JP7239841B2 - 発光装置 - Google Patents

発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7239841B2
JP7239841B2 JP2020148885A JP2020148885A JP7239841B2 JP 7239841 B2 JP7239841 B2 JP 7239841B2 JP 2020148885 A JP2020148885 A JP 2020148885A JP 2020148885 A JP2020148885 A JP 2020148885A JP 7239841 B2 JP7239841 B2 JP 7239841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
less
mass
light
emitting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020148885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021006909A (ja
Inventor
謙次 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Corp
Original Assignee
Nichia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Corp filed Critical Nichia Corp
Publication of JP2021006909A publication Critical patent/JP2021006909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7239841B2 publication Critical patent/JP7239841B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/50Wavelength conversion elements
    • H01L33/501Wavelength conversion elements characterised by the materials, e.g. binder
    • H01L33/502Wavelength conversion materials
    • H01L33/504Elements with two or more wavelength conversion materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps

Description

本開示は、発光装置に関する。
発光ダイオード(以下、「LED」とも記載する。)を用いて白色系の光を発する発光装置として、例えば、青色に発光するLEDと黄色に発光する蛍光体とを組み合わせた発光装置がある。この発光装置は、LEDの青色光と、その光によって励起された蛍光体による黄色光とが混色することにより白色系の光を発する。このような発光装置では、可視光領域における放射強度が強く発光効率は高いが、青緑色領域及び赤色領域における放射強度が充分に得られない場合がある。そのため照射物の色の見え方(以下、「演色性」と呼ぶ。)に更なる改良の余地がある。
ここで、光源の演色性の評価手順は、JIS Z8726によって、所定の反射率特性を有する試験色(R1からR15)を、試験光源と基準光源とでそれぞれ測色した場合の色差ΔEi(iは1から15の整数)を数値計算して演色評価数を算出して行うと定められている。演色評価数Ri(iは1から15の整数)の上限は100である。つまり、試験光源とそれに対応する色温度の基準光源の色差が小さいほど、演色評価数は100に近づき高くなる。演色評価数のうち、R1からR8の平均値は平均演色評価数(以下、Raとも記載する。)と呼ばれ、R9からR15は特殊演色評価数と呼ばれる。特殊演色評価数について、R9は赤色、R10は黄色、R11は緑色、R12は青色、R13は西洋人の肌の色、R14は木の葉の色、R15は日本人の肌の色とされている。
光源の演色性を高めるため、青色に発光するLEDと、緑色から黄色に発光する2種類の蛍光体として例えば、クロロシリケート蛍光体と、Y又はTbのガーネット蛍光体とを用いた発光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、さらに演色性を高めるため、緑色から黄色に発光する蛍光体に加え、赤色に発光する蛍光体を用いた発光装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2003-535477号公報 特開2008-034188号公報
従来技術の発光装置では、黄色、緑色、赤色等に発光する蛍光体を用いることで、それらに相当する波長領域の色差をある程度小さくすることができた。しかしながら、主に発光素子に由来する青色領域の発光強度を基準光源に近づけ青色領域の色差を小さくすることは難しかった。例えば、蛍光体の量を調節したり拡散材を添加したりして青色の発光強度を調節することも考えられるが、満足な解決には至っていない。ここで特殊演色評価数R12は、一般的に、青色の波長領域の発光が大きく関与しており、従来技術の発光装置ではR12の数値が低くなる傾向があった。高い演色性を有する発光装置とするためには、可視光領域において太陽光源のような紫色から青色、そして緑色から黄色、そして橙色から赤色のような一連の連続した発光スペクトルが得られるように発光装置を構成して、このR12の数値を高くする必要がある。
このような問題を解決する発光装置として、演色評価数の算出には寄与しない近紫外領域に発光ピーク波長を有する発光素子を用いる発光装置が挙げられる。しかしながら、近紫外領域の光は、紫外線の成分を多く含んでいるため、人体や照射物に悪影響を及ぼすだけでなく、発光装置の構成部材が劣化したり、発光装置の発光効率が大幅に低下したりする問題があった。
そこで、本開示の一実施形態は、上述したような問題を解決し、優れた演色性を有する発光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りであり、本開示は以下の態様を包含する。
第一態様は、410nm以上440nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する発光素子と、蛍光部材とを備える発光装置である。前記蛍光部材は、蛍光体として430nm以上500nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Clを組成に有しEuで賦活されるアルカリ土類リン酸塩を含む第一蛍光体と、440nm以上550nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Euで賦活されるアルカリ土類アルミン酸塩並びにCa、Mg及びClを組成に有しEuで賦活されるケイ酸塩の少なくとも一方を含む第二蛍光体と、500nm以上600nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Ceで賦活される希土類アルミン酸塩を含む第三蛍光体と、610nm以上650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Sr及びCaの少なくとも一方とAlとを組成に有しEuで賦活されるシリコンナイトライドを含む第四蛍光体と、650nm以上670nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Mnで賦活されるフルオロジャーマネートを含む第五蛍光体と、を含む。
本開示の一実施形態によれば、優れた演色性を有する発光装置を提供することができる。
本実施形態に係る発光装置の一例を示す概略断面図である。 実施例1から3及び比較例1に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例4から7及び比較例1に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例8から11及び比較例2に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例12から15及び比較例2に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例16から19及び比較例3に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例20から23及び比較例3に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例24及び比較例4に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実施例25及び比較例5に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置を例示するものであって、本発明は、以下の発光装置に限定されない。なお、本明細書において色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。また、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
[発光装置]
図1は、本開示の一実施形態に係る発光装置の概略断面図である。発光装置100は、410nm以上440nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する発光素子10と、蛍光部材50とを備える。前記蛍光部材50は、蛍光体70として、第一蛍光体71、第二蛍光体72、第三蛍光体73、第四蛍光体74及び第五蛍光体75の少なくとも5種を含む。第一蛍光体71は、430nm以上500nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Clを組成に有しEuで賦活されるアルカリ土類リン酸塩を含む。第二蛍光体72は、440nm以上550nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Euで賦活されるアルカリ土類アルミン酸塩並びにCa、Mg及びClを組成に有しEuで賦活されるケイ酸塩の少なくとも一方を含む。第三蛍光体73は、500nm以上600nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Ceで賦活される希土類アルミン酸塩を含む。第四蛍光体74は、610nm以上650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Sr及びCaの少なくとも一方とAlとを組成に有しEuで賦活されるシリコンナイトライドを含む。第五蛍光体75は、650nm以上670nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Mnで賦活されるフルオロジャーマネートを含む。前記蛍光部材50に含まれる前記蛍光体70の総量に対する前記第一蛍光体71の含有率は20質量%以上80質量%以下であることが好ましい。
特定の発光ピーク波長を有する発光素子10と、少なくとも5種の特定の蛍光体を含み、特定の範囲の含有量で第一蛍光体71を含む蛍光部材50とを備えることで、演色評価数の算出に係る可視光領域の短波側から長波側の極めて広い範囲において発光装置100の発光スペクトルを基準光源のスペクトルに近づけることができる。これにより、優れた演色性を達成することが可能となる。また特定の波長域に発光ピークを有する発光素子10を含むことで、光源としての安全性と高い発光効率とを達成することができる。更に特定の発光素子10と、第一蛍光体71を特定の含有量で含む蛍光部材50とを備えることで、特に特殊演色評価数R12を向上させることができる。
平均演色評価数Raについて、CIE(国際照明委員会)は、蛍光ランプが具備すべき演色性の指針を1986年に公表している。その指針によれば、使用される場所に応じた好ましい平均演色評価数Raは、一般作業を行う工場では60以上80未満、住宅、ホテル、レストラン、店舗、オフィス、学校、病院、精密作業を行う工場などでは80以上90未満、高い演色性が求められる臨床検査を行う場所、美術館などでは90以上とされている。
本実施形態に係る発光装置100のRaは、例えば80以上であり、90以上が好ましく、95以上がより好ましい。また発光装置100の特殊演色評価数R9からR15はそれぞれ、例えば50以上であり、70以上が好ましく、90以上がより好ましい。特にR12は、例えば60以上であり、75以上が好ましく、90以上がより好ましい。また特殊演色評価数R9からR15の総和(以下、Rtともいう)は、例えば570以上であり、600以上が好ましく、650以上がより好ましい。
発光装置100が発する光は、発光素子10の光と、第一蛍光体71、第二蛍光体72、第三蛍光体73、第四蛍光体74及び第五蛍光体75が発する蛍光との混色光であり、例えば、CIE1931に規定される色度座標が、x=0.00から0.50且つy=0.00から0.50の範囲に含まれる光とすることができ、x=0.25から0.40且つy=0.25から0.40の範囲に含まれる光とすることもできる。また発光装置100が発する光の相関色温度は、例えば2000K以上又は2500K以上である。また相関色温度は7500K以下又は7000K以下である。
本実施形態に係る発光装置100を図1に基づいて詳細に説明する。発光装置100は、表面実装型発光装置の一例である。
発光装置100は、可視光の短波長側(例えば、380nm以上485nm以下の範囲)の光を発し、発光ピーク波長が410nm以上440nm以下の範囲内にある窒化ガリウム系化合物半導体の発光素子10と、発光素子10を載置する成形体40と、を有する。成形体40は、第1のリード20及び第2のリード30と、樹脂部42とが一体的に成形されてなるものである。あるいは樹脂部42に代えてセラミックスを材料として既に知られた方法を利用して成形体40を形成することもできる。成形体40は底面と側面を持つ凹部を形成しており、凹部の底面に発光素子10が載置されている。発光素子10は一対の正負の電極を有しており、その一対の正負の電極はそれぞれ第1のリード20及び第2のリード30とワイヤ60を介して電気的に接続されている。発光素子10は蛍光部材50により被覆されている。蛍光部材50は例えば、発光素子10からの光を波長変換する蛍光体70として第一蛍光体71、第二蛍光体72、第三蛍光体73、第四蛍光体74及び第五蛍光体75の少なくとも5種の蛍光体と樹脂とを含有してなる。
(発光素子10)
発光素子10の発光ピーク波長は、410nm以上440nm以下の範囲にあり、発光効率の観点から、420nm以上440nm以下の範囲にあることが好ましい。この範囲に発光ピーク波長を有する発光素子10を励起光源として用いることにより、発光素子10からの光と蛍光体70からの蛍光との混色光を発する発光装置100を構成することが可能となる。また発光素子10から外部に放射される光を有効に利用することができるため、発光装置100から出射される光の損失を少なくすることができ、高効率な発光装置100を得ることができる。さらに、発光ピーク波長が近紫外領域よりも長波長側にあり、紫外線の成分が少ないため、光源としての安全性と発光効率とに優れる。
発光素子10の発光スペクトルの半値幅は例えば、30nm以下とすることができる。
発光素子10にはLEDなどの半導体発光素子を用いることが好ましい。光源として半導体発光素子を用いることによって、高効率で入力に対する出力のリニアリティが高く、機械的衝撃にも強い安定した発光装置100を得ることができる。
半導体発光素子としては、例えば、窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、ここでX及びYは、0≦X、0≦Y、X+Y≦1を満たす)を用いた青色、緑色等に発光する半導体発光素子を用いることができる。
(蛍光部材50)
蛍光部材50は、例えば、蛍光体70と樹脂(図示せず)とを含むことができる。蛍光部材50は蛍光体70として、発光素子10から発せられる光を吸収し、青色に発光する第一蛍光体71の少なくとも1種と、緑色に発光する第二蛍光体72の少なくとも1種と、黄色に発光する第三蛍光体73の少なくとも1種と、赤色に発光する第四蛍光体74の少なくとも1種と、深赤色に発光する第五蛍光体75の少なくとも1種とを含む。第一蛍光体71から第五蛍光体75は、互いに異なる組成を有している。第一蛍光体71から第五蛍光体75の構成比率を適宜選択することで発光装置100の発光効率、演色性等の特性を所望の範囲とすることができる。
第一蛍光体71
第一蛍光体71は、430nm以上500nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Clを組成に有しEuで賦活されるアルカリ土類リン酸塩を含む青色発光の蛍光体である。第一蛍光体71は、例えば下記式(1)で示される組成を有することが好ましく、下記式(1’)で示される組成を有することがより好ましい。これにより、以下に説明する第一蛍光体71の各発光特性を比較的容易に得ることができる。
(Ca,Sr,Ba)(PO(Cl,Br):Eu (1)
Ca(POCl:Eu (1’)
第一蛍光体71の極大励起波長は、例えば360nm以上440nm以下であり、370nm以上430nm以下が好ましい。上記発光素子10の発光ピーク波長の範囲で、効率よく励起させることができる。第一蛍光体71の発光ピーク波長は、例えば430nm以上500nm以下の範囲であり、440nm以上480nm以下の範囲にあることが好ましい。このような範囲とすることにより、発光装置100の発光スペクトルは、特に青色領域について第一蛍光体71の発光スペクトルと、発光素子10の発光スペクトル及び第二蛍光体72の発光スペクトルとの重複が少なくなる。さらに、発光装置100の発光スペクトルを、第一蛍光体71の発光スペクトルと、発光素子10の発光スペクトルとによって、従来は発光素子のみに由来していた青色領域の発光強度を基準光源に近づけることが容易になり、発光装置100の演色性を向上させることができる。第一蛍光体71の発光スペクトルにおける半値幅は、例えば29nm以上49nm以下であり、34nm以上44nm以下が好ましい。このような半値幅の範囲にすることにより、色純度を向上させて、青色領域における発光スペクトルを基準光源に近づけることができ、発光装置100の演色性を更に向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、蛍光部材50中の総蛍光体量に対する第一蛍光体71の含有率(第一蛍光体量/総蛍光体量;以下、単に「第一蛍光体71の含有率」ともいう。)は、例えば20質量%以上であり、25質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。また第一蛍光体71の含有率は、例えば80質量%以下であり、75質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。第一蛍光体71の含有率が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の第三蛍光体73に対する含有比(第一蛍光体/第三蛍光体)は、例えば0.3以上7以下であり、0.5以上6.5以下であることが好ましく、0.6以上6以下であることがより好ましく、1.8以上6以下であることが更に好ましい。含有比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルをより基準光源に近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
発光装置100より得られる、横軸に波長、縦軸に相対発光強度を採った発光スペクトルにおいて、第一蛍光体71の発光ピーク強度の発光素子10の発光ピーク強度に対する比(第一蛍光体71の発光ピーク強度/発光素子10の発光ピーク強度;以下、単に「発光ピーク強度比」ともいう。)は、例えば相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、例えば0.15以上2以下であり、0.3以上1.8以下であることが好ましく、0.5以上1.5以下であることがより好ましい。発光ピーク強度比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。ここで発光ピーク強度比は、410nm以上440nm以下の範囲における発光強度の最大値を発光素子10の発光ピーク強度と見做し、440nm超470nm以下の範囲における発光強度の最大値を第一蛍光体71の発光ピーク強度と見做して算出する。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の含有率は、例えば30質量%以上であり、35質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましい。また第一蛍光体71の含有率は、例えば80質量%以下であり、77質量%以下であることが好ましく、75質量%以下であることがより好ましい。含有比率が上記範囲内のとき、発光装置の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の第三蛍光体73に対する含有比は、例えば0.9以上6以下であり、1.5以上5.9以下であることが好ましく、2.5以上5.85以下であることがより好ましい。含有比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルをより基準光源に近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピーク強度比は、例えば0.4以上1.5以下であり、0.45以上1.47以下であることが好ましく、0.70以上1.44以下であることがより好ましい。発光ピーク強度比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の含有率は、例えば30質量%以上であり、45質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましい。また第一蛍光体71の含有率は、例えば80質量%以下であり、78質量%以下であることが好ましく、76質量%以下であることがより好ましい。含有比率が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の第三蛍光体73に対する含有比は、例えば0.8以上5.5以下であり、1.5以上5.4以下であることが好ましく、2以上5.35以下であることがより好ましい。含有比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルをより基準光源に近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピーク強度比は、例えば0.4以上1.5以下であり、0.5以上1.45以下であることが好ましく、0.6以上1.4以下であることがより好ましい。発光ピーク強度比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の含有率は、例えば20質量%以上であり、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましい。また第一蛍光体71の含有率は、例えば75質量%以下であり、70質量%以下であることが好ましく、64質量%以下であることがより好ましい。含有比率が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の第三蛍光体73に対する含有比は、例えば0.6以上4.2以下であり、1.8以上4以下であることが好ましく、2.2以上3.3以下であることがより好ましい。含有比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルをより基準光源に近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピーク強度比は、例えば0.3以上1.3以下であり、0.6以上1.25以下であることが好ましく、0.8以上1.1以下であることがより好ましい。発光ピーク強度比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の含有率は、例えば30質量%以上であり、35質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。また第一蛍光体71の含有率は、例えば65質量%以下であり、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましい。含有比率が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の第三蛍光体73に対する含有比は、例えば1以上4以下であり、1.5以上3.5以下であることが好ましく、1.7以上2.7以下であることがより好ましい。含有比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルをより基準光源に近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピーク強度比は、例えば0.2以上1.4以下であり、0.5以上1.2以下であることが好ましく、0.7以上1.1以下であることがより好ましい。発光ピーク強度比が上記範囲内のとき、発光装置100の発光スペクトルを基準光源により近づけることができるので、演色性をより向上させることができる。
第二蛍光体72
第二蛍光体72は、440nm以上550nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Euで賦活されるアルカリ土類アルミン酸塩、並びにCa、Mg及びClを組成に有しEuで賦活されるケイ酸塩の少なくとも一方を含む緑色発光の蛍光体である。第二蛍光体72は、少なくとも前記アルカリ土類アルミン酸塩を含むことが好ましい。前記アルカリ土類アルミン酸塩は、例えば下記式(2a)で示される組成を有することが好ましく、下記式(2a’)で示される組成を有することがより好ましい。前記ケイ酸塩は、例えば下記式(2b)で示される組成を有することが好ましく、下記式(2b’)で示される組成を有することがより好ましい。特定の組成を有することで、以下に説明する第二蛍光体72の各発光特性を比較的容易に得ることができる。
(Sr,Ca,Ba)Al1425:Eu (2a)
SrAl1425:Eu (2a’)
(Ca,Sr,Ba)MgSi16(F,Cl,Br):Eu (2b)
CaMgSi16Cl:Eu (2b’)
第二蛍光体72が式(2b)で示される組成を有する場合、第二蛍光体72はCa、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種を含むが、少なくともCaを含むことが好ましく、Ca、Sr及びBaのうちのCa含有率が90モル%以上であることがより好ましい。第二蛍光体はF、Cl及びBrからなる群から選択される少なくとも1種を含むが、少なくともClを含むことが好ましく、F、Cl及びBrのうちのCl含有率が90モル%以上であることがより好ましい。
第二蛍光体72の極大励起波長は、例えば270nm以上470nm以下であり、370nm以上460nm以下が好ましい。上記発光素子10の発光ピーク波長の範囲で、効率よく励起させることができる。
第二蛍光体72が式(2a)で示される組成を有する場合、その発光ピーク波長は、例えば400nm以上550nm以下であり、460nm以上530nm以下であることが好ましい。また発光スペクトルにおける半値幅は、例えば58nm以上78nm以下であり、63nm以上73nm以下が好ましい。
第二蛍光体72が式(2b)で示される組成を有する場合、その発光ピーク波長は、例えば510nm以上540nm以下であり、520nm以上530nm以下が好ましい。また発光スペクトルにおける半値幅は、例えば50nm以上75nm以下であり、58nm以上68nm以下が好ましい。
このような第二蛍光体72の少なくとも1種を用いることで、色純度を向上させて、緑色領域における発光スペクトルを基準光源に近づけることができ、発光装置100の演色性をより向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、蛍光部材50中の総蛍光体量に対する第二蛍光体72の含有率(第二蛍光体量/総蛍光体量;以下、単に「第二蛍光体72の含有率」ともいう。)は、0.5質量%以上であり、0.7質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また第二蛍光体72の含有率は、30質量%以下であり、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第二蛍光体72の含有率は、例えば4質量%以上であり、5質量%以上であることが好ましく、6質量%以上であることがより好ましい。また第二蛍光体72の含有率は、例えば20質量%以下であり、13質量%以下であることが好ましく、11質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第二蛍光体72の含有率は、例えば0.5質量%以上であり、0.7質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また第二蛍光体72の含有率は、例えば4質量%以下であり、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第二蛍光体72の含有率は、例えば1.5質量%以上であり、2質量%以上であることが好ましく、2.2質量%以上であることがより好ましい。また第二蛍光体72の含有率は、例えば5質量%以下であり、3.5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第二蛍光体72の含有率は、例えば1.5質量%以上であり、2質量%以上であることが好ましく、2.2質量%以上であることがより好ましい。また第二蛍光体72の含有率は、例えば5質量%以下であり、3.5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
第二蛍光体72の含有率が上記範囲内であると、発光装置100の緑色領域における発光スペクトルを基準光源により近づけることができ、演色性をより向上させることができる。
第三蛍光体73
第三蛍光体73は、500nm以上600nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Ceで賦活される希土類アルミン酸塩を含む黄色発光の蛍光体である。第三蛍光体73は、例えば下記式(3)で示される組成を有することが好ましく、下記式(3’)で示される組成を有することがより好ましい。これにより、以下に説明する第三蛍光体73の各発光特性を比較的容易に得ることができる。
(Y,Lu,Gd)(Al,Ga)12:Ce (3)
Al12:Ce (3’)
第三蛍光体73の極大励起波長は、例えば220nm以上490nm以下であり、430nm以上470nm以下が好ましい。上記発光素子10の発光ピーク波長の範囲で、効率よく励起させることができる。第三蛍光体73のピーク波長は、例えば480nm以上630nm以下であり、500nm以上560nm以下が好ましい。このような範囲とすることにより、第二蛍光体72の発光スペクトルとの重複を少なくし、黄色領域における発光スペクトルを基準光源に近づけることができ、発光装置10の演色性をより向上させることができる。第三蛍光体73の発光スペクトルにおける半値幅は、例えば95nm以上115nm以下であり、100nm以上110nm以下が好ましい。このような半値幅の範囲にすることにより、色純度を向上させて、黄色領域における発光スペクトルを基準光源に近づけることができるので、発光装置100の演色性をより向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、蛍光部材50中の総蛍光体量に対する第三蛍光体73の含有率(第三蛍光体量/総蛍光体量;以下、単に「第三蛍光体73の含有率」ともいう。)は、例えば8質量%以上であり、10質量%以上であることが好ましく、12質量%以上であることがより好ましい。また第三蛍光体73の含有率は、例えば40質量%以下であり、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第三蛍光体73の含有率は、例えば8質量%以上であり、10質量%以上であることが好ましく、12質量%以上であることがより好ましい。また第三蛍光体73の含有率は、例えば40質量%以下であり、30質量%以下であることが好ましく、22質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第三蛍光体73の含有率は、例えば10質量%以上であり、12質量%以上であることが好ましく、14質量%以上であることがより好ましい。また第三蛍光体73の含有率は、例えば45質量%以下であり、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第三蛍光体73の含有率は、例えば10質量%以上であり、15質量%以上であることが好ましく、17.5質量%以上であることがより好ましい。また第三蛍光体73の含有率は、例えば50質量%以下であり、35質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第三蛍光体73の含有率は、例えば15質量%以上であり、17.5質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また第三蛍光体73の含有率は、例えば40質量%以下であり、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
第三蛍光体73の含有率が上記範囲内であると、発光装置100の黄色領域における発光スペクトルを基準光源により近づけることができ、演色性をより向上させることができる。
第四蛍光体74
第四蛍光体74は、610nm以上650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Sr及びCaの少なくとも一方とAlとを組成に有しEuで賦活されるシリコンナイトライドを含む赤色発光の蛍光体である。第四蛍光体74は、例えば下記式(4)で示される組成を有することが好ましい。これにより、以下に説明する第四蛍光体74の各発光特性を比較的容易に得ることができる。
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (4)
第四蛍光体74が式(4)で示される組成を有する場合、第四蛍光体74はSr及びCaからなる群から選択される少なくとも1種を含むが、SrとCaの両方を含むことが好ましく、SrとCaの両方を含み、Sr及びCaのうちのSr含有率が0.8モル%以上であることがより好ましい。これにより、第四蛍光体74の発光ピーク波長を所望の範囲とすることができる。
第四蛍光体74の発光ピーク波長は、例えば620nm以上650nm以下であり、630nm以上645nm以下が好ましい。上記下限値以上であると、後述する第五蛍光体75の発光ピーク波長と第四蛍光体74の発光ピーク波長の間の発光強度が不足することなく、赤色領域における発光スペクトルを基準光源により近づけることができる。上記上限値以下であると、第四蛍光体74の発光スペクトルと第五蛍光体75の発光スペクトルとの重複を少なくすることができ、第五蛍光体75の発光スペクトルの効果が効率的に得られ、演色性をより向上させることができる。第四蛍光体74の発光スペクトルにおける半値幅は、例えば80nm以上100nm以下であり、85nm以上95nm以下が好ましい。このような半値幅の範囲とすることにより、第四蛍光体74の発光スペクトルと第五蛍光体75の発光スペクトルとの重複が少なくなるので、第五蛍光体75の発光スペクトルの効果が効率的に得られ、演色性をより向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、蛍光部材中の総蛍光体量に対する第四蛍光体74の含有量の含有率(第四蛍光体量/総蛍光体量;以下、単に「第四蛍光体74の含有率」ともいう。)は、例えば0.5質量%以上であり、1質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。また第四蛍光体74の含有率は、例えば6質量%以下であり、5質量%以下であることが好ましく、4質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第四蛍光体74の含有率は、例えば1質量%以上であり、1.5質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。また第四蛍光体74の含有率は、例えば6質量%以下であり、4質量%以下であることが好ましく、3.8質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第四蛍光体74の含有率は、例えば0.5質量%以上であり、1質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。また第四蛍光体74の含有率は、例えば3.5質量%以下であり、3質量%以下であることが好ましく、2.6質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第四蛍光体74の含有率は、例えば1質量%以上であり、1.5質量%以上であることが好ましく、2.27質量%以上であることがより好ましい。また第四蛍光体74の含有率は、例えば4.8質量%以下であり、3.5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第四蛍光体74の含有率は、例えば2.5質量%以上であり、3質量%以上であることが好ましく、3.2質量%以上であることがより好ましい。また第四蛍光体74の含有率は、例えば4.5質量%以下であり、4質量%以下であることが好ましく、3.5質量%以下であることがより好ましい。
第四蛍光体74の含有率が上記範囲内であると、発光装置100の赤色領域における発光スペクトルを基準光源により近づけることができ、演色性をより向上させることができる。
第五蛍光体75
第五蛍光体は、650nm以上670nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、Mnで賦活されるフルオロジャーマネートを含む深赤色発光の蛍光体である。第五蛍光体75は、例えば下記式(5a)又は(5b)で示される組成を有するフルオロジャーマネートの少なくとも1種であることが好ましい。式(5a)又は(5b)で示される組成を有する蛍光体の発光ピーク波長は、赤色発光の他の蛍光体よりも長く、650nm以上である。そのため、長波長領域の発光スペクトルを効果的に基準光源に近づけることができ、発光装置100の演色性をより向上させることができる。
3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn (5a)
(x-s)MgO・(s/2)Sc・yMgF・uCaF・(1-t)GeO・(t/2)M :zMn (5b)
ただし、式(5b)中、x、y、z、s、t及びuは、2.0≦x≦4.0、0<y<1.5、0<z<0.05、0≦s<0.5、0<t<0.5、0≦u<1.5を満たし、さらにy+u<1.5を満たすことが好ましい。また上記一般式(5b)中のMはAl、Ga及びInからなる群から選択される少なくとも1種である。
式(5b)において、好ましくは0.05≦s≦0.3、0.05≦t<0.3であり、これによりさらに輝度を向上させることができる。更に第五蛍光体75は、下記式(5b’)で示される組成を有することが好ましい。これにより、上記発光素子10の発光ピーク波長を含む波長範囲の光により、第五蛍光体75を効率よく励起することができる。
3.4MgO・0.1Sc・0.5MgF・0.885GeO・0.1Ga:0.015Mn (5b’)
第五蛍光体75の発光スペクトルにおける半値幅は、例えば45nm以下であり、40nm以下であることが好ましい。このような半値幅の範囲にすることにより、色純度を向上させて、赤色領域における発光スペクトルを基準光源に近づけることができ、発光装置100の演色性をより向上させることができる。また第五蛍光体75の発光スペクトルは、最大発光強度を100%とした場合に、600nm以上620nm以下の範囲における平均発光強度が例えば20%以下であり、10%以下であることが好ましい。上記範囲であると、後述する第五蛍光体75の発光スペクトルが第四蛍光体74の発光スペクトルと重複することが少なくなるので、第四蛍光体74の発光スペクトルの効果がより効率的に得られ、演色性をより向上させることができる。
例えば、相関色温度が2000K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、蛍光部材50中の総蛍光体量に対する第五蛍光体75の含有率(第五蛍光体量/総蛍光体量;以下、単に「第五蛍光体75の含有率」ともいう。)は、例えば1質量%以上であり、2質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。また第五蛍光体75の含有率は、例えば40質量%以下であり、35質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が5500K以上7500K以下の光を発する発光装置100の場合、第五蛍光体75の含有率は、例えば1質量%以上であり、2質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。また第五蛍光体75の含有率は、例えば12質量%以下であり、6質量%以下であることが好ましく、5.5質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が4500K以上5500K未満の光を発する発光装置100の場合、第五蛍光体75の含有率は、例えば3質量%以上であり、5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上であることがより好ましい。また第五蛍光体75の含有率は、例えば30質量%以下であり、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が3500K以上4500K未満の光を発する発光装置100の場合、第五蛍光体75の含有率は、例えば5質量%以上であり、8質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。また第五蛍光体75の含有率は、例えば28質量%以下であり、20質量%以下であることが好ましく、16質量%以下であることがより好ましい。
また例えば、相関色温度が2500K以上3500K未満の光を発する発光装置100の場合、第五蛍光体75の含有率は、例えば15質量%以上であり、18質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また第五蛍光体75の含有率は、例えば45質量%以下であり、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
第五蛍光体75の含有率が上記範囲内であると、発光装置100の赤色領域における発光スペクトルを基準光源により近づけることができ、演色性をより向上させることができる。
蛍光部材50は、第一蛍光体71から第五蛍光体75以外のその他の蛍光体を必要に応じて含んでいてもよい。その他の蛍光体としては、CaScSi12:Ce、CaSc:Ce、(La,Y)Si11:Ce、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si12:Eu、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)Ga:Eu、K(Si,Ti,Ge)F:Mn等を挙げることができる。蛍光部材50がその他の蛍光体を含む場合、その含有率は本発明に係る発光特性が得られるように適宜調整される。その他の蛍光体の含有率は総蛍光体量に対して、例えば2質量%以下であり、1質量%以下が好ましい。
(樹脂)
蛍光部材50を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂として、具体的には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂などを挙げることができる。
(その他成分)
蛍光部材50は、蛍光体70及び樹脂に加えてその他の成分を必要に応じて含んでいてもよい。その他の成分としては、シリカ、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等のフィラー、光安定化剤、着色剤等を挙げることができる。蛍光部材がその他の成分を含む場合、その含有量は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、その他の成分として、フィラーを含む場合、その含有量は樹脂100質量部に対して、0.01から20質量部とすることができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(蛍光体70)
発光装置100の作製に先立ち、以下に示す第一蛍光体71から第五蛍光体75をそれぞれ準備した。
第一蛍光体71として、Ca(POCl:Euで示される組成を有し、発光ピーク波長を460nm付近に有する青色発光の蛍光体(以下、「CCA」ともいう。)を準備した。
第二蛍光体72として、SrAl1425:Euで示される組成を有し、発光ピーク波長を494nm付近に有する緑色発光の蛍光体(以下、「SAE」ともいう。)を準備した。
第三蛍光体73として、YAl12:Ceで示される組成を有し、発光ピーク波長を544nm付近に有する希土類アルミニウムガーネット蛍光体(以下、「YAG」ともいう。)を準備した。
第四蛍光体74として、(Sr,Ca)AlSiN:Euで示される組成を有し、発光ピーク波長を635nm付近に有する赤色発光の窒化物蛍光体(以下、「SCASN」ともいう。)を準備した。
第五蛍光体75として、3.4MgO・0.1Sc・0.5MgF・0.885GeO・0.1Ga:0.015Mnで示される組成を有し、発光ピーク波長を658nm付近に有する深赤色発光の蛍光体(以下、「MGF」ともいう。)を準備した。
(発光素子10)
発光素子10として、発光ピーク波長が430nmである青紫色発光LEDを準備した。
[評価]
以下の実施例及び比較例で得られた発光装置100について、発光色の色度座標、相関色温度(Tcp;K)、平均演色評価数(Ra)、特殊演色評価数(R9からR15)を測定した。また特殊演色評価数R9からR15の総和(以下、Rtともいう。)を算出した。なお、平均演色評価数及び特殊演色評価数を併せて、単に「演色評価数」ともいう。
発光装置100の発光スペクトルは、積分球を使用した全光束測定装置を用いて測定した。
(実施例1)
発光装置100の作製
発光ピーク波長が430nmの青紫色発光LEDである発光素子10と、第一蛍光体71(CCA)、第二蛍光体72(SAE)、第三蛍光体73(YAG)、第四蛍光体74(SCASN)及び第五蛍光体75(MGF)を組合せて、以下のようにして実施例1の発光装置100を作製した。
総蛍光体量に対する第一蛍光体71(CCA)の含有率が質量基準で33.3%となり、総蛍光体量に対する他の各蛍光体の含有率を以下の表1に示す値とし、相関色温度が6500K付近になるように配合した蛍光体70をシリコーン樹脂に添加し、混合分散した後、更に脱泡することにより蛍光体含有樹脂組成物を得た。ここで樹脂量に対する第一蛍光体の含有量の比率(第一蛍光体/樹脂)は15%であった。次にこの蛍光体含有樹脂組成物を発光素子10の上に注入、充填し、さらに加熱することで樹脂組成物を硬化させた。このような工程により実施例1の発光装置100を作製した。
(実施例2から7)
各蛍光体の質量基準の含有率(%)を以下の表1に示す値となるように変更したこと以外は実施例1と同様にして実施例2から7の発光装置100を作製した。
(比較例1)
蛍光体70として、第一蛍光体71(CCA)を使用することなく、第二蛍光体72(SAE)と、第三蛍光体73(YAG)と、第四蛍光体74(SCASN)と第五蛍光体75(MGF)とを組み合わせて用いたこと以外は実施例1と同様にして比較例1の発光装置100を作製した。
実施例1から7及び比較例1により得られた発光装置100の評価結果について、演色評価数以外の結果は以下の表1に、演色評価数の結果は以下の表2に示す。
Figure 0007239841000001
Figure 0007239841000002
表1及び2より、実施例1から7は第一蛍光体71を含むことにより、第一蛍光体71を含まない比較例1よりもRaが大きくなっている。また、実施例1から7は、R9からR15においても全て60以上の高い数値を有することができた。
一方、第一蛍光体71を含まない比較例1では、Raがいずれの実施例よりも小さく、R12が38であり、実施例と比べてかなり低かった。
実施例1から7及び比較例1は、表1に示されるように、いずれも相関色温度が5500K以上7500K以下の範囲にあった。実施例4、5、6及び7は、表1に示されるように、総蛍光体量に対する第一蛍光体71の含有率が60質量%以上80質量%以下であり、第三蛍光体73に対する第一蛍光体71の含有比が2.5以上6.0以下である範囲に含まれる。これらの実施例4、5、6及び7は、表2に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつ、Rtの数値が650以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
図2は、比較例1及び実施例1から3に係る発光装置100の発光スペクトルを、図3は、比較例1及び実施例4から7に係る発光装置100の発光スペクトルを、それぞれ530nmの発光強度を基準に規格化して比較した図である。図2及び図3の発光スペクトルは、波長に対する相対発光強度を示す。実施例4、5、6及び7は、表1に示されるように、発光スペクトルにおける第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピークの強度比が0.7以上1.5以下である。これらの実施例4、5、6及び7は、表2に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつRtの数値が650以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
(実施例8から15)
各蛍光体の含有率を以下の表3に示す値となるように変更して相関色温度を5000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして実施例8から15の発光装置100を作製した。
(比較例2)
蛍光体70として、第一蛍光体71(CCA)を使用することなく、第二蛍光体72(SAE)と、第三蛍光体73(YAG)と、第四蛍光体74(SCASN)と第五蛍光体75(MGF)とを組み合わせて用いたことと、相関色温度を5000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして比較例2の発光装置100を作製した。
実施例8から15及び比較例2により得られた発光装置100の評価結果について、演色評価数以外の結果は以下の表3に、演色評価数の結果は以下の表4に示す。
Figure 0007239841000003
Figure 0007239841000004
表3及び4より、実施例8から15は第一蛍光体71を含むことにより、第一蛍光体71を含まない比較例2よりもRaが大きくなっている。また、実施例8から15は、R9からR15においても全て60以上の高い数値を有することができた。
一方、第一蛍光体71を含まない比較例2では、Raがいずれの実施例よりも小さく、R12が35であり、実施例と比べてかなり低かった。
実施例8から15及び比較例2は、表3に示されるように、いずれも相関色温度が4500K以上5500K以下の範囲にあった。実施例10、11、12、13、14、15は、表3に示されるように、総蛍光体量に対する第一蛍光体71の含有率が55質量%以上80質量%以下であり、第三蛍光体73に対する第一蛍光体71の含有比が2.4以上5.5以下の範囲に含まれる。これらの実施例10、11、12、13、14、15では、表4に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつRtの数値が660以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
図4は、比較例2及び実施例8から11に係る発光装置100の発光スペクトルを、図5は、比較例2及び実施例12から15に係る発光装置100の発光スペクトルを、それぞれ530nmの発光強度を基準に規格化して比較した図である。図4及び図5の発光スペクトルは、波長に対する相対発光強度を示す。実施例10、11、12、13、14及び15は、表3に示されるように、発光スペクトルにおける第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピークの強度比が0.6以上1.5以下である。これらの実施例10、11、12、13、14及び15は、表4に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつ、Rtの数値が660以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
(実施例16から23)
各蛍光体の含有率が以下の表5に示す値となるように変更して相関色温度を4000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして実施例16から23の発光装置100を作製した。
(比較例3)
蛍光体70として、第一蛍光体71(CCA)を使用することなく、第二蛍光体72(SAE)と、第三蛍光体73(YAG)と、第四蛍光体74(SCASN)と第五蛍光体75(MGF)とを組み合わせて用いたことと、相関色温度を4000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして比較例3の発光装置100を作製した。
実施例16から23及び比較例3により得られた発光装置100の評価結果について、演色評価数以外の結果は以下の表5に、演色評価数の結果は以下の表6に示す。
Figure 0007239841000005
Figure 0007239841000006
表5及び6より、実施例16から23は第一蛍光体71を含むことにより、第一蛍光体71を含まない比較例3よりもRaが大きくなっている。また、実施例16から23は、R9からR15においても60以上の高い数値を有することができた。
一方、第一蛍光体71を含まない比較例3は、Raが実施例と比べて小さく、R12が44であり、実施例と比べてかなり低かった。
実施例16から23及び比較例3は、表5に示されるように、いずれも相関色温度が3500K以上4500K以下の範囲にあった。実施例19、20、21及び22は、表5に示されるように、総蛍光体量に対する第一蛍光体71の含有率が55質量%以上70質量%以下であり、第三蛍光体73に対する第一蛍光体71の含有比が2.4以上3.8以下の範囲に含まれる。これらの実施例19、20、21及び22は、表6に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつRtの数値が670以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
図6は、比較例3及び実施例16から19に係る発光装置100の発光スペクトルを、図7は、比較例3及び実施例20から23に係る発光装置100の発光スペクトルを、それぞれ530nmの発光強度を基準に規格化して比較した図である。図6及び図7の発光スペクトルは、波長に対する相対発光強度を示す。実施例19、20及び21は、表5に示されるように、発光スペクトルにおける第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピークの強度比が0.8以上1.1以下である。これらの実施例19、20及び21は、表6に示されるように、R12の数値が97以上を示し、なおかつRtの数値が680以上を示しており、演色性が特に優れることが分かる。
(実施例24)
各蛍光体の含有率を以下の表7に示す値となるように変更して相関色温度を3000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして実施例24の発光装置100を作製した。
(比較例4)
蛍光体70として、第一蛍光体71(CCA)を使用することなく、第二蛍光体72(SAE)と、第三蛍光体73(YAG)と、第四蛍光体74(SCASN)と第五蛍光体75(MGF)とを組み合わせて用いたことと、相関色温度を3000K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして比較例4の発光装置100を作製した。
(実施例25)
各蛍光体の含有率を以下の表7に示す値となるように蛍光体の量を変更して相関色温度を2700K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして実施例25の発光装置100を作製した。
(比較例5)
蛍光体70として、第一蛍光体71(CCA)を使用することなく、第二蛍光体72(SAE)と、第三蛍光体73(YAG)と、第四蛍光体74(SCASN)と第五蛍光体75(MGF)とを組み合わせて用いたことと、相関色温度を2700K前後に合わせたこと以外は実施例1と同様にして比較例5の発光装置100を作製した。
実施例24及び25並びに比較例4及び5により得られた発光装置100の評価結果について、演色評価数以外の結果は以下の表7に、演色評価数の結果は以下の表8に示す。
Figure 0007239841000007
Figure 0007239841000008
表7及び8より、実施例24及び25は第一蛍光体71を含むことにより、第一蛍光体71を含まない比較例4及び5よりもRaが向上している。また、実施例24及び25は、R9からR15においても90以上の高い数値を有することができた。
一方、第一蛍光体71を含まない比較例4は、Raが実施例24よりも小さく、R12が51であり、実施例24よりもかなり小さかった。同様に、第一蛍光体71を含まない比較例5は、Raが実施例25よりも小さく、R12が59であり、実施例25よりもかなり小さかった。
実施例24及び25並びに比較例4及び5は、表7に示されるように、相関色温度が2000K以上3500K以下の範囲にあった。実施例24及び25は、表7に示されるように、総蛍光体量に対する第一蛍光体71の含有率が40質量%以上55質量%以下であり、第三蛍光体73に対する第一蛍光体71の含有比が1.9以上2.5以下の範囲に含まれる。これらの実施例24及び25は、表8に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつRtの数値が680以上を示しており、比較例4及び5よりも演色性が優れていることが分かる。
図8は、比較例4及び実施例24に係る発光装置100の発光スペクトルを、図9は、比較例5及び実施例25に係る発光装置100の発光スペクトルをそれぞれ530nmの発光強度を基準に規格化して比較した図である。図8及び9の発光スペクトルは、波長に対する相対発光強度を示す。実施例24及び25は、表8に示されるように、発光スペクトルにおける第一蛍光体71の発光素子10に対する発光ピークの強度比が0.8以上1.1以下である。これらの実施例24及び25は、表8に示されるように、R12の数値が90以上を示し、なおかつRtの数値が680以上を示しており、比較例4及び5よりも演色性が優れていることが分かる。
本開示の発光装置は、青色発光ダイオード又は紫外線発光ダイオードを励起光源とする発光特性に優れた照明器具、LEDディスプレイ、カメラのフラッシュライト、液晶バックライト光源などに利用することができる。特に、高度な演色性が求められる医療用、美術用照明装置や色比較向けの光源等に好適に利用することができる。
10:発光素子、50:蛍光部材、70:蛍光体、71:第一蛍光体、72:第二蛍光体、73:第三蛍光体、74:第四蛍光体、75:第五蛍光体、100:発光装置

Claims (6)

  1. 410nm以上440nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、蛍光部材とを備える発光装置であって、
    前記蛍光部材は、蛍光体として、
    430nm以上500nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、その発光スペクトルにおける半値幅が29nm以上49nm以下である第一蛍光体と、
    440nm以上550nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、その発光スペクトルにおける半値幅が58nm以上78nm以下、又は50nm以上75nm以下である第二蛍光体と、
    500nm以上600nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、その発光スペクトルにおける半値幅が95nm以上115nm以下である第三蛍光体と、
    610nm以上650nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、その発光スペクトルにおける半値幅が80nm以上100nm以下である第四蛍光体と、
    650nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、その発光スペクトルにおける半値幅が45nm以下である第五蛍光体と、を含み、
    前記発光装置の発光スペクトルおける前記第一蛍光体の発光ピーク強度の前記発光素子の発光ピーク強度に対する発光ピーク強度比が、0.5以上1.5以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が5500K以上7500K以下である場合、前記蛍光部材は、総蛍光体量に対する各蛍光体の含有率が、前記第二蛍光体が6質量%以上11質量%以下、前記第四蛍光体が2質量%以上3.8質量%以下、前記第五蛍光体が3質量%以上5.5質量%以下であり、前記第三蛍光体に対する前記第一蛍光体の含有比が2.5以上5.85以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が4500K以上5500K未満である場合、前記蛍光部材は、総蛍光体量に対する各蛍光体の含有率が、前記第二蛍光体が1質量%以上2質量%以下、前記第四蛍光体が1.5質量%以上2.6質量%以下、前記第五蛍光体が7質量%以上15質量%以下であり、前記第三蛍光体に対する前記第一蛍光体の含有比が2以上5.35以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が3500K以上4500K未満である場合、前記蛍光部材は、総蛍光体量に対する蛍光体の各含有率が、前記第二蛍光体が2.2質量%以上3.5質量%以下、前記第四蛍光体が2.27質量%以上3質量%以下、前記第五蛍光体が8質量%以上20質量%以下であり、前記第三蛍光体に対する前記第一蛍光体の含有比が1.8以上4以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が2500K以上3500K未満である場合、前記蛍光部材は、総蛍光体量に対する各蛍光体の含有率が、前記第二蛍光体が2.2質量%以上3質量%以下、前記第四蛍光体が3.2質量%以上3.5質量%以下、前記第五蛍光体が20質量%以上30質量%以下であり、前記第三蛍光体に対する前記第一蛍光体の含有比が1.7以上2.7以下であり、
    特殊演色評価数R12が90以上であり、
    特殊演色評価数R9からR15の総和が650以上である発光装置。
  2. 前記蛍光体の総量に対する前記第一蛍光体の含有率が20質量%以上80質量%以下である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記発光装置が発する光の相関色温度が5500K以上7500K以下である場合、前記発光ピーク強度比が0.7以上1.44以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が4500K以上5500K未満である場合、前記発光ピーク強度比が0.6以上1.4以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が3500K以上4500K未満である場合、前記発光ピーク強度比が0.6以上1.25以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が2500K以上3500K未満である場合、前記発光ピーク強度比が0.7以上1.1以下である請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記発光装置が発する光の相関色温度が5500K以上7500K以下である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第一蛍光体の含有率が45質量%以上77質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が4500K以上5500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第一蛍光体の含有率が55質量%以上76質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が3500K以上4500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第一蛍光体の含有率が50質量%以上70質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が2500K以上3500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第一蛍光体の含有率が40質量%以上55質量%以下である請求項2に記載の発光装置。
  5. 前記発光装置が発する光の相関色温度が5500K以上7500K以下である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第三蛍光体の含有率が12質量%以上22質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が4500K以上5500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第三蛍光体の含有率が14質量%以上25質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が3500K以上4500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第三蛍光体の含有率が15質量%以上35質量%以下であり、
    前記発光装置が発する光の相関色温度が2500K以上3500K未満である場合、前記蛍光体の総量に対する前記第三蛍光体の含有率が20質量%以上25質量%以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 特殊演色評価数R12が92以上である請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
JP2020148885A 2016-05-26 2020-09-04 発光装置 Active JP7239841B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016104853 2016-05-26
JP2016104853 2016-05-26

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019009145A Division JP6766901B2 (ja) 2016-05-26 2019-01-23 発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021006909A JP2021006909A (ja) 2021-01-21
JP7239841B2 true JP7239841B2 (ja) 2023-03-15

Family

ID=60577339

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017092899A Active JP6477779B2 (ja) 2016-05-26 2017-05-09 発光装置
JP2019009145A Active JP6766901B2 (ja) 2016-05-26 2019-01-23 発光装置
JP2020148885A Active JP7239841B2 (ja) 2016-05-26 2020-09-04 発光装置

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017092899A Active JP6477779B2 (ja) 2016-05-26 2017-05-09 発光装置
JP2019009145A Active JP6766901B2 (ja) 2016-05-26 2019-01-23 発光装置

Country Status (4)

Country Link
JP (3) JP6477779B2 (ja)
KR (1) KR102262785B1 (ja)
BR (1) BR102017011101B1 (ja)
TW (1) TWI718305B (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019016632A (ja) 2017-07-04 2019-01-31 日亜化学工業株式会社 発光装置
JP6891797B2 (ja) * 2017-12-21 2021-06-18 日亜化学工業株式会社 ディスプレイ装置
KR101990475B1 (ko) * 2018-03-21 2019-06-19 (주)올릭스 발광 스펙트럼을 제어한 초고연색 백색 발광 소자 및 이를 포함하는 조명 장치
WO2019182195A1 (ko) * 2018-03-21 2019-09-26 주식회사 올릭스 여기광을 제어한 형광체 파장 변환 백색 발광 소자 및 이를 포함하는 발광장치
KR102654335B1 (ko) * 2018-08-17 2024-04-04 쑤저우 레킨 세미컨덕터 컴퍼니 리미티드 발광소자 패키지
KR102193591B1 (ko) * 2019-05-15 2020-12-21 주식회사 올릭스 광대역 발광 장치
KR102121266B1 (ko) * 2019-07-26 2020-06-26 주식회사 올릭스 근적외 성분을 포함하는 고연색 백색 발광 소자
WO2021199752A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 日亜化学工業株式会社 発光装置及びそれを備えた灯具
KR102408688B1 (ko) * 2020-09-14 2022-06-16 (주)올릭스 파장 가변 초광대역 근적외 발광 장치
JP7185146B2 (ja) * 2020-09-15 2022-12-07 日亜化学工業株式会社 発光装置
US20240155750A1 (en) 2021-03-29 2024-05-09 Koto Electric Co., Ltd. Light emitting module, and lighting device
KR102339912B1 (ko) * 2021-05-31 2021-12-17 유스테크 유한책임회사 가시광-근적외선 경계 부근까지 태양광 유사 스펙트럼을 갖는 발광 소자
WO2023074525A1 (ja) * 2021-10-28 2023-05-04 日亜化学工業株式会社 発光装置及び光源装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049799A (ja) 2004-04-27 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発光装置
WO2008020541A1 (fr) 2006-08-14 2008-02-21 Fujikura Ltd. Dispositif électroluminescent et dispositif d'éclairage
JP2009289957A (ja) 2008-05-29 2009-12-10 Yamaguchi Univ 半導体発光装置、および撮像装置
WO2011033910A1 (ja) 2009-09-17 2011-03-24 株式会社東芝 白色発光ランプおよびそれを用いた白色led照明装置
JP2011071333A (ja) 2009-09-25 2011-04-07 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置のための演色性改善方法および白色発光装置
WO2011115032A1 (ja) 2010-03-18 2011-09-22 株式会社東芝 白色発光ランプおよびそれを用いた白色led照明装置
JP2012104814A (ja) 2010-10-15 2012-05-31 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置及び照明器具
WO2014054290A1 (ja) 2012-10-04 2014-04-10 株式会社 東芝 白色発光装置、照明装置、および歯科用照明装置
CN104993035A (zh) 2015-07-30 2015-10-21 厦门大学 一种暖白光led发光装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10026435A1 (de) 2000-05-29 2002-04-18 Osram Opto Semiconductors Gmbh Kalzium-Magnesium-Chlorosilikat-Leuchtstoff und seine Anwendung bei Lumineszenz-Konversions-LED
JP4989936B2 (ja) 2006-07-27 2012-08-01 株式会社朝日ラバー 照明装置
US9293667B2 (en) * 2010-08-19 2016-03-22 Soraa, Inc. System and method for selected pump LEDs with multiple phosphors
WO2013146790A1 (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 宇部マテリアルズ株式会社 深赤色発光性フルオロゲルマニウム酸マグネシウム蛍光体及びその製造方法
CN103843163A (zh) * 2012-03-30 2014-06-04 三菱化学株式会社 半导体发光装置和照明装置
DE102013007698A1 (de) * 2012-05-04 2013-11-07 Soraa, Inc. LED-Lampen mit verbesserter Lichtqualität
KR101417874B1 (ko) * 2013-10-02 2014-07-09 지엘비텍 주식회사 고연색성 백색 발광 소자
JP6156440B2 (ja) * 2014-05-30 2017-07-05 日亜化学工業株式会社 赤色発光蛍光体及びこれを用いた発光装置
US20160116124A1 (en) * 2014-10-28 2016-04-28 Soraa, Inc. Light emitting diode device configured to change color during dimming

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049799A (ja) 2004-04-27 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発光装置
WO2008020541A1 (fr) 2006-08-14 2008-02-21 Fujikura Ltd. Dispositif électroluminescent et dispositif d'éclairage
JP2009289957A (ja) 2008-05-29 2009-12-10 Yamaguchi Univ 半導体発光装置、および撮像装置
WO2011033910A1 (ja) 2009-09-17 2011-03-24 株式会社東芝 白色発光ランプおよびそれを用いた白色led照明装置
JP2011071333A (ja) 2009-09-25 2011-04-07 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置のための演色性改善方法および白色発光装置
WO2011115032A1 (ja) 2010-03-18 2011-09-22 株式会社東芝 白色発光ランプおよびそれを用いた白色led照明装置
JP2012104814A (ja) 2010-10-15 2012-05-31 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置及び照明器具
US20130264937A1 (en) 2010-10-15 2013-10-10 Mitsubishi Chemical Corporation White light-emitting device and illumination device
WO2014054290A1 (ja) 2012-10-04 2014-04-10 株式会社 東芝 白色発光装置、照明装置、および歯科用照明装置
CN104993035A (zh) 2015-07-30 2015-10-21 厦门大学 一种暖白光led发光装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
T. E. Peters and J. A. Baglio,Luminescence and Structural Properties of Thiogallate Phosphors Ce+3 and Eu+2 -Activated Phosphors. Part 1,J. Electrochem. Soc.,1972年02月,Vol. 119,pp. 230-236

Also Published As

Publication number Publication date
JP6766901B2 (ja) 2020-10-14
JP6477779B2 (ja) 2019-03-06
TW201809221A (zh) 2018-03-16
JP2021006909A (ja) 2021-01-21
BR102017011101A2 (pt) 2017-12-12
TWI718305B (zh) 2021-02-11
BR102017011101B1 (pt) 2022-11-29
KR102262785B1 (ko) 2021-06-08
JP2017216438A (ja) 2017-12-07
KR20170134241A (ko) 2017-12-06
JP2019114794A (ja) 2019-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7239841B2 (ja) 発光装置
US11011684B2 (en) Light emitting device
CN109216526B (zh) 发光装置
US11063188B2 (en) Light emitting device
JP7164800B2 (ja) 発光装置
CN109599473A (zh) 发光装置
JP6503929B2 (ja) 半導体発光装置
JP6773018B2 (ja) 発光装置
JP6460040B2 (ja) 発光装置
JP7004892B2 (ja) 発光装置
JP7116321B2 (ja) 発光装置
JP6772621B2 (ja) 発光装置
WO2023074525A1 (ja) 発光装置及び光源装置
WO2023188921A1 (ja) 発光装置及び照明装置
JP2023152701A (ja) 発光装置及び照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230213

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7239841

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151