以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下単に「プリンタ」と称する)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10を示す斜視図である。図1に示すように、プリンタ10は、記録媒体5に印刷を行う。記録媒体5は、例えば、記録紙である。ただし、記録媒体5は、記録紙に限定されない。記録媒体5には、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類以外に、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエステル等の樹脂材料から形成されたものや、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板および段ボール等から形成されたものが含まれる。記録媒体5のうちロール状に巻かれて用いられる記録媒体を第1記録媒体5Aとする。第1記録媒体5Aの厚みは、比較的薄い。第1記録媒体5Aは、比較的剛性が低く曲がり易い性質を有する。記録媒体5のうちシート状に形成された記録媒体を第2記録媒体5Bとする。第2記録媒体5Bの厚みは、比較的厚い。第2記録媒体5Bは、定型サイズである。第2記録媒体5Bは、比較的剛性が高く曲がり難い性質を有する。以下の説明では、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを総称して記録媒体5と称することがある。
以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、作業者がプリンタ10の正面を向いているときにプリンタ10の後部から作業者に向かう方向を前方、作業者からプリンタ10の後部に向かう方向を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。後述するインクヘッドユニット20(図2参照)は、左方および右方に移動可能に設けられている。プリンタ10の後側を上流側と称し、プリンタ10の前側を下流側としたとき、記録媒体5は、上流側から下流側に向けて搬送される。本実施形態では、インクヘッドユニット20の移動方向を主走査方向Yといい、記録媒体5の搬送方向を副走査方向Xという。ここでは、主走査方向Yは左右方向に対応し、副走査方向Xは前後方向に対応する。主走査方向Yと副走査方向Xとは直交している。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは特に限定される訳ではなく、プリンタ10の形態等に応じて適宜に設定可能である。
図1に示すように、プリンタ10は、主走査方向Yに延びる本体部40Aを有するベース部材40と、記録媒体5が載置されるプラテン15と、本体ケース50と、右脚部16Rと、左脚部16Lと、インクヘッドユニット20(図2参照)と、媒体支持装置12(図2参照)と、制御装置100とを備えている。右脚部16Rおよび左脚部16Lは、ベース部材40の下部(ここでは本体部40A)に取り付けられている。右脚部16Rおよび左脚部16Lは、ベース部材40を支持する。媒体支持装置12は、ロール状に巻かれた第1記録媒体5Aを支持する部材である。媒体支持装置12は、シート状に形成された第2記録媒体5Bは支持しない。
図1に示すように、ベース部材40は、本体部40Aと、第1左サイドフレーム41Lと、第1右サイドフレーム41Rと、第2左サイドフレーム42Lと、第2右サイドフレーム42Rとを備えている。第1左サイドフレーム41Lは、プラテン15より左方に配置され、本体部40Aから上方に延びる。第1右サイドフレーム41Rは、プラテン15より右方に配置され、本体部40Aから上方に延びる。第2左サイドフレーム42Lは、プラテン15より左方かつ第1左サイドフレーム41Lより右方に設けられ、上下方向に延びる。第2左サイドフレーム42Lは、本体部40Aから上方かつ前方に延びる。第2右サイドフレーム42Rは、プラテン15より右方かつ第1右サイドフレーム41Rより左方に設けられ、上下方向に延びる。第2右サイドフレーム42Rは、本体部40Aから上方かつ前方に延びる。第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rは、縦壁の一例である。
図1に示すように、プラテン15は、記録媒体5への印刷の際、記録媒体5を支持するものである。プラテン15は、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを載置可能に形成されている。プラテン15は、主走査方向Yに延びる。プラテン15は、ベース部材40に設けられている。プラテン15は、ベース部材40の中央部に設けられている。プラテン15は、ベース部材40の本体部40Aに支持されている。プラテン15は、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに当接させた状態で、第2左サイドフレーム42Lと第2右サイドフレーム42Rとの間に配置されている。図3に示すように、プラテン15は、上面が平坦状に形成された第1プラテン15Aと、上面が後方から前方(即ち副走査方向Xの上流側から下流側)に向けて斜め下方に傾く第2プラテン15Bと、上面が前方から後方(即ち副走査方向Xの下流側から上流側)に向けて斜め下方に傾く第3プラテン15Cと、を有する。第1プラテン15Aには、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bが載置される。第2プラテン15Bおよび第3プラテン15Cは、第1記録媒体5Aの移動をガイドする。第1記録媒体5Aは、第2プラテン15Bおよび第3プラテン15Cに沿って移動する。第2記録媒体5Bは、第2プラテン15Bおよび第3プラテン15Cに沿って移動しない。第2プラテン15Bは、第1プラテン15Aより前方(即ち副走査方向Xの下流側)に配置されている。第3プラテン15Cは、第1プラテン15Aより後方(即ち副走査方向Xの上流側)に配置されている。
図1に示すように、本体ケース50は、ベース部材40に取り付けられている。本体ケース50は、箱型状に形成されている。本体ケース50は、上壁51と、前壁52と、左前カバー54Lと、右前カバー54Rと、左側壁55L(図3参照)と、右側壁55Rと、後壁56(図3参照)と、下壁57(図3参照)とを備えている。図3に示すように、本体ケース50とプラテン15との間には第1開口58Aおよび第2開口58Bが形成されている。第1開口58Aは、インクヘッドユニット20の後述するキャリッジ22よりも前方に形成されている。第2開口58Bは、キャリッジ22よりも後方に形成されている。第1開口58Aおよび第2開口58Bは連通している。第1開口58Aは、開口の一例である。
図1に示すように、上壁51は、主走査方向Yに延びる。上壁51は、ベース部材40の上方に位置する。上壁51は、インクヘッドユニット20より上方に配置されている。前壁52は、上壁51の前端から前斜め下方に延びる。前壁52は、主走査方向Yに延びる。前壁52は、左前カバー54Lと右前カバー54Rとの間に位置する。図3に示すように、第1開口58Aは、例えば、前壁52と第2プラテン15Bとの間に形成されている。
左側壁55Lは、ベース部材40の本体部40Aの左端から上方に延びるように配置されている。左側壁55Lは、上壁51の左端、左前カバー54Lの左端および後壁56の左端を接続する。図1に示すように、右側壁55Rは、ベース部材40の本体部40Aの右端から上方に延びるように配置されている。右側壁55Rは、上壁51の右端、右前カバー54Rの右端および後壁56の右端を接続する。
図4に示すように、後壁56は、上壁51の後端から下方に延びる。図3に示すように、下壁57は、後壁56の下部から前方に延びる。下壁57は、ベース部材40の第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42R(図6参照)に接続されている。下壁57は、プラテン15より上方に位置する。第2開口58Bは、例えば、下壁57と第3プラテン15Cとの間に形成されている。
図1に示すように、左前カバー54Lは、上壁51の左側部分の前端から前斜め下方に延びる。左前カバー54Lは、上壁51の前端を中心に開閉可能に構成されている。左前カバー54Lは、プラテン15より左方に配置されている。右前カバー54Rは、上壁51の右側部分の前端から前斜め下方に延びる。右前カバー54Rは、上壁51の前端を中心に開閉可能に構成されている。右前カバー54Rは、プラテン15より右方に配置されている。
図2に示すように、プリンタ10は、主走査方向Yおよび上下方向に延びる中央壁17を備えている。中央壁17は、ベース部材40に支持されている。中央壁17は、プラテン15の上方に配置されている。中央壁17とプラテン15との間には、記録媒体5が通過可能な間隙15H(図3参照)が形成されている。中央壁17は、本体ケース50に収容されている。
図2に示すように、プリンタ10は、ガイドレール18を備えている。ガイドレール18は、主走査方向Yに延びる。ガイドレール18は、中央壁17に設けられている。ガイドレール18は、プラテン15の上方に配置されている。
図2に示すように、インクヘッドユニット20は、ベース部材40に設けられている。インクヘッドユニット20は、本体ケース50の内方に配置されている。インクヘッドユニット20は、プラテン15より上方に配置されている。インクヘッドユニット20は、キャリッジ22と、キャリッジ22に搭載される複数のインクヘッド24(図5参照)と、紫外線照射装置26A、26Bとを備えている。紫外線照射装置26A、26Bは、光照射装置の一例である。キャリッジ22は、ベース部材40に設けられている。キャリッジ22は、プラテン15より上方に位置する。キャリッジ22は、ガイドレール18に係合している。キャリッジ22は、ガイドレール18に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。
図2に示すように、プリンタ10は、キャリッジ移動機構30を備えている。キャリッジ移動機構30は、プラテン15に載置された記録媒体5に対してキャリッジ22を相対的に主走査方向Yに移動させる機構である。なお、キャリッジ移動機構30の構成は特に限定されない。キャリッジ移動機構30は、第1プーリ31と、第2プーリ32と、無端状のベルト33と、キャリッジモータ34とを備えている。第1プーリ31は、ガイドレール18の左端側に設けられている。第2プーリ32は、ガイドレール18の右端側に設けられている。ベルト33は、第1プーリ31と第2プーリ32とに巻き掛けられている。ベルト33は、キャリッジ22の背面上部に固定されている。第2プーリ32には、キャリッジモータ34が接続されている。ただし、キャリッジモータ34は、第1プーリ31に接続されていてもよい。ここでは、キャリッジモータ34が駆動して、第2プーリ32が回転することで、第1プーリ31と第2プーリ32との間においてベルト33が走行する。これにより、キャリッジ22は主走査方向Yに移動する。
図5に示すように、インクヘッド24は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長い形状に形成されている。複数のインクヘッド24(本実施形態では3つ)は、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。インクヘッド24は、副走査方向Xに並ぶ複数の第1ノズル24Aと、副走査方向Xに並ぶ複数の第2ノズル24Bと、第1ノズル24Aおよび第2ノズル24Bが形成されたノズル面24Cを備えている。第1ノズル24Aおよび第2ノズル24Bは微小であるため、図5では複数の第1ノズル24Aおよび複数の第2ノズル24Bを直線で表している。インクヘッド24の第1ノズル24Aおよび第2ノズル24Bは、記録媒体5に光硬化性インクを吐出する。本実施形態では、プリンタ10は3つのインクヘッド24を備えているが、インクヘッド24の数は3つに限定されない。
図1に示すように、プリンタ10は、インクカートリッジを収容するカートリッジ収容部19を備えている。カートリッジ収容部19は、本体ケース50に設けられている。カートリッジ収容部19は、本体ケース50の上壁51に設けられている。インクヘッド24(図5参照)は、カートリッジ収容部19に収容されたインクカートリッジ(図示せず)と連通されている。インクカートリッジには、それぞれ、光硬化性インクが貯留されている。
光硬化性インクは、光(例えば紫外線)が照射されると硬化する性質を有する。光硬化性インク(例えば紫外線硬化インク)は、顔料等の着色剤と光重合性モノマーと光重合開始剤系とを含み、必要に応じてその他の各種添加剤、例えば、光増感剤、重合禁止剤、捕捉剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、界面活性剤、レベリング剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、溶剤等を含み得る。光硬化性インクは、例えば、プロセスカラーインクやホワイトインクやグロスインクやメタリックインクである。例えば、プロセスカラーインクとしては、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク等が挙げられる。
紫外線照射装置26A、26Bは、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bに吐出された光硬化性インクに向けて紫外線を照射する。これにより、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5B上にインク層が形成される。紫外線照射装置26A、26Bは、キャリッジ22の主走査方向Yの両側にそれぞれ搭載されている。紫外線照射装置26A、26Bは、プラテン15より上方に位置する。図5に示すように、紫外線照射装置26Aは、インクヘッド24の左方に配置されている。紫外線照射装置26Bは、インクヘッド24の右方に配置されている。
図3に示すように、プリンタ10は、媒体移動機構35を備えている。媒体移動機構35は、プラテン15に載置された記録媒体5をインクヘッドユニット20に対して副走査方向Xに相対的に移動させるものである。媒体移動機構35は、プラテン15に載置された記録媒体5を副走査方向Xに移動させる。より詳細には、媒体移動機構35は、第1プラテン15Aに載置された第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを副走査方向Xに搬送する。媒体移動機構35は、複数のグリットローラ36(図1も参照)と、複数のピンチローラ37(図2も参照)とを備えている。
図1に示すように、グリットローラ36は、プラテン15(ここでは第1プラテン15A)に設けられている。グリットローラ36は、グリットローラ36の上部が外部に露出するように第1プラテン15Aに埋設されている。グリットローラ36は、主走査方向Yに並列している。グリットローラ36は、ピンチローラ37の下方に配置されている。グリットローラ36は、ピンチローラ37との間に記録媒体5を挟み込む。グリットローラ36とピンチローラ37との間に記録媒体5が挟まれた状態で、グリットローラ36に接続されたフィードモータ(図示せず)が駆動してグリットローラ36が回転すると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。即ち、グリットローラ36は、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを副走査方向Xに搬送するように構成されている。
図2に示すように、ピンチローラ37は、プラテン15より上方に配置されている。ピンチローラ37は、ガイドレール18より下方に配置されている。ピンチローラ37は、グリットローラ36と対向する位置に配置されている。ピンチローラ37は、プラテン15に載置された記録媒体5を上から押さえる。
図1に示すように、プリンタ10は、フロントカバー60を備えている。フロントカバー60は、第1開口58A(図3参照)を開閉する。図3に示すように、フロントカバー60が第1開口58Aを閉じているときには、フロントカバー60は、後方から前方に向けて斜め下方に傾斜している。フロントカバー60は、ベース部材40に設けられている。フロントカバー60は、ベース部材40の第1左サイドフレーム41L(図1および図3参照)および第1右サイドフレーム41R(図6参照)に支持されている。フロントカバー60は、第1左サイドフレーム41Lおよび第1右サイドフレーム41Rに回動自在に支持されている。フロントカバー60は、前壁52の前方に配置されている。フロントカバー60は、第1プラテン15Aより前方に配置されている。フロントカバー60が第1開口58Aを閉じているときには、フロントカバー60の下端60Bは、第2プラテン15Bより前方に位置する。なお、「フロントカバー60が第1開口58Aを閉じる」とは、フロントカバー60が第1開口58Aの少なくとも一部を閉じる場合と、第1開口58Aの全部を閉じる場合とを含む。
図1に示すように、プリンタ10は、紫外線照射装置26A、26B(図2参照)から照射された光がフロントカバー60とプラテン15との間(即ち第1開口58Aの一部)から外部に漏れることを抑制する板状部材71を有する下流側漏れ光抑制カバー70を備えている。なお、下流側漏れ光抑制カバー70(より詳細には板状部材71)は、紫外線照射装置26A、26B(図2参照)から照射された光のうち、外部に漏れる光を例えば5%以下(好ましくは0%)に抑制している。下流側漏れ光抑制カバー70は、漏れ光抑制カバーの一例である。板状部材71は、遮蔽部の一例である。後述するように、下流側漏れ光抑制カバー70は、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みに応じてフロントカバー60に対する角度が変更可能に構成されている。下流側漏れ光抑制カバー70は、ベース部材40に取り付けられている。下流側漏れ光抑制カバー70は、ベース部材40の第2左サイドフレーム42L(図1および図3参照)および第2右サイドフレーム42R(図6参照)に着脱自在に取り付けられている。
図2に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70は、主走査方向Yに延びる板状部材71と、板状部材71の右端71R(図2参照)および左端71L(図2参照)にそれぞれ設けられた支軸72(図7参照)と、板状部材71の後端部が上方に折り曲げられて形成された側壁71S(図3参照)を有している。なお、板状部材71の右端71Rおよび左端71Lに設けられた支軸72は、副走査方向Xに延びる直線に対して平面視で左右対称であるため、以下では板状部材71の右端71Rに設けられた支軸72について説明する。図7に示すように、支軸72は、主走査方向Yに延びる。支軸72は、板状部材71に接続された第1部分72Aと、第1部分72Aに接続されかつ第1部分72Aの軸径よりも大きな軸径を有する第2部分72Bと、板状部材71に固定された第3部分72Cとを有する。ここでは、第1部分72Aは、第3部分72Cを介して間接的に板状部材71に接続されている。第1部分72Aは、第2右サイドフレーム42Rに形成された溝43(図8参照)に挿入される部分である。第2部分72Bは、後述する第1検出センサ75(図8参照)の押圧プレート78に接触する部分である。側壁71Sは、フロントカバー60の下端60Bと下流側漏れ光抑制カバー70との隙間から、フロントカバー60の内側(即ちインクヘッドユニット20側)に作業者の指等が入り込むことを防止する壁であって、上記隙間を塞ぐように板状部材71に対して垂直に突出形成されている。図16に示すように、側壁71Sは、ガイドテーブル45の上面(即ち第2記録媒体5Bが載置される面)に対して垂直に突出形成されている。なお、側壁71Sは、板状部材71に対して垂直に突出形成されているが、これに限定されず、例えば、板状部材71に対して斜め上方に傾斜していてもよい。
図1、図2および図3に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70は、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みが比較的薄い場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷を行う場合)、フロントカバー60に対して第1の角度でベース部材40に取り付けられる。ここでは、下流側漏れ光抑制カバー70は、フロントカバー60と略平行である。図3に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、少なくともフロントカバー60の下端60Bより下方において上下方向に延びる。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、後方から前方に向けて下降傾斜するように(即ち斜め下方に傾くように)配置されている。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71の上端70Tは、フロントカバー60の下端60Bより上方かつ後方に位置する。板状部材71の上端70Tは、プラテン15より上方に位置する。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71の下端70Bは、プラテン15の下端15Xより下方に位置する。下流側漏れ光抑制カバー70は、プラテン15より前方に位置する。図2に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、正面視で(即ち副走査方向Xの下流側から見たときに)プラテン15と重なるように配置されている。
図13、図14および図15に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70は、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みが比較的厚い場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行う場合)、フロントカバー60に対して第2の角度でベース部材40に取り付けられる。ここでは、下流側漏れ光抑制カバー70は、フロントカバー60に対する角度はα(図15参照)である。図15に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、フロントカバー60の下端60Bより下方において副走査方向Xの下流側に延びるように配置されている。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、プラテン15の少なくとも一部(ここでは第2プラテン15B)の上方に配置されている。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、水平方向に延びるように配置されている。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71の前端70F(即ち副走査方向Xの下流側の端部)は、フロントカバー60より前方に位置する。板状部材71の前端70Fは、第2左サイドフレーム42Lの前端42LFより前方に位置する。下流側漏れ光抑制カバー70は、第1プラテン15Aより前方に位置する。下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71の後端70R(即ち副走査方向Xの上流側の端部、上述した側壁71S)は、フロントカバー60の下端60Bよりも後方に位置する。図14に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71は、正面視でプラテン15の一部(ここでは第2プラテン15Bの一部)と重なるように配置されている。
図8に示すように、プリンタ10は、下流側漏れ光抑制カバー70が取り付けられているか否かを検出する第1検出センサ75を備えている。第1検出センサ75は、検出センサの一例である。第1検出センサ75は、支軸72が第1検出センサ75に接触したときに、下流側漏れ光抑制カバー70が取り付けられていることを検出する。第1検出センサ75は、第2右サイドフレーム42Rに設けられている。第1検出センサ75は、第2右サイドフレーム42Rの主走査方向Yの面のうちプラテン15と離接する面の反対側の面に設けられている。ここでは、第1検出センサ75は、第2右サイドフレーム42Rの右面に設けられている。第1検出センサ75は、箱状の本体部76と、本体部76に設けられかつ押圧されたときにオン状態となり下流側漏れ光抑制カバー70が取り付けられていることを検知するスイッチ77と、上下方向に移動可能に本体部76に設けられかつ支軸72の第2部分72Bに上方から押圧されることによってスイッチ77を押圧する押圧プレート78と、を備えている。押圧プレート78は、弾性変形可能な薄い板部材である。
図8に示すように、第2右サイドフレーム42Rの上端42Tには、溝43が形成されている。溝43は、支軸72の第1部分72Aが通過可能な大きさに形成されている。第2右サイドフレーム42Rは、溝43において支軸72の第1部分72Aを支持する。溝43は、支軸72が第1検出センサ75と接触していないときに側面視で(即ち主走査方向Yから見て)第1検出センサ75の一部と重なる。本実施形態では、溝43は、支軸72の第2部分72Bが第1検出センサ75の押圧プレート78と接触していないときに側面視で押圧プレート78と重なる。図9に示すように、側面視で支軸72の第2部分72Bは溝43より大きくなるように形成されている。即ち、溝43は、支軸72の第2部分72Bが通過不可能な大きさに形成されている。このため、下流側漏れ光抑制カバー70を第2右サイドフレーム42Rに取り付けるときには、図10の矢印A1に示すように、溝43の側方から支軸72が溝43を通過することができない。従って、図11の矢印A2に示すように、溝43の上方から支軸72を溝43に嵌め込むことによって、下流側漏れ光抑制カバー70を第2右サイドフレーム42Rに取り付けることができる。
図3および図6に示すように、プリンタ10は、下流側漏れ光抑制カバー70を支持する支持部材65を備えている。図3に示すように、支持部材65は、第2左サイドフレーム42Lに設けられている。図6に示すように、支持部材65は、第2右サイドフレーム42Rに設けられている。なお、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに設けられた支持部材65は、副走査方向Xに延びる直線に対して平面視で左右対称であるため、以下では第2右サイドフレーム42Rに設けられた支持部材65について説明する。図12に示すように、支持部材65は、第2右サイドフレーム42Rに取り付けられる固定壁65Aと、固定壁65Aの前端から左方に延びかつ下流側漏れ光抑制カバー70を支持する第1支持壁65Bと、固定壁65Aの上端から左方に延びかつ下流側漏れ光抑制カバー70を支持する第2支持壁65Cと、を備えている。第1支持壁65Bは、後方から前方に向けて下降傾斜している(即ち斜め下方に傾いている)。第2支持壁65Cは、水平方向に延びる。なお、図6に示すように、第1支持壁65Bは、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みが比較的薄い場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷を行う場合)に下流側漏れ光抑制カバー70を支持する。このとき、第2支持壁65Cは、下流側漏れ光抑制カバー70を支持していない。ここで、図7は、第1記録媒体5Aがプラテン15に載置される場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷される場合)に、下流側漏れ光抑制カバー70が第2右サイドフレーム42Rに取り付けられた状態を示す平面図である。また、図9は、第1記録媒体5Aがプラテン15に載置される場合に、下流側漏れ光抑制カバー70が第2右サイドフレーム42Rに取り付けられた状態を示す側面図である。また、図16に示すように、第2支持壁65Cは、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みが比較的厚い場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行う場合)に下流側漏れ光抑制カバー70を支持する。このとき、第1支持壁65Bは、下流側漏れ光抑制カバー70を支持していない。本実施形態では、後述するように第2支持壁65Cはガイドテーブル45を介して間接的に下流側漏れ光抑制カバー70を支持する。第2支持壁65Cは、ガイドテーブル45を支持する。より詳細には、第2支持壁65Cは、ガイドテーブル45の後述する載置部45Aを支持する。ここで、図17は、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷される場合)に、下流側漏れ光抑制カバー70が第2右サイドフレーム42Rに取り付けられた状態を示す平面図である。また、図18は、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合に、下流側漏れ光抑制カバー70が第2右サイドフレーム42Rに取り付けられた状態を示す側面図である。
図16に示すように、プリンタ10は、プラテン15から搬送された第2記録媒体5Bの移動をガイドするガイドテーブル45を備えている。即ち、ガイドテーブル45は、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行うとき)に用いられる。ガイドテーブル45は、ベース部材40に着脱可能に設けられている。ガイドテーブル45は、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられる。図15に示すように、ガイドテーブル45は、第1プラテン15Aより前方(即ち副走査方向Xの下流側)に配置されている。ガイドテーブル45は、第1プラテン15Aより下方かつ第2プラテン15Bの一部より上方に配置されている。ガイドテーブル45は、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71より下方に配置されている。ガイドテーブル45は、第2記録媒体5Bが載置される平坦状の上面を有する載置部45Aと、載置部45Aの前方に位置しかつ第2記録媒体5Bが載置される傾斜面を有する傾斜部45Bと、載置部45Aの後方に位置しかつ第2記録媒体5Bが載置されない後端部45Rとを備えている。載置部45Aは、第1プラテン15Aより下方かつ第2プラテン15Bの一部より上方に位置する。載置部45Aの上面は、例えば、水平面と平行である。ここで、第2記録媒体5Bは、比較的剛性が高く曲がり難い性質を有するため、第1プラテン15Aから搬送された第2記録媒体5Bは、第2プラテン15Bに沿うことなく、載置部45Aの上面上に移動する。図19に示すように、載置部45Aは、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びる。載置部45Aの主走査方向Yの長さは、プラテン15の主走査方向のYの長さと同じである。図15に示すように、傾斜部45Bは、載置部45Aの前端から前方に(即ち載置部45Aの副走査方向Xの下流側の端部から下流側に)向けて延びる。傾斜部45Bは、上面が後方から前方(即ち副走査方向Xの上流側から下流側)に向けて斜め下方に傾いている。傾斜部45Bの副走査方向Xの長さは、載置部45Aの副走査方向Xの長さより短い。載置部45Aの上面と傾斜部45Bの上面とのなす角度βは、例えば、200°~240°(例えば210°)である。後端部45Rは、後方に向けて突出する略L字形状に形成されている。これにより、第1プラテン15Aから搬送された第2記録媒体5Bの端面がガイドテーブル45に引っかかるのを抑制できるため、第2記録媒体5Bがスムーズに搬送される。ガイドテーブル45の前端45F(即ち傾斜部45Bの前端)は、下流側漏れ光抑制カバー70の前端70Fより後方に位置する。ガイドテーブル45の前端45F(即ち傾斜部45Bの前端)は、第2プラテン15Bの前端15BF(即ち副走査方向Xの下流側の端部)よりも前方(即ち副走査方向Xの下流側)に位置する。ガイドテーブル45の後端部45Rは、下流側漏れ光抑制カバー70の後端70Rより後方に位置する。ここで、側面視で(ここでは主走査方向Yの右方から左方を見たときに)、第2記録媒体5Bの副走査方向Xの長さLXは、グリットローラ36からガイドテーブル45の前端45Fまでの長さLYよりも長い。
図19に示すように、ガイドテーブル45は、載置部45Aの左端および右端に設けられ、載置部45Aを第2左サイドフレーム42Lに支持させると共に下流側漏れ光抑制カバー70を下方から支持するカバー支持壁47とを備えている。なお、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに支持させるカバー支持壁47は、副走査方向Xに延びる直線に対して平面視で左右対称であるため、以下では第2左サイドフレーム42Lに設けられたカバー支持壁47について説明する。カバー支持壁47は、ガイドテーブル45を取り付ける際に第2左サイドフレーム42Lに対向して配置される固定壁47Aと、固定壁47Aの下端から右方に延びかつ載置部45Aと接続する第1側壁47Bと、固定壁47Aの上端から右方に延びかつ下流側漏れ光抑制カバー70を支持する第2壁47Cと、を備えている。
図15および図16に示すように、下流側漏れ光抑制カバー70は、ガイドテーブル45上を移動する第2記録媒体5Bの浮き上がりを抑制する抑制部材110を有している。抑制部材110は、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行うとき)に用いられる。抑制部材110は、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71に着脱可能に設けられている。図16に示すように、抑制部材110は、板状部材71の後部(即ち副走査方向Xの上流側)に設けられている。抑制部材110は、フロントカバー60より後方に設けられている。抑制部材110は、第1プラテン15Aより前方(即ち副走査方向Xの下流側)に設けられている。抑制部材110は、板状部材71の裏面に設けられている。抑制部材110は、板状部材71からガイドテーブル45に向けて突出する。即ち、抑制部材110は、板状部材71から下方に向けて突出する。抑制部材110は、例えば、直方体形状に形成されている。抑制部材110は、第2記録媒体5Bのうち非印刷領域(即ちインクが吐出されない領域)と接触可能に配置されるとよい。抑制部材110は、第2記録媒体5Bと接触するため、第2記録媒体5Bとの摩擦抵抗の少ない材質から形成されているとよい。抑制部材110は、例えば、樹脂材料(例えばポリアセタール樹脂)から形成されている。例えば、板状部材71が金属材料から形成されている場合には、抑制部材110のうち板状部材71と対向する面には磁石115が設けられ、抑制部材110は磁石115を介して板状部材71に取り付けられる。このとき、抑制部材110は、板状部材71に対して主走査方向Yおよび副走査方向Xの位置を自由に変更することができる。本実施形態では、抑制部材110は、第2記録媒体5Bの右端部の浮き上がりを抑制する第1抑制部材111と、第2記録媒体5Bの左端部の浮き上がりを抑制する第2抑制部材112とを含む。第1抑制部材111および第2抑制部材112は、第2記録媒体5Bのうち上記非印刷領域と接触可能に配置される。抑制部材110は抑制部の一例であり、第1抑制部材111は第1抑制部の一例であり、第2抑制部材112は第2抑制部の一例である。
ここで、第2記録媒体5Bは上述したように比較的剛性が高く曲がり難い性質を有するが、第2記録媒体5Bの坪量(厚み)によってはガイドテーブル45の前端45Fからの垂れ具合が異なり、ガイドテーブル45上で大きく湾曲して下流側漏れ光抑制カバー70と接触する虞がある。第2記録媒体5Bのうち下流側漏れ光抑制カバー70と接触する領域には、通常インクが吐出されているため、下流側漏れ光抑制カバー70と接触することによって印刷画質が低下する虞がある。そこで、下流側漏れ光抑制カバー70の板状部材71に抑制部材110を取り付けることによって、ガイドテーブル45上を移動する第2記録媒体5Bの浮き上がりを抑制することができ、第2記録媒体5Bと下流側漏れ光抑制カバー70とが接触することを抑制することができる。
図4に示すように、プリンタ10は、紫外線照射装置26A、26B(図2参照)から照射された光が第2開口58B(図3参照)から外部に漏れることを抑制する上流側漏れ光抑制カバー80を備えている。なお、上流側漏れ光抑制カバー80(より詳細には後述する板部材82および板部材87)は、紫外線照射装置26A、26B(図2参照)から照射された光のうち、外部に漏れる光を例えば5%以下(好ましくは0%)に抑制している。上流側漏れ光抑制カバー80は、第1漏れ光抑制カバー81と第2漏れ光抑制カバー86(図24参照)とを備えている。後述するように、第1漏れ光抑制カバー81および第2漏れ光抑制カバー86は、プラテン15に載置される記録媒体5の厚みに応じてその取り付け態様が異なる。
図4に示すように、第1漏れ光抑制カバー81は、背面視で(即ち副走査方向Xの上流側から見たときに)、第2開口58B(図3も参照)と重なる閉位置CPと、第2開口58Bと重ならない開位置OP(図15参照)との間で回動可能なように第2左サイドフレーム42L(図3参照)および第2右サイドフレーム42R(図6参照)に取り付けられている。図3に示すように、第1漏れ光抑制カバー81は、プラテン15より後方に位置する。第1漏れ光抑制カバー81は、第1記録媒体5Aがプラテン15に載置される場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷される場合)、および、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷される場合)のいずれの場合にも、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられている。なお、第1漏れ光抑制カバー81は、第1記録媒体5Aに印刷を行う場合には閉位置CPに位置し、第2記録媒体5Bに印刷を行う場合には開位置OPに位置する。本体ケース50の後壁56には磁石(図示せず)設けられているため、第1漏れ光抑制カバー81を上方に回動させると第1漏れ光抑制カバー81は開位置OPに位置した状態が保持され、上記磁力に反して第1漏れ光抑制カバー81を下方に回動させると第1漏れ光抑制カバー81は閉位置CPに復帰する。
図3に示すように、第1漏れ光抑制カバー81は、主走査方向Yに延びる板部材82と、板部材82の左端および右端に設けられかつ第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに回動自在に取り付けられた支軸83と、第2検出センサ95と接触する押圧板84とを備えている。板部材82は、紫外線照射装置26A、26Bから照射された光が本体ケース50から外部(後側)に漏れることを抑制する部材であって、板金を折り曲げて構成されている。第1漏れ光抑制カバー81が閉位置CPに位置するときにおいて、板部材82は、主走査方向Yおよび上下方向に延びる第1部分82Aと、第1部分82Aの上端から前方に延びる第2部分82Bと、第1部分82Aの下端から前方に延びる第3部分82Cと、第3部分82Cの前方から上方に延びる第4部分82Dとを有する。図20に示すように、支軸83は主走査方向Yに延びる。支軸83は板部材82の第2部分82Bに設けられている。押圧板84は、板部材82の第1部分82Aに固定される固定壁84Aと、固定壁84Aから離れる方向に向けて突出し(図20に示す例では後方に向けて突出し)かつ第2検出センサ95の押圧プレート98を押圧可能な押圧壁84Bとを有する。図23に示すように、押圧壁84Bは、第1漏れ光抑制カバー81が閉位置CPに位置するときに、第2検出センサ95の押圧プレート98を押圧して第2検出センサ95のスイッチ97を押圧するように構成されている。
図15に示すように、第2漏れ光抑制カバー86は、背面視で、第2開口58Bの少なくとも一部と重なるように第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42R(図16参照)に着脱自在に設けられている。図15に示すように、第2漏れ光抑制カバー86は、第1プラテン15Aより後方に位置する。第2漏れ光抑制カバー86の後端86Rは、プラテン15より後方に位置する。第2漏れ光抑制カバー86の後端86Rは、本体ケース50(ここでは後壁56)より後方に位置する。第2漏れ光抑制カバー86は、第1記録媒体5Aがプラテン15に載置される場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷を行う場合)には、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rから取り外され、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行う場合)には、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられている。
図15に示すように、第2漏れ光抑制カバー86は、主走査方向Yに延びる板部材87と、第2検出センサ95と接触する押圧板88とを備えている。第2漏れ光抑制カバー86が第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられているときにおいて、板部材87は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びる第1部分87Aと、第1部分87Aの前端から前斜め下方に延びる第2部分87Bと、第1部分87Aの後端から下方に延びる第3部分87Cと、第1部分87Aの左端および右端から上方に向けて延びかつ第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに固定される第4部分87Dと、を有する。第1部分87Aは、第2記録媒体5Bが載置される載置面87AA(図25参照)を有する。載置面87AAは、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びる。図26に示すように、押圧板88は、板部材87の第1部分87Aに固定される固定壁88Aと、固定壁88Aから離れる方向(図26に示す例では下方)に向けて突出する縦壁88Bと、縦壁88Bから離れる方向(図26に示す例では前方)に向けて突出しかつ第2検出センサ95の押圧プレート98(図20参照)を押圧可能な押圧壁88Cとを有する。押圧壁88Cは、第2漏れ光抑制カバー86が第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられているときに、第2検出センサ95の押圧プレート98を押圧して第2検出センサ95のスイッチ97を押圧するように構成されている。
図21に示すように、プリンタ10は、上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられているか否かを検出する第2検出センサ95を備えている。本実施形態では、第2検出センサ95は、第1検出センサ75と同じ構成である。第2検出センサ95は、第1漏れ光抑制カバー81の押圧板84の押圧壁84Bが第2検出センサ95に接触したとき、および、第2漏れ光抑制カバー86の押圧板88の押圧壁88C(図26参照)が第2検出センサ95に接触したときに、上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられていることを検出する。第2検出センサ95は、第2左サイドフレーム42Lに設けられている。第2検出センサ95は、第2左サイドフレーム42Lの主走査方向Yの面のうちプラテン15側の面に設けられている。ここでは、第2検出センサ95は、第2左サイドフレーム42Lの右面に設けられている。第2検出センサ95は、箱状の本体部96と、本体部96に設けられかつ押圧されたときにオン状態となり上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられていることを検知するスイッチ97と、前後方向(即ち副走査方向X)に移動可能に本体部96に設けられかつ第1漏れ光抑制カバー81の押圧板84の押圧壁84Bまたは第2漏れ光抑制カバー86の押圧板88の押圧壁88Cに後方から押圧されることによってスイッチ97を押圧する押圧プレート98と、を備えている。押圧プレート98は、弾性変形可能な薄い板部材である。なお、図21では、後述するカバー部材99の図示を省略している。
第2検出センサ95は、第1記録媒体5Aがプラテン15に載置される場合(即ち第1記録媒体5Aに印刷を行う場合)には、第1漏れ光抑制カバー81が閉位置CP(図22参照)に位置するときに、上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられていることを検出するように構成されている。また、第2検出センサ95は、第2記録媒体5Bがプラテン15に載置される場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行う場合)には、第1漏れ光抑制カバー81が開位置OPに位置しかつ第2漏れ光抑制カバー86が第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられているときに、上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられていることを検出するように構成されている。
図20に示すように、第2検出センサ95の周囲には、第2検出センサ95を覆うカバー部材99が配置されている。カバー部材99は、第2左サイドフレーム42Lに取り付けられている。カバー部材99は、第1漏れ光抑制カバー81の押圧板84の固定壁84Aおよび第2漏れ光抑制カバー86の押圧板88の縦壁88B(図26参照)と接触して、押圧板84の押圧壁84Bおよび押圧板88の押圧壁88Cが第2検出センサ95の押圧プレート98を過度に押圧することを抑制する部材である。カバー部材99には、開口99Aが形成されている。開口99Aは、背面視で第2検出センサ95の押圧プレート98と重なる。
図3に示すように、プリンタ10は、第2漏れ光抑制カバー86を支持する支持プレート90を備えている。支持プレート90は、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42R(図6参照)にそれぞれ取り付けられている。なお、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに取り付けられた支持プレート90は、副走査方向Xに延びる直線に対して平面視で左右対称であるため、以下では第2左サイドフレーム42Lに設けられた支持プレート90について説明する。図20および図21に示すように、支持プレート90は、副走査方向Xに延びる。支持プレート90は、第2左サイドフレーム42Lに固定される固定壁90Aと、固定壁90Aから離れる方向(ここでは右方)に延び、第2漏れ光抑制カバー86を下方から支持する支持壁90Bとを有する。支持プレート90は、第2検出センサ95より上方に配置されている。
制御装置100は、記録媒体5への画像の印刷を制御する装置である。制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図1に示すように、制御装置100は、本体ケース50内に設けられている。
制御装置100は、フィードモータ(図示せず)の駆動を制御してグリットローラ36の回転を制御する。これにより、プラテン15に載置された記録媒体5の副走査方向Xの移動を制御する。制御装置100は、キャリッジモータ34の駆動を制御することで、キャリッジ22を主走査方向Yに移動させる。即ち、インクヘッド24および紫外線照射装置26A、26Bを主走査方向Yに移動させる。制御装置100は、インクヘッド24の第1ノズル24Aおよび第2ノズル24Bからインクを吐出するタイミングやインクの吐出量等を制御する。制御装置100は、紫外線照射装置26A、26Bから記録媒体5に吐出された光硬化性インクに光を照射するタイミングや光量等を制御する。
制御装置100は、第1検出センサ75によって下流側漏れ光抑制カバー70が取り付けられていることが検出されかつ第2検出センサ95によって上流側漏れ光抑制カバー80が取り付けられていることが検出されたときに、インクヘッド24から記録媒体5に光硬化性インクを吐出しかつ紫外線照射装置26A、26Bから光を照射するように構成されている。即ち、本実施形態のプリンタ10では、下流側漏れ光抑制カバー70および上流側漏れ光抑制カバー80のいずれもが第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに確実に取り付けられているときにのみ、記録媒体5に印刷することができるように構成されている。また、制御装置100は、下流側漏れ光抑制カバー70および上流側漏れ光抑制カバー80の少なくともいずれか一方が第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rから取り外されると、インクヘッド24から記録媒体5に光硬化性インクを吐出すること、および、紫外線照射装置26A、26Bから光を照射することを停止するように構成されている。
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、シート状に形成された第2記録媒体5Bを用いるときには、ベース部材40にガイドテーブル45を取り付けることによって、第1プラテン15Aから搬送された第2記録媒体5Bの移動がガイドテーブル45にガイドされる。ここで、ガイドテーブル45は、第1プラテン15Aより下方かつ第2プラテン15Bの一部より上方に位置する載置部45Aを備えている。載置部45Aは、平坦状の上面を有するため、比較的厚みの厚い第2記録媒体5Bを大きく曲げることなく搬送することができる。また、ロール状に巻かれた第1記録媒体5Aを用いるときには、ベース部材40からガイドテーブル45を取り外すことによって、第1プラテン15Aから搬送された第1記録媒体5Aの移動が第2プラテン15Bにガイドされる。ここで、第2プラテン15Bは、上面が後方から前方に向けて斜め下方に傾いているが、比較的厚みの薄い第1記録媒体5Aは曲がりやすい性質を有するため、第1記録媒体5Aを第2プラテン15Bの上面に沿って搬送することができる。このように、ベース部材40にガイドテーブル45を取り付けることによって、第1記録媒体5Aを搬送する構造を用いて第2記録媒体5Bを搬送することができる。即ち、ガイドテーブル45をベース部材40に着脱することによって、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを選択的に使用することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、ガイドテーブル45は、載置部45Aの前端から前方に向けて延び、かつ、上面が後方から前方に向けて斜め下方に傾いた傾斜部45Bをさらに備えている。これにより、第2記録媒体5Bは、傾斜部45Bに沿って移動することになる。このとき、第2記録媒体5Bの先端部分は、傾斜部45Bの先端部分(ここではガイドテーブル45の前端45F)と、載置部45Aおよび傾斜部45Bの接続部分45C(図18参照)との2点で接するため、傾斜部45Bの先端部分と上述した接続部分45Cとの間における第2記録媒体5Bには、上記2点において張力が加えられる。よって、ガイドテーブル45に載置されていない部分(第2記録媒体5Bの下流側部分)は、この張力が加えられた部分を起点として垂れ下がるため、第2記録媒体5Bとガイドテーブル45との接点部分における第2記録媒体5Bの浮き上がりを抑制できる。一方、第2記録媒体5Bの先端部分がガイドテーブル45と1点で接する場合(即ちガイドテーブル45が傾斜部45Bを有さない場合)は、第2記録媒体5Bとガイドテーブル45との接点部分を起点として第2記録媒体5Bが垂れ下がるため、上記接点部分を起点に第2記録媒体5Bが浮き上がる。従って、第2記録媒体5Bの搬送時において、ガイドテーブル45の傾斜部45Bにより、第2記録媒体5Bとガイドテーブル45との接点部分における浮き上がりを抑制できるので、第2記録媒体5Bとキャリッジ22とが接触することを抑制することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、側面視で、第2記録媒体5Bの副走査方向Xの長さLXは、グリットローラ36からガイドテーブル45の前端45Fまでの長さLYよりも長い。ここで、第2記録媒体5Bの副走査方向Xの長さLXが、グリットローラ36からガイドテーブル45の前端45Fまでの長さLYよりも短い場合には、印刷開始時に第2記録媒体5Bをガイドテーブル45に載置する場合において、第2記録媒体5Bはガイドテーブル45に載置されない部分を有しないので、第2記録媒体5Bにはガイドテーブル45から垂れ下がる部分は発生しない。一方、第2記録媒体5Bの副走査方向Xの長さLXが、グリットローラ36からガイドテーブル45の前端45Fまでの長さLYよりも長い場合は、印刷開始時に第2記録媒体5Bをガイドテーブル45に載置する場合において、第2記録媒体5Bはガイドテーブル45に載置されない部分を有するので、第2記録媒体5Bにはガイドテーブル45から垂れ下がる部分が発生する。この場合であっても、傾斜部45Bの先端部分(ここではガイドテーブル45の前端45F)と、載置部45Aおよび傾斜部45Bの接続部分45C(図18参照)とによって第2記録媒体5Bの全体の浮き上がりが抑制されているため、第2記録媒体5Bがグリットローラ36付近で浮き上がることによって第2記録媒体5Bとキャリッジ22とが接触することが抑制される。
本実施形態のプリンタ10によると、ガイドテーブル45の前端45Fは、第2プラテン15Bよりも前方に位置する。これにより、副走査方向Xの長さLXが比較的長い第2記録媒体5Bについても、第2記録媒体5Bを大きく曲げることなく搬送することができる。
本実施形態のプリンタ10は、紫外線照射装置26A、26Bから照射された光がフロントカバー60とプラテン15との間から外部に漏れることを抑制する板状部材71を有し、ベース部材40または本体ケース50に取り付けられる漏れ下流側漏れ光抑制カバー70、を備え、ガイドテーブル45は、板状部材71より下方に配置される。これにより、紫外線照射装置26A、26Bから照射された光がフロントカバー60とプラテン15との間から外部に漏れることを抑制することができると共に、比較的厚みのある第2記録媒体5Bを大きく曲げることなく搬送することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、ベース部材40に設けられた支持部材65は、第1記録媒体5Aが搬送される場合に、下流側漏れ光抑制カバー70を支持しかつ後方から前方に向けて下降傾斜する第1支持壁65Bと、第2記録媒体5Bが搬送される場合に、下流側漏れ光抑制カバー70を支持しかつ水平方向に延びる第2支持壁65Cと、を含む。このように、支持部材65を用いることによって、下流側漏れ光抑制カバー70のフロントカバー60に対する角度を容易に変更することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、第2支持壁65Cは、ガイドテーブル45の載置部45Aを支持するように構成され、ガイドテーブル45は、下流側漏れ光抑制カバー70を下方から支持するカバー支持壁47を備えている。このように、支持部材65におけるガイドテーブル45の支持部分を変更することによって、ガイドテーブル45の着脱に対応させて、下流側漏れ光抑制カバー70のフロントカバー60に対する角度を所定の角度に変更することができる。よって、第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bのいずれを印刷する場合であっても、一種類の下流側漏れ光抑制カバー70の取り付け角度を変更することで、紫外線照射装置26A、26Bから照射された光がフロントカバー60とプラテン15との間から外部に漏れることを抑制することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、下流側漏れ光抑制カバー70の前端70Fは、ガイドテーブル45の前端45Fより前方に位置する。これにより、紫外線照射装置26A、26Bから照射された光が下流側漏れ光抑制カバー70とガイドテーブル45との間から上方に向けて漏れることが抑制される。
本実施形態のプリンタ10によると、下流側漏れ光抑制カバー70は、板状部材71の副走査方向Xの上流側に設けられ、かつ、板状部材71からガイドテーブル45に向けて突出し、かつ、ガイドテーブル45上を移動する第2記録媒体5Bの浮き上がりを抑制する抑制部材110を有する。これにより、第2記録媒体5Bと下流側漏れ光抑制カバー70との接触を抑制することができ、第2記録媒体5Bに印刷された画像の品質の低下が抑制される。なお、ガイドテーブル45の副走査方向Xの長さが十分に長い場合には、第2記録媒体5Bがガイドテーブル45の副走査方向Xの下流側の端部(ここでは前端45F)から垂れ下がってもほとんど浮き上がらないが、この場合にはガイドテーブル45の面積が大きくなるため、プリンタの設置場所に制約が生じる。また、ガイドテーブル45の副走査方向Xの長さが比較的短い場合には、ガイドテーブル45の面積は小さくなるが、第2記録媒体5Bがガイドテーブル45の副走査方向Xの下流側の端部(ここでは前端45F)から垂れ下がることによって容易に浮き上がってしまう。しかしながら、本実施形態のプリンタ10のように、下流側漏れ光抑制カバー70に抑制部材110を設けることによって、ガイドテーブル45の長さに関わらず、第2記録媒体5Bの浮き上がりを抑制することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、抑制部材110は、板状部材71に着脱可能に設けられている。これにより、板状部材71に対する抑制部材110の主走査方向Yの位置および副走査方向Xの位置を変更することができ、第2記録媒体5Bの大きさに応じて適切な位置に配置することができる。また、第2記録媒体5Bの非印刷領域(即ち余白部分)と抑制部材110とが接触するように、抑制部材110の位置を変更することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、抑制部材110は、第2記録媒体5Bの主走査方向Yの一方側の端部(ここでは右端部)の浮き上がりを抑制する第1抑制部材111と、第2記録媒体5Bの主走査方向Yの他方側の端部(ここでは左端部)の浮き上がりを抑制する第2抑制部材112とを含む。第1プラテン15Aやガイドテーブル45周辺の雰囲気温度が比較的高い場合には、第2記録媒体5Bの主走査方向Yの両端部(即ち左端部および右端部)に反りが発生して、第2記録媒体5Bの両端部の少なくとも一方がキャリッジ22と接触する虞があるが、第1抑制部材111および第2抑制部材112を設けることによって、第2記録媒体5Bの両端部の浮き上がりを抑制することができるため、第2記録媒体5Bとキャリッジ22との接触を抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態では、フロントカバー60は、第1左サイドフレーム41Lおよび第1右サイドフレーム41Rに回動自在に設けられていたが、本体ケース50に回動自在に設けられていてもよい。また、下流側漏れ光抑制カバー70および上流側漏れ光抑制カバー80は、第2左サイドフレーム42Lおよび第2右サイドフレーム42Rに着脱自在に設けられていたが、本体ケース50に着脱自在に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、第1検出センサ75は、第2右サイドフレーム42Rに設けられていたが、第2左サイドフレーム42Lに設けられていてもよい。また、第2検出センサ95は、第2左サイドフレーム42Lに設けられていたが、第2右サイドフレーム42Rに設けられていてもよい。
上述した実施形態では、第1部分72Aは、第3部分72Cを介して間接的に板状部材71に接続されているが、第1部分72Aは板状部材71に直接的に接続されていてもよい。
上述した実施形態では、下流側漏れ光抑制カバー70は、フロントカバー60に対して異なる2つの角度で取り付けられるように構成されていたが、異なる3つ以上の角度で取り付けられるように構成されていてもよい。また、下流側漏れ光抑制カバー70は、記録媒体5の厚みが比較的薄い場合は副走査方向Xにおける下流側に向かって下降傾斜するように配置されているが、傾斜状態で配置されていなくてもよい。例えば、フロントカバー60が傾斜状態ではなく上下に延びている場合(第1プラテン15Aに対して直交する方向に延びている場合)には、フロントカバー60の延出方向に対応させて上下方向に延びるように配置されていてもよい。また、記録媒体5の厚みが比較的厚い場合は副走査方向Xにおける下流側に向かって水平方向に延びるように配置されているが、フロントカバー60の上下方向における長さを変更した場合等は、下流側漏れ光抑制カバー70の副走査方向Xにおける上流側の端部の位置が変更される。この場合は、下流側漏れ光抑制カバー70の副走査方向Xにおける上流側の端部の位置に対応させて下流側漏れ光抑制カバー70を下降傾斜させたり上昇傾斜させたりして配置してもよい。
上述した実施形態では、インクヘッド24の第1ノズル24Aおよび第2ノズル24Bは、記録媒体5に光硬化性インクを吐出するように構成され、インクヘッドユニット20は、紫外線照射装置26A、26Bを備えていたが、これに限定されない。ベース部材40に着脱可能なガイドテーブル45を備えたプリンタ10において、厚みの異なる第1記録媒体5Aおよび第2記録媒体5Bを選択的に用いるとき、使用するインクは溶剤インクや水性インクであってもよく、これらのインクを用いる場合には紫外線照射装置26A、26Bは不要である。
上述した実施形態では、記録媒体5の厚みが比較的厚い場合(即ち第2記録媒体5Bに印刷を行う場合)にガイドテーブル45を用いていた。しかしながら、ガイドテーブル45は、ロール状の第1記録媒体5Aではなくシート状の第2記録媒体5Bに印刷する場合に用いるものであり、この場合には、第2記録媒体5Bの厚みは比較的薄くてもよい。
上述した実施形態では、抑制部材110は、板状部材71の裏面に着脱可能に設けられていたが、これに限定されない。図27に示すように、抑制部材110Aは、板状部材71の側壁71Sに設けられていてもよい。抑制部材110Aは、例えば、磁石115を介して板状部材71に取り付けられる。抑制部材110Aを側壁71Sに取り付けることによって、側壁71Sの上下方向の長さを利用して、その取り付け位置により抑制部材110Aの上下方向の高さ(即ち板状部材71からの突出量)の変更が可能である。これにより、第2記録媒体5Bの浮き上がりを効果的に抑制することができる。また、図28に示すように、抑制部材110Bは、ネジ116によって板状部材71の側壁71Sに固定されていてもよい。なお、ネジ116に代えて、ばねの付勢力によって側壁71Sに固定してもよい(例えば抑制部材110Bがクリップ形状を有しており側壁71Sを挟み込む形態)。抑制部材110Bも、抑制部材110Aと同様に上下方向の高さの調整が可能である。また、図29に示すように、抑制部材110Cは、副走査方向Xの上流側から下流側に向けて斜め下方に傾斜する傾斜面110Sを有していてもよい。傾斜面110Sは、後方から前方に行くほど突出量が増加する。これにより、第2記録媒体5Bが抑制部材110Cに引っかかることが抑制され、第2記録媒体5Bをスムーズに搬送することができる。さらに、図30に示すように、抑制部材110Dは、回転可能なローラであってもよい。これにより、抑制部材110Dと第2記録媒体5Bとの接触抵抗がより小さくなるため、抑制部材110Dと第2記録媒体5Bとが接触しても、第2記録媒体5Bの搬送精度を高く維持することができる。