JP7245112B2 - 原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法 - Google Patents

原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法に関する。
現在、再生可能エネルギーの電源構成に占める割合が急速に拡大しているが、再生可能エネルギーは発電量が天候により変動するため、電力需給調整が困難になってきている。そこで、電力系統安定化のために原子力発電の負荷追従運転が望まれている。この負荷追従運転は、原子炉の反応度を制御して行うこととなる。一般に、加圧水型原子炉の反応度を制御する方法としては、制御棒とホウ素濃度変化系とがある。出力変動中の反応度変化を制御棒の挿入、引き抜きで補償すれば早い出力変化に対応できる。しかし、出力変化が大きい場合、制御棒のみで出力変動に必要な反応度を補償しようとすると、制御棒の挿入量または引き抜き量を多くするよう駆動する必要があり、軸方向出力分布が大きく歪むとともに、その後にキセノンによる出力振動が生じてしまう。
その一方で、ホウ素濃度変化系は、ゆっくりとした変化であるので、早い出力変動に対応できない。
特許文献1では、複数の制御棒バンクの制御棒を挿入することで急速な出力低下を行い、その後のキセノン増加による出力振動は、ホウ素濃度変化系により補償している。また、特許文献1に記載の技術は、オーバラップが無いかオーバラップが少ない状態で制御棒バンクを挿入することで生じたアキシャルオフセットの絶対値が減少する範囲である炉心下部近傍を制御棒の操作範囲としている。
特公平2-007436号公報
しかしながら、特許文献1では、複数の制御棒バンクは、駆動順序が連続する制御バンク同士が固定間隔を保ちながら駆動するように連動している。そのため、特許文献1では、軸方向出力分布の偏差が大きくなる場合があり、ホウ素濃度の調整による出力制御の頻度が高いという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、制御棒を用いて一次冷却材平均温度(Tavg)と、軸方向出力分布(A.O.)とを同時に制御しつつ、ホウ素濃度調整の頻度を低減できる原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、原子炉制御装置は、原子炉の炉心に対して軸方向に挿入及び引抜可能な複数の制御棒を有した複数の制御バンクと、前記制御バンク毎に前記制御棒を挿入及び引抜させる制御棒駆動装置と、前記制御棒駆動装置を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、出力分布取得部と、冷却材平均温度取得部と、軸方向出力偏差算出部と、制御バンク位置取得部と、温度偏差算出部と、駆動制御部と、を備える。出力分布取得部は、前記炉心の軸方向出力分布を取得する。冷却材平均温度取得部は、前記炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する。軸方向出力偏差算出部は、前記出力分布取得部の取得結果に基づき、炉心上部の中性子束と、炉心下部の中性子束との偏差である軸方向出力偏差を算出する。制御バンク位置取得部は、前記制御バンクの位置を取得する。温度偏差算出部は、前記冷却材平均温度取得部で取得した前記平均温度と、前記一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める。駆動制御部は、前記温度偏差算出部により取得した温度偏差情報と、前記軸方向出力偏差算出部により算出した軸方向出力偏差情報と、前記制御バンク位置取得部により取得した前記制御バンクの位置情報とに基づいて、前記制御棒駆動装置に対して前記複数の制御バンク毎に前記制御棒の挿入及び引抜制御を行う。前記駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの全ての位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを挿入させる。
このように制御バンク毎に制御棒の挿入及び引抜制御を行うことで、一次冷却材平均温度を変更するときに、駆動順序が連続する制御バンク同士が固定間隔を保ちながら駆動するように連動している場合のように、軸方向出力分布が目標範囲から逸脱してしまうことを抑制できる。そのため、ホウ素濃度の調節により出力を変動させていたような状況を、制御バンクの制御棒の挿抜制御に置き換えることができる。したがって、ホウ素濃度の調整頻度を低減することができる。
さらに、既に第一制御バンクの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、第一制御バンクの更なる挿入は行わずに、第二制御バンクのみを原子炉内に挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第態様に係る駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒のみを引抜させるようにしてもよい。
このように構成することで、既に第一制御バンクの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、第二制御バンクの引抜は行わずに、第一制御バンクのみを炉心から引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一又は態様の何れか一つの態様に係る駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒のみを挿入させるようにしてもよい。
このように構成することで、既に第一制御バンクの制御棒が炉心下部まで深く挿入されているが、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、第二制御バンクの挿入は行わずに、第一制御バンクのみを更に挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを引抜させるようにしてもよい。
このように構成することで、既に第一制御バンクの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、第一制御バンクの引抜は行わずに、第二制御バンクのみを引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒と、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒とを両方挿入させるようにしてもよい。
このように構成することで、第一制御バンクの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、第一制御バンク及び第二制御バンクの両方を炉心に挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒と、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒とを両方引抜させるようにしてもよい。
このように構成することで、第一制御バンクの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、第一制御バンク及び第二制御バンクの両方を炉心から引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る原子炉制御装置において、前記一次冷却材のホウ素濃度を調整するホウ素濃度調整部を備えていてもよい。駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記ホウ素濃度調整部によって前記一次冷却材のホウ素濃度を希釈させるようにしてもよい。
このように構成することで、第一制御バンクの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、ホウ素濃度調整部により一次冷却材の平均温度を上昇させることで、第一制御バンク及び第二制御バンクの挿入を促すことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る原子炉制御装置において、前記一次冷却材のホウ素濃度を調整するホウ素濃度調整部を備えていてもよい。駆動制御部は、前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記ホウ素濃度調整部によって前記一次冷却材のホウ素濃度を濃縮させるようにしてもよい。
このように構成することで、第一制御バンクの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、ホウ素濃度調整部により前記平均温度を低下させることで、第一制御バンク及び第二制御バンクの引抜を促すことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
この発明の第態様によれば、第一から第態様の何れか一つの態様に係る駆動制御部は、前記温度偏差の絶対値に応じて前記制御棒を挿入及び引抜をする速度を変化させる制御棒速度調整部を備えるようにしてもよい。
このように構成することで、温度偏差が大きい場合により迅速に出力の増減を行うことが可能となる。
この発明の第態様によれば、原子力発電プラントは、第一から第態様の何れか一つの態様に係る原子炉制御装置を備え、負荷追従運転と、その他の運転とを切り替え可能である。
このように構成することで、例えば、再生可能エネルギーによる発電量が変動したときに、その他の運転から負荷追従運転に切り替えて、負荷追従運転をより安定的に行うことができる。
この発明の第十態様によれば、原子炉の制御方法は、原子炉の炉心に対して軸方向に挿入及び引抜可能な複数の制御棒を有した複数の制御バンクを備え、前記制御棒を前記制御バンク毎に挿入及び引抜可能な原子炉の制御方法である。この原子炉の制御方法は、出力分布取得工程と、冷却材平均温度取得工程と、軸方向出力偏差算出工程と、制御バンク位置取得工程と、温度偏差算出工程と、駆動制御工程と、を含む。出力分布取得工程では、前記炉心の軸方向出力分布を取得する。冷却材平均温度取得工程では、前記炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する。軸方向出力偏差算出工程では、前記軸方向出力分布に基づき、炉心上部の中性子束と、炉心下部の中性子束との偏差である軸方向出力偏差を算出する。制御バンク位置取得工程では、前記制御バンクの位置を取得する。温度偏差算出工程では、前記一次冷却材の平均温度と、前記一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める。駆動制御工程では、前記温度偏差と、前記軸方向出力偏差と、前記制御バンクの位置情報とに基づいて、前記複数の制御バンク毎に前記制御棒の挿入及び引抜制御を行う。前記駆動制御工程では、前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの全ての位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを挿入させる。
このようにすることで、一次冷却材平均温度を変更するときに、駆動順序が連続する制御バンク同士が固定間隔を保ちながら駆動するように連動している場合のように、軸方向出力分布が目標範囲から逸脱してしまうことを抑制できる。そのため、従来ホウ素濃度の調節により出力を変動させていたような状況を、制御バンクの制御棒の挿抜制御に置き換えることができる。したがって、ホウ素濃度の調整頻度を低減することができる。
上記原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法によれば、制御棒を用いて一次冷却材平均温度(Tavg)と、軸方向出力分布(A.O.)とを同時に制御しつつ、ホウ素濃度調整の頻度を低減できる。
この実施形態の原子力発電プラントの概略構成を示す構成図である。 この発明の実施形態における燃料集合体と制御棒クラスタとの配置を示す軸方向から見た図である。 この発明の実施形態における制御装置の機能ブロック図である。 この発明の実施形態における原子炉の制御方法のフローチャートである。 この発明の実施形態における駆動制御部の論理回路の概略構成を示す図である。 温度偏差が正の値であり、軸方向出力偏差が正の値であり、且つ、Dバンクの制御棒が炉心下部に配置されている場合を示す説明図である。 図6の状態からCバンクのみを挿入させる場合を示す図である。 図6の状態からDバンクのみを引抜く場合を示す図である。
次に、この発明の実施形態における原子炉制御装置、原子力発電プラント及び原子炉の制御方法を図面に基づき説明する。
図1は、この実施形態の原子力発電プラントの概略構成を示す構成図である。
図1に示すように、この実施形態における原子力発電プラント1は、加圧水型軽水炉である原子炉設備100と、タービン設備200と、を備えている。
原子炉設備100は、原子炉2と、一次冷却ループ3と、加圧器5と、蒸気発生器4と、原子炉格納容器7と、制御棒駆動装置20と、原子炉制御装置100(図3参照)と、を主に備えている。
原子炉2は、原子炉容器10と、燃料集合体8と、制御棒クラスタ9と、その他の炉内構造物(図示せず)と、を備えている。原子炉容器10は、燃料集合体8、制御棒クラスタ9、その他の炉内構造物を収容する圧力容器である。
燃料集合体8は、ペレット状の核燃料(例えばウラン燃料やMOX燃料等)を含む複数の燃料棒を有する。
制御棒クラスタ9は、分散配置された複数の制御棒からなる。これら制御棒クラスタ9は、核燃料を含む炉心で生成される中性子を吸収可能となっている。これら制御棒クラスタ9を燃料集合体8に対して挿入及び引抜をすることにより中性子の数を調整することで原子炉出力を制御する。
一次冷却ループ3は、原子炉容器10と蒸気発生器4との間に熱媒体である一次冷却材を循環させる流路を形成している。一次冷却ループ3は、一次冷却材を循環させるための一次冷却ポンプ6を有している。
加圧器5は、一次冷却材が沸騰しないように、一次冷却ループ3の内部を加圧する。加圧器5は、例えば、一次冷却ループ3から分岐するように接続されている。
蒸気発生器4は、タービン設備200を流通する二次冷却水と、一次冷却ループ3を循環する一次冷却材とを熱交換させて、二次冷却水を加熱し、蒸気を発生させる。
原子炉格納容器7は、コンクリート製等の耐圧容器であり、上述した原子炉2、一次冷却ループ3、加圧器5、蒸気発生器4をそれぞれ格納する。
制御棒駆動装置20は、制御棒クラスタ9を、その軸方向に変位させる。より具体的には、制御棒駆動装置20は、複数の燃料棒を有する燃料集合体8が配置された炉心に対して制御棒を挿抜させる。
タービン設備200は、原子炉2で発生させた熱エネルギーを回転エネルギーに変換して利用する。本実施形態のタービン設備200は、回転エネルギーを更に電気エネルギーに変換している。タービン設備200は、蒸気タービン12と、発電機16と、二次冷却ループ11と、復水器13と、を主に備えている。
蒸気タービン12は、蒸気発生器4から供給された水蒸気により駆動されて回転軸を回転させ、熱エネルギーを回転エネルギーに変換する。この蒸気タービン12の回転軸は、発電機16のロータに連結されている。この発電機16のロータが回転することで発電される。
二次冷却ループ11は、蒸気発生器4と蒸気タービン12との間に、熱媒体である二次冷却水を循環させる流路を形成している。二次冷却ループ11は、二次冷却水を循環させる復水ポンプ15を有している。復水ポンプ15により、蒸気発生器4と蒸気タービン12との間を二次冷却水が循環するようになっている。
復水器13は、二次冷却ループ11における蒸気タービン12の下流側に配置されている。この復水器13は、蒸気タービン12で仕事をした後の蒸気を、順次、凝縮する。この実施形態における復水器13は、蒸気を凝縮するための冷却水として海水を用いている場合を例示している。この海水は、取水管18、冷却管17及び排水管19を通って放水路へ放水される。一方で、復水器13で海水と熱交換をして凝縮した二次冷却水は、蒸気発生器4に戻る。なお、復水器13の下流側には、適宜、低圧給水加熱器、脱気器及び高圧給水加熱器等を設けるようにしてもよい。
図2は、この発明の実施形態における燃料集合体と制御棒クラスタとの配置を示す軸方向から見た図である。
図2に示すように、制御棒クラスタ9は、複数の制御バンク90Cと、複数の停止バンク90Sとに分かれている。この実施形態では、複数の制御バンク90Cとして、Dバンク、Cバンク、Bバンク、及びAバンクを備えている場合を例示している。制御バンク90Cは、原子炉出力を変化させるときに用いられる。一方で、停止バンク90Sは、原子炉を停止させるときに用いられる。なお、図2中、Dバンクを「D」、Cバンクを「C」、Bバンクを「B」、Aバンクを「A」で示している。また、複数の停止バンク90Sについては、図示都合上、全て「S」で示している。
制御棒クラスタ9は、制御バンク90C毎に燃料集合体8に対する制御棒の挿入・引抜が可能とされている。言い換えれば、同一の制御バンク90Cを構成する複数の制御棒は、同時に挿入及び引抜がなされる。
図3は、この発明の実施形態における原子炉制御装置の機能ブロック図である。
原子炉制御装置100は、制御装置21と、上述した制御棒駆動装置20とを備えている。
制御装置21は、制御棒駆動装置20を制御する。より具体的には、制御装置21は、制御棒駆動装置20を介して、制御バンク90C毎に、燃料集合体8に対する挿入や引抜による位置制御を行う。この実施形態における制御装置21は、各種演算を行うCPU(Central Processing Unit;図示せず)を備えている。制御装置21は、演算プログラムを実行することで実現される複数の機能部として、出力分布取得部22と、軸方向出力偏差算出部23と、冷却材平均温度取得部24と、温度偏差算出部25と、制御バンク位置取得部26と、駆動制御部27と、を備えている。
出力分布取得部22は、炉心の軸方向出力分布を取得する。この出力分布取得部22では、炉心の軸方向における出力分布を取得する。この実施形態の出力分布取得部22は、中性子束検出部28の検出結果に基づいて軸方向出力分布を取得している。中性子束検出部28は、例えば、炉心の周方向及び軸方向に間隔をあけて複数設けられて、それぞれ炉心の中性子束を検出する。ここで、炉心の軸方向とは、制御棒の延びる方向及び燃料棒の延びる方向と同一方向である。
軸方向出力偏差算出部23は、出力分布取得部22の取得結果に基づき、炉心上部の中性子束と、炉心下部の中性子束との偏差である軸方向出力偏差を算出する。ここで、炉心上部とは、軸方向における炉心中心よりも上の領域であり、同様に炉心下部とは、軸方向における炉心中心よりも下の領域である。また、炉心上部の中性子束は、炉心上部における中性子束の平均値を意味し、炉心下部の中性子束は、炉心下部における中性子束の平均値を意味する。なお、この実施形態では、炉心上部の中性子束から炉心下部の中性子束を減算して偏差を求める場合を例示している。
冷却材平均温度取得部24は、炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する。この実施形態の冷却材平均温度取得部24は、温度検出部29の検出結果に基づいて一次冷却材の平均温度を取得している。ここで、一次冷却ループ3を流れる一次冷却材は、流れる位置によって温度が異なる。この実施形態における温度検出部29は、例えば、一次冷却ループ3のホットレグ3aとコールドレグ3bとにそれぞれ設けられている。そして、冷却材平均温度取得部24は、これらホットレグ3aとコールドレグ3bとで検出された一次冷却材の温度を平均することで一次冷却材の平均温度を求めている。
温度偏差算出部25は、冷却材平均温度取得部24で取得した一次冷却材の平均温度と、一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める。この実施形態における温度偏差算出部25は、目標温度設定部30によって設定された一次冷却材の平均温度の目標値一次冷却材の平均温度の実測値から減算することで偏差を取得する。
ここで、一次冷却材の平均温度は、原子炉2の出力と相関がある。つまり、原子炉2の出力を上昇させる際には、一次冷却材の目標温度が現在値よりも高く設定され、原子炉2の出力を下降させる場合には、一次冷却材の目標温度が現在値よりも低く設定される。この実施形態における目標温度設定部30では、入力された原子炉2の出力の目標値に応じた一次冷却材の平均温度を求めている。なお、一次冷却材の平均温度の目標値は、原子炉2の出力の目標値と上記平均温度の目標値とのマップ、テーブル、数式等を用いて求めることができる。
制御バンク位置取得部26は、制御バンク90Cの位置を取得する。この実施形態における制御バンク位置取得部26は、制御棒駆動装置20に設けられた制御バンク90C毎の位置検出部(図示せず)によって検出された位置情報を取得する。この位置情報は、例えば、制御バンク90Cが進退する単位であるステップ数の情報で取得してもよい。この制御バンク位置取得部26による制御バンク90Cの位置情報により、制御バンク90Cの燃料集合体8への挿入深さが分かる。
駆動制御部27は、制御棒駆動装置20に対して複数の制御バンク90C毎に制御棒の挿入及び引抜制御指令の出力を行う。この実施形態における駆動制御部27は、温度偏差算出部25により取得した温度偏差情報と、軸方向出力偏差算出部23により算出した軸方向出力偏差情報と、制御バンク位置取得部26により取得した制御バンク90Cの位置情報とに基づいて、複数の制御バンク90C毎に制御棒の挿入及び引抜制御指令を出力する。この実施形態で例示する駆動制御部27は、温度偏差の絶対値に応じて制御バンク90Cを挿入及び引抜をする際の動作速度を調節する。上述した制御棒駆動装置20は、この駆動制御部27の制御指令に従って、制御バンク90C毎に制御棒の挿入及び引抜きを行う。
この実施形態における駆動制御部27は、更にホウ素濃度調整部31の駆動制御を行う。ホウ素濃度調整部31は、駆動制御部27の制御指令に従って一次冷却材のホウ素濃度の調整(濃縮及び希釈)を行う。このホウ素濃度調整部31によるホウ素濃度の調整は、主に上記制御バンク90Cの挿入及び引抜動作によって対応できない場合に用いられる。
(制御方法)
図4は、この発明の実施形態における原子炉の制御方法のフローチャートである。
図4に示すように、この実施形態の原子炉制御装置の原子炉2の制御方法は、駆動制御部27の有する機能ブロックによりそれぞれ実行される冷却材平均温度取得工程S1と、温度偏差算出工程S2と、比較工程S3と、出力分布取得工程S4、軸方向出力偏差算出工程S5と、制御バンク位置取得工程S6と、駆動制御工程S7と、を含む。
冷却材平均温度取得工程S1では、炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する。
温度偏差算出工程S2では、冷却材平均温度取得工程S1で取得した一次冷却材の平均温度と、一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める。
比較工程S3では、温度偏差算出工程S2により求めた、温度偏差の絶対値が予め定めた閾値よりも小さいか否かを判定する。言い換えれば、一次冷却材の平均温度が目標範囲内に到達しているか否かを判定する。この判定の結果、一次冷却材の平均温度が目標範囲内に到達していると判定された場合(Yes)には、一連の制御処理を終了(エンド)する。その一方で、一次冷却材の平均温度が目標範囲内に到達していないと判定された場合(No)には、出力分布取得工程S4に進む。
出力分布取得工程S4では、炉心の軸方向出力分布を取得する。
軸方向出力偏差算出工程S5では、出力分布取得工程S4で取得された軸方向出力分布に基づき、軸方向出力偏差を算出する。
制御バンク位置取得工程S6では、制御バンク90Cの位置を取得する。この実施形態では、後述するDバンク90Cdの制御棒の位置を取得する。
駆動制御工程S7では、温度偏差算出工程S2で求めた温度偏差と、軸方向出力偏差算出工程S5で算出した軸方向出力偏差と、制御バンク位置取得工程S6で取得した制御バンク90Cの位置情報とに基づいて、複数の制御バンク90C毎に制御棒の挿入及び引抜制御を行い、上述した冷却材平均温度取得工程S1に戻る(リターン)。
(駆動制御部による制御バンクの駆動制御)
次に、駆動制御部で行われる制御バンク90Cの駆動制御(駆動制御工程S7)について具体例を用いて説明する。なお、この実施形態の原子炉2は、四つの制御バンク90Cを備えている。しかし、これら四つ全ての制御バンク90Cの挿入及び引抜動作の説明は非常に煩雑になるため、複数の制御バンク90CのうちDバンクとCバンクとの二つの制御バンクを例にして動作概念を説明する。この実施形態では、原子炉2の出力を100%から50%まで負荷追従させて変化させた後、この50%の状態で一定時間運転するケースを一例にして説明する。なお、負荷追従運転における負荷変動は、上記100%から50%まで変化させる場合に限られない。
制御装置21は、例えば、原子炉2の出力を100%から50%まで低下させる場合、原子炉2内の中性子束を減少させるために制御棒クラスタ9を燃料集合体8に挿入させる。この際、Dバンクは、Cバンクよりも先に挿入されるように動作制御される。また、Cバンクは、Dバンクと連動するように動作制御して、例えば、Dバンクに対して所定ステップ(例えば、100ステップ等)遅れて挿入されるようになっている。この際、制御装置21は、温度偏差算出部25により取得した温度偏差が閾値以下となったら、制御バンク90Cの挿入を停止する。これにより原子炉2の出力低下が止まる。
原子炉2の出力低下が止まると、炉心のキセノンが時間経過とともに増減してしまう。そして、このキセノンの増減に伴って中性子束も増減し、原子炉2の出力が不安定になる可能性がある。これに対して制御装置21は、複数の制御バンク90C毎の挿入及び引抜制御を行うことで、一次冷却材のホウ素濃度調節を極力用いずに、原子炉2が不安定になることを抑える。
図5は、この発明の実施形態における駆動制御部の論理回路の概略構成を示す図である。図6は、温度偏差が正の値であり、軸方向出力偏差が正の値であり、且つ、Dバンクの制御棒が炉心下部に配置されている場合を示す説明図である。
駆動制御部27は、原子炉出力の低下を停止した後、図5に示す論理回路のように制御を行う。駆動制御部27は、上述した一次冷却材の平均温度の温度偏差情報(図5中、「一次冷却材平均温度偏差」)と、上述した軸方向出力偏差情報(図5中、「上部下部中性子束偏差」)と、制御バンク90Cの位置情報(図5中、「Dバンク制御棒位置」)とに基づいて、Dバンク90Cdの制御棒とCバンク90Ccの制御棒との挿入及び引抜制御を、制御バンク90C毎に行う。
以下の説明において、一次冷却材の平均温度の温度偏差(以下、単に温度偏差と称する)は、原子炉2の出力を上昇させる場合に負の値となり、下降さるさせる場合に正の値となる。また、軸方向出力偏差は、軸方向の炉心中心を基準とした上部出力が下部出力よりも大きい場合に正の値となり、上部出力が下部出力よりも小さい場合に負の値となる。また、制御棒の位置は、制御棒の下側の端部の位置を意味しており、制御棒の下側の端部が軸方向の炉心中心よりも上にある場合に炉心上部、下にある場合に炉心下部と称する。
図6に示す左側のグラフは、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの位置を示す棒グラフであり、軸方向における制御棒の位置が下側に配置されている場合ほど、下方に向かって延びている。この左側のグラフにおける一点鎖線は、炉心中心の位置を示している。また、図6に示す右側のグラフは、炉心上部の中性子束の値と、炉心下部の中性子束の値とをそれぞれ示す棒グラフと、縦軸を軸方向位置、横軸を軸線方向出力としたグラフとを重ねて示したものである。
例えば、図6に例示しているケースでは、温度偏差が正の値であり、軸方向出力偏差が正の値であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心下部になっている。このケースで、例えば、図5の論理回路の比較器51によって温度偏差が正側の閾値以上であると判定され、且つ、比較器53によって軸方向出力偏差が正の値であると判定され、且つ、比較器54によって複数の制御バンク90CのうちのDバンク(第一制御バンク)90Cdの位置が炉心下部であると判定されたとする。すると、図5の加算器61のみ条件が揃い、Dバンク90Cdとは異なるCバンク(第二制御バンク)90Ccの制御棒のみを挿入する方向へ変位させる制御指令が出力される。
図7は、図6の状態からCバンクのみを挿入させる場合を示す図である。
図6の制御棒位置からCバンク90Ccの制御棒のみを挿入させると、図7の右側のグラフに示すように、炉心上部の中性子束が減少する。すると、図7の右側のグラフに示すように、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値が小さくなる。また、Cバンク90Ccの制御棒を挿入するほど温度偏差の絶対値が小さくなる。なお、温度偏差が正側の閾値未満となった時点で、加算器61の条件は揃わなくなり、Cバンク90Ccの制御棒は挿入停止される。
図8は、図6の状態からDバンクのみを引抜く場合を示す図である。
図6に例示しているケースで、例えば、図5の比較器52により温度偏差が負側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53により軸方向出力偏差が正の値であると判定され、且つ、比較器54によりDバンク90Cdの制御棒の位置が炉心下部にあると判定されたとする。すると、図5の加算器62のみ条件が揃い、Dバンク90Cdの制御棒のみを引抜く方向へ変位させる制御指令が出力される。なお、比較器51の正側の閾値と、比較器52の負側の閾値との間には、不感帯が設けられている。
図6の制御棒位置からDバンク90Cdの制御棒のみを引抜くと、図8の右側のグラフに示すように、炉心下部の中性子束が増加する。これにより、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値が小さくなる。また、一次冷却材の平均温度は、制御棒を引抜くことにより上昇するため、温度偏差の絶対値は、Dバンク90Cdの制御棒を引抜くことで小さくなる。
次に、上記以外の他のケースについても説明する。なお、他のケースについては、グラフを用いずに図5のみを用いて説明する。
例えば、温度偏差が正の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも低い)であり、軸方向出力偏差が負の値(すなわち、炉心下部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心下部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器51によって温度偏差が正側の閾値以上であると判定され、且つ、比較器53及びインバーター55によって軸方向出力偏差が負の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によって複数の制御バンク90CのうちのDバンク90Cdの位置が下側の閾値以下であると判定されると、図5の論理回路の加算器63のみ条件が揃い、Dバンク90Cdの制御棒のみを挿入する方向へ変位させる制御指令が出力される。
Dバンク90Cdの制御棒のみを挿入すると、炉心下部の中性子束が減少する。これにより、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差が小さくなる。また、一次冷却材の平均温度は、制御棒を挿入することにより低下するため、温度偏差の絶対値は、Dバンク90Cdの制御棒を挿入することで小さくなる。
さらに例えば、温度偏差が負の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも高い)であり、軸方向出力偏差が負の値(すなわち、炉心下部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心下部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器52によって温度偏差が負側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53及びインバーター55によって軸方向出力偏差が負の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によってDバンク90Cdの位置が下側であると判定されると、図5の論理回路の加算器64のみ条件が揃い、Cバンク90Ccの制御棒のみを引抜く方向へ変位させる制御指令が出力される。
Cバンク90Ccの制御棒のみを引抜くと、炉心下部に配置されたDバンク90Cdにより炉心下部の中性子束の上昇を抑えつつ、Cバンク90Ccにより炉心上部の中性子束を上昇させることができる。これにより、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値を小さくすることができる。また、温度偏差の絶対値は、Cバンク90Ccの制御棒を引抜くことで小さくなる。
また例えば、温度偏差が正の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも低い)であり、軸方向出力偏差が正の値(すなわち、炉心上部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心上部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器51によって温度偏差が正側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53によって軸方向出力偏差が正の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によってDバンク90Cdの位置が上側であると判定されると、図5の論理回路の加算器65のみ条件が揃い、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの制御棒を両方挿入方向へ変位させる制御指令が出力される。
Dバンク90Cd及びCバンク90Cdcの制御棒を両方挿入させると、炉心上部に配置されたDバンク90Cdにより炉心上部の中性子束を抑えることができる。これにより、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値を小さくすることができる。また、温度偏差の絶対値は、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの制御棒を挿入するほど小さくなる。
さらに例えば、温度偏差が負の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも高い)であり、軸方向出力偏差が正の値(すなわち、炉心上部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心上部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器52によって温度偏差が負側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53によって軸方向出力偏差が正の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によってDバンク90Cdの位置が上側であると判定されると、図5の論理回路の加算器66のみ条件が揃い、一次冷却材を希釈してホウ素濃度を低下させる制御指令が出力される。このようにホウ素濃度により炉心出力を増加させるのは、炉心上部に配置されたDバンク90Cdの制御棒を引抜きさせると、炉心上部の中性子束がさらに増加して、軸方向出力偏差の絶対値が大きくなりすぎる可能性があるためである。一次冷却材が希釈されると、現在温度が上昇するため、温度偏差が負から正に転じ、Dバンク90Cd(第一制御バンク)及びCバンク90Cc(第二制御バンク)の挿入を促すことができる。これにより、炉心上部の中性子束が減少し、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値を小さくすることができる。
また例えば、温度偏差が正の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも低い)であり、軸方向出力偏差が負の値(すなわち、炉心下部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心上部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器51によって温度偏差が正側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53及びインバーター55によって軸方向出力偏差が負の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によってDバンク90Cdの位置が上側であると判定されると、図5の論理回路の加算器67のみ条件が揃い、一次冷却材を濃縮してホウ素濃度を高める制御指令が出力される。このようにホウ素濃度により炉心出力を低下させるのは、炉心上部に配置されたDバンク90Cdの制御棒を挿入させると、炉心下部に到達する前に、炉心上部の中性子束がさらに低下して、軸方向出力偏差の絶対値が大きくなりすぎる可能性があるためである。一次冷却材が濃縮されると、現在温度が低下するため、温度偏差が正から負に転じ、Dバンク90Cd(第一制御バンク)及びCバンク90Cc(第二制御バンク)の引抜を促すことができる。これにより、炉心上部の中性子束が上昇し、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値を小さくすることができる。
さらに例えば、温度偏差が負の値(すなわち、目標温度の方が現在温度よりも高い)であり、軸方向出力偏差が負の値(すなわち、炉心下部の出力が高い)であり、且つ、Dバンク90Cdの位置が炉心上部になっているケースがある。このケースにおいて、図5の論理回路の比較器52によって温度偏差が負側の閾値以下であると判定され、且つ、比較器53及びインバーター55によって軸方向出力偏差が負の値であると判定され、且つ、比較器54及びインバーター56によってDバンク90Cdの位置が上側であると判定されると、図5の論理回路の加算器65のみ条件が揃い、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの制御棒を両方引抜方向へ変位させる制御指令が出力される。
Dバンク90Cd及びCバンク90Cdcの制御棒を両方引抜させると、炉心上部に配置されたDバンク90Cdにより炉心上部の中性子束を増加させることができる。これにより、炉心上部と炉心下部との軸方向出力偏差の絶対値を小さくすることができる。また、温度偏差の絶対値は、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの制御棒を引抜くほど大きくなる。
なお、図5に示す論理回路は、速度プログラム(制御棒速度調整部)70を有しており、この速度プログラム70によって温度偏差の絶対値に応じた制御バンク90Cの挿入及び引抜く速度指令(速度信号)が駆動制御部27へ出力され、上述した各ケースにおいて、制御棒を挿抜する速度が最適化される。
(実施形態の作用効果)
上述した実施形態によれば、一次冷却材の平均温度を変更(増減)するときに、複数の制御バンク90Cの駆動順序が連続する制御バンク90C同士が固定間隔を保ちながら駆動するように連動している場合のように、軸方向出力分布が目標範囲から逸脱してしまうことを抑制できる。そのため、ホウ素濃度の調節により出力を変動させていたような状況を、制御バンク90Cの制御棒の挿抜制御に置き換えることができる。したがって、ホウ素濃度の調整頻度を低減することができる。
さらに、原子炉2の出力を低下させたいときに、既にDバンク90Cdの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、Dバンク90Cdの更なる挿入は行わずに、Cバンク90Ccのみを挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
また、原子炉2の出力を増加させたいときに、Dバンク90Cdの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、Cバンク90Ccの引抜は行わずに、Dバンク90Cdのみを引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
さらに、原子炉2の出力を低下させたいときに、既にDバンク90Cdの制御棒が炉心下部まで深く挿入されているが、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、Cバンク90Ccの挿入は行わずに、Dバンク90Cdのみを更に挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
また、原子炉2の出力を増加させたいときに、Dバンク90Cdの制御棒が炉心下部まで深く挿入されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束よりも大きい場合には、Dバンク90Cdの引抜は行わずに、Cバンク90Ccのみを引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
さらに、原子炉2の出力を低下させたいときに、Dバンク90Cdの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの両方を炉心に挿入させることができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
また、原子炉2の出力を増加させたいときに、既にDバンク90Cdの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの両方を炉心から引抜くことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
さらに、原子炉2の出力を増加させたいときに、Dバンク90Cdの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心上部の中性子束の値が炉心下部の中性子束の値よりも大きい場合には、ホウ素濃度調整部31により一次冷却材の平均温度を上昇させることで、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの挿入を促すことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を低下させることが可能となる。
また、原子炉2の出力を低下させたいときに、Dバンク90Cdの制御棒が炉心上部に配置されており、炉心下部の中性子束の値が炉心上部の中性子束の値よりも大きい場合には、ホウ素濃度調整部31により一次冷却材の平均温度を低下させることで、Dバンク90Cd及びCバンク90Ccの引抜を促すことができる。したがって、軸方向出力偏差の絶対値が増大することなしに、一次冷却材の温度を上昇させることが可能となる。
さらに、速度プログラム70を有していることで、温度偏差が大きい場合により迅速に原子炉2の出力の増減を行うことが可能となる。
また、上記構成を備える原子炉制御装置を備えることで、再生可能エネルギーによる発電量が変動したときに、負荷追従運転をより安定的に行うことが可能となる。
(その他変形例)
この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、制御装置21で実行するプラグラムは、上述した機能の一部だけを実現するようにしてもよい。
さらに、制御バンク90Cの数は、上述した実施形態で例示した数に限られない。
上述した実施形態では、原子炉発電プラント1が、原子炉制御装置100を用いて負荷追従運転を行う場合について説明した。しかし、原子炉発電プラント1は、原子炉制御装置100を用いて、負荷追従運転と、その他の運転(例えば、負荷追従せずにベースロート電源として運転する通常運転)と、を切り換え可能であってもよい。
1 原子力発電プラント
2 原子炉
3 一次冷却ループ
3a ホットレグ
3b コールドレグ
4 蒸気発生器
5 加圧器
6 一次冷却ポンプ
7 原子炉格納容器
8 燃料集合体
9 制御棒クラスタ
10 原子炉容器
11 二次冷却ループ
12 蒸気タービン
13 復水器
15 復水ポンプ
16 発電機
17 冷却管
18 取水管
19 排水管
20 制御棒駆動装置
21 制御装置
22 出力分布取得部
23 軸方向出力偏差算出部
24 冷却材平均温度取得部
25 温度偏差算出部
26 制御バンク位置取得部
27 駆動制御部
28 中性子束検出部
29 温度検出部
30 目標温度設定部
31 ホウ素濃度調整部
51~54 比較器
55,56 インバーター
61~67 加算器
70 速度プログラム(制御棒速度調整部)
90C 制御バンク
90Cc Cバンク(第二制御バンク)
90Cd Dバンク(第一制御バンク)
90S 停止バンク
100 原子炉制御装置

Claims (11)

  1. 原子炉の炉心に対して軸方向に挿入及び引抜可能な複数の制御棒を有した複数の制御バンクと、
    前記制御バンク毎に前記制御棒を挿入及び引抜させる制御棒駆動装置と、
    前記制御棒駆動装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記炉心の軸方向出力分布を取得する出力分布取得部と、
    前記炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する冷却材平均温度取得部と、
    前記出力分布取得部の取得結果に基づき、炉心上部の中性子束と、炉心下部の中性子束との偏差である軸方向出力偏差を算出する軸方向出力偏差算出部と、
    前記制御バンクの位置を取得する制御バンク位置取得部と、
    前記冷却材平均温度取得部で取得した前記平均温度と、前記一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める温度偏差算出部と、
    前記温度偏差算出部により取得した温度偏差情報と、前記軸方向出力偏差算出部により算出した軸方向出力偏差情報と、前記制御バンク位置取得部により取得した前記制御バンクの位置情報とに基づいて、前記制御棒駆動装置に対して前記複数の制御バンク毎に前記制御棒の挿入及び引抜制御を行う駆動制御部と、
    を備え
    前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの全ての位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを挿入させる原子炉制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒のみを引抜させる請求項1に記載の原子炉制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒のみを挿入させる請求項1又は2に記載の原子炉制御装置。
  4. 前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを引抜させる請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  5. 前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒と、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒とを両方挿入させる請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  6. 前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記第一制御バンクの制御棒と、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒とを両方引抜させる請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  7. 前記一次冷却材のホウ素濃度を調整するホウ素濃度調整部を備え、
    前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が高く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記ホウ素濃度調整部によって前記一次冷却材のホウ素濃度を希釈させる請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  8. 前記一次冷却材のホウ素濃度を調整するホウ素濃度調整部を備え、
    前記駆動制御部は、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも低く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの位置が炉心上部である場合に、前記ホウ素濃度調整部によって前記一次冷却材のホウ素濃度を濃縮させる請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  9. 前記駆動制御部は、
    前記温度偏差の絶対値に応じて前記制御棒を挿入及び引抜をする速度を変化させる制御棒速度調整部を備える請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置。
  10. 請求項1からの何れか一項に記載の原子炉制御装置を備え、負荷追従運転と、その他の運転とを切り替え可能な原子力発電プラント。
  11. 原子炉の炉心に対して軸方向に挿入及び引抜可能な複数の制御棒を有した複数の制御バンクを備え、前記制御棒を前記制御バンク毎に挿入及び引抜可能な原子炉の制御方法であって、
    前記炉心の軸方向出力分布を取得する出力分布取得工程と、
    前記炉心に流れる一次冷却材の平均温度を取得する冷却材平均温度取得工程と、
    前記軸方向出力分布に基づき、炉心上部の中性子束と、炉心下部の中性子束との偏差である軸方向出力偏差を算出する軸方向出力偏差算出工程と、
    前記制御バンクの位置を取得する制御バンク位置取得工程と、
    前記一次冷却材の平均温度と、前記一次冷却材の目標温度との温度偏差を求める温度偏差算出工程と、
    前記温度偏差と、前記軸方向出力偏差と、前記制御バンクの位置情報とに基づいて、前記複数の制御バンク毎に前記制御棒の挿入及び引抜制御を行う駆動制御工程と、
    を含み、
    前記駆動制御工程では、
    前記平均温度よりも前記目標温度の方が低く、前記炉心上部の中性子束が前記炉心下部の中性子束よりも高く、且つ、複数の制御バンクのうちの第一制御バンクの全ての位置が炉心下部である場合に、前記第一制御バンクとは異なる第二制御バンクの制御棒のみを挿入させる
    原子炉の制御方法。
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