JP7242980B2 - タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム - Google Patents
タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7242980B2 JP7242980B2 JP2019099641A JP2019099641A JP7242980B2 JP 7242980 B2 JP7242980 B2 JP 7242980B2 JP 2019099641 A JP2019099641 A JP 2019099641A JP 2019099641 A JP2019099641 A JP 2019099641A JP 7242980 B2 JP7242980 B2 JP 7242980B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- model
- tire
- road surface
- element model
- euler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T90/00—Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
第1実施形態として、水膜で覆われた路面を走行するタイヤの挙動を再現する場合について説明する。この場合、路面を覆う物体は、流体、詳細には液体としての水である。上記各部の構成と機能について順番に説明する。
入力部12は、解析対象となる空気入りタイヤ、路面、及び流体である水膜をそれぞれモデル化するために必要なモデル作成条件と、これらのモデルを用いて解析を行うための解析条件を取得する。
タイヤモデル設定部14は、数値解析が可能な有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定する。例えば、入力部12で入力されたモデル作成条件に基づいて、トレッドパターンを持つタイヤについて、有限要素モデルを作成する。詳細には、自然平衡状態のタイヤ形状を基準形状とし、この基準形状をFEMによりモデル化して、メッシュ分割によって多数の有限要素に分割された三次元のタイヤモデルを作成する。かかる要素としては、4面体ソリッド要素、5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素などが挙げられ、これらの要素は三次元座標を用いて逐一特定される。図4において符号50としてタイヤモデルの一例を示す。
路面モデル設定部16は、路面を再現した路面モデルを設定する。詳細には、入力部12で入力されたモデル作成条件に基づいて、道路の表面を数値解析が可能な要素に置き換えた路面モデルを作成する。図5に一例を示すように、路面モデル52は、外力が作用しても変形しない平坦な四角形状の剛表面要素により構成されるが、凹凸を有するものを路面モデルとして定義してもよい。一例として、路面モデルには、アスファルト路面とほぼ同様の表面摩擦係数が境界条件として定義される。
オイラー要素モデル設定部18は、入力部12で入力されたモデル作成条件に基づいて、路面を覆う物体を内部に配した解析モデルとしてオイラー要素モデルを作成する。ここでは、内部に流体物質(水)を配した流体解析モデルとしてオイラー要素モデルを作成する。オイラー要素モデル54は、その一例を図4,5に示すように、路面モデル52上の一部の空間領域を8節点のオイラーメッシュで分割して得られた複数の直方体要素からなるものであり、全体として直方体の形状を有し、その内部に所定の高さで流体物質56が配されている。オイラー要素モデル54では、要素の形状は変化することなく、流体物質56が空間内を移動する。流体物質56は、密度、体積弾性率、粘性係数、動粘度などで特徴付けられるものであり、本実施形態では、水に相当する密度と粘性係数で特徴付けられた流体物質56がオイラー要素モデル54内に配される。
静的解析部20は、タイヤモデル設定部14で得られたタイヤモデル50をリムモデル(不図示)に装着した上で、有限要素解析法による静的解析を行う。すなわち、タイヤモデル50に所定の内圧を充填しながらタイヤモデル50の変形計算を行う内圧充填処理と、タイヤモデル50を回転させることなく静止した状態で、路面モデル52に対して所定の荷重で接地させながら、タイヤモデル50の変形計算を行う接地解析処理とを行う。
動的解析部22は、タイヤモデル50を路面モデル52上で転動させ、かつ転動するタイヤモデル50の移動に応じてオイラー要素モデル54を路面モデル52上で移動させる動的状態において、タイヤモデル50の変形計算とオイラー要素モデル54内の流体物質の流れ計算による動的解析(詳細には、ハイドロプレーニング解析)を行う。
・タイヤモデル及びオイラー要素モデルの並進
X軸:Vcosθ
Y軸:Vsinθ
(即ち、並進速度=Vcosθ+Vsinθ)
・タイヤモデルの回転
回転軸:Y軸
評価値取得部24は、上記動的解析から、ウェット性能(詳細にはハイドロプレーニング性能)を評価するための評価値を取得する。例えば、タイヤモデル50が路面モデル52から受ける路面反力; タイヤモデル50の路面モデル52に対する接地形状、接地面積、接地圧分布など; オイラー要素モデル54内の各要素に含まれる流体物質56の体積含有率、流体物質56の流体反力、流速、流量など; タイヤモデル50の軸力などを評価値として取得する。
タイヤ性能予測部26は、評価値取得部24で得られた評価値に基づいて、ウェット性能の良否を評価する。例えば、路面モデル52に対するタイヤモデル50の接地力に基づいてハイドロプレーニング現象の発生速度を予測することができる。
出力部28は、上記により得られたタイヤ性能の予測結果を出力する。出力は、ディスプレイによって表示したり、プリンタによって印刷したりすることにより行うことができる。
・タイヤモデル及びオイラー要素モデルの並進
X軸:Vcosθ, Y軸:Vsinθ
・タイヤモデルの回転
回転軸:Y軸
本実施形態によれば、タイヤモデル50とオイラー要素モデル54の双方にスリップ角を考慮した境界条件を付与して動的解析することにより、オイラー要素モデル54の要素数の増加を抑えながら(即ち、計算コストを悪化させずに)、車両旋回時でのタイヤ性能の解析精度を維持することができる。詳細には以下の通りである。
・タイヤモデル及びオイラー要素モデルの並進
X軸:V
・タイヤモデルの回転
回転軸:Y軸
・タイヤモデル及びオイラー要素モデルの並進
X軸:V
・タイヤモデルの回転
回転軸:Y’軸(Y軸に対する傾斜角度はθ)
第2実施形態は、全体座標系XYに対するタイヤモデル50とオイラー要素モデル54の配置及び移動方向が第1実施形態とは異なる。すなわち、第2実施形態では、図7に示すように、動的解析部22は、タイヤモデル50とオイラー要素モデル54の双方の向きD1,D2を路面モデル52に定義された全体座標系XYの向きに対してスリップ角θに相当する角度傾斜させて配置し、全体座標系XYの向きを車両進行方向Tにしてタイヤモデル50とオイラー要素モデル54を当該車両進行方向Tに移動させて動的解析を行う。
・タイヤモデル及びオイラー要素モデルの並進
X軸:V
・タイヤモデルの回転
回転軸:Y’軸
上記実施形態では、水膜で覆われた路面を走行するタイヤの挙動を再現する場合について説明した。すなわち、上記実施形態では、路面を覆う物体を水等の流体とし、オイラー要素モデルとして内部に流体物質を配した流体解析モデルを作成し、動的解析においてオイラー要素モデル内の流体物質の流れ計算を行うものとした。しかしながら、路面を覆う物体としては、水等の流体には限定されず、例えば、雪や泥であってもよい。
Claims (6)
- 物体で覆われた路面を走行するタイヤの挙動を再現するタイヤのシミュレーション方法であって、
数値解析が可能な有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定するステップと、
路面を再現した路面モデルを設定するステップと、
前記路面を覆う物体を内部に配した解析モデルとして、前記タイヤモデルと重なる部分に要素が細分化された領域を持つオイラー要素モデルを設定するステップと、
前記タイヤモデルを前記路面モデル上で転動させ、かつ転動する前記タイヤモデルの移動に応じて前記オイラー要素モデルを前記路面モデル上で移動させて動的解析を行うステップと、を含み、
前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルの双方の向きを車両進行方向に対してスリップ角に相当する角度傾斜した方向にして、前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルを前記車両進行方向に移動させて前記動的解析を行う、
ことを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。 - 前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルの双方の向きを前記路面モデルに定義された全体座標系の向きと一致させたまま、前記全体座標系の向きに対してスリップ角に相当する角度傾斜した方向を車両進行方向にして前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルを当該車両進行方向に移動させて前記動的解析を行う、請求項1に記載のタイヤのシミュレーション方法。
- 前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルの双方の向きを前記路面モデルに定義された全体座標系の向きに対してスリップ角に相当する角度傾斜させて配置し、前記全体座標系の向きを車両進行方向にして前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルを当該車両進行方向に移動させて前記動的解析を行う、請求項1に記載のタイヤのシミュレーション方法。
- 前記路面を覆う前記物体が水、雪または泥である、請求項1~3のいずれか1項に記載のタイヤのシミュレーション方法。
- 物体で覆われた路面を走行するタイヤの挙動を再現するタイヤのシミュレーション装置であって、
数値解析が可能な有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定するタイヤモデル設定部と、
路面を再現した路面モデルを設定する路面モデル設定部と、
前記路面を覆う物体を内部に配した解析モデルとして、前記タイヤモデルと重なる部分に要素が細分化された領域を持つオイラー要素モデルを設定するオイラー要素モデル設定部と、
前記タイヤモデルを前記路面モデル上で転動させ、かつ転動する前記タイヤモデルの移動に応じて前記オイラー要素モデルを前記路面モデル上で移動させて動的解析を行う動的解析部と、を有し、
前記動的解析部は、前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルの双方の向きを車両進行方向に対してスリップ角に相当する角度傾斜した方向にして、前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルを前記車両進行方向に移動させて前記動的解析を行う、
ことを特徴とするタイヤのシミュレーション装置。 - 物体で覆われた路面を走行するタイヤの挙動を再現するためのプログラムであって、
コンピュータに、
数値解析が可能な有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定するタイヤモデル設定機能と、
路面を再現した路面モデルを設定する路面モデル設定機能と、
前記路面を覆う物体を内部に配した解析モデルとして、前記タイヤモデルと重なる部分に要素が細分化された領域を持つオイラー要素モデルを設定するオイラー要素モデル設定機能と、
前記タイヤモデルを前記路面モデル上で転動させ、かつ転動する前記タイヤモデルの移動に応じて前記オイラー要素モデルを前記路面モデル上で移動させて動的解析を行う動的解析機能であって、前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルの双方の向きを車両進行方向に対してスリップ角に相当する角度傾斜した方向にして、前記タイヤモデルと前記オイラー要素モデルを前記車両進行方向に移動させて前記動的解析を行う動的解析機能と、
を実現させるためのタイヤシミュレーションプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019099641A JP7242980B2 (ja) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019099641A JP7242980B2 (ja) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020192893A JP2020192893A (ja) | 2020-12-03 |
JP7242980B2 true JP7242980B2 (ja) | 2023-03-22 |
Family
ID=73546167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019099641A Active JP7242980B2 (ja) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7242980B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002350294A (ja) | 2001-05-28 | 2002-12-04 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ・ホイール性能のシミュレーション方法及び装置 |
JP2003127622A (ja) | 2001-10-25 | 2003-05-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤの走行シミュレーション方法 |
JP2004219173A (ja) | 2003-01-10 | 2004-08-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ情報の提供方法及び提供装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4448247B2 (ja) * | 2000-04-25 | 2010-04-07 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのハイドロプレーニングシミュレーション方法 |
JP3253952B1 (ja) * | 2000-06-14 | 2002-02-04 | 住友ゴム工業株式会社 | 車両・タイヤ性能のシミュレーション方法 |
-
2019
- 2019-05-28 JP JP2019099641A patent/JP7242980B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002350294A (ja) | 2001-05-28 | 2002-12-04 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ・ホイール性能のシミュレーション方法及び装置 |
JP2003127622A (ja) | 2001-10-25 | 2003-05-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤの走行シミュレーション方法 |
JP2004219173A (ja) | 2003-01-10 | 2004-08-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ情報の提供方法及び提供装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020192893A (ja) | 2020-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101513759B1 (ko) | 타이어의 노이즈 성능의 시뮬레이션 방법 및 타이어의 제조방법 | |
JP5662971B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
Cruchaga et al. | Numerical modeling and experimental validation of free surface flow problems | |
JP4528293B2 (ja) | 空気入りタイヤのシミュレーション方法 | |
JP6697407B2 (ja) | 流体シミュレーション方法及び流体シミュレーションのプログラム | |
JP2005186900A (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP6561854B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP6045898B2 (ja) | タイヤのシミュレーション装置、その方法及びプログラム | |
JP4496716B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法、タイヤ性能予測方法、タイヤ製造方法、タイヤおよびプログラム | |
JP2006018454A (ja) | タイヤ挙動シミュレーション方法 | |
JP7242980B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム | |
JP6931189B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP5533277B2 (ja) | タイヤの介在物飛び跳ね特性の評価方法、タイヤの介在物飛び跳ね特性の評価装置およびプログラム | |
JP2013121800A (ja) | タイヤ性能予測方法、タイヤシミュレーション方法、タイヤ性能予測プログラム及び記録媒体 | |
JP2012063949A (ja) | タイヤ摩耗のシミュレーション方法、装置、及びプログラム | |
JP2001282873A (ja) | 有限要素法解析モデル、タイヤモデルの作成方法、タイヤ性能のシミュレーション方法及びその装置 | |
JP5494246B2 (ja) | タイヤ設計方法、タイヤ設計装置およびプログラム | |
JP2003220808A (ja) | タイヤ特性予測方法、タイヤ製造方法、空気入りタイヤおよびタイヤ特性予測方法を実行するプログラム | |
JP7401350B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム | |
JP4080931B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法 | |
JP4487582B2 (ja) | タイヤのシミュレーションモデル作成方法 | |
JP2012181600A (ja) | タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、タイヤモデル作成プログラム、及びタイヤ性能解析方法 | |
JP7401355B2 (ja) | タイヤのシミュレーション方法、その装置及びプログラム | |
JP7497577B2 (ja) | タイヤ摩耗性能予測方法 | |
JP7056405B2 (ja) | タイヤの使用条件頻度分布取得方法、及び、装置、並びに、タイヤの摩耗量予測方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220314 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230123 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230207 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230208 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7242980 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |