JP7233498B2 - 計時器ムーブメントをロックするためのデバイス - Google Patents

Description

本発明は、計時器ムーブメントをロックするためのデバイスに関し、より具体的には、クォーツまたは自動巻きの機械式ムーブメントを固定するためのこのタイプのデバイスに関する。

機械式時計ムーブメントを固定して取り付けるために、ネジおよび／またはクランプを使用して、計時器のミドルに対して前記ムーブメントを固定することが知られている。この解決策は、全体の寸法を縮小したり、リーズナブルな費用で計時器を製造したりする場合には不十分な場合がある。

本発明の目的は、ネジおよび／またはクランプを有さず、計時器を単純化された方式で組み立てることを可能にするロックデバイスを含む計時器を提案することによって、前述の欠点の全部または一部を克服することである。

この目的のために、本発明は、ミドルを備え、上部はベゼルによって閉じられ、底部はバックによって閉じられる、ケースと、ケーシングリングによってミドルに対して取り付けられる時計ムーブメントとを含む計時器に関し、ケーシングリングは、時計ムーブメントを保持する少なくとも２つのクリップ可能な部品を備え、２つの部品は、計時器のケースを閉じるときにミドルに取り付けられると、分離不可能であることを特徴とする。

有利なことに、本発明によれば、計時器アセンブリは、最小数の部品を含み、したがって、特にクロノグラフ、日付、機械式ムーブメント、透明なバック、およびプラスチック製のミドルを備えたハイテクを維持しながら、様々な構成要素の製造バリエーションに、より容易に適合させることができる。

本発明の他の有利な特徴によれば、
－ ２つのクリップ可能な部品は２つの半環状部品であり、その面は、その位置決めおよび保持を保証するために、前記時計ムーブメントのプレートと係合する溝を含むムーブメントに面し、
－ 前記２つの部品はそれぞれ、それらが互いに内部でクリップされるように配置された少なくとも１つの雄要素および１つの雌要素を備え、前記雄部品は、組み合うことによって、雌部品におけるくぼみと係合するように配置されたボディおよびヘッドを備え、
－ 部品のうちの少なくとも１つの部品は、時計ムーブメントにおけるノッチと係合するように配置された位置決めラグを備え、エンケーシングリングに対するムーブメントの向きを保証し、
－ 前記クリップ可能な部品は、上部、ミドル部、および下部を備え、前記上部は、前記溝を受け入れ、
－ クリップ可能な部品のうちの１つの部品は、巻取ステムの通過を可能にする貫通穴を有し、
－ 時計ムーブメントは、機械式またはクォーツタイプである。

他の特定の特徴および利点は、添付の図を参照して、大まかな案内として与えられ、決して限定された案内として与えられていない以下の説明において明確に観察されるであろう。

図１は、本発明による計時器のロックデバイスの分解斜視図である。 図２は、本発明による計時器のロックデバイスの断面図である。 図３は、本発明による計時器のロックデバイスの上方からの斜視図である。 図４は、本発明による計時器のロックデバイスの下方からの斜視図である。 図５は、ロックデバイスを取り付けられた計時器の斜視図である。

図５は、本発明による計時器１００の分解図を示す。計時器１００は、主にケース１０、時計ムーブメント４、およびケーシングリング５を含む。ケース１０は、ミドル１を含み、上部はベゼル２によって閉じられ、底部はバック３によって閉じられ、ミドル１は、ケーシングリング５が取り付けられた時計ムーブメント４を受け入れるように意図されている。

好ましくは、ミドル２２、ベゼル、およびバックは、金属または金属合金でできているが、たとえば、プラスチック材料、セラミック、または複合材料などの他の任意のタイプの材料を考慮することができる。

時計ムーブメント２５は、好ましくは機械式タイプであるが、クォーツムーブメントの使用も可能であり、問題はない。

図１、図２、図３、および図５に見られるように、ムーブメント４は、ケーシングリング４５を介してミドル２２の肩部２８に取り付けられる。したがって、ケーシングリング５は、ムーブメント４を、ミドル２２の内壁に対して適合させて保持することを意図されている。ケーシングリング５は、その外壁が少なくとも１つの肩部４４を備えるほぼ環状のボディの形態をとる。

有利には、ケーシングリング５は、ともにクリップされ、時計ムーブメント４を保持する、少なくとも２つの部品５０、５１を備える。２つの部品５０、５１は、ケース１０が閉じているときに、組み立てられ、ミドル１に取り付けられると、分離不可能である。

図１、図２、および図３に示されるように、２つのクリップ可能な部品５０、５１は、２つの半環状部品の形態をとり、ムーブメント４に面する面、またはその内面は、２つの部品がともにクリップされたときの位置決めおよびその保持を保証するために、時計ムーブメント４のプレート４０と係合する溝５６を含む。ケーシングリング５を組み立てるために、各部品５０、５１は、プレートが溝５６内にあるように、時計ムーブメント４のいずれかの側に配置される。

２つの部品５０、５１のおのおのは、それらが互いに内側にクリップされるように配置された少なくとも１つの雄要素５４および１つの雌要素を含み、雄部品は、組み合うことによって、雌部品におけるくぼみと係合するように配置されたボディおよびヘッドを備える。図に示すように、部品５０の一方の各端部は、雄要素を備え、他の部品５１の各端部は雌要素を含む。各部品５０、５１はまた、１つの雄要素および１つの雌要素を備えることができ、雄要素および雌要素の位置は互いに逆である。

図に見られるように、雄要素５４は、長方形の断面を有するボディ５４０と、台形の形状であるヘッド５４１とを有し、ヘッドは、ボディと連続して配置される。雌要素は、部品５１の縁部に配置されたオリフィス５３を備え、オリフィスは、雄要素がオリフィスに挿入されるように、雄要素のヘッド５４１と形状が補完的である。雌要素は、部品５１の上部に配置され、オリフィス５３に開口する開口部５５をさらに備え、開口部５５は、雄要素５４のヘッド５４１と係合するように配置され、それにより、クリッピングによる組み立てを可能にする。

本発明は、ともにクリップされる２つの部品５０、５１を備えるケーシングリング５を説明するが、当業者は、たとえば、３部品または４部品のエンケーシングリングを製造するのに困難はないであろう。部品の数は、理想的には最小限に抑える必要がある。これは、アセンブリの良好な剛性とより良い保持を確保するために、本発明の場合は２つの部品である。より具体的には、２つの部品からなるリングは、アセンブリ内の遊びの量と、破損する可能性のある部分の数とを減らす。

図１に示されるように、各肩部４４は、ミドル２２の肩部２８と接触するように意図されている。この接触により、ケーシングリング４５の高さ、したがってムーブメント２５の高さを、ミドル２２に対して調整することができる。さらに、ケーシングリング４５は、好ましくは、クロノグラフの機械的制御５３、５５、およびハンドセットデバイス、および適切な場合には日付デバイスを制御するための穴５４の周りに、それぞれ、空間を解放するために切り欠きされる。

有利には、部品５０のうちの１つの部品は、エンケーシングリングに対する、そして、暗黙的には、腕時計ケースのミドルに対する、ムーブメントの向きを保証するために、時計ムーブメント４において作られた対応する形状のノッチ７と係合するように配置された位置決めラグ６を備える。

図示されるように、クリップ可能な部品５０、５１は、上部５７、ミドル部５８、および下部５９を備える。上部５７は、内面において溝５６を受け入れ、ミドルと接触することを意図された肩部を形成するように、ミドル部および下部の直径よりも大きい外径を有する。この接触により、ケーシングリング５の高さ、したがってムーブメント４の高さを、ミドルに対して調整することができる。さらに、クリップ可能な部品５０、５１のうちの１つの部品は、そのミドル部５８に、巻取ステム８の通過を可能にするための貫通穴９を有する。

ケーシングリング５の下部５９は、時計ムーブメント５を包み込み、たとえば衝撃が生じた場合にその動きを制限するように、上部およびミドル部の内径よりもわずかに小さい内径を含む。

以下の記載は、ムーブメント上のケーシングリングの組み立て、および腕時計ケース内の全体の組み立てについて説明している。

第１のステップでは、ムーブメント２５が準備され、プレート４０を溝５６と揃え、位置決めラグ６をムーブメントにおけるノッチ７と位置合わせするように、２つの部品５０、５１が、その両側に配置される。有利には、部品５０、５１の案内は、ケーシングリング５上に存在する位置決めラグの相互作用によって改善される。

第２のステップにおいて、部品５０、５１は、プレート４０が溝５６の内側に位置し、雄要素が雌要素へクリップするように、時計ムーブメント５に押し付けられる。オペレータは、この場合、ヘッド５４１を開口部５５に通すことによって再現されるクリップ可能なアセンブリによって生成される特徴的な音を聞くと、アセンブリが完了したことを知る。

次に、アセンブリ全体がミドルの内側に配置され、巻取ステム８は、ミドルにおける穴を連続的に通過し、次にケーシングリング５の通過９によって、ムーブメント４に取り付けられる。

最後に、クリスタル、ベゼル、およびバックが、ミドルに取り付けられ、計時器の組み立てが完了する。

言うまでもなく、本発明は、示された例に限定されるものではなく、当業者に明らかである可能性のある様々な代替および修正を、特許請求の範囲内にとどめながら行うことができる。

１ ミドル
３ バック
４ ムーブメント
５ ケーシングリング
６ 位置決めラグ
７ ノッチ
８ 巻取ステム
９ 貫通穴
１０ ケース
４０ プレート
５０ 部品
５１ 部品
５２
５３ オリフィス
５４ 雄要素
５５ 開口部
５６ 溝
５７ 上部
５８ ミドル部
５９ 下部
１００ 計時器
５４０ ボディ
５４１ ヘッド

Claims (5)

1. ミドル（１）を備え、上部はベゼル（３）によって閉じられ、底部は裏蓋によって閉じられる、ケース（１０）と、ケーシングリング（５）によって前記ミドル（１）に対して取り付けられる時計ムーブメント（４）とを含む計時器（１００）であって、前記ケーシングリング（５）は、前記時計ムーブメント（４）を保持する少なくとも２つのクリップ可能な部品（５０，５１）を備え、前記２つの部品は、前記計時器（１００）の前記ケース（１０）を閉じるときに前記ミドル（１）に取り付けられると、分離不可能であり、
   前記２つの部品はそれぞれ、それらが互いに内部でクリップされるように配置された少なくとも１つの雄要素および１つの雌要素を備え、前記雄要素は、組み合うことによって、前記雌要素に設けられたくぼみと係合するように配置されたボディ（５４０）およびヘッド（５４１）を備え、そして、前記雌要素は前記くぼみに連通する開口部（５５）を前記部品の上部に設ける
   ことを特徴とする、計時器（１００）。
2. 前記２つのクリップ可能な部品は、２つの半環状部品であり、前記２つのクリップ可能な部品の前記時計ムーブメント（４）に面する面は、前記２つのクリップ可能な部品の位置決めおよび保持を保証するために、前記時計ムーブメントのプレートと係合する溝を有することを特徴とする、請求項１に記載の計時器（１００）。
3. 前記部品（５０，５１）のうちの少なくとも１つの部品は、前記時計ムーブメントにおけるノッチ（７）と係合するように配置された位置決めラグ（６）を備え、前記ケーシングリングに対する前記ムーブメントの向きを保証することを特徴とする、請求項１又は請求項２に記載の計時器（１００）。
4. 前記クリップ可能な部品は、上部、ミドル部、および下部を備え、前記上部は、前記溝を有することを特徴とする、請求項２又は、請求項２を引用する場合の請求項３に記載の計時器（１００）。
5. 前記クリップ可能な部品のうちの１つの部品は、巻取ステムの通過を可能にする貫通穴を有することを特徴とする、請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の計時器（１００）。

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