JP7245661B2 - ターゲットおよび成膜装置並びに成膜対象物の製造方法 - Google Patents

ターゲットおよび成膜装置並びに成膜対象物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ターゲットおよび成膜装置並びに成膜対象物の製造技術に関し、例えば、プラズマを利用して成膜対象物に膜を形成する技術に関する。
特開昭59-47728号公報(特許文献1)には、電子サイクロトロン共鳴現象(Electron Cyclotron Resonance:ECR)を利用して発生させたプラズマに含まれるイオンをターゲット部材に衝突させることにより、ターゲット部材から飛び出してきたターゲット粒子を成膜対象物に被着させて、成膜対象物に膜を形成する技術が記載されている。
特開昭59-47728号公報
スパッタリング技術では、プラズマに含まれるイオンをターゲット部材に衝突させて、ターゲット部材から飛び出してきたターゲット粒子を成膜対象物に被着させることにより、成膜対象物に膜を形成する。したがって、成膜対象物に膜を形成する工程を繰り返して実施すると、ターゲット部材が消耗する。特に、ターゲット部材は、ボンディング材を介して支持部材に固定されていることから、ターゲット部材が消耗してボンディング材や支持部材が露出すると、ボンディング材や支持部材にイオンが衝突して、ボンディング材や支持部材を構成する粒子が飛び出してくることになり、この粒子が成膜対象物に付着することになる。このことは、成膜対象物に形成される膜中に不純物が導入されることを意味する。したがって、ターゲット部材が消耗してボンディング材や支持部材が露出する前にターゲット部材を交換する必要がある。この点に関し、ターゲット部材の交換頻度が高くなると、成膜装置のランニングコストが上昇する。このことから、ランニングコストを抑制する観点から、できるだけターゲット部材の長寿命化を図ることが望まれている。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態におけるターゲットは、筒形状をしたターゲット部材と、ターゲット部材を支持する支持部材とを備える。この支持部材は、接着部材を介してターゲット部材と接する壁部を有する。そして、壁部は、第1厚さで形成された第1部位と、第1厚さよりも厚い第2厚さで形成された第2部位と、第1厚さで形成された第3部位とを有し、第2部位は、第1部位と第3部位で挟まれている。ここで、第1部位と第3部位は、筒形状の中心線と直交し、かつ、ターゲット部材を2等分割する仮想面に対して対称配置される。
一実施の形態における成膜装置は、成膜対象物を保持する保持部と、プラズマを生成するプラズマ生成部と、保持部とプラズマ生成部との間に設けられたターゲットと、ターゲットを固定する固定部とを備える。このとき、固定部は、本体部と、ターゲットを押さえる押さえ部とを含む。そして、成膜装置は、ターゲットの第1部位とターゲットの第2部位と固定部の押さえ部とに接触する第1封止部材と、ターゲットの第2部位とターゲットの第3部位と固定部の本体部とに接触する第2封止部材と、固定部の本体部と固定部の押さえ部とに接触する第3封止部材とを有する。
一実施の形態における成膜対象物の製造方法は、第1成膜対象物を保持する保持部とプラズマを生成するプラズマ生成部との間に設けられ、かつ、固定部によって固定された筒形状のターゲットを使用して、第1成膜対象物に膜を形成する工程((a)工程)と、(a)工程の後、保持部から第1成膜対象物を取り外す工程((b)工程)とを備える。次に、一実施の形態における成膜対象物の製造方法は、(b)工程の後、ターゲットを固定部から取り外す工程((c)工程)と、(c)工程の後、ターゲットを反転させて、固定部にターゲットを取り付ける工程((d)工程)とを備える。続いて、一実施の形態における成膜対象物の製造方法は、(d)工程の後、第2成膜対象物を保持部で保持する工程((e)工程)と、(e)工程の後、ターゲットを使用して、第2成膜対象物に膜を形成する工程((f)工程)とを備える。
一実施の形態によれば、ターゲット部材の長寿命化を図ることができる。この結果、一実施の形態によれば、成膜装置のランニングコストを低減することができる。
成膜装置の模式的な構成を示す図である。 成膜動作の流れを説明するフローチャートである。 成膜装置で使用されるターゲットの外観構成を示す模式図である。 円盤形状のターゲットを使用する場合、成膜対象物にダメージを与えやすくなることを模式的に説明する図である。 円筒形状のターゲットを使用する場合、成膜対象物に与えるダメージを低減できることを説明する図である。 関連技術におけるターゲットの模式的な構成を示す断面図である。 関連技術におけるターゲットを成膜装置の固定部に取り付けた状態を模式的に示す図である。 図7に示す一部領域を拡大して示す図である。 関連技術におけるターゲットでのターゲット部材の消費状態を模式的に示す図である。 実施の形態におけるターゲットの模式的な構成を示す図である。 (a)~(c)は、実施の形態における基本思想を説明する図である。 実施の形態におけるターゲットを成膜装置の固定部に取り付けた状態を模式的に示す図である。 図12に示す一部領域を拡大して示す図である。 変形例におけるターゲットの構造を模式的に示す図である。 成膜対象物の製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態における成膜対象物の製造工程を示す図である。 図16に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。 図17に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。 図18に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。 図19に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。 図20に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。 図21に続く成膜対象物の製造工程を示す図である。
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<成膜装置の構成>
図1は、成膜装置の模式的な構成を示す図である。
図1において、成膜装置1は、成膜室であるチャンバ10を有する。このチャンバ10には、保持部11が配置されており、この保持部11によって、例えば、基板に代表される成膜対象物SUBが保持されている。保持部11は、チャンバ10に近接配置された機構部12と接続されており、機構部12によって動作可能に構成されている。このチャンバ10には、ガス導入口10aとガス排気口10bとが設けられている。
次に、チャンバ10には、保持部11に保持された成膜対象物SUBと対向する位置にプラズマ生成部13が設けられている。このプラズマ生成部13は、プラズマを生成するように構成されており、プラズマ生成部13の周囲には、例えば、コイルから構成される磁場発生部14が配置されている。また、プラズマ生成部13には、導波管15が接続されており、導波管15を伝搬するマイクロ波がプラズマ生成部13に導入されるようになっている。さらに、保持部11とプラズマ生成部13の間であって、プラズマ生成部13に近接する位置に、例えば、円筒形状からなるターゲットTAが配置されており、このターゲットTAは、高周波電源16と電気的に接続されている。これにより、ターゲットTAは、高周波電源16からの高周波電圧が印加されるように構成されている。このターゲットTAは、固定部17によって固定されている。
以上のようにして、成膜装置1が構成されている。
<成膜装置における成膜動作>
続いて、成膜装置1における成膜動作について説明する。
図2は、成膜動作の流れを説明するフローチャートである。
まず、図1において、プラズマ生成部13には、例えば、アルゴンガスに代表されるガスが導入されている。そして、プラズマ生成部13の周囲に配置されている磁場発生部14から磁場を発生させると、プラズマ生成部13に導入されているガスに含まれる電子がローレンツ力を受けることにより、円運動する。このとき、電子の円運動の周期(あるいは周波数)と同じ周期(あるいは周波数)を有するマイクロ波(電磁波)を導波管15からプラズマ生成部13に導入すると、円運動する電子とマイクロ波とが共鳴して、マイクロ波のエネルギーが円運動する電子に効率良く供給される(電子サイクロトロン共鳴現象)(図2のS101)。この結果、ガスに含まれる電子の運動エネルギーが大きくなって、ガスが、正イオンと電子とに分離する。これにより、正イオンと電子とからなるプラズマが生成される(図2のS102)。
次に、図1において、高周波電源16からターゲットTAに対して高周波電圧を供給する。この場合、高周波電圧が供給されたターゲットTAには、正電位と負電位とが交互に印加されることになる。ここで、プラズマを構成する正イオンと電子のうち、ターゲットTAに印加される高周波電圧に追従することができるのは、質量の軽い電子である一方、質量の重い正イオンは、高周波電圧に追従することができない。この結果、追従する電子を引き付ける正電位が電子の有する負電荷によって相殺される一方、負電位が残存するため、高周波電力の平均値は、0Vから負電位にシフトする。このことは、ターゲットTAに対して高周波電圧が印加されているにも関わらず、あたかも、ターゲットTAに負電位が印加されているとみなすことができることを意味している。これにより、正イオンは、平均的に負電位が印加されているとみなされるターゲットTAに引き付けられて、ターゲットTAに衝突する(図2のS103)。
続いて、正イオンがターゲットTAに衝突すると、ターゲットTAを構成するターゲット粒子が正イオンの運動エネルギーの一部を受けとって、ターゲットTAからチャンバ10の内部空間に飛び出す(図2のS104)。その後、チャンバ10の内部空間に飛び出したターゲット粒子の一部は、保持部11で保持されている成膜対象物SUBの表面に付着する(図2のS105)。そして、このような現象が繰り返されることによって、成膜対象物SUBの表面に多数のターゲット粒子が付着する結果、成膜対象物SUBの表面上に膜が形成される(図2のS106)。
以上のようにして、成膜装置1における成膜動作が実現される。
例えば、ターゲットTAをアルミニウムから構成する場合、ターゲット粒子は、アルミニウム原子となり、成膜対象物SUBに形成される膜は、アルミニウム膜となる。ただし、図1に示す成膜装置1のチャンバ10に設けられているガス導入口10aから酸素ガスや窒素ガスを導入しながら、上述した成膜動作を実施すると、成膜対象物SUBの表面には、酸化アルミニウム膜や窒化アルミニウム膜を形成することができる。
同様に、例えば、ターゲットTAをシリコンから構成する場合、ターゲット粒子は、シリコン原子となり、成膜対象物SUBに形成される膜は、シリコン膜となる。ただし、図1に示す成膜装置1のチャンバ10に設けられているガス導入口10aから酸素ガスや窒素ガスを導入しながら、上述した成膜動作を実施すると、成膜対象物SUBの表面には、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を形成することができる。
<成膜装置の利点>
上述した成膜装置1は、電子サイクロトロン共鳴現象(ECR)と発散磁場を利用して作られたプラズマ流を成膜対象物SUBに照射し、同時に、ターゲットTAとグランドとの間に高周波電圧を加えることにより、プラズマ中のイオンをターゲットTAに衝突させて成膜対象物SUBに膜を形成する方法である。この成膜方法をECRスパッタリング法と呼ぶことにすると、このECRスパッタリング法には、以下に示す利点がある。
例えば、マグネトロンスパッタリング法では、10-3Torr(10-3×133.32Pa)のオーダ以上でないと安定なプラズマを得ることができない。これに対し、ECRスパッタリング法では、安定なECRプラズマを10-4Torr(10-4×133.32Pa)のオーダの圧力で得ることができる。また、ECRスパッタリング法では、高周波電圧により、プラズマ中の粒子(正イオン)をターゲットTAに当ててスパッタリングを行なうため、低い圧力で成膜対象物SUBに膜を形成できる。
ECRスパッタリング法では、成膜対象物SUBにECRプラズマ流とスパッタリングされた粒子が照射される。ECRプラズマ流のイオンは、10eV~数十eVのエネルギーを持っており、低い圧力のため、成膜対象物SUBに到達するイオンのイオン電流密度も大きくとれる。したがって、ECRプラズマ流のイオンは、スパッタリングされて成膜対象物SUB上に飛来した原料粒子にエネルギーを与えるとともに、原料粒子と酸素との結合反応を促進することになり、ECRスパッタリング法で成膜対象物SUBに堆積した膜の膜質が改善される。このようなECRスパッタリング法では、特に、低い基板温度(成膜対象物SUBの温度)で、成膜対象物上に高品質の膜を成膜できることが利点である。
以上のことから、成膜装置1は、高品質な膜を形成できる点で優れている。特に、成膜装置1では、成膜対象物SUBに高温に曝すことなく、成膜対象物の表面に高品質な膜を形成することができる点で非常に優れていると言える。つまり、成膜装置1では、成膜対象物SUBに与えるダメージを低減しながら、成膜対象物SUBの表面に高品質な膜を形成できる点で非常に優れていると言える。
<筒形状のターゲットの利点>
図3は、成膜装置1で使用されるターゲットTAの外観構成を示す模式図である。
図3に示すように、ターゲットTAは、円筒形状をしている。具体的に、ターゲットTAは、例えば、銅材からなる円筒形状のバッキングチューブ(支持部材)20を有し、このバッキングチューブ20の内壁に、図示しないボンディング材(接着材)によって、例えば、アルミニウムからなる円筒形状のターゲット部材21が接着されている。
このように構成されている円筒形状のターゲットTAによれば、一般的に使用されている円盤形状のターゲットを使用する場合に比べて、成膜対象物SUBに与えるダメージを低減することができる。以下に、この利点について説明する。
図4は、円盤形状のターゲットを使用する場合、成膜対象物にダメージを与えやすくなることを模式的に説明する図である。
図4において、成膜対象物SUBと対向するように、円盤形状のターゲット100が配置されている。この円盤形状のターゲット100は、支持部材30と、支持部材30上に配置されたターゲット部材31とを有している。ここで、例えば、図4に示すように、運動エネルギーを有するアルゴンイオンがターゲット部材31に衝突することにより、ターゲット部材31からターゲット粒子50が飛び出して、成膜対象物SUBの表面に付着する。これにより、成膜対象物SUBの表面にターゲット粒子から構成される膜が形成されることになる。ただし、このとき、ターゲット部材31に衝突したアルゴンイオン40も反跳されるが、図4に示すように、円盤形状のターゲット100を使用する場合、円盤形状のターゲット100と対向する位置に成膜対象物SUBが配置されている。したがって、図4に示すように、反跳したアルゴンイオン40も成膜対象物SUBに衝突しやすくなる。つまり、円盤形状のターゲット100を使用して、ターゲット100と対向配置された成膜対象物SUBの表面上に膜を形成する場合、成膜対象物SUBの表面には、膜の構成要素となるターゲット粒子50だけでなく、反跳したアルゴンイオン40も衝突しやすくなるのである。このことから、円盤形状のターゲット100を使用して、ターゲット100と対向配置された成膜対象物SUBの表面上に膜を形成する構成の成膜装置では、反跳したアルゴンイオンが成膜対象物SUBに衝突する確率が高くなる結果、反跳したアルゴンイオンに起因して、成膜対象物SUBにダメージを与えやすくなるのである。
これに対し、図5は、円筒形状のターゲットを使用する場合、成膜対象物に与えるダメージを低減できることを説明する図である。
図5において、成膜対象物SUBと対向する位置に、円筒形状のターゲットTAが配置されている。そして、円筒形状のターゲットTAでは、円筒形状のバッキングチューブ20の内壁に、円筒形状のターゲット部材21が配置されている。したがって、図5に示すターゲットTAにおいては、成膜対象物SUBに対して、ターゲット部材21は、対向配置されていないことになる。このとき、図5に示すように、円筒形状のターゲットTAにおいても、運動エネルギーを有するアルゴンイオン40が、ターゲット部材21に衝突することにより、ターゲット部材21からターゲット粒子50が飛び出して、成膜対象物SUBの表面にターゲット粒子50が付着する。この結果、円筒形状のターゲットTAを使用する場合にも、成膜対象物SUBの表面上に、ターゲット粒子50からなる膜を形成することができる。一方、図5に示す円筒形状のターゲットTAでは、図4に示す円盤形状のターゲット100とは異なり、ターゲット部材21自体が、成膜対象物SUBと対向配置されていない。このことから、図5に示すように、円筒形状のターゲットTAでは、ターゲット部材21に衝突した後に反跳したアルゴンイオン40が成膜対象物SUBに衝突する確率が小さくなる。したがって、円筒形状のターゲットTAを使用して成膜対象物SUBの表面上に膜を形成する構成の成膜装置では、反跳したアルゴンイオンが成膜対象物SUBに衝突する確率が小さくなる結果、反跳したアルゴンイオンが成膜対象物SUBに衝突することで、成膜対象物SUBにダメージを与えることを低減できる。
以上のことから、図5に示す円筒形状のターゲットTAによれば、一般的に使用されている円盤形状のターゲット100(図4参照)を使用する場合に比べて、成膜対象物SUBに与えるダメージを低減することができるという利点が得られる。
ただし、本発明者が検討したところ、円筒形状のターゲットTAを使用する成膜装置では、成膜対象物SUBに与えるダメージを低減できるという利点がある一方、円筒形状のターゲットTAの長寿命化を図る観点から改善の余地が存在することを新規に見出した。
以下では、まず、本発明者が新規に見出した円筒形状のターゲットTAに存在する改善の余地について、関連技術を使用して説明する。
<円筒形状のターゲットに特有の改善の余地>
図6は、関連技術におけるターゲットTA1の模式的な構成を示す断面図である。
図6において、関連技術におけるターゲットTA1は、略円筒形状をしており、略円筒形状のバッキングチューブ60と、インジウムからなるボンディング材(図示せず)を介して、バッキングチューブ60の内壁に接着されたターゲット部材61とを有している。このとき、図6に示すように、ターゲット部材61を支持するバッキングチューブ60は、上下非対称の構造をしていることわかる。したがって、上下非対称のバッキングチューブ60を含むターゲットTA1も、上下非対称の構造をしていることになる。言い換えれば、関連技術におけるターゲットTA1は、図6に示すように、筒形状の中心線CLと直交し、かつ、ターゲット部材61を2等分割する仮想面VPに対して非対称の構造をしている。
次に、図7は、関連技術におけるターゲットTA1を成膜装置の固定部FUに取り付けた状態を模式的に示す図である。図7において、関連技術におけるターゲットTA1は、成膜装置に設けられている固定部FUによって固定されていることがわかる。
続いて、図8は、図7に示す領域ARを拡大して示す図である。
図8において、ターゲットTA1の構成要素であるバッキングチューブ60は、第1厚さの第1部位60aと、この第1部位60aと接続し、かつ、第1厚さよりも薄い第2厚さの第2部位60bとを有する。さらに、バッキングチューブ60は、第2部位60bと接続し、かつ、第1厚さよりも薄く第2厚さよりも厚い第3部位60cと、第3部位60cと接続し、かつ、第2厚さよりも薄い第4部位60dとを有する。
一方、図8において、ターゲットTA1を固定する固定部FUは、本体部200と、本体部200上に配置される押さえ部201とを有する。さらに、関連技術における固定部FUの本体部200には、冷却水が流れる流路200aが形成されている。
このように構成されている関連技術におけるターゲットTA1は、以下に説明するようにして、成膜装置に設けられている固定部FUに固定されている。すなわち、図8に示すように、ターゲットTA1の構成要素であるバッキングチューブ60と固定部FUとが接続されている。具体的に、図8に示すように、バッキングチューブ60の第1部位60aと第2部位60bとの間に形成される段差部は、Oリング300aを介して、固定部FUの本体部200に接続されている。同様に、バッキングチューブ60の第3部位60cと第4部位60dとの間に形成される段差部は、Oリング300bを介して、固定部FUの本体部200に接続されている。そして、図8に示すように、バッキングチューブ60の第1部位60aの上面は、固定部FUの押さえ部201によって押さえ付けられる。
これにより、固定部FUの本体部200に形成されている流路200aは、本体部200と第1部位60aとの間に介在するOリング300aと、本体部200と第3部位60cとの間に介在するOリング300bとによって密閉(封止)される。この結果、流路200aにターゲットTA1を冷却するための冷却水を流しても、流路200aから冷却水が漏洩することを防止することができる。このとき、密閉された流路200aは、バッキングチューブ60の円周方向に沿って形成される。この結果、ターゲットTA1の円周方向に沿って形成された流路200aを冷却水が流れることにより、効率良くターゲットTA1全体を冷却することができる。
なお、ターゲットTA1と固定部FUとの間に流路200aを設けて、流路200aに冷却水を流す理由は、ターゲットTA1を構成するターゲット部材61には、プラズマ生成部で生成されたアルゴンイオンが衝突するからである。すなわち、ターゲット部材61にアルゴンイオンが衝突するということは、アルゴンイオンの有する運動エネルギーの一部が熱エネルギーとしてターゲット部材61に供給されることを意味し、これによって、ターゲット部材61の温度が上昇することになるからである。そして、ターゲット部材61の温度が上昇すると、ターゲット部材61をバッキングチューブ60に接着しているボンディング材(例えば、インジウム)が溶融してしまうため、ターゲットTA1を冷却水で冷却する必要があるのである。以上のことから、図8に示すように、関連技術におけるターゲットTA1と、流路200aが形成された固定部FUとは、Oリング300aとOリング300bとによって流路200aを密閉するように配置される。
ここで、関連技術におけるターゲットTA1は、図8に示すように、上下非対称な構造をしているが、この上下非対称な構造からターゲットTA1を構成するのは、固定部FUの本体部200に設けられた流路200aを密閉する構造を最も簡単な構成で実現する観点から必然的な構成といえる。なぜなら、押さえ部201による上からの圧力で、バッキングチューブ60と本体部200とを接続する2箇所の接続部位をOリング(300a、300b)で封止する構造が、流路200aを密閉するために最も単純な構成であるからである。そして、この最も単純な構成を実現するためには、図8に示すように、Oリング300aとOリング300bとを横方向(x方向)にずらして配置しなければならない。すなわち、Oリング300aとOリング300bとを横方向(x方向)に一致させて配置すると、押さえ部201による上からの圧力で、2つのOリング(300a、300b)を一度に封止させる構造を実現するためには、複雑な構造を取らなければならない。
以上のことから、関連技術におけるターゲットTA1は、流路200aを密閉するために最も単純な構成を実現する観点から、必然的に上下非対称な構造をしていることになる。このように関連技術におけるターゲットTA1によれば、上下非対称な構造を採用することにより、流路200aを密閉するために最も単純な構成を実現できる一方、本発明者の検討によると、上下非対称な構造は、ターゲットTA1の長寿命化を図る観点からは、改善の検討が必要な構成であることを新たに見出した。以下に、この点について説明する。
例えば、図1に示すように、円筒形状のターゲットTAは、プラズマ生成部13と成膜対象物SUBとの間に配置される。そして、プラズマは、プラズマ生成部13から保持部11で保持されている成膜対象物SUBに向って移動する。このことから、プラズマ密度は、場所によって異なることになる。具体的に、プラズマ生成部13に近い場所のプラズマ密度は高い一方、プラズマ生成部13から離れた場所のプラズマ密度は低くなる。
ここで、図1において、円筒形状のターゲットTAは、プラズマ生成部13と成膜対象物SUBとの間に配置されることから、ターゲットTAのプラズマ生成部側のプラズマ密度は、ターゲットTAの成膜対象物側のプラズマ密度よりも高くなる。言い換えれば、ターゲットTAの成膜対象物側のプラズマ密度は、ターゲットTAのプラズマ生成部側のプラズマ密度よりも低くなる。この結果、ターゲットTAのプラズマ生成部側でのアルゴンイオンによるスパッタリング現象の頻度は、ターゲットTAの成膜対象物側でのアルゴンイオンによるスパッタリング現象の頻度よりも高くなる。なぜなら、プラズマ密度の低い領域よりもプラズマ密度が高い領域のほうがスパッタリング現象を引き起こすアルゴンイオンの量が多いからである。
具体的に、図9は、関連技術におけるターゲットTA1でのターゲット部材61の消費状態を模式的に示す図である。この図9では、関連技術におけるターゲットTA1の一部分が示されている。図9において、ターゲットTA1の上方には、成膜対象物が配置される一方、ターゲットTA1の下方には、プラズマ生成部が配置される。すなわち、図9において、ターゲットTA1の上方側は、成膜対象物側を示している一方、ターゲットTA1の下方側は、プラズマ生成部側を示している。したがって、図9に示すように、ターゲットTA1のプラズマ生成部側のプラズマ密度は高い一方、ターゲットTA1の成膜対象物側のプラズマ密度は低くなる。この結果、ターゲットTA1のプラズマ生成部側では、ターゲット部材61の消費は大きくなるのに対し、ターゲットTA1の成膜対象物側では、ターゲット部材61の消費は小さくなる。したがって、図9に示すように、ターゲットTA1の成膜対象物側において、ターゲット部材61が充分に残存していても、ターゲットTA1のプラズマ生成部側において、ターゲット部材61の残存量が少なくなると、関連技術におけるターゲットTA1を交換しなければならなくなる。ここで、関連技術におけるターゲットTA1が上下対称な構造をしていれば、ターゲットTA1の上下を反転させることにより、さらに、ターゲットTA1を使用し続けることできる。この点に関し、上述したように、関連技術におけるターゲットTA1は、上下非対称な構造をしている。このため、例えば、ターゲットTA1のプラズマ生成部側において、ターゲット部材61の残存量が少なくなった場合に、関連技術におけるターゲットTA1を反転させて使用することができなくなる。このことは、ターゲットTA1の成膜対象物側において、ターゲット部材61が充分に残存している状態であっても、ターゲットTA1のプラズマ生成部側において、ターゲット部材61の残存量が少なくなると、ターゲットTA1を交換しなければならないことを意味する。この結果、関連技術では、ターゲットTA1の交換頻度が多くなることになり、これによって、関連技術におけるターゲットTA1を使用する成膜装置のランニングコストが上昇することになる。
このように、関連技術におけるターゲットTA1は、(1)円筒形状をしており、かつ、成膜対象物とプラズマ生成部との間に配置される結果、ターゲットTA1の上方側(成膜対象物側)よりも下方側(プラズマ生成部側)でのプラズマ密度が高くなる点と、(2)上下非対称の構造をしている結果、反転使用ができない点との相乗要因によって、ターゲットTA1の交換頻度が高くなる。これにより、関連技術では、成膜装置のランニングコストが上昇することになるのである。すなわち、関連技術では、ターゲットTA1の長寿命化を図ることを通じて、成膜装置のランニングコストを低減する観点から改善の余地が存在する。そこで、本実施の形態では、ターゲットの長寿命化を図る工夫を施すことにより、成膜装置のランニングコストを低減している。以下では、ターゲットの長寿命化を図る工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明する。
<実施の形態における基本思想(特徴)>
本実施の形態における基本思想は、ターゲットの構造を対称構造にすることにより、反転可能な構成を実現する思想である。この基本思想によれば、プラズマ密度が高いプラズマ生成部側において、ターゲット部材の消費が大きくなっても、ターゲットを反転させることにより、プラズマ密度が低い成膜対象物側に位置している消費の少ないターゲット部材の部位をプラズマ密度の高いプラズマ生成部側に再配置することができる。この結果、プラズマ密度が高いプラズマ生成部側において、ターゲット部材の厚さを回復することができる。したがって、本実施の形態における基本思想によれば、ターゲットの長寿命化を図ることができ、これによって、本実施の形態におけるターゲットを使用する成膜装置のランニングコストを低減することができる。
以下に、本実施の形態における基本思想について、図面を参照しながら説明する。
図10は、本実施の形態におけるターゲットTA2の模式的な構成を示す図である。
図10において、本実施の形態におけるターゲットTA2は、円筒形状をしたバッキングチューブ70と、このバッキングチューブ70の内壁にボンディング材(図示せず)を介して接着されたターゲット部材71とを有している。このとき、図10に示すように、ターゲットTA2の一部を構成するバッキングチューブ70は、上下対称な構造をしている。言い換えれば、本実施の形態におけるバッキングチューブ70は、円筒形状の中心線CLと直交し、かつ、ターゲット部材71を2等分割する仮想面VPに対して対称配置されている。これにより、対称構造のバッキングチューブ70を備えるターゲットTA2は、上下反転可能に構成されることになる。
図11は、本実施の形態における基本思想をわかりやすく説明する図である。
まず、図11(a)において、本実施の形態におけるターゲットTA2を取り付けた成膜装置を使用して、成膜対象物への成膜処理を実施する。すると、ターゲットTA2のプラズマ生成部側(下方側)のプラズマ密度が、ターゲットTA2の成膜対象物側(上方側)のプラズマ密度が高いことに起因して、ターゲットTA2のプラズマ生成部側(下方側)において、ターゲット部材71の消費量が多くなる。
このとき、非対称な構造のターゲットを使用する場合には、ターゲットを反転させて使用することができないため、図11(a)に示す状態で、ターゲットを交換する必要が生じる。これに対し、本実施の形態におけるターゲットTA2は、上下対称構造をしている。このことから、図11(b)に示すように、ターゲットTA2を反転させることができる。この場合、プラズマ密度が低い成膜対象物側(上方側)に位置している消費の少ないターゲット部材の部位をプラズマ密度の高いプラズマ生成部側(下方側)に再配置することができる。このため、本実施の形態によれば、図11(a)に示す状態の後、引き続き、反転したターゲットTA2を使用して、成膜対象物への成膜処理を続行することができる。その後、成膜対象物への成膜処理を繰り返して実施することにより、図11(c)の状態となる。本実施の形態では、この状態になって初めてターゲットTA2を交換することになる。このように、本実施の形態における基本思想によれば、上下対称構造のターゲットTA2を採用することにより、ターゲットTA2の長寿命化を図ることができる。この結果、本実施の形態におけるターゲットTA2を使用する成膜装置のランニングコストを低減することができる。
本実施の形態における基本思想は、上下対称構造のターゲットTA2を使用する点にあるが、ターゲットTA2の構造を変えるということは、ターゲットTA2を成膜装置に取り付ける取り付け構造を工夫する必要があることを意味する。特に、本実施の形態では、ターゲットTA2を冷却水で冷却する構造を採用しているため、さらなる工夫が要求される。そこで、以下では、上下対称構造のターゲットTA2を成膜装置に取り付ける構造について、図面を参照しながら説明する。
<ターゲットの取り付け構造>
図12は、本実施の形態におけるターゲットTA2を成膜装置の固定部FU2に取り付けた状態を模式的に示す図である。図12において、本実施の形態におけるターゲットTA2は、成膜装置に設けられている固定部FU2によって固定されていることがわかる。
続いて、図13は、図12に示す領域BRを拡大して示す図である。
図13において、本実施の形態におけるターゲットTA2は、支持部材として機能する円筒形状のバッキングチューブ70を有する。ここで、バッキングチューブ70は、例えば、インジウムからなる接着部材(接着材)を介してターゲット部材71と接する壁部を有する。そして、この壁部は、第1厚さで形成された第1部位70aと、第1厚さよりも厚い第2厚さで形成された第2部位70bと、第1厚さで形成された第3部位70cとを有している。このとき、第2部位70bは、第1部位70aと第3部位70cで挟まれている。そして、第1部位70aと第3部位70cは、第2部位70bに対して対称配置されている。つまり、第1部位70aと第3部位70cは、円筒形状の中心線と直交し、かつ、ターゲット部材71を2等分割する仮想面に対して対称配置されている。
次に、図13において、固定部FU2は、本体部400と、ターゲットTA2を押さえる押さえ部401とを含む。そして、実施の形態における固定部FU2の本体部400には、冷却水が流れる流路400aが形成されている。この固定部FU2は、ターゲットTA2を取り外し可能に構成されている。特に、本実施の形態におけるターゲットTA2は、上下反転可能に構成されていることから、固定部FU2は、反転したターゲットTA2も取り付け可能に構成されていることになる。
本実施の形態におけるターゲットTA2は、以下に説明するようにして、成膜装置に設けられている固定部FU2に固定されている。すなわち、図13に示すように、ターゲットTA2の構成要素であるバッキングチューブ70と固定部FU2とが接続されている。具体的に、図13に示すように、バッキングチューブ70の第1部位70aと第2部位70bとの間に形成される段差部は、Oリング(封止部材)500aを介して、固定部FU2の押さえ部401によって押さえ付けられている。すなわち、Oリング500aは、第1部位70aと第2部位70bと押さえ部401とに接触するように配置されている。一方、バッキングチューブ70の第2部位70bと第3部位70cとの間に形成される段差部は、Oリング500bを介して、固定部FU2の本体部400と接続されている。つまり、Oリング500bは、第2部位70bと第3部位70cと本体部400とに接触するように配置されている。さらに、図13に示すように、固定部FU2を構成する本体部400と押さえ部401とは、Oリング500cを介して接続されている。すなわち、Oリング500cは、本体部400と押さえ部401とに接触するように配置されている。
例えば、Oリング500aとOリング500bは、同じサイズから構成されている。一方、Oリング500cは、Oリング500aよりも大きいサイズで構成されている。
固定部FU2の本体部400に形成されている流路400aは、押さえ部401と第2部位70bとの間に介在するOリング500aと、本体部400と第2部位70bとの間に介在するOリング500bと、本体部400と押さえ部401との間に介在するOリング500cとによって密閉(封止)される。ここで、本体部400は、第2部位70bと対向する側面を有し、第2部位70bと側面との間には、隙間が存在する。そして、この隙間は、Oリング500aとOリング500bとOリング500cとによって密閉されており、流路400aの一部分を構成している。このとき、この隙間にも、ターゲットTA2を冷却するための冷却水が流れる。
以上のようにして、流路400aにターゲットTA2を冷却するための冷却水を流しても、流路400aから冷却水が漏洩することを防止することができる。このとき、密閉された流路400aは、バッキングチューブ70の円周方向に沿って形成される。この結果、ターゲットTA2の円周方向に沿って形成された流路400aを冷却水が流れることにより、効率良くターゲットTA2全体を冷却することができる。
本実施の形態におけるターゲットTA2は、対称構造をしている。そして、図13に示すように、対称構造をしたターゲットTA2は、x方向に一致する位置に配置されている2つのOリング500aとOリング500bとを介して、固定部FU2に固定されている。ただし、この構成だけでは、図13に示すように、固定部FU2の本体部400に形成されている流路400a(バッキングチューブ70の壁部に接する隙間も含む)を完全に密閉することはできない。なぜなら、この構成では、押さえ部401と本体部400と境界が密閉されないことになるからである。そこで、図13に示すように、本実施の形態では、本体部400と押さえ部401との間にOリング500cを介在させて、流路400aを完全に密閉(封止)している。このように、本実施の形態では、ターゲットTA2を対称構造から構成する変更を行なっている結果、ターゲットTA2の取り付け構造が、例えば、図8に示すターゲットTA1の取り付け構造と相違することになる。特に、本実施の形態におけるターゲットTA2の取り付け構造では、本体部400に形成されている流路400aを密閉(封止)するために、3つのOリングが必要となる点で、2つのOリングしか必要としない関連技術におけるターゲットTA1の取り付け構造よりも複雑になる。ただし、本実施の形態におけるターゲットTA2は、関連技術におけるターゲットTA1とは異なり、対称構造をしている。このことから、固定部FU2は、反転したターゲットTA2も取り付けることが可能となる点で、関連技術における固定部FUよりも優れている。
<変形例>
図14は、本変形例におけるターゲットTA3の構造を模式的に示す図である。
図14において、本変形例におけるターゲットTA3も上下対称構造をしているが、実施の形態におけるターゲットTA2とは異なり、バッキングチューブ70の第2部位に凹部72が形成されている。つまり、本変形例のターゲットTA3において、バッキングチューブ70の第2部位70bは、第1部位70aの第1厚さよりも厚い凹部72を含むように構成されている。このように構成されているターゲットTA3では、バッキングチューブ70の側面に凹部72が形成されていることから、実施の形態におけるターゲットTA2よりもバッキングチューブ70の側面における表面積が大きくなる(第1要因)。また、本変形例におけるターゲットTA3では、凹部72が形成されている結果、冷却水と接触するバッキングチューブ70の厚さが薄くなる(第2要因)。この結果、本変形例によれば、上述した第1要因と第2要因との相乗効果によって、バッキングチューブ70の内壁に設けられているターゲット部材71へのアルゴンイオンの衝突に起因して発生する熱をターゲットTA3に接触する冷却水によって効率よく放散させることができる。
<成膜対象物の製造方法>
続いて、本実施の形態における成膜対象物の製造方法について説明する。
図15は、成膜対象物の製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、図15において、成膜対象物を成膜装置の内部に搬入する(S201)。その後、成膜装置において、成膜対象物の表面に膜を形成する(S202)。次に、表面に膜を形成した成膜対象物を成膜装置の内部から搬出する(S203)。
続いて、成膜装置での成膜処理を継続するか否かを判断する(S204)。例えば、予め、ターゲットを反転するまでに成膜装置で処理する成膜対象物のおおよその枚数を調べておき、成膜装置での成膜処理を継続するか否かのしきい値となる処理枚数(規定値)を定めておく。そして、成膜装置で処理する成膜対象物の処理枚数が、規定値に満たない場合は、成膜装置での成膜処理を継続する。すなわち、S201~S203の工程を繰り返して実施する。一方、成膜装置で処理する成膜対象物の処理枚数が、規定値に満した場合、成膜装置からターゲットを取り出して反転させた後、成膜装置に装着する(S205)。
次に、ターゲットを反転させた状態で、成膜対象物を成膜装置の内部に搬入する(S206)。その後、成膜装置において、成膜対象物の表面に膜を形成する(S207)。次に、表面に膜を形成した成膜対象物を成膜装置の内部から搬出する(S208)。
続いて、成膜装置での成膜処理を継続するか否かを判断する(S209)。例えば、予め、ターゲットを交換するまでに成膜装置で処理する成膜対象物のおおよその枚数を調べておき、成膜装置での成膜処理を継続するか否かのしきい値となる処理枚数(規定値)を定めておく。そして、成膜装置で処理する成膜対象物の処理枚数が、規定値に満たない場合は、成膜装置での成膜処理を継続する。すなわち、S206~S208の工程を繰り返して実施する。一方、成膜装置で処理する成膜対象物の処理枚数が、規定値に満した場合、ターゲットの寿命がきたと判断して、ターゲットを交換する。
以上のようにして、本実施の形態における成膜対象物の製造方法が実現される。特に、本実施の形態によれば、ターゲットを反転させて再利用していることから、ターゲットの長寿命化を図ることができる。この結果、本実施の形態における成膜対象物の製造方法によれば、成膜装置のランニングコストを低減することができる。
次に、図面を参照しながら、本実施の形態における成膜対象物の製造方法の詳細について説明する。まず、図16に示すように、成膜対象物(第1成膜対象物)SUBを保持する保持部11とプラズマを生成するプラズマ生成部13との間に設けられ、かつ、固定部FU2によって固定された円筒形状のターゲットTA2を使用して、成膜対象物SUBに膜を形成する準備をする。このターゲットTAは、上下反転対称性を有する。
続いて、図17に示すように、成膜装置を動作させることにより、成膜対象物SUBの表面に膜TFを形成する。例えば、成膜対象物SUBは、劈開面を有し、膜TFは、成膜対象物SUBの劈開面に形成される。このとき、ターゲットTA2は、冷却水によって冷却されながら、成膜対象物SUBに膜TFが形成される。
ここで、図17に示すように、保持部11よりもプラズマ生成部13に近い位置におけるターゲット部材71の厚さは、プラズマ生成部13よりも保持部11に近い位置におけるターゲット部材71の厚さよりも薄くなる。
その後、図18に示すように、保持部11から成膜対象物SUBを取り外す。
次に、図19に示すように、ターゲットTA2を固定部FU2から取り外した後、ターゲットTA2を反転させて、固定部FU2に再びターゲットTA2を取り付ける。
ここで、図19に示すように、ターゲットTA2を反転させた結果、保持部11よりもプラズマ生成部13に近い位置におけるターゲット部材71の厚さは、プラズマ生成部13よりも保持部11に近い位置におけるターゲット部材71の厚さよりも厚くなる。
続いて、図20に示すように、成膜対象物(第2成膜対象物)SUBを保持部11で保持する。そして、図21に示すように、成膜装置を動作させることにより、成膜対象物SUBの表面に膜TF2を形成する。例えば、成膜対象物SUBは、劈開面を有し、膜TF2は、成膜対象物SUBの劈開面に形成される。このとき、ターゲットTA2は、冷却水によって冷却されながら、成膜対象物SUBに膜TF2が形成される。
その後、図22に示すように、保持部11から成膜対象物SUBを取り外す。
以上のようにして、本実施の形態における成膜対象物の製造方法が実現される。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
11 保持部
13 プラズマ生成部
70 バッキングチューブ
70a 第1部位
70b 第2部位
70c 第3部位
71 ターゲット部材
400 本体部
400a 流路
401 押さえ部
500a Oリング
500b Oリング
500c Oリング
FU 固定部
FU2 固定部
TA ターゲット
TA1 ターゲット
TA2 ターゲット

Claims (15)

  1. 筒形状をしたターゲット部材と、
    前記ターゲット部材を前記ターゲット部材の外側から支持する支持部材と、
    を備える、ターゲットであって、
    前記支持部材は、接着部材を介して前記ターゲット部材と接する壁部を有し、
    前記壁部は、
    第1厚さで形成された第1部位と、
    前記第1厚さよりも厚い第2厚さで形成された第2部位と、
    前記第1厚さで形成された第3部位と、
    を有し、
    前記第2部位は、前記第1部位と前記第3部位で挟まれ、
    前記第1部位と前記第3部位は、前記筒形状の中心線と直交し、かつ、前記ターゲット部材を2等分割する仮想面に対して対称配置され、
    前記ターゲットは、前記仮想面に対して上下反転可能に構成され、
    前記第2部位は、前記第1厚さよりも厚く、かつ、前記第2厚さよりも薄い凹部を含む、ターゲット。
  2. 請求項1に記載のターゲットにおいて、
    前記ターゲット部材は、円筒形状から構成されている、ターゲット。
  3. 成膜対象物を保持する保持部と、
    プラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記保持部と前記プラズマ生成部との間に設けられたターゲットと、
    前記ターゲットを固定する固定部と、
    を備える、成膜装置であって、
    前記ターゲットは、
    筒形状をしたターゲット部材と、
    前記ターゲット部材を前記ターゲット部材の外側から支持する支持部材と、
    を有し、
    前記支持部材は、接着部材を介して前記ターゲット部材と接する壁部を含み、
    前記壁部は、
    第1厚さで形成された第1部位と、
    前記第1厚さよりも厚い第2厚さで形成された第2部位と、
    前記第1厚さで形成された第3部位と、
    を有し、
    前記第2部位は、前記第1部位と前記第3部位で挟まれ、
    前記第1部位と前記第3部位は、前記筒形状の中心線と直交し、かつ、前記ターゲット部材を2等分割する仮想面に対して対称配置され、
    前記ターゲットは、前記仮想面に対して上下反転可能に構成され、
    前記固定部は、前記ターゲットを取り外し可能に構成され、かつ、上下反転した前記ターゲットも取り付け可能に構成され、
    前記固定部は、
    本体部と、
    前記ターゲットを押さえる押さえ部と、
    を含み、
    前記成膜装置は、
    前記第1部位と前記第2部位と前記押さえ部とに接触する第1封止部材と、
    前記第2部位と前記第3部位と前記本体部とに接触する第2封止部材と、
    前記本体部と前記押さえ部とに接触する第3封止部材と、
    を有する、成膜装置。
  4. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記第1封止部材は、Oリングから構成され、
    前記第2封止部材も、Oリングから構成され、
    前記第3封止部材も、Oリングから構成されている、成膜装置。
  5. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記第1封止部材と前記第2封止部材は、同サイズのOリングから構成されている、成膜装置。
  6. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記本体部は、前記第2部位と対向する側面を有し、
    前記第2部位と前記側面との間には、隙間が存在する、成膜装置。
  7. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記隙間は、前記第1封止部材と前記第2封止部材と前記第3封止部材とによって密閉されている、成膜装置。
  8. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記隙間には、前記ターゲットを冷却するための冷却水が流れる、成膜装置。
  9. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記プラズマ生成部は、電子サイクロトロン共鳴現象を利用してプラズマを生成する、成膜装置。
  10. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記成膜装置は、高周波電圧を前記ターゲットに印加する高周波電源部を有する、成膜装置。
  11. 請求項に記載の成膜装置において、
    前記成膜対象物は、劈開面を有する、成膜装置。
  12. (a)第1成膜対象物を保持する保持部とプラズマを生成するプラズマ生成部との間に設けられ、かつ、固定部によって固定された筒形状のターゲットを使用して、前記第1成膜対象物に膜を形成する工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記保持部から前記第1成膜対象物を取り外す工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記ターゲットを前記固定部から取り外す工程、
    (d)前記(c)工程の後、前記ターゲットを反転させて、前記固定部に前記ターゲットを取り付ける工程、
    (e)前記(d)工程の後、第2成膜対象物を前記保持部で保持する工程、
    (f)前記(e)工程の後、前記ターゲットを使用して、前記第2成膜対象物に膜を形成する工程、
    を備え、
    前記ターゲットは、
    筒形状をしたターゲット部材と、
    前記ターゲット部材を前記ターゲット部材の外側から支持する支持部材と、
    を有し、
    前記支持部材は、接着部材を介して前記ターゲット部材と接する壁部を含み、
    前記壁部は、
    第1厚さで形成された第1部位と、
    前記第1厚さよりも厚い第2厚さで形成された第2部位と、
    前記第1厚さで形成された第3部位と、
    を有し、
    前記第2部位は、前記第1部位と前記第3部位で挟まれ、
    前記第1部位と前記第3部位は、前記筒形状の中心線と直交し、かつ、前記ターゲット部材を2等分割する仮想面に対して対称配置され、
    前記ターゲットは、前記仮想面に対して上下反転可能に構成されている、成膜対象物の製造方法。
  13. 請求項12に記載の成膜対象物の製造方法において、
    記(a)工程の後、前記(c)工程の前において、
    前記ターゲット部材の前記プラズマ生成部側の厚さは、前記ターゲット部材の前記保持部側の厚さよりも薄い、成膜対象物の製造方法。
  14. 請求項12に記載の成膜対象物の製造方法において、
    記(d)工程の後、前記(f)工程の前において、
    前記ターゲット部材の前記プラズマ生成部側の厚さは、前記ターゲット部材の前記保持部側の厚さよりも厚い、成膜対象物の製造方法。
  15. 請求項12に記載の成膜対象物の製造方法において、
    前記(a)工程では、前記ターゲットを冷却し、
    前記(f)工程でも、前記ターゲットを冷却する、成膜対象物の製造方法。
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