JP7243074B2 - 眼用レンズ材料、その製造方法、眼用レンズ材料形成用組成物、眼用レンズ及びコンタクトレンズ - Google Patents

眼用レンズ材料、その製造方法、眼用レンズ材料形成用組成物、眼用レンズ及びコンタクトレンズ Download PDF

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Description

本発明は、コンタクトレンズ等の眼用レンズ材料、その製造方法、眼用レンズ材料形成用組成物、該材料を用いてなる眼用レンズ及びコンタクトレンズに関する。
コンタクトレンズの汚れは、涙液に含まれる蛋白質や脂質が吸着して汚れとなり、この汚れによりアレルギーや感染症等の目障害を引き起こす危険がある(非特許文献1)。特に2-ヒドロキシエチルメタクリレートの重合体を主成分とする含水ソフトコンタクレンズや、これにイオン性モノマーのメタクリル酸を少量共重合させた高含水ソフトコンタクトレンズ、あるいは、親水性モノマーとしてN-ビニルピロリドンやN,N-ジメチルアクリルアミドの重合体を主成分とするソフトコンタクトレンズにおいては、蛋白質による汚れは致命的な問題であった。
これに対し、特許文献1には、界面活性剤成分としてアルキルアミンオキシドを含むメガネレンズが記載されている。また特許文献2には、ホスホリルコリン基含有化合物をレンズ表面に結合させた眼用レンズ材料が記載されている。
特開2003-015092号公報 特開2006-011380号公報
「ソフトコンタクトレンズの汚れとその分析」、マテリアルステージ、Vol.4 、N o.1、2004
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、表面に曇りが生じにくくなり、水洗により汚れが容易に除去できる効果があるが、蛋白質による汚れの除去性は不十分であった。さらに、十分な酸素透過性が得られなかった。
また、特許文献2に記載の方法では、メチルシラン化合物を用いて、コンタクトレンズの表面とシランカップリング反応によるホスホリルコリン基の導入ができ、蛋白吸着の低減効果が得られたが、シランカップリング反応の制御が難しいため、実用化が困難である、という問題があった。
本発明は、蛋白質吸着性が抑えられ、且つ優れた酸素透過性を発揮する眼用レンズ材料、コンタクトレンズを提供することを目的とする。
即ち本発明は、下記〔1〕~〔8〕に関する。
〔1〕 少なくとも、ポリシロキサン骨格と下記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)を含む、眼用レンズ材料。
Figure 0007243074000001
Figure 0007243074000002
Figure 0007243074000003
[一般式1~3中、
Xは2価の結合基、
yは0又は1、
は炭素数1~6のアルキレン基、
及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基、
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、
~Rのうち4つは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R~Rのうちの1つはビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表し、
はビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表す。]
〔2〕 さらに、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)を重合してなる重合体(G)を含む、〔1〕に記載の眼用レンズ材料。
〔3〕 ビニル系共重合体(F)中のアミンオキシド基の含有量が0.25~6mmol/gである、〔1〕又は〔2〕に記載の眼用レンズ材料。
〔4〕 ビニル系共重合体(F)が、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)と、前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造を有するビニルモノマーと、からなる共重合体である、〔1〕~〔3〕いずれか1項に記載の眼用レンズ材料。
〔5〕 ポリシロキサン骨格と下記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)及び重合開始剤を含む、眼用レンズ材料形成用組成物。
Figure 0007243074000004
Figure 0007243074000005
Figure 0007243074000006
[一般式1~3中、
Xは2価の結合基、
yは0又は1、
は炭素数1~6のアルキレン基、
及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基、
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、
~Rのうち4つは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R~Rのうちの1つはビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表し、
はビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表す。]
〔6〕 〔5〕に記載の眼用レンズ材料形成用組成物を、光重合又は熱重合して眼用レンズ材料を形成することを特徴とする眼用レンズ材料の製造方法。
〔7〕 〔1〕~〔4〕いずれか1項に記載の眼用レンズ材料を用いてなる眼用レンズ。
〔8〕 〔1〕~〔4〕いずれか1項に記載の眼用レンズ材料を用いてなるコンタクトレンズ。
本発明によれば、蛋白質吸着性が抑えられ、且つ優れた酸素透過性を発揮する眼用レンズ材料、及び該材料を用いてなる眼用レンズ及びコンタクトレンズを提供することができる。
本発明の眼用レンズ材料は、少なくとも、ポリシロキサン骨格と一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造とを有するビニル系共重合体(F)を含むことを特徴とする。上記骨格と構造とを有することで、高い酸素透過性と、蛋白質吸着抑制との両立が可能となる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
<ビニル系共重合体(F)>
ビニル系共重合体(F)は、ポリシロキサン骨格と下記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有することを特徴とし、ビニル系共重合体の側鎖に、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有する物である。ポリシロキサン骨格とは、シロキサン結合の繰り返し単位を有することを表す。
ビニル系共重合体(F)が、一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造で示されるアミンオキシド基を有することで、優れた蛋白質の吸着防止効果を発揮する。中でも一般式1で表される構造を有するものが特に好ましい。また、ビニル系共重合体(F)が、疎水性のポリシロキサン骨格を有することで、酸素透過性向上効果のほか、低毒性や細胞に対する低刺激性の効果を発揮する。
Figure 0007243074000007
Figure 0007243074000008
Figure 0007243074000009
[一般式1~3中、
Xは2価の結合基、
yは0又は1、
は炭素数1~6のアルキレン基、
及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基、
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、
~Rのうち4つは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R~Rのうちの1つはビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表し、
はビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表す。]
本発明のビニル系共重合体(F)において、ポリシロキサンの骨格はビニル系共重合体の側鎖又は主鎖のいずれかに位置してもよく、側鎖と主鎖の両方に位置してもよく、主鎖に位置することが好ましい。
好適なポリシロキサン結合の繰り返し単位化合物としては、例えば、ポリシロキサン;3-(メタ)アクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、メチルジ(トリメチルシロキシ)(メタ)アクリロキシメチルシラン、モノ(メタ)アクリロキシプロピル末端モノ-n-ブチル末端ポリジメチルシロキサン、(2-メチル-)2-プロペン酸、2-ヒドロキシ-3-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル及び9-n-ブチル-1 -[3-(3-(メタ)アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)プロピル]- 1 ,1,3,3,5,5,7,7,9 ,9-デカメチルペンタシロキサン等のシリコーン(メタ)アクリレートモノマー;並びに、それらの組合せが挙げられる。
更に、ポリシロキサン結合の繰り返し単位化合物は、炭素数1~4のポリアルキル置換及びポリアリール置換シロキサン繰り返し単位を含んでいてもよい。好適なポリシロキサン繰り返し単位としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン及びそれらのコポリマーが挙げられる。
側鎖に、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有し、且つ、主鎖にポリシロキサンの骨格を有するビニル系共重合体を得る方法は特に限定されないが、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)(以下、ポリシロキサン構造を有するアゾ系開始剤、又はシロキサン結合の繰り返し単位を有するマクロアゾ開始剤とも言う)と、前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造を有するビニル系モノマーとからなる共重合体であることが好ましい。
本発明において、ポリシロキサン骨格と前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)は、以下のような2つの方法で得ることができる。
(I)一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有するモノマーとその他モノマーとを、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)を用いて重合してポリシロキサン骨格と前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)を得る方法。
あるいは、
(II)一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造の前駆官能基とでもいうべき3級アミノ基を有するモノマー(以下、3級アミノ基含有モノマー(A)ともいう)とその他モノマーとを、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)を用いて重合してポリマーを得た後、ポリマー中の3級アミノ基に酸化剤を反応させてアミンオキシド基を導入することで、ポリシロキサン骨格と前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)を得る方法。
副反応を生じ難いという点で(II)の方法が好ましい。なお、3級アミノ基に酸化剤を反応させることを、以下「オキシド化」ともいう。
オキシド化は、重合前又は重合後のいずれかで行えばよく、(IIa)3級アミノ基含有モノマーをオキシド化した後に、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)を用いてその他モノマーと重合する、あるいは、(IIb)3級アミノ基含有モノマーとその他モノマーとをアゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)を用いて重合した後にオキシド化してもよい。好ましくは、(IIb)である。
以下に、(IIb)について詳細に説明する。
<3級アミノ基含有モノマー(A)>
3級アミノ基含有モノマーのうち、一般式1で表される構造を形成するためものとしては、例えば、
N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N-ジエチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N-ジメチルアリルアミン、p-ジメチルアミノメチルスチレン、p-ジメチルアミノエチルスチレン、p-ジエチルアミノメチルスチレン、p-ジエチルアミノエチルスチレン、N,N-ジメチルビニルアミン、N,N-ジエチルビニルアミン、N,N-ジフェニルビニルアミン、あるいは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和基含有酸無水物と、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン等との反応生成物、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和化合物とN,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン等との反応生成物等が挙げられる。
好ましくは、(メタ)アクリレートモノマーであり、より好ましくはN,N-ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート又はN,N-ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリレートである。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両者を言い表すものとする。
一般式2で表される構造を形成するためのものとしては、例えば、
2-ビニルピリジン、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、2-メチル-3-ビニルピリジン、2-メチル-4-ビニルピリジン、3-メチル-4-ビニルピリジン、2-メチル-5-ビニルピリジン、3-メチル-5-ビニルピリジン、4-メチル-5-ビニルピリジン、2-ラウリル-4-ビニルピリジン、2-ラウリル-5-ビニルピリジン、2-(t-ブチル)-4-ビニルピリジン、2-(t-ブチル)-5-ビニルピリジン等が挙げられる。
一般式3で表される構造を形成するためのものとしては、例えば、
1-ビニルイミダゾール、2-メチル-1-ビニルイミダゾール、4-メチル-1-ビニルイミダゾール、5-メチル-1-ビニルイミダゾール、2-ラウリル-1-ビニルイミダゾール、4-(t-ブチル)-1-ビニルイミダゾール等が挙げられる。
<その他モノマー(C)>
方法(I)におけるその他モノマーは、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有するモノマー以外のその他モノマーを指し、
方法(II)におけるその他モノマーは、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造の前駆官能基とでもいうべき3級アミノ基を有するモノマー以外のモノマーを指す。
その他モノマーに基づく構造の導入により、極性やTgが適切に制御され、優れた塗工膜及び成型物の耐久性を有することができるほか、溶媒溶解性等を制御することができる。
その他モノマー(C)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;1-プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン等のα-オレフィン系エチレン性不飽和モノマー。
ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するモノマー;(2-ヒドロキシエチル)メタクリレートアシッドホスフェート等のリン酸基を有するモノマー;
(メタ)アクリルアミド、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メトキシメチル-(メタ)アクリルアミド、N-エトキシメチル-(メタ)アクリルアミド、N-プロポキシメチル-(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル-(メタ)アクリルアミド、N-ペントキシメチル-(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N-エトキシメチル-N-メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N-ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N-エトキシメチル-N-プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N-ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N-ブトキシメチル-N-(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N-ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N-ブトキシメチル-N-(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N-ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N-メトキシメチル-N-(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等の1~3級アミド基を有するモノマー;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、トリメチル-3-(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、トリメチル-3-(1-(メタ)アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、及びトリメチル-3-(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルエチル)アンモニウムクロライド等の4級アミノ基を有するモノマー;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n-ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n-ペンタキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n-ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n-ペンタキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリエーテル鎖を有するモノマーが挙げられる。
[架橋性基を有するモノマー(B)]
耐久性の向上いう観点から、ビニル系共重合体(F)は、カルボキシル基及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋性基を含んでいてもよい。
具体的には、ビニル系共重合体を得る際に、その他モノマー(C)として、カルボキシル基及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するモノマー(B)を使用してもよい。モノマー(B)に由来する架橋性基は、後述する架橋剤と反応することでポリマー塗膜に架橋構造を導入し、優れた耐久性を発揮する。
例えば、カルボキシル基が導入された共重合体は、エポキシ化合物、アジリジン化合物、オキセタン、カルボジイミド化合物、アミノ化合物又はイソシアネート化合物等により架橋することができる。水酸基が導入された共重合体は、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、アミノ化合物又はアルコキシラン化合物等により架橋することができる。カルボキシル基含有モノマーとしては、その構造中にカルボキシル基有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-カルボキシエチル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基含有モノマーとしては、その構造中に水酸基を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、ラクトン環の開環付加により末端に水酸基を有するポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アクリル酸エステル、グルコース環系(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
<ビニル系共重合体(F)の共重合>
3級アミノ基含有モノマーは、全モノマーの合計量に対して、1質量%以上で使用することが好ましい。好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上である。また、95質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下であり、特に好ましくは60質量%以下である。上記範囲とすることで、長期的な、細胞毒性が低く、かつ優れた蛋白質の吸着防止効果を発揮する。
架橋性基を有するモノマー(B)は、全モノマーの合計量に対して、20質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。
<アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)>
本願のビニル系共重合体(F)は、前述のとおり、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤と、前述のモノマー(モノマー(A)~(C))とからなる共重合体として得ることができる。
[アゾ基含有ポリシロキサン開始剤の調製]
アゾ基含有ポリシロキサン開始剤は、少なくとも片方の末端にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基等の官能基を有する反応性直鎖状ポリシロキサンと、カルボキシ基を有するアゾ系開始剤とを反応させることにより得ることができる。反応性直鎖状ポリシロキサンは、下記一般式5の化合物より選択してもよい。
一般式5
Figure 0007243074000010
一般式5中、R13 は、置換及び非置換の炭素数1~24のアルキル基、いくつかの実施形態においては置換及び非置換の炭素数1~10のアルキル基、他の実施形態においては非置換の炭素数1~4のアルキル基、また他の実施形態においてはメチル基又はn-ブチル基より選択され、R1 4 ~R17は、炭素数1~4のアルキル基及び炭素数6~10のアリール基より独立して選択され、rは、5~60、6~50、6~20、6~15いくつかの実施形態においては6~12であり、R18、R19及びR20は、水素原子、非置換の炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシル基やアミノ基等で置換された炭素数1~4のアルキル基及びそれらの組合せより独立して選択されるが、R18、R19の少なくとも1つは、水素原子であるか、あるいはヒドロキシル基、アミノ基又はチオール基を含む。
反応性直鎖状ポリシロキサンの具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007243074000011
上記式中、mは0~3であり、nはr+1である。
反応性直鎖状ポリシロキサンを、カルボキシ基を有するアゾ系開始剤と反応させることで、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤を得ることができる。好適なアゾ系開始剤としては、4 ,4 ’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)及びその誘導体、2,2 ’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]水和物、2 ,2 ’- アゾビス[2-メチル-N-[2-(1-カルボキシブチル)]プロピオンアミド]並びに、2,2 ’-アゾビス[2-メチル-N-(2-カルボキシエチル)プロピオンアミド]等が挙げられ、4 ,4 ’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)が好ましく使用されている。
アゾ系開始剤と反応性直鎖状ポリシロキサンとは、アゾ系開始剤によってラジカルが発生しない十分に低い温度で、縮合反応又はヒドロシリル化反応によって反応させる。反応温度が高過ぎるとアゾ系開始剤からラジカルが発生してしまい、温度が低過ぎると反応が完了するまでに長時間かかってしまう。したがって反応温度は、-20℃~50℃ が好ましく、0℃~40℃がより好ましく、10℃~35℃ が最も好ましい。
[縮合剤]
アゾ基含有ポリシロキサン開始剤は縮合剤が含まれていてもよい。縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)及びN-エチル-N ’-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDC= WSCI)、並びに、塩酸塩(WSCI・HCl)が挙げられる。DCC又はWSCIと、N-ヒドロキシスクシンイミド(HONSu) 、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt) 又は3 - ヒドロキシ- 4 -オキソ-3 , 4-ジヒドロ-1,2,3- ベンゾトリアジン(HOBt )等との組合せを用いることもできる。使用量が少な過ぎると原料が残って精製が困難になり、量が多過ぎると縮合剤が残って精製が困難になる。したがって添加モル比は、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤の量の1.8~4.0倍が好ましく、2.0~3.0倍がより好ましく、2.1~2.7倍が最も好ましい。
[触媒]
アゾ基含有ポリシロキサン開始剤は、反応性を高めるために、本発明のマクロ開始剤合成反応の際に触媒を加えてもよい。好適な触媒としては、4-ジメチルアミノピリジン等の求核触媒が挙げられる。
アゾ基含有ポリシロキサン開始剤の市販品としては、和光純薬工業社製のVPSシリーズが挙げられ、VPS-1001、VPS-0501等が挙げられる。
<オキシド化>
重合前のオキシド化、重合後のオキシド化について説明する。重合前のオキシド化は、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造の前駆官能基とでもいうべき3級アミノ基含有モノマーを含む溶液に、重合後のオキシド化は、前記3級アミノ基含有モノマーを必須とするモノマーを重合したポリマーを含む溶液に、オキシド化剤を加えて20℃~100℃の範囲で0.1~100時間、好ましくは1~50時間反応させることによって、3級アミノ基をオキシド化することができる。
オキシド化剤としては、過酸化物又はオゾン等の酸化剤が用いられる。過酸化物としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、過酢酸、メタクロロ過安息香酸、ベンゾイルパーオキシド、t-ブチルハイドロパーオキシド等が挙げられ、過酸化水素が好ましく、通常は水溶液の形で用いられる。程度の違いはあるとはいうものの、過酸化物にはラジカル発生剤としての機能もあるので、3級アミノ基含有モノマーを重合してなるビニル系ポリマーの場合には、重合後にオキシド化することが好ましい。
一般的にはオキシド化剤の使用量は、オキシド化可能な官能基、即ち、3級アミノ基に対して、0.2~3倍モル当量の割合で使用し、更に0.5~2倍モル当量使用するのがより好ましい。得られたポリマー溶液は、残存した過酸化物を公知の方法で処理した後、使用することもできる。具体的には還元剤添加処理、イオン交換処理、活性炭処理、金属触媒による処理等があげられる。得られたポリマー溶液はそのまま使用することもできるが、必要に応じて再沈殿、溶媒留去等の公知の方法でアミンオキシド基含有ポリマーを単離して使用することも出来る。また、単離したアミンオキシド基含有ポリマーは、必要ならば再沈殿や、溶剤洗浄、膜分離、吸着処理等によってさらに精製できる。
本発明におけるビニル系共重合体(F)としては、前述の(II)の他、(I)として、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマーや2-イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有モノマーと、ヒドロキシエチル-N,N-ジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド基含有化合物との反応生成物を、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有するモノマーとして、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)を用いて共重合したものを用いてもよい。
<アミンオキシド基含有量>
アミンオキシド基は、たんぱくの吸着防止効果をポリマーに付与する。ビニル系共重合体(F)中のアミンオキシド基含有量は、好ましくは0.25~6mmol/gであり、より好ましくは0.5~5mmol/gである。上記範囲であることにより、コンタクトレンズを長時間に使用しても、より高いたんぱく質吸着防止硬化及び細胞接着防止効果を維持することができる。
ビニル系共重合体(F)中のアミンオキシド基含有量は、アミンオキシド基を有するモノマーを重合して共重合体を得る場合には、重合に用いたアミンオキシド基を有するモノマーの量から求めることができる。一方、3級アミノ基含有モノマーを必須とするモノマーを重合した後に得られたポリマーをオキシド化する場合には、下記数式1によって算出できる。
Figure 0007243074000012
B:アミンオキシド変換率は、酸化反応前に滴定により求めたアミン価がどの程度減少したかを計算により求めることで算出することができる。
<架橋剤>
本発明の眼用レンズ材料は、さらに架橋剤を含んでもよい。架橋剤を含むことにより、前述のビニル系共重合体(F)が架橋性基を有する場合、ビニル系共重合体(F)に架橋を形成して眼用レンズの耐久性(耐水性)を向上させることができる。
架橋剤としては、前述の架橋性基を有するモノマー(B)におけるカルボキシル基及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋性基と反応するものが好ましく、例えば、カルボキシル基が導入された共重合体の架橋剤としては、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、アミノ化合物等が挙げられる。また、水酸基が導入された共重合体の架橋剤としては、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、アミノ化合物、アルコキシラン化合物等が挙げられる。これらの架橋剤は、塗膜の弾性率や耐性を上げる目的で使用したり、基材への接着力を調製したりするために用いることができる。
以下に、好ましい架橋剤の例として、カルボジイミド化合物について説明する。
[カルボジイミド基含有化合物(カルボジイミド化合物)]
カルボジイミド基含有化合物としては、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジ-2,6-ジイソプロピルフェニルカルボジイミド等のジカルボジイミドや、ポリ(1,6-ヘキサメチレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’-メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3-シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4-シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’-ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4’-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフタレンカルボジイミド)、ポリ(p-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)、ポリ(メチル-ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5-トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,3,5-トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,5-ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等のポリカルボジイミド等を挙げることができる。
本発明において、架橋剤は、一種のみを単独で用いてもよいし、複数を併用しても良い。架橋剤の使用量は、ビニル系共重合体(F)中に含まれる架橋性官能基の種類やモル数を考慮して決定すればよく、特に限定されるものではないが、通常は共重合体100質量部に対して0.1質量部~100質量部の範囲で用いられる。共重合体中に含まれる官能基のモル数よりも少ない範囲で配合することで、未反応の架橋剤が遊離する懸念をなくすことができる。
<質量平均分子量(Mw)>
ビニル系共重合体(F)の質量平均分子量は、好ましくは2,000~10,000,000であり、より好ましくは5,000以上であり、特に好ましくは10,000以上である。また、より好ましくは100,000以下であり、特に好ましくは50,000以下である。
質量平均分子量が2,000以上であることにより、下記の鋳型成形物の凝集力を付与でき、長期間の細胞接着防止効果を発揮する。また、10,000,000以下であると、適正な粘度になることから、下記モノマー(g)との相溶性が向上するため好ましい。
ビニル系共重合体(F)の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用した。測定装置及び測定条件としては、下記条件1によることを基本とし、試料の溶解性等により条件2とした。ただし、重合体種によっては、さらに適宜適切なキャリア(溶離液)及びそれに適合したカラムを選定して用いてもよい。その他の事項については、JISK7252-1~4:2008を参照した。なお、難溶の高分子化合物については下記条件の下、溶解可能な濃度で測定した。また、ビニル系共重合体(F)の分子量測定が困難な場合は、アミンオキシド前駆体ポリマーの質量平均分子量をビニル系共重合体(F)の質量平均分子量とした。アミンオキシド前駆体ポリマーの質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用し、測定装置及び測定条件としては、下記条件3によることを基本とした。
(条件1)
カラム:TOSOHTSKgelSuperHZM-H、
TOSOHTSKgelSuperHZ4000 及び
TOSOHTSKgelSuperHZ2000を連結したもの。
キャリア:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0mL/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1mL
(条件2)
カラム:TOSOHTSKgelSuperAWM-Hを2本連結したもの。
キャリア:10mMLiBr/N-メチルピロリドン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0mL/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1mL
(条件3)
カラム:TOSOHTSKgelSuperAW4000、
TOSOHTSKgelSuperAW3000 及び
TOSOHTSKgelSuperAW2500を連結したもの。
キャリア:N,N-ジメチルホルムアミド(1L)、トリエチルアミン(3.04g)、LiBr(0.87g)の混合液
測定温度:40℃
キャリア流量:0.6mL/min
<眼用レンズ材料>
本発明の眼用レンズ材料は、前述のポリシロキサン骨格と一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造とを有するビニル系共重合体(F)を含む。上記骨格と構造とを有することで、高い酸素透過性と、蛋白質吸着抑制との両立が可能となる。
[モノマー(g)]
眼用レンズ材料は、さらに、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)を重合してなる重合体(G)を含むことが好ましい。炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
前記モノマー(g)は、眼用レンズ材料に柔軟性及び表面水濡れ性を付与し、装用感を向上させ、しかも低摩擦性を付与する成分である。ビニル系共重合体(F)との相溶性に優れるという点から、モノマー(g)は、N,N-ジメチルアクリルアミド及びN-ビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
(シリコーン含有アルキルメタクリレート)
前記重合体(G)は、眼用レンズ材料の酸素透過性をさらに向上させる目的で、重合体(G)を形成するモノマーとして、さらに、シリコーン含有アルキルメタクリレートを含んでいてもよい。
シリコーン含有アルキルメタクリレートとしては、例えば、トリメチルシロキシジメチルシリルメチルメタクリレート、トリメチルシロキシジメチルシリルプロピルメタクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、トリス[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピルメタクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリルメタクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリルメタクリレート、トリメチルシリルエチルテトラメチルジシロキシプロピルグリセリルメタクリレート、トリメチルシリルメチルメタクリレート、トリメチルシリルプロピルメタクリレート、トリメチルシリルプロピルグリセリルメタクリレート、トリメチルシロキシジメチルシリルプロピルグリセリルメタクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシロキシメチルメタクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキサニルプロピルメタクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
眼用レンズ材料は、前記ビニル系共重合体(F)と、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)と、必要に応じて重合開始剤等の添加剤(j)と、を含む眼用レンズ材料形成用組成物を、光重合又は熱重合して形成することができる。重合反応は、鋳型法を用いることが好ましい。
鋳型法にて熱重合させる場合には、所望の眼用レンズの形状に対応した鋳型内に、ビニル系共重合体(F)、モノマー(g)、重合開始剤(好ましくは、ラジカル重合開始剤)、必要に応じて添加剤(j)を配合した後、該鋳型を徐々に加熱して重合反応を進行させ、成型体を得る。
鋳型法にて光重合させる場合には、所望の眼用レンズの形状に対応した鋳型内に、ビニル系共重合体(F)、モノマー(g)、重合開始剤(好ましくは、光重合開始剤)及び必要に応じて添加剤(j)を配合した後、該鋳型に光照射して重合反応を進行させ、成型体を得る。光照射としては、紫外線照射又は電子線照射が好適に用いられ、電子線照射の場合は、光重合開始剤無しでも重合反応が進行する。
得られた成形体は、必要に応じて切削加工又は研磨加工等の機械的加工を施すことで、眼用レンズ、コンタクトレンズ等を得ることができる。切削は、成型体の少なくとも一方の面又は両方の面の全面又は一部に対して行なってもよい。本発明の眼用レンズ材料としては、特殊レンズ等、製品の使用用途に広がりを持たせるということを考慮して、成型体の少なくとも一方の面又はその一部を切削したものであることが好ましい。係る成型体の少なくとも一方の面を切削するとは、ブランクスモールドを行なうこと、即ち鋳型法で重合して得られたブランクスを切削して所望の眼用レンズ形状にすることを含む概念である。なお重合は公知の方法から選択することができ、塊状重合法、溶媒等を用いた溶液重合法でなされてもよい。
[ラジカル重合開始剤]
ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。該ラジカル重合開始剤の量は、重合反応に用いる成分全量(以下、重合成分ともいう)100部に対して好ましくは0.001~2部、より好ましくは0.01~1部である。
鋳型内の重合成分を加熱する際の加熱温度は、重合時間の短縮及び残留モノマー成分の低減という点から、50℃以上、好ましくは60℃以上であり、また各重合成分の揮発を抑制する点及び型変形防止という点から、150℃以下、好ましくは140℃以下である。また鋳型内の重合成分を加熱する際の加熱時間は、重合時間の短縮及び残留モノマー成分の低減という点から、10分間以上、好ましくは20分間以上であり、また型変形防止という点から、120分間以下、好ましくは60分間以下である。なお、かかる加熱は段階的に昇温させて行なってもよい。
重合成分を熱重合させる際には、水濡れ性の向上及び材料表面のべたつきの低減という点を考慮して、ビニル系共重合体(F)と、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)との割合[(F)/(g)(質量比)]が1/99~40/60、好ましくは5/95~40/60であり、かつ添加剤(j)の量が重合成分に対して0~20質量%、好ましくは0~10質量%である。
[光重合開始剤]
光重合開始剤としては、例えば、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、メチルベンゾイルフォルメート、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル等のベンゾイン系光重合開始剤;2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、p-イソプロピル-α-ヒドロキシイソブチルフェノン、p-t-ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、α,α-ジクロロ-4-フェノキシアセトフェノン、N,N-テトラエチル-4,4-ジアミノベンゾフェノン等のフェノン系光重合開始剤;1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム;2-クロロチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤;ジベンゾスバロン;2-エチルアンスラキノン;ベンゾフェノンアクリレート;ベンゾフェノン;ベンジル等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また光重合開始剤と共に、光増感剤を用いてもよい。これら光重合開始剤及び光増感剤の量は、重合成分100部に対して好ましくは0.001~2部、より好ましくは0.01~1部である。
鋳型内の重合成分を紫外線照射する際の波長365nmにおける紫外線照度は、重合時間の短縮、残留モノマー成分の低減及びべたつきの低減という点から、0.5mW/cm以上、好ましくは1mW/cm以上であり、また材料の劣化を防止するという点から、20mW/cm以下、好ましくは15mW/cm以下である。また鋳型内の重合成分を紫外線照射する際の照射時間は、残留モノマー成分を低減させるという点及び架橋密度を向上させ、べたつきを低減させるという点から、1分間以上、好ましくは5分間以上であり、またポリマー主鎖や官能基の切断を防止し、材料の劣化を防止するという点から、80分間以下、好ましくは70分間以下である。
重合成分を紫外線照射して重合させる際には、残留モノマー成分の低減及び材料表面の透過性や水濡れ性の向上という点を考慮して、重合成分が、ビニル系共重合体(F)と、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)との割合[(F)/(g)(質量比)]が1/99~40/60、好ましくは5/95~30/70であり、かつ添加剤(j)の量が重合成分の0~20質量%、好ましくは0~10質量%である。
[希釈剤]
重合成分中の成分の均一性を向上させるために、重合は希釈剤の存在下にて行なうことができる。希釈剤としては重合成分を溶解し得る溶媒が用いられるので、希釈剤が添加された重合成分の混合液は均一化され、重合時に相分離がより起こりにくく、得られる眼用レンズ材料が白濁しにくいという利点がある。
希釈剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール等の炭素数1~12のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数2~4のケトン;アセトニトリル、クロロホルム等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。該希釈剤は、重合成分の種類に応じ、適宜選択して用いればよい。
希釈剤の量は、相分離を抑制する効果を充分に発現させるためには、重合成分100部に対して0.5部以上、好ましくは1部以上であり、また眼用レンズ材料が脆くならないようにするには、重合成分100部に対して100部以下、好ましくは80部以下である。
[添加剤(j)]
眼用レンズ材料は、種々の目的に応じて公知の添加剤(j)を含んでいても良い。
例えば、紫外線吸収性の付与、又はレンズ材料の着色等を目的として、重合性紫外線吸収性モノマー、重合性色素、又は重合性紫外線吸収性色素等を用いることができる。
(重合性紫外線吸収性モノマー)
重合性紫外線吸収性モノマーの具体例としては、例えば、2-ヒドロキシ-4-(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(メタ)アクリロイルオキシ-5-t-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(メタ)アクリロイルオキシ-2′,4′-ジクロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(2′-ヒドロキシ-3′-(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合性紫外線吸収性モノマー;2-(2′-ヒドロキシ-5′-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-(メタ)アクリロイルオキシプロピル-3′-t-ブチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系重合性紫外線吸収性モノマー;2-ヒドロキシ-4-メタクリロイルオキシメチル安息香酸フェニル等のサリチル酸誘導体系重合性紫外線吸収性モノマー;2-シアノ-3-フェニル-3-(3′-(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロペニル酸メチルエステル等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(重合性色素)
前記重合性色素の具体例としては、例えば、1-フェニルアゾ-4-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-フェニルアゾ-2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-ナフチルアゾ-2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-(α-アントリルアゾ)-2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-((4′-(フェニルアゾ)-フェニル)アゾ)-2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-(2′,4′-キシリルアゾ)-2-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-(o-トリルアゾ)-2-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、2-(m-(メタ)アクリロイルアミド-アニリノ)-4,6-ビス(1′-(o-トリルアゾ)-2′-ナフチルアミノ)-1,3,5-トリアジン、2-(m-ビニルアニリノ)-4-(4′-ニトロフェニルアゾ)-アニリノ)-6-クロロ-1,3,5-トリアジン、2-(1′-(o-トリルアゾ)-2′-ナフチルオキシ)-4-(m-ビニルアニリノ)-6-クロロ-1,3,5-トリアジン、2-(p-ビニルアニリノ)-4-(1′-(o-トリルアゾ)-2′ナフチルアミノ)-6-クロロ-1,3,5-トリアジン、N-(1′-(o-トリルアゾ)-2′-ナフチル)-3-ビニルフタル酸モノアミド、N-(1′-(o-トリルアゾ)-2′-ナフチル)-6-ビニルフタル酸モノアミド、3-ビニルフタル酸-(4′-(p-スルホフェニルアゾ)-1′-ナフチル)モノエステル、6-ビニルフタル酸-(4′-(p-スルホフェニルアゾ)-1′-ナフチル)モノエステル、3-(メタ)アクリロイルアミド-4-フェニルアゾフェノール、3-(メタ)アクリロイルアミド-4-(8′-ヒドロキシ-3′,6′-ジスルホ-1′-ナフチルアゾ)-フェノール、3-(メタ)アクリロイルアミド-4-(1′-フェニルアゾ-2′-ナフチルアゾ)-フェノール、3-(メタ)アクリロイルアミド-4-(p-トリルアゾ)フェノール、2-アミノ-4-(m-(2′-ヒドロキシ-1′-ナフチルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(N-メチル-p-(2′-ヒドロキシ-1′-ナフチルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(m-(4′-ヒドロキシ-1′-フェニルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(N-メチル-p-(4′-ヒドロキシフェニルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(m-(3′-メチル-1′-フェニル-5′-ヒドロキシ-4′-ピラゾリルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(N-メチル-p-(3′-メチル-1′-フェニル-5′-ヒドロキシ-4′-ピラゾリルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(p-フェニルアゾアニリノ)-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン、4-フェニルアゾ-7-(メタ)アクリロイルアミド-1-ナフトール等のアゾ系重合性色素;1,5-ビス((メタ)アクリロイルアミノ)-9,10-アントラキノン、1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、4-アミノ-1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、5-アミノ-1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、8-アミノ-1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、4-ニトロ-1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、4-ヒドロキシ-1-(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-(3′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-(2′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-(4′-イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-(3′-イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-(2′-イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1,4-ビス(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1,4-ビス(4′-イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1,5′-ビス(4′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1,5-ビス(4′-イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-メチルアミノ-4-(3′-ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-メチルアミノ-4-(4′-ビニルベンゾイルオキシエチルアミノ)-9,10-アントラキノン、1-アミノ-4-(3′-ビニルフェニルアミノ)-9,10-アントラキノン-2-スルホン酸、1-アミノ-4-(4′-ビニルフェニルアミノ)-9,10-アントラキノン-2-スルホン酸、1-アミノ-4-(2′-ビニルベンジルアミノ)-9,10-アントラキノン-2-スルホン酸、1-アミノ-4-(3′-(メタ)アクリロイルアミノフェニルアミノ)-9,10-アントラキノン-2-スルホン酸、1-アミノ-4-(3′-(メタ)アクリロイルアミノベンジルアミノ)-9,10-アントラキノン-2-スルホン酸、1-(β-エトキシカルボニルアリルアミノ)-9,10-アントラキノン、1-(β-カルボキシアリルアミノ)-9,10-アントラキノン、1,5-ジ-(β-カルボキシアリルアミノ)-9,10-アントラキノン、1-(β-イソプロポキシカルボニルアリルアミノ)-5-ベンゾイルアミド-9,10-アントラキノン、2-(3′-(メタ)アクリロイルアミド-アニリノ)-4-(3′-(3″-スルホ-4″-アミノアントラキノン-1″-イル)-アミノ-アニリノ)-6-クロロ-1,3,5-トリアジン、2-(3′-(メタ)アクリロイルアミド-アニリノ)-4-(3′-(3″-スルホ-4″-アミノアントラキノン-1″-イル)-アミノ-アニリノ)-6-ヒドラジノ-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-((4″-メトキシアントラキノン-1″-イル)-アミノ)-6-(3′-ビニルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-(2′-ビニルフェノキシ)-4-(4′-(3″-スルホ-4″-アミノアントラキノン-1″-イル-アミノ)-アニリノ)-6-クロロ-1,3,5-トリアジン等のアントラキノン系重合性色素;o-ニトロアニリノメチル(メタ)アクリレート等のニトロ系重合性色素;(メタ)アクリロイル化テトラアミノ銅フタロシアニン、(メタ)アクリロイル化(ドデカノイル化テトラアミノ銅フタロシアニン)等のフタロシアニン系重合性色素等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(紫外線吸収性色素)
重合性紫外線吸収性色素の具体例としては、例えば、2,4-ジヒドロキシ-3(p-スチレノアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-スチレノアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N,N-ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(N,N-ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N,N-ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(N,N-ジ(メタ)アクリロイルエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(N-エチル-N-(メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合性紫外線吸収色素や、2-ヒドロキシ-4-(p-スチレノアゾ)安息香酸フェニル等の安息香酸系重合性紫外線吸収色素等があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
重合性紫外線吸収性モノマー、重合性色素及び重合性紫外線吸収性色素の量は、レンズの厚さに大きく影響されるため、重合成分全量100部に対して3部以下、好ましくは0.01~2部である。これらの量が3部をこえる場合、眼用レンズ材料の機械的強度等が低下する傾向がある。さらに紫外線吸収性モノマーや色素の毒性も考慮すると、生体組織に直接接触するコンタクトレンズや生体中に埋め込む眼内レンズといった眼用レンズの材料として適さなくなる傾向がある。さらに、とくに色素の場合、その量が多すぎると、レンズの色が濃くなって透明性が低下し、レンズが可視光線を透過しにくくなる傾向がある。
なお、重合成分を熱重合又は光重合するいずれにおいても、眼用レンズを作製する際には、レンズの支持部をレンズとは別に作製してあとでレンズに取り付けてもよいし、レンズと同時に一体的に成形してもよい。
また眼用レンズの表面に親水性及び耐脂質汚染性を付与するために、例えば酸素ガス雰囲気下、不活性ガス雰囲気下又は空気中において眼用レンズ表面にプラズマ処理を施してもよい。プラズマ処理を行なう際には、プラズマ発生装置の電極間におけるプラズマ状態は、1.3~1.3×10Pa程度の減圧下であってもよく、常圧下であってもよい。かくして得られる本発明の眼用レンズ材料は、各種特性を兼備したものであり、好ましくは、例えば以下のごとき物性値を有するものである。
このように、本発明の眼用レンズ材料は、高酸素透過性及び蛋白質の汚れの防止機能を有することに加え、優れた機能性を兼備しているので、例えばコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜等に好適に使用することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における、「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。
なお、実施例におけるビニル系共重合体(F)の質量平均分子量(Mw)は、前述の測定方法を用いた。
<ビニル系共重合体(F)の製造>
(ビニル系共重合体(F-1))
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、酢酸エチル200部を仕込み、内温を75℃に昇温し十分に窒素置換した。アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D1)を20部、3級アミノ基含有モノマー(A)としてN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートを50部、その他モノマー(C)としてブチルアクリレート50部を混合したものを、内温を75℃に保ちながら3時間滴下を続け、さらに2時間撹拌を続けた。固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、冷却して、3級アミノ基を有するポリマーの溶液を得た。
次に、得られた3級アミノ基を有するポリマーの溶液に、オキシド化剤として35%過酸化水素水を30.9部(用いたN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートと等モル量)加え、70℃で16時間反応させることで3級アミノ基のオキシド化を行った。アミンオキシド変換率が98%を超えたことを確認後、冷却して取り出し、その後、ダイヤフラムポンプで溶媒を完全に揮発させ、ビニル系共重合体(F-1)を得た。
得られた(F-1)のアミンオキシド基含有量は、使用したN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート量と前述の数式1から3.0mmol/gであった。また得られたポリマーの質量平均分子量は、13,000であった。
(ビニル系共重合体(F-2~9))
表1に示す配合組成とした以外は、ビニル系共重合体(F-1)と同様にして、ビニル系共重合体(F-2~9)を得た。
(ビニル系共重合体(F-10))
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、1-ブタノール200部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ-ト30部、ブチルアクリレート20部、2-メトキシエチルアクリレート50部、及びアゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D1)(和光純薬工業製「VPS-1001」)20部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、室温まで冷却し反応を停止した。その後、ダイヤフラムポンプで1-ブタノールを除去し、ポリシロキサン骨格を有するが、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有しないビニル系共重合体(F-10)を得た。その質量平均分子量は15,000であった。
(ビニル系共重合体(F-11))
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル200部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート50部、ブチルアクリレート50部、及びAIBN(2,2’-アゾビスイソブチロニトリル)1.3部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、室温まで冷却し反応を停止した。その後、ダイヤフラムポンプで酢酸エチルを除去し、一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造を有するが、ポリシロキサン骨格を有しないビニル系共重合体(F-11)を得た。その質量平均分子量は17,000であった。
Figure 0007243074000013
表1中の略称を以下に示す。
DMAEMA:N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート
DEAEMA:N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート
DMAPAA:N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
VP:2-ビニルピリジン
VI:1-ビニルイミダゾール
DCPA:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ-ト
BA:ブチルアクリレート
MEA:2-メトキシエチルアクリレート
D1:アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(VPS-1001(和光純薬工業製))
AIBN:2,2’-アゾビスイソブチロニトリル
<眼用レンズ材料形成用組成物の製造>
[実施例1~14、比較例1、参考例1]
(眼用レンズ材料形成用組成物(FC-1~16))
表2に示す配合組成にて、ビニル系共重合体(F)、モノマー(g)、その他モノマー、及び重合開始剤を混合して、眼用レンズ材料形成用組成物(FC-1~16)を得た。
Figure 0007243074000014
表2中の略称を以下に示す。
g1:メチル(メタ)アクリレート
g2:2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
g3:N-ビニルピロリドン
g4:N,N-ジメチルアクリルアミド
m1:トリメチルシロキシジメチルシリルメチルメタクリレート
Dar:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン
<眼用レンズ材料の評価>
(フィルム(FL-1~16)の製造)
表3に示す眼用レンズ材料形成用組成物を、フィルム形状を有する鋳型(ポリプロピレン製、直径約10mmで厚さ0.2mmのフィルムに対応)にそれぞれ注入した。次いで、この鋳型に、ブラックライトにて紫外線照射(2mW/cm、365nm、60分照射)して光重合を行ない、共重合体(眼用レンズ材料)を得た。
得られた共重合体を鋳型から脱離させたのち、生理食塩水中に浸漬させ、吸水させて水和処理を施し、フィルム(FL-1~16)を得た。
(コンタクトレンズ(FG-1~16)の製造)
表3に示す眼用レンズ材料形成用組成物を、コンタクトレンズ形状を有する鋳型(ポリプロピレン製、直径30mm、厚さ0.3mmのコンタクトレンズに対応)にそれぞれ注入した。次いで、この鋳型に、ブラックライトにて紫外線照射(2mW/cm、365nm、60分照射)して光重合を行ない、共重合体(眼用レンズ材料)を得た。
得られた共重合体を鋳型から脱離させたのち、生理食塩水中に浸漬させ、吸水させて水和処理を施し、コンタクトレンズ(FG-1~16)を得た。
得られたフィルム(FL-1~16)及びコンタクトレンズ(FG-1~16)について、下記評価を実施した。結果を表3に示す。
(表面濡れ性)
得られたフィルム(FL-1~16)を、一昼夜、精製水中に浸漬した後、垂直に引き上げ、水膜の保持時間から精製水に対する濡れ性を評価した。
○:水膜の保持時間が5秒以上である(良好)
△:水膜の保持時間が2秒以上5秒未満である(使用可能)
×:水膜の保持時間が、2秒未満である(使用不可)
(抗体蛋白質吸着性)
平底の24ウェルプレートに、得られたフィルム(FL-1~16)を、リン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSという)で10000倍希釈したHRP-IgG溶液1mlを添加して浸漬させた。室温で1時間インキュベートした後、PBS-T(0.1% Tween20)を用いて各ウェルを4回洗浄した。染色液を各ウェルに1mlずつ分注し、室温で10分間インキュベートした後、反応停止液を各ウェルに1mlずつ分注後、450nm(副波長650nm)の吸光度Aλを、MITHRAS2LD943-M2Mマイクロプレートリーダーを用いて測定した。吸光度Aλが小さいほど抗体蛋白質吸着性が低く良好である。以下の基準で評価した。
染色液:TMBZ溶液(3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン)
反応停止液:タカラバイオ社製 WASH and Stop Solution ForELISA With Solution for ELISA without Sulfuric Acid
HRP-IgG:酵素、抗体(HORSERADIH PEROXIDASE IMMUNOGLOBULING)
PBS-T:PBSに0.1% Tween20を添加したもの
◎:Aλ≦0.2(極めて良好)
○:0.2<Aλ≦0.6(良好)
△:0.6<Aλ≦0.8(使用可能)
×:0.8<Aλ(不良)
(透明性)
得られたコンタクトレンズ(FG-1~16)の外観を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
○:曇りがなく、極めて透明性に優れている(良好)
△:僅かな曇りが認められるが、十分な透明性を有している(使用可能)
×:白濁が認められ、透明性が極めて劣る(不良、使用不可)
(酸素透過性)
得られたコンタクトレンズ(FG-1~16)について、理化精機工業(株)製の酸素透過率測定装置K-315-Nを用いて、酸素透過性を測定した。測定は25℃の恒温室、試料片セット場所35℃で行い、単位は(ml・cm/cm・sec・mmHg)である。
◎:315×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg以上(良好)
○:309×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg以上、
315×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg未満(使用可能)
△:290×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg以上、
309×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg未満(使用不可)
×:290×10-11 ml・cm/cm・sec・mmHg未満(不良)
Figure 0007243074000015
表3に示すように、少なくとも、ポリシロキサン骨格と一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造とを有するビニル系共重合体(F)を含む眼用レンズ材料は、表面濡れ性及び透明性が良いだけでなく、優れた抗体蛋白質吸着性及び酸素透過性を示した。特に蛋白質吸着抑制性に関しては、ポリシロキサン骨格と一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造とを有することで顕著な効果が観られた。
一方、ポリシロキサン骨格又は一般式1~3で表される少なくともいずれかのアミンオキシド構造のいずれかを有していない場合は、蛋白質吸着抑制性又は酸素透過性が劣っていた。

Claims (8)

  1. 少なくとも、ポリシロキサン骨格と下記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)を含む、眼用レンズ材料。
    Figure 0007243074000016

    Figure 0007243074000017
    Figure 0007243074000018
    [一般式1~3中、
    Xは2価の結合基、
    yは0又は1、
    は炭素数1~6のアルキレン基、
    及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基、
    は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、
    ~Rのうち4つは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R~Rのうちの1つはビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表し、
    はビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表す。]
  2. さらに、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)を重合してなる重合体(G)を含む、請求項1に記載の眼用レンズ材料。
  3. ビニル系共重合体(F)中のアミンオキシド基の含有量が0.25~6mmol/gである、請求項1又は2に記載の眼用レンズ材料。
  4. ビニル系共重合体(F)が、アゾ基含有ポリシロキサン開始剤(D)と、前記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造を有するビニルモノマーと、からなる共重合体である、請求項1~3いずれか1項に記載の眼用レンズ材料。
  5. ポリシロキサン骨格と下記一般式1~3で表される少なくともいずれかの構造とを有するビニル系共重合体(F)、炭素数1~4のアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン及びN,N-ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(g)及び重合開始剤を含む、眼用レンズ材料形成用組成物。
    Figure 0007243074000019

    Figure 0007243074000020
    Figure 0007243074000021
    [一般式1~3中、
    Xは2価の結合基、
    yは0又は1、
    は炭素数1~6のアルキレン基、
    及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基、
    は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、
    ~Rのうち4つは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R~Rのうちの1つはビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表し、
    はビニル系共重合体(F)の主鎖との結合位置を表す。]
  6. 請求項5に記載の眼用レンズ材料形成用組成物を、光重合又は熱重合して眼用レンズ材料を形成することを特徴とする眼用レンズ材料の製造方法。
  7. 請求項1~4いずれか1項に記載の眼用レンズ材料を用いてなる眼用レンズ。
  8. 請求項1~4いずれか1項に記載の眼用レンズ材料を用いてなるコンタクトレンズ。

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