JP6407568B2 - 音響制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、音響制御装置を備えたスピーカシステムに関する。
立体音響効果をフロントスピーカによって模擬する技法が知られている。立体音響効果とは、あたかも仮想音源から音が聴こえてくるように聴取者が錯覚する効果のことである。しかしながら、スピーカ再生において、立体音響効果などの音響効果をうまく実現することは困難である。
特開2013−31145号公報
本発明が解決しようとする課題は、所望の音響効果を達成することができる音響制御装置を提供することである。
一実施形態に係る、第1から第M(Mは2以上の整数)のスピーカを備えるスピーカシステムに適用される音響制御装置は、第1から第Mの制御フィルタ、第(M+1)から第(2×M)の制御フィルタ、及び第1から第Mの加算器を備える。第1から第Mの制御フィルタは、第1の入力音響信号に第1から第Mの制御フィルタ係数を畳み込むことによって第1から第Mの音響信号を生成する。第(M+1)から第(2×M)の制御フィルタは、第2の入力音響信号に第(M+1)から第(2×M)の制御フィルタ係数を畳み込むことによって第(M+1)から第(2×M)の音響信号を生成する。第1から第Mの加算器は、前記第1から第Mの音響信号に前記第(M+1)から第(2×M)の音響信号を加算することによって第1から第Mの合成音響信号を生成する。前記第1から第Mのスピーカは、前記第1から第Mの合成音響信号に従って第1から第Mの音を放射する。前記第2から第Mの制御フィルタ係数は、少なくとも1つの第1片耳位置における前記第1から第Mの音の少なくとも1つの合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、前記第1の制御フィルタ係数と、前記第1から第Mのスピーカから前記少なくとも1つの第1片耳位置までの少なくとも1つの第1の音響伝達関数セットと、に基づいて、計算される。前記第(M+2)から第(2×M)の制御フィルタ係数は、少なくとも1つの第2片耳位置における前記第1から第Mの音の少なくとも1つの合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、前記第(M+1)の制御フィルタ係数と、前記第1から第Mのスピーカから前記少なくとも1つの第2片耳位置までの少なくとも1つの第2の音響伝達関数セットと、に基づいて計算される。
第1の実施形態に係る音響制御装置を示すブロック図。 片耳位置の設定例を示す図。 2つのスピーカを備えるスピーカシステムに適用される場合における第1の実施形態に係る音響制御装置を示すブロック図。 第2の実施形態に係る音響制御装置を示すブロック図。 2つのスピーカを備えるスピーカシステムに適用される場合における第2の実施形態に係る音響制御装置を示すブロック図。 第3の実施形態に係る音響制御装置を示すブロック図。
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。以下の実施形態では、同一の構成要素に同一の参照符号を付して、重ねての説明を省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、1チャンネルの音響信号を聴取位置に存在する聴取者の片方の耳に伝達するスピーカシステムに関する。言い換えると、本実施形態のスピーカシステムは、聴取者のもう一方の耳へ伝達される音をできるだけ小さく、可能な限りゼロに近づける。聴取位置は、スピーカシステムが備える複数のスピーカの前方に少なくとも1つ設定される。
図1は、第1の実施形態に係るスピーカシステムを概略的に示している。このスピーカシステムは、図1に示されるように、音響制御装置10及びM個のスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mを備える。ここで、Mは、スピーカSの数を表し、2以上の整数である。音響制御装置10は、入力部11、M個の制御フィルタ12−1、12−2、・・・、12−M、及び出力部13を備える。
入力部11は、入力音響信号20を制御フィルタ12−1、12−2、・・・、12−Mに入力する。入力音響信号20は、1チャンネルの音響信号、例えば、バイノーラル音響信号の片方のチャンネル、ステレオ音響信号の片方のチャンネル、モノラル音響信号などである。
制御フィルタ12−1、12−2、・・・、12−Mは、制御フィルタ係数W、W、・・・、Wを有し、入力音響信号20に制御フィルタ係数W、W、・・・、Wを畳み込むことによってフィルタ音響信号21−1、21−2、・・・、21−Mを生成する。例えば、制御フィルタ12−jは、入力音響信号20に制御フィルタ係数Wを畳み込むことによってフィルタ音響信号21−jを生成する。ここで、jは、1以上M以下の整数である。フィルタ音響信号21−1、21−2、・・・、21−Mは、出力部13を経由してスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mに与えられる。
スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mは、フィルタ音響信号21−1、21−2、・・・、21−Mに従って音22−1、22−2、・・・、22−Mを放射する。例えば、スピーカS−jは、フィルタ音響信号21−jに従って音22−jを放射する。
音響制御装置10は、少なくとも1つの片耳位置Eにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、制御フィルタ群を用いて音響制御を行う。図1の例では、片耳位置Eは1つである。片耳位置とは、各聴取位置について設定され、伝達される音をゼロに近づけようとする位置である。この位置は、聴取者が聴取位置に存在した場合におけるその聴取者の片方の耳(図1の例では左耳)の位置に対応する。片耳位置Eの数は聴取位置の数に等しい。合成音圧は、すべてのスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mから各片耳位置に到達する音の総和である。本実施形態では、合成音圧を可能な限りゼロに近づけ、すなわち、最小化する。
図2は、3つの片耳位置E−1、E−2及びE−3が設定される例を示している。片耳位置E−1、E−2及びE−3を含む局所領域において、音がゼロに又は大幅に低減される。実際には片耳位置E−1、E−2及びE−3同士は図2に示されるように離れてはおらず、2〜10cm程度の間隔で配置、設定するのが適切である。なお、図2の例では、聴取者の左耳を制御対象としているが、聴取者の右耳を制御対象とすることも可能である。
各片耳位置Eに対して1つの頭部伝達関数セットがある。頭部伝達関数セットは、M個のスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mからその片耳位置EまでのM個の頭部伝達関数の組である。具体的には、図2において、片耳位置E−1に対応する頭部伝達関数セット(1)は、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mそれぞれから片耳位置E−1までのM個の頭部伝達関数の組である。片耳位置E−2に対応する頭部伝達関数セット(2)は、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mそれぞれから片耳位置E−2までのM個の頭部伝達関数の組である。片耳位置E−3に対応する頭部伝達関数セット(3)は、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mそれぞれから片耳位置E−3までのM個の頭部伝達関数の組である。頭部伝達関数は、聴取者の頭部がその聴取位置に存在した場合におけるスピーカから片耳までの音響伝達関数である。なお、頭部伝達関数の代わりに、スピーカから片耳位置までの距離のみに応じて決定された音響伝達関数が使用されてもよい。
使用するスピーカSの数が多いほど、より多くの聴取位置において、聴取者の片耳へ伝達される音を十分にゼロに近づけることができる。ただし、スピーカSの数に対して片耳位置Eの数が多くなると、伝達される音が十分にゼロに近づかなくなる、すなわち、制御誤差が増える。スピーカSの数及び片耳位置Eの数に上限は無いが、例えば、スピーカの数Mは2〜6程度、これに対して片耳位置の数は1〜5程度が適切である。
次に、制御フィルタ係数の計算方法を説明する。ここで、iを片耳位置の番号(i=1〜N)とし、jをスピーカの番号(j=1〜M)とする。Nは、聴取位置の数を表し、1以上の整数である。i番目の片耳位置E−iにおける合成音圧をP、j番目のスピーカS−jからi番目の片耳位置E−iまでの頭部伝達関数をCij、j番目のスピーカS−jの出力をq、j番目の制御フィルタ12−jの制御フィルタ係数をW、入力音響信号をsと表すと、次の式(1)及び式(2)が成り立つ。
合成音圧の空間平均Qは、例えば、次の式(3)で定義される。
本実施形態では、合成音圧の空間平均Qを可能な限りゼロに近づける。すなわち、合成音圧の空間平均Qを最小化する。そのための条件式は次の式(4)で表される。
式(4)を満たすWは、下記の式(5)から式(8)に従って計算することができる。なお、制御フィルタ係数W〜Wのうちの1つは、任意に決めることができる。本実施形態では、制御フィルタ12−1の制御フィルタ係数Wが予め決定されるものとする。例えば、W=1とすると、制御フィルタ12−1はスルー特性となる。すなわち、制御フィルタ12−1は、入力音響信号を加工せずにそのまま出力する。
式(5)から式(8)に従って算出された制御フィルタ係数W〜Wを使えば、片耳位置における合成音圧がゼロに近づくことを数式で確認する。計算を簡単にするために、例として、スピーカSの数が2個(M=2)で、聴取位置の数が1個(N=1)の場合を考える。この場合における本実施形態に係るスピーカシステムを図3に示す。式(5)から式(8)を使って制御フィルタ係数Wを計算すると、次の式(9)になる。
一方、式(2)は、M=2、N=1である場合には、次の式(10)のようになる。
式(10)に式(9)を代入すれば、確かに合成音圧Pがゼロになることがわかる。
一例では、制御フィルタ係数W、W、・・・、Wは、事前に測定された頭部伝達関数に基づいて決定されることができる。この場合、決定された制御フィルタ係数W、W、・・・、Wを保持する制御フィルタ12−1、12−2、・・・、12−Mが予め構築される。他の例では、音響制御装置10は、図1に示されるように、制御フィルタ係数計算部14をさらに備えることができる。制御フィルタ係数計算部14は、式(5)から式(8)に従って制御フィルタ係数W、W、・・・、Wを決定する。具体的には、制御フィルタ係数計算部14は、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mの位置及び少なくとも1つの聴取位置に基づいて、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mから少なくとも1つの片耳位置Eまでの少なくとも1つの頭部伝達関数セットを計算する。続いて、制御フィルタ係数計算部14は、少なくとも1つの片耳位置Eにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、計算した少なくとも1つの頭部伝達関数セットと制御フィルタ係数Wとに基づいて制御フィルタ係数W〜Wを計算する。スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mの位置及び聴取位置は、例えば、図示しない入力装置を通じて聴取者によって設定される。
以上のように、本実施形態に係るスピーカシステムは、少なくとも1つの片耳位置における合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、制御フィルタ群を用いて入力音響信号に対して音響制御を行い、その結果得られた複数の音響信号を複数のスピーカから放射する。これにより、聴取位置に存在する聴取者の一方の耳に音を伝達しながら、他方の耳に伝達される音をゼロに又は大幅に低減することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、2チャンネルの音響信号に対して第1の実施形態に係る音響制御を適用するスピーカシステムに関し、第1の実施形態に係る制御フィルタ群を2系統組み合わせたものに対応する。第2の実施形態によれば、一方のチャンネルの音響信号を聴取位置にいる聴取者の一方の耳へ伝達し、他方のチャンネルの音響信号をその聴取者の他方の耳へ伝達することができる。
バイノーラル音響信号は、左耳用信号と右耳用信号から成る2チャンネルの音響信号であり、立体的情報を含む。左耳用信号が聴取者の左耳に直接伝達され、右耳用信号が聴取者の右耳に直接伝達された場合に、所望の立体音響効果が達成される。これを実現するには、ヘッドホンやイヤホンを使用するのが最も簡便である。しかしながら、2チャンネルスピーカでバイノーラル音響信号をそのまま再生すると、左耳用信号が聴取者の右耳にも伝達され、右耳用信号が聴取者の左耳にも伝達される。そのため、所望の立体音響効果が達成されない。
本実施形態に係るスピーカシステムを用いてバイノーラル音響信号を再生した場合、左耳用信号が聴取者の左耳に伝達され、右耳用信号が聴取者の右耳に伝達される。すなわち、ヘッドホンやイヤホンを使用する場合と同様に、所望の立体音響効果を達成することができる。
図4は、第2の実施形態に係るスピーカシステムを概略的に示している。このスピーカシステムは、図4に示されるように、音響制御装置40及びM個のスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mを備える。ここで、Mは、スピーカSの数を表し、2以上の整数である。音響制御装置40は、入力部41、M個の制御フィルタ42L−1、42L−2、・・・、42L−Mを含む第1の制御フィルタ群、M個の制御フィルタ42R−1、42R−2、・・・、42R−Mを含む第2の制御フィルタ群、加算部43及び出力部45を備える。加算部43は、M個の加算器44−1、44−2、・・・、44−Mを含む。
入力部41は、第1の入力音響信号50Lを制御フィルタ42L−1、42L−2、・・・、42L−Mに入力し、第2の入力音響信号50Rを制御フィルタ42R−1、42R−2、・・・、42R−Mに入力する。本実施形態では、第1の入力音響信号50Lは、バイノーラル音響信号の左耳用信号であり、第2の入力音響信号50Rは、バイノーラル音響信号の右耳用信号である。なお、第1及び第2の入力音響信号50L及び50Rは、任意の他の音響信号であってもよい。例えば、第1及び第2の入力音響信号50L及び50Rは、ステレオ音響信号の左耳用信号及び右耳用信号であってもよい。
制御フィルタ42L−1、42L−2、・・・、42L−Mは、制御フィルタ係数W1L、W2L、・・・、WMLを有し、第1の入力音響信号50Lに制御フィルタ係数W1L、W2L、・・・、WMLを畳み込むことによってフィルタ音響信号51L−1、51L−2、・・・、51L−Mを生成する。例えば、制御フィルタ42L−jは、第1の入力音響信号50Lに制御フィルタ係数WjLを畳み込むことによってフィルタ音響信号51L−jを生成する。ここで、jは、1以上M以下の整数である。フィルタ音響信号51L−1、51L−2、・・・、51L−Mは、加算器44−1、44−2、・・・、44−Mに与えられる。
制御フィルタ42R−1、42R−2、・・・、42R−Mは、制御フィルタ係数W1R、W2R、・・・、WMRを有し、第2の入力音響信号50Rに制御フィルタ係数W1R、W2R、・・・、WMRを畳み込むことによってフィルタ音響信号51R−1、51R−2、・・・、51R−Mを生成する。例えば、制御フィルタ42R−jは、第2の入力音響信号50Rに制御フィルタ係数WjRを畳み込むことによってフィルタ音響信号51R−jを生成する。フィルタ音響信号51R−1、51R−2、・・・、51R−Mは、加算器44−1、44−2、・・・、44−Mに与えられる。
加算器44−1、44−2、・・・、44−Mは、フィルタ音響信号51L−1、51L−2、・・・、51L−Mにフィルタ音響信号51R−1、51R−2、・・・、51R−Mを加算することによって合成音響信号52−1、52−2、・・・、52−Mを生成する。例えば、加算器44−jは、フィルタ音響信号51L−jにフィルタ音響信号51R−jを加算することによって合成音響信号52−jを生成する。
スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mは、合成音響信号52−1、52−2、・・・、52−Mに従って音53−1、53−2、・・・、53−Mを放射する。例えば、スピーカS−jは、合成音響信号52−jに従って音53−jを放射する。
制御フィルタ群は2つの信号処理系統のそれぞれに独立であるが、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mについては両系統で共用する。このようにスピーカS−1、S−2、・・・、S−Mを2つの信号処理系統で共用して構わない理由は、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mから聴取者まで音波が伝搬する物理現象で重ね合わせの原理が成り立つからである。
本実施形態では、少なくとも1つの聴取位置の各々に対して第1片耳位置ERと第2片耳位置ELの対が設定される。第1片耳位置ERの数及び第2片耳位置ELの数はともに聴取位置の数に等しい。第1片耳位置ERは、聴取者が聴取位置に存在した場合におけるその聴取者の右耳の位置に対応し、第2片耳位置ELは、聴取者が聴取位置に存在した場合におけるその聴取者の左耳の位置に対応する。
第1の制御フィルタ群は、少なくとも1つの聴取位置において、第1の入力音響信号を聴取者の左耳へ伝達するための制御に使用される。制御フィルタ42L−1、42L−2、・・・、42L−Mの制御フィルタ係数W1L、W2L、・・・、WMLは、少なくとも1つの第1片耳位置ERにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、決定される。具体的には、制御フィルタ係数W1L、W2L、・・・、WMLは、第1の実施形態において説明したものと同様の方法で(式(5)から式(8)を用いて)計算される。例えば、制御フィルタ係数W2L、・・・、WMLは、少なくとも1つの第1片耳位置ERにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mから少なくとも1つの第1片耳位置ERまでの少なくとも1つの第1の頭部伝達関数セットと、制御フィルタ係数W1Lと、に基づいて計算される。
制御フィルタ42R−1、42R−2、・・・、42R−Mを含む第2の制御フィルタ群は、少なくとも1つの聴取位置において、第2の入力音響信号を聴取者の右耳へ伝達するための制御に使用される。制御フィルタ42R−1、42R−2、・・・、42R−Mの制御フィルタ係数W1R、W2R、・・・、WMRは、少なくとも1つの第2片耳位置ELにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、決定される。具体的には、制御フィルタ係数W1R、W2R、・・・、WMRは、第1の実施形態において説明したものと同様の方法で(式(5)から式(8)を用いて)計算される。例えば、制御フィルタ係数W2R、・・・、WMRは、少なくとも1つの第2片耳位置ELにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mから少なくとも1つの第2片耳位置ELまでの少なくとも1つの第2の頭部伝達関数セットと、制御フィルタ係数W1Rと、に基づいて計算される。
一例では、制御フィルタ係数W1L、W2L、・・・、WML、W1R、W2R、・・・、WMRは、測定された頭部伝達関数に基づいて予め決定され、制御フィルタ42L−1、42L−2、・・・、42L−M、42R−1、42R−2、・・・、42R−Mに設定される。他の例では、音響制御装置40は、制御フィルタ係数計算部46L及び制御フィルタ係数計算部46Rを備える。制御フィルタ係数計算部46L及び46Rの各々は、図1に示される制御フィルタ係数計算部14と同様の動作を行う。具体的には、制御フィルタ係数計算部46Lは、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mの位置及び少なくとも1つの聴取位置に基づいて、少なくとも1つの第1の頭部伝達関数セットを計算する。続いて、制御フィルタ係数計算部46Lは、少なくとも1つの第1片耳位置ERにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、計算した少なくとも1つの頭部伝達関数セットと制御フィルタ係数W1Lとに基づいて制御フィルタ係数W2L〜WMLを計算する。制御フィルタ係数計算部46Rは、スピーカS−1、S−2、・・・、S−Mの位置及び少なくとも1つの聴取位置に基づいて、少なくとも1つの第2の頭部伝達関数セットを計算する。続いて、制御フィルタ係数計算部46Rは、少なくとも1つの第2片耳位置ELにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、計算した少なくとも1つの頭部伝達関数セットと制御フィルタ係数W1Rとに基づいて制御フィルタ係数W2R〜WMRを計算する。
本実施形態に係るスピーカシステムにおいて、少なくとも1つの聴取位置において、バイノーラル音響信号が聴取者に正しく伝達されることを数式で確認する。計算を簡単にするために、例として、スピーカSの数が2個(M=2)で、聴取位置の数が1個(N=1)の場合を考える。この場合における本実施形態に係るスピーカシステムを図5に示す。
図5に示される音響制御装置40は、制御フィルタ42L−1、制御フィルタ42L−2、制御フィルタ42R−1、制御フィルタ42R−2、加算器44−1、及び加算器44−2を備える。制御フィルタ42L−1は、第1の入力音響信号50Lに制御フィルタ係数W1Lを畳み込むことによってフィルタ音響信号51L−1を生成する。制御フィルタ42L−2は、第1の入力音響信号50Lに制御フィルタ係数W2Lを畳み込むことによってフィルタ音響信号51L−2を生成する。制御フィルタ42R−1は、第2の入力音響信号50Rに制御フィルタ係数W1Rを畳み込むことによってフィルタ音響信号51R−1を生成する。制御フィルタ42R−2は、第2の入力音響信号50Rに制御フィルタ係数W2Rを畳み込むことによってフィルタ音響信号51R−2を生成する。加算器44−1は、フィルタ音響信号51L−1にフィルタ音響信号51R−1を加算することによって合成音響信号52−1を生成する。加算器44−2は、フィルタ音響信号51L−2にフィルタ音響信号51R−2を加算することによって合成音響信号52−2を生成する。
制御フィルタ係数W2Lは、第1片耳位置ERにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、第1の頭部伝達関数セットと、制御フィルタ係数W1Lと、に基づいて、計算される。第1の頭部伝達関数セットは、スピーカS−1から第1片耳位置ERまでの頭部伝達関数とスピーカS−2から第1片耳位置ERまでの頭部伝達関数との組である。制御フィルタ係数W2Rは、第2片耳位置ELにおける合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、第2の頭部伝達関数セットと制御フィルタ係数W1Rとに基づいて計算される。第2の頭部伝達関数セットは、スピーカS−1から第2片耳位置ELまでの頭部伝達関数とスピーカS−2から第2片耳位置ELまでの頭部伝達関数との組である。
次のように記号を定義する。
j:スピーカSの番号(j=1、2)
:第1の入力音響信号(バイノーラル音響信号の左耳用信号)
:第2の入力音響信号(バイノーラル音響信号の右耳用信号)
1L:制御フィルタ42L−1の制御フィルタ係数
2L:制御フィルタ42L−2の制御フィルタ係数
1R:制御フィルタ42R−1の制御フィルタ係数
2R:制御フィルタ42R−2の制御フィルタ係数
:スピーカS−jの出力
Rj:スピーカS−jから第1片耳位置(聴取者の右耳)ERまでの頭部伝達関数
Lj:スピーカS−jから第2片耳位置(聴取者の左耳)ELまでの頭部伝達関数
:第1片耳位置(聴取者の右耳)ERにおける合成音圧
:第2片耳位置(聴取者の左耳)ELにおける合成音圧
第1制御フィルタ群及び第2制御フィルタ群はそれぞれ第1の実施形態の制御フィルタ群と同様のものであるから、(数9)を参考にして、次の式(11)及び式(12)のように制御フィルタが計算される。
さらに、次の式(13)から式(16)が成り立つ。
以上の式(11)から式(16)から、第1片耳位置ERにおける合成音圧P及び第2片耳位置ELにおける合成音圧Pは、次の式(17)及び式(18)と導出される。
式(17)によれば、聴取者の右耳の合成音圧Pは、バイノーラル音響信号の右耳用信号sに比例する成分のみであり、sに比例する成分は含まれていない。同様に、式(18)によれば、聴取者の左耳の合成音圧Pは、バイノーラル音響信号の左耳用信号sに比例する成分のみであり、sに比例する成分は含まれていない。言い換えると、バイノーラル音響信号の左耳用信号が聴取者の左耳のみへ到達しており、かつ、右耳用信号が聴取者の右耳のみへ到達している。従って、式(17)及び式(18)からバイノーラル音響信号が聴取者に正しく伝達されることがわかる。
以上のように、本実施形態に係るスピーカシステムは、少なくとも1つの第1片耳位置における合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、第1の制御フィルタ群を用いて第1の入力音響信号に対して音響制御を行い、少なくとも1つの第2片耳位置における合成音圧の空間平均をゼロに近づけるように、第2の制御フィルタ群を用いて第2の入力音響信号に対して音響制御を行う。それにより、第1の入力音響信号を聴取位置にいる聴取者の一方の耳へ伝達し、第2の入力音響信号をその聴取者の他方の耳へ伝達することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、モノラル音響信号に対して音響制御を行い、それによって立体音響効果を実現するスピーカシステムに関する。モノラル音響信号は、立体的情報を含まない1チャンネルの音響信号である。第3の実施形態は、第2の実施形態と共通の部分を含むので、その部分についての説明は省略する。
図6は、第3の実施形態に係るスピーカシステムを概略的に示している。このスピーカシステムは、図6に示されるように、音響制御装置60及び複数の(この例では2つの)スピーカS−1、S−2を備える。音響制御装置60は、入力部61、頭部伝達関数フィルタ62L、頭部伝達関数フィルタ62R、制御フィルタ42L−1、42L−2、制御フィルタ42R−1、42R−2、加算部43及び出力部45を備える。制御フィルタ42L−1、42L−2、制御フィルタ42R−1、42R−2、加算部43及び出力部45は、第2の実施形態において説明したので、本実施形態では説明を省略する。
入力部61は、入力モノラル音響信号70を頭部伝達関数フィルタ62L及び62Rに入力する。頭部伝達関数フィルタ62Lは、入力モノラル音響信号70に第1の頭部伝達関数フィルタ係数を畳み込むことによって第1の入力音響信号71Lを生成する。第1の入力音響信号71Lは、制御フィルタ42L−1、42L−2に与えられる。第1の入力音響信号71Lは、第2の実施形態における第1の入力音響信号50Lに対応する。頭部伝達関数フィルタ62Rは、入力モノラル音響信号70に第2の頭部伝達関数フィルタ係数を畳み込むことによって第2の入力音響信号71Rを生成する。第2の入力音響信号71Rは、制御フィルタ42R−1、42R−2に与えられる。第2の入力音響信号71Rは、第2の実施形態における第2の入力音響信号50Rに対応する。
第1の頭部伝達関数フィルタ係数は、仮想音源の位置から聴取者の左耳までの頭部伝達関数である。第2頭部伝達関数フィルタ係数は、仮想音源の位置から聴取者の右耳までの頭部伝達関数である。ここで、仮想音源の位置とは、聴取者が錯覚して仮想的な音源の存在を感じるときのその音源の位置のことである。モノラル音響信号に頭部伝達関数を畳み込むことによって、立体感を付与してバイノーラル音響信号を作り出すことができる。すなわち、図6に示される第1の入力音響信号71L及び第2の入力音響信号71Rは、バイノーラル音響信号の左耳用信号及び右耳用信号である。
本実施形態によれば、立体的情報を含まないモノラル音響信号に立体感を付与することができる。それにより、第2の実施形態と同様に、少なくとも1つの聴取位置にいる聴取者に立体感を知覚させることができる。
上記各実施形態の処理の少なくとも一部は、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることでも実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイル又は実行可能な形式のファイルとして記憶媒体に記憶される。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、半導体メモリなどである。記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、いずれであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…音響制御装置、11…入力部、12−1〜12−M…制御フィルタ、13…出力部、14…制御フィルタ係数計算部、40…音響制御装置、41…入力部、42L−1〜42L−M…制御フィルタ、42R−1〜42R−M…制御フィルタ、43…加算部、44−1〜44−M…加算器、45…出力部、60…音響制御装置、61…入力部、62L,62R…頭部伝達関数フィルタ、S−1〜S−M…スピーカ。

Claims (15)

  1. 第1から第Mのスピーカを備えるスピーカシステムに使用可能な音響制御装置であって、
    第1の入力音響信号に基づいて第1から第Mの音響信号を生成する第1から第Mの制御フィルタ
    を具備し、
    Mは3以上の整数であり、
    前記第1から第Mの制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから少なくとも1つの第1片耳位置までの距離に基づいて、前記第1から第Mの音響信号によって前記第1から第Mのスピーカから放射される音の前記第1片耳位置における合成音圧の空間平均を低減する条件に従って設定される、音響制御装置。
  2. 前記第1から第Mの制御フィルタは予め設定される、請求項1に記載の音響制御装置。
  3. 前記第1から第Mの制御フィルタを設定する制御フィルタ設定部をさらに具備する請求項1に記載の音響制御装置。
  4. 前記第1から第Mの制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから前記少なくとも1つの第1片耳位置までの複数の頭部伝達関数に基づいて設定される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の音響制御装置。
  5. 前記第1から第Mの制御フィルタはそれぞれ、第1から第Mの制御フィルタ係数を有し、
    第mの制御フィルタ係数をWとし、前記第1片耳位置の数をNとし、第jのスピーカからi番目の第1片耳位置までの頭部伝達関数をCijとすると、前記第1から第Mの制御フィルタ係数は、下記式に従って決定される、請求項4に記載の音響制御装置。
  6. 第2の入力音響信号に基づいて第(M+1)から第(2×M)の音響信号を生成する第(M+1)から第(2×M)の制御フィルタと、
    前記第1から第Mの音響信号に前記第(M+1)から第(2×M)の音響信号を加算することによって第1から第Mの合成音響信号を生成する第1から第Mの加算器と、
    をさらに具備し、
    前記(M+1)から第(2×M)の制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから少なくとも1つの第2片耳位置までの距離に基づいて、前記(M+1)から第(2×M)の音響信号によって前記第1から第Mのスピーカから放射される音の前記第2片耳位置における合成音圧の空間平均を低減する条件に従って設定される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の音響制御装置。
  7. モノラル音響信号に基づいて前記第1の入力音響信号及び前記第2の入力音響信号を生成する入力音響信号生成部をさらに具備する請求項6に記載の音響制御装置。
  8. 第1の入力音響信号を入力可能な第1の入力部と、
    前記第1の入力音響信号に基づいて第1から第Mの音響信号を生成する第1から第Mの制御フィルタと、
    第1から第Mの音響信号に基づいて音を放射する第1から第Mのスピーカと、
    を具備し、
    Mは3以上の整数であり、
    前記第1から第Mの制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから少なくとも1つの第1片耳位置までの距離に基づいて、前記第1から第Mの音響信号によって前記第1から第Mのスピーカから放射される音の前記第1片耳位置における合成音圧の空間平均を低減する条件に従って設定されるスピーカシステム。
  9. 前記第1から第Mの制御フィルタは予め設定される、請求項8に記載のスピーカシステム。
  10. 前記第1から第Mの制御フィルタを設定する制御フィルタ設定部をさらに具備する請求項8に記載のスピーカシステム。
  11. 前記第1から第Mの制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから前記少なくとも1つの第1片耳位置までの複数の頭部伝達関数に基づいて設定される、請求項8乃至10のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
  12. 前記第1から第Mの制御フィルタはそれぞれ、第1から第Mの制御フィルタ係数を有し、
    第mの制御フィルタ係数をWとし、前記第1片耳位置の数をNとし、第jのスピーカからi番目の第1片耳位置までの頭部伝達関数をCijとすると、前記第1から第Mの制御フィルタ係数は、下記式に従って決定される、請求項11に記載のスピーカシステム。
  13. 第2の入力音響信号を入力可能な第2の入力部と、
    前記第2の入力音響信号に基づいて第(M+1)から第(2×M)の音響信号を生成する第(M+1)から第(2×M)の制御フィルタと、
    前記第1から第Mの音響信号に前記第(M+1)から第(2×M)の音響信号を加算することによって第1から第Mの合成音響信号を生成する第1から第Mの加算器と、
    をさらに具備し、
    前記(M+1)から第(2×M)の制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから少なくとも1つの第2片耳位置までの距離に基づいて、前記(M+1)から第(2×M)の音響信号によって前記第1から第Mのスピーカから放射される音の前記第2片耳位置における合成音圧の空間平均を低減する条件に従って設定される、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
  14. モノラル音響信号に基づいて、前記第1の入力音響信号及び前記第2の入力音響信号を生成する入力音響信号生成部をさらに具備する請求項13に記載のスピーカシステム。
  15. 第1から第Mのスピーカを備えるスピーカシステムに使用可能な音響制御装置によって実行される音響制御方法であって、
    第1から第Mの制御フィルタにより、第1の入力音響信号に基づいて第1から第Mの音響信号を生成することと、
    を具備し、
    Mは3以上の整数であり、
    前記第1から第Mの制御フィルタは、前記第1から第Mのスピーカそれぞれから少なくとも1つの第1片耳位置までの距離に基づいて、前記第1から第Mの音響信号によって前記第1から第Mのスピーカから放射される音の前記第1片耳位置における合成音圧の空間平均を低減する条件に従って設定される、音響制御方法。
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