JP7225067B2 - 音響制御装置、方法、プログラム、及びこの装置を備える機器 - Google Patents

音響制御装置、方法、プログラム、及びこの装置を備える機器 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、音響制御装置、方法、プログラム、及びこの装置を備える機器に関する。
最近、運転手をサポートする様々な技術が開発されている。自動車を例にすると、この技術は、ドライバーをサポートするためのカーナビゲーションシステム、Advanced Driver-Assistance System (ADASと呼ばれる)、または自動運転システム等がある。これらの技術では、ドライバーをサポートするための案内音声、及びドライバーを警告するための警告音を使用する場合が多い。このため、これらの技術を採用した機器(例えば、自動車、オーディオシステム)の運転席、視聴席を含む空間の室内では、ドライバーや視聴者以外の人にとって不要な音が接する機会が増えることになる。また、自動車の後部座席では、運転に関与しない人が座ることがほとんどなので、不要な音を抑制することが望ましい。特に高級車では後部座席にvery important person(VIPと略す)が座ることがあり、VIPは自分だけの環境を望む場合が多いため、これらの不要な音を極力抑制することが望ましい。
特許第6452377号公報
従来の手法では、閉空間において、領域ごとに独立して音情報を聞き取ることができるようにするために音場を制御している。しかし、音場を制御するだけでは、特定の領域では音情報を取得し、かつ、この領域以外では音情報が聞こえない音響状態を実現することは困難であるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、特定の領域以外では音を聞こえにくくすることが可能な音響制御装置、方法、プログラム、及びこの装置を使用した機器を提供することである。
本開示の実施形態によれば、音響制御装置は、取得部と、第1計算部と、第2計算部と、第1設定部とを備える。取得部は、音情報を含む音信号を取得する。第1計算部は、音源ごとに設定される音響フィルタ係数を前記音信号に施し得られた駆動信号により駆動されて複数の音源から放射される音に基づいて、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第1関係を計算する。第2計算部は、前記音情報を所望するユーザの両耳間の複素音圧比において、前記複数の音源により放射された音の合成音による第1音圧比と、前記合成音の到来方向に仮想音像の仮想音源があるとして前記仮想音源による第2音圧比とを一致させることにより、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第2関係を計算する。第1設定部は、前記第1関係及び前記第2関係から、前記複数の音源のそれぞれに対応する前記音響フィルタ係数を設定する。
第1、第2及び第3実施形態に係る音響制御装置の概要の一例を示す図。 第1実施形態に係る音響制御装置の一例を示す概略ブロック図。 図2の音響制御装置に含まれる制御装置の一例を主に示す図。 第1実施形態に係る音響制御装置の処理手順の一例を模式的に示すフローチャート。 音響パワー最小化について説明するための図。 音響パワーを低減するための理論限界について説明するためのグラフ。 実施形態に係る音響制御装置において3つの音源の配置とユーザが聴く仮想音像の位置との関係を示す図。 第2実施形態に係る音響制御装置の一例を示す概略ブロック図。 図8の音響制御装置の制御装置の一例を主に示す図。 第2実施形態に係る音響制御装置の処理手順の一例を模式的に示すフローチャート。 第1及び第2実施形態に係る音響制御装置により図1に示す4座席を含む空間での音圧レベルの一例を示す図。 第3実施形態に係る音響制御装置による効果の一例を示す図。 第3実施形態に係る音響制御装置の制御装置の一例を主に示す図。 第3実施形態に係る音響制御装置の処理手順の一例を模式的に示すフローチャート。 特定のエリアの音響エネルギー最小化について説明するための図。 実施形態に係る音響制御装置のハードウェア構成の一例を模式的に示す図。 音源の位置が変動し、ユーザの位置も変動する場合について説明するための図。 実施形態に係る音響制御装置において音響パワー最小化及び仮想音像再生と図17の変動とについて説明するための図。 スピーカをハンドルに実装する場合について説明するための図。 図17に示す変動における仮想音像再生の場合での計算について説明するための図。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも称す)を、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を基本的に省略する。
(第1実施形態)
図1を使用して、本実施形態の音響制御装置の概要について説明する。なお、図1に示される音響制御装置は、他の実施形態でも同様の構成である。
図1は、本実施形態の概要の一例に係る、音源101と、音響フィルタ102、103、104と、スピーカ105、106、107と、運転席領域111と、助手席領域112と、VIP席領域113と、後部座席領域114とを模式的に例示している。図1では、本実施形態の音響制御を適用する空間として、車内を想定している。
本実施形態の音響制御装置は、音響フィルタ102、103、104のそれぞれのフィルタ係数を算出する。そして、この音響制御装置は、これらの算出されたフィルタ係数が適用された音響フィルタ102、103、104により音源101から音声を変換した音声信号をフィルタリングして、それぞれのスピーカ105、106、107から制御された音を放射させる。スピーカ105、106、107から放射される音はいずれも同一な位相及び同一な振幅を有している。しかし、複数の音源において位相差及び/または振幅差があってもその位相差と振幅差が予め既知であればこれらの位相差及び/または振幅差を織り込み計算すればよい。なお、この音声信号は、音及び/または声を含む信号であり、一般にアナログ信号である。しかし、この音声信号はデジタル信号でもよく、この場合には音響フィルタ102、103、104、及びスピーカ105、106、107がデジタル信号を処理可能であればよい。また、音源101の周波数を操作可能な装置を使用して音源101からの音の周波数を変更してもよい。
図1に示す音響制御装置は、音響フィルタ102、103、104をどのように制御するかと、音源であるスピーカ105、106、107をどのように配置するかに特徴がある。
なお、図1では、スピーカ105、106、107は3つのみ示してあるが、複数の音源(例えば、スピーカ)が設置されていれば、以下の記述から理解されるように本実施形態の音響制御装置は特有の効果を奏する。
次に、第1実施形態に係る音響制御装置について図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る音響制御装置の一例を示す概略されたブロック図である。
本実施形態の音響制御装置は、音声信号入力装置201と、音響フィルタ202、203、204と、制御装置205と、スピーカ206、207、208とを含んでいる。また、スピーカ206、207、208のそれぞれから放射される音を聞き取ることを所望するユーザ251は、この例では自動車等を運転するドライバーを想定している。ここでは、ドライバーが、例えば、運転する自動車に設置されているカーナビゲーションシステムが生成する情報を、このシステムが放射する音声を聞き取ることにより取得することを想定している。また、本実施形態の音響制御装置は、スピーカ206、207、208が音楽等の音を放射してユーザ251が音楽等を聴取する際に使用されてもよい。なお、これらの使用例に限定されず、本実施形態の音響制御装置は、ユーザ251が存在する領域以外では音が聞こえにくく、かつ、ユーザ251のみが所望の音を聞き取ることができるように音響を制御する例であれば任意の使用例に適用することができる。
音声信号入力装置201は、ユーザ251に伝達する情報を含む音声信号を生成または取得する。
音響フィルタ202、203、204は、音声信号を取得し、音声信号をフィルタリングしてフィルタリングされた信号(駆動信号とも称す)を、対応するスピーカ206、207、208に出力する。これらの音響フィルタは、音声信号の特定の周波数領域の音のみを通過させるためのものである。
制御装置205は、音源から放射される音に関する情報と、ユーザ251の両耳間の複素音圧比とに基づいて、音響フィルタ202、203、204の音響フィルタ係数を求めるための装置である。
スピーカ206、207、208は、対応する音響フィルタの出力信号である音声信号を入力して、音声信号に対応する音を放射する。
<音響制御装置の制御装置205>
次に、図2に示す音響制御装置に含まれる制御装置205について図3を参照して説明する。図3は、音響制御装置の制御装置に含まれる要素を示す機能ブロック図である。
音響制御装置の制御装置205は、音信号取得部301、音響フィルタ設定部302、音響パワー最小化計算部303、仮想音像計算部304、及び音響フィルタ係数設定部305を含んでいる。
音信号取得部301は、入力装置351から音に関する情報を含む音信号を取得する。音情報は、周波数情報と振幅情報と位相情報とを少なくとも含むものである。ここで周波数情報としているが、音速が他のデータから既知であるとして、この周波数情報は音情報に含まれる波数を含む波数情報と同一の情報を含むものとする。音信号取得部301は、音信号を音響パワー最小化計算部303及び仮想音像計算部304に出力する。
音響フィルタ設定部302は、音響フィルタ202、203、204それぞれの音響フィルタのうちの少なくとも1つの音響フィルタの音響フィルタ係数を設定する。この設定される音響フィルタの数は、スピーカの数に依存している。例えば、スピーカの数が3つの場合には、音響フィルタ設定部302は1つの音響フィルタの音響フィルタ係数を設定すればよい。本実施形態の音響制御装置の場合には特殊なこと(フィルタ係数を求めるための条件式が環境や状況によって他に生じている場合等)がない限り通常、スピーカの数がN個の場合には、音響フィルタ設定部302はN-2個の音響フィルタ係数を設定すればよい。
音響パワー最小化計算部303は、音信号取得部301から音信号を受け取り、音の波数情報を取得する。また、音響パワー最小化計算部303は、スピーカ206、207、208同士の配置間隔を記憶している記憶部352から、これらの配置間隔データを取得する。そして、音響パワー最小化計算部303は、波数情報とスピーカ同士の配置間隔データとにより、音響パワーを最小にする計算を実行し、音響フィルタ202、203、204それぞれの音響フィルタ係数の間に成り立つ第1関係式を算出する。
仮想音像計算部304は、それぞれのスピーカからユーザ251の左耳までの頭部伝達関数と、それぞれのスピーカからユーザ251の右耳までの頭部伝達関数とを記憶している記憶部352から、これらの頭部伝達関数を取得する。また、仮想音像計算部304は、スピーカ206、207、208の配置に基づいて仮想音像を設定し、この仮想音像を実現するために想定される仮想音源用スピーカからユーザ251の左耳までの頭部伝達関数と、その仮想音源用スピーカからユーザ251の右耳までの頭部伝達関数とを算出する。そして、仮想音像計算部304は、これらの4種類の頭部伝達関数に基づいて、音響フィルタ202、203、204それぞれの音響フィルタ係数の間に成り立つ第2関係式を算出する。
この第2関係式は、上記と本質的内容は同義であるが、ユーザ251の両耳間の複素音圧比において、スピーカ206、207、208により放射された音の合成音による第1音圧比と、この合成音の到来方向に基づいて決定される仮想音像の仮想音源があるとしてこの仮想音源による第2音圧比とを一致させることによっても得られる。この場合、仮想音像計算部304は、仮想音像による第2音圧比に合わせるように第1音圧比を設定することになる。
音響フィルタ係数設定部305は、音響フィルタ設定部302が設定した少なくとも1以上の音響フィルタ係数と、第1関係式と第2関係式を取得して、この3つの関係に基づいて、音響フィルタ202、203、204それぞれの音響フィルタ係数を計算によって得て、これらの音響フィルタ係数をそれぞれの音響フィルタ353に設定する。ここに示した例では、図3の音響フィルタ353は、音響フィルタ202、203、204に対応する。
<その他>
制御装置205の動作に関しては次の動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、制御装置205の制御は汎用のCPUによって実現されてもよい。しかしながら、以上の動作(または機能)の一部または全部が、1または複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、制御装置205の構成に関して、実施形態に応じて、適宜、省略、置換及び追加が行われてもよい。また、後述する制御装置801及び制御装置1300でも同様であり、これらの制御は汎用のCPUによって実現されてもよい。しかしながら、以上の動作(または機能)の一部または全部が、1または複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、制御装置205の構成に関して、実施形態に応じて、適宜、省略、置換及び追加が行われてもよい。
[動作例]
次に、図4を用いて、制御装置205の動作の概略を説明する。
図4は、制御装置205の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(起動)
まず、ユーザ等が制御装置205を、後述の入力装置1606等を介して起動し、さらに設定等の入力を受け付ける。制御装置205は、以下の処理手順にしたがって、処理を進める。
(ステップS401)
ステップS401では、音響パワー最小化計算部303が、予想される音声の波長を入力装置1606から取得し、対応する波数を求め、スピーカ206、207、208の許容されるスピーカ間隔を計算し、スピーカ同士の間隔を設定する。このステップS401の計算結果は、予め音響パワー最小化計算部303が計算した結果を記憶部352に記憶させておき、この結果データに基づいてスピーカ同士の間隔を設定してもよい。
(ステップS402)
ステップS402では、音響フィルタ設定部302が、少なくとも1つの音響フィルタ係数を所定の関数(例えば、周波数に対するゲインの関数)に設定する。例えば、音響フィルタ設定部302はある1つの音響フィルタ係数を1に設定する。音響フィルタ係数が1である音響フィルタは、入力する音信号と出力する音信号が同一になり、入力信号に対し恒等演算を行うことに等しい。
(ステップS403)
ステップS403では、音響パワー最小化計算部303が、音信号を受け取り音の波数情報を取得し、ステップS401で得られたスピーカ間隔データとから、音響パワーを最小にする計算を行い、ステップS402で設定された音響フィルタ係数以外の音響フィルタ係数の間で成り立つ第1関係式を算出する。
(ステップS404)
ステップS404では、仮想音像計算部304が、ユーザ251の両耳間の複素音圧比において、スピーカにより放射された音の合成音による第1音圧比と、この合成音の到来方向に基づいて決定される仮想音像の仮想音源による第2音圧比とに基づいて、ステップS402で設定された音響フィルタ係数以外の音響フィルタ係数の間に成り立つ第2関係式を算出する。
なお、仮想音像計算部304は、スピーカとユーザとの頭部伝達関数、及び仮想音源とユーザとの頭部伝達関数に基づいて音響フィルタ係数の間に成り立つ第2関係式を算出してもよい。
(ステップS405)
ステップS405では、音響フィルタ係数設定部305が、ステップS403で得られた第1関係式とステップS404で得られた第2関係式とから、音響フィルタ係数を算出する。
以上のステップによって全ての音響フィルタの音響フィルタ係数を求めることができる。
次に、音響パワー最小化計算部303の計算手法について図5を参照して説明する。図5は、音響パワー最小化計算部303の計算の際に使用する音源間の間隔について説明するための図である。
音源が複数ある場合での音響パワーWは、以下の式で表される。ここでは、図5に示されるように3つの音源であるスピーカ501、502、503の場合について説明する。
Figure 0007225067000001
ここで、ωは音波の振動数、ρは媒質の密度、kは音波の波数、q、q、qは対応する音源の複素体積速度、rLC、rCR、rRL等はサフィックスで示される音源間の距離を示す。また、*は複素共役を示す。なお、音響パワーの単位は例えばWであり、複素体積速度の単位は例えばm/sである。この単位からもわかるように、音響パワーは単位時間当たりの音のエネルギーを示す。音響パワーは音源により定まる絶対値であり、音源からの位置に依存しない。複素体積速度は音場内のある面を音が通過する体積の割合を示す。本実施形態の音響制御装置では媒質は典型的には空気である。q、q、qはそれぞれ音源L、C、Rの複素体積速度を示す。
本実施形態において音響パワー最小化計算部303が行う計算は、ω、ρ、k、rLC、rCR、rRL等の音源に関係する物理量、音源間の距離を、音響制御装置の設定及び環境に合わせて初期設定した下で、複素体積速度を変数として、Wを最小にする場合の複数の複素体積速度の間で成立する第1関係式を導くことである。上記の式(1)では、音響パワー最小化計算部303が3つの複素体積速度q、q、qの間に成り立つ第1関係式を導くことになる。また、これらの複素体積速度は、それぞれ対応するスピーカの音響フィルタ係数に等しい。
次に、音響パワー最小化には、音響パワーを低減する理論的な限界があることについて図6を参照して説明する。図6は、自由空間に2つの音源を配置した場合について音響パワーを低減する限界があることを説明するための図である。ここでは2つの音源についての説明をするが、一般に3つ以上の音源を配置した場合についても本質的に同様の議論を展開することが可能である。
図6の縦軸が音響パワーを低減する低減レベルを示し、横軸が音源の波数kと音源間の距離dとの積kdを示す。図6のグラフによれば、音源の間隔が0.3mである場合には、周波数が566Hzではこの音の音響パワーを低減することができないことがわかる。また、このグラフによれば、d=0.3mの場合に10dBだけ音響パワーを低減させるにはこの音の周波数を100Hzにシフトさせればよいことがわかる。したがって、音響フィルタにより音の周波数成分を低周波数にシフトさせれば、この音の音響パワーを低減させることが可能になる。ここでは、簡単のため音源が2つの場合について説明したが、音源が3つ以上の場合でも音源が2つの場合を拡張すれば図6に示すようなグラフを求めることができる。このため、本実施形態の音響制御装置は、複数の音源がある場合に、音響パワーを最小化するための条件を満たしているかどうかを判定することができる。
次に、仮想音像計算部304が計算する内容について図7を参照して説明する。図7は仮想音像を設定する場合に、音源と仮想音像との位置関係について説明するための図である。さらに図7は、音源をどのように配置すると音響制御の効果を最大化するために適するかも示す。
仮想音像は、ユーザ251から見て特定の方向に設定することが可能である。本実施形態の音響制御装置では、音源からの音の到来方向に仮想音像の方向を一致させ、図7のように複数の音源を配置すると、ユーザ251が存在する領域では音を良く聞き取ることができ、かつ、その他の領域では音を聞き取りにくくする程度を最大限にすることが可能になることが実験的に判明している。図7に示すように、スピーカ501、502、503はユーザ251から見てそれぞれ異なる距離に配置される。換言すれば、スピーカ501、502、503のそれぞれからの音の同一波面は、ユーザ251には異なる時刻に到達することになる。
この結果、本実施形態ではスピーカ501、502、503が配置される位置とユーザ251の位置とが決まれば、ユーザ251から見た仮想音像の方向も決定される。さらに、ユーザ251から仮想音像の位置(すなわち、仮想音源の位置)からユーザ251の両耳それぞれまでの頭部伝達関数が決まれば、ユーザ251の両耳間の複素音圧比において、スピーカ501、502、503により放射された音の合成音による第1音圧比と、この合成音の到来方向に一致する方向に仮想音像の仮想音源があるとしてこの仮想音源による第2音圧比とを一致させることによって、音響フィルタ係数に関する第2関係式を得ることができる。
音源は本実施形態では3個の場合について説明しているが、音源の数はN個(Nは2以上の自然数)に拡張可能である。N=2のときは、2つの関係式があるので、2つの音響フィルタ係数は一意に計算されることが可能である。N=3のときは、3つの音響フィルタ係数があるので、そのうちの少なくとも1つを設定すれば、他の音響フィルタ係数は2つの関係式によって計算され一意に決定されることが可能である。一般にN≧3の場合には、(N-2)個の音響フィルタ係数を設定して、他の2つの音響フィルタ係数を2つの関係式によって計算すればよい。
以上の第1実施形態に係る音響制御装置によれば、音源による音響パワーを最小化し、ユーザの両耳間の複素音圧比において複数の音源により放射された音の合成音による第1音圧比と、合成音の到来方向に仮想音像の仮想音源があるとして前記仮想音源による第2音圧比とを一致させることによって、音響フィルタ係数を計算することができる。この音響フィルタ係数を音響フィルタに使用すれば、特定の領域以外では音を聞こえにくくすることを可能にすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態に係る音響制御装置について図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る音響制御装置の一例を示す概略されたブロック図である。
本実施形態の音響制御装置は、音声信号入力装置201と、音響フィルタ202、203、204と、制御装置801と、スピーカ206、207、208と、周波数補正フィルタG 804、スピーカ間隔算出部805を含んでいる。制御装置801は、補正フィルタ設定装置802と、音響フィルタ設定装置803とを含んでいる。
補正フィルタ設定装置802は、音響フィルタ202、203、204に入力される音声信号の周波数特性を補正するための設置値を算出し、周波数補正フィルタG 804に渡す。補正フィルタ設定装置802は、例えば、音響フィルタ202、203、204に入力される音声信号を低周波数よりにシフトさせるための設定値を算出する。
音響フィルタ設定装置803は、予め設定された計算ルールに則り、複数の音響フィルタ間に成り立つ複数の関係式を算出し、さらにスピーカ数に依存して1以上の音響フィルタを設定して、関係式に基づいて音響フィルタを設定する。関係式は、例えば、音響パワー最小化、仮想音像再生、音響エネルギー最小化によって得られるものがある。
周波数補正フィルタG 804は、補正フィルタ設定装置802によって設定される設定値にしたがって、音声信号入力装置201からの音声信号の周波数特性を変更する。
スピーカ間隔算出部805は、スピーカ206、207、208のそれぞれの間の距離である3つの間隔を算出する。この間隔は、音声信号の典型的な周波数と、音響パワーレベルをどの程度下げるかと、に基づいて求めることができる。
<音響制御装置の制御装置801>
次に、図8に示す音響制御装置に含まれる制御装置801について図9を参照して説明する。図9は、第2実施形態に係る音響制御装置の制御装置に含まれる要素を示す機能ブロック図である。
制御装置801は、音信号取得部301、音響フィルタ設定部901、低減判定部902、音響パワー最小化計算部903、仮想音像計算部304、及び音響フィルタ係数設定部305を含んでいる。
音響フィルタ設定部901は、音響フィルタ202、203、204全ての音響フィルタを補正する。音響フィルタ設定部901は、通常は周波数特性が低周波数の方へシフトするように補正値を予め定めておく。また、音響フィルタ設定部901は、音響フィルタ202、203、204のうちの少なくとも1つのフィルタだけ補正してもよい。さらに、音響フィルタ設定部901は、音響フィルタ設定部302と同様にスピーカ数に依存して音響フィルタ係数を決定する。
低減判定部902は、入力装置351から音信号に関する周波数情報を得て結果として波数情報を得る。また、低減判定部902は入力装置351もしくは記憶部352からスピーカ間隔算出部805によって算出されている間隔情報を取得する。さらに、低減判定部902は、音響フィルタ設定部901で設定された音響フィルタによって音響フィルタの周波数特性を判定することができる。このため、低減判定部902は、波数情報とスピーカ間の距離とに基づいて、音信号による音響パワーを低減する低減量が許容範囲内であるかを判定することができる。低減判定部902が、この低減量が許容範囲内でないと判定した場合には、音響フィルタの周波数特性を変更するように音響フィルタ設定部901に指示信号を渡す。具体的には、低減判定部902は、この低減量が少ないと判定すれば、音響フィルタの周波数特性をもっと低周波数側にシフトするように音響フィルタ設定部901へ指示する。
音響パワー最小化計算部903は、低減判定部902が音響パワーの低減量が許容範囲内であると判定した場合には、音信号取得部301から音信号の周波数情報と、記憶部352からスピーカ間隔とを取得して、複数の音響フィルタ間に成り立つ第1関係式を算出する。
[動作例]
次に、図10を用いて、制御装置801の動作の概略を説明する。
図10は、制御装置801の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(起動)
まず、ユーザ等が制御装置801を、後述の入力装置1606等を介して起動し、さらに設定等の入力を受け付ける。制御装置801は、以下の処理手順にしたがって、処理を進める。
ステップS401では、音響パワー最小化計算部303が複数のスピーカの間隔を計算してもよいが、スピーカ間隔算出部805が予めこれらの間隔を計算してもよい。
ステップS402では、音響フィルタ設定部901が音響フィルタ係数を設定する。
(ステップS1001)
ステップS1001では、低減判定部902が、音響パワーを所望のレベルまで低減することができるかどうか(または、許容範囲内まで低減することができるかどうか)を判定し、低減が可能であると判定した場合には処理はステップS403へ進み、低減が可能でないと判定した場合には処理はステップS1002へ進む。
(ステップS1002)
ステップS1002では、音響フィルタ設定部901が音信号の周波数情報から得る音の波長(すなわち、波数)と、スピーカ間隔算出部805が算出したスピーカ間隔とに基づいて補正フィルタ係数を計算する。補正フィルタ係数は音響フィルタの周波数特性を低周波数側にシフトさせるためのものである。
ステップS403では、音響パワー最小化計算部903が、音信号の波数情報とスピーカ間隔とから、音響パワーを最小化するための計算を行い、第1関係式を算出する。
最終的に、ステップS405において、2つの関係式と、スピーカ数によって予め設定される音響フィルタ係数とから、全ての音響フィルタの音響フィルタ係数を算出することができる。
次に、第2実施形態に係る音響制御装置により実現される空間内の音圧レベルの分布について図11を参照して説明する。図11は、第1及び第2実施形態に係る音響制御装置により、図1に示す4座席を含む空間での音圧レベルの一例を示す図である。
図11に示す4つの領域1101、1102、1103、1104は、それぞれドライバー席、助手席、後部左席(いわゆるVIP席)、後部右席(ドライバーの真後ろの席)に対応する。領域1101にユーザ251が着席することになる。図11に示される分布によれば、領域1101が最も音響パワーレベルが高く、この領域では十分な音響パワーによる音が放射されていることがわかる。したがって、ユーザ251は十分な音響パワーによって音信号に含まれるユーザにとって必要な情報を確実に取得することができると想定される。一方、領域1101以外の、領域1102、1103、1104では、領域1101での音響パワーレベルと比較して著しく低い値になる。このため、これらの領域1102、1103、1104では、スピーカによって放射される音がほとんどなく、全体的に静かである領域であることがわかる。したがって、第1及び第2実施形態に係る音響制御装置は、特定の領域以外では音を聞こえにくくすることが可能であることがわかる。さらに、後に第3実施形態で示される音響制御装置は、特定の空間において静謐な空間を提供することが可能である。第3実施形態に係る音響制御装置についても図11と同様な分布を得ることができる。第3実施形態では、領域1103等の小さい領域の音響エネルギーを最小化することができる。
なお、この図11に示す音響パワーレベル分布は、第1実施形態でも音信号の周波数及びスピーカ間隔が音響パワー最小化に最適であれば、実現可能である。
以上の第2実施形態に係る音響制御装置によれば、第1実施形態の効果に加え、スピーカから放射される音の波数に基づき音響パワー最小化するために適切な音源間隔であるかどうかを判定し、最適でない場合には音響フィルタ係数を変更して放射される音の周波数を低周波数にシフトさせる。この結果、第1実施形態の音響制御装置では音響パワー最小化できなかった状況でも本実施形態の音響制御装置によれば、音響パワー最小化を実現することができる。したがって、第1実施形態よりも多くの状況において、周波数を低周波にシフトさせた上で最適化された音響フィルタ係数を音響フィルタに使用することによって、特定の領域以外では音を聞こえにくくすることを可能にすることができる。
(第3実施形態)
本実施形態の音響制御装置の概要について図1及び図12を参照して説明する。本実施形態の音響制御装置は、図1に示す要素と同様なものを備えている。図12は、第3実施形態の音響制御装置の典型的な効果を示している。本実施形態の音響制御装置は、特定の領域における音響エネルギーを最小化することを実現するための要素を備える。典型的な例としてカーナビゲーションシステムを搭載した自動車の車内の音環境を想定する。この場合、運転席領域111はカーナビゲーションシステムによる音声が聞こえることが必須である。一方、VIP席領域113はカーナビゲーションシステムによる音声が可能な限り聞こえない方がよい。本実施形態の音響制御装置は、運転席領域111でのユーザ251が音声を聞き取ることができ、かつ後者のVIP席領域113において可能な限り音響エネルギーを最小化することを実現するためのものである。
次に、本実施形態の音響制御装置の制御装置1300について説明する。制御装置1300は図2の制御装置205の代わり、もしくは図8の制御装置801の代わりに設置されて動作する。
<音響制御装置の制御装置1300>
次に、本実施形態の音響制御装置に含まれる制御装置1300について図13を参照して説明する。図13は、制御装置1300に含まれる要素を示す機能ブロック図である。
制御装置1300は、音信号取得部301、音響フィルタ設定部302、静粛エリア設定部1301、音響エネルギー最小化計算部1302、仮想音像計算部304、及び音響フィルタ係数設定部1303を含んでいる。
静粛エリア設定部1301は、入力装置351から静かな環境にすることを所望する領域を指定してもらい、その静粛エリアを設定する。自動車内の場合には、静粛エリアは例えばVIP席領域113である。
音響エネルギー最小化計算部1302は、音信号取得部301から音信号を取得し、静粛エリア設定部1301で指定された静粛エリアにおいて音響エネルギーが最小になるような音響フィルタ係数間に成立する第1関係式を計算する。音響エネルギー最小化計算部1302が行う最小化の計算については後に図15を参照して説明する。なお、第3実施形態の音響制御装置で得られる第1関係式は、第1及び第2実施形態で得られる第1関係式とは異なる。
音響フィルタ係数設定部1303は、音響エネルギー最小化計算部1302により算出された第1関係式と、仮想音像計算部304により算出された第2関係式とに基づいて、音響フィルタ係数を計算し、計算された音響フィルタ係数を音響フィルタ353に設定する。
[動作例]
次に、図14を用いて、制御装置1300の動作の概略を説明する。
図14は、制御装置1300の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(起動)
まず、ユーザ等が制御装置1300を、後述の入力装置1606等を介して起動し、さらに設定等の入力を受け付ける。制御装置1300は、以下の処理手順にしたがって、処理を進める。
ステップS402では、音響フィルタ設定部302が、少なくともの1つの音響フィルタ係数を所定の関数(恒等演算関数も含む)に設定する。なお、このように予め音響フィルタ係数を設定すべき音響フィルタは、上述したように音源の数に依存する。
(ステップS1401)
ステップS1401では、静粛エリア設定部1301が音響空間内において音響エネルギーを最小化することを所望されている静粛エリアを設定する。
(ステップS1402)
ステップS1402では、音響エネルギー最小化計算部1302が、ステップS1402において設定された静粛エリアにおいて、音響エネルギーが最小になるように計算を行い、複数の音響フィルタ係数の間に成立する第1関係式を算出する。
ステップS404では、仮想音像計算部304が仮想音像再生の計算を行い、複数の音響フィルタ係数の間に成立する第2関係式を算出する。
最後にステップS405では、音響フィルタ係数設定部1303が、ステップS1402において算出された第1関係式とステップS404で算出された第2関係式と、ステップS402で設定された音響フィルタ係数とに基づいて、複数の音響フィルタ係数を算出する。
以上のステップによって全ての音響フィルタの音響フィルタ係数を求めることができるので、音響制御装置に設置されている全ての音響フィルタの係数を設定して静粛エリアを実現することが可能になる。
次に、音響エネルギー最小化計算部1302が行う計算について図15を参照して説明する。図15は、配置された複数の音源から静粛エリアにすべきエリアに含まれる複数の点における音響エネルギーの総和について説明するための図である。
音響エネルギー最小化計算部1302は、音源位置iの音源群からある時刻tで放射された音波が静粛になるべき静粛エリア内の複数の受音位置j(1≦j≦N、Nは自然数)に伝わる音響エネルギーの総和は、以下の数式(2)で示される。
Figure 0007225067000002
なお、pは受音位置jにおける音圧を示し、*は複素共役の演算子を示す。また、pは音源からユーザ251までの頭部伝達関数と音源の複素体積速度によって表現される。音響エネルギー最小化計算部1302は、数式(2)の左辺を最小にするような第1関係式を求める。第1関係式は、各音源に接続している音響フィルタの音響フィルタ係数同士の関係を示す式になる。
第3実施形態の音響エネルギー最小化計算部1302は、第1及び第2実施形態での音響パワー最小化のように波数と音源間隔による低減限界がないという特徴がある。したがって、音響エネルギー最小化計算部1302の計算によって完全に干渉すれば、理論的には局所領域で音圧レベルを最小化することができる。このため、第3実施形態で計算される静粛エリアでは第1及び第2実施形態での対応するエリアの音圧レベルよりも大幅に低減することができる可能性がある。
以上の第3実施形態に係る音響制御装置によれば、特定の所望の領域において音響エネルギーを最小化するための音響フィルタ係数に関する関係式を求めることができる。さらに、第3実施形態では音響エネルギーを最小化するために第1及び第2実施形態での低減限界は存在しないので、静粛エリアではほとんど音を聞こえなくすることできる可能性が大きい。
[構成例]
(ハードウェア構成)
<音響制御装置>
次に、図16を用いて、本実施形態に係る音響制御装置200、800のハードウェア構成の一例について説明する。なお、第3実施形態の音響制御装置も同様のハードウェア構成である。
図16に示される通り、本実施形態に係る音響制御装置は、制御部1601、記憶部1602、電源部1603、計時装置1604、通信インタフェース1605、入力装置1606、出力装置1607、及び外部インタフェース1608が電気的に接続されたコンピュータを備えている。なお、図16では、通信インタフェース及び外部インタフェースをそれぞれ、「通信I/F」及び「外部I/F」と記載している。
制御部1601は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及び/またはROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。制御部1601は、制御装置205、制御装置801、及び制御装置1300に対応する。すなわち、制御部1601は、音信号情報を取得し、ある音響フィルタ係数を設定し、音響パワーを最小化する計算、仮想音像再生の計算、及び/または音響エネルギーを最小化する計算を実行し、音響フィルタ係数を計算により求めるためのプログラムを実行する。このプログラムは、記憶部1602に記憶されていて、制御部1601は記憶部1602から実行プログラムを呼び出して処理を実行する。
記憶部1602は、コンピュータまたはその他の装置、及び機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。記憶部1602は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、音源が配置している位置情報、音源の周波数情報及び位相情報、音源とユーザ251との間の頭部伝達関数データ、音源とあるエリアとの間の空間伝達関数(HRTF:head-related transfer function)データ、上述したプログラムデータを記憶する。
また、記憶部1602は、制御部1601によって実行されるプログラムによって生成される、音響フィルタ係数、仮想音像に関するパラメータ等のデータを記憶する。
さらに、記憶部1602はドライブを含んでいてもよく、ドライブは補助記憶装置、記録媒体等から記憶されているデータを受け入れ、特にプログラムを読み込むための装置であり、例えば、半導体メモリドライブ(フラッシュメモリ(Flash Memory)ドライブ)、CD(Compact Disk)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ等である。ドライブの種類は、記憶媒体の種類に応じて適宜選択されてよい。上記の実行プログラムから取得したデータ等は、この記憶媒体に記憶されていてもよい。
電源部1603は、電力を音響制御装置及び/またはこの装置を備える機器に含まれる装置部分に供給可能なものであれば何でもよく、例えば、充電可能な2次電池または通常のコンセントから取得可能な交流電源である。電源部1603は、音響制御装置本体及び/またはこの装置を備える機器に搭載されている各要素へ電力を供給する。電源部1603は、例えば、制御部1601、記憶部1602、計時装置1604、通信インタフェース1605、入力装置1606、出力装置1607、及び外部インタフェース1608へ電力を供給する。
計時装置1604は、時間を計測する装置であり、日時を計測できる。例えば、計時装置1604はカレンダーを含む時計でもよく、現在の年月及び/または日時の情報を制御部1601へ渡す。計時装置1604は、例えば、制御部1601が得る計算結果である、第1及び第2関係式データ、及び記憶部1602に記憶される音源の間隔等に関する音源データ等の生成時に日時を付すときに利用される。
通信インタフェース1605は、例えば、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))モジュール、有線LAN(Local Area Network)モジュール、無線LANモジュール等であり、ネットワークを介した有線または無線通信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース1605は、音響制御装置を外部装置(例えば、自動車、電車、家屋の電気機器;またはコンピュータ、サーバ、ネットワーク上の通信機器)に接続するためのインタフェースである。通信インタフェース1605は、制御部1601によって制御され、ネットワーク等を介して他のサーバ等の装置及び/または他の端末装置から音源の位置、音源の周波数及び位相特性、静粛エリアの範囲、ユーザ251の位置、音響制御する空間の範囲等のデータを受け取るためのものである。さらに、通信インタフェース1605は、ネットワーク等を経由して、音響制御装置が計算した第1及び第2関係式データを、別途設けられた音響フィルタ係数を設定するための装置、もしくは端末装置(例えば、スマートフォン及び/またはコンピュータ)等へ送信するためのものである。ユーザは、端末装置を介して音響フィルタ係数を設定してもよい。また、音響制御装置で実行されるプログラムを特定のサーバ等(図示せず)に記憶させておき、通信インタフェース1605はこの特定のサーバからプログラムをダウンロードするためのものであってもよいし、端末装置はこのプログラムをアップロードするためのものであってもよい。端末装置がこのプログラムを受け取る場合には、端末装置でこのプログラムを実行して第1及び第2関係式データを生成し、これらのデータを端末装置が提示及び/または設定することになる。
また、このネットワーク等を介した通信は、無線または有線のいずれでもよい。なお、ネットワーク等は、インターネットを含むインターネットワークでもよいし、社内LANのような他の種類のネットワークであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いた1対1の通信であってもよい。通信インタフェース1605は、マイクロUSBコネクタを含んでいてもよい。
入力装置1606は、入力を受け付ける装置であり、例えば、タッチパネル、物理ボタン、マウス、及びキーボード等である。出力装置1607は、出力を行う装置であり、表示、音声等で情報を出力し、例えば、ディスプレイ、及びスピーカ等である。入力装置1606によって、音源の位置、音源の周波数及び位相特性、静粛エリアの範囲、ユーザ251の位置、音響制御する空間の範囲等のデータが入力されてもよい。
外部インタフェース1608は、音響制御装置の本体と外部装置との媒介をするためのものであり、例えば、USBポート等であり、外部装置(例えば、プリンター、メモリ、及び通信機器)と接続するためのインタフェースである。
次に、音源が変動する場合について図17から図20を参照して説明する。ここで示す音源は、複数の音源間での距離は一定であるとする。図17は、音源及びユーザ251が変動する場合について説明するための図である。
図17に示す音源は、音源群ごとに音源位置i(i=1,2,・・・,M)が設定される。音源が変動すると音源位置の数字iが変化する。この例では、音源位置はM通りのパターンがあることになる。図17では、3つの音源がユーザからはほぼ一定の距離にあり、それぞれ音源群ごとに複素体積速度qLi、qCi、qRiが設定されている。3つの音源は例えば、自動車のハンドル上に設置される。また、ドライバーは、通常座席に座っていて座席は運転中移動しないので、頭部がハンドルに対して水平方向に動く割合が最も大きいと予想される。このため、図17の例では、ユーザ251(ドライバーが対応する)は音源に向かって水平方向(左右)に変動することが想定されている。
次に、図17に示すように音源が配置されている場合に、音響パワー最小化、及び仮想音像再生は適用可能であるかどうかを図18、図19及び図20を参照して検討する。図18は、3つの音源がハンドル上に設置され、ハンドルが回転することが、音響パワー、仮想音像にとってどのように影響するかを説明するための図である。図19はハンドルに音源であるスピーカを実装する場合について説明するための図である。図20は、複数の音源が変動し、ドライバーの位置が音源の配置している面に関して水平方向に変動する場合の概略図である。
図18のハンドルが回転した場合の音源の移動する位置からわかるように、音源はハンドルに固定されているため、音源同士の距離(各音源間隔)は一定である。したがって、音響パワー最小化は音源間の距離と音源からの音の波数に依存するので、ハンドル上に音源があってハンドルを回転してそれらの位置が変動しても音響パワー最小化の計算結果には影響がない。
また、このような音源の移動により、ユーザ251の耳からの音源への距離の変動(音源ごとにΔrL、ΔrC、ΔrRと称す)は存在し、一般にそれぞれの変動距離は異なる値になる。しかし、通常の自動車の運転ではハンドルを大きく回転する(例えば、90度回転)ことはほとんどなく、せいぜい10度程度回転させる程度である。音源が10度回転する場合、耳から音源への距離の変動は、概算すると耳から音源への距離の15/1000程度の変動になる。したがって、計算に含まれるΔrL、ΔrC、ΔrRは、計算結果に線形(すなわち、1次式、ΔrL等)に誤差が含まれるとして1/100程度の寄与しかなく、変動がないとして計算してもこの程度の誤差しか生じない。また、仮想音像再生は、空間平均化により行うため、ハンドルのこのような小さな変動は、その計算に影響を与えない。因みに例えば、ハンドルから耳への距離を50cmとすると、音源が10度回転した場合に耳から音源への距離の変動は僅か75mm程度となる。
このために、図20に示すような音源から両耳までの空間伝達関数も変動はほとんどない。したがって、空間平均制御により複数の音源があっても計算結果はハンドルの回転に関してロバストであることがわかる。
この結果、図19に示されるように、ハンドル1901上に音源が配置されてもよいし、スピーカ105、106、107等の音源はハンドルの内側に配置されてもよい。また、音源はハンドルの内部に配置してこの音源が移動しないように配置が固定されていてもよい。
以上と同様な議論は、ユーザ251がハンドルに関して水平方向(平行な方向)に動く場合にも適用できる。このため、ユーザ251がハンドルに関して水平方向に変動する場合にも音響パワー最小化計算、及び仮想音像再生の計算結果はロバストであることがわかる。
一方、音響エネルギー最小化の計算は、図15を使用して説明したように静粛エリアと音源との間の空間伝達関数及び音源の複素体積速度が関係する。上記の議論によって、空間伝達関数はほとんど変動せず、複素体積速度は音源の変動によって変動しないので、図17から図20に示したように変動しても音響エネルギー最小化の計算は、音源の変動の影響を受けず、この計算結果は音源の変動に関しロバストであることがわかる。
また、以上の議論より、複数の音源はハンドル以外のパネル等に固定するものとハンドル上に配置して変動するものとを混在して使用してもよいこともわかる。
以上の通り、本実施形態の音響制御装置によれば、音響パワー最小化、仮想音像再生、及び音響エネルギー最小化を使用することによって、ある空間内で特定の領域において音圧レベルを増大させ、また、特定の他の領域において音圧レベルを減少させることが可能になる。また、本実施形態の音響制御装置によれば、4つの座席のある自動車等では、ハンドル等に音源を設け音源が移動して運転手も頭部が変動する場合でも、運転手には音声が聞こえ、VIP席では静寂な音響環境を提供することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<1>
上述した本実施形態の音響制御装置によれば、同一空間内の特定のエリアのみに音楽が聞こえるように制御することもできる。この音響制御装置は、同一空間内に複数の人がいてもイヤホン、ヘッドホンなしでも特定のエリアにいる人だけが音楽を聴くことができるように制御することが可能である。
<2>
本発明の装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体(または記憶媒体)に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、以上の各装置及びそれらの装置部分は、それぞれハードウェア構成、またはハードウェア資源とソフトウェアとの組み合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組み合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワークまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体(または記憶媒体)からコンピュータにインストールされ、当該コンピュータのプロセッサに実行されることにより、各装置の動作(または機能)を当該コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。
<3>
また、「及び/または」とは、「及び/または」でつながれて列記される事項のうちの任意の1つ以上の事項という意味である。具体例を挙げると、「x及び/またはy」とは、3要素からなる集合{(x),(y),(x,y)}のうちのいずれかの要素という意味である。もう1つの具体例を挙げると、「x,y,及び/またはz」とは、7要素からなる集合{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちのいずれかの要素という意味である。
101…音源、102…音響フィルタ、103…音響フィルタ、104…音響フィルタ、105…スピーカ、106…スピーカ、107…スピーカ、111…運転席領域、112…助手席領域、113…VIP席領域、114…後部座席領域、200…音響制御装置、201…音声信号入力装置、202…音響フィルタ、203…音響フィルタ、204…音響フィルタ、205…制御装置、206…スピーカ、207…スピーカ、208…スピーカ、251…ユーザ、301…音信号取得部、302…音響フィルタ設定部、303…音響パワー最小化計算部、304…仮想音像計算部、305…音響フィルタ係数設定部、351…入力装置、352…記憶部、353…音響フィルタ、501…スピーカ、502…スピーカ、503…スピーカ、800…音響制御装置、801…制御装置、802…補正フィルタ設定装置、803…音響フィルタ設定装置、805…スピーカ間隔算出部、901…音響フィルタ設定部、902…低減判定部、903…音響パワー最小化計算部、1101…領域、1102…領域、1103…領域、1104…領域、1300…制御装置、1301…静粛エリア設定部、1302…音響エネルギー最小化計算部、1303…音響フィルタ係数設定部、1601…制御部、1602…記憶部、1603…電源部、1604…計時装置、1605…通信インタフェース、1606…入力装置、1607…出力装置、1608…外部インタフェース、1901…ハンドル。

Claims (12)

  1. 音情報を含む音信号を取得する取得部と、
    音源ごとに設定される音響フィルタ係数を前記音信号に施し得られた駆動信号により駆動されて複数の音源から放射される音に基づいて、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第1関係を計算する第1計算部と、
    前記音情報を所望するユーザの両耳間の複素音圧比において、前記複数の音源により放射された音の合成音による第1音圧比と、前記合成音の到来方向に仮想音像の仮想音源があるとして前記仮想音源による第2音圧比とを一致させることにより、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第2関係を計算する第2計算部と、
    前記第1関係及び前記第2関係から、前記複数の音源のそれぞれに対応する前記音響フィルタ係数を設定する第1設定部と、
    を備える音響制御装置。
  2. 前記第1計算部は、前記複数の音源から放射される音の波長と音源の間の距離とに基づいて、前記音源による音響パワーが最小になるように、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第1関係を計算する、請求項1に記載の音響制御装置。
  3. 前記複数の音源の間の距離と前記音源から放射される音の波長とに応じて決定される音響パワーの低減限界指標に基づいて、前記複数の音響フィルタ係数の少なくとも1つを補正する補正フィルタ係数を設定する第2設定部をさらに備える請求項1または2に記載の音響制御装置。
  4. 前記低減限界指標に基づいて、前記複数の音源の間の距離が音響パワーを低減することができるかどうかを判定する判定部をさらに備える請求項3に記載の音響制御装置。
  5. 前記第1計算部は、前記複数の音源から放射される音による所望のエリアにおける音響エネルギーが最小になるように、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第1関係を計算する、請求項1に記載の音響制御装置。
  6. 前記第1計算部及び前記第2計算部は、前記ユーザから同一方向にそれぞれ前記ユーザから異なる距離に配置される前記複数の音源から放射される音に基づいて、それぞれ前記第1関係及び前記第2関係を計算する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の音響制御装置。
  7. 前記第1計算部及び前記第2計算部は、同一の音情報に基づく前記複数の音源から放射される音のそれぞれの振動面が異なる時刻に前記ユーザに到達する音に基づいて、それぞれ前記第1関係及び前記第2関係を計算する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の音響制御装置。
  8. 前記第2計算部は、前記ユーザから見て前記音源が存在する方向に前記仮想音源の方向が一致するように仮想音源を設定する、請求項6または7に記載の音響制御装置。
  9. 前記第1計算部及び前記第2計算部は、前記ユーザから見てある範囲内で垂直と見なすことができる面に円周状に配置された前記複数の音源から発生する音に基づいて、それぞれ前記第1関係及び前記第2関係を計算する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の音響制御装置。
  10. コンピュータを、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の音響制御装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の音響制御装置を備える機器。
  12. 音情報を含む音信号を取得し、
    音源ごとに設定される音響フィルタ係数を前記音信号に施し得られた駆動信号により駆動されて複数の音源から放射される音に基づいて、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第1関係を計算し、
    前記音情報を所望するユーザの両耳間の複素音圧比において、前記複数の音源により放射された音の合成音による第1音圧比と、前記合成音の到来方向に仮想音像の仮想音源があるとして前記仮想音源による第2音圧比とを一致させることにより、複数の前記音響フィルタ係数の間に成立する第2関係を計算し、
    前記第1関係及び前記第2関係から、前記複数の音源のそれぞれに対応する前記音響フィルタ係数を設定する、
    ことを備える音響制御方法。
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