JP7242681B2 - 選択的p2x3修飾薬 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、そのそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み入れられている、2017年9月18日に出願した米国仮特許出願第62/560,077号の優先権を主張し、2018年3月26日に出願した米国実用新案出願第15/936,316号を継続するものである。
慢性咳嗽は、8週間を超えて続き、生活の質に対する、社会的、心理社会的および身体的な著しい有害作用を伴う咳嗽である。アメリカ合衆国だけで、27,000,000人を超える患者が慢性咳嗽に悩まされていると推定される。胃食道逆流、喘息またはアレルギー性鼻炎のような潜在的病因がこれらの患者のうちの一部において咳嗽の原因となりうる一方で、基礎疾患は、慢性咳嗽患者のうちの10%~40%において確定することができない(説明のつかない慢性咳嗽)。基礎疾患を有する患者の一部、ならびに説明のつかない慢性咳嗽患者の大多数は、現在の療法ではよくコントロールされていない。
本開示は、例えば、選択的P2X3修飾薬で慢性咳嗽患者を治療している間の、味覚反応の減損を回避する方法を提供する。本開示はまた、選択的P2X3修飾薬の、薬剤としての使用、および/またはヒトのような温血動物における慢性咳嗽患者を治療している間の、味覚反応の減損を回避するための薬剤の、製造における使用も提供する。
いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも10倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも20倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも50倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも100倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも500倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1000倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2000倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2700倍選択的である、方法である。
いくつかの実施形態では、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含む、該患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であり、ここで、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に、少なくとも10倍選択的、少なくとも20倍選択的、少なくとも50倍選択的、少なくとも100倍選択的、少なくとも500倍選択的、少なくとも1000倍選択的、少なくとも2000倍選択的または少なくとも2700倍選択的であり、ここで、選択的P2X3拮抗薬は、式:
Figure 0007242681000001
(式中、
は、シアノ、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、メチル、エチルおよびメトキシからなる群から選択され;
およびRは、独立に、水素、C~CアルキルおよびヒドロキシC~Cアルキルからなる群から選択され;または
およびRは、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、5員または6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC~Cアルキルからなる群から独立に選択される1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されており;
およびRは、独立に、水素およびC~Cアルキルからなる群から選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル-C~Cシクロアルキル、ハロ-C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、ハロ-C~CアルコキシおよびC~Cアルコキシ-C1~Cアルキルからなる群から選択され;
Xは、結合、CHおよびOから選択される)
の構造を有する、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
いくつかの実施形態では、Rはメチルである。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、XはOである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000002
に相当し、Rは、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、RはC~Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rはメチルである。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、RはC~Cアルコキシである。いくつかの実施形態では、Rはメトキシである。いくつかの実施形態では、XはOである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000003
に相当する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000004
Figure 0007242681000005
Figure 0007242681000006
Figure 0007242681000007
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000008
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000009
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000010
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000011
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000012
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000013
に相当する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造において、
Figure 0007242681000014
に相当する。
慢性咳嗽におけるP2X3受容体の役割の図である。 慢性咳嗽および味覚機能におけるP2X3およびP2X2/3受容体の役割の図である。 ヒトP2X3およびP2X2/3受容体についての化合物1およびGefapixant(AF-219としても知られる)の有効性および選択性の図である。 モルモット咳嗽モデルにおける、3回用量での化合物1およびAF-219の鎮咳効果の図である。 モルモット咳嗽モデルの経時的研究における、化合物1およびAF-219の鎮咳効果の期間の期間の図である。 2種のボトルのラット味覚研究における、化合物1およびAF-219の味覚機能に対する効果の図である。
P2X2受容体およびP2X3受容体は、それぞれP2X2およびP2X3の3つのサブユニットを含有するホモトリマーである。P2X2/3受容体は、P2X3サブユニットとP2X2サブユニットとの混合物を含有するヘテロトリマーである。化合物は、P2X2/3ヘテロマーに対する、P2X2ホモマーを抑制するそれらの能力の点で、有効性および/または最大抑制に関して異なる効果を有することができる。そのため、細胞に対する化合物の作用は、細胞が発現する受容体の混合物(P2X3ホモマー、P2X2ホモマーまたはP2X2/3ヘテロマー)、および多種のP2Xサブタイプについての薬物の選択性に依存することになる。
慢性咳嗽において、刺激によって引き起こされる咳嗽の大半は、上気道に影響を及ぼす(例えば、強い臭気/煙、冷気、後鼻漏、胃食道逆流の誤嚥、会話)。さらに、最大濃度の咳嗽受容体は、中サイズから大サイズの気管支の、喉頭、気管分岐部および二分枝の中にある。これらの観察により、上気道が咳嗽において主要な役割を果たしていることが示される。したがって、上気道が、第一次的にP2X3チャネルを発現する頸静脈C繊維によって神経支配されると、それは、P2X3ホモトリマー受容体が、咳嗽反射感受性における増加を左右することを示唆している(図1;Kwongら 2008 AJP Lung cell Mol Physiol 295 L858-65から適合させたP2X2対P2X3表現式)。P2X3受容体が、咳嗽反射において第一次的な役割を有するが、P2X2/3受容体が、味覚機能において主要な役割を有する(図2)。ラットの味蕾を神経支配する神経線維の免疫組織化学的染色は、P2X2サブユニットとP2X3サブユニットとの両方の存在を示し、ダブルノックアウトマウスの研究は、P2X2/3ヘテロマー受容体が、味覚シグナル形質導入の重要な構成要素であることを示唆している。このようにして、本開示は、P2X2/3に対して選択的である治療有効量のP2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含む、該患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法を、少なくとも部分的に対象とする。
定義
本明細書において、さらに添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形態「1つの(a)」「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明らかに別段のことを述べていない限り、複数の指示物を含む。そのため、例えば、「1つの作用物質(an agent)」への言及は、複数のこうした作用物質を含み、「細胞(the cell)」への言及は、1種またはそれ以上の細胞(または複数の細胞)およびその等価物への言及を含む。範囲が、本明細書において、分子量のような物理的性質について用いられるとき、または化学式のような化学的性質について用いられるとき、範囲およびその中の特定の実施形態の、全ての組み合わせおよびサブ組み合わせが含まれることが意図される。用語「約」は、数または数値範囲に言及しているとき、言及されている数または数値範囲が実験の多様性内(または実験の統計的な誤差内)の近似値であり、そのため、数または数値範囲が、述べられた数または数値範囲のうちの1%から15%の間で多様であることを意味する。用語「含む(comprising)」(および「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「有する(having)」または「含む(including)」のような関連する用語)は、他の特定の実施形態において、例えば、本明細書で記載の、物質、組成、方法またはプロセスなどの、任意の組成物の実施形態において、それが、記載された特徴「からなる」または「から本質的になる」ことがあり得ることを排除することは意図されていない。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、逆のことが指定されていない限り、以下の用語は、以下に示す意味を有する。
本明細書において使用されるとき、C~Cは、C~C、C~C...C~Cを含む。C~Cは、それが指名している分子を作り上げている炭素原子の数を指す(場合による置換基を除く)。
「アミノ」は、-NH基を指す。
「シアノ」は、-CN基を指す。
「ニトロ」は、-NO基を指す。
「オキサ」は、-O-基を指す。
「オキソ」は、=O基を指す。
「チオキソ」は、=S基を指す。
「イミノ」は、=N-H基を指す。
「オキシモ」は、=N-OH基を指す。
「アルキル」または「アルキレン」は、炭素原子および水素原子のみからなり、不飽和を含有せず、1~15個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝状の炭化水素鎖基を指す(例えば、C~C15アルキル)。特定の実施形態では、アルキルは、1~13個の炭素原子を含む(例えば、C~C13アルキル)。特定の実施形態では、アルキルは、1~8個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1~6個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1~5個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1~4個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1~3個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1~2個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、1個の炭素原子を含む(例えば、Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、5~15個の炭素原子を含む(例えば、C~C15アルキル)。他の実施形態では、アルキルは、5~8個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、2~5個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキルは、3~5個の炭素原子を含む(例えば、C~Cアルキル)。他の実施形態では、アルキル基は、メチル、エチル、1-プロピル(n-プロピル)、1-メチルエチル(iso-プロピル)、1-ブチル(n-ブチル)、1-メチルプロピル(sec-ブチル)、2-メチルプロピル(iso-ブチル)、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)および1-ペンチル(n-ペンチル)から選択される。アルキルは、単結合によって分子の残部に結合される。本明細書で特に別段の指定がない限り、アルキル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、-OR、-SR、-OC(O)R、-N(R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R、-N(R)C(O)OR、-OC(O)-NR、-N(R)C(O)R、-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-S(O)(式中、tは1または2である)および-S(O)N(R(式中、tは1または2である)の置換基のうちの1つまたはそれ以上によって場合により置換されており、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルである。
「アルコキシ」は、式-O-アルキルの酸素原子を介して結合されている基を指し、ここでアルキルは、上で定義したアルキル鎖である。
「アルケニル」は、炭素原子および水素原子のみからなり、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有し、2~12個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝状の炭化水素鎖基を指す。特定の実施形態では、アルケニルは、2~8個の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルケニルは、2~4個の炭素原子を含む。アルケニルは、単結合によって分子の残部に結合し、例えば、エテニル(すなわちビニル)、プロパ-1-エニル(すなわちアリル)、ブタ-1-エニル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-1,4-ジエニルなどである。本明細書中で特に別段の指定がない限り、アルケニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、-OR、-SR、-OC(O)-R、-N(R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R、-N(R)C(O)OR、-OC(O)-NR、-N(R)C(O)R、-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-S(O)(式中、tは1または2である)および-S(O)N(R(式中、tは1または2である)の置換基のうちの1つまたはそれ以上によって場合により置換されており、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルである。
「アルキニル」は、炭素原子および水素原子のみからなり、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有し、2~12個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝状の炭化水素鎖基を指す。特定の実施形態では、アルキニルは2~8個の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルキニルは2~4個の炭素原子を含む。アルキニルは、単結合によって分子の残部に結合し、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどである。本明細書中で特に別段の指定がない限り、アルキニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、-OR、-SR、-OC(O)R、-N(R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R、-N(R)C(O)OR、-OC(O)-NR、-N(R)C(O)R、-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-S(O)(式中、tは1または2である)および-S(O)N(R(式中、tは1または2である)の置換基のうちの1つまたはそれ以上によって場合により置換されており、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルである。
「アリール」は、環炭素原子から水素原子を除去することによって、芳香族の単環式または多環式炭化水素環系から誘導される基を指す。芳香族の単環式または多環式炭化水素環系は、水素、および6~18個の炭素原子からの炭素のみを含有し、ここで、環系中の環のうちの少なくとも1つは、完全に不飽和であり、すなわちそれは、ヒュッケル理論に従って、環状の非局在化(4n+2)π-電子系を含有する。そこからアリール基が誘導される環系は、ベンゼン、フルオレン、インデーン、インデン、テトラリンおよびナフタレンのような基が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書中で特に別段の指定がない限り、用語「アリール」または接頭辞「ar-」(「aralkyl」でのような)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R-OR、-R-OC(O)-R、-R-OC(O)-OR、-R-OC(O)-N(R、-R-N(R、-R-C(O)R、-R-C(O)OR、-R-C(O)N(R、-R-O-R-C(O)N(R、-R-N(R)C(O)OR、-R-N(R)C(O)R、-R-N(R)S(O)OR(式中、tは1または2である)、-R-S(O)(式中、tは1または2である)、-R-S(O)(式中、tは1または2である)および-R-S(O)N(R(式中、tは1または2である)から独立に選択される1つまたはそれ以上の置換基によって場合により置換されているアリール基を含むことを意味し、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(1つまたはそれ以上のハロ基で場合により置換されている)、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、直接結合、または直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖であり、Rは、直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖である。
「アリールオキシ」は、式-O-アリールの酸素原子を通して結合された基を指し、ここで、アリールは上で定義したものである。
「アラルキル」は、式-R-アリールの基を指し、ここで、Rは、上で定義したアルキレン鎖であり、例えばメチレン、エチレンなどである。アラルキル基のアルキレン鎖部分は、アルキレン鎖について上に説明したように、場合により置換されている。アラルキル基のアリール部分は、アリール基について上に説明したように、場合により置換されている。
「アラルキルオキシ」は、式-O-アラルキルの酸素原子を介して結合された基を指し、ここで、アラルキルは上で定義したものである。
「アラルケニル」は、式-R-アリールの基を指し、ここで、Rは上で定義したアルケニレン鎖である。アラルケニル基のアリール部分は、アリール基について上に説明したように、場合により置換されている。アラルケニル基のアルケニレン鎖部分は、アルケニレン基について上に説明したように、場合により置換されている。
「アラルキニル」は、式-R-アリールの基を指し、ここで、Rは上で定義したアルキニレン鎖である。アラルキニル基のアリール部分は、アリール基について上に説明したように、場合により置換されている。アラルキニル基のアルキニレン鎖部分は、アルキニレン鎖について上に説明したように、場合により置換されている。
「シクロアルキル」は、縮合環系または架橋環系を含み、3~15個の炭素原子を有する、炭素原子および水素原子のみからなる安定な非芳香族の単環式または多環式炭化水素基を指す。特定の実施形態では、シクロアルキルは、3~10個の炭素原子を含む。他の実施形態では、シクロアルキルは、5~7個の炭素原子を含む。シクロアルキルは、単結合によって分子の残部に結合される。シクロアルキルは飽和であり(すなわち単一のC-C結合のみを含有する)、または部分的に不飽和である(すなわち1つまたはそれ以上の二重結合または三重結合を含有する)。単環式シクロアルキルの例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。特定の実施形態では、シクロアルキルは、3~8個の炭素原子を含む(例えばC~Cシクロアルキル)。他の実施形態では、シクロアルキルは、3~7個の炭素原子を含む(例えばC~Cシクロアルキル)。他の実施形態では、シクロアルキルは、3~6個の炭素原子を含む(例えばC~Cシクロアルキル)。他の実施形態では、シクロアルキルは、3~5個の炭素原子を含む(例えばC~Cシクロアルキル)。他の実施形態では、シクロアルキルは、3~4個の炭素原子を含む(例えばC~Cシクロアルキル)。部分的に不飽和のシクロアルキルはまた、「シクロアルケニル」とも称される。単環式シクロアルケニルの例としては、例えばシクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルおよびシクロオクテニルが挙げられる。多環式シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル、ノルボルニル(すなわちビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどが挙げられる。本明細書中で特に別段の指定がない限り、用語「シクロアルキル」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R-OR、-R-OC(O)-R、-R-OC(O)-OR、-R-OC(O)-N(R、-R-N(R、-R-C(O)R、-R-C(O)OR、-R-C(O)N(R、-R-O-R-C(O)N(R、-R-N(R)C(O)OR、-R-N(R)C(O)R、-R-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-R-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-R-S(O)(式中、tは1または2である)および-R-S(O)N(R(式中、tは1または2である)から独立に選択される1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されているシクロアルキル基を含むことを意味し、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(1つまたはそれ以上のハロ基で場合により置換されている)、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、直接結合、または直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖であり、Rは、直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖である。
「ハロ」または「ハロゲン」は、ブロモ、クロロ、フルオロまたはヨードの置換基を指す。
「ハロアルキル」は、上で定義したように、上で定義した1つまたはそれ以上のハロ基によって置換されているアルキル基を指す。
「フルオロアルキル」は、上で定義したように、1つ以上のフルオロ基、例えばトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメチル-2-フルオロエチルなどによって置換されているアルキル基を指す。フルオロアルキル基のアルキル部分は、アルキル基について上で定義されているように場合により置換されている。
「ハロアルコキシ」は、上で定義したように、上で定義した1つまたはそれ以上のハロ基によって置換されているアルコキシ基を指す。
「ヘテロシクロアルキル」は、2~12個の炭素原子、ならびに窒素、酸素および硫黄から選択される1~6個のヘテロ原子を含む、安定な3員~18員の非芳香族環基を指す。本明細書中で特定に別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキル基は、単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり、これには、縮合した環系、スピロの環系または架橋した環系が挙げられる。ヘテロシクロアルキル基中のヘテロ原子は、場合により酸化される。1つまたはそれ以上の窒素原子は、存在する場合、場合により四級化される。ヘテロシクロアルキル基は、部分的にまたは完全に飽和される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環の任意の原子を通して分子の残部に結合する。こうしたヘテロシクロアルキルの例には、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニルおよび1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書中で別段の記載がない限り、用語「ヘテロシクロアルキル」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R-OR、-R-OC(O)-R、-R-OC(O)-OR、-R-OC(O)-N(R、-R-N(R、-R-C(O)R、-R-C(O)OR、-R-C(O)N(R、-R-O-R-C(O)N(R、-R-N(R)C(O)OR、-R-N(R)C(O)R、-R-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-R-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-R-S(O)(式中、tは1または2である)および-R-S(O)N(R(式中、tは1または2である)から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって場合により置換されている、上で定義したヘテロシクロアルキル基を含むことを意味し、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、式中、各Rは、独立に、直接結合、または直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖であり、Rは、直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖である。
「ヘテロアリール」は、1~17個の炭素原子、および窒素、酸素および硫黄から選択される1~6個のヘテロ原子を含む、5員~18員の芳香族環基から誘導される基を指す。本明細書で使用されるとき、ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式または四環式の環系を指し、ここで、環系中の環の少なくとも1つは、完全に不飽和であり、すなわちそれは、ヒュッケル理論に従って、環状の非局在化(4n+2)π-電子系を含有する。ヘテロアリールは、縮合環系または架橋環系を含む。ヘテロアリール基中のヘテロ原子は、場合により酸化される。1個またはそれ以上の窒素原子は、存在する場合、場合により四級化される。ヘテロアリールは、環の任意の原子を介して分子の残部に結合している。本明細書中で特に別段の指定がない限り、用語「ヘテロアリール」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R-OR、-R-OC(O)-R、-R-OC(O)-OR、-R-OC(O)-N(R、-R-N(R、-R-C(O)R、-R-C(O)OR、-R-C(O)N(R、-R-O-R-C(O)NR 、-R-N(R)C(O)OR、-R-N(R)C(O)R、-R-N(R)S(O)(式中、tは1または2である)、-R-S(O)OR(式中、tは1または2である)、-R-S(O)(式中、tは1または2である)および-R-S(O)N(R(式中、tは1または2である)から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって場合により置換されている、上で定義したヘテロアリール基を含むことを意味し、式中、各Rは、独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、各Rは、独立に、直接結合、または直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖であり、Rは、直鎖状または分枝状の、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖である。
「N-ヘテロアリール」は、少なくとも1個の窒素を含有する、上で定義したヘテロアリール基を指し、ここで、ヘテロアリール基の、分子の残部への結合点は、ヘテロアリール基中の窒素原子を介している。N-ヘテロアリール基は、ヘテロアリール基について上に説明したように、場合により置換されている。
「C-ヘテロアリール」は、上で定義された通りのヘテロアリール基であって、ヘテロアリール基の分子の残部への結合点がヘテロアリール基中の炭素原子を介しているヘテロアリール基を指す。C-ヘテロアリール基は、ヘテロアリール基について上で定義したように場合により置換されている。
「ヘテロアリールオキシ」は、式-O-ヘテロアリールの酸素原子を介して結合された基を指し、ここで、ヘテロアリールは上で定義したものである。
「ヘテロアリールアルキル」は、式-R-ヘテロアリールの基を指し、ここで、Rは、上で定義したアルキレン鎖である。ヘテロアリールが窒素含有ヘテロアリールである場合、ヘテロアリールは、窒素原子においてアルキル基に場合により結合される。ヘテロアリールアルキル基のアルキレン鎖は、アルキレン鎖について上で定義したように場合により置換されている。ヘテロアリールアルキル基のヘテロアリール部分は、ヘテロアリール基について上で定義したように場合により置換されている。
「ヘテロアリールアルコキシ」は、式-O-R-ヘテロアリールの酸素原子を介して結合された基を指し、ここで、Rは、上で定義したアルキレン鎖である。ヘテロアリールが窒素含有ヘテロアリールである場合、ヘテロアリールは、窒素原子においてアルキル基に場合により結合される。ヘテロアリールアルコキシ基のアルキレン鎖は、アルキレン鎖について上で定義したように場合により置換されている。ヘテロアリールアルコキシ基のヘテロアリール部分は、ヘテロアリール基について上で定義したように場合により置換されている。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示の化合物は、1つまたはそれ以上の不斉中心を含有し、そのため、鏡像異性体、ジアステレオマー、および(R)-または(S)-のように、絶対立体化学の点で定義されている他の立体異性体形態を起こす。別段の記載がない限り、本明細書に開示の化合物の全ての立体異性体形態が本開示によって想定されることが意図される。本明細書に記載の化合物がアルケン二重結合を含有するとき、別段の指定がない限り、本開示がE幾何異性体とZ幾何異性体と(例えば、cisとtransと)の両方を含むことが意図される。同様に、全ての可能な異性体、ならびにそれらのラセミ形態および光学的に純粋な形態、ならびに全ての互変異性体の形態もまた含まれることが意図される。用語「幾何異性体」は、アルケン二重結合のE幾何異性体またはZ幾何異性体(例えばcisまたはtrans)を指す。用語「位置異性体」は、ベンゼン環の周りのオルト-、メタ-およびパラ-異性体のような中心環の周りの構造的異性体を指す。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から、同じ分子の別の原子へのプロトンシフトが可能な分子を指す。特定の実施形態では、本明細書で存在する化合物が互変異性体として存在する。互変異性が可能である状況では、互変異性体の化学的平衡が存在することになる。互変異性体の正確な比は、物理的な状況、温度、溶媒およびpHを含むいくつかの要因に依存する。互変異性体平衡のいくつかの例としては、
Figure 0007242681000015
が挙げられる。
「場合による」または「場合により」は、続いて記載される事象または状況が、起こることもあり起こらないこともあること、および記載が、事象または状況が起きるときの例とそこでそれが起きないときの例とを含むこと、を意味する。例えば、「場合により置換されているアリール」は、アリール基が、置換されていてもされていなくてもよいこと、およびその記載が、置換されたアリール基と置換基を有していないアリール基との両方を含むことを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、酸基付加塩と塩基付加塩との両方を含む。本明細書で記載の化合物の任意の1種の薬学的に許容される塩は、任意かつ全ての薬学的に好適な塩の形態を包含することが意図される。本明細書に記載の化合物の好ましい薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸付加塩および薬学的に許容される塩基付加塩である。
「薬学的に許容される酸付加塩」は、生物学的にまたはそうでなくても非所望ではなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸などのような無機酸で形成されている、遊離酸の生物学的な有効性および特性を保つ塩を指す。さらに挙げられるのは、脂肪族モノ-およびジカルボン酸、フェニル置換アルカノール酸、ヒドロキシアルカノール酸、アルカンジオール酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸などのような有機酸から形成されている塩であり、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。このようにして、例示的な塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩酸塩、臭酸塩、ヨウ素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソブチル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。さらに熟慮されるのは、アルギン酸塩、グルコン酸塩およびガラクツロン酸塩のようなアミノ酸の塩である(例えば、Berge S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Science、66:1~19頁(1997年)を参照されたい)。塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を、十分な量の所望の酸と接触させて塩を生成することによって調製される。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、生物学的にまたはそうでなくても非所望ではない、遊離酸の生物的な有効性および特性を保つ塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基を遊離酸に付加することから調製される。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩基付加塩は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のような金属、または有機アミンのようなアミンで形成される。無機塩基から誘導される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩などが挙げられるがこれらに限定されない。有機塩基から誘導される塩としては、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミンの塩、自然に発生した置換アミン等の置換アミンの塩、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂の塩、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、エチレンジアニリン、N-メチルグルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などが挙げられるがこれらに限定されない。前のBergeらを参照されたい。
本明細書で使用されるとき、「治療」または「治療する」または「緩和させる」または「寛解させる」は、本明細書で互換可能で使用される。これらの用語は、治療的利益および/または予防的利益を含むがこれらに限定されない、利益のあるまたは所望の結果を得るためのアプローチを指す。「治療的利益」は、治療されている基礎疾患の根絶または寛解を意味する。さらに、治療的利益は、患者が依然として基礎疾患に悩まされていたとしても、改善が患者において観察されるような、基礎疾患を伴う生理学的徴候の1つまたはそれ以上の根絶または寛解で、達成される。予防的利益については、該組成物は、特定の疾患を発症するリスクにある患者に、または疾患の生理学的徴候のうちの1つまたはそれ以上を報告している患者に、この疾患の診断が下されていない場合でさえ投与される。
本明細書で使用されるとき、「慢性咳嗽患者を治療している間の味覚反応の減損」は、慢性咳嗽が治療されている間の、患者の味覚反応の任意の減損を指す。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、10%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、20%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、30%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、40%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、50%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、60%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、70%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、80%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、90%の減損である。いくつかの実施形態では、該患者の味覚反応の減損は、100%の減損である。いくつかの実施形態では、患者の味覚反応の減損は、該患者の味覚反応の変更を指す。
方法
本明細書で開示のいつかの実施形態では、慢性咳嗽患者を治療している間の、味覚反応の減損を回避する方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも10倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも20倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも30倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも40倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも50倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも60倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも70倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも80倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも90倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも100倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも150倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも200倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも250倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも300倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも350倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも400倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも450倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも500倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも600倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも700倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも800倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも900倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1000倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1200倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1400倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1600倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1800倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2000倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2200倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2500倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2700倍選択的である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも3000倍選択的である、方法である。
いくつかの実施形態では、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含む、該患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であり、ここで、選択的P2X3拮抗薬は、構造:
Figure 0007242681000016
(式中、
は、シアノ、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、メチル、エチルおよびメトキシからなる群から選択され;
およびRは、独立に、水素、C~CアルキルおよびヒドロキシC~Cアルキルからなる群から選択され;または
およびRは、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、5員または6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC~Cアルキルからなる群から独立に選択される1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されており;
およびRは、独立に、水素およびC~Cアルキルからなる群から選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル-C~Cシクロアルキル、ハロ-C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、ハロ-C~CアルコキシおよびC~Cアルコキシ-C~Cアルキルからなる群から選択され;
Xは、結合、CHおよびOから選択される)
を有する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Xは結合である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはCHである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはシアノである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはハロゲンである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはエチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは水素である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはハロゲンである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはエチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはハロゲンである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはフルオロである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはエチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは水素である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはハロゲンである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはフルオロである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはエチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメトキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RおよびRは、独立に、水素およびC~Cアルキルからなる群から選択される)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RおよびRは、それぞれ水素である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RおよびRは、それぞれC~Cアルキルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは水素であり、RはC~Cアルキルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは水素であり、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RおよびRは、独立に、水素およびメチルからなる群から選択される)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RおよびRはそれぞれ水素である)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは水素であり、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rは、C~CアルキルおよびC~Cアルコキシからなる群から選択される)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RはC~Cアルキルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。いくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。いくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはエチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。いくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、RはC~Cアルコキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。いくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、Rはメトキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000017
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩であり、Rは、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択される。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000018
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはハロゲンであり、Rはハロゲンであり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはフルオロであり、Rはフルオロであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはハロゲンであり、Rはハロゲンであり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルコキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはフルオロであり、Rはフルオロであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメトキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメチルである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルキルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、RはC~Cアルコキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、式(I)(式中、XはOであり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはメトキシである)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000019
Figure 0007242681000020
Figure 0007242681000021
Figure 0007242681000022
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000023
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000024
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000025
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000026
に相当する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000027
に相当する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000028
に相当する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、選択的P2X3拮抗薬は、構造において、
Figure 0007242681000029
に相当する。
いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも10倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも20倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも25倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも30倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも40倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも50倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも60倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも70倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも80倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも90倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも100倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも150倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも200倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも250倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも300倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも350倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも400倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも450倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも500倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも600倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも700倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも800倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも900倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1000倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1200倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1400倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1600倍選択的で

あり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも1800倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2000倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2200倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2500倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも2700倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。いくつかの実施形態では、患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法であって、治療有効量の選択的P2X3拮抗薬を慢性咳嗽患者に投与することを含み、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも3000倍選択的であり、本明細書に記載の式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、方法である。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、慢性咳嗽は、喘息、慢性気管支炎、慢性後鼻漏、好酸球性気管支炎または慢性閉塞性肺疾患に起因するかまたはこれらに関連する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、慢性咳嗽は、気管支拡張症、結核または嚢胞性繊維症などの慢性感染症に起因するかまたはこれらに関連する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、慢性咳嗽は、気管支原性肺がん、肺胞上皮細胞がん、良性気道腫瘍または縦隔腫瘍などの肺腫瘍に起因するかまたはこれらに関連する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、慢性咳嗽は、左室不全、肺梗塞または大動脈瘤のような循環器疾患に起因するかまたはこれらに関連する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、慢性咳嗽は、逆流性食道炎、再発性誤嚥、気管支縫合、後鼻漏症候群または副鼻腔炎に起因するかまたはこれらに関連する。
特定の実施形態では、前述の方法のうちの1つまたはそれ以上によって利用される開示されている化合物は、本明細書に記載の式(I)の化合物のような、属の、亜属の、または本明細書に記載の特定の化合物のうちの1種である。
化合物の調製
本明細書に記載の方法において使用される化合物は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第9,598,409号に開示の手順に従って作製され、または市販の化学物質から、および/または化学文献に記載の化合物から出発する既知の有機合成技術によって作製される。市販の化学物質は、Acros Organics(Geel,Belgium)、Aldrich Chemical(Milwaukee,WI、Sigma Chemical and Flukaを含む)、Apin Chemicals Ltd.(Milton Park,UK)、Ark Pharm,Inc.(Libertyville,IL)、Avocado Research(Lancashire,U.K.)、BDH Inc.(Toronto,Canada)、Bionet(Cornwall,U.K.)、Chemservice Inc.(West Chester,PA)、Combi-blocks(San Diego,CA)、Crescent Chemical Co.(Hauppauge,NY)、eMolecules(San Diego,CA)、Fisher Scientific Co.(Pittsburgh,PA)、Fisons Chemicals(Leicestershire,UK)、Frontier Scientific(Logan,UT)、ICN Biomedicals,Inc.(Costa Mesa,CA)、Key Organics(Cornwall,U.K.)、Lancaster Synthesis(Windham,NH)、Matrix Scientific(Columbia,SC)、Maybridge Chemical Co.Ltd.(Cornwall, U.K.)、Parish Chemical Co.(Orem,UT)、Pfaltz & Bauer,Inc.(Waterbury,CN)、Polyorganix(Houston,TX)、Pierce Chemical Co.(Rockford,IL)、Riedel de Haen AG(Hanover,Germany)、Ryan Scientific,Inc.(Mount Pleasant,SC)、Spectrum Chemicals(Gardena,CA)、Sundia Meditech(Shanghai,China)、TCI America(Portland,OR)、Trans World Chemicals,Inc.(Rockville,MD)およびWuXi(Shanghai,China)を含む標準的な商業的供給源から得られる。
本明細書に記載の化合物の調製において有用な、反応物の合成に詳しい好適な参照書籍および専門書、または調製を説明している論文への提供参照物としては、例えば「Synthetic Organic Chemistry」、John Wiley & Sons,Inc.、New York;S.R.Sandlerら、「Organic Functional Group Preparations」第2版、Academic Press、New York、1983年;H.O.House、「Modern Synthetic Reactions」、第2版、W.A.Benjamin,Inc.Menlo Park,Calif.1972年;T.L.Gilchrist、「Heterocyclic Chemistry」、第2版、John Wiley & Sons、New York、1992年;J.March、「Advanced Oganic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure」、第4版、Wiley Interscience、New York、1992年が挙げられる。本明細書に記載の化合物の調製において有用な、反応物の合成に詳しいさらなる好適な参照書籍および専門書、または調製を説明している論文への提供参照物としては、例えば、Fuhrhop,J.and Penzlin G.「Organic Synthesis:Concepts,Methods,Starting Materials」、第2版改訂版および拡大版(1994年)John Wiley & Sons ISBN:3-527-29074-5;Hoffman,R.V.「Organic Chemistry,An Intermediate Text」(1996年)Oxford University Press、ISBN:0-19-509618-5;Larock,R.C.「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations」第2版(1999年)Wiley-VCH、ISBN:0-471-19031-4;March,J.「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure」第4版(1992年)John Wiley & Sons、ISBN:0-471-60180-2;Otera,J.(編集者)「Modern Carbonyl Chemistry」(2000年)Wiley-VCH、ISBN:3-527-29871-1;Patai,S.「Patai’s 1992 Guide to the Chemistry of Functional Groups」(1992年)Interscience ISBN:0-471-93022-9;Solomons,T.W.G.「Organic Chemistry」第7版(2000年)John Wiley & Sons、ISBN:0-471-19095-0;Stowell,J.C.、「Intermediate Organic Chemistry」第2版(1993年)Wiley-Interscience、ISBN:0-471-57456-2;「Industrial Organic Chemicals:Starting Materials and Intermediates:An Ullmann’s Encyclopedia」(1999年)John Wiley & Sons、ISBN:3-527-29645-X、8巻;「Organic Reactions」(1942~2000頁)John Wiley & Sons、55巻以上;および「Chemistry of Functional Groups」John Wiley & Sons、73巻が挙げられる。
特定および類似の反応物はまた、ほとんどの公共図書館および大学図書館で、ならびにオンラインデータベース(さらなる詳細のためには、The American Chemical Society,Washington,D.C.で接触することができる)を介して入手可能な、アメリカ化学会のChemical Abstract Serviceによって調製される既知の化学物質のインデックスを介して確定される。既知ではあるがカタログでは市販されていない化学物質は、注文型の化学合成会社によって場合により調製され、ここで、標準的な化学物質供給会社の多く(例えば上に列挙したもの)は、注文型の合成サービスを提供している。本明細書に記載の化合物の薬学的な塩の調製および選択のための参照物は、P.H.Stahl & C.G.Wermuth「Handbook of Pharmaceutical Salts」、Verlag Helvetica Chimica Acta,Zurich,2002である。
本明細書に開示の化合物のさらなる形態
異性体
さらに、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は幾何異性体として存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、1つまたはそれ以上の二重結合を有する。本明細書において提供される化合物には、全てのcis異性体、trans異性体、syn異性体、anti異性体、entgegen(E)異性体およびzusammen(Z)異性体、ならびに対応するこれらの混合物が挙げられる。いくつかの状況では、化合物は互変異性体として存在する。本明細書に記載の化合物は、本明細書に記載の式の中の全ての可能な互変異性体を含む。いくつかの状況では、本明細書に記載の化合物は、1つまたはそれ以上のキラル中心を有し、各中心は、R配置またはS配置において存在する。本明細書に記載の化合物は、全てのジアステレオマー形態、鏡像異性体形態、およびエピマー形態、ならびに対応するこれらの混合物を含む。本明細書で提供されている化合物および方法のさらなる実施形態では、単一の調製工程から得られる鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の混合物、組み合わせまたは相互変換体が、本明細書に記載の用途に有用である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、化合物のラセミ混合物を、光学的に活性な分割剤と反応させて1組のジアステレオ異性体化合物を形成することと、ジアステレオマーを分離して光学的に純粋な鏡像異性体を回収することによって、それらの個々の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態では、解離性複合体(例えば結晶質のジアステレオマー塩)が好ましい。いくつかの実施形態では、ジアステレオマーは、別個の物理的性質(例えば、融点、沸点、可溶性、反応性など)を有し、これらの相違点であるという利点を取ることによって分離される。いくつかの実施形態では、ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィーによって、または好ましくは、可溶性の差に基づく分離/分解技術によって分離される。いくつかの実施形態では、光学的に純粋な鏡像異性体は、次いで、ラセミ化に帰結しないであろう任意の実践的手段によって、分解剤と共に、回収される。
標識化合物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、それらの同位体標識形態で存在する。いくつかの実施形態では、本明細書で開示の方法は、こうした同位体標識化合物を投与することによって疾患を治療する方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の化合物は、こうした同位体標識化合物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。そのため、いくつかの実施形態では、本明細書で開示の化合物は、1個またはそれ以上の原子が、通常自然界において見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられているという事実がないのであれば、本明細書中に引用されたものと同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物中に組み込まれる同位元素の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素が挙げられ、例えば、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clである。本明細書に記載の化合物、ならびに前述した同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する、薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、水和物またはそれらの誘導体が、本発明の範囲内にある。例えばそれらの中にHおよび14Cのような放射性同位元素が組み込まれたものである特定の同位体標識化合物が、薬物および/または基剤組織の分布アッセイにおいて有用である。トリチウム標識された、すなわちH、および炭素-14、すなわち14C同位元素が、それらが調製および検出性に容易であることから特に好ましい。さらに、重水素、すなわちHのような重同位元素での置換は、より大きい代謝安定性からもたらされる特定の治療上の利点、例えばインビトロ半減期の増大または必要投与量の減少をもたらす。いくつかの実施形態では、同位体標識化合物、薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物、水和物、または誘導体は、任意の好適な方法によって調製される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、発色団部分もしくは蛍光部分、生物発光標識または化学発光標識の使用が挙げられるがこれらに限定されない他の手段によって標識される。
薬学的に許容される塩
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、それらの薬学的に許容される塩として存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、こうした薬学的に許容される塩を投与することによって疾患を治療する方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、こうした薬学的に許容される塩を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、酸性基または塩基性基を有し、したがって無機塩基または有機塩基、ならびに無機酸および有機酸のうちの多くの任意のものと反応して薬学的に許容される塩を形成する。いくつかの実施形態では、これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製の間にin situで、またはその遊離形態にある精製化合物を好適な酸または塩基と別々に反応させることと、そのようにして形成された塩を単離することとによって、調製される。
溶媒和物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は溶媒和物として存在する。本発明は、こうした溶媒和物を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。本発明は、こうした溶媒和物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法をさらに提供する。
溶媒和物は、化学量論の量または非化学量論の量のいずれかの溶媒を含有し、いくつかの実施形態では、水、エタノールなどのような薬学的に許容される溶媒での結晶化の方法の間に形成される。溶媒が水であるときに水和物が形成され、または溶媒がアルコールあるときにアルコレートが形成される。本明細書に記載の化合物の溶媒和物は、本明細書に記載の方法の間、便利に調製されるまたは形成される。例を介してのみ、本明細書に記載の化合物の水和物は、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはメタノールが挙げられるがこれらに限定されない有機溶媒を使用して、水性/有機溶媒混合物からの再結晶化によって便利に調製される。加えて、本明細書で提供される化合物は、非溶媒化形態または溶媒化形態で存在する。一般に、本明細書に提供されている化合物および方法の目的では、溶媒化形態は非溶媒化形態と等価であるとみなされる。
医薬組成物
特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、純粋な化学物質として投与される。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro、第21版.Mack Pub.Co.、Easton,PA(2005年))に記載の、選ばれた投与経路および標準的な薬学的実践に基づいて選択される、薬学的に好適なまたは許容される担体(本明細書では、薬学的に好適な(もしくは許容される)賦形剤、生理的に好適な(もしくは許容される)賦形剤、または生理的に好適な(もしくは許容される)担体とも称される)と組み合わされる。
したがって、本明細書で提供されるのは、1種またはそれ以上の薬学的に許容される担体と一緒に、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物、または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物である。担体(または賦形剤)は、該担体が該組成物の他の成分と適合性があって該組成物のレシピエント(すなわち対象)に有害でない場合に許容されるまたは好適である。
一実施形態は、薬学的に許容される担体、および式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態は、薬学的に許容される担体、および式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩から本質的になる医薬組成物を提供する。
特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、それが約5%未満、または約1%未満、または約0.1%未満の、例えば合成方法の工程のうちの1つまたはそれ以上において作成される汚染中間体または副生成物のような他の有機小分子を含有することにおいて、実質上、純粋である。
これらの製剤には、経口投与、局所投与、バッカル投与、非経口投与(例えば皮下、筋肉内、真皮内もしくは静脈内)またはエアロゾル投与にとって好適なものが挙げられる。
例示的な医薬組成物は、例えば、外用投与、腸内投与または非経口投与に好適な有機または無機の担体または賦形剤との混合物中に、有効成分として、開示されている化合物のうちの1種またはそれ以上を含む、固体、半固体または液体形態にある医薬製剤の形態で使用される。いくつかの実施形態では、有効成分は、錠剤、ペレット、カプセル、坐薬、溶液、エマルション、サスペンション、および使用に好適な他の任意の形態のための、通常の、非毒性の、薬学的に許容される担体と化合される。目的の活性化合物は、疾患のプロセスまたは症状に対して所望の効果をもたらすのに十分な量で、医薬組成物中に含まれる。
錠剤のような固体組成物の調製についてのいくつかの実施形態では、主な有効成分は、医薬担体、例えばトウモロコシデンプン、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガム、および水のような他の医薬希釈剤のような従来の錠剤化成分と混合されて、開示の化合物、または非毒性の薬学的に許容されるその塩の均質な混合物を含有する固体の予備製剤組成物を形成する。これらの予備製剤組成物が均質であると言及するとき、それは、組成物が、錠剤、丸剤およびカプセルのような等しく有効な単位剤形へと直ちに細分化されるように、有効成分が組成物全体にわたって均一に分散されていることを意味する。
経口投与用の固体剤形(カプセル、錠剤、丸剤、糖剤、粉末、顆粒など)では、対象組成物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、ならびに/または(1)フィラーもしくは増量剤、例えばデンプン、セルロース、微結晶セルロース、硅化微結晶セルロース、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/もしくはケイ酸、(2)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒプロメロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシア、(3)保水剤、例えばグリセリン、(4)崩壊剤、例えばクロスポビドン、クロスカメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、(5)溶液遅延化剤、例えばパラフィン、(6)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物、(7)湿潤剤、例えばドキュセートナトリウム、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリン、(8)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイトクレイ、(9)滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物、および(10)着色剤、のうちの任意のもの、のような1種またはそれ以上の薬学的に許容される担体と混合される。カプセル、錠剤および丸剤の事例では、いくつかの実施形態では、組成物は緩衝剤を含む。いくつかの実施形態では、同様のタイプの固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量のポリエチレングリコールなどのような賦形剤を使用する、軟らかく詰めたまたは硬く詰めたゼラチンカプセル中のフィラーとして利用される。
いくつかの実施形態では、錠剤は、場合により1種またはそれ以上の補助成分と一緒に、圧縮または成形によって作製される。いくつかの実施形態では、圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を使用して調製される。いくつかの実施形態では、成形錠剤は、好適な機械において、不活性液体希釈剤で湿らせた対象の組成物の混合物を成形することによって作製される。いくつかの実施形態では、錠剤、ならびに糖剤、カプセル、丸剤および顆粒のような他の固体剤形は、刻み目を入れるか、または腸コーティングおよび他のコーティングのようなコーティングおよびシェルで調製される。
吸入および送気用の組成物には、薬学的に許容される水性もしくは有機の溶媒中またはこれらの混合物中の溶液およびサスペンション、ならびに粉末が挙げられる。経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、溶液、サスペンション、シロップおよびエリキシル剤が挙げられる。対象の組成物に加えて、いくつかの実施形態では、液体剤形は、不活性希釈剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および懸濁剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(具体的には、綿実油、ピーナツ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセリン、テトテラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、シクロデキストリン、ならびにこれらの混合物を含有する。
いくつかの実施形態では、サスペンションは、対象の組成物に加えて、懸濁剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、ならびにこれらの混合物を含有する。
いくつかの実施形態では、粉末およびスプレーは、対象の組成物に加えて、ラクトース、タルク、珪酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、ならびにこれらの物質の混合物のような賦形剤を含有する。いくつかの実施形態では、スプレーは、さらに、クロロフルオロヒドロカーボン、ならびにブタンおよびプロパンのような揮発性非置換炭化水素などの通例の噴霧剤を含有する。
本明細書で開示の組成物および化合物は、別法では、エアロゾルによって投与される。これは、水性エアロゾル、リポソーム製剤、または該化合物を含有する固体粒子を調製することによって達成される。いくつかの実施形態では、非水性(例えばフロオロカーボン噴射剤)サスペンションが使用される。いくつかの実施形態では、超音波ネブライザが使用され、その理由は、それらが、対象の組成物中に含有されている化合物の分解をもたらす剪断への作用物質の曝露を最小限にするためである。通常、水性エアロゾルは、対象の組成物の水性溶液またはサスペンションを、従来の薬学的に許容される担体および安定剤と一緒に調合することによって作製される。担体および安定剤は、特定の対象の組成物の要件に伴って多様であるが、典型的には、非イオン性界面活性剤(Tween、Pluronicsまたはポリエチレングリコール)、血清アルブミンのような無害なタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンのようなアミノ酸、緩衝剤、塩、糖または糖アルコールが挙げられる。エアロゾルは、一般に、等張性溶液から調製される。
非経口投与に好適な医薬組成物は、対象の組成物を、使用直前に無菌の注射用溶液または分散液へと再溶解される1種またはそれ以上の薬学的に許容される無菌の等張性の水性または非水性溶液、分散液、サスペンションまたはエマルション、または無菌の粉末と組み合わせて含み、これらは、いくつかの実施形態では、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、意図されたレシピエントの血液または懸濁剤または増粘剤で製剤を等張性にする溶質を含有する。
医薬組成物中に利用される好適な水性および非水性担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)およびこれらの好適な混合物、オリーブ油のような植物油、オレイン酸エチルおよびシクロデキシトリンのような注射用有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティング材料の使用によって、分散液の事例では、必要とされる粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持される。
本明細書に記載の少なくとも1種の化合物を含む組成物の用量は、患者(例えばヒト)の症状、すなわち疾患のステージ、一般的な健康状態、年齢および他の要因によって異なる。
医薬組成物は、治療される(または予防される)疾患に適当な方法で投与される。適当な用量ならびに投与の好適な期間および頻度は、患者の症状、患者の疾患のタイプおよび重症度、有効成分の具体的な形態、ならびに投与方法などの要因によって決定されることになる。一般に、適当な用量および治療レジメンは、治療的および/または予防的利益(例えば、臨床転帰の改善、例えばより頻度の高い完全なもしくは部分的な緩和、またはより長い無疾患期間および/もしくは全生存期間、または徴候の重症度の低減)をもたらすのに十分な量において、組成物を提供する。最適な用量は、一般に、実験モデルおよび/または臨床試験を用いて決定される。いくつかの実施形態では、最適な用量は、患者の、体質量、体重または血液量に依存する。
経口投与は、典型的には、1日当たり1~4回またはそれ以上で、約1.0mg~約1000mgの範囲である
これらの実施例は、例示目的でのみ提供され、本明細書中に提供されている「特許請求の範囲」の範囲を限定するものではない。
ヒトP2X3およびP2X2/3受容体についての有効性および選択性
本明細書に記載の化合物およびGefapixant(AF-219としても知られる)の、P2X3およびP2X2/3チャネル(HEK293細胞中で安定に発現したヒトP2RX2およびP2RX3遺伝子によりコードされた)の拮抗薬として作用する能力を、Fluo-8カルシウムキットを用いて評価した。化合物1、2、9、11、15およびAF-219を、12種の濃度において評価した。
拮抗薬の効果の評価のために、細胞を、化合物1、2、9、11、15およびAF-219で20分間、予備インキュベートし、次いで、最終濃度3μMおよび30μMにて、P2X3およびP2X2/P2X3刺激薬α,β-メチレンATP(meATP)で刺激した。meATPの添加から4分50秒後に、最終濃度5μMにてイオノミシンを添加して、細胞から可能な最大カルシウム流入および蛍光シグナルを得た。蛍光を、meATPの添加10秒前に開始し、継続して10分間記録した。上記方法を用いて得たIC50を図3に示す。これらの結果は、式Iの化合物(化合物1、2、9、11および15)が選択的P2X3拮抗薬であり、一方でAF-219がそうではないことを示している。
モルモット咳嗽反応モデル
化合物1の鎮咳効果を、モルモット咳嗽モデルにおいて、AF-219の鎮咳効果と比較した。モルモットは、基本レベルでの鎮咳反射の調査のためと、鎮咳スクリーンとしての使用のためとの両方で、咳嗽研究において最も一般に使用される動物である(Mackensieら、Drug Discovery Today、2004年、1、297~302頁)。モルモットにおいて、ATPおよびヒスタミンエアロゾルへの曝露が、P2X3受容体媒介機構を経て、咳嗽刺激に対する咳嗽反応を増加させたことが示された(Kameiら、Eur J Pharmacol(2005年)528:158~161頁;Kameiら、Eu J Pharmacol(2006年)547:160~164頁)。
治療剤(対照、化合物1(0.3mg/kg、3mg/kgおよび30mg/kg)またはAF-219(0.3mg/kg、3mg/kgまたは30mg/kg))を、咳嗽を起こす物質への曝露(クエン酸およびヒスタミン)2時間前に、6動物×7グループにおいて経口投与し、咳嗽の数を15分間数えた。両方の治療剤が、咳嗽頻度において、対照と比べて匹敵する用量依存減少を示した。咳嗽の減少は、化合物1で3mg/kg(対照に対して39%)および30mg/kg(対照に対して52%)、AF-219で30mg/kg(対照に対して45%)と、統計的に有意であった(図4)。
モルモット咳嗽反応モデルにおける経時的研究
実施例2に記載したものと同じモルモット咳嗽モデルを用いて、1回用量30mg/kgの経口投与に続いて、化合物1とAF-219との鎮咳効果の期間を評価する経時的研究を行った。この研究では、6グループの動物を、研究薬物の投与後の様々な時間に(化合物1では投与後2、4、6、8および12時間;ならびにAF-219では投与後2時間および8時間)、咳嗽を起こす物質(クエン酸およびヒスタミン)に曝露し、咳嗽の数を15分間測定した。対照と比べた咳嗽頻度の減少は、化合物1での投与後2、4および6時間に、AF-219での投与後2時間に、統計的に有意であると示された。鎮咳効果は、両方の作用物質について、投与後8時間でもはや有意ではなかった。これらの結果は、化合物1とAF-219とが、匹敵する効果期間を有することを示している(図5)。
2つのボトル味覚研究
ラット味覚モデルを用いて、味覚機能に対する化合物1の効果を、AF-219のそれと比較した。動物に一晩、水を与えず、研究薬物の最大血漿濃度に対応する時間にて、1つのボトルの水と1つのボトルの(苦い味の)キニーネ剤とを供給し、各ボトルから消費された液体の体積を15分間測定した。治療剤(対照、化合物1(10mg/kgもしくは20mg/kg)またはAF-219(10mg/kgもしくは20mg/kg)を、10匹のラット×2グループにおいて腹腔内投与した。試験した2回用量において、化合物1で治療した動物は、対照の動物よりも多くのキニーネ剤を飲まず、一方でAF-219で治療した動物は、対照よりも有意に多くの(およそ5倍の)キニーネ剤を飲んだ。これらの結果は、AF-219が味覚機能を変更し、一方で化合物1は味覚機能を変更しなかったことを示す(図6)。

Claims (14)

  1. 慢性咳嗽患者を治療している間の味覚反応の減損を回避する方法で使用するための、選択的P2X3拮抗薬を含む医薬組成物であって、選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも10倍選択的であり
    前記選択的P2X3拮抗薬は、構造:
    Figure 0007242681000030
    (式中、
    1 は、シアノ、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    2 は、水素、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    3 は、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    4 は、水素、ハロゲン、メチル、エチルおよびメトキシからなる群から選択され;
    5 およびR 6 は、独立に、水素、C 1 ~C 6 アルキルおよびヒドロキシC 1 ~C 6 アルキルからなる群から選択され;または
    5 およびR 6 は、それらが両方とも結合している窒素と一緒になって、5員または6員の
    ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、当該ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から独立に選択される1つまたはそれ以上の置換基で任意に置換され;
    7 およびR 8 は、独立に、水素およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され;
    9 は、C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 6 シクロアルキル、C 1 ~C 6 アルキル-C 3 ~C 6 シクロアルキル、ハロ-C 1 ~C 6 アルキル、C 1 ~C 6 アルコキシ、ハロ-C 1 ~C 6 アルコキシおよびC 1 ~C 6 アルコキシ-C 1 ~C 6 アルキルからなる群から選択され;
    Xは、結合、CH 2 およびOから選択される)
    を有する式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である、前記医薬組成物。
  2. 選択的P2X3拮抗薬は、P2X2/3ヘテロマー受容体拮抗作用と比べて、P2X3ホモマー受容体拮抗作用に少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、少なくとも1000倍、少なくとも2000倍、または少なくとも2700倍選択的である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 1は、メチルである、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 2は、水素である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  5. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000031
    に相当し;
    4は、ハロゲン、メチルおよびエチルからなる群から選択される、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  6. 5は、水素である、請求項に記載の医薬組成物。
  7. 6は、C1~C6アルキルである、請求項に記載の医薬組成物。
  8. 7は、水素であり、R8は、水素である、請求項に記載の医薬組成物。
  9. 9は、C1~C6アルコキシである、請求項に記載の医薬組成物。
  10. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000032
    Figure 0007242681000033
    Figure 0007242681000034
    Figure 0007242681000035
    に相当する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  11. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000036
    に相当する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  12. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000037
    に相当する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  13. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000038
    に相当する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  14. 化合物は、構造において、
    Figure 0007242681000039
    に相当する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
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