JP2012195512A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機半導体のように電荷の拡散長が十分長くない光電変換材料を用いた場合でも、十分な光を吸収できるように膜厚を厚くして光電変換効率を高めることができるようにすること。
【解決手段】 少なくとも電子集電電極、光電変換層、正孔集電電極から構成される光電変換素子であり、電子集電電極、もしくは、正孔集電電極のいずれか一方は透明なナノ構造体電極を有することを特徴とする光電変換素子。
【選択図】図1

Description

本発明は光電変換素子の製造方法に関するものである。
近年、化石燃料の代替エネルギーとして、また、地球温暖化対策として太陽電池の重要性が高まっている。しかし、シリコン系太陽電池に代表される現行の太陽電池は、現状では製造コストが高く、普及を妨げる要因となっている。
そのため、各種低コスト型の太陽電池の研究開発が進められており、その一つとして有機太陽電池がある。有機太陽電池は、軽量・安価・大面積化が容易であることから実用化の期待が高まっているものの、光電変換効率は、シリコン系太陽電池の1/2以下に留まっているのが現状である。
有機太陽電池の発電層はp型半導体とn型半導体からなり、光吸収により、p型半導体とn型半導体のどちらか、あるいは両方で発生した励起子が、pn界面まで拡散し、界面で電子と正孔に分離する。次に、分離した電子と正孔がそれぞれの捕集電極に移動して外部回路へと取り出される。有機材料の励起子拡散長は数nm程度しかなく、分離した電荷の拡散長も、結晶状態等に大きく左右されるので一概には言えないが、シリコン等には及ばない。従って高効率を達成するためには、光吸収能とキャリア輸送能に優れた材料開発を進めると共に、励起子の移動距離、及び、電荷の移動距離を短くするような構造にすることが重要である。そのため、ドナーとアクセプターの無秩序な混合系であるバルクヘテロ接合構造、さらには、これに秩序性を持たせて電荷輸送パスを確実に確保する規則性バルクヘテロ接合構造などが提案されている。バルクヘテロ接合を採用することにより、励起子が発生した場所から数nmの範囲にpn界面が配置されるため、励起子が分離する効率が上がり、さらに、規則性バルクヘテロ接合構造にすれば電荷輸送パスが確保されるので、電荷が輸送中に再結合せずにそれぞれの電極まで移動できれば外部回路に取り出せる。
有機材料の場合、前述したように電荷の拡散長も十分長いとは言えず、光電変換層の厚みは100nm程度が上限となっている。100nmを超えると電荷の拡散長に対して輸送距離が長くなってしまうため、再結合の確率が高くなり効率の低下を招いてしまうのである。しかし、100nm程度の厚みでは吸収波長帯域にある光であっても吸収されずに透過してしまう光が多く、変換効率が上げられない。そこで、十分な光を吸収できるように光電変換層を厚くして変換効率を向上できるようにするため、電極とpn界面の距離を短くするような構造の提案がいくつかなされている。
例えば、特許文献1の特開2008−218702号公報では対向する突起体の電極が互いの間に挿入されるように配置される構造を提案している。基本的にはこのような構造を形成できれば、電子も正孔も移動距離は短くて済むため、効率良く電荷を収集することができる。しかし、示されている製造方法は実現性に乏しく、実用化は困難である。
特許文献2の特開2010−004022号公報では、ナノインプリントによりバルクヘテロ接合層にパターンを形成した後、カソード電極を蒸着等により形成することにより、電極が光電変換層に挿入された構成となっている。これにより、電子の収集効率を向上させている。本方法は、光電変換層の厚さが通常の100nm程度であるときの変換効率をさらに向上させたい場合には有効であると考えられる。しかし、光電変換層の厚みを十分な光を吸収できるくらい厚くした場合には、アスペクト比の大きなパターンをナノインプリントで形成できたとしても、電極を十分な深さまで埋め込むことは困難であるため、効果を発揮できない。
特許文献3の特開2007−027625号公報では、カーボンナノチューブを電極基板に垂直に成長させ、さらに表面に電子ブロッキング層を形成し、これに光電変換層として導電性高分子とフラーレンの混合溶液を塗布した構成としている。これにより、光電変換層を厚くした場合でもカーボンナノチューブを通じて正孔を電極に効率よく収集することができる。しかし、カーボンナノチューブは光吸収性があるため、正孔を電極に効率よく収集できる程度に密に用いると(例えば、実施例の場合にはカーボンナノチューブが空間に閉める割合は40堆積%)、光電変換に使用可能な光までカーボンナノチューブが吸収してしまうため、変換効率の向上効果が損なわれる。
本発明は、有機半導体のように電荷の拡散長が十分長くない光電変換材料を用いた場合でも、十分な光を吸収できるように膜厚を厚くして光電変換効率を高めることができるようにすることを課題としている。
本発明は、上記目的を達成するものであり、下記(1)〜(7)の特徴を有する。
(1) 少なくとも電子集電電極、光電変換層、正孔集電電極から構成される光電変換素子であり、電子集電電極、もしくは、正孔集電電極のいずれか一方は透明なナノ構造体電極を有することを特徴とする光電変換素子。
(2) 前記透明なナノ構造体電極は光電変換層と複合化されていることを特徴とする前記(1)項に記載の光電変換素子。
(3) 前記透明ナノ構造体は、スズを添加した酸化インジウム、酸化アンチモンやフッ素を添加した酸化スズ、アルミニウムやガリウムを添加した酸化亜鉛のいずれかで形成されたナノ構造体を有することを特徴とする前記(1)項または(2)項に記載の光電変換素子。
(4) 前記透明なナノ構造体電極を有する電子集電電極の表面に、正孔ブロッキング層が形成されていることを特徴とする前記(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の光電変換素子。
(5) 前記正孔ブロッキング層は、酸化亜鉛、酸化チタンのいずれかであることを特徴とした前記(4)項に記載の光電変換素子。
(6) 前記透明なナノ構造体電極を有する正孔集電電極の表面に、電子ブロッキング層が形成されていることを特徴とする前記(1)項乃至(5)項のいずれか記載の光電変換素子。
(7) 前記電子ブロッキング層は、導電性高分子であることを特徴とする前記(6)項に記載の光電変換素子。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明では平板電極上に形成された透明導電性を有するナノ構造体電極が、光電変換層と複合化されているので、光電変換層で発生した電荷を効率よく収集することができる。このため、光電変換層として有機半導体のように電荷の拡散長が十分長くない材料を用いた場合でも、膜厚を厚くしてより多くの電荷を収集し、効率の向上を図ることができる。また、ナノ構造体電極は透明であるから、光電変換層と複合化しても光電変換層の光吸収の邪魔をしない。
本発明の光電変換素子の断面図の一例である。 本発明の光電変換素子の断面図の一例である。
以下本発明を詳細に説明する。
光電変換素子の構成について図1、図2に基づいて説明する。
なお、図1、図2は光電変換素子の断面図である。
図1では、基板(1)と一体になった平板電子集電電極上(2)上に、透明ナノ構造体電極(3)、正孔ブロッキング層(4)、光電変換層(5)、電子ブロッキング層(6)、正孔集電電極(対向電極)(7)が順次設けられた構成となっている。
図2では、基板(1)と一体になった平板正孔集電電極上(7)に、透明ナノ構造体電極(3)、電子ブロッキング層(6)、光電変換層(5)、正孔ブロッキング層(4)、電子集電電極(対向電極)(2)が順次設けられた構成となっている。
[電子集電電極、正孔集電電極]
本発明に用いられる電子集電電極(2)、もしくは、正孔集電電極(7)は、少なくともいずれか一方は、可視光に対して透明なものを使用し、もう一方は透明であっても不透明でも構わない。
可視光に対して透明な電極は、特に限定されるものではなく、通常の光電変換素子、あるいは液晶パネル等に用いられる公知のものを使用できる。
例えば、スズドープ酸化インジウム(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛(以下、AZO、GZOと称す)等の導電性金属酸化物が挙げられる。厚さは5nm〜100μmが好ましく、50nm〜10μmが更に好ましい。一定の硬性を維持するため、可視光に透明な材質からなる基板上に設けることが好ましく、例えば、ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが用いられる。電極と基板が一体となっている公知のものを用いることもでき、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチック膜、ITOコート透明プラスチック膜等が挙げられる。
また、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものや、カーボンナノチューブ、グラフェン等を透明性を有する程度に積層したものでもよい。これらは単独あるいは2種以上の混合、または積層したものでも構わない。さらに、また基板(1)の抵抗を下げる目的で、金属リード線等を用いてもよい。金属リード線の材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は、基板に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法が挙げられる。
電子集電電極(2)、もしくは、ホール集電電極(7)の一方に不透明な電極を用いる場合の例としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属やグラファイトが挙げられる。膜厚には特に制限はなく、また単独あるいは2種以上の混合で用いても構わない。
上記のような平板電極上に、透明導電性を有するナノロッド、ナノウォール、もしくは、多孔質体等のナノ構造体を形成する。ナノ構造体を形成する平板電極は透明でも不透明でもどちらでも構わない。
ナノ構造体を形成する透明導電性材料は、ITO、FTO、AZO、GZOなどを用いることができるが、透明導電性を有する材料であれば、これに限定されるものではない。なお、色素増感太陽電池では、酸化チタンや酸化亜鉛の多孔質体を電極上に形成したものを電子集電電極と称する場合が多いが、酸化チタンや酸化亜鉛は導電率が低く、n型半導体として使用されているのであり、本発明の透明導電性材料とは異なる。
平板電極上にナノ構造体を形成する方法としては、種結晶が形成された平板電極に原料イオンを含む溶液からナノ構造体を成長させる方法、スパッタや斜方蒸着等の真空プロセスを平板電極にナノ構造体を成長させる方法、別途作製したナノロッドやナノ粒子の分散液を平板電極上に塗布して乾燥や焼成するなどの方法がある。
ナノ構造体の大きさや形状に特に制限はないが、高さは100nm以上ある方が、発電層の膜厚を厚くして効率を向上させる効果が得られやすい。また、1μm程度の高さがあれば、十分な光を吸収できる膜厚にできる場合が多い。
[正孔ブロッキング層]
上記透明なナノ構造体電極が形成された電極を電子集電電極として用いる場合に、ナノ構造体電極表面に正孔ブロッキング層を設けて、電子の収集効率を向上させてもよい。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛のような電子輸送性を有する酸化物を用いることができ、ゾルゲル法やスパッタリング等でナノ構造体電極上に形成する。膜厚に制限はないが、できるだけ全面を薄く覆うことが好ましく、1〜50nmの範囲が好ましい。
[電子ブロッキング層]
上記透明なナノ構造体電極が形成された電極を正孔集電電極として用いる場合には、ナノ構造体電極表面に電子ブロッキング層を設けて、正孔の収集効率を向上させてもよい。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニッケル、フッ化リチウム等の正孔輸送性を有する無機化合物をゾルゲル法やスパッタリングで形成したり、PEDOT:PSSのような導電性高分子を塗布したりすることによりナノ構造体電極上に形成する。膜厚に制限はないが、できるだけ全面を薄く覆うことが好ましく、1〜50nmの範囲が好ましい。
[光電変換層]
本発明の光電変換素子の光電変換層としては、p型、及び、n型の有機半導体を用いることができる。p型の有機半導体としては、ポリチオフェン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリフルオレン化合物、ポリフェニレン化合物等の高分子材料、及び、各種ポルフィリンやフタロシアニン等の低分子材料が挙げられる。
n型の有機半導体としては、フラーレン、及び、フラーレン誘導体が挙げられる。また、n型の半導体としては有機半導体だけではなく、酸化亜鉛や酸化チタンの無機化合物粒子を用いてもよい。
これらp型半導体、及び、n型半導体を、順次製膜して平面的な接合界面を形成させても良いが、有機半導体の場合には、接合界面の面積が大きい方が有利であるため、これらを混合させたバルクへテロ接合を用いる場合が多い。バルクヘテロ接合を形成するためには、p型半導体として高分子材料を用いる場合には、フラーレンを可溶化したフラーレン誘導体とともに溶剤に溶かして混合溶液を作製し、電極上に塗布し、乾燥して溶剤を除去して形成することができる。さらに加熱処理をして、各々の半導体の凝集状態を最適化することもできる。p型半導体として低分子材料を用いる場合には、フラーレンとの共蒸着により混合層を形成することができる。この場合にもさらに加熱処理をして、各々の半導体の凝集状態を最適化することもできる。
この上に、金属の蒸着や、導電性ペースト材料の塗布等によりナノ構造体電極の対極となる電極を形成して、光起電力素子とする。光電変換層と対極との間には、正孔ブロッキング層、もしくは、電子ブロッキング層を設けてもよい。このときの正孔ブロッキング層、電子ブロッキング層の材料は上述のナノ構造体電極上に設けるものと同様の材料を用いることができる。
p型半導体、もしくは、n型半導体のどちらか一方、もしくは、両方で光吸収により発生した励起子は、pn接合界面に到達し、電子と正孔に分離する。電子はn型半導体中を輸送されて電子集電電極で収集されるが、このとき、光電変換層がナノ構造体電子集電電極と複合化されていれば、電子は短距離の移動で済むため、再結合する確率が小さく、効率よく集電される。正孔の場合も同様で、pn接合界面で分離した正孔はp型半導体中を輸送されて正孔集電電極で収集されるが、このとき、ナノ構造体正孔集電電極と複合化されていれば、正孔は短距離の移動で済むため、再結合する確率が小さく、効率よく捕集される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の実施の形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
平板電極として、最表面にATOが形成されたITO付きガラス基板上を用い、この上にAZOでナノ構造電極を形成した。まず、ATO/ITO基板の表面に、AZOナノロッドを成長させるための種結晶として、スパッタでAZO(2wt%Al23)を約20nm形成した。次に、この基板を、95℃に加熱した酢酸亜鉛二水和物0.264g、塩化アルミニウム0.0264g、28wt%アンモニア水5ml、イオン交換水95mlの混合溶液中に30分浸漬し、表面に針状のAZOナノロッドが形成された電極を得た。
これに、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)60mg、フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)40mgを2mlのクロロベンゼンに溶かした溶液を1000rpmでスピンコートし、80℃で5分乾燥することにより、厚さ約約200nmの光電変換層を得た。これに、電子ブロッキング層としてポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸の混合水分散液(以下、PEDOT:PSSと称す)2000rpmでスピンコート後、120℃で10分乾燥して電子ブロッキング層を形成した。その上に対向電極としてAuを100nm蒸着した。その後、150℃で5分の加熱処理を行い、光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.58V、短絡電流密度9.23mA/cm、曲線因子=0.61、変換効率=3.27%であった。
また、この光電変換素子をFIBで加工して断面を出し、SEMで観察したところ、AZOは平均高さ約150nmのナノロッドを形成し、P3HTとPCBMの混合物で埋め込まれていた。
AZOナノロッドの表面に、正孔ブロッキング層として酸化亜鉛層をゾルゲル法により形成した他は、実施例1と同じ光電変換素子を作製した。酸化亜鉛層は、塩化亜鉛6.81g、2−メトキシエタノール50ml、モノエタノールアミン5mlの混合溶液を窒素雰囲気下で還流したものを前駆体とし、AZOナノロット上に2000rpmでスピンコートし、450℃で30分焼成して作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.58V、短絡電流密度10.5mA/cm、曲線因子=0.63、変換効率=3.84%であった。
AZOナノロッドの表面に、正孔ブロッキング層として酸化チタン層をゾルゲル法により形成した他は、実施例1と同じ光電変換素子を作製した。酸化チタン層は、チタニウムイソプロポキシド5mlと2−メトキシエタノール20ml、モノエタノールアミン2mlの混合溶液を窒素雰囲気下で還流し、イソプロピルアルコール30mlで希釈したものを前駆体とし、AZOナノロット上に2000rpmでスピンコートし、450℃で30分焼成して作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.59V、短絡電流密度10.9mA/cm、曲線因子=0.59、変換効率=3.99%であった。
AZOナノロッドの表面に、電子ブロッキング層としてPEDOT:PSSを2000rpmでスピンコートし、120℃で10分乾燥して形成した。これに、P3HT60mg、PCBM40mgを2mlのクロロベンゼンに溶かした溶液を1000rpmでスピンコートし、80℃で5分乾燥することにより、厚さ約約200nmの光電変換層を得た。これに正孔ブロッキング層として、酸化チタン層を形成した。酸化チタン層は、チタニウムイソプロポキシド5mlと2−メトキシエタノール20ml、モノエタノールアミン2mlの混合溶液を窒素雰囲気下で還流し、イソプロピルアルコール30mlで希釈したものを前駆体とし、光電変換層上に2000rpmでスピンコートし、120℃で10分乾燥して作製した。この上に対向電極としてAlを100nm蒸着した。その後、150℃で5分の加熱処理を行い、光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.57V、短絡電流密度10.7mA/cm、曲線因子=0.57、変換効率=3.66%であった。
[比較例1]
ATO/ITO基板の表面にAZOの種結晶はスパッタで作製したが、その後AZOのナノロッドを形成せずに実施例1と同様の条件で光電変換層、電子ブロッキング層、対向電極を作製し光電変換素子を得た。光電変換層の厚さは、AZOナノロッドを形成した場合と同様、約200nmであった。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.48V、短絡電流密度6.3mA/cm、曲線因子=0.43、変換効率=1.30%であった。
[比較例2]
ATO/ITO基板の表面にAZOの種結晶はスパッタで作製したが、その後AZOのナノロッドを形成せずに実施例2と同様の条件で、ホールブロッキング層、光電変換層、電子ブロッキング層、対向電極を作製し光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.49V、短絡電流密度6.5mA/cm、曲線因子=0.52、変換効率=1.66%であった。
[比較例3]
ATO/ITO基板の表面にAZOの種結晶はスパッタで作製したが、その後AZOのナノロッドを形成せずに実施例3と同様の条件で、ホールブロッキング層、光電変換層、電子ブロッキング層、対向電極を作製し光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.49V、短絡電流密度6.7mA/cm、曲線因子=0.56、変換効率=1.84%であった。
[比較例4]
ATO/ITO基板の表面にAZOの種結晶はスパッタで作製したが、その後AZOのナノロッドを形成せずに実施例4と同様の条件で、電子ブロッキング層、光電変換層、正孔ブロッキング層、対向電極を作製し光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.47V、短絡電流密度6.3mA/cm、曲線因子=0.47、変換効率=1.51%であった。
[比較例5]
比較例1では光電変換層の膜厚が200nmであったので、P3HT30mg、PCBM20mgに対してモノクロロベンゼン2mlと濃度が半分の混合溶液を作製して1000rpmでスピンコートすることにより、厚さ約110nmの光電変換層を形成し、それ以外は比較例1と同じ光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における光電変換効率は、開放電圧=0.59V、短絡電流密度7.76mA/cm、曲線因子=0.62、変換効率=2.84%であった。比較例1の結果と比較すると、AZOナノロッド電極を用いない場合には膜厚を厚くすることにより変換効率が下がってしまうことがわかる。
1 基板
2 電子集電電極
3 透明ナノ構造体電極
4 正孔ブロッキング層
5 光電変換層
6 電子ブロッキング層
7 正孔集電電極(対向電極)
特開2008−218702号公報 特開2010−4022号公報 特開2007−27625号公報

Claims (7)

  1. 少なくとも電子集電電極、光電変換層、正孔集電電極から構成される光電変換素子であり、電子集電電極、もしくは、正孔集電電極のいずれか一方は透明なナノ構造体電極を有することを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記透明なナノ構造体電極は光電変換層と複合化されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記透明ナノ構造体は、スズを添加した酸化インジウム、酸化アンチモンやフッ素を添加した酸化スズ、アルミニウムやガリウムを添加した酸化亜鉛のいずれかで形成されたナノ構造体を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記透明なナノ構造体電極を有する電子集電電極の表面に、正孔ブロッキング層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光電変換素子。
  5. 前記正孔ブロッキング層は、酸化亜鉛、酸化チタンのいずれかであることを特徴とした請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 前記透明なナノ構造体電極を有する正孔集電電極の表面に、電子ブロッキング層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の光電変換素子。
  7. 前記電子ブロッキング層は、導電性高分子であることを特徴とする請求項6に記載の光電変換素子。
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