JP7240644B2 - 車両のダッシュパネル及び車両のダッシュパネル取付構造 - Google Patents
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Description
本開示は、車両のダッシュパネル及び車両のダッシュパネル取付構造に関する。
特許文献1には、車両前部構造が記載されている。車両の乗員室の前側に設けられている仕切りであるダッシュパネルの車両前側には、フロントバンパや、その上側のフロントエンドパネル、およびフロントエンドパネルの両脇のフェンダパネルなどを支えるための、複数のブラケットが設けられている。
ところで、車両の前面に歩行者等が衝突し、歩行者の頭部がフロントエンドパネル(フロントパネル)に衝突した際に、フロントパネルが後方へ変形してダッシュパネルに底づきしてしまうと、歩行者を保護することができないおそれがある。また、ダッシュパネルへのフロントパネルの底づきを防止するために、ダッシュパネルをフロントパネルから後方へ大きく離間した位置に配置すると、車室が狭くなってしまう可能性がある。
そこで、本開示は、車室を広く確保するとともに、歩行者保護性能を向上させることが可能な車両のダッシュパネル及び車両のダッシュパネル取付構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、車室の左右の両側で起立する左右のボディサイドパネルの前端部間に配置されて車室の前方を区画する車両のダッシュパネルであって、左右のフランジ部とダッシュパネル本体部と左右の接続部とを備える。左右のフランジ部は、上下方向に延びてボディサイドパネルの前端部に前後に重なった状態で固定される。ダッシュパネル本体部は、左右のフランジ部間に配置されて左右のフランジ部よりも前方に位置し、車室の前方で車幅方向に沿って起立する。左右の接続部は、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する。ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する。
上記構成では、車室の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部は、左右のフランジ部よりも前方に位置するので、左右のフランジ部と同じ前後位置に配置する場合とは異なり、車室を前方へ広く確保することができる。
また、ダッシュパネル本体部が、左右のフランジ部よりも前方に位置し、左右の接続部が、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する。すなわち、左右の接続部及び左右のフランジ部は、ダッシュパネル本体部よりも後方に位置しているので、ダッシュパネルの前方に車両の前面を構成するパネル(以下、「前面パネル」という。)を配置する場合に、前面パネルからダッシュパネルの左右の接続部及び左右のフランジ部までの前後距離を、前面パネルからダッシュパネル本体部までの前後距離よりも長く確保することができる。また、ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する。すなわち、凹領域が設けられた高さ位置では、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁が車幅方向内側へ凹む分だけ、上記一側の接続部の車幅方向内端縁を車幅方向内側へ配置することができるので、上記一側の接続部を車幅方向内側へ広く確保することができる。このように、ダッシュパネル本体部よりも後方に位置している上記一側の接続部を車幅方向内側に広く確保することができるので、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域を車幅方向内側へ広く確保することができる。このため、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域では、前面パネルが後方へ変形した際に、前面パネルがダッシュパネルへ底づきし難くなるので、上記領域の高さ位置(ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域を設ける高さ位置)を、適切に設定することによって、車両の前面に歩行者等が衝突して歩行者の頭部が前面パネルに衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
また、左右の接続部は、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する。すなわち、左右の接続部は、ダッシュパネルの車幅方向外端部に設けられるので、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁に凹領域を設け、上記一側の接続部を車幅方向内側へ広く確保したとしても、接続部よりも車幅方向内側の広い範囲で、車室を前方へ広く確保することができる。
従って、車室を広く確保するとともに、歩行者保護性能を向上させることができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の車両のダッシュパネルであって、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域は、車両の上記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる。
上記構成では、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域は、車両の上記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる。ヘッドランプは、一般的に比較的低い高さ位置に配置されるので、歩行者の頭部が衝突する可能性が高い高さ位置(ヘッドランプよりも上方の高さ位置)に、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域を配置することができる。このため、歩行者の頭部が車両の前面のヘッドランプよりも上方の高さ位置に衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
本発明の第3の態様は、車両のダッシュパネル取付構造であって、左右のボディサイドパネルとダッシュパネルとを備える。左右のボディサイドパネルは、車両の車室の左右の両側で起立する。ダッシュパネルは、左右のボディサイドパネルの前端部間に配置されて車室の前方を区画する。ダッシュパネルは、上下方向に延びて左右のボディサイドパネルの前端部に前後に重なった状態で固定される左右のフランジ部と、左右のフランジ部間に配置されて左右のフランジ部よりも前方に位置し、車室の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部と、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する左右の接続部とを有する。ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する。
上記構成では、車室の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部は、左右のフランジ部よりも前方に位置するので、左右のフランジ部と同じ前後位置に配置する場合とは異なり、車室を前方へ広く確保することができる。
また、ダッシュパネル本体部が、左右のフランジ部よりも前方に位置し、左右の接続部が、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する。すなわち、左右の接続部及び左右のフランジ部は、ダッシュパネル本体部よりも後方に位置しているので、ダッシュパネルの前方に車両の前面を構成するパネル(以下、「前面パネル」という。)を配置する場合に、前面パネルからダッシュパネルの左右の接続部及び左右のフランジ部までの前後距離を、前面パネルからダッシュパネル本体部までの前後距離よりも長く確保することができる。また、ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する。すなわち、凹領域が設けられた高さ位置では、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁が車幅方向内側へ凹む分だけ、上記一側の接続部の車幅方向内端縁を車幅方向内側へ配置することができるので、上記一側の接続部を車幅方向内側へ広く確保することができる。このように、ダッシュパネル本体部よりも後方に位置している上記一側の接続部を車幅方向内側に広く確保することができるので、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域を車幅方向内側へ広く確保することができる。このため、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域では、前面パネルが後方へ変形した際に、前面パネルがダッシュパネルへ底づきし難くなるので、上記領域の高さ位置(ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域を設ける高さ位置)を、適切に設定することによって、車両の前面に歩行者等が衝突して歩行者の頭部が前面パネルに衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
また、左右の接続部は、ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する。すなわち、左右の接続部は、ダッシュパネルの車幅方向外端部に設けられるので、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁に凹領域を設け、上記一側の接続部を車幅方向内側へ広く確保したとしても、接続部よりも車幅方向内側の広い範囲で、車室を前方へ広く確保することができる。
従って、車室を広く確保するとともに、歩行者保護性能を向上させることができる。
本発明の第4の態様は、上記第3の態様の車両のダッシュパネル取付構造であって、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域は、車両の上記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる。
上記構成では、ダッシュパネル本体部の上記一側の外端縁の凹領域は、車両の上記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる。ヘッドランプは、一般的に比較的低い高さ位置に配置されるので、歩行者の頭部が衝突する可能性が高い高さ位置(ヘッドランプよりも上方の高さ位置)に、前面パネルからダッシュパネルまでの前後距離が長い領域を配置することができる。このため、歩行者の頭部が車両の前面のヘッドランプよりも上方の高さ位置に衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
本開示によれば、車室を広く確保するとともに、歩行者保護性能を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、前後方向は車両の前後方向を意味し、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
本実施形態に係るダッシュパネル10及びダッシュパネル取付構造は、例えば、キャブ2が概ねエンジン(図示省略)の上方に配置されるキャブオーバ型の車両1に適用される。
図1及び図2に示すように、キャブ2は、箱状に形成されて車両1の前部に配置され、内部に車室3を区画する。キャブ2の前面2aには、アッパーパネル4、ロアパネル5、グリルパネル6、左右1対のフロントサイドパネル7、及び左右のヘッドランプ8が設けられる。アッパーパネル4、ロアパネル5、グリルパネル6、左右のフロントサイドパネル7、及び左右のヘッドランプ8は、車室3の前方を区画するダッシュパネル10(図3参照)に対して固定される。
アッパーパネル4は、キャブ2のフロントウィンドウ開口9の下方に配置されて、ダッシュパネル10の上端部の前方で車幅方向に長尺に延びる。ロアパネル5は、前後方向と交叉する板状に形成され、アッパーパネル4の下方、且つダッシュパネル10から前方へ離間した位置に配置される。グリルパネル6は、グリル部6aを有し、前後方向と交叉する板状に形成され、ロアパネル5の下方、且つダッシュパネル10から前方へ離間した位置に配置される。左右のフロントサイドパネル7は、キャブ2の前端の車幅方向両側の角部に配置される。左右のフロントサイドパネル7は、アッパーパネル4、ロアパネル5、及びグリルパネル6の車幅方向両側に配置される。左右のフロントサイドパネル7のうちの一部の領域(図1及び図2に図示されている領域)とアッパーパネル4とロアパネル5とグリルパネル6とは、キャブ2の前面2a(図1参照)を構成するパネル(以下、「前面パネル30」という。)である。なお、左右のフロントサイドパネル7は、上記一部の領域から後方へ延びてキャブ2の車幅方向外側面を構成する領域(図示省略)も有する。
左右のヘッドランプ8は、キャブ2の前面2aの車幅方向両側の下部(例えば、地上からの高さ1.0mよりも下方の高さ位置)に配置される。本実施形態では、左右のヘッドランプ8は、左右のフロントサイドパネル7の下方、且つグリルパネル6の車幅方向両側に配置される。
図3~図5に示すように、キャブ2は、車室3の前方で起立するダッシュパネル10と、車室3の車幅方向両側で起立する左右のボディサイドパネル11(図3及び図5には、左側のボディサイドパネル11が図示されている。)とを有する。なお、本実施形態では、左右のボディサイドパネル11はキャブ2の左右に対称的に設けられ、略同様の構成を有するため、以下では、左側について説明し右側の説明を省略する。
ボディサイドパネル11は、車幅方向内側のインナパネル11aと、車幅方向外側のアウタパネル11bとを有し、インナパネル11aの外周縁部とアウタパネル11bの外周縁部とを接合して形成される。ボディサイドパネル11には、車室3を車幅方向外側へ開放可能なドア開口16(図4参照)が設けられる。ボディサイドパネル11は、ドア開口16の前方で上下方向に延びて、ドア開口16の前方を区画する閉断面部13を有する。閉断面部13は、インナパネル11aとアウタパネル11bとによって閉断面状に形成され、キャブ2の前端側で上下方向に延びる。閉断面部13の前端側の車幅方向内端部には、前後方向と交叉する板状に形成されて上下方向に延びるボディサイドフランジ部14が設けられる。ボディサイドフランジ部14は、前後に重なるインナパネル11aとアウタパネル11bとによって構成され、ボディサイドパネル11の閉断面部13の前端部から車幅方向内側へ突出する。ボディサイドフランジ部14には、ダッシュパネル10の後述するフランジ部15が前方から重なった状態で固定される。
ダッシュパネル10は、前後方向と交叉する板状に形成されて、キャブ2のフロアパネル(図示省略)の前端縁部に沿って起立し、車室3の前方を区画する。ダッシュパネル10は、ダッシュパネル本体部17と、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20から車幅方向外側の後方へ延びる左右の中間部(左右の接続部)18と、左右の中間部18の車幅方向の外端縁から車幅方向外側へ延びる左右のフランジ部15とを備える。ダッシュパネル本体部17と左右の中間部18と左右のフランジ部15とは、一体成形される。なお、本実施形態では、左右の中間部18及び左右のフランジ部15は、ダッシュパネル本体部17の左右に対称的に設けられ、略同様の構成を有するため、以下では、左側について説明し、右側の説明を省略する。
ダッシュパネル本体部17は、ダッシュパネル10の車幅方向両側の外端部を除くダッシュパネル10の略全域を構成する部分であって、車室3の前方で車幅方向に沿って起立する。ダッシュパネル本体部17は、上下方向よりも車幅方向に長尺の略矩形状に形成され、左右のボディサイドパネル11のボディサイドフランジ部14よりも前方に配置される。ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20は、キャブ2の車幅方向の外端部にそれぞれ配置され、左右のボディサイドパネル11のボディサイドフランジ部14よりも車幅方向内側で上下方向に延びる。ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20は、所定の高さ位置19(図3及び図5に一点鎖線19で示す)から下方へ延びる直線領域20aと、上記所定の高さ位置19(直線領域20aの上端)から上方へ延びる凹領域20bとを有する。ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20の直線領域20aは、上記所定の高さ位置19から下方へ(本実施形態では略鉛直方向に沿って下方へ)略直線状に延びる(図3参照)。ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20の凹領域20bは、上記所定の高さ位置19から車幅方向内側へ膨出するように凹み、上方ヘ延びる(図3参照)。すなわち、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20の凹領域20bは、下方の直線領域20aよりも車幅方向内側に位置する。上記所定の高さ位置19は、本実施形態では、ヘッドランプ8の上端8aの上方近傍の高さ位置に設定される。これにより、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20の凹領域20bは、ヘッドランプ8の上端8aの上方近傍の高さ位置に配置される。
中間部18は、ダッシュパネル本体部17の車幅方向の外端縁20から車幅方向外側の後方へ延び、フランジ部15の車幅方向内端縁21に連続する。中間部18は、ダッシュパネル本体部17の前面17aよりも後方に位置する。中間部18のうち上記所定の高さ位置19から上方へ延びる領域18bは、上下方向と交叉する断面において(図4参照)、ダッシュパネル本体部17の外端縁20の凹領域20bとフランジ部15の車幅方向内端縁21とを結ぶ仮想直線よりも後方へ膨出するように湾曲する形状に形成される。すなわち、中間部18のうち上記所定の高さ位置19から上方へ延びる領域18bは、ダッシュパネル本体部17とフランジ部15との間の前後位置で後方へ凹んだ形状となっている。中間部18のうち上記所定の高さ位置19から上方へ延びる領域18bは、ヘッドランプ8の上端8aの上方近傍の高さ位置に配置される。中間部18のうち上記所定の高さ位置19から下方へ延びる領域18aは、本実施形態では、上下方向と交叉する断面において(図4参照)、ダッシュパネル本体部17の外端縁20の直線領域20aとフランジ部15の車幅方向内端縁21とを結ぶ仮想直線よりも前方へ膨出するように湾曲する形状に形成される。また、本実施形態では、中間部18の幅(車幅方向の長さ)は、上記所定の高さ位置19から上方へ延びる領域18b(ダッシュパネル本体部17の外端縁20の凹領域20bから連続して車幅方向外側へ延びる領域)の方が、上記所定の高さ位置19から下方へ延びる領域18a(ダッシュパネル本体部17の外端縁20の直線領域20aから連続して車幅方向外側へ延びる領域)よりも車幅方向内側へ広くなっている。
フランジ部15は、ボディサイドパネル11のボディサイドフランジ部14に対して重なった状態(本実施形態では、前方から重なった状態)で固定される領域であって、中間部18の車幅方向外端縁から車幅方向外側へ延びる。フランジ部15は、前後方向と交叉する板状に形成されて、ダッシュパネル10の車幅方向両側の外端側で上下方向に長尺に延びる。すなわち、フランジ部15の車幅方向内端縁21は、ボディサイドフランジ部14の車幅方向内端縁14a(図3参照)に沿って上下方向に延びる。フランジ部15のうち上記所定の高さ位置19から上方ヘ延びる領域15bは、中間部18の車幅方向外端縁から滑らかに車幅方向外側へ延びる。すなわち、フランジ部15のうち上記所定の高さ位置19から上方ヘ延びる領域15bの車幅方向内側には、中間部18がフランジ部15の車幅方向内端縁21から連続して車幅方向内側へ延びる。フランジ部15のうち上記所定の高さ位置19から下方へ延びる領域15aは、本実施形態では、中間部18の車幅方向外端縁から曲折して車幅方向外側へ延びる。
上記構成では、車室3の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部17は、左右のフランジ部15よりも前方に位置するので、左右のフランジ部15と同じ前後位置に配置する場合とは異なり、車室3を前方へ広く確保することができる。
また、左右の中間部18及び左右のフランジ部15は、ダッシュパネル本体部17よりも後方に位置している。このため、キャブ2の前面2aを構成する前面パネル30からダッシュパネル10の左右の中間部18及び左右のフランジ部15までの前後距離を、前面パネル30からダッシュパネル本体部17までの前後距離よりも長く確保することができる。
また、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20は、上記所定の高さ位置19よりも上方に、前面視において車幅方向内側へ凹む凹領域20bを有するので、凹領域20bが設けられた高さ位置では、ダッシュパネル本体部17の外端縁20が車幅方向内側へ凹む分だけ、中間部18の車幅方向内端縁を車幅方向内側へ配置することができ、中間部18(領域18b)を車幅方向内側へ広く確保することができる。このように、ダッシュパネル本体部17よりも後方に位置している中間部18を車幅方向内側に広く確保することができるので、前面パネル30からダッシュパネル10までの前後距離が長い領域を車幅方向内側へ広く確保することができる。このため、前面パネル30からダッシュパネル10までの前後距離が長い領域では、車両1の衝突時等に前面パネル30が後方へ変形した際に、前面パネル30がダッシュパネル10へ底づきし難くなるので、上記領域の高さ位置(ダッシュパネル本体部17の外端縁20の凹領域20bを設ける高さ位置)を、適切に設定することによって、車両1の前面2aに歩行者等が衝突して歩行者の頭部が前面パネル30に衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
また、中間部18は、ダッシュパネル本体部17の車幅方向の外端縁20からフランジ部15の車幅方向内端縁21へ連続する。すなわち、中間部18は、ダッシュパネル10の車幅方向外端部に設けられるので、ダッシュパネル本体部17の外端縁20に凹領域20bを設け、中間部18を車幅方向内側へ広く確保したとしても、中間部18よりも車幅方向内側の広い範囲(ダッシュパネル本体部17)で、車室3を前方へ広く確保することができる。
また、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20の凹領域20bは、ヘッドランプ8の上端8aの上方近傍の高さ位置に配置される。ヘッドランプ8は、一般的に比較的低い高さ位置(本実施形態では、地上からの高さ1.0mよりも下方の高さ位置)に配置されるので、歩行者の頭部が衝突する可能性が高い高さ位置(地上からの高さ1.0mよりも上方)に、前面パネル30からダッシュパネル10までの前後距離が長い領域を配置することができる。このため、歩行者の頭部が車両1の前面2aのヘッドランプ8よりも上方の高さ位置に衝突した際の歩行者保護性能を向上させることができる。
従って、本実施形態によれば、車室3を広く確保するとともに、歩行者保護性能を向上させることができる。
なお、本実施形態では、ダッシュパネル本体部17の車幅方向両側の外端縁20に凹領域20bを設けたが、ダッシュパネル本体部17の車幅方向のいずれか一方の外端縁20に凹領域20bを設けてもよい。この場合、左右の中間部18は、左右で非対称となってもよい。
また、本実施形態では、ダッシュパネル本体部17の外端縁20の凹領域20bを、ヘッドランプ8の上端8aの上方近傍の高さ位置に配置したが、ヘッドランプ8の上端8aから上方ヘ離間した高さ位置に配置してもよい。或いは、ヘッドランプ8が高い位置に配置される車両の場合には、ダッシュパネル本体部17の外端縁20の凹領域20bを、ヘッドランプ8よりも低い高さ位置に配置してもよい。
また、本実施形態では、アッパーパネル4とロアパネル5とグリルパネル6と左右のフロントサイドパネル7のうちの一部の領域(図1及び図2に図示されている領域)とによって、前面パネル30を構成したが、前面パネル30はこれに限定されるものではなく、ダッシュパネル10の前方で起立してキャブ2の前面2aを構成する前面パネル30であれば、他の構成であってもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
本開示に係るダッシュパネル及びダッシュパネル取付構造は、様々な車両に広く適用することができる。
1:車両
3:車室
8:ヘッドランプ
10:ダッシュパネル
11:左右のボディサイドパネル
15:左右のフランジ部
17:ダッシュパネル本体部
18:左右の中間部(左右の接続部)
20:ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁
20b:ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁の凹領域
21:フランジ部の車幅方向内端縁
3:車室
8:ヘッドランプ
10:ダッシュパネル
11:左右のボディサイドパネル
15:左右のフランジ部
17:ダッシュパネル本体部
18:左右の中間部(左右の接続部)
20:ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁
20b:ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁の凹領域
21:フランジ部の車幅方向内端縁
Claims (4)
- 車室の左右の両側で起立する左右のボディサイドパネルの前端部間に配置されて前記車室の前方を区画する車両のダッシュパネルであって、
上下方向に延びて前記左右のボディサイドパネルの前端部に前後に重なった状態で固定される左右のフランジ部と、
前記左右のフランジ部間に配置されて前記左右のフランジ部よりも前方に位置し、前記車室の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部と、
前記ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて前記左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する左右の接続部と、を備え、
前記ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する
ことを特徴とする車両のダッシュパネル。 - 請求項1に記載の車両のダッシュパネルであって、
前記ダッシュパネル本体部の前記一側の外端縁の前記凹領域は、前記車両の前記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる
ことを特徴とする車両のダッシュパネル。 - 車両の車室の左右の両側で起立する左右のボディサイドパネルと、
上下方向に延びて前記左右のボディサイドパネルの前端部に前後に重なった状態で固定される左右のフランジ部と、前記左右のフランジ部間に配置されて前記左右のフランジ部よりも前方に位置し、前記車室の前方で車幅方向に沿って起立するダッシュパネル本体部と、前記ダッシュパネル本体部の車幅方向両側の外端縁から車幅方向外側の後方へ延びて前記左右のフランジ部の車幅方向内端縁へ連続する左右の接続部とを有し、前記左右のボディサイドパネルの前端部間に配置されて前記車室の前方を区画するダッシュパネルと、を備え、
前記ダッシュパネル本体部の少なくとも車幅方向の一側の外端縁は、車幅方向内側へ凹む凹領域を有する
ことを特徴とする車両のダッシュパネル取付構造。 - 請求項3に記載の車両のダッシュパネル取付構造であって、
前記ダッシュパネル本体部の前記一側の外端縁の前記凹領域は、前記車両の前記一側のヘッドランプの上縁よりも上方に設けられる
ことを特徴とする車両のダッシュパネル取付構造。
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