JP4372081B2 - 音響信号再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は能動消音技術に係わり、音場を可聴(非減音)領域と非可聴(減音)領域とに分離する音響信号再生装置に関する。
下記特許文献1には、音源の近傍に主音源スピーカ(メインスピーカ)を配置し、音源から離れた場所の天井に分散スピーカを配置する半分散拡声方式について記載されている。同文献には、分散スピーカに近い受音点でも話者方向から音がくるような感じ(話者方向と一致する方向の音像定位を得るため、メインスピーカの発音時刻に対し分散スピーカの発音時刻を遅らせるように制御することが記載されている。
特開2001−112083号公報
それぞれ距離減衰が異なる主音源と制御音源とを一体構造物に近接配置し、これら音源の近傍では音(主音源により再生されるコンテンツ音)を減音せず、かつ遠方では減音させることにより、音場を可聴領域と非可聴領域とに分離する可聴領域分離法において、両者2つの音源からの音波を近接させて空間に放射させても、波長の長い低音域(低周波数領域)では音源の近傍すなわち可聴領域から減音が生じてしまい、良好な音場分離能が得られないという問題点がある。
そこで本発明は、主音源のスピーカと制御音源のスピーカとを集中一体型配置とする構成において、制御音源を複数の振幅・位相できめ細かく制御することにより、低音域での効果劣化を解消し良好な可聴領域分離を実現することができる音響信号再生装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点に係る音響信号再生装置は、音響信号を発生する音響信号発生部と、可聴領域内のN点(Nは自然数)に配置され、音圧信号を検出する第1音圧検出点と、前記音響信号に基づく音波を放射することにより制御音を発生するN+1個の制御音波発生部と、非可聴領域内のM点(Mは自然数)に配置され、音圧信号を検出する第2音圧検出点と、前記音響信号に基づく音波を放射することにより主音を発生するM個の音波発生部と、前記N点の第1音圧検出点により検出される、前記N+1個の制御音波発生部から発生した制御音による第1音圧信号の和を抑制し、かつ前記M点の音圧検出点により検出される、前記N+1個の音波発生部からの第2音圧信号と前記M個の音波発生部からの第2音圧信号との和を抑制するように、前記N+1個の制御音波発生部の各々の振幅および位相を制御する制御手段とを具備する。
本発明によれば、低音域での効果劣化を解消し良好な可聴領域分離を実現することができる音響信号再生装置を提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る音響信号再生装置の機能構成を示すブロック図である。本装置は、音響信号発生部1と、信号増幅部2と、音圧検出点3と、制御音波発生部4と、M点の音圧検出点5と、M個の音波発生部6と、制御演算部7と、振幅位相調整部8と、時間遅延部9とから構成される。
音圧検出点3は音圧を検出する例えばマイクロフォンであり、可聴領域(非減音領域)内の所定位置にN点(Nは自然数)配置される。
制御音波発生部4は制御音の音波を放射するスピーカ(制御音源)であり、その配置数はN+1個である。後述するように制御音源は点音源、線音源、面音源のいずれかで構成される。制御音は、音響信号発生部1が発生した音響信号が振幅位相調整部8および時間遅延部9により処理され、信号増幅部2により増幅されることにより生成される。
音圧検出点5は音圧を検出する例えばマイクロフォンであり、非可聴領域(減音領域)内の所定位置にM点(Mは自然数)配置される。
音波発生部6はコンテンツ音(主音)の音波を放射するスピーカ(主音源)であり、その配置数はM個である。後述するように主音源も点音源、線音源、面音源のいずれかで構成される。コンテンツ音は、音響信号発生部1が発生した音響信号が振幅位相調整部8および時間遅延部9により処理され、信号増幅部2により増幅されることにより生成される。
制御演算部7は、複数のスピーカからなる制御音源の各々を制御するものであり、N点からなる音圧検出点3の各点ではN+1個からなる制御音波発生部4からの音圧信号の和を抑制し、好ましくは最小となるようにし、かつM点からなる音圧検出点5の各点ではN+1個からなる音波発生部4からの音圧信号およびM個からなる音圧発生部6からの音圧信号の和を抑制し、好ましくは最小にするような、振幅・位相及び遅延時間を算出する。
N点からなる音圧検出点3の周辺に可聴領域(非減音領域)を形成し、M点からなる音圧検出点5の周辺に非可聴領域(減音領域)を形成する音場領域分離は、各音源の距離減衰率の相違を利用し、距離減衰率が異なる音波を互いに干渉させることにより実現される。その際の振幅位相は体積速度比により算出される。
音圧検出点3の配置数(=N)、制御音波発生部4の配置数(=N+1)、音圧検出点5の配置数(=M)、ならびに音波発生部6の配置数(=M)の関係は、以下に説明する行列式に基づいている。制御音波発生部4の配置数は少なくとも2以上である。また、音圧検出点5の配置数は少なくも1つ必要である。
以下、複数のスピーカからなる制御音源の各々を制御演算部7により制御することについて、その基本概念を説明する。
[可聴領域]
可聴領域において、評価点を複数個設定し、その評価点上で制御音源群の音圧合成値が零になるようにする。ここで、制御音源群の数は、評価点の数+1である。以下、評価点をN点設定、つまり制御音源群の数がN+1個(qs1,qs2,・・・,qsN+1)の場合について説明する。
可聴領域内の評価点をn,n,・・・,nとし、各合成音圧をPn,Pn,・・・,Pnとする。
Figure 0004372081
このように、音圧は複素振幅qと空間伝達関数Fを掛け合わせたものにより求められ、各評価点における合成音圧Pは以下の式で表すことができる。
Figure 0004372081
ここで、音圧合成が零つまりP⇒0とすると、2番目以降の複素振幅は1番目の複素振幅および空間伝達関数およびその逆行列を用いて次式(1)のように表すことができる。
Figure 0004372081
ここで、
Figure 0004372081
とおき、制御音源群の複素振幅を次式のように表す。
Figure 0004372081
[非可聴領域]
非可聴領域において評価点を複数個設定し、その評価点上で主音源群と制御音源群の合成音圧が零になるようにする。主音源群の数と評価点の数は同数である。評価点をM点設定、つまり主音源群の数がM個(qp1,qp2,・・・,qpM)の場合について説明する。なお、主音源qは基準信号として取り扱う。(つまりは只の定数)
非可聴領域内の評価点をm,m,・・・,mとし、各合成音圧をQm,Qm,・・・Qmは次式のように表される。
Figure 0004372081
各合成音圧Qは次式のように表される。
Figure 0004372081
ここで
Figure 0004372081
とおき、次式のように表す。
Figure 0004372081
ここで、音圧の合成値が零つまり、Q⇒0とすると1番目の制御音源の複素振幅は次式(2)のように表すことができる。
Figure 0004372081
式(1)に式(2)を代入することで、qs2,qs3,・・・,qsN+1が算出可能となる。
以上の基本概念に基づき、主音源に近接配置(一体構成)された複数のスピーカからなる制御音源の各々を制御演算部7により制御することができる。各音源の距離減衰率の相違を利用した可聴領域分離において、上述したように、制御演算部7によりN点からなる音圧検出点3の各点ではN+1個からなる制御音波発生部4からの音圧信号の和を抑制し、かつM点からなる音圧検出点5の各点ではN+1個からなる音波発生部4からの音圧信号およびM個からなる音圧発生部6からの音圧信号の和を抑制するような、振幅・位相及び遅延時間を算出して制御することにより、低音域においても良好な可聴領域分離を実現できる。これは、低周波の音は波長が比較的長く、かつ主音源と制御音源とが近接配置されていることから伝播行路差が得られない問題を制御音源の精密な制御により解決できることによる。
なお、音響信号再生装置の実現において、所要の空間伝達関数の同定ならびに制御フィルタの算出が必要である。すなわち、図2に示すようにステップ1において可聴領域についての空間伝達関数Fijを同定し、ステップ2において非可聴領域についての空間伝達関数Zijを同定したのち、制御フィルタを制御演算部7により算出する。算出された制御フィルタは制御演算部7から振幅位相調整部8および時間遅延部9に与えられる。なお、所要の空間伝達関数の同定ならびに制御フィルタの算出については、第2、第3の実施形態においてそれぞれ説明する。ステップ3では可聴音分離によるコンテンツ音の再生が実行される。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、図1に示したようにN個の音圧検出点11と、M個の音圧検出点19をそれぞれ抑制し、好ましくは最小にするための音波発生部4、6の個数に着目し、制御フィルタを算出するものであった。本実施形態では図3に示すように同じ放射特性・寸法を有する複数の発音部が一体構造物として存在する場合を前提条件とし、この条件下で具体的に制御フィルタを算出するために必要な工程、ならびに必要なシステム構成について説明する。
図3は制御音源群を3分割した場合の一体型スピーカを示している。第1の制御音源群30はこの一体型スピーカの外周に沿って枠状に配置される。第2の制御音源31は第1の制御音源群30の内側において第3の制御音源群32(および主音源群33)を挟むように配置された2列の線音源としている。第3の制御音源群32は、第1の制御音源群30の内側において主音源群33を取り囲むように枠状に配置される。このような図3のスピーカは、任意の寸法・形状のスピーカ要素を任意の個数・寸法・形状でマトリクス状に組み合わせた一体構造となっており、上記のように制御音源群と主音源群とが適宜選択される。
以上のような、例えば3つの制御音源群の場合を想定する。これらの複素振幅がqs1,qs2,qs3である場合、可聴領域内の評価点N,N,各合成音圧をPN1,PN2とすると、式(3)で表すことができる。ここで、Fsinjは、i番目の制御音源からj番目の評価点までの空間伝達関数を表す。
Figure 0004372081
式(3)を行列式で表現しなおすと次式(4)になる。
Figure 0004372081
ここで、PN1⇒0,PN2⇒0より、次式(5)が得られる。
Figure 0004372081
一方、非可聴領域においては、評価点をひとつ設定し、主音源群と制御音源群の合成音圧が零になるようにすることを考える。提案条件では、主音源群の数は評価点の数と同等であることからひとつとなる。
この条件下で評価点での合成音圧をQとすると、式(5)を用いて、式(6)で表すことができる。ここで、Zpは主音源から上記評価点までの空間伝達関数を表し、Zsiは、i番目の制御音源から上記評価点までの空間伝達関数を表す。
Figure 0004372081
したがって、合成音圧を最小、すなわちQ⇒0とすると、1番目の制御音源の複素振幅は主音源の複素振幅qpを用いて、次式(7)のように表すことができる。
Figure 0004372081
式(5)に式(7)を代入することにより、2番目、3番目の制御音源の複素振幅についても主音源の複素振幅qpを用いて算出することが可能となる。
つまり、主音源の振幅が既知であれば、式(5)および式(7)により、各制御音源の振幅も算出できる。
従来、主音源か機械騒音の場合、その発音部をすべて厳密に計測することは困難であることから、その放射特性(放射面積や大きさ、指向性など)を同定することも困難である。さらに、これらの発音部位から放射される音の振幅、位相もすべて計測することは困難である。従って、未知の特性が含まれてしまう。これに対して本発明の実施形態に係る音響信号再生装置が扱う音響信号は既知であり、発生のタイミング音源からその中身も既知の情報であることから、主音源の振幅特性は既知となる。従って、式(5)および式(7)で求めた複素振幅をそのまま用いることができる。したがって、式(5)および式(7)を導出する上で必要な空間伝達関数F、Zを直接求めることができれば、可聴領域分離に必要な制御フィルタを算出可能となる。
図4は、式(5)および式(7)を導出する上で必要な空間伝達関数F,Zを同定するための手段(伝達関数同定手段)を示す機能ブロック図である。
同図に示すように、校正信号発生部10と、N個の音圧検出部11と、N個の音圧検出部11からの音圧信号を選別する音圧信号選別部12と、複数の音波発生部(スピーカ)13および信号増幅部14からなる音響波発信部と、この音響波発信部をN+1個の部位16に分割し、分割された部位から選択的に音を発生させるための発音部位選別部17と、音波発生部13に対して校正信号発生部10から与えられる音響信号と音圧検出部11により検出された音圧信号の2つの信号をもとに伝達関数を算出する算出部18を備える。算出部18は、i番目の発音部位16からj番目の音圧検出部11までの伝達関数Hij(i=1,2,・・・,N),(j=1,2,・・・,N+1)を順次に同定する。
また、M個の音圧検出部19と、M個の音圧検出部19からの音圧信号を選別する音圧信号選別部20と、N+1個の分割された発音部位16以外の部位21をM個に分割し、分割された部位から選択的に音を発生させるための発音部位選別部22と、音波発生部13に対して校正信号発生部10から与えられる音響信号と音圧検出部19により検出された音圧信号の2つの信号をもとに伝達関数を算出する算出部23を備える。算出部23はi番目の発音部位16及びii番目の発音部位21からjj番目の音圧検出部19までの伝達関数Fiijjを順次同定する。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、上記第2の実施形態で説明した伝達関数同定手段により同定された空間伝達関数に基づいて第1の実施形態で説明した可聴領域分離を実現するための制御フィルタの算出(制御フィルタ算出手段)について説明する。
図5は制御フィルタ算出手段を示す機能ブロック図である。
同図に示すように、制御フィルタ算出部70は、伝達関数算出部18により同定された伝達関数Hijと、伝達関数算出部23により同定された伝達関数Fiijjとから制御フィルタを算出する。算出された制御フィルタは制御フィルタ算出部70から制御フィルタ演算部80に与えられる。
制御演算部80は、図1に示した構成において、N点からなる音圧検出点3の各点ではN+1個からなる制御音波発生部4からの音圧信号の和を抑制し、好ましくは最小にし、かつM点からなる音圧検出点5の各点ではN+1個からなる音波発生部4からの音圧信号およびM個からなる音圧発生部6からの音圧信号の和を抑制し、好ましくは最小になるように、複数の制御音源の各々の振幅・位相を制御する(図2のステップ3(コンテンツ音の再生すなわち可聴音分離の実行時))。
また、第2の実施形態で示した式(3)および式(4)は周波数領域で計算したものであり、制御音源の振幅、位相については算出できるが、制御のタイミングを考慮した時間領域に関する取り決めはない。そこで、主音源の発生タイミングに対して、制御音源を間に合わせるには、時間遅延が必要になる。このために時間遅延部9が設けられており、音源の特性によっては主音源と制御音源の同期をとる作業も行い、両者の空間干渉を起こさせる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は音波発生部(スピーカ)の構成例に関する。
図1に示したN+1個の制御音波発生部4、M個の音波発生部6、および図4に示した複数の音波発生部13は、図6に示すように音波発生面が平面形状のものと、曲面形状のものとに大別される。音波発生面が平面形状の音波発生部には矩形のもの60、フレーム(枠)形状のもの61、線(棒)形状のもの62などがある。音波発生面が曲面形状の音波発生部には円筒の一部を切り取ったようなもの63、64などがある。音波発生面が曲面形状の音波発生部では、その曲率を変化させることにより、受音点までの距離差を利用して時間遅延、振幅、位相の調整が可能である。
音の距離減衰は、図7に示すように音源近傍においてはその放射面の寸法形状によって大きく減衰の度合いが異なるが、遠方部での距離減衰は寸法形状に依存せずほぼ一定に推移するという特徴を持つ。図7は、音源からの距離[m]と音圧(差)との関係をグラフにより示すものであり、曲線C1は音源が点音源70である場合、曲線C2は音源が線音源71の場合、曲線C3は音源が面音源72の場合である。同図から分かるように、遠方では減衰率が似通っており、音波の空間干渉が起こりやすくなる。例えば点音源70がコンテンツを再生するための主音源に用いられ、この場合、線音源71や面音源72が制御音源に用いられる。
また面の寸法及び受音点位置によって、同一面状の音波発生部であってもそれぞれの距離差が異なり、これにより時間遅延・振幅・位相も個々に異なる特徴をもつ。また曲面状の場合は平面状と比べその距離差がさらに大きく、時間遅延・振幅・位相差も大きい。これを図8(a)(b)に示す。図8(a)は音波発生面が平面である場合であり、図8(b)は音波発生面が曲面である場合を示している。音波発生部80および制御音発生部81が一体で平面をなす図8(a)の場合と、音波発生部80および制御音発生部81が一体で曲面をなす図8(b)の場合とを対比すると、距離差Δr>距離差Δrである。これにより、初期位相が異なることで近傍のN点の音圧検出点3周辺において干渉度合いが少なくなる。
この原理と、第1乃至第3の実施形態で説明した原理とを組み合わせることで、近傍のN点の音圧検出点3の周辺に可聴領域(非減音領域)を形成し、遠方ではM点の音圧検出点5の周辺に急激に減音する非可聴領域(減音領域)を形成し、音場領域分離を実現することができる。
図9は本発明をテレビジョンに適用した際のモデル図である。図9(a)はテレビジョン90の下端に音源91を配置する構成例、図9(b)はテレビジョン90の下端に音源92を配置する省スペース型の構成例、図9(c)はテレビジョン90を囲い込むようなフレーム形状の音源93を配置する構成例、図9(d)はテレビジョン90の側面部分に円筒形状の音源94をそれぞれ配置する構成例である。
図10および図11は、以上説明した第1乃至第4実施形態に従い、6行8列一体型スピーカ(図3)において、制御音波発生部(制御音源群)4をそれぞれ2分割または3分割した場合の制御結果を示す図である。
図10(a)は制御音源群を2分割した場合のモデル、同図(b)は音圧低下量、同図(c)は音圧分布図を示している。このモデルにおいては、一体型スピーカの中心部に4つのスピーカからなる点音源群が設けられている。制御音源群は、この4つの点音源群の外周を取り囲むように配置される第1の制御音源群と、一体型スピーカの最外周に配置される第2の制御音源群とに二分割されている。
図11は制御音源群を3分割した場合である。このモデルにおいては、一体型スピーカの中心部に4つのスピーカからなる点音源群が設けられている。制御音源群は、この4つの点音源群の外周を取り囲むように配置される第1の制御音源群と、一体型スピーカの最外周に配置される第2の制御音源群と、第1の制御音源群と第2の制御音源群との隙間に配置される2列の線音源からなる第3の制御音源群とに三分割されている。
図10および図11から分かるように、制御音源群の分割個数及び選択箇所によって、制御場の音圧推移・分布は変化する。図10と図11とを比較すると、可聴領域における音圧低下は図11の場合(三分割)の方が低く、好ましい特性が得られていることがわかる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る音響信号再生装置の機能構成を示すブロック図 空間伝達関数を同定し、制御フィルタを算出する手順を示す図 6行8列一体型スピーカの外観を示す図 伝達関数同定手段を示す機能ブロック図 制御フィルタ算出手段を示す機能ブロック図 音波発生部(スピーカ)の音波発生面の形状の違いによる種々の構成例を示す図 音源からの距離[m]と音圧(差)との関係を示すグラフ 音波発生部(スピーカ)の音波発生面の形状の違いによる距離差を示す図 本発明をテレビジョンに適用した際のモデル図 6行8列一体型スピーカ(図3)において、制御音源群を2分割した場合の制御結果を示す図 6行8列一体型スピーカ(図3)において、制御音源群を3分割した場合の制御結果を示す図
符号の説明
1…音響信号発生部;
2…信号増幅部;
3,5…音圧検出点;
4…制御音波発生部;
6…音波発生部;
7…制御演算部;
8…振幅位相調整部;
9…時間遅延部

Claims (10)

  1. 音響信号を発生する音響信号発生部と、
    可聴領域内のN点(Nは自然数)に配置され、音圧信号を検出する第1音圧検出点と、
    前記音響信号に基づく音波を放射することにより制御音を発生するN+1個の制御音波発生部と、
    非可聴領域内のM点(Mは自然数)に配置され、音圧信号を検出する第2音圧検出点と、
    前記音響信号に基づく音波を放射することにより主音を発生するM個の音波発生部と、
    前記N点の第1音圧検出点の各点における前記N+1個の制御音波発生部から発生した制御音の和を抑制し、かつ前記M点の第2音圧検出点の各点における前記N+1個の制御音発生部から発生した制御音と前記M個の音波発生部から発生した主音との和を抑制するように、可聴領域内の空間伝達関数及び非可聴領域内の空間伝達関数を用いて前記N+1個の制御音波発生部の各々の振幅および位相を制御する制御手段とを具備する音響信号再生装置。
  2. 前記制御音と前記主音との同期のために、前記制御音に対して遅延時間を与える時間遅延部をさらに具備する請求項1記載の音響信号再生装置。
  3. 前記主音と前記制御音とは互いに距離減衰率が異なる請求項1記載の音響信号再生装置。
  4. 校正信号を発生する校正信号発生手段と、
    前記N+1個の制御音波発生部の各々から前記N点の第1音圧検出点の各々までの第1の空間伝達関数を前記校正信号に基づいて同定し、
    前記N+1個の制御音波発生部の各々および前記M個の音波発生部の各々から、前記M点の第2音圧検出点の各々までの第2の空間伝達関数を前記校正信号に基づいて同定する空間伝達関数同定手段とをさらに具備する請求項1記載の音響信号再生装置。
  5. 前記第1の空間伝達関数と前記第2の空間伝達関数とに基づいて、前記N+1個の制御音波発生部の各々の振幅および位相をフィルタ処理により制御するために用いられる制御フィルタを算出する制御フィルタ算出手段をさらに具備する請求項4記載の音響信号再生装置。
  6. 前記N+1個の制御音波発生部が形成する音波発生面は平面形状を有する請求項1記載の音響信号再生装置。
  7. 前記N+1個の制御音波発生部が形成する音波発生面は曲面形状を有する請求項1記載の音響信号再生装置。
  8. 前記M個の音波発生部が形成する音波発生面は平面形状を有する請求項1記載の音響信号再生装置。
  9. 前記M個の音波発生部が形成する音波発生面は曲面形状を有する請求項1記載の音響信号再生装置。
  10. 前記N+1個の制御音波発生部と前記M個の音波発生部とが互いに近接配置され、一体構造物をなす請求項1記載の音響信号再生装置。
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