JP7228223B2 - 透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 - Google Patents
透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7228223B2 JP7228223B2 JP2018210602A JP2018210602A JP7228223B2 JP 7228223 B2 JP7228223 B2 JP 7228223B2 JP 2018210602 A JP2018210602 A JP 2018210602A JP 2018210602 A JP2018210602 A JP 2018210602A JP 7228223 B2 JP7228223 B2 JP 7228223B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- gas barrier
- izo
- transparent conductive
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
<1> 支持フィルムと、
前記支持フィルムの一方の面上に形成されるアモルファス状のIZO膜とを備え、
前記IZO膜の厚みが、100nm~250nmであり、
モコン法による40℃、90%RHでの測定環境において、24時間経過時の透湿度が、0.1g/m2・24h未満である透明導電ガスバリアフィルム。
前記成膜工程において、前記スパッタガスとして、希ガス及び酸素ガスを使用し、
前記希ガスの導入量(a)に対する前記酸素ガスの導入量(b)の割合(b/a)が、2/150~6/150であり、
前記IZO膜の厚みが、100nm~250nmとなるように成膜される透明導電ガスバリアフィルムの製造方法。
本発明の一実施形態を、図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明の透明導電ガスバリアフィルムの一例(透明導電ガスバリアフィルム1)を模式的に表した説明図である。透明導電ガスバリアフィルム1は、支持フィルム2と、この支持フィルム2の一方の面上に形成されるアモルファス状のIZO膜3とを備えている。図1に示されるように、支持フィルム2上に、IZO膜3が直に形成されている。
支持フィルム2は、IZO膜3を支持するために使用される光透過性を備えた樹脂製(プラスチック製)のフィルムである。また、支持フィルム2は、適度な可撓性、耐久性等も備えている。このような支持フィルム2としては、樹脂製の芯層のみからなるものであってもよいし、芯層の片面又は両面に、ハードコート層等のコート層が形成されたものであってもよい。支持フィルム2の芯層を構成する具体的な樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、シクロオレフィン樹脂(COP)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン12等のポリアミド樹脂、ポリビニルアルコールやエチレン-ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂とポリメタクリル酸メチルの積層品(PC/PMMA)等が挙げられる。これらのうち、芯層を構成する樹脂としえは、ポリエステル樹脂が好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
IZO膜3は、酸化インジウム(In2O3)と酸化亜鉛(ZnO)との複合酸化物からなり、導電性、光透過性、ガスバリア性、可撓性等の特性を備えている。支持フィルム2上にIZO膜3を形成する方法としては、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、真空蒸着法(電子線ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法)、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、イオンアシスト法、レーザーアブレーション法等の物理的気相成長(PVD)法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の化学的気相成長(CVD)法等が挙げられる。これらの中でも、物理的気相成長(PVD)法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。また、スパッタリング法としては、成膜レートの高いDCスパッタリング法が好ましい。
透明導電ガスバリアフィルムの製造方法として、スパッタリング法を用いたものを例示する。このような透明導電ガスバリアフィルムの製造方法は、真空チャンバ内に、IZOターゲットと支持フィルムとを配置し、真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、IZOターゲットに電力投入して、支持フィルムの一方の面上に、アモルファス状のIZO膜を成膜する成膜工程を備える。特に、前記成膜工程において、スパッタガスとして、希ガス及び酸素ガスを使用し、希ガスの導入量(a)に対する酸素ガスの導入量(b)の割合(b/a)が、2/150~6/150である。スパッタガスの前記割合がこのような範囲であると、IZO膜3のガスバリア性が確保される。
PETフィルム(商品名「ルミラー(登録商標) X62K」、東レ株式会社製、厚み:100μm、TD方向の熱収縮率:0.2%以下、MD方向の熱収縮率:0.5%以下)を用意し、そのPETフィルムの一方の面上に、スパッタリングにより、アモルファス状のIZO膜(厚み:120nm)を形成して、実施例1のIZO膜付きフィルム(透明導電ガスバリアフィルム)を得た。スパッタリングの成膜条件は、以下の通りである。
ターゲット:IZOターゲット(出光興産株式会社製)、成膜圧力:0.2Pa、DCパワー:4.0W/cm2、アルゴンガス導入量:150ccm、酸素ガス導入量:4ccm
上記PETフィルムの原反から、各辺がTD方向、及びMD方向に対応するように、100mm×100mmサイズの正方形状のフィルムを切り出した、そのフィルムの各辺を加熱前後で測定し、それらの変化量より、TD方向、及びMD方向における熱収縮率(3回の平均値)を求めた。加熱条件は、150℃、30分である。
PETフィルム上に形成するIZO膜の厚みを、表1に示される厚みに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2及び比較例1,2のIZO膜付きフィルムを得た。なお、IZO膜の厚みは、成膜時間を適宜、調整することで、変更することができる。
各実施例及び各比較例のフィルムについて、モコン法に準拠して、透湿度(g/m2・24h)を測定した。具体的には、MOCON社製のガスバリア測定装置(製品名「AQUATRAN3」)を用いて、40℃、90%RH、24時間の条件で、フィルムの透湿度(g/m2・24h)を測定した。結果は、表1に示した。
酸素ガス導入量を、4ccmから表2に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、スパッタリングにより、実施例3,4のIZO膜付きフィルム(透明導電ガスバリアフィルム)を得た。なお、アルゴンガス導入量は、150ccmのまま一定であり、IZO膜の厚みは、実施例1と同様、120nmである。
Claims (2)
- 可撓性を備えた支持フィルムと、
前記支持フィルムの一方の面上に形成されるアモルファス状のIZO膜とを備え、
前記IZO膜の厚みが、100nm~250nmであり、
モコン法による40℃、90%RHでの測定環境において、24時間経過時の透湿度が、0.1g/m2・24h未満であり、
前記支持フィルムのTD方向の熱収縮率が±0.2%以下であり、MD方向の熱収縮率が0.5%以下である透明導電ガスバリアフィルム。 - 真空チャンバ内に、IZOターゲットと、可撓性を備えた支持フィルムとを配置し、前記真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、前記IZOターゲットに電力投入して、前記支持フィルムの一方の面上に、アモルファス状のIZO膜を成膜する成膜工程を備え、
前記成膜工程において、前記スパッタガスとして、希ガス及び酸素ガスを使用し、
前記希ガスの導入量(a)に対する前記酸素ガスの導入量(b)の割合(b/a)が、2/150~6/150であり、
前記IZO膜の厚みが、100nm~250nmとなるように成膜され、
前記成膜工程において、前記支持フィルムのTD方向の熱収縮率が±0.2%以下であり、MD方向の熱収縮率が0.5%以下であり、
前記成膜工程における成膜圧力が、0.2Paである透明導電ガスバリアフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018210602A JP7228223B2 (ja) | 2018-11-08 | 2018-11-08 | 透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018210602A JP7228223B2 (ja) | 2018-11-08 | 2018-11-08 | 透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020076133A JP2020076133A (ja) | 2020-05-21 |
JP7228223B2 true JP7228223B2 (ja) | 2023-02-24 |
Family
ID=70723660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018210602A Active JP7228223B2 (ja) | 2018-11-08 | 2018-11-08 | 透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7228223B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004241371A (ja) | 2003-01-16 | 2004-08-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 有機el表示パネル |
JP2005178137A (ja) | 2003-12-18 | 2005-07-07 | Dainippon Printing Co Ltd | ガスバリアフィルムとこれを用いた積層材、画像表示媒体 |
JP2007133839A (ja) | 2005-11-07 | 2007-05-31 | Hs Planning:Kk | タッチパネル用導電性フィルム及びタッチパネル用導電性フィルム製造方法 |
-
2018
- 2018-11-08 JP JP2018210602A patent/JP7228223B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004241371A (ja) | 2003-01-16 | 2004-08-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 有機el表示パネル |
JP2005178137A (ja) | 2003-12-18 | 2005-07-07 | Dainippon Printing Co Ltd | ガスバリアフィルムとこれを用いた積層材、画像表示媒体 |
JP2007133839A (ja) | 2005-11-07 | 2007-05-31 | Hs Planning:Kk | タッチパネル用導電性フィルム及びタッチパネル用導電性フィルム製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020076133A (ja) | 2020-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2012086484A1 (ja) | 透明導電性フィルムおよびその製造方法 | |
TWI387977B (zh) | A crystalline transparent conductive film, a method for producing the same, a transparent conductive film, and a touch panel | |
TWI615273B (zh) | 透明積層薄膜、透明導電性薄膜及氣體阻隔性積層薄膜 | |
JP2006019239A (ja) | 透明導電性フィルム | |
WO2017131202A1 (ja) | 導電性積層フィルム | |
JP4896854B2 (ja) | 透明導電膜の製造方法 | |
CN105210158A (zh) | 导电膜和具有导电膜的电子设备 | |
JP2007311041A (ja) | 結晶性ZnO系透明導電薄膜の成膜方法、結晶性ZnO系透明導電薄膜及びフィルム、並びに抵抗膜式タッチパネル | |
JP2006244941A (ja) | 透明導電膜の形成方法、並びにこれを用いた透明導電基板及び有機el素子基板 | |
JP2014168938A (ja) | 透明積層体 | |
JP7228223B2 (ja) | 透明導電ガスバリアフィルム及びその製造方法 | |
JP5298408B2 (ja) | 結晶性ito薄膜の成膜方法、結晶性ito薄膜及びフィルム、並びに抵抗膜式タッチパネル | |
KR101165770B1 (ko) | 고투과율 및 저저항 특성을 갖는 인듐-틴 옥사이드 박막의 제조방법 | |
KR102336155B1 (ko) | Ito 필름 및 투명 도전성 필름 | |
JP2018022634A (ja) | 透明導電体 | |
WO2015072321A1 (ja) | 透明導電性積層体およびタッチパネル | |
JP2016182786A (ja) | 透明導電性フィルム及びタッチパネル | |
WO2015159805A1 (ja) | 積層体、導電性積層体、および電子機器 | |
JP6097117B2 (ja) | 積層体およびフイルム | |
JP4531382B2 (ja) | 透明導電性シート | |
JP2020149876A (ja) | 光透過性導電フィルム | |
JP7509852B2 (ja) | 透明導電性フィルム | |
JP7458674B1 (ja) | ガスバリアフィルム | |
JP2014175142A (ja) | 電極付き基材及び静電容量式タッチパネル | |
WO2023042848A1 (ja) | 透明導電性フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210308 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211221 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220628 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220822 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20221017 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230206 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7228223 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |