JP7231460B2 - 空気吹出装置 - Google Patents
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Description
また、吹出口から風を吹き出さない状態では、フラップ部によって吹出口を閉じることができる、すなわち吹出口をフラップ部によって隠すことができる。これにより、インストルメントパネルの上面の外観意匠を向上できる。
また、回転軸がフラップ部の長手方向の一方の端部に位置する場合と比較して、回転軸からフラップ部の端部に至るフラップ部の長さを短くできるため、フラップ部の剛性を確保できる。これにより、例えば、吹出口から吹き出す風によってフラップ部が撓むことを抑制できるため、フラップ部によって誘導される風の向きがずれることを抑制できる。
一方、吹出口から風を吹き出す状態では、突出部を第一位置に配しておくことで、前述したように車両の後方に向けて流れる風がインストルメントパネルの上面に引き寄せられることを抑制できる。
以下、図1~3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る空気吹出装置1は、車両100の車室101に空気を吹き出す装置であり、車両100のインストルメントパネル102に設けられる。インストルメントパネル102は、車両100の前後方向における車室101の前端部分に設けられる、すなわち前部座席103(運転席や助手席)の前側に位置する。また、本実施形態の車両100では、フロントガラス104がインストルメントパネル102の前端から上方に延びている。また、フロントガラス104の一部が、インストルメントパネル102の上方に間隔をあけて位置している。
図1~3においては、車両100の前後方向をX軸方向で示している。また、車両100の上下方向をZ軸方向で示し、車両100の幅方向をY軸方向で示している。
吹出口2は、車両100のインストルメントパネル102の上面102aに開口する。吹出口2は、車両100の空調装置(不図示)から出力された風を、主にインストルメントパネル102の上方(Z軸正方向)に向けて、車室101に吹き出すように形成されている。図1,2における矢印W1は、吹出口2から吹き出した風の進行方向の一例を示している。
本実施形態において、回転軸5は、車両100の前方側に位置する吹出口2の前端部21に位置する。また、フラップ部3は、回転軸5の径方向において回転軸5の一方側のみに延びている。すなわち、回転軸5は、回転軸5の径方向に延びるフラップ部3の長手方向の一端部に位置する。これにより、回転軸5の径方向において回転軸5から離れて位置するフラップ部3の長手方向の他端部32は、フラップ部3を閉位置P11に配した状態で、車両100の後方側に位置する吹出口2の後端部22に位置する。本実施形態において、フラップ部3の他端部32は、フラップ部3を閉位置P11に配した状態で、後述する突出部4の先端に接触する。
本実施形態の空気吹出装置1では、閉位置P11を基準としたフラップ部3の回転角度θに応じて、吹出口2から吹き出す風がフラップ部3によって誘導される向きが変化する。例えば図2に示すようにフラップ部3の回転角度が小さい場合には、吹出口2から吹き出す風を、図1,2において矢印W1で示すように、フラップ部3によって車両100の後方に誘導して車両100の乗員110(特に顔)に到達させることができる。また、例えば図3に示すようにフラップ部3の回転角度が大きい場合には、吹出口2から吹き出す風を、矢印W2で示すように、フラップ部3によって上方に誘導してフロントガラス104(図1参照)に到達させることができる。すなわち、本実施形態の空気吹出装置1は、風を乗員110の顔に吹きつける機能、及び、フロントガラス104の霜取り装置(デフロスタ)としての機能を有する。
本実施形態において、突出部4は、インストルメントパネル102の上面102aに直交する方向(Z軸正方向)に突出している。また、突出部4は、インストルメントパネル102に一体に形成されている。なお、突出部4は、例えば、インストルメントパネル102と別個に形成された上で、インストルメントパネル102に固定されてもよい。
以上のことから、吹出口2から吹き出す冷風がインストルメントパネル102によって暖められることを抑えて、車両100の乗員110に到達する風の温度を低く抑えることができる。したがって、当該風を受ける乗員110の快適性を向上できる。
次に、図6を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付す等して、その説明を省略する。
本実施形態のフラップ部3は、第一実施形態と同様に、吹出口2の前端部21に位置する回転軸5を中心として、吹出口2に対して閉位置P11と開位置P12との間で回転可能に取り付けられている。ただし、本実施形態において、閉位置P11に配されたフラップ部3は、吹出口2の一部を覆う。具体的に、閉位置P11に配されたフラップ部3は、吹出口2の前端部21側の部分を覆う。
突出部4Cの第一位置P21は、突出部4Cがインストルメントパネル102の上面102aから上方(Z軸正方向)に突出する位置である。突出部4Cは、吹出口2から風が吹き出す状態で、第一位置P21に配されればよい。第一位置P21に配された突出部4Cは、図6に例示するようにインストルメントパネル102の上面102aに対して直交するように延びてもよいが、例えば同上面102aに対して傾斜するように延びてもよい。
本実施形態の突出部4Cは、吹出口2の後端部22において車両100の幅方向(Y軸方向)に延びる回転軸7Cを中心として、吹出口2に対して回転可能に取り付けられている。
また、第二実施形態の空気吹出装置1Cによれば、吹出口2から風を吹き出さない状態において、突出部4Cを第二位置P22に配しておくことで、突出部4Cがインストルメントパネル102の上面102aから突出することを防止できる。これにより、インストルメントパネル102の上面102aの外観意匠をさらに向上できる。
次に、図7を参照して本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態において、第一実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付す等して、その説明を省略する。
本実施形態のフラップ部3Dは、第一実施形態と同様に、車両100の幅方向(Y軸方向)に延びる回転軸5Dを中心として、吹出口2に対して閉位置P11と開位置P12との間で回転可能に取り付けられている。ただし、本実施形態において、回転軸5Dは、車両100の前後方向(X軸方向)における吹出口2の中間部分に位置する。また、フラップ部3Dは、回転軸5Dの径方向において回転軸5Dの両側に延びている。すなわち、回転軸5Dは、回転軸5Dの径方向に延びるフラップ部3Dの長手方向の中間部に位置する。
また、第三実施形態の空気吹出装置1Dによれば、回転軸5Dがフラップ部3Dの長手方向の中間部に位置する。このため、第一実施形態のように回転軸5Dがフラップ部3Dの長手方向の一端部に位置する場合と比較して、回転軸5Dからフラップ部3Dの端部(一端部31D,他端部32D)に至るフラップ部3Dの長さを短くできるため、フラップ部3Dの剛性を確保できる。これにより、例えば、吹出口2から吹き出す風によってフラップ部3Dが撓むことを抑制できるため、フラップ部3Dによって誘導される風の向きがずれることを抑制できる。
次に、図8~10を参照して本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態において、第一、第三実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付す等して、その説明を省略する。
一方、図9,10に例示する空気吹出装置1Fにおけるフラップ部3Dは、第三実施形態と同様に設けられている。すなわち、各フラップ部3Dは、回転軸5Dの径方向において回転軸5Dの両側に延びている。
また、第四実施形態の空気吹出装置1E,1Fによれば、複数のフラップ部3,3Dを互いに独立して動かすことも可能であり、吹出口2から吹き出す風を様々な方向に向かわせることが可能となる。
例えば、図8に示す空気吹出装置1Eにおいて、吹出口2の後端部22側に位置するフラップ部3の回転角度を小さく、且つ、吹出口2の前端部21側に位置するフラップ部3の回転角度を大きくする。これにより、一部のフラップ部3によって吹出口2から吹き出す風の一部を車両100の後方に誘導し、残りのフラップ部3によって吹出口2から吹き出す風を車両100のフロントガラス104に誘導することができる。
したがって、第四実施形態の空気吹出装置1E,1Fでは、風を乗員110に吹きつける機能、及び、デフロスタ(霜取り装置)の機能を同時に発揮することができる。
2 吹出口
3,3D フラップ部
4,4C 突出部
5,5D 回転軸
7C 回転軸
100 車両
101 車室
102 インストルメントパネル
102a 上面
104 フロントガラス
P11 開位置
P12 閉位置
P21 第一位置
P22 第二位置
Claims (3)
- 車両のインストルメントパネルの上面に開口する吹出口と、
前記吹出口を開閉可能とし、前記吹出口を開いた状態で前記吹出口から吹き出す風を前記車両の後方に誘導することが可能なフラップ部と、
前記車両の後方側に位置する前記吹出口の後端部において、少なくとも前記吹出口から風が吹き出す状態で前記上面から突出する突出部と、を備え、
前記フラップ部のうち前記車両の後方側に位置する端部は、少なくとも前記吹出口を最大限に開いた状態で、前記突出部よりも上方に位置し、
前記フラップ部は、前記車両の幅方向に延びる回転軸を中心として、前記吹出口に対して回転可能に取り付けられ、
前記回転軸は、当該回転軸の径方向に延びる前記フラップ部の長手方向の中間部に位置する空気吹出装置。 - 前記突出部は、前記吹出口の後端部に対し、前記突出部が前記上面から突出する第一位置と、前記突出部が前記上面から突出せずに前記吹出口を覆う第二位置との間で回転可能に取り付けられている請求項1に記載の空気吹出装置。
- 前記フラップ部は、前記車両の前後方向に複数配列されている請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の空気吹出装置。
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