JP2016182786A - 透明導電性フィルム及びタッチパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型でありながら、耐擦過傷性に優れ、かつ、透明導電層の表面凸部剥落を抑制して、その結果、パターン化不良等の不具合が生じない透明導電性フィルム、及び当該透明導電性フィルムを含むタッチパネルの提供。【解決手段】支持体3及び支持体3の一方の面に形成される透明導電層2を含む透明導電性フィルム1であって、支持体3は、フィルム基材3aと1層以上の機能層3bを有し、透明導電性フィルム1の透明導電層2側の表面Aの表面粗さRa1が7〜20nmであり、かつ高さ250nm以上の突起の数が140個/mm2未満であり、透明導電性フィルム1の他方の表面Bの表面粗さRa2が5〜35nmであり、かつ、高さ250nm以上の突起の数が140個/mm2未満であり、機能層3bの全体の厚みが3μm以下である透明導電性フィルム1。【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性フィルム及び当該透明導電性フィルムを含むタッチパネルに関する。
タッチパネルセンサ等に用いられる透明導電体として、透明導電性フィルムが知られている。透明導電性フィルムは、基本的に、酸化インジウムスズ(ITO)等で形成される透明導電層と支持体から構成され、前記支持体はポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム基材と任意の機能層から形成される。
前記フィルム基材は非常に薄く柔軟なため、透明導電性フィルムは強度に劣り、搬送や加工時に容易にその表面に傷を生じる場合があった。透明導電性フィルムに傷が生じると、導電特性や光学特性に悪影響を及ぼす。
透明導電性フィルムに強度を付与する方法として、透明導電性フィルム中に機能層の一種として、一定以上の厚みの補強層を設けることが一般的に知られている。このような補強層としては、強度と同時に表面平滑性をも向上できる観点から、いわゆるハードコート層が汎用されている。
透明導電性フィルムとしては種々のものが知られており、例えば、透明導電層形成面同士が対向配置されたタッチパネルに用いた場合においても傷が生じ難い透明導電性フィルムとして、透明フィルム基材、誘電体層及びパターン化された透明導電層を有する透明導電性フィルムであって、パターン開口部表面の算術平均粗さRaが22nm以上であり、高さ250nm以上の突起を特定数以上有する透明導電性フィルム(例えば、特許文献1参照)や、ニュートンリングの発生を抑えることができる透明導電性フィルムとして、透明なフィルム基材の一方の面に、微細凹凸形状を有する樹脂層を介して、透明導電性薄膜が積層されている透明導電性フィルムであって、透明導電性薄膜表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.11〜0.18μmである透明導電性フィルム(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
特開2012−133771号公報 特開2007−103348号公報
特許文献1の透明導電性フィルムは、抵抗膜方式のタッチパネル(透明導電層形成面同士が対向配置された構成)に用いることを意図し、対向配置された状態での摺動時におけるキズの発生を抑制することを目的とするものであり、配線パターン作製工程で凸部擦過によるキズや欠陥(クラックやピンホール)を抑えて、高精細ファインパターンを満足させながら、ロール・トゥ・ロール等での生産過程の中でキズの発生を抑制することについては何ら検討されていないものである。さらに、特許文献1においては、誘電体層の表面に高さ250nm以上の突起を140個/mm以上有することを特徴とするものである。
また、特許文献2には、微細凹凸形状を有する樹脂層によって透明導電性薄膜の表面凹凸形状を制御することが開示されているが、透明導電性フィルムの他方の面の表面形状については何ら検討がなされていないものであった。
近年、ディスプレイの薄型化の要求から、透明導電性フィルムに対しても更なる薄型化が求められている。しかしながら、前記ハードコート層等の補強層を設けた透明導電性フィルムでは、補強層はその性質上ある一定以上の厚みを有するものであり、透明導電性フィルムを十分に薄膜化することができなかった。
また、透明導電性フィルムにおいて、前記ハードコート層等の補強層を設けない場合には薄膜化することができるものの、フィルム搬送工程におけるフィルム同士のブロッキング、静電気、異物噛み込み、摩擦等に起因して、フィルムに擦過傷が生じる場合があった。透明導電性フィルムに擦過傷が生じると、透明導電性フィルムの透明度や導電性に問題が生じる場合があった。
一般的に、透明導電性フィルムの表面粗さを粗くすることで、擦過傷は低減できることが知られている。しかしながら、透明導電性フィルムの表面粗さを粗くすることで、表面凸部における透明導電層が局所的に剥落するという問題があった。透明導電層が局所的に剥落した場合、細線パターニング時には断線の原因になるという問題があった。
従って、本発明は、薄型でありながら、耐擦過傷性に優れ、かつ、透明導電層の表面凸部剥落を抑制して、その結果、パターン化不良等の不具合が生じない透明導電性フィルム、及び当該透明導電性フィルムを含むタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の透明導電性フィルムとすることで、前記課題を解消できることを見出した。
すなわち、本発明は、支持体及び該支持体の一方の面に形成される透明導電層を含む透明導電性フィルムであって、
前記支持体は、フィルム基材と1層以上の機能層を有し、
前記透明導電性フィルムの前記透明導電層側の表面の表面粗さRa1が7〜20nmであり、かつ高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
前記透明導電性フィルムの他方の表面の表面粗さRa2が5〜35nmであり、かつ、高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
前記機能層の全体の厚みが3μm以下であることを特徴とする透明導電性フィルムに関する。
前記機能層が、前記フィルム基材の両面に形成されることが好ましい。
前記機能層が、ブロッキング防止層及び光学調整層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むことが好ましく、ブロッキング防止層及び光学調整層を含むことがより好ましい。
前記支持体が、ブロッキング防止層、フィルム基材及び1層以上の光学調整層をこの順に備えるものであり、該支持体の光学調整層上に透明導電層が形成されることが好ましい。
前記機能層が、ハードコート層を含まないことが好ましい。
本発明の透明導電性フィルムは、ヘイズ値が1%以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記透明導電性フィルムを含むことを特徴とするタッチパネルに関する。
本発明においては、透明導電性フィルムの両面の表面粗さを特定の範囲に制御し、かつ、高さ250nm以上の突起数を制限することで、薄型でありながら、耐擦過傷性に優れ、かつ、透明導電層の表面凸部剥落を抑制して、その結果、パターン化不良等の不具合が生じない透明導電性フィルムを提供することができる。また、本発明は、前記透明導電性フィルムを含むタッチパネルを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムを示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムを示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムを示す断面模式図である。
1.透明導電性フィルム
本発明の透明導電性フィルムは、支持体及び該支持体の一方の面に形成される透明導電層を含み、
前記支持体は、フィルム基材と1層以上の機能層を有し、
前記透明導電性フィルムの前記透明導電層側の表面の表面粗さRa1が7〜20nmであり、かつ高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
前記透明導電性フィルムの他方の表面の表面粗さRa2が5〜35nmであり、かつ、高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
前記機能層の全体の厚みが3μm以下であることを特徴とする。
本発明においては、透明導電性フィルムの両面の表面粗さ及び表面形状を前記範囲に制御することで、薄型でありながら、耐擦過傷性に優れ、かつ、透明導電層の表面凸部剥落を抑制して、その結果、パターン化不良等の不具合が生じない透明導電性フィルムを提供することができる。ここで、本発明における表面粗さとは、透明導電性フィルム表面の微小な凹凸状態を意味し、非接触式3次元表面形状測定器(商品名:Wyko NT9300、日本ビーコ(株)製)を用いて測定した値をいう。測定方法の詳細は実施例に記載の通りである。また、前記表面粗さは、フィルムを形成する樹脂への粒子添加やコート層の設計等により調整することができる。
本発明の実施形態について、図を参照しながら以下に説明する。ただし、本発明は、図面に記載の実施形態に限定されるものではない。
図1に示すように、透明導電性フィルム1は、支持体3の一方の側に透明導電層2が形成されており、前記支持体3は、フィルム基材3aと1層以上の機能層(図1中の3b)を有し、機能層の全体の厚みが3μm以下であることを特徴とするものである。
透明導電性フィルム1の透明導電層側の表面(すなわち、図1〜3中の表面A)の表面粗さRa1は7〜20nmであり、7〜18nmであることが好ましく、8〜15nmであることがより好ましい。Ra1を7nm以上とすることにより、擦過傷を防止することができる。特に、透明導電性フィルム1をロール・トゥ・ロール搬送した場合に、搬送ロールやフィルム同士の滑り性を向上して摩擦を低減し、擦過傷を防止することができる。一方、Ra1を20nm以下とすることにより、ミクロオーダーでの表面凸部における透明導電層の局所的な剥落を防止することができる。Ra1を大きくすることで、マクロな擦過傷は低減できるものの、細線化やファインパターニング性を悪化させ、また凸部をきっかけに透明導電層の剥離やクラック(ヒビ)の発生が増加する傾向があり、本発明においては、Ra1を特定の範囲にすることで擦過傷を防止し、かつ、透明導電層の凸部剥離も抑制できるものである。ここで、前記擦過傷とは、フィルム搬送工程におけるフィルム同士のブロッキング、静電気、異物噛み込み、摩擦等に起因するもの全て含むものである。
透明導電性フィルム1の透明導電層側の表面(すなわち、図1〜3中の表面A)の高さ250nm以上の突起の数は140個/mm未満であり、100個/mm以下であることが好ましく、80個/mm以下であることがより好ましく、50個/mm以下であることがさらに好ましい。また、下限値は特に限定されないが、0個/mm以上であることが好ましく、さらに5個/mm以上であることがさらに好ましい。高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であることにより、突起をきっかけとした擦過摩擦やパターンニング端部の膜の脱落、ブリッジ配線といった3次元パターンニングでの接点不良を低減できる。
透明導電性フィルム1の他方の面(支持体側3の表面)の表面粗さRa2は5〜35nmであり、7〜30nmであることが好ましく、7〜25nmであることがより好ましく、7〜22nmであることがさらに好ましい。ここで、「透明導電性フィルムの他方の面(支持体側3の表面)」とは、図1〜3の表面Bのことであり、フィルム基材3aの背面(フィルム基材3aの透明導電層2が積層された面とは反対の面)に機能層を有する場合には、当該機能層の表面であり、フィルム基材3aの背面に機能層を有さない場合は、フィルム基材3a表面のことを示す。Ra2が前記範囲内であることで、擦過傷の低減と巻取時の透明導電層への凹凸転写を、ブロッキングの影響が少ない状態で両立できるため好ましい。
透明導電性フィルム1の他方の面(支持体側3の表面)の高さ250nm以上の突起の数は140個/mm未満であり、100個/mm以下であることが好ましく、80個/mm以下であることがより好ましい。また、下限値は特に限定されないが、0個/mm以上であることが好ましい。高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であることにより、透明導電性フィルム1が後述する様な長尺透明導電性フィルムが巻回されたロール状の状態で保管されている場合に、突起をきっかけとした透明導電層側の表面への凹凸転写を低減できる。
本発明の透明導電性フィルム1は、前記表面粗さ及び表面形状を有し、かつ、機能層の全体の厚みが3μm以下であればよく、各層の材料については特に限定されないが、以下に好ましい態様について説明する。
(1)フィルム基材
フィルム基材3aは、取り扱い性に必要な強度を有し、かつ可視光領域において透明性を有することが好ましい。フィルム基材3aとしては、透明性、耐熱性、表面平滑性に優れたフィルムが好ましく用いられ、例えば、その材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリスチレン、ポリノルボルネン等の単一成分の高分子又は他の成分との共重合高分子等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル系樹脂は、透明性、耐熱性、及び機械特性に優れることから好適に用いられる。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等が特に好適である。また、フィルム基材3aは強度の観点から延伸処理が行われていることが好ましく、二軸延伸処理されていることがより好ましい。延伸処理としては特に限定されず、公知の延伸処理を採用することができる。
フィルム基材3aの厚みとしては特に限定されないが、例えば、15〜200μmの範囲内であることが好ましく、20〜150μmの範囲内であることがさらに好ましい。フィルム基材3aの厚みが15μm未満であると、真空成膜時にかかる熱量によりフィルム外観が悪化する場合がある。一方、フィルム基材3aの厚みが200μmを超えると、透明導電層2の耐擦過傷性やタッチパネルを形成した場合の打点特性等の向上が図れない場合がある。また、フィルム基材3aの厚みの下限が40μm以上であれば、耐擦過傷性やロール・トゥ・ロールでの搬送容易性を向上させることができる。
フィルム基材3aには、粒子を含有させることができる。前記粒子としては、ポリエチレンテレフタレート粒子、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸マグネシウム粒子、炭酸バリウム粒子等を挙げることができる。フィルム基材3aに粒子を含有させることで、所望のRa2とすることができる。粒子の粒径は、所望のRa2によって適宜選択することができる。
フィルム基材3aの表面には、予めスパッタリング、コロナ放電、ボンバード、紫外線照射、電子線照射、エッチング処理や下塗り処理を施して、基材上に形成される機能層等との密着性を向上させるようにしてもよい。また、機能層を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄等により、フィルム基材3a表面を除塵、清浄化してもよい。
また、フィルム基材3aの片面又は両面には易接着層等を設けることができる。易接着層を形成する易接着層形成用溶液としては、特に限定されるものではないが、水溶液又は水分散系塗布液であることが好ましい。また、水を主たる媒体とする限りにおいては、水への分散を改良する目的又は造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤が含有していてもよい。また易接着層には、界面活性剤、塗布性改良剤、有機粒子、無機粒子等を含有させることができる。易接着剤層の形成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、フィルム基材3aの製膜工程で易接着層形成用溶液がインラインコートされ、加熱延伸工程で乾燥して、易接着層を形成することができる。易接着層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.01〜20μm程度であることが好ましい。
フィルム基材3aとしての高分子フィルムは、長尺フィルムをロール状に巻回したものとして供され、その上に機能層や透明導電層2がロール・トゥ・ロール法によって連続的に成膜されて、長尺透明導電性フィルムを得ることもできる。
(2)機能層
機能層は、図1に示すように、フィルム基材3aの片面に形成されていてもよく、図2、3に示すように、フィルム基材3aの両面に形成されてもよい。また、透明導電層2とフィルム基材3aとの間に存在する機能層は図1、2に示すように1層であってもよく、図3に示すように2層以上であってもよい。本発明においては、機能層の全体厚みが3μm以下である必要がある。ここで、機能層の全体の厚みとは、透明導電層2とフィルム基材3aとの間に存在する機能層と、フィルム基材3aの背面に形成された機能層との全ての機能層の合計の厚みのことをいい、例えば、図1においては、機能層3bの厚みであり、図2においては、機能層3bと3eのそれぞれの厚みの合計であり、図3においては、機能層3b〜3eのそれぞれの厚みの合計である。
機能層としては、例えば、外表面の保護を目的としたハードコート層、視認性の向上を目的とした防眩処理層や反射防止層、光学調整層、フィルム表面に凹凸を形成して滑り性や耐ブロッキング性を付与することを目的としたブロッキング防止層、オリゴマー防止層等を挙げることができる。
ハードコート層の形成材料としては、例えば、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等の硬化型樹脂からなる硬化被膜が好ましく用いられる。ハードコート層の厚さとしては、0.1μm以上3μm未満が好ましい。厚さを0.1μm以上とすることが、硬度を付与する上で好ましい。一方、厚さが3μm以上であると薄膜化することができないため、好ましくない。また、通常、ハードコート層はその性質上厚みが厚いため、本発明においては、ハードコート層を設けないことが好ましい。また、前述の通り、本発明においては、ハードコート層を設けなくても、優れた耐擦過傷性を発現できるものである。
防眩処理層の構成材料としては特に限定されず、例えば、電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。防眩処理層の厚みは、0.1μm以上3μm未満が好ましい。反射防止層としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等が用いられる。反射防止層は複数層を設けることができる。
光学調整層は、透明導電層2の密着性や反射特性の制御等を目的として設けることができる。光学調整層は1層でもよく、2層あるいはそれ以上設けてもよい。光学調整層は、無機物、有機物、あるいは無機物と有機物との混合物により形成される。光学調整層を形成する材料としては、NaF、NaAlF、LiF、MgF、CaF、SiO、LaF、CeF、Al、TiO、Ta、ZrO、ZnO、ZnS、SiO(xは1.5以上2未満)等の無機物や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマー等の有機物が挙げられる。特に、有機物として、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物の混合物からなる熱硬化型樹脂を使用することが好ましい。光学調整層は、上記の材料を用いて、グラビアコート法やバーコート法等の塗工法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成できる。
光学調整層の厚さは、10〜200nmであることが好ましく、20〜150nmであることがより好ましく、20〜130nmであることがさらに好ましい。光学調整層の厚さが過度に小さいと連続被膜となりにくい。また、光学調整層の厚さが過度に大きいと、透明導電性フィルム1の透明性が低下したり、光学調整層にクラックが生じ易くなったりする傾向がある。また、光学調整層がこのようなナノオーダーレベルの厚さで形成されれば、透明導電層2側の表面は、その下地となる層表面の隆起形状をほぼ維持する。
光学調整層は、平均粒径が1〜500nmのナノ微粒子を有していてもよい。前記ナノ微粒子の平均粒径は、1〜500nmの範囲であることが好ましく、5〜300nmであることがより好ましい。光学調整層中のナノ微粒子の含有量は、0.1〜90重量%であることが好ましく、10〜80重量%であることがより好ましく、20〜70重量%であることがさらに好ましい。光学調整層中にナノ微粒子を含有することによって、光学調整層自体の屈折率の調整を容易に行うことができる。
ナノ微粒子を形成する無機酸化物としては、例えば、酸化ケイ素(シリカ)、中空ナノシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム等の微粒子が挙げられる。これらの中でも、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウムの微粒子が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ブロッキング防止層としては、硬化型樹脂層中に微粒子を含有させたものや、硬化型樹脂組成物として相分離する2種以上の成分を含有するコーティング組成物を用いたもの、あるいはこれらを併用することによって、表面に凹凸が形成されたものが好適に用いられる。硬化型樹脂層の成分としては、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等を挙げることができる。また、相分離する2種以上の成分を含有するコーティング組成物としては、例えば国際公開第2005/073763号パンフレットに記載の組成物を好適に用いることができる。
オリゴマー防止層を形成する溶液としては、特に限定されるものではないが、水溶液又は水分散系塗布液であることが好ましい。また、水を主たる媒体とする限りにおいては、水への分散を改良する目的又は造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤が含有していてもよい。またオリゴマー防止層には、界面活性剤、塗布性改良剤、有機粒子、無機粒子等を含有させることができる。オリゴマー防止層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.01〜20μm程度であることが好ましい。
本発明においては、透明導電性フィルム1に求められる性能に応じて、適宜機能層をフィルム基材3aに形成することができ、機能層の組み合わせについては特に限定されないが、機能層の中でも、防眩処理層、反射防止層、光学調整層は、透明導電層2とフィルム基材3aとの間に配置されることが好ましく、ハードコート層、ブロッキング防止層は、フィルム基材3aの背面に配置されることが好ましい。また、本発明においては、例えば、フィルム基材3aの透明導電層2を積層する側に、1層以上の光学調整層を形成し、フィルム基材3aの背面にブロッキング防止層を形成することができる。この場合の層構成としては、ブロッキング防止層/フィルム基材3a/1層以上の光学調整層/透明導電層2である。
これらの機能層の形成方法は、特に限定されず、適宜な方式を採用することができる。例えば、各層を形成することができる樹脂組成物等をフィルム基材3aや機能層上に塗工し、乾燥(熱処理)して形成することができる。樹脂組成物の塗工は、ファンテンダイ、キャスティング、スピンコート、ファンテンメタリング、グラビア等の適宜な方式で塗工される。なお、塗工にあたり、前記樹脂組成物は、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等の一般的な溶剤で希釈して溶液としておくことが好ましい。また、樹脂組成物の塗工は、フィルム基材3aの製膜工程中に行われる、インラインコーティングであってもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングであってもよいが、フィルム基材3aの製膜と同時に塗布が可能であるため、製造が安価に対応可能であることから、インラインコーティングが好ましく用いられる。
(3)透明導電層
透明導電層2の構成材料は特に限定されず、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属酸化物が好適に用いられる。当該金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子を含んでいてもよい。例えばインジウム−スズ複合酸化物(ITO)、アンチモン−スズ複合酸化物(ATO)等が好ましく用いられ、ITOが特に好ましく用いられる。
透明導電層2は、結晶質であることが好ましい。結晶質とすることで、薄膜であったとしても比抵抗が低く、湿熱耐久性を有する透明導電層とすることができる。この理由はいかなる理論にも限定されないが、次のように推定される。結晶質は、非晶質と比較してエネルギー的に安定な構造をとるため、湿熱環境下に長期間暴露した場合であっても、比抵抗の変化を抑制できると考えられる。
透明導電層2が結晶質膜であることは、透明導電層2がITO膜である場合は、20℃の塩酸(濃度5重量%)に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm程度の間の端子間抵抗を測定することで判断できる。本明細書においては、塩酸(20℃、濃度:5重量%)への浸漬・水洗・乾燥後に、15mm間の端子間抵抗が10kΩ以下である場合、ITO膜の結晶転化が完了したものとする。
透明導電層2が非晶質である場合、加熱処理により結晶転化することができる。結晶転化のための加熱温度及び加熱時間は、確実に透明導電層2を結晶化できる条件であればよい。生産性の観点からは、通常、150℃、45分以下が好ましく、150℃、30分以下がより好ましい。
透明導電層2を結晶転化することにより、表面抵抗値を低下させることができる。結晶質の透明導電層の表面抵抗値は、40〜200Ω/□が好ましく、40〜150Ω/□がより好ましく、40〜140Ω/□であることがさらに好ましい。
結晶質の透明導電層2は、比抵抗値として1.1×10−4〜3.8×10−4Ω・cmの低い値を有していればよい。比抵抗値は、1.1×10−4〜3.5×10−4Ω・cmであるのが好ましく、1.1×10−4〜3.4×10−4Ω・cmであるのがより好ましく、1.1×10−4〜3.2×10−4Ω・cm以下であるのがさらに好ましい。
透明導電層2の構成材料としてITO(インジウム−スズ複合酸化物)が用いられる場合、該金属酸化物中の酸化スズ(SnO)含有量が、酸化スズ及び酸化インジウム(In)の合計量に対して、0.5〜15重量%であることが好ましく、3〜15重量%であることが好ましく、5〜12重量%であることがより好ましく、6〜12重量%であることがさらに好ましい。酸化スズの量が少なすぎると、ITO膜の耐久性に劣る場合がある。また、酸化スズの量が多すぎると、ITO膜が結晶化され難くなり、透明性や抵抗値の安定性が十分でない場合がある。
本明細書中における「ITO」とは、少なくともインジウム(In)とスズ(Sn)とを含む複合酸化物であればよく、これら以外の追加成分を含んでもよい。追加成分としては、例えば、In、Sn以外の金属元素が挙げられ、具体的には、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、W、Fe、Pb、Ni、Nb、Cr、Ga、及び、これらの組み合わせが挙げられる。追加成分の含有量は特に制限されないが、3重量%以下としてよい。
透明導電層2は、互いにスズの存在量が異なる複数のインジウム−スズ複合酸化物層が積層された構造を有していてもよい。この場合、ITO膜は2層でも3層以上であってもよい。
透明導電層2が、フィルム基材3a側から、第1のインジウム−スズ複合酸化物層及び第2のインジウム−スズ複合酸化物層がこの順で積層された2層構造を有する場合、第1のインジウム−スズ複合酸化物層における酸化スズ含有量は、酸化スズ及び酸化インジウムの合計量に対し6〜15重量%であることが好ましく、6〜12重量%であることがより好ましく、6.5〜10.5重量%であることがさらに好ましい。また、第2のインジウム−スズ複合酸化物層における酸化スズ含有量は、酸化スズ及び酸化インジウムの合計量に対し0.5〜5.5重量%であることが好ましく、1〜5.5重量%であることがより好ましく、1〜5重量%であることがさらに好ましい。各ITO膜のスズの量を上記範囲内とすることにより、加熱による結晶転化時間が短く、比抵抗の低い透明導電層を作製することができる。
透明導電層2が、フィルム基材3a側から、第1のインジウム−スズ複合酸化物層、第2のインジウム−スズ複合酸化物層及び第3のインジウム−スズ複合酸化物層がこの順で積層された3層構造を有する場合、第1のインジウム−スズ複合酸化物層における酸化スズ含有量は、酸化スズ及び酸化インジウムの合計量に対し0.5〜5.5重量%であることが好ましく、1〜4重量%であることがより好ましく、2〜4重量%であることがさらに好ましい。また、第2のインジウム−スズ複合酸化物層における酸化スズ含有量は、酸化スズ及び酸化インジウムの合計量に対し6〜15重量%であることが好ましく、7〜12重量%であることがより好ましく、8〜12重量%であることがさらに好ましい。また、第3のインジウム−スズ複合酸化物層における酸化スズ含有量は、酸化スズ及び酸化インジウムの合計量に対し0.5〜5.5重量%であることが好ましく、1〜4重量%であることがより好ましく、2〜4重量%であることがさらに好ましい。各ITO膜のスズの量を上記範囲内とすることにより、比抵抗が小さく、しかも、結晶転化が容易な透明導電層を作製することができる。
透明導電層2の厚み(積層構造の場合は総厚)は、15〜40nmが好ましく、15〜35nmがより好ましく、15nm以上30nm未満が更に好ましい。前記範囲にすることにより、タッチパネル用途に好適に適用することができる。
透明導電層2の形成方法は特に限定されず、透明導電層2を形成する材料や必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用し得る。膜厚の均一性や成膜効率の観点からは、化学気相成長法(CVD)や物理気相成長法(PVD)等の真空成膜法が好適に採用される。これらの中でも、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法等の物理気相成長法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。
長尺状の積層体を得る観点から、透明導電層2の成膜は、例えば、ロール・トウー・ロール法等により支持体3を搬送させながら行われることが好ましい。
スパッタターゲットとしては、上記ITO組成を有するターゲットを好適に用いることができる。スパッタ成膜にあたり、まず、スパッタ装置内の真空度(到達真空度)を好ましくは1×10−3Pa以下、より好ましくは1×10−4Pa以下となるまで排気して、スパッタ装置内の水分や基材から発生する有機ガス等の不純物を取り除いた雰囲気とすることが好ましい。水分や有機ガスの存在は、スパッタ成膜中に発生するダングリングボンドを終結させ、ITO等の導電性酸化物の結晶成長を妨げるからである。
このように排気したスパッタ装置内に、Ar等の不活性ガスとともに、必要に応じて反応性ガスである酸素ガス等を導入して、支持体を搬送させながら、1Pa以下の減圧下でスパッタ成膜を行う。成膜時の圧力は0.05〜1Paであることが好ましく、0.1〜0.7Paであることがより好ましい。成膜圧力が高すぎると成膜速度が低下する傾向があり、逆に圧力が低すぎると放電が不安定となる傾向がある。
ITOをスパッタ成膜する際の支持体温度は、−10〜190℃であることが好ましく、−10〜150℃であることがより好ましい。
また、前記透明導電層2は、エッチング等によりパターン化してもよい。例えば、静電容量方式のタッチパネルやマトリックス式の抵抗膜方式のタッチパネルに用いられる透明導電性フィルム1においては、透明導電層2がストライプ状にパターン化されることが好ましい。なお、エッチングにより透明導電層2をパターン化する場合、先に透明導電層2の結晶化を行うと、エッチングによるパターン化が困難となる場合がある。そのため、透明導電層2のアニール処理は、透明導電層2をパターン化した後に行うことが好ましい。
本発明の透明導電性フィルム1のヘイズは、要求される透明性を確保可能であれば特に限定されないものの、1%以下が好ましく、0.8%以下がより好ましい。なお、ヘイズの下限は0%が好ましいものの、最表面層の形状等の影響により、一般的に0.3%以上となることが多い。
本発明の透明導電性フィルム1は、長尺シートがロール状に巻回された透明導電性フィルム巻回体とすることができる。透明導電性フィルム1の長尺シートの巻回体は、フィルム基材3aとして長尺シートのロール状巻回体を用い、前述の機能層、透明導電層等を、いずれもロール・トゥー・ロール法により形成することによって形成し得る。このような巻回体の形成にあたっては、透明導電性フィルム1の表面に、弱粘着層を備える保護フィルム(セパレータ)を貼り合わせた上で、ロール状に巻回してもよい。
本発明の透明導電性フィルム1は、両面の表面粗さを特定の範囲に制御することで、薄型でありながら、耐擦過傷性に優れ、かつ、透明導電層2の表面凸部剥落を抑制して、その結果、パターン化不良等の不具合が生じない透明導電性フィルムとすることができるため、その後のタッチパネルの形成等に用いる際の作業性に優れる。
2.タッチパネル
本発明の透明導電性フィルム1は、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式等のタッチパネルに好適に適用できる。
タッチパネルの形成に際しては、透明導電性フィルム1の一方又は両方の主面に透明な粘着剤層を介して、ガラスや高分子フィルム等の他の基材等を貼り合わせることができる。例えば、透明導電性フィルム1の透明導電層2が形成されていない側の面に透明な粘着剤層を介して透明基体が貼り合わせられた積層体を形成してもよい。透明基体は、1枚の基体フィルムからなっていてもよく、2枚以上の基体フィルムの積層体(例えば透明な粘着剤層を介して積層したもの)であってもよい。また、透明導電性フィルム1に貼り合わせる透明基体の外表面にハードコート層を設けることもできる。
透明導電性フィルム1と基材との貼り合わせに用いられる粘着剤層としては、透明性を有するものであれば特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系等のポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性及び接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
本発明にかかる透明導電性フィルム1を、タッチパネルの形成に用いた場合、タッチパネル形成時のハンドリング性に優れる。そのため、透明性及び視認性に優れたタッチパネルを生産性高く製造することが可能である。
また、本発明の透明導電性フィルム1は、例えば、液晶表示素子や固体撮像素子といった各種表示素子の透明部材の帯電防止や電磁波遮断、液晶調光ガラス、透明ヒーター等として好適に利用できる。
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各例中の部及び%はいずれも重量基準である。
実施例1
(インデックスマッチング層(光学調整層)の形成)
インデックスマッチング層(以下、IM層)形成用コーティング組成物(熱硬化性メラミン樹脂、アルキド樹脂、シラン系縮合物で構成する塗剤)を有機溶剤で固形分濃度5重量%に希釈し、IM層形成用塗布液を作製した。
0.1〜0.05μmの易接着層を片面に備えている、厚さ23μmのPETフィルムからなるフィルム基材(粒子径0.1〜2μmの粒子含有基材)の易接着層を有さない表面に、前記IM層形成用塗布液をグラビアコーターにより塗布し、150℃で1分間加熱することにより塗膜を乾燥硬化させ、厚み0.04μmのIM層を形成した。IM層形成前のPETフィルム表面の表面粗さRaは、13.5nmであった。
(アンチブロッキング層の形成)
アンチブロッキング層(以下、AB層)形成用コーティング組成物(0.8μmのアクリル粒子を5重量%未満で含有させ、アモルファスシリカ、アクリル系モノマー、光開始剤、添加剤で構成する塗剤)を有機溶剤で固形分濃度20〜30重量%に希釈し、AB層形成用塗布液を作製した。
前記IM層を形成したPETフィルム基材のIM層形成した面とは反対側の面(易接着剤層面)に、前記AB層形成用塗布液をグラビアコーターにより塗布し、80℃で1分加熱することにより塗膜を乾燥させた。その後、メタルハライドランプにて積算光量300J/cmの紫外線を照射し、塗膜を硬化処理して、粒子を含有する厚み0.26μmのAB層を形成した。AB層表面の表面粗さRa2は16.4nmであり、高さ250nm以上の突起の数は24.8個/mmであった。
(透明導電層の形成)
前記IM層上に、アルゴンガス98体積%と酸素ガス2体積%からなる0.4Paの雰囲気中で、酸化インジウム90重量%−酸化スズ10重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚みが25nmのインジウム・スズ複合酸化物からなる透明導電層(以下、ITO膜)を形成して、透明導電性フィルムを作製した。ITO膜表面の表面粗さRa1は12.4nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。
実施例2
PET表面の表面粗さRaが15.8nmのフィルム基材(粒子径2〜3μmの粒子含有基材)を使用した以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は14.5nmであり、高さ250nm以上の突起の数は49.6個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は21.9nmであり、高さ250nm以上の突起の数は129個/mmであった。
実施例3
表1に記載のフィルム基材、AB層形成用コーティング組成物(0.08μmと0.02μmのアモルファスシリカ粒子を30重量%未満で含有させ、アクリル系モノマー、光開始剤で構成する塗剤)を有機溶剤で固形分濃度20〜30重量%に希釈しAB層形成用塗布液を作製し、当該塗布液を用いて膜厚1.5μmのAB層を形成する以外は、実施例2と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は14.8nmであり、高さ250nm以上の突起の数は48.4個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は12.9nmであり、高さ250nm以上の突起の数は6.2個/mmであった。
実施例4
表1に記載のフィルム基材を用いた以外は、実施例3と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は11.9nmであり、高さ250nm以上の突起の数は1.2個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は12.7nmであり、高さ250nm以上の突起の数は3.7個/mmであった。
実施例5
表1に記載のフィルム基材を用い、IM層膜厚を1.5μmになるように形成し、かつ、AB層形成用コーティング組成物(塗布液乾燥後、相分離を形成するアクリル系モノマー複数成分、表面調整剤、添加剤で構成する塗剤)を使用して、膜厚1.5μmのAB層を形成する以外は、実施例3と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は14.6nmであり、高さ250nm以上の突起の数は44.6個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は16.1nmであり、高さ250nm以上の突起の数は5.0個/mmであった。
実施例6
表1に記載の厚さ50μmのPETフィルムからなるフィルム基材(PET表面のRaが8.5nmのフィルム基材、粒子の含有無し)を使用し、IM層膜厚を1.2μmになるように形成する以外は、実施例3と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は8.2nmであり、高さ250nm以上の突起の数は1.2個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は7.1nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。
実施例7
実施例1において、表1に記載のPETフィルム(23μm厚み、粒子径0.1〜2μm含有基材)を用い、AB層の代わりに、インラインコートによる膜厚0.08μmのオリゴマー防止層(以下、OB層)を形成した以外は、実施例1と同様に透明基材を作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は12.2nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。また、フィルム上のOB層面の表面粗さRa2は12.1nmであり、高さ250nm以上の突起の数は2.5個/mmであった。
比較例1
表1に記載のフィルム基材(PET表面のRaが29.1nmのフィルム基材(23μm厚み、粒子径2〜3μmの粒子含有基材)を使用する以外は、実施例7と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は23.6nmであり、高さ250nm以上の突起の数は63.2個/mmであった。また、フィルム上のOB層面の表面粗さRa2は28.4nmであり、高さ250nm以上の突起の数は82.5個/mmであった。
比較例2
表1に記載のフィルム基材を用い、OB層を形成しなかった以外は、比較例1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は23.0nmであり、高さ250nm以上の突起の数は63.2個/mmであった。また、裏面であるPET表面の表面粗さRa2は29.0nmであり、高さ250nm以上の突起の数は107個/mmであった。
比較例3
表1に記載のフィルム基材(PET表面の表面粗さRaが26.7nmのフィルム基材(50μm厚み、粒子径が2〜3μmの粒子含有基材)を使用し、AB層の膜厚を1.3μmになるように形成する以外は、実施例1と同様に透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は23.2nmであり、高さ250nm以上の突起の数は64.4個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は16.5nmであり、高さ250nm以上の突起の数は5個/mmであった。
比較例4
表1に記載のフィルム基材を用い、IM層膜厚を2.0μmになるように形成する以外は、実施例7と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は6.0nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は27.5nmであり、高さ250nm以上の突起の数は86.7個/mmであった。
比較例5
AB層形成用コーティング組成物(1.2μmの粒子を含有し、アモルファスシリカ、アクリル系モノマー、光開始剤で構成する塗剤)を有機溶剤で10〜20重量%濃度に希釈し、AB層形成用塗布液を作製した。表1に記載のフィルム基材を用い、得られたAB層形成用塗布液を用いて、グラビアコーターにより膜厚0.5μmのAB層を形成する以外は、実施例4と同様に透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は12.1nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は36.0nmであり、高さ250nm以上の突起の数は148.7個/mmであった。
比較例6
表1に記載のフィルム基材を用い、IM層膜厚を0.04μmになるように形成する以外は、実施例5と同様にして透明導電性フィルムを作製した。フィルム上のITO膜表面の表面粗さRa1は22.9nmであり、高さ250nm以上の突起の数は68.2個/mmであった。また、フィルム上のAB層面の表面粗さRa2は6.1nmであり、高さ250nm以上の突起の数は0個/mmであった。
実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルム、実施例及び比較例で使用したフィルム基材について以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<算術平均表面粗さ(Ra)の測定>
本発明におけるRa(算術平均表面粗さ)の測定方法としては、測定(評価)面である前記透明導電性フィルムの「透明導電層側表面」が露出するように、両面粘着テープ(日東電工(株)製、CS9621T)を用いて、スライドガラス(松浪硝子工業(株)社製、S1214、厚さ1.2〜1.5mm)に貼り合せて、以下の条件にて実施した。また、前記透明導電性フィルムの「透明導電層側表面」の反対の面を測定する場合は、当該反対の面が露出するようにスライドガラスに貼り合わせて測定を実施した。
測定器としては、光学式プロファイラー Wyko NT9300(Veeco社製)を使用し、測定条件としては、Measurement Type:VSI(Infinite Scan)、Objective:10.0X、FOV:1.0X、n=3、検査レンジ:452μm×595μm(0.26894mm)にて、測定を行った。
測定後、Therms Removal:Cylinder and Tilt,Window Filtering:None にて、データ解析を行い、Fourier Filtering:Low Pass、Fourier Filter Window:Gaussian、Low Cut off:5/mmにより得られた算術平均表面粗さRaを算術平均表面粗さRaとした。
<表面形状の評価>
実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルム、実施例及び比較例で使用したフィルム基材の表面形状を、光学式プロファイラー Wyko NT9300(Veeco社製)を用いて、452μm×595μm(0.26894mm)の範囲で測定した。測定範囲(0.26894mm)におけるRaの平均線(Raが0nmとなる線)からの高さが250nm以上の突起数を求め、1mmあたりの突起数を計算した。
<耐擦過傷性> 実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムの表面につく欠陥を三波長ライトと目盛付ルーペを使ってキズの個数、サイズを確認した。検査面積は、TD方向1000mm、MD方向1000mmであるが、500mm×500mmの4分割にして検査し、その4シートの欠陥個数合計を以下の評価基準により評価した。
○:φ>300μmの点状欠陥が存在せず、かつ、300μm≧φの点状欠陥が12個未満である。
△:φ>300μmの点状欠陥が20個以下である、及び/又は、300μm≧φの点状欠陥が12個以上30個以下である。
×:φ>300μmの点状欠陥が20個を超えて存在する。
<凸部摩擦>
実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムの表面につく欠陥(添加粒子による断線不良)を、顕微鏡を使って個数を確認する。検査面積は、MD方向を長手方向にとり100mm×50mmのサイズのシートを、任意の3か所で取り出し、検査する。その3シートの欠陥個数合計を以下の評価基準により評価した。
○:測定面積中、添加粒子の突起による断線不良が1個以下
△:測定面積中、添加粒子の突起による断線不良が1個を超え3個以下
×:測定面積中、添加粒子の突起による断線不良が3個を超える
<ヘイズ>
実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムについて、JISK−7105に準じて、ヘイズメーター(品名:HGM−2DP、スガ試験機製)を用いてヘイズを測定した。
Figure 2016182786
表1中、ITOは透明導電層を、IMは光学調整層を、AB層はブロッキング防止層を、OB層はオリゴマー防止層を示す。
1 透明導電性フィルム
2 透明導電層
3 支持体
3a フィルム基材
3b〜3e 機能層

Claims (8)

  1. 支持体及び該支持体の一方の面に形成される透明導電層を含む透明導電性フィルムであって、
    前記支持体は、フィルム基材と1層以上の機能層を有し、
    前記透明導電性フィルムの前記透明導電層側の表面の表面粗さRa1が7〜20nmであり、かつ高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
    前記透明導電性フィルムの他方の表面の表面粗さRa2が5〜35nmであり、かつ、高さ250nm以上の突起の数が140個/mm未満であり、
    前記機能層の全体の厚みが3μm以下であることを特徴とする透明導電性フィルム。
  2. 前記機能層が、前記フィルム基材の両面に形成されることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 前記機能層が、ブロッキング防止層及び光学調整層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記機能層が、ブロッキング防止層及び光学調整層を含むことを特徴とする請求項3に記載の透明導電性フィルム。
  5. 前記支持体が、ブロッキング防止層、フィルム基材及び1層以上の光学調整層をこの順に備えるものであり、該支持体の光学調整層上に透明導電層が形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の透明導電性フィルム。
  6. 前記機能層が、ハードコート層を含まないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性フィルム。
  7. ヘイズ値が1%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透明導電性フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電性フィルムを含むことを特徴とするタッチパネル。
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