JP7243258B2 - 離型フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、離型フィルムに関する。より詳細には、本発明は、フレキシブルプリント配線基板の製造に用いられる離型フィルムに関する。
フレキシブル回路基板の製造工程においては、銅回路を形成したフレキシブル回路基板本体に、熱硬化型接着剤又は熱硬化型接着シートによってカバーレイフィルムが熱プレス接着される。このとき、カバーレイフィルムと熱プレス板とが接着するのを防止するために離型フィルムが広く使用されている。
これまで、ポリメチルペンテン樹脂等の様々な樹脂からなる離型フィルムが提案されている(特許文献1)。たとえば、特許文献1には、表面塗装、接着層およびクッション層を含み、表面層がポリ4-メチル-1-メチルペンテン樹脂を含む離型フィルムが記載されている。
近年、スマートフォン、タブレットPC等の普及に伴い、フレキシブル回路基板は高機能化し、薄膜化が進んでいる。また、ロールツーロール(RtoR)方法等の製造方法の自動化も進んでおり、このような製造方法の自動化に伴って、フレキシブル回路基板の製造工程で離型フィルムに生じたシワがフレキシブル回路基板へ転写する場合があった。また、熱プレス接着の後、離型フィルムが熱プレス板に張り付き、作業性が低下したり、フレキシブル回路基板が折れたりする場合があった。
国際公開第06/120983号
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、離型性を維持したまま、シワの発生を抑制でき、熱プレス板に対する張り付きが抑制された、フレキシブル回路基板の製造に適した離型フィルムを提供する。
本発明によれば、
中間層と、
前記中間層の一方の面に積層された第1の離型層と、
前記中間層の他方の面に積層された第2の離型層と、を含み、
前記第1の離型層は、第1の熱可塑性樹脂と第1の無機粒子とを含み、
前記第1の離型層の外表面の最大高さ粗さRzは、5μm以上15μm以下であり、
前記第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、100μm以上350μm以下であり、
前記第2の離型層は、第2の熱可塑性樹脂と第2の無機粒子とを含み、
前記第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、6.5μm以上15μm以下である、
離型フィルムが提供される。
また本発明によれば、
対象物上に上記離型フィルムを、前記第1の離型層が前記対象物側となるように配置する工程と、
前記離型フィルムが配置された前記対象物に対し、熱プレス板を用いて加熱プレスを行う工程と、を含む成形品の製造方法が提供される。
本発明によれば、離型性を維持したまま、シワの発生を抑制でき、熱プレス板に対する張り付きが抑制された、フレキシブル回路基板の製造に適した離型フィルムが提供される。
離型フィルムの熱プレス板への張り付きおよびエア残りを評価するために使用した熱プレス処理の様式を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の離型フィルムは、中間層と、中間層の一方の面に積層された第1の離型層と、中間層の他方の面に積層された第2の離型層とを含む。換言すると、第1の離型層、中間層、および第2の離型層が、この順で積層された構造を有する。本実施形態の離型フィルムにおいて第1の離型層は、第1の熱可塑性樹脂と第1の無機粒子とを含み、第一の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、100μm以上350μm以下である。また、第
2の離型層は、第2の熱可塑性樹脂と第2の無機粒子とを含み、第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、6.5μm以上15μm以下である。
本実施形態の離型フィルムは、フレキシブルプリント回路基板等の成形品の製造において、第1の離型層がフレキシブル回路基板側に、第2の離型層が熱プレス板側になるように配置されて使用される。本発明者は、第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smと、第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzとの両方が所定の範囲内である離型フィルムであれば、離型性を維持したまま、エア残りによるシワの発生を抑制できるとともに、熱プレス板への張り付きが抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本実施形態の離型フィルムにおいて、第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、100μm以上350μm以下である。一実施形態において、第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、好ましくは、150μm以上310μm以下であり、より好ましくは、180μm以上300μm以下である。第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smが上記範囲内であることにより、エア抜けが良好であるため、エア残りによるボイドやシワの発生が抑制される。凹凸平均間隔Smは、JIS-B0601-1994に準じて測定することができる。Smの値が小さいほど、離型フィルムのエア抜けが良好となるものの、このような小さいSmを達成するためには、無機粒子の配合量を増量する必要がある。しかし無機粒子の配合量が多いほど、その離型フィルムの強度は低下する傾向にある。本実施形態の離型フィルムは、Smの値を上記範囲とすることにより、離型フィルムの強度とエア抜け性とを良好なバランスで改善することができる。
本実施形態の離型フィルムにおいて、第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、6.5μm以上15μm以下である。一実施形態において、十点平均高さ粗さRzは、好ましくは、7μm以上14μm以下であり、より好ましくは、8μm以上13μm以下である。第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzが上記範囲内であることにより、熱プレス板への張り付きが全くかまたはほとんど生じない。そのため、フレキシブルプリント回路基板の製造における作業性が改善され、フレキシブルプリント回路基板の破損が防止される。上記Rzの値が大きいほど、熱プレス板へ張り付きにくくなるもの、Rzの値を大きくするためには無機粒子の配合量を増量する必要がある。しかし無機粒子の配合量が多いほど、その離型フィルム強度は低下する傾向にある。本実施形態の離型フィルムは、Rzの値を上記範囲とすることにより、離型フィルムの強度と熱プレス板への張り付き性をバランスよく改善することができる。
ここで、「十点平均高さ粗さRz」とは、基準長さLにおいて最も高い山頂から高さが5番目までの山頂の標高をそれぞれYp1、Yp2、Yp3、Yp4及びYp5、最も深い谷底から深さが5番目までの谷底の標高をそれぞれYv1、Yv2、Yv3、Yv4及びYv5としたとき、下記式(1)によって求められる値を意味する。「十点平均高さ粗さRz」は、触針式表面粗さ測定機(例えば、Mitsutoyo社製のサーフテストSJ-210等)を用い、JIS B0601:1994に準拠する方法で、先端半径2μm、円錐のテーパ角60°の触針を用い、測定力0.75mN、カットオフ値λs=2.5μm(なお、測定しようとする対象の表面粗さがカットオフ値未満である場合はカットオフ値を調整してもよい)、λc=0.8mmの条件にて測定することができる。
Rz=(|Yp1+Yp2+Yp3+Yp4+Yp5|+|Yv1+Yv2+Yv3+Yv4+Yv5|)/5 ・・・式(1)
第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Sm、および第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、各離型層に用いられる熱可塑性樹脂の種類、無機粒子の種類、無機粒子の粒径および粒径分布、それらの配合量等を調整することにより、所望の範囲に制御することができる。
本実施形態の離型フィルムにおいて、第1の離型層は、第1の熱可塑性樹脂と第1の無機粒子とを含む。第1の熱可塑性樹脂としては、ポリメチルペンテン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等が挙げられるがこれらに限定されない。これらは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、離型性と追従性が良好な離型層が得られることから、第1の熱可塑性樹脂として、ポリメチルペンテン樹脂を用いることが好ましい。
ポリメチルペンテン樹脂としては、ポリ4-メチル-1-ペンテン樹脂、または4-メチル-1-ペンテンと4-メチル-1-ペンテン以外の炭素数2~20のオレフィンとの共重合体が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂(PHT)等のポリアルキレンテレフタレート樹脂、及び他の成分を共重合したポリエステル系共重合体樹脂が挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、離型性と追従性のバランスを向上させる観点から、ポリブチレンテレフタレート樹脂を用いることが好ましい。なお、上記ポリエステル樹脂は、結晶性のポリエステル樹脂であっても、非晶性のポリエステル樹脂であってもよい。
第1の無機粒子としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカおよびゼオライト等が挙げられるがこれらに限定されない。これらは1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の離型フィルムにおいて、第2の離型層は、第2の熱可塑性樹脂と第2の無機粒子とを含む。第2の熱可塑性樹脂および第2の無機粒子は、第1の熱可塑性樹脂および第1の無機粒子と同じまたは異なるものを使用することができる。
第1および第2の離型層は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに、酸化防止剤、結晶核材、繊維、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の添加剤を含有してもよい。
一実施形態において、第1の離型層は、平均粒径D50が10μm以上40μm以下の第1の無機粒子を含み、第1の無機粒子は、第1の離型層全体に対して、10質量%以上30質量%以下の量であることが好ましい。上記構成により、第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smを所望の値に調整することができ、よってエア抜け性が改善された離型フィルムが得られる。
一実施形態において、第1の離型層の外表面の最大高さ粗さRzは、5μm以上15μm以下とすることができ、より好ましくは、7μm以上10μm以下とすることができる。上記範囲とすることにより、エア抜け性がより改善された離型フィルムが得られる。
第1の離型層の厚みは、好ましくは、20μm以上40μm以下である。第2の離型層の厚みが上記範囲であることにより、離型性を維持したままでシワの発生を抑制することができる。
一実施形態において、第2の離型層は、平均粒径D50が10μm以上40μm以下の第2の無機粒子を含み、第2の無機粒子は、第2の離型層全体に対して、10質量%以上30質量%以下の量であることが好ましい。上記構成により、第2の離型層の外表面の十点平均粗さRzを所望の値に調整することができ、よって熱プレス板への張り付きが生じないかまたは低減された離型フィルムが得られる。
一実施形態において、第2の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、50μm以上400μm以下とすることができ、より好ましくは、100μm以上350μm以下とすることができる。上記範囲とすることにより、熱プレス板への張り付きが低減された離型フィルムが得られる。
第2の離型層の厚みは、好ましくは、20μm以上40μm以下である。第2の離型層の厚みが上記範囲であることにより、離型性を維持したままでシワの発生を抑制することができる。
本実施形態の離型フィルムが備える中間層を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロプレン等のα-オレフィン系重合体、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、メチルペンテン等を重合体成分として有するα-オレフィン系共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド等のエンジニアリングプラスチックス系樹脂が挙げられる。これらは、単独であるいは複数併用しても構わない。中でも、良好なクッション機能を有することから、α-オレフィン系共重合体が好ましい。このα-オレフィン系共重合体としては、エチレン等のα-オレフィンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体、およびそれらの部分イオン架橋物等が挙げられる。さらに、良好なクッション機能を得る観点から、エチレン等のα-オレフィン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体を単独で用いたもの、または、ポリブチレンテレフタレートと1,4シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレートとの混合物、α-オレフィン系重合体とエチレン等のα-オレフィン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合物が好ましい。たとえば、エチレンとエチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)との混合物、ポリプロピレン(PP)とエチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)との混合物、ポリブチレンテレフタレート(PBT)とポリプロピレン(PP)とエチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)との混合物、などがより好ましい。
一実施形態において、中間層はさらにゴム成分を含んでもよい。ゴム成分としては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、アミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマー材料、天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム等のゴム材料等が挙げられる。
中間層は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに、酸化防止剤、結晶核材、繊維、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の添加剤を含有してもよい。
中間層の厚みは、30μm以上70μm以下とすることができる。中間層の厚みが30μm未満であると、離型フィルムを用いた熱プレス接着において、これを備える離型フィルムのクッション性が低下し、カバーレイ接着剤の流れ出しが生じる場合がある。中間層の厚みが70μmを超えると、離型フィルムにシワが発生する場合がある。
一実施形態において、離型フィルムの厚みは、特に限定されないが、好ましくは、70μm以上150μm以下であり、より好ましくは、90μm以上130μm以下である。また、第1の離型層と第2の離型層の合計厚みは、離型フィルムの厚みのうち半分を超える厚みを占めることが好ましい。このような離型フィルムにおいて、シワの発生が効果的に抑制され、かつ熱プレス板に対する張り付きが抑制される。
本実施形態の離型フィルムを製造する方法は特に限定されず、例えば、水冷式又は空冷式共押出インフレーション法、共押出Tダイ法で製膜する方法、一方の離型層となるフィルムを作製した後、このフィルムに中間層を押出ラミネート法にて積層し、次いで他方の離型層をドライラミネーションする方法、一方の離型層となるフィルム、中間層となるフィルム及び他方の離型層となるフィルムをドライラミネーションする方法、溶剤キャスティング法、熱プレス成形法等が挙げられる。
本実施形態の離型フィルムは、フレキシブル回路基板等の成形品の製造に用いられる。
本実施形態の成形品の製造方法は、以下の工程を含む。
(工程1)対象物上に、本実施形態の離型フィルムを、第1の離型層が対象物側となるように配置する工程。
(工程2)離型フィルムが配置された対象物に対し、熱プレス板を用いて加熱プレスを行う工程。
工程1は、離型フィルムの第1の離型層が対象物側になるよう配置する。工程2では、対象物に対して、離型フィルムを介して、熱プレス板で加熱プレスを行う。また、加熱プレスを行う前に、離型フィルムの第2の離型層の上に板材を配置してもよい。これにより、対象物の表面に凹凸がある場合であっても、離型フィルムと対象物との密着性を良好なものとでき、また対象物に対して均等に加圧することができる。
板材としては、クッション性を有する材料が好ましく、例えば、紙、ゴム、フッ素樹脂シート、ガラスペーパー等が挙げられる。
一実施形態において、対象物の離型フィルムが配置される面は、熱硬化性樹脂を含む層を備えていてもよい。本実施形態の離型フィルムは、このような対象物の熱硬化性樹脂層上に配置された場合であっても、シワの発生がなく、得られる成形品は良好な外観を有する。
成形品としては、例として、フレキシブル回路基板が挙げられる。成形品がフレキシブル回路基板である場合、本実施形態の離型フィルムは、カバーレイプレスラミネート工程に用いられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、実施形態の例を付記する。
1. 中間層と、
前記中間層の一方の面に積層された第1の離型層と、
前記中間層の他方の面に積層された第2の離型層と、を含み、
前記第1の離型層は、第1の熱可塑性樹脂と第1の無機粒子とを含み、
前記第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、100μm以上350μm以下であり、
前記第2の離型層は、第2の熱可塑性樹脂と第2の無機粒子とを含み、
前記第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、6.5μm以上15μm以下である、
離型フィルム。
2. 前記第1の無機粒子の平均粒径D 50 が、10μm以上40μm以下であり、
前記第1の無機粒子が、前記第1の離型層全体に対し、10質量%以上30質量%以下の量である、1.に記載の離型フィルム。
3. 前記第2の無機粒子の平均粒径D 50 が、10μm以上40μm以下であり、
前記第2の無機粒子が、前記第2の離型層全体に対し、10質量%以上30質量%以下の量である、1.または2に記載の離型フィルム。
4. 前記第1の無機粒子が、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカおよびゼオライトからなる群から選択される少なくとも1つである、1.乃至3.のいずれかに記載の離型フィルム。
5. 前記第2の無機粒子が、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカおよびゼオライトからなる群から選択される少なくとも1つである、1.乃至4.のいずれかに記載の離型フィルム。
6. 前記第1の熱可塑性樹脂が、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含む、1.乃至5.のいずれかに記載の離型フィルム。
7. 前記第2の熱可塑性樹脂が、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含む、1.乃至6.のいずれかに記載の離型フィルム。
8. 前記第1の離型層の外表面の最大高さ粗さRzが、5μm以上15μm以下である、1.乃至7.のいずれかに記載の離型フィルム。
9. 前記第2の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smが、50μm以上400μm以下である、1.乃至8.のいずれかに記載の離型フィルム。
10. 前記第1の離型層が、20μm以上40μm以下の厚みを有する、1.乃至9.のいずれかに記載の離型フィルム。
11. 前記第2の離型層が、20μm以上40μm以下の厚みを有する、1.乃至10.のいずれかに記載の離型フィルム。
12. 前記中間層が、30μm以上70μm以下の厚みを有する、1.乃至11.のいずれかに記載の離型フィルム。
13. 対象物上に、1.乃至12.のいずれかに記載の離型フィルムを、前記第1の離型層が前記対象物側となるように配置する工程と、
前記離型フィルムが配置された前記対象物に対し、熱プレス板を用いて加熱プレスを行う工程と、を含む成形品の製造方法。
14. 対象物上に離型フィルムを配置する前記工程の後、前記第2離型層上に板材を配置する工程をさらに含む、13.に記載の成形品の製造方法。
15. 前記成形品が、フレキシブル回路基板である、13.または14.に記載の製造方法。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1~5、比較例1~3)
(樹脂組成物の調製)
第1の離型層を形成するための熱可塑性樹脂組成物を、表1に示す配合量の熱可塑性樹脂および無機充填材を混合して調製した。
第2の離型層を形成するための熱可塑性樹脂組成物を、表1に示す配合量の熱可塑性樹脂および無機充填材を混合して調製した。
中間層(クッション層)を形成するための樹脂組成物を、変性ポリエチレン樹脂(エチレン―メチルメタクリレート共重合体(EMMA)樹脂)(住友化学社製、WD106)40重量部、ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製、E-105GM)20重量部、ポリメチルペンテン樹脂(TPX(登録商標))(三井化学社製、RT18)40重量部を混合して調製した。
実施例および比較例で使用した材料は以下のとおりである。
(熱可塑性樹脂)
・熱可塑性樹脂1:ポリメチルペンテン樹脂(TPX(登録商標))(三井化学社製、商品名「RT18」)
(無機充填材)
・無機充填材1:溶融シリカ(デンカ社製、商品名「FB-105FD」、平均粒径(D50)11.1μm、球状)
・無機充填材2:溶融シリカ(デンカ社製、商品名「FB-907FD」、平均粒径(D50)16.7μm、球状)
・無機充填材3:溶融シリカ(デンカ社製、商品名「FB-875FD」、平均粒径(D50)23.0μm、球状)
・無機充填材4:溶融シリカ(日鉄ケミカル&マテリアルズ社製、商品名「SC-30F」、平均粒径(D50)35.6μm、球状)
(離型フィルムの作製)
得られた第1の離型層用の樹脂組成物、中間層用の樹脂組成物、および第2の離型層用の樹脂組成物をそれぞれ別個の押出機により共押出しして、第1の離型層/中間層/第2の離型層の構造の、厚み110μmの3層積層フィルムを作製した。各層の厚みは、表1に示す。
(表面粗さの測定)
得られた積層シートの第1の離型層の外表面および第2の離型層の外表面の表面粗さと特性(RzおよびSm)を、触針式表面粗さ測定機(Mitsutoyo社製のサーフテストSJ-210)を用いて測定した。結果を表1に示す。
(離型フィルムの性能評価)
得られた離型フィルムを、以下の項目について評価した。評価結果は表1に示す。
<熱プレス板への張り付き>
回路を形成し、カバーレイを張り合わせたフレキシブル回路基板の表面に対して、電磁波シールドフィルム(タツタ電線製SF-PC5000)の接着剤がコーティングされている側の面が接触するように電磁波シールドフィルムを仮止めした試験片を作製した。
次いで、離型フィルムにおける第1の離型層の離型面が、上記試験片の電磁波シールドフィルムを有する側の面と対向するように、上記離型フィルムと、上記試験片とを重ねあわせた後、図1のプレス構成で、真空条件下180℃、2MPa、真空引き20秒、3分間の熱プレス処理を施した。プレス直後の上部熱プレス板を観察し、離型フィルムおよび
FPCの張り付き有無を確認した。
○:プレス直後に、離型フィルムおよびFPCが上部熱プレス板に張り付いていない。
×:プレス直後に、離型フィルムおよびFPCが上部熱プレス板に張り付いている。
<エア残り>
回路を形成し、カバーレイを張り合わせたフレキシブル回路基板の表面に対して、電磁波シールドフィルム(タツタ電線製SF-PC5000)の接着剤がコーティングされている側の面が接触するように電磁波シールドフィルムを仮止めした試験片を作製した。
次いで、離型フィルムにおける第1の離型層の離型面が、上記試験片の電磁波シールドフィルムを有する側の面と対向するように、上記離型フィルムと、上記試験片とを重ねあわせた後、図1のプレス構成で、真空条件下180℃、2MPa、真空引き20秒、3分間の熱プレス処理を施し、成型品を得た。このようにして得られた成型品、離型フィルムについて外観を観察し、以下の基準に基づいてエア残り性を評価した。
○:離型フィルムおよびFPCにエア残りがなく、外観にボイドやシワがない。
×:離型フィルムおよびFPCにエア残りがあり、ボイドやシワが発生する。
<埋込性(接着剤流れ出し)>
まず、有沢製作所製のカバーレイ(CMタイプ)に1mm角の開口部を作成した。次に、フレキシブル配線板用銅張積板の表面に対して、接着剤がコーティングされている側の面が接触するように上記開口部を有するカバーレイを仮止めした試験片を作製した。次いで、離型フィルムにおける第1の離型層の第1の離型面が、上記試験片のカバーレイを有する側の面と対向するように、上記離型フィルムと、上記試験片とを重ねあわせた後、真空条件下180℃、2MPa、真空引き20秒、3分間の熱プレス処理を施し、成型品を得た。このようにして得られた成型品について、カバーレイに形成した開口部内に、該カバーテープの表面にコーティングされている接着剤が上記開口部の外縁部からしみ出した形状(接着剤のしみだし形状)を観察し、以下の基準に基づいて追従性を評価した。
○:接着剤のしみだし形状の凹凸差が、100μm未満であった。
×:接着剤のしみだし形状の凹凸差が、100μm以上であった。
<スリット性>
上記離型フィルムを回転レザー刃を用い、巻取張力200N、ライン速度50m/minでスリットし、長さ500Mのフィルムを巻き取った。スリット断面を顕微鏡で観察し、毛羽立ちの有無を観察し、以下の基準に基づいてスリット性を評価した。
○:スリット断面を観察し、毛羽立ちがない。
×:スリット断面を観察し、毛羽立ちがない。
Figure 0007243258000001
実施例の離型フィルムは、良好な離型性を有し、シワの発生や熱プレス板に対する張り付きがなく、フレキシブル回路基板の製造に好適に利用できるものであった。

Claims (14)

  1. 中間層と、
    前記中間層の一方の面に積層された第1の離型層と、
    前記中間層の他方の面に積層された第2の離型層と、を含み、
    前記第1の離型層は、第1の熱可塑性樹脂と第1の無機粒子とを含み、
    前記第1の離型層の外表面の最大高さ粗さRzは、5μm以上15μm以下であり、
    前記第1の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smは、100μm以上350μm以下であり、
    前記第2の離型層は、第2の熱可塑性樹脂と第2の無機粒子とを含み、
    前記第2の離型層の外表面の十点平均高さ粗さRzは、6.5μm以上15μm以下である、
    離型フィルム。
  2. 前記第1の無機粒子の平均粒径D50が、10μm以上40μm以下であり、
    前記第1の無機粒子が、前記第1の離型層全体に対し、10質量%以上30質量%以下の量である、請求項1に記載の離型フィルム。
  3. 前記第2の無機粒子の平均粒径D50が、10μm以上40μm以下であり、
    前記第2の無機粒子が、前記第2の離型層全体に対し、10質量%以上30質量%以下の量である、請求項1に記載の離型フィルム。
  4. 前記第1の無機粒子が、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカおよびゼオライトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の離型フィルム。
  5. 前記第2の無機粒子が、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカおよびゼオライトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の離型フィルム。
  6. 前記第1の熱可塑性樹脂が、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含む、請求項1に記載の離型フィルム。
  7. 前記第2の熱可塑性樹脂が、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含む、請求項1に記載の離型フィルム。
  8. 前記第2の離型層の外表面の凹凸平均間隔Smが、50μm以上400μm以下である、請求項1に記載の離型フィルム。
  9. 前記第1の離型層が、20μm以上40μm以下の厚みを有する、請求項1に記載の離型フィルム。
  10. 前記第2の離型層が、20μm以上40μm以下の厚みを有する、請求項1に記載の離型フィルム。
  11. 前記中間層が、30μm以上70μm以下の厚みを有する、請求項1に記載の離型フィルム。
  12. 対象物上に、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の離型フィルムを、前記第1の離型層が前記対象物側となるように配置する工程と、
    前記離型フィルムが配置された前記対象物に対し、熱プレス板を用いて加熱プレスを行う工程と、を含む成形品の製造方法。
  13. 対象物上に離型フィルムを配置する前記工程の後、前記第2離型層上に板材を配置する工程をさらに含む、請求項12に記載の成形品の製造方法。
  14. 前記成形品が、フレキシブル回路基板である、請求項12または13に記載の製造方法。
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