JP7237539B2 - ワーク仮受台 - Google Patents
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Description
一端が前記仮受部に、他端が前記払い出し部にそれぞれ対応して両端が上下方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端が前記ワークにより押し下げられることで、前記一端が上昇して前記仮受部への前記ワークのセットを阻止する上下揺動部材を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、一端部が前記上下揺動部材の前記一端より下方位置で、他端部が前記上下揺動部材の前記他端より上方位置でそれぞれ水平方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端部が前記ワークによって前記払い出し部から離れる方向へ揺動する一方、前記一端部が前記上下揺動部材の前記一端の下側へ揺動して当該一端の下降を阻止する水平揺動部材を備えていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、ワークの仮受部と、前記ワークの払い出し部と、前記仮受部から前記払い出し部へ前記ワークを導くシュートとを備えたワーク仮受台であって、
一端側に前記仮受部が、他端側に前記払い出し部がそれぞれ設けられて両端が上下方向へ揺動可能で、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記払い出し部が前記ワークにより押し下げられることで、前記仮受部が所定の仮受位置から上昇して前記仮受部への前記ワークのセットを阻止することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成において、一端部が前記仮受部より下方位置で、他端部が前記払い出し部より上方位置でそれぞれ水平方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端部が前記ワークによって前記払い出し部から離れる方向へ揺動する一方、前記一端部が前記仮受部の下側へ揺動して前記仮受部の下降を阻止する水平揺動部材を備えていることを特徴とする。
特に、請求項2及び4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、水平揺動部材の採用により、加工済みのワークが払い出し部にある場合の上下揺動部材又はワーク仮受台の揺動をロックして加工前のワークのセットをより確実に阻止することができる。
[形態1]
図1は、ワーク仮受台1の一例を示す説明図で、ここでは図示しないNC旋盤に設置されているものとして、ワーク主軸30(図3)の中心Oのみを示している。また、ここでは図1の左右方向(NC旋盤のY軸方向)をワーク仮受台1での前後方向、紙面直交方向(NC旋盤のZ軸方向)をワーク仮受台1での左右方向として説明する。
実線で示すワーク仮受台1は、前後方向に延びるバー状で、前側には、機内に搬入された加工前又は加工済みのワーク(以下、加工の前後を特定しない場合はワークWと言い、加工前のワークを特定する場合は素材W1と言い、加工済みのワークを特定する場合は製品W2と言う。)を上面で仮受けするためのV字状の仮受部2が形成されている。仮受部2の後側には、後方へ行くに従って下り傾斜するシュート3が形成されて、シュート3の後端には、上向きに折曲して製品W2を受ける払い出し部4が設けられている。よって、仮受部2上に仮受された製品W2は、図示しないタレットに設けた払い出し部材等によって後側へ押圧されると、仮受部2からシュート3上に達し、そのままシュート3の傾斜によって後方へ転動し、払い出し部4へ払い出されることになる。
一方、図2(B)に示すように、払い出し部4に製品W2が払い出されている状態では、上下揺動部材10は、後受け面15に製品W2が乗ることで後側揺動部14が押し下げられて水平軸11を中心に同図で左回転する左回転姿勢となる。このとき前側揺動部12は、仮受部2よりも上方へ突出することになる。
一方、仮受部2から払い出された製品W2がシュート3上を転動すると、図4に示すように、製品Wの右端がテーパ部24に当接することで、テーパ部24は図4の右側に押圧される。よって、水平揺動部材20は、鉛直軸21を中心に同図で左回転し、平面視でロック部22がワーク仮受台1及び上下揺動部材10の前側揺動部12の下側に重なり、テーパ部24が製品W2から右側へ離れる左旋回姿勢となる。
なお、ワーク仮受台1の左側には、仮受部2、シュート3、払い出し部4を有する同じバー部材が所定間隔をおいて平行に配置されて、ワークWを一対のバー部材で受けるようになっているが、図3,4では省略している。
ここから製品W2が仮受部2からシュート3上へ移送されて払い出し部4に払い出されると、上下揺動部材10は、製品W2により、後側揺動部14が下降して前側揺動部12が上昇する図2(B)の左回転姿勢となり、水平揺動部材20は、製品W2により、テーパ部24が右側へ移動してロック部22が左側へ移動する図4の左旋回姿勢となる。
払い出し部4から製品W2を取り出せば、上下揺動部材10の右回転が許容されて右回転姿勢に復帰し、水平揺動部材20も右旋回姿勢に復帰するため、仮受部2に素材W1をセット可能となる。
また、センサを用いずに機械的に取り忘れの防止が可能となるため、コストアップが抑制される上、クーラントや切粉の影響で生じるセンサの故障や誤動作によるトラブルの発生も回避できる。
すなわち、図5(A)に示すように、払い出し部4に製品W2が払い出された状態では、上下揺動部材10は左回転姿勢にあって前側揺動部12を仮受部2より上方に突出させているので、素材W1を仮受部2上の仮受位置にセットできない。よって、このまま工作機械を起動させても、素材W1が仮受位置にないことでワーク主軸30によりクランプできず、クランプ信号がONしないため、工作機械はアラームストップとなる。
一方、払い出し部4から製品W2を取り出すと、上下揺動部材10は、前側揺動部12が下降して右回転姿勢に復帰するため、素材W1は、前受け面13及び仮受部2の傾斜によって仮受位置に移動することになる。
このように水平揺動部材を省略すれば、部品点数が削減できてコスト的に有利となる。
そして、上記形態1のワーク仮受台1では、仮受部2及び払い出し部4を固定して上下揺動部材10を用いて製品W2の取り忘れを防止するようにしているが、ワーク仮受台自体を上下方向へ揺動可能としても同じ目的を達成することができる。以下、この形態を説明するが、形態1と同じ構成部には同じ符号を付して重複する説明は省略する。
図6(A)に示すワーク仮受台1Aは、水平軸11を中心にして前後端が上下方向へ揺動可能に基台に支持されるが、水平軸11が払い出し部4側に偏心していることで、常態では仮受部2が適正な仮受位置に位置する同図の右回転姿勢に付勢されている。
一方、払い出し部4から製品W2を取り出すと、図6(C)に示すように、ワーク仮受台1Aは、仮受部2が下降して図6(A)の右回転姿勢に復帰するため、仮受部2は、ワーク主軸30へ素材W1を受け渡すための仮受位置に戻る。これにより、素材W1の仮受及びワーク主軸30による素材W1のクランプが可能となる。
特に形態2では、ワーク仮受台1A自体が揺動して製品W2の取り出し前の素材W1のセットを阻止するので、上下揺動部材及び水平揺動部材を用いる形態1や上下揺動部材のみを用いる変更例よりも部品点数がさらに少なくなり、一層のコスト低減に繋がる。
例えば水平揺動部材はロック部の上面と前側揺動部の下面の傾斜面との一方を省略したり、このような傾斜でなく、水平揺動部材を左旋回姿勢に付勢する付勢手段(鉛直軸に設けたトーションバネ等)を設けてもよい。この付勢手段は形態2のワーク仮受台に設けることもできる。
また、ワーク仮受台の向きや配置も上記形態に限らず、NC旋盤以外の他の工作機械にもワーク仮受台は採用可能である。
Claims (4)
- ワークの仮受部と、前記ワークの払い出し部と、前記仮受部から前記払い出し部へ前記ワークを導くシュートとを備えたワーク仮受台であって、
一端が前記仮受部に、他端が前記払い出し部にそれぞれ対応して両端が上下方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端が前記ワークにより押し下げられることで、前記一端が上昇して前記仮受部への前記ワークのセットを阻止する上下揺動部材を備えていることを特徴とするワーク仮受台。 - 一端部が前記上下揺動部材の前記一端より下方位置で、他端部が前記上下揺動部材の前記他端より上方位置でそれぞれ水平方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端部が前記ワークによって前記払い出し部から離れる方向へ揺動する一方、前記一端部が前記上下揺動部材の前記一端の下側へ揺動して当該一端の下降を阻止する水平揺動部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載のワーク仮受台。
- ワークの仮受部と、前記ワークの払い出し部と、前記仮受部から前記払い出し部へ前記ワークを導くシュートとを備えたワーク仮受台であって、
一端側に前記仮受部が、他端側に前記払い出し部がそれぞれ設けられて両端が上下方向へ揺動可能で、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記払い出し部が前記ワークにより押し下げられることで、前記仮受部が所定の仮受位置から上昇して前記仮受部への前記ワークのセットを阻止することを特徴とするワーク仮受台。 - 一端部が前記仮受部より下方位置で、他端部が前記払い出し部より上方位置でそれぞれ水平方向へ揺動可能に設けられ、前記払い出し部に前記ワークがある状態では、前記他端部が前記ワークによって前記払い出し部から離れる方向へ揺動する一方、前記一端部が前記仮受部の下側へ揺動して前記仮受部の下降を阻止する水平揺動部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載のワーク仮受台。
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