JP4449620B2 - 原子力プラント及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は原子力プラントおよびその運転方法に係り、特に発電容量を増大させるのに好適な原子力プラントおよびその運転方法に関する。
従来の新設の原子力プラントにおいては、例えば電気出力を増大するために燃料構成、又は燃料集合体の形状構成等を改良して、炉心出口における主蒸気流量を増加させることで電気出力を増大させていた。
このような従来例の技術が特開平9−264983号公報に示されている。
特開平9−264983号公報
上述の従来の技術を既設の原子力プラントに適用した場合、電気出力増加にほぼ比例して主蒸気流量が増加する。主蒸気流量の増加を抑制するには給水温度を低下させれば良いが、単に全体的に給水加熱用の抽気を減少させると熱効率が大幅に悪化して電気出力はほとんど増えないため現実的では無い。このため主蒸気流量の増加によって、給水系配管,給水加熱器,給水ポンプ,蒸気乾燥器などの炉内構造物,主蒸気管,高圧タービン,低圧タービンおよび復水器などほとんど全ての機器の設計余裕が減少する。通常の沸騰水型軽水炉を用いた原子力プラントでは、主蒸気流量の増加によって最初に設計余裕がなくなる可能性のある機器の一つが高圧タービンである。沸騰水型軽水炉以外の原子力発電システムにおいても、高圧タービンの設計余裕が比較的小さいプラントについては同様の課題があり、従来の技術を既設の原子力プラントに適用する場合、プラントの機器の大規模な改良,交換が必要になっていた。
本発明では、既設の原子力プラントの増出力に関してプラント機器の構成の大幅な変更を行わずに、プラントの増出力を可能にする原子力プラントおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、原子力プラントの起動から燃料交換のために原子力プラントの運転を停止するまでの期間を一運転サイクルとしたとき、第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、第2運転サイクルより少なくとも一運転サイクル以上前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、蒸気系から抽気して給水加熱器に導く抽気蒸気の内、特に高圧タービン途中および高圧タービン出口(実際には高圧タービン出口から、湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つの入口までの間)からの抽気蒸気の主蒸気流量に対する割合を、第1運転サイクルに対して第2運転サイクルでは小さくすることである。
また、上記目的を達成するため本発明は、原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、第2運転サイクルより少なくとも一運転サイクル以上前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、蒸気系から抽気して給水加熱器に導く抽気蒸気の内、特に高圧タービン途中および高圧タービン出口からの抽気蒸気の質量流量を、第1運転サイクルに対して第2運転サイクルでは小さくすることである。
また、上記目的を達成するため本発明は、原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、第2運転サイクルより少なくとも一運転サイクル以上前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、複数ある給水加熱器の内、特に主給水ポンプより下流側に設置された高圧給水加熱器での温度上昇量を小さくすることである。
また、上記目的を達成するため本発明は、原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、第2運転サイクルより少なくとも一運転サイクル以上前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、蒸気系から抽気して給水加熱器に導く抽気蒸気の内、特に高圧タービン途中および高圧タービン出口からの抽気蒸気管の少なくとも1系統以上を止めることである。
本発明によれば、既設の原子力プラントの増出力に関して原子力プラントの構成を大幅に変更せずに、原子力プラントの増出力を実現可能にする。
本発明を直接サイクル型原子力プラントの一つである沸騰水型軽水炉に適用した場合の例を示す。
図1は本発明による増出力時の沸騰水型軽水炉システムの熱バランスの一実施例を示しており、図2は増出力前の沸騰水型軽水炉システムの熱バランス例を示している。図3は従来の増出力時の沸騰水型軽水炉システムの熱バランス例を示している。また、図4及び図5は本発明の一実施例の運転サイクルの概念図を示している。なお、図1,図2および図3中では原子炉熱出力をQ、水および蒸気の質量流量をG、水および蒸気のエンタルピをHで表しており、熱出力Qと質量流量Gは図2に記載した増出力前の原子炉の原子炉熱出力および原子炉圧力容器出口における蒸気流量に対する比(%)を、エンタルピは
(kJ/kg)単位の数値で表している。また、本発明の各実施例は通常の運転状態を示しており、起動,停止時,過渡状態、更に事故の運転状態は除かれる。
本実施例の形態を図1に、本実施例を補足する運転サイクルの概念図を図4に示す。図1は原子炉圧力容器1内に再循環ポンプとジェットポンプを備え、主蒸気管2とそれに繋がる高圧タービン3と低圧タービン5、および高圧タービンと低圧タービンとの間に湿分分離器4を有する沸騰水型軽水炉において、本発明を用いて増出力した場合の熱バランス例を模式的に示したものである。図4は本実施例を用いた場合の運転サイクルと原子炉熱出力,主蒸気流量(原子炉圧力容器から主蒸気管に流入する蒸気量),抽気蒸気量の関係を、従来の増出力方法とともに対比している。なお、一運転サイクルは原子炉の運転を停止した状態から起動した後、燃料交換のために原子炉の運転を停止するまでの期間と定義している。
図4に示す運転サイクルにおいて、第N運転サイクルは本発明の増出力方法を適用する前であり、この時、原子炉熱出力はQ=100%である。この増出力前の熱バランス例を図2に示す。第((N+1))運転サイクルは原子炉熱出力を5%増出力してQ=105%としたものである。原子炉熱出力を増加させる手段としては、第(N+1)サイクルにおける制御棒の引き抜き量を第Nサイクルよりも大きくする、または第(N+1)サイクルにおける炉心流量を再循環ポンプの回転数を上げることで第Nサイクルよりも大きくする、または燃料集合体の種類を変更する方法で実現することが可能である。また、本発明を適用すると原子炉圧力容器に供給される給水の温度が低下するため、炉心入口冷却材温度の低下により冷却材密度フィードバックで自然に原子炉熱出力が上がることも期待できる。なお、プラントによっては一運転サイクル中の抽気流量や主蒸気流量を図5に示すように変化させることもある。図5のような運転サイクルをとるプラントの場合、熱バランス,抽気流量,主蒸気流量及び給水加熱量などは、起動・停止,事故・過渡事象発生時および試験運転を除く運転サイクル中で主蒸気流量が最大となる運転点で比較するものとする。
原子炉熱出力を増加させた場合は、その増えた分の熱を取るために給水流量を増加するか、または原子炉圧力容器の入口・出口の冷却材のエンタルピ差を拡大する必要がある。従来の増出力手法では前者の手法を取っており、原子炉熱出力と比例させて給水流量を増やしている。従来の増出力手法による熱バランス例を図3に示す。その結果、従来の増出力手法では、図4に示した第(N+1)運転サイクルの主蒸気流量は105%となっている。本発明では後者の手法を取り、原子炉圧力容器入口の冷却材エンタルピを意図的に下げることで、原子炉圧力容器入口・出口のエンタルピ差を拡大することが特徴である。原子炉容器入口の冷却材エンタルピを下げるためには蒸気系から抽気して給水加熱器に送る蒸気量を減少させれば良いが、単に全体的に抽気量を減少させると熱効率が大きく減少して発電量をあまり増加させることができない。よって、高圧タービン途中または高圧タービン出口(実際には高圧タービン出口から湿分分離器の入口までの間)からの抽気量を選択的に減少さえることで、低圧タービンに流れる蒸気量を増加させて発電量を増加させる。高圧タービン途中または高圧タービン出口からの抽気蒸気の多くは、主給水ポンプより下流側に設置された給水加熱器で使用されるため、本特許による増出力手法は見方を変えると、給水ポンプより下流側の給水加熱量を減少させる手法となる。なお、高圧タービン途中または高圧タービン出口からのもともとの抽気蒸気量が少ないプラントの場合には、給水温度を十分に減少させるために低圧タービンからの抽気蒸気量も減少させる必要がある。このようなプラントに本特許を適用する場合であっても、高圧タービンおよび高圧タービン出口からの抽気蒸気量の方をより大きく減少させればある程度の効果を得ることが出来る。本実施例では、原子炉熱出力を第Nサイクルに比較して5%増加したにもかかわらず、主蒸気流量は第Nサイクルと同じにすることができる。本実施例は理想的な増出力方法を示しているため、第N運転サイクルと第(N+1)運転サイクルの主蒸気流量は同じとしているが、必ずしも全く同じである必要は無く、高圧タービンを含む機器の設計余裕の範囲内で主蒸気流量は増加させても良い。
抽気量を減少させる抽気点は、高圧タービン途中または高圧タービン出口の抽気点で、抽気点が複数ある場合は一番上流側の抽気点を選ぶと最も効果が高い。この場合、抽気量を制御する抽気管流量調整弁10を設置して抽気量を減少させても良いが、抽気管の少なくとも1系統以上を完全に閉塞させても良い。閉塞させる方法としては、抽気管の途中に閉止弁を設置するか、抽気管をプラギングすれば良い。抽気管を完全に閉塞させた場合は、抽気量の制御系機器が不要となるとともに運転制御も簡略化する。抽気量を制御するか、抽気管を完全に閉塞させるかは、プラントの熱バランスと増出力幅に依存する。(抽気管1本当りの抽気量が多すぎる場合は完全に閉塞させると給水温度が下がりすぎるため、この場合は抽気量を調整する。)
本実施例によれば、原子炉熱出力を増大させ原子力プラントの発電量を増加させた場合であっても、給水流量および主蒸気流量の増加を抑制できるため、給水管,主蒸気管,炉内構造物にかかる負荷の増加を抑制できる。抽気量を単に全体的に減少させる場合と比較して、熱効率の低下を抑制でき、より大きな電気出力を得ることが可能となる。また、従来の増出力方法で大幅な増出力時には一般的に高圧タービンの交換が必要となるが、本実施例を用いれば高圧タービンの交換無しに実施できる増出力範囲が従来の方法に比べて拡大する。給水温度が低下すれば炉心の熱的余裕(BWRの場合ではMCPRに相当)が増加するため、従来の増出力手法と比較して安全面でのメリットもある。増出力時には炉心の圧力損失や安定性が悪化するが、本特許による増出力手法では炉心のボイド率とボイド反応度係数も低下するため、炉心での圧力損失が低減し炉心の安定性の悪化も抑制される。炉心の圧力損失が減少することは、冷却材の再循環を行うためのジェットポンプや再循環ポンプへの増出力による負担増加も抑制できることを意味する。炉心での発生蒸気の増加量も熱出力の増加量に比較して小さくなるため、再循環水への蒸気の巻き込みにより起こるキャリーアンダーへの影響も小さく、大幅な増出力時であってもフローウィンドの確保が容易となる。沸騰水型軽水炉以外の直接サイクル型のプラントも同様の方法で増出力が可能である。
表1に本実施例による増出力方法を様々な出力増加量に適用したときの、原子炉熱出力,主蒸気流量,抽気流量,給水のエンタルピの関係を示す。原子炉熱出力,主蒸気流量は、原子炉熱出力100%の場合に対する比を、抽気流量は、原子炉熱出力100%の場合の主蒸気流量に対する比を示している。表1から分かる通り、原子炉熱出力を110%にした場合でも本発明の増出力方法は広く適用可能である。表1に出力110%までしか示していないのは、これ以上の増出力時には湿分分離器の交換などが必要となるためであり、湿分分離器の交換を許容する、または炉心圧力増加や湿分分離過熱器の導入などと組み合わせればさらに広範囲に適用可能である。
尚、一般的に沸騰水型軽水炉においては、原子炉熱出力102%程度までは給水流量計測器などの計測精度を向上するだけで実施可能であり、本発明は原子炉熱出力102%を超える増出力に対して効果が大きい。さらに原子炉熱出力105%程度までの増出力では、一般的に高圧タービンの交換などの大幅なシステム機器の変更は不要である。本発明を用いれば、原子炉熱出力105%を超える増出力時でも高圧タービンの交換が不要となるため、特に大きな効果が得られる。
Figure 0004449620
次に本発明を間接サイクル型原子力プラントの一つである加圧水型軽水炉に適用した場合の例を示す。
図6は本発明による増出力時の加圧水型軽水炉システムの熱バランスの一実施例を示しており、図7は増出力前の加圧水型軽水炉システムの熱バランス例を示している。図8は従来の増出力時の加圧水型軽水炉システムの熱バランスを示している。図4及び図5は本発明の一実施例の運転サイクルの概念図を示している。なお、図6,図7および図8中では原子炉熱出力をQ、水および蒸気の質量流量をG、水および蒸気のエンタルピをHで表しており、原子炉熱出力Qと質量流量Gは図7に記載した増出力前の原子炉の原子炉熱出力および主蒸気流量(蒸気発生器から2次系の主蒸気管に流入する蒸気量)に対する比
(%)を、エンタルピは(kJ/kg)単位の数値で表している。なお、蒸気発生器での交換熱量は原子炉熱出力から1次系での熱リーク分を差し引いたもので、通常の熱リーク量は原子炉熱出力に比較して十分に小さいために、本実施例中では蒸気発生器での交換熱量と原子炉熱出力は等しいとした。
本実施例の形態を図6に、本実施例を補足する運転サイクルの概念図を図4に示す。図6は原子炉圧力容器1,原子炉圧力容器内の炉心で発生した熱を2次系に伝える蒸気発生器13,蒸気発生器から出た2次系の蒸気をタービンへと導く主蒸気管2、および主蒸気管に繋がる高圧タービン3と低圧タービン5、および高圧タービンと低圧タービンとの間に湿分分離過熱器11を有する加圧水型軽水炉における熱バランス例を模式的に示したものである。図4は本実施例を用いた場合の運転サイクルと原子炉熱出力,主蒸気流量,抽気蒸気量の関係を、従来の増出力方法とともに対比している。なお、一運転サイクルは原子炉の起動から燃料交換のために原子炉の運転を停止するまでの期間と定義している。
図4に示す運転サイクルにおいて、第N運転サイクルは本発明の増出力方法を適用する前であり、この時原子炉熱出力はQ=100%である。この増出力前の熱バランス例を図6に示す。第(N+1)運転サイクルは原子炉熱出力を5%増出力してQ=105%としたものである。原子炉熱出力を増加させる手段としては、第(N+1)サイクルにおける制御棒の引き抜き量を第Nサイクルよりも大きくする、または燃料集合体の種類を変更することで実施することが可能である。なお、プラントによっては一運転サイクル中の抽気流量や主蒸気流量を図5に示すように変化させることもある。図5のような運転サイクルをとるプラントの場合、熱バランス,抽気流量,主蒸気流量及び給水加熱量などは、起動・停止,事故・過渡事象発生時および試験運転を除く運転サイクル中で主蒸気流量が最大となる運転点で比較するものとする。
原子炉熱出力を増加させた場合は、その増えた分の熱を取るために原子炉圧力容器への1次系の冷却材流量と蒸気発生器への2次系の給水流量を増加するか、または1次系冷却材の原子炉圧力容器の入口・出口のエンタルピ差と2次系冷却材の蒸気発生器の入口・出口のエンタルピ差を拡大する必要がある。従来の増出力手法では前者の手法を取っており、原子炉熱出力と比例させて1次系の冷却材流量と2次系の給水流量を増やしている。従来の増出力手法による熱バランス例を図8に示す。その結果、従来の増出力手法では、図4に示した第(N+1)運転サイクルの主蒸気流量は105%となっている。本発明では後者の手法を取り、蒸気発生器入口の2次系冷却材エンタルピを意図的に下げることで、2次系冷却材の蒸気発生器入口・出口のエンタルピ差を拡大することが特徴である。原子炉容器入口の冷却材エンタルピを下げるためには蒸気系から抽気して給水加熱器に送る蒸気量を減少させれば良いが、単に全体的に抽気量を減少させると熱効率が大きく減少して発電量をあまり増加させることができない。よって、高圧タービン途中または高圧タービン出口(実際には高圧タービン出口から湿分分離過熱器の入口までの間)からの抽気量を選択的に減少さえることで、低圧タービンに流れる蒸気量を増加させて発電量を増加させる。高圧タービン途中または高圧タービン出口からの抽気蒸気の多くは、主給水ポンプより下流側に設置された給水加熱器で使用されるため、本特許による増出力手法は見方を変えると、給水ポンプより下流側の給水加熱量を減少させる手法となる。なお、高圧タービン途中または高圧タービン出口からのもともとの抽気蒸気量が少ないプラントの場合には、給水温度を十分に減少させるために低圧タービンからの抽気蒸気量も減少させる必要がある。このようなプラントに本特許を適用する場合であっても、高圧タービンおよび高圧タービン出口からの抽気蒸気量の方をより大きく減少させればある程度の効果を得ることが出来る。本実施例では、原子炉熱出力を第Nサイクルに比較して5%増加したにもかかわらず、主蒸気流量は第Nサイクルと同じにすることができる。本実施例は理想的な増出力方法を示しているため、第N運転サイクルと第(N+1)運転サイクルの主蒸気流量は同じとしているが、必ずしも全く同じである必要は無く、高圧タービンを含む機器の設計余裕の範囲内で主蒸気流量は増加させても良い。
抽気量を減少させる抽気点は、高圧タービン途中または高圧タービン出口の抽気点で、抽気点が複数ある場合は一番上流側の抽気点を選ぶと最も効果が高い。この場合、抽気量を制御する抽気管流量調整弁10を設置して抽気量を減少させても良いが、抽気管の少なくとも1系統以上を完全に閉塞させても良い。閉塞させる方法としては、抽気管の途中に閉止弁を設置するか、抽気管をプラギングすれば良い。抽気管を完全に閉塞させた場合は、抽気量の制御系機器が不要となるとともに運転制御も簡略化する。抽気量を制御するか、抽気管を完全に閉塞させるかは、プラントの熱バランスと増出力幅に依存する。(抽気管1本当りの抽気量が多すぎる場合は完全に閉塞させると給水温度が下がりすぎるため、この場合は抽気量を調整する。)
本実施例を用いることで、原子炉熱出力を増大させ原子力プラントの発電量を増加させた場合であっても、給水流量および主蒸気流量の増加を抑制できるため、給水管,主蒸気管,蒸気発生器にかかる負荷の増加を抑制できる。1次系の冷却材流量を増加させずに、1次系の原子炉圧力容器入口温度を低下させることも出来、この場合、蒸気発生器にかかる負荷増加の抑制にはさらに効果的であり、1次系の循環ポンプへの負担も軽減する。さらに、1次系の原子炉圧力容器入口温度が低下すれば炉心の熱的余裕(PWRの場合ではDNBRに相当)が増加するため、従来の増出力手法と比較して安全面でのメリットもある。加圧水型軽水炉以外の間接サイクル型のプラントも同様の方法で増出力が可能である。
本発明の一実施例である沸騰水型軽水炉のヒートバランス模式図。 増出力前の沸騰水型軽水炉のヒートバランス模式図。 従来の増出力手法適用時の沸騰水型軽水炉のヒートバランス模式図。 運転サイクルと原子炉熱出力,主蒸気流量及び抽気流量の関係の模式図1。 運転サイクルと原子炉熱出力,主蒸気流量及び抽気流量の関係の模式図2。 本発明の一実施例である加圧水型軽水炉のヒートバランス模式図。 増出力前の加圧水型軽水炉のヒートバランス模式図。 従来の増出力手法適用時の加圧水型軽水炉のヒートバランス模式図。
符号の説明
1…原子炉圧力容器、2…主蒸気管、3…高圧タービン、4…湿分分離器、5…低圧タービン、6…復水器、7…低圧給水加熱器、8…主給水ポンプ、9…高圧給水加熱器、
10…抽気管流量調整弁、11…湿分分離過熱器、12…蒸気発生器。

Claims (16)

  1. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される、原子炉出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    該給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合を減少させることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  2. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される、原子炉出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    該給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合をともに減少させ、前記第2運転サイクルでの前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合の前記第1運転サイクルに対する減少割合を、前記第2運転サイクルでの前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合の前記第1運転サイクルに対する減少割合よりも大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  3. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される、原子炉出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    該給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気の質量流量に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量をともに減少させ、前記第2運転サイクルでの前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の前記第1運転サイクルに対する減少割合を、前記第2運転サイクルでの前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の前記第1運転サイクルに対する減少割合よりも大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  4. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び低圧タービンを含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する、該復水器より下流側でかつ主給水ポンプより上流側に設置された低圧給水加熱器と、前記主給水ポンプより下流側でかつ前記原子炉より上流側に設置された高圧給水加熱器を含み、
    該高圧給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧給水加熱器での温度上昇量に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧給水加熱器での温度上昇量を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  5. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び低圧タービンを含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する、該復水器より下流側でかつ主給水ポンプより上流側に設置された低圧給水加熱器と、前記主給水ポンプより下流側でかつ前記原子炉より上流側に設置された高圧給水加熱器を含み、
    該高圧給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記低圧給水加熱器と前記高圧給水加熱器での全温度上昇量に対する前記高圧給水加熱器での温度上昇量の割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記低圧給水加熱器と前記高圧給水加熱器での全温度上昇量に対する前記高圧給水加熱器での温度上昇量の割合を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  6. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される、蒸気発生器出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    前記給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合を減少させることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  7. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される、蒸気発生器出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    前記給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合をともに減少させ、前記第2運転サイクルでの前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合の前記第1運転サイクルに対する減少割合を、前記第2運転サイクルでの前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の原子炉出口での主蒸気の質量流量に対する割合の前記第1運転サイクルに対する減少割合よりも大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  8. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される、蒸気発生器出口から高圧タービンを含み低圧タービン入口までの高圧蒸気系と、前記低圧タービン入口から該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器の入口までの低圧蒸気系と、
    前記復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器を含み、
    前記給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系から抽気して前記給水加熱器に導く抽気蒸気の質量流量に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧蒸気系及び前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量をともに減少させ、前記第2運転サイクルでの前記高圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の前記第1運転サイクルに対する減少割合を、前記第2運転サイクルでの前記低圧蒸気系からの抽気蒸気の質量流量の前記第1運転サイクルに対する減少割合よりも大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  9. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び、湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つ及び、低圧タービンを含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する、該復水器より下流側でかつ主給水ポンプより上流側に設置された低圧給水加熱器と、前記主給水より下流側でかつ前記原子炉より上流側に設置された高圧給水加熱器を含み、
    該高圧給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記高圧給水加熱器での温度上昇量に対して、前記第2運転サイクルでは前記高圧給水加熱器での温度上昇量を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  10. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び、湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つ及び、低圧タービンを含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する、該復水器より下流側でかつ主給水ポンプより上流側に設置された低圧給水加熱器と、前記主給水より下流側でかつ前記原子炉より上流側に設置された高圧給水加熱器を含み、
    該高圧給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおける前記低圧給水加熱器と前記高圧給水加熱器での全温度上昇量に対する前記高圧給水加熱器での温度上昇量の割合に対して、前記第2運転サイクルでは前記低圧給水加熱器と前記高圧給水加熱器での全温度上昇量に対する前記高圧給水加熱器での温度上昇量の割合を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  11. 原子炉と、
    該原子炉で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び低圧タービンを含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器と、
    前記高圧タービンの途中及び、高圧タービン出口より下流側でかつ前記湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つの入口よりも上流側から蒸気を抽気し、前記給水加熱器に接続する高圧抽気管を少なくとも1系統以上含み、
    前記給水加熱器から排出された給水を前記原子炉に向けて導く給水系とを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおいては抽気蒸気が流れていた前記高圧抽気管の少なくとも1系統以上で、前記第2運転サイクルにおいては抽気蒸気を止めることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  12. 原子炉と、
    該原子炉で加熱された冷却材を熱源にして蒸気を発生する蒸気発生器と、
    該蒸気発生器で発生する蒸気が供給される高圧タービン及び、湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つ及び、低圧タービン入口を含む蒸気系と、
    該低圧タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器と、
    該復水器から供給された給水を加熱する給水加熱器と、
    前記高圧タービンの途中及び、高圧タービン出口より下流側でかつ前記湿分分離器または湿分分離過熱器または湿分分離再熱器のいずれか1つの入口より上流側から蒸気を抽気し、前記給水加熱器に接続する高圧抽気管を少なくとも1系統以上含み、
    前記給水加熱器から排出された給水を前記蒸気発生器に向けて導く給水系とを備えた原子力プラントの運転方法において、
    前記原子炉の第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を、該第2運転サイクルより前の第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力よりも増大させ、
    前記第1運転サイクルにおいては抽気蒸気が流れていた前記高圧抽気管の少なくとも1系統以上で、前記第2運転サイクルにおいては抽気蒸気を止めることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  13. 請求項1から請求項12のうちの一つの請求項において、
    前記第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力に対して、前記第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を2%以上大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  14. 請求項1から請求項12のうちの一つの請求項において、
    前記第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力に対して、前記第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力を5%以上大きくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  15. 請求項1から請求項12のうちの一つの請求項において、
    前記第1運転サイクルにおける前記原子炉出口における第1主蒸気流量に対して、前記第2運転サイクルにおける前記原子炉出口における第2主蒸気流量を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
  16. 請求項1から請求項12のうちの一つの請求項において、
    前記第1運転サイクルにおける第1原子炉熱出力に対する前記第2運転サイクルにおける第2原子炉熱出力の増加割合に対して、前記第1運転サイクルにおける前記原子炉出口における第1主蒸気流量に対する前記第2運転サイクルにおける前記原子炉出口における第2主蒸気流量の増加割合を小さくすることを特徴とする原子力プラントの運転方法。
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