JP5720158B2 - バイノーラル録音された音信号の再生方法および再生装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、バイノーラル録音された音信号を据え置き型のスピーカを用いて再生する際に、広いスイートスポットを形成することを可能にする技術を提供することを目的とする。
(A:第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の再生装置1を含むオーディオシステムの構成例を示す図である。図1の再生装置1は、バイノーラル録音により得られた左右各1チャネルの音信号XLおよびXRを据え置き型のスピーカSP−LおよびスピーカSP−Rを用いて夫々音として再生する装置である。図1に示すオーディオシステムでは、人の頭部を模したダミーヘッド10を用いてバイノーラル録音が行われる。図1に示すオーディオシステムでは、マイクロホンMLから出力される音信号XLおよびマイクロホンMRから出力される音信号XRを録音装置20によりCD(Compact Disk)などの記録媒体に書き込むことでバイノーラル録音が実現される。このようにしてバイノーラル録音された音信号XLおよびXRは、再生装置1により音として再生させる他に、スピーカHSP−LおよびHSP−Rを備えたヘッドホンにより音として再生することも可能である。
上記聴者の位置においてクロストークが発生せず、バイノーラル効果が正しく得られるようにするには、ZL=XL、ZR=XRでなければならない。そこで、クロストークキャンセル部30は、以下の数2に示す演算を行って音信号XLおよびXRから音信号YLおよびYRを算出することでクロストークキャンセルを実現するのである。なお、数2において行列M−1は、数1の行列Mの逆行列である。
上述した第1実施形態では、バイノーラル録音された左右各チャネルの音信号XLおよびXRの各々にクロストークキャンセル処理を施して得られる音信号YLおよびYRの各々に応じた音を平行音波として放射する放音手段として平面スピーカを用いた。しかし、ホーンスピーカを上記放音手段として用いても良く、また、コーンスピーカと音響反射板の組み合わせを上記放音手段として用いても良い。なお、ホーンスピーカとは、コーンスピーカにホーンと呼ばれる円錐形に広がる管を取り付けて構成されるスピーカである。
図3に示す例では、左チャネルの音を平行音波として放射する放音手段として、図1における平面スピーカSP−L(図3では点線で描画)に換えてコーンスピーカCSP−Lとパラボラ形状の反射面を有する音響反射板REFとの組み合わせが用いられている。また、図3に示す例では、右チャネルの音を平行音波として放射する放音手段として、図1における平面スピーカSP−R(同点線で描画)に換えてコーンスピーカCSP−RにホーンPを組み合わせてなるホーンスピーカPSP−Rが用いられている。また、コーンスピーカから放射された音波を音響凸レンズにより収束させて平行音波を生成する態様であっても良い。なお、図3に示す態様においても、ホーンスピーカPSP−RからスイートスポットSSの中心として想定した位置に至る音の伝搬経路の長さと、コーンスピーカCSP−Lから音響反射板REFによる反射を経てスイートスポットSSの中心として想定した位置に至る音の伝搬経路の長さとを等しくしておく必要があることは言うまでもない。これら伝搬経路の長さが等しくなければ、スイートスポットSSの中心においてもクロストークがキャンセルされず、バイノーラル効果が正しく得られないからである。このように、本実施形態によっても、バイノーラル録音された音信号を据え置き型のスピーカを用いて再生する際に広いスイートスポットを形成することが可能になる。
上述した第1実施形態では、スイートスポットの中心として想定した位置に対して平面スピーカSP−LおよびSP−Rを対称に配置し、左右各チャネルの音を当該位置において交差する平行音波として放射させることで、各平面スピーカとスイートスポットの中心とを頂点とする二等辺三角形の対称軸方向にスイートスポットを広げた。しかし、スイートスポットの中心として想定された位置に対する各平行音波の到来方向を調整することで、上記対称軸に直交する方向(より正確には、上記二等辺三角形の底辺方向)にスイートスポットを広げることも可能である。
D=(L1+L2)−(R1+R2)
=(L1+L2)−(L2−ΔL+R1)
=(L1−R1)+ΔL
=ΔL−ΔRとなる。
このことは、図4においてΔL=ΔRとなるように平面スピーカSP−LおよびSP−Rと音響反射板REF−LおよびREF−Rの相対的な位置関係を調整すれば、聴者C1の位置においてもバイノーラル効果が正しく得られることを意味している。また、このことは、聴者B1、聴者B2、聴者C3のそれぞれの位置においても同様である。
上述した第3実施形態では、平面スピーカSP−LおよびSP−Rをスイートスポットの中心として想定した位置に対して対称に配置するとともに、平面スピーカSP−L(SP−R)から当該位置に至る音の伝搬経路の途中に設けた音響反射板(或いは音響プリズム)により平行音波の到来方向を調整することで、対称軸方向およびこれと直交する方向にスイートスポットを広げることを実現した。しかし、図6に示すように、左チャネルの音信号YLに応じた平行音波を放射する放音手段として、平面スピーカSP−L1、SP−L2およびSP−L3を互いに平行かつ重なり合わないように配置し、右チャネルの音信号YRに応じた平行音波を放射する放音手段として、平面スピーカSP−R1、SP−R2およびSP−R3の各々を平面スピーカSP−L1、SP−L2およびSP−L3の各々と対称に配置することで、対称軸方向およびこれに直交する方向にスイートスポットを広げることも可能である。
以上本発明の第1〜第4実施形態について説明したが、これら実施形態に以下に述べる変形を加えても勿論良い。
(1)上述した第1〜第4実施形態では、クロストークキャンセル部30において、スイートスポットの中心として想定したい位置においてバイノーラル効果が正しく得られるようなクロストークキャンセルを左右各チャネルの音信号に施したが、スピーカの出力特性を補正する信号処理を上記クロストークキャンセルとともに施すようにしても良い。スピーカの出力特性に歪みがある(フラットでない)と、クロストークが正しくキャンセルされず、上記スイートスポットの中心においてもバイノーラル効果が正しく得られない場合があるからである。
Claims (3)
- バイノーラル録音された左右各チャネルの音信号の各々に所定の位置においてバイノーラル効果が正しく得られるようにクロストークキャンセルを施して左右の各チャネルのスピーカに与え、クロストークキャンセルを施された前記各音信号に応じた平行音波を上記所定の位置において交差するように放射させ、
左右各チャネルのスピーカとして、複数の短冊状の振動板をノコギリ状に配列した振動体が放音面に装着された平面スピーカを用いる
ことを特徴とするバイノーラル録音された音信号の再生方法。 - 前記左右各チャネルの平行音波の各々の伝搬経路に音響プリズムまたは反射板を設け、前記音響プリズムにより屈折させた平行音波または前記反射板により反射させた平行音波を前記所定の位置に向けて放射することを特徴とする請求項1に記載の再生方法。
- バイノーラル録音された左右各チャネルの音信号の各々に対して、所定の位置においてバイノーラル効果が正しく得られるようにクロストークキャンセルを施すクロストークキャンセル部と、
前記クロストークキャンセル部によりクロストークキャンセルを施された左チャネルの音信号に応じた音を放射する第1のスピーカを含み、当該音を前記所定の位置に向けて平行音波として放射する第1の放音手段と、
前記クロストークキャンセル部によりクロストークキャンセルを施された右チャネルの音信号に応じた音を放射する第2のスピーカを含み、当該音を前記所定の位置に向けて平行音波として放射する第2の放音手段と、を有し、
前記第1および第2のスピーカの各々は、複数の短冊状の振動板をノコギリ状に配列した振動体を放音面に装着した平面スピーカである
ことを特徴とするバイノーラル録音された音信号を音として再生する再生装置。
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