰り返し数nは、1~20が好ましく、1~5がより好ましい。-(OY)n-で表される繰り返し単位には、同一の繰り返し単位だけではなく、2種以上の異なる繰り返し単位が含まれていてもよい。上記した繰り返し単位のうちで、-OC-及び-OC-については、直鎖状及び分枝鎖状のいずれであってもよい。
また、前記置換基のうちで、アルキル基と、アルコキシカルボニル基、アルカノイル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ポリエーテル基、-CONHCOR’、-C(=NR’)-R”、及び-NR’=CR”R’”におけるアルキル基部分は、前述したアルキル基と同様に、炭素数1~22のアルキル基が好ましく、炭素数1~12のアルキル基がより好ましく、炭素数6~12のアルキル基が特に好ましい。
前記アミノ基、及びアミノカルボニル基におけるアミノ基部分としては、特に、炭素数1~20のアルキル基が1個又は2個以上結合したアミノ基が好ましい。
前記一般式3で表されるフラーレン誘導体のうちで、好適な性能を有する化合物の例としては、Arが、置換基を有するか、若しくは置換基を有しないフェニル基であって、Y及びYのいずれか一方が水素原子であり、他方が、置換基としてアルコキシカルボニル基を有するアルキル基、置換基としてアルコキシ基を有するアルキル基、置換基としてポリエーテル基を有するアルキル基、置換基としてアミノ基を有するアルキル基、又は置換基を有するか若しくは置換基を有しないフェニル基である化合物を例示できる。
このような化合物のうちで、特に優れた性能を有する化合物の一例としては、Arが置換基としてフェニル基、シアノ基、アルコキシ基、アルコシキカルボニル基、又はアルキル基を有するか若しくは置換基を有しないフェニル基であって、Y及びYのいずれか一方が水素原子であり、他方が、置換基としてアルコキシカルボニル基を有するアルキル基、置換基としてアルコキシ基を有するアルキル基、置換基としてポリエーテル基を有するアルキル基、フェニル基、置換基としてアルキル基を有するフェニル基、置換基としてアルコキシカルボニル基を有するフェニル基、又は置換基としてアルコキシ基を有するフェニル基である化合物などが挙げられる。これらの化合物は、ピロリジン骨格上に適度な極性を有する基を含むものであり、自己組織化性が良好であるために、バルクヘテロジャンクション構造の光電変換層を形成する際に、適切な層分離構造を有するバルクヘテロジャンクション構造の光電変換部を形成できる。これにより、電子移動度などが向上して高い変換効率が発現されるものと考えられる。
最も好ましい化合物としては、Arがフェニル基であり、Y、及びYのいずれか一方が水素原子であり、他方が無置換のアルキル基(炭素数4~6のアルキル基)、無置換のフェニル基、1-ナフチル基、又は2-ナフチル基である化合物である。
前記光電変換層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート塗布法、ブレードコート塗布法、スリットダイコート塗布法、スクリーン印刷塗布法、バーコーター塗布法、鋳型塗布法、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、スプレー法、真空蒸着法などが挙げられる。これらの中から、厚み制御や配向制御など、作製しようとする有機材料薄膜の特性に応じて適宜選択することができる。
例えば、前記スピンコート塗布を行う場合には、P型有機半導体及びN型有機半導体の濃度が5mg/mL以上40mg/mL以下であることが好ましい。この濃度にすることにより均質な有機材料薄膜を容易に作製することができる。
作製した有機材料薄膜から有機溶媒を除去するため、減圧下又は不活性雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。前記アニーリング処理の温度は、40℃以上300℃以下が好ましく、50℃以上200℃以下がより好ましい。また、前記アニーリング処理を行うことにより、積層した層が界面で互いに浸透して接触する実効面積が増加し、短絡電流を増大させることができる。なお、前記アニーリング処理は、電極の形成後に行ってもよい。
前記有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、トルエン、キシレン、o-クロロフェノール、アセトン、酢酸エチル、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、クロロベンゼン、クロロホルム、オルトジクロロベンゼンが好ましい。
また、前記P型有機半導体と前記N型有機半導体の相分離構造制御のために、前記溶媒に0.1質量%以上10質量%以下の添加剤を加えてもよい。前記添加剤としては、例えば、ジヨードアルカン(例えば、1,8-ジヨードオクタン、1,6-ジヨードヘキサン、1,10-ジヨードデカン等)、アルカンジチオール(例えば、1,8-オクタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,10-デカンジチオール等)、1-クロロナフタレン、ポリジメチルシロキサン誘導体などが挙げられる。
前記光電変換層の平均厚みは、50nm以上400nm以下が好ましく、60nm以上250nm以下がより好ましい。前記平均厚みが、50nm以上であれば、光電変換層による光吸収が少なくてキャリア発生が不十分となることはなく、400nm以下であれば、光吸収により発生したキャリアの輸送効率が一段と低下するようなことはない。
<ホール輸送層>
前記光電変換層上に前記ホール(正孔)輸送層を設けることにより、正孔の収集効率を向上させることができる。
前記ホール輸送層の材料としては、PEDOT:PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸)等の導電性ポリマー;芳香族アミン誘導体等のホール輸送性有機化合物;酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化ニッケル等の正孔輸送性を有する無機化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化モリブデンが好ましい。
前記ホール輸送層としては、PEDOT:PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸)等の導電性ポリマー;芳香族アミン誘導体等のホール輸送性有機化合物;酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化ニッケル等の正孔輸送性を有する無機化合物をスピンコート法、ゾルゲル法やスパッタ法で形成する。
前記ホール輸送層は、できるだけ前記光電変換層の全面を薄く覆うことが好ましく、前記ホール輸送層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1nm以上50nm以下が好ましい。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガスバリア層、保護層、バッファ層などが挙げられる。
前記ガスバリア層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒化珪素、酸化珪素等の無機物などが挙げられる。
本発明の光電変換素子は、1つ以上の中間電極を介して2層以上の光電変換層を積層(タンデム化)して直列接合を形成してもよく、例えば、基板/第一の電極/正孔輸送層/第一の光電変換層/中間電極/第二の光電変換層/電子輸送層/第二の電極という積層構成などが挙げられる。このように積層することにより、開放電圧を向上させることができる。
<用途>
近年、環境発電素子としては、微弱な光でも効率よく発電する光電変換素子が必要とされている。前記微弱な光の代表として、LEDライトや蛍光灯などが挙げられる。これらは、主に室内で用いられるので、室内光と呼ばれる。これらの光の照度は20Lux~1,000Lux程度であり、太陽の直射光(およそ100,000Lux)と比較し、非常に微弱な光である。
本発明の光電変換素子は、前記室内光のような微弱光の場合であっても高い変換効率を示し、発生した電流を制御する回路基盤等と組み合わせることにより電源装置に応用できる。このような電源装置を利用している機器類として、例えば、電子卓上計算機や腕時計が挙げられる。この他、携帯電話、電子手帳、電子ペーパー等に本発明の光電変換素子を有する電源装置を適用することができる。また、充電式や乾電池式の電気器具の連続使用時間を長くするための補助電源として本発明の光電変換素子を有する電源装置を用いることもできる。更に、イメージセンサーとして応用も可能である。
ここで、図1に、本発明の光電変換素子の層構成の一例を示す。この図1の光電変換素子では、基板1の上に第一の電極2、第一の電子輸送層3、第二の電子輸送層4、光電変換層5、ホール輸送層6、及び第二の電極7がこの順に設けられている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<光電変換素子の作製>
-第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製-
ITO基板(10Ω/□)上にマグネトロンスパッタ法により製膜された酸化亜鉛(20nm)膜(第一の電子輸送層)上に、酢酸亜鉛(Aldrich社製)1g、エタノールアミン(Aldrich社製)0.28g、及びメトキシエタノール(和光純薬工業株式会社製)10mLを終夜室温(25℃)で撹拌し、調製した酸化亜鉛前駆体溶液を、第一の電子輸送層上に厚み20nmになるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第二の電子輸送層を形成した。
第一の電子輸送層としての酸化亜鉛(20nm)膜のX線回折スペクトル(XRD)の測定結果を図2に示す。XRDはX’Pert MRD(フィリップス株式会社製)にて測定を行った。
図2の結果から、実施例1の第一の電子輸送層としての酸化亜鉛膜は、X線回折スペクトルにおいて31.8°及び56.4°に回折ピークを有することがわかった。
また、同様にして測定した第二の電子輸送層としての酸化亜鉛膜は、X線回折スペクトルにおいて回折ピークを有さなかった。
-光電変換層の作製-
p3HT(Merck社製)10mgと、ICBA(フラーレンインデン2付加体、フロンティアカーボン社製)15mgとをクロロベンゼン1mLに溶解させ、光電変換層用溶液を調製した。次に、前記光電変換層用溶液を、前記電子輸送層上に、厚みが100nmとなるようにスピンコート法で塗布した後、150℃で10分間熱処理を行った。以上により、光電変換層を作製した。
-ホール輸送層、及び電極の作製-
前記光電変換層上にホール輸送層として酸化モリブデン(高純度化学株式会社製)を厚み10nm、及び電極として銀を厚み100nmに、順に真空蒸着法で形成し、光電変換素子(太陽電池)を作製した。
<最大出力の測定>
得られた光電変換素子の白色LED照射下(200Lux、70μW/cm)における最大出力を測定した。なお、白色LEDはコスモテクノ社製デスクランプCDS-90α(スタディーモード)を使用し、出力(μW/cm)はNF回路設計ブロック社製の太陽電池評価システムAs-510-PV03を用いて測定した。結果を表2に示した。
(実施例2)
-光電変換素子の作製-
実施例1において、光電変換層用溶液におけるp3HTをPTB7(1-materials社製)とし、ICBAをPC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)とし、熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
(実施例3)
<光電変換素子の作製>
実施例1において、「光電変換層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-光電変換層の作製-
前記例示化合物1を15mg、及びICBA(フラーレンインデン2付加体、フロンティアカーボン社製)10mgを、クロロホルム1mLに溶解させ、光電変換層用溶液を調製した。次いで、前記光電変換層用溶液を、第二の電子輸送層上に、厚みが100nmとなるようにスピンコート法で塗布し、光電変換層を作製した。
(実施例4)
<光電変換素子の作製>
実施例1において、「光電変換層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-光電変換層の作製-
前記例示化合物2を15mg、及びPC61BM(フェニルC61酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)10mgをクロロホルム1mLに溶解させ、光電変換層用溶液を調製した。次いで、前記光電変換層用溶液を、第二の電子輸送層上に、厚みが100nmとなるようにスピンコート法で塗布し、光電変換層を作製した。
(実施例5)
<光電変換素子の作製>
実施例1において、「光電変換層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-光電変換層の作製-
前記例示化合物3を15mg、及びPC61BM(フェニルC61酪酸メチルエステル、フロンティアカーボン社製)10mgをクロロホルム1mLに溶解させ、光電変換層用溶液を調製した。次いで、前記光電変換層用溶液を、第二の記電子輸送層上に、厚みが100nmとなるようにスピンコート法で塗布し、光電変換層を作製した。
(実施例6)
<光電変換素子の作製>
実施例1において、「光電変換層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-光電変換層の作製-
前記例示化合物3を15mg、及び10mgの下記構造式で示す化合物Xをクロロホルム1mLに溶解させ、光電変換層用溶液を調製した。次いで、前記光電変換層用溶液を、第二の電子輸送層上に、厚みが100nmとなるようにスピンコート法で塗布し、光電変換層を作製した。
[化合物X]
Figure 0007246126000006
(実施例7)
<光電変換素子の作製>
実施例6において、「第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製-
ITO基板(10Ω/□)上に、マグネトロンスパッタ法により製膜されたアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO、20nm、Alドープ量:Zn原子に対して2質量%)膜(第一の電子輸送層)上に、酢酸亜鉛(Aldrich社製)1g、酢酸アルミニウム(Aldrich社製)8mg、エタノールアミン(Aldrich社製)0.28g、及びエタノール(和光純薬工業株式会社製)50mLを終夜80℃で撹拌し、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)前駆体溶液を調製した。前記AZO前駆体溶液を、前記第一の電子輸送層上に厚みが20nmとなるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第二の電子輸送層を形成した。
(実施例8)
-光電変換素子の作製-
実施例7において、前記光電変換層用溶液における化合物Xを、下記構造式に示す化合物Yに代えた以外は、実施例7と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
[化合物Y]
Figure 0007246126000007
(実施例9)
<光電変換素子の作製>
実施例6において、「第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製-
ITO基板(10Ω/□)上に、マグネトロンスパッタ法により製膜されたガリウムドープ酸化亜鉛(GZO、20nm、Gaドープ量:Zn原子に対して5質量%)膜(第一の電子輸送層)上に、酢酸亜鉛(Aldrich社製)1g、硝酸ガリウム(Aldrich社製)70mg、エタノールアミン(Aldrich社製)0.28g、及びエタノール(和光純薬工業株式会社製)50mLを終夜80℃で撹拌し、ガリウムープ酸化亜鉛(GZO)前駆体溶液を調製した。このGZO前駆体溶液を、前記第一の電子輸送層上に厚みが20nmになるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第二の電子輸送層を形成した。
(実施例10)
<光電変換素子の作製>
実施例6において、「第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製-
ITO基板(10Ω/□)上に、マグネトロンスパッタ法により製膜された酸化亜鉛(20nm)膜(第一の電子輸送層)上に、酢酸亜鉛(Aldrich社製)1g、酢酸アルミニウム(Aldrich社製)8mg、エタノールアミン(Aldrich社製)0.28g、及びエタノール(和光純薬工業株式会社製)50mLを終夜80℃で撹拌し、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)前駆体溶液を調製した。このAZO前駆体溶液を、前記第一の電子輸送層上に厚みが20nmになるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第二の電子輸送層を形成した。
なお、実施例10の第一の電子輸送層としての酸化亜鉛膜は、実施例1と同様にして測定したところ、X線回折スペクトルにおいて31.8°及び56.4°に回折ピークを有していた。
また、同様にして測定した第二の電子輸送層としてのアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)膜は、X線回折スペクトルにおいて回折ピークを有さなかった。
(比較例1)
-光電変換素子の作製-
実施例6において、第二の電子輸送層を形成しなかった以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
(比較例2)
-光電変換素子の作製-
実施例6において、第一の電子輸送層を形成しなかった以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
(比較例3)
-光電変換素子の作製-
実施例6において、第一の電子輸送層と第二の電子輸送層の作製順を逆にした以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
(比較例4)
-光電変換素子の作製-
実施例6において、第一の電子輸送層をマグネトロンスパッタ法により製膜された酸化チタン(20nm)膜に変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
(比較例5)
<光電変換素子の作製>
実施例6において、第一の電子輸送層をマグネトロンスパッタ法により製膜された酸化チタン(20nm)膜にし、第二の電子輸送層を下記の作製方法に変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-第二の電子輸送層の作製-
チタニウムテトラエトキシド(Aldrich社製)1.2gをエタノール10mL中に溶解した。この溶液にイオン交換水0.09gと、35質量%HClを0.1gとを混合し、攪拌しながらゆっくり添加し、酸化チタン前駆体溶液とした。前記酸化チタン前駆体溶液を前記第一の電子輸送層上に厚み20nmになるようにスピンコート法で塗布し、大気下で1時間放置し、第二の電子輸送層を形成した。
(比較例6)
<光電変換素子の作製>
実施例6において、「第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製」を下記のように変更した以外は、実施例6と同様にして、光電変換素子を作製し、同様にして出力を測定した。結果を表2に示した。
-第一の電子輸送層及び第二の電子輸送層の作製-
ITO基板(10Ω/□)上に、酢酸亜鉛(Aldrich社製)1g、エタノールアミン(Aldrich社製)0.28g、及びエタノール(和光純薬工業株式会社製)50mLを終夜撹拌し、酸化亜鉛前駆体溶液を調製した。この酸化亜鉛前駆体溶液を、前記ITO基板上に厚み20nmになるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第一の電子輸送層を形成した。
次に、同様の酸化亜鉛前駆体溶液を、更に前記第一の電子輸送層上に厚み20nmになるようにスピンコート法で塗布し、200℃で10分間乾燥させ、第二の電子輸送層を形成した。
なお、比較例6の第一の電子輸送層としての酸化亜鉛膜は、実施例1と同様にして測定したところ、X線回折スペクトルにおいて回折ピークを有さなかった。
また、同様にして測定した第二の電子輸送層としての酸化亜鉛膜は、X線回折スペクトルにおいて回折ピークを有さなかった。
次に、実施例1~10及び比較例1~6の第一の電子輸送層、第二の電子輸送層、及び光電変換層の内容をまとめて、表1に示した。
Figure 0007246126000008
(実施例11~20)
実施例1~10において、それぞれ100デバイス作製し、各作製方法における歩留りを、以下のようにして算出した.結果を表2に示した。
<歩留まり評価>
各作製方法におけるデバイスの標準的な開放電圧を1とし、その開放電圧に対して0.95以上の開放電圧を示すデバイスを良デバイスとし、0.95未満の開放電圧を示すデバイスを不良デバイスとし、全デバイスにおける良デバイスのパーセンテージを歩留りとした。
(比較例7~12)
比較例1~6において、それぞれ100デバイス作製し、各作製方法における歩留りを、実施例11~20と同様にして算出した.結果を表2に示した。
Figure 0007246126000009
表2の結果から、実施例1~10の太陽電池は、比較例1~6の太陽電池と比べて、初期出力が高いとともに、デバイス作製における歩留りが高く、光電変換効率と歩留りの両立ができていることがわかった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 基板と、前記基板上に設けられた第一の電極と、前記第一の電極上に設けられた第一の電子輸送層と、前記第一の電子輸送層上に設けられた第二の電子輸送層と、前記第二の電子輸送層上に設けられた光電変換層と、前記光電変換層上に設けられたホール輸送層と、前記ホール輸送層上に設けられた第二の電極と、を有する光電変換素子であって、
前記第一の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、31.8°及び56.4°に回折ピークを有する亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
前記第二の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、回折ピークを有さない亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
前記光電変換層が、電子供与性有機材料及び電子求引性有機材料を含有することを特徴とする光電変換素子である。
<2> 前記第一の電子輸送層が、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、及びガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)から選択される少なくとも1種を含む前記<1>に記載の光電変換素子である。
<3> 前記第二の電子輸送層が、下記一般式1で表される物質及びその反応物、並びに下記一般式1で表される物質と下記一般式2で表される物質との混合物及びその反応物の少なくともいずれかを含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の光電変換素子である。
M1(A)a ・・・ 一般式1
M2(A)a ・・・ 一般式2
ただし、前記一般式1及び前記一般式2中、M1は、亜鉛原子を示す。Aは、ハロゲン原子、カルボシキラート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。M2は、ガリウム原子、及びアルミニウム原子のいずれかを示し、aは、M1及びM2の価数によって決まる正の整数を示す。
<4> 前記一般式1で表される物質が、酢酸亜鉛及び亜鉛アセチルアセトナートの少なくともいずれかであり、
前記一般式2で表される物質が、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化ガリウム、ガリウムアセチルアセトナート、酢酸ガリウム、及び硝酸ガリウムから選択される少なくとも1種である前記<3>に記載の光電変換素子である。
<5> 前記電子求引性有機材料が、フラーレン誘導体である前記<1>から<4>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<6> 前記フラーレン誘導体が、フェニル-C61-酪酸エステル、フェニル-C71-酪酸エステル、フェニル-C85-酪酸エステル、及び下記一般式3で表されるフラーレン誘導体から選択される少なくとも1種である前記<5>に記載の光電変換素子である。
[一般式3]
Figure 0007246126000010
ただし、前記一般式3中、Y及びYは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアルケニル基、置換基を有することもあるアルキニル基、置換基を有することもあるアリール基、及び置換基を有することもあるアラルキル基のいずれかを示す。Arは、酸素原子を除く置換基を有することもあるアリール基を示す。なお、YとYが同時に水素原子であることはない。
<7> 前記一般式3において、Arがフェニル基であり、Y、Yのいずれか一方が水素原子であり、他方が無置換のアルキル基(炭素数としては4~6のアルキル基)、無置換のフェニル基、1-ナフチル基、又は2-ナフチル基である前記<6>に記載の光電変換素子である。
<8> 前記電子供与性有機材料が、下記一般式4で示される化合物である前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子である。
[一般式4]
Figure 0007246126000011
ただし、前記一般式4中、nは、1から3の整数を示す。Rは、n-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、及びn―ドデシル基のいずれかを示す。Rは、炭素数6から22のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6から22のアルキル基を有する硫黄原子、炭素数6から22のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式5で表される基を示す。
[一般式5]
Figure 0007246126000012
ただし、前記一般式5中、R及びRは、水素原子、又は炭素数6から12のアルキル基を示す。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示す。
<9> 前記電子供与性有機材料が、下記一般式6で示される化合物である前記<8>に記載の光電変換素子である。
[一般式6]
Figure 0007246126000013
ただし、前記一般式6中、R及びRは、水素原子若しくは炭素数6から12のアルキル基を示す。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示す。
<10> 前記第一の電子輸送層及び前記第二の電子輸送層の平均厚みが、5nm以上300nm以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<11> 前記第一の電子輸送層が、スパッタ法により形成される前記<1>から<10>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<12> 前記光電変換層が、P型有機半導体とN型有機半導体を混合したバルクへテロ接合型の光電変換層である前記<1>から<11>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<13> 前記光電変換層の平均厚みが、50nm以上400nm以下である前記<1>から<12>のいずれかに記載の光電変換素子である。
前記<1>から<13>のいずれかに記載の光電変換素子によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
1 基板
2 第一の電極
3 第一の電子輸送層
4 第二の電子輸送層
5 光電変換層
6 ホール輸送層
7 第二の電極
Nature,353(1991)737 Applied physics letters 108, 253301(2016)

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に設けられた第一の電極と、前記第一の電極上に設けられた第一の
    電子輸送層と、前記第一の電子輸送層上に設けられた第二の電子輸送層と、前記第二の電
    子輸送層上に設けられた光電変換層と、前記光電変換層上に設けられたホール輸送層と、
    前記ホール輸送層上に設けられた第二の電極と、を有する光電変換素子であって、
    前記第一の電子輸送層が、X線回折スペクトルにおいて、波長1.542ÅであるCu
    Kαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピークとして、31.8°及び56.4°に回折ピークを有する亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
    前記第二の電子輸送層が、下記一般式1で表される物質及びその反応物、並びに下記一般式1で表される物質と下記一般式2で表される物質との混合物及びその反応物の少なくともいずれかを含み、X線回折スペクトルにおいて、回折ピークを有さない亜鉛元素を含有する金属酸化物膜であり、
    前記光電変換層が、電子供与性有機材料及び電子求引性有機材料を含有することを特徴とする光電変換素子。
    M1(A)a・・・一般式1
    M2(B)b・・・一般式2
    ただし、前記一般式1、M1は、亜鉛原子を示す。Aは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。aは、M1の価数によって決まる正の整数を示す。
    前記一般式2中、M2は、ガリウム原子、及びアルミニウム原子のいずれかを示す。Bは、ハロゲン原子、カルボキシラート基、ニトレート基、及びアセトナート基のいずれかを示す。bは、M2の価数によって決まる正の整数を示す。
  2. 前記第一の電子輸送層が、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO
    )、及びガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)から選択される少なくとも1種を含む請求項
    1に記載の光電変換素子。
  3. 前記一般式1で表される物質が、酢酸亜鉛及び亜鉛アセチルアセトナートの少なくとも
    いずれかであり、
    前記一般式2で表される物質が、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化ガリウム、ガリウムアセチルアセトナート、酢酸ガリウム、及び硝酸ガリウムから選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の光電変換素子。
  4. 前記電子求引性有機材料が、フラーレン誘導体である請求項1から3のいずれかに記載
    の光電変換素子。
  5. 前記フラーレン誘導体が、フェニル-C61-酪酸エステル、フェニル-C71-酪酸
    エステル、フェニル-C85-酪酸エステル、及び下記一般式3で表されるフラーレン誘
    導体から選択される少なくとも1種である請求項4に記載の光電変換素子。
    [一般式3]
    Figure 0007246126000014
    ただし、前記一般式3中、Y及びYは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、
    置換基を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアルケニル基、置換基
    を有することもあるアルキニル基、置換基を有することもあるアリール基、及び置換基を
    有することもあるアラルキル基のいずれかを示す。Arは、酸素原子を除く置換基を有す
    ることもあるアリール基を示す。なお、YとYが同時に水素原子であることはない。
  6. 前記電子供与性有機材料が、下記一般式4で示される化合物である請求項1から5のい
    ずれかに記載の光電変換素子。
    [一般式4]
    Figure 0007246126000015
    ただし、前記一般式4中、nは、1から3の整数を示す。Rは、n-ブチル基、n-
    ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、及びn―ドデシル基のいずれかを示す。R
    は、炭素数6から22のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6から22のアルキル基
    を有する硫黄原子、炭素数6から22のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式5
    で表される基を示す。
    [一般式5]
    Figure 0007246126000016
    ただし、前記一般式5中、R及びRは、水素原子、又は炭素数6から12のアルキ
    ル基を示す。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示す。
  7. 前記電子供与性有機材料が、下記一般式6で示される化合物である請求項6に記載の光
    電変換素子。
    [一般式6]
    Figure 0007246126000017
    ただし、前記一般式6中、R及びRは、水素原子若しくは炭素数6から12のアルキル基を示す。Rは、炭素数6から22の分岐していてもよいアルキル基を示す。
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