JP7224121B2 - 衛生薄葉紙包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、ティシュペーパー等の薄葉紙束をフィルム等で包装したフィルム包装タイプの衛生薄葉紙包装体に関する。
ティシュペーパー等の衛生薄葉紙の包装体としては、カートンといわれる紙製の収納箱に薄葉紙束を収納した紙箱タイプのもの(ボックスティシューともいわれる)がよく知られている。この紙箱タイプの衛生薄葉紙包装体の多くは、二枚から四枚の衛生薄葉紙を一組としたものを120から250組程度、ポップアップ式の薄葉紙束として収納したものとなっている。
また、衛生薄葉紙包装体には、二枚から四枚の衛生薄葉紙を一組としたものをコンパクトに折り畳み、10~20組積み重ねて薄葉紙束としたものを樹脂製の柔軟なフィルムで包装した携帯用タイプのもの(ポケットティシューともいわれる)もある。
一方で、包装資材の削減、コンパクト化による輸送コストや携帯性の改善を目的とし、紙箱タイプのカートンが樹脂製の柔軟なフィルムで置き換えられたフィルム包装タイプの衛生薄葉紙包装体もある(例えば特許文献1~3参照)。フィルム包装タイプの衛生薄葉紙包装体は、紙箱タイプの代替や詰め替え用として使用されているほか、ポケットティシューの代替としても使用される。例えば、花粉症やアレルギー性鼻炎患者などのように鼻水をかむ機会が多い者や、その他の使用枚数が多い者にとって、ポケットティシューより収納枚数が多く、紙箱タイプより携帯性に優れるとして利便性が高いものとなっている。
従来、このフィルム包装タイプの衛生薄葉紙包装体の取出口は、上面部分に一直線上にミシン目を1本配し、これを裂開して形成されるスリット状のもの、又は上面部分に略長方形又は略楕円形の環状のミシン目を形成して当該部分を切剥がして形成される略長方形又は略楕円形の開口が一般的であった。前者は携帯用タイプによくみられるものであり、後者は紙箱タイプによくみられるものである。
特開2008-183034号公報 特開2010-195443号公報 特開2018-58654号公報
しかしながら、従来の衛生薄葉紙包装体は、取出口形成用のミシン目を裂開するのが容易でないという問題点を有していた。
そこで、本発明の主たる課題は、取出口形成用のミシン目を裂開するのが容易なフィルム包装タイプ等の衛生薄葉紙包装体を提案することにある。
上記課題を解決した衛生薄葉紙包装体は以下のとおりである。
<第1の態様>
複数の衛生薄葉紙が積層された薄葉紙束と、この薄葉紙束を包装する包装体とを備えた、衛生薄葉紙包装体であって、
前記包装体の上面部は可撓性フィルムからなるフィルム部を有し、
前記フィルム部は、細長状の取出口が形成される取出口形成部分を有し、
前記フィルム部と前記薄葉紙束との間に、少なくとも取出口形成部分の両端部にわたる細長部材を有し、
前記フィルム部は、前記細長部材における前記取出口形成部分の両端部に位置する部分にそれぞれ固定された第1固定部及び第2固定部を有し、
前記フィルム部における前記第1固定部及び前記第2固定部の間に、それらを結ぶ方向に延びるミシン目が形成され、
前記フィルム部は、前記ミシン目の前記第1固定部側に設けられた、前記第1固定部を含む摘み部、及び前記ミシン目の前記第2固定部側に設けられた、前記第2固定部を含む摘み部の少なくとも一方を有し、
前記摘み部は、その周囲から切り離されているか、又は切離し可能となっている、
ことを特徴とする衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
本衛生薄葉紙包装体では、次のようにして衛生薄葉紙を取り出すための取出口を形成することができる。すなわち、フィルム部の一部分として設けられた摘み部を摘まんで周囲から切離し、摘み部を持ち上げながらミシン目の反対側に向かって移動させる。このとき、摘み部には細長部材が固定されており、細長部材はミシン目の反対側の端よりも先の部位に固定されているため、細長部材は摘み部側が高くなるように引き上げられ、ミシン目に押し付けられる。この結果、摘み部を持ち上げながらミシン目の反対側に向かって移動させると、これに伴い引き上げられる細長部材によりミシン目が引き裂かれ、少なくとも摘み部が除去された部分及びミシン目が裂開した部分により、内部の衛生薄葉紙を取り出すための取出口が形成される。よって、本衛生薄葉紙包装体では摘み部を摘まんで引っ張るワンアクションで容易に取出口形成用のミシン目を裂開することができる。
これに対して、例えば従来のフィルム包装タイプの衛生薄葉紙包装体の場合、両手でミシン目の両側をつかみ、親指でミシン目を両側に押し開くようにしてミシン目を裂開することが一般的であるが、(a)力を加えた部分に近い部分しか裂開せずに親指の位置を移動させて複数回の押し開き作業が必要となる、(b)力が入りすぎてミシン目の端を越えて引き裂いてしまうことがある、(c)薄葉紙束がきつく包装されているとミシン目の押し開き自体が困難となる、等の問題があり、ミシン目の裂開は容易ではない。
<第2の態様>
前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端側に位置する第1縁部分と、前記ミシン目の端から遠い側に位置する第2縁部分とを有しており、
前記第1縁部分は、前記ミシン目から2方向に分岐した分岐ミシン目により周囲から切離し可能となっており、
前記第2縁部分は、周囲から切り離されている、
第1の態様の衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
本態様では、第2縁部分は予め周囲から切り離されているため、その裏側に指の先を入れて摘み部を摘まみやすくなる。そして、第2縁部分の裏側に入れた指で摘み部を摘まんで捲り上げることにより第1縁部分のミシン目が切り離され、摘み部の全体が周囲から分離する。よって、ミシン目の裂開作業がより容易となる。
<第3の態様>
前記細長部材の端は、前記第2縁部分に一致している、
第2の態様の衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
摘み部だけを摘まんで引っ張ると摘み部が細長部材から剥離し、細長部材によるミシン目の裂開が不可能になるおそれがある。これに対して、本第3の態様では、摘み部及び細長部材を一緒に摘まむことができるため、このような問題が発生しにくいものとなる。
<第4の態様>
前記包装体は、可撓性フィルムによるオーバーラップ包装により、少なくとも対向する一対の側面に溶着による封止部を有するように形成されたものであり、
前記包装体と前記薄葉紙束との間に、前記第2縁部分又はその近傍から前記封止部まで延びる、前記細長部材の切断片を含み、
前記切断片は前記封止部に溶着されている、
第3の態様の衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
前述のように細長部材の端を第2縁部分に一致させる場合、細長部材を第2縁部分となる位置を横切るように配置した状態で、第2縁部分の切断を行う製造方法が簡単であり好ましい。しかし、この場合、細長部材の切断片が包装体内に残ることになるため、切断片が非固定であると、使用時に衛生薄葉紙に伴って切断片が取出口から出てきてしまうおそれがある。この細長部材の切断片はごみになるだけでなく、衛生薄葉紙に付着したまま気付かずに使用するおそれもある。これに対して、上述のように、オーバーラップ包装を採用し、側面に不可避的に形成される溶着による封止部を利用して、切断片を封止部に溶着すると、上述の切断片に起因する問題を防止することができる。
<第5の態様>
前記薄葉紙束は、前記衛生薄葉紙が二つ折りされ、その折り返した内側に上下に位置する他の衛生薄葉紙の折り返した片が位置するようにして、複数の衛生薄葉紙が折り畳まれて積層されたポップアップ式の略直方体形状のものであり、
前記包装体は、前記薄葉紙束の外面に沿うように形成されたフィルム製の包装体であり、
前記ミシン目は前記上面部の長手方向に沿って一本設けられており、
前記フィルム部は、前記ミシン目の前記第1固定部側に設けられた、前記第1固定部を含む摘み部、及び前記第2固定部側に設けられた、前記第2固定部を含む摘み部の両方を有している、
第1~4のいずれか1つの態様の衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
本態様のように、第1固定部及び第2固定部の両方に摘み部を設けることにより、裂開方向が限定されず、どちら側からもミシン目を裂開することが可能となる。また、両方の摘み部は細長部材を介して連結されているため、一方の摘み部を摘まんで引っ張ることによりミシン目を裂開した後に、そのまま他方の摘み部までも切離し、廃棄することができる。さらに、取出口の両端部は、摘み部の除去により形成される開口部分となり、その間はミシン目の裂開により形成されるスリット部分となるため、ポップアップ性に優れたものとなる。つまり、このようなスリット部分と開口部分とを有すると、より確実に衛生薄葉紙を一枚ずつ取り出すことができるとともに、次に取り出される衛生薄葉紙が包装体内に落ち込まずに保持されるようになる。
<第6の態様>
前記フィルム部における前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端から前記ミシン目側と反対側に向かうにつれて一方の部分と他方の部分との間隔が拡大する形状を有する、
第1~5のいずれか1つの態様の衛生薄葉紙包装体。
(作用効果)
本態様では、摘み部を持ち上げながらミシン目の反対側に向かって移動させると、摘み部から延び出る細長部材は、摘み部を取り囲むフィルム部の縁に沿ってミシン目の端に案内されることとなる。よって、ミシン目に対する第1固定部及び第2固定部の位置が製造時に多少ずれたとしても、細長部材がミシン目の端に当たりやすくなり、裂開の開始が円滑になされるようになる。
本発明によれば、取出口形成用のミシン目を容易に裂開できるようになる。
衛生薄葉紙包装体の斜視図である。 薄葉紙束を説明するための斜視図である。 衛生薄葉紙包装体の断面図である。 (a)(b)ともに衛生薄葉紙包装体の斜視図である。 衛生薄葉紙包装体の斜視図である。 (a)取出口形成前の衛生薄葉紙包装体の平面図、及び(b)取出口形成後の衛生薄葉紙包装体の平面図である。 (a)取出口形成前の衛生薄葉紙包装体の平面図、及び(b)取出口形成後の衛生薄葉紙包装体の平面図である。 (a)取出口形成前の衛生薄葉紙包装体の平面図、及び(b)取出口形成後の衛生薄葉紙包装体の平面図である。 衛生薄葉紙包装体の斜視図である。 試験方法を概略的に示す斜視図である。
以下、衛生薄葉紙包装体1について添付図面を参照しながら説明する。図1及び図2に示すように、衛生薄葉紙包装体1は複数の衛生薄葉紙2が積層された薄葉紙束3と、この薄葉紙束3を包装する包装体4とを備えるものである。
(衛生薄葉紙)
衛生薄葉紙2は、例えば、方形をなし、原紙一枚若しくは、同形の原紙が複数枚積層されたプライ構造を有するものである。プライとは層を意味し、2プライは原紙2枚の重ね合わせである。なお、積層された衛生薄葉紙2における、原紙の積層数(プライ数)は、特に限定されるものではなく、例えば2プライ、3プライ、4プライ、又はそれ以上の複数プライで一組とすることができる。一般的には、プライ構造は、2プライ~4プライとされ、プライ構造の衛生薄葉紙2とする場合には、この程度のプライ数が特に適する。なお、衛生薄葉紙2は組数で数える。これは原紙の積層数であるプライ数とは異なるものである。
衛生薄葉紙2の坪量は、特に限定されないが1枚当たり10~25g/m2の範囲であるのが望ましい。衛生薄葉紙2の坪量が10g/m2未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。反対に、衛生薄葉紙2の坪量が25g/m2超では、厚くて柔らかなシートを作るにはローション剤を塗布するなどの工程が必要であり、通常の抄紙技術では硬くなりすぎて、肌触りが悪いものとなりやすい。この坪量の範囲は、衛生薄葉紙2の用途として、ティシュペーパー、キッチンペーパーとする場合に特に適する。なお、坪量は、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法によるものをいう。
衛生薄葉紙2におけるクレープ率は、特に限定されないが10~30%であるのが望ましい。10%未満であると、使用時に伸びがなく使用感に劣るものとなるとともに、圧縮時にシート同士が密着し復元しにくい仕様となる。30%を超えると紙の表面性が粗く使用感に劣り、また圧縮時に伸びやすく復元しにくい仕様となるのである。
衛生薄葉紙2の紙厚は適宜調整すればよいことであるが、一例を示すと、ティシュペーパーの場合、90~130μm、キッチンペーパーの場合、150~220μmとするのが好ましい。ここにいう紙厚は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定されるものであって、製品シートの紙厚であり、原紙の紙厚ではない。また、衛生薄葉紙2を積層構造とする場合に、各層を構成する原紙の紙厚は、すべて統一する必要はない。
衛生薄葉紙2は、適宜のエンボス加工が施されていても、また施されていなくてもよい。衛生薄葉紙2は、薬液が含浸されているいわゆるウェットタイプのものでもよいが、乾燥されたドライタイプのものが好ましい。また、ドライタイプの衛生薄葉紙2としては、適宜の保湿剤、柔軟剤等の薬液が内添、外添により担持されたものであっても、これらが担持されていないものであってもよい。
(原紙)
衛生薄葉紙2を構成する原紙は、原料パルプを主原料とする薄葉紙用抄紙原料により製造できる。原料パルプは、特に限定されない。衛生薄葉紙の具体的な用途に応じて適宜の原料パルプを選択し、また適宜配合して使用することができる。
原料パルプを例示すれば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどから、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、またそれらの未漂白パルプ、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
原料パルプは、NBKPとLBKPとを配合したものが好ましい。適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよく、その場合の配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80~80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70~60:40が望ましい。
抄紙原料は、例えば、公知の抄紙工程、具体的には、インレット、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、カレンダパート等を経るなどして薄葉紙とする。抄紙に際しては、例えば、PEOなどの繊維分散剤、歩留向上剤、苛性ソーダ等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤、柔軟保湿剤、嵩高剤、染料、定着剤、スライムコントロー剤、ドライヤーへの湿紙の貼りつきを調整する剥離剤、接着剤、などの適宜の薬品を必要に応じて添加することができる。
(薄葉紙束)
薄葉紙束3は、上述の衛生薄葉紙2が積層されてなるものである。一般的なティシュペーパーやキッチンペーパー等では、図2に示すように、方形の衛生薄葉紙2が実質的に二つ折りされ、その折り返し片2Bが上下に隣接する薄葉紙の折り返し片の間2Aに位置するようにして、互い違いに重なり合いつつ積層されていることが多い。このような薄葉紙束3は、各衛生薄葉紙2の折り返し縁2Cが並ぶ一対の長手側面3Bと、折り返し縁2Cが並ばない一対の短手側面3Aとを有し、さらに短手側面3Aと長手側面3Bとに連接する一対の平面(上下面)3Cを有する略直方体形状をなすことになる。なお、ここで「実質的に」とは、製造上の形成される縁部の若干の折り返しを許容する意味である。
このような積層構造を有する薄葉紙束3は、いわゆるポップアップ方式での引き出しを可能にするためのものである。すなわち、この積層構造の薄葉紙束3は、最上位に位置する一枚の折り返し片201を上方に引き上げると、その直下で隣接する他の一枚の折り返し片202が上方に引きずられて持ち上げられる。よって、この薄葉紙束3が後述する包装体4内に収容されていると、上面部に形成された取出口から最初の一枚201(最上面に位置する一枚)が引き出されたときに、図10に示す例のように、その直近下方に位置する他の一枚202の一部が露出されるようになる。
このような積層構造を有する薄葉紙束3は、マルチスタンド式、ロータリ式の既知のインターフォルダにより製造することができる。
なお、薄葉紙束3における積層枚数は限定されないが、この種の製品の一般的な積層枚数を例示すれば75~240組であり、一般的な2プライのティシュペーパー製品では100~240組である。
薄葉紙束3の寸法は適宜定めることができるが、通常の場合、幅Wi(ポップアップ方式の場合には折り返し縁に沿う方向の寸法)は160~240mm程度とすることができ、奥行きDi(幅と直交する方向の寸法)は80~130mm程度とすることができ、高さHiは30~100mm程度とすることができる。
(包装体)
包装体4は、図示例のように全体が可撓性フィルムからなるフィルム包装体4であると好ましいが、上面部に可撓性フィルムからなるフィルム部を有する限り、紙製の包装箱(カートン箱ともいわれる)の上面部に開口部が形成されるとともに、その開口部を塞ぐフィルム部を有するものであってもよい。フィルム部は、一層のフィルムからなるものであっても、複数層のフィルムからなるものであってもよい。
フィルム包装体4の包装構造は限定されるものではなく、例えば、三方閉じ包装、四方閉じ包装、オーバーラップ包装(キャラメル包装又はフィンシールともいわれる)、ピロー包装、ガセット包装、深絞り真空包装等の公知のフィルム包装を採用することができる。
これらの包装構造は周知の技術であるが、念のため説明すると、オーバーラップ包装は、図1に示すように、被包装物(薄葉紙束3)を包装フィルムで巻き込むように包み、その巻き込み方向において重なる縁部を封止し、さらに巻き込み方向と直交する方向において被包装物を越えて延び出た部分を、対向する2つの縁から被包装物側に折り込み、その際に形成される三角形片又は台形片4f同士を各先端部等で封止してなる包装構造である。オーバーラップ包装において、前述のポップアップ方式の衛生薄葉紙2の積層構造を採用する場合には、薄葉紙束3における衛生薄葉紙2の折り返し縁2Cが並ばない短手側面3Aに対面する位置に、側面の封止部4sが位置していることが好ましい。特に、衛生薄葉紙包装体1は、店頭で山積みして販売されることがあるため、直方体形状又は立方体形状であるとともに、ある程度の剛性があって形状保持性に優れることが望ましい。よって、一般にフィルム包装体4はこのような販売形態に適さないものであるが、オーバーラップ包装は形状を直方体状又は立方体状とすることができ、側面の封止部4sの溶着により剛性も高いものであるため、フィルム包装体4の中では上記販売形態に適するものである。
ピロー包装は、図9に示すように、被包装物(薄葉紙束3)を包装フィルムで巻き込むように包み、その巻き込み方向において重なる縁部を封止し、さらに巻き込み方向と直交する方向において被包装物を越えて延び出た両端部を折り込まずに封止してなる包装構造である。ピロー包装において、前述のポップアップ方式の衛生薄葉紙2の積層構造を採用する場合には、薄葉紙束3における衛生薄葉紙2の折り返し縁2Cが並ばない短手側面3Aに対面する位置に、側面の封止部4sが位置していることが好ましい。
また、ガセット包装は、図示はしないが、被包装物(薄葉紙束3)をガセット付きの筒状体内に挿入し、被包装物を超えて延び出た両端部を折り込まずに封止してなる包装構造である。
フィルム包装体4における各部の封止は、包装フィルムの溶着(熱溶着、超音波溶着等)や、ホットメルト接着剤等によって行うことができる。
フィルム包装体4は、柔軟性のある樹脂製のフィルム材により形成することができる。このようなフィルム材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体の単層フィルム、又は、それらのフィルムを含む適宜積層されたラミネートフィルムや、それらのフィルムにアルミ蒸着などの表面処理を施したガスバリアフィルムが例示できる。ただし、コストの観点からはポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムが好適である。フィルム材の厚さは、柔軟性、コスト、気体透過度、包装時における熱融着性を考慮して適宜選択することができ、一例としては25~100μm程度とすることができる。
(取出口形成部分)
包装体4の上面部におけるフィルム部(フィルム包装体4の場合には上面部全体がフィルム部となる)は、細長状の取出口20が形成される取出口形成部分10を有する。取出口形成部分10は製品状態では閉じられた部分であり、後述する摘み部11の周縁やミシン目12により定まる部分である。取出口形成部分10の形状は、使用時に形成される取出口20の形状に応じて定まる。取出口20の形状は細長状である限り、全体が開口する楕円状や長円状としたりすることもできるが、図6~図8に示すように、両端部(又は一端部のみでもよい)が開口21となるとともに、残部は開口21から延びる直線状(図6参照)や波線状(図8参照)等のスリット22である形状とすることが望ましい。
取出口形成部分10の位置は適宜定めることができるが、包装体4形状が略直方体形状である場合、取出口形成部分10の長手方向は上面部における長手方向に沿うことが好ましい。また、取出口形成部分10は、短手方向の中間、特に中央部に位置していることが好ましい。特に、前述のポップアップ方式の衛生薄葉紙2の積層構造を採用する場合、取出口形成部分10は、図示例のように、薄葉紙束3の折り返し縁2Cに沿って、製品上面のほぼ中央に設けるのが望ましい。
取出口形成部分10の寸法は取出口20の寸法を定めるものであり、適宜定めることができるが、前述のポップアップ性を考慮した場合、取出口形成部分10の全幅10w(取出口20の全幅20wに等しい)は、取出口形成部分10の長手方向における薄葉紙束3の寸法(図示例では薄葉紙束3の幅Wi)の60~81%であることが好ましい。
(細長部材)
特徴的には、図1及び図3に示すように、包装体4のフィルム部(図示例では包装体4の上面部全体。以下同じ。)と薄葉紙束3との間には、少なくとも取出口形成部分10の両端部にわたる細長部材13が介在される。細長部材13としては、糸状部材、紐状部材、又は帯状部材を用いることができるが、細く、強いものが好ましい。例えば、細長部材13の太さ(帯状の場合は幅)は0.5~5mm程度であることが好ましい。細長部材13の素材としては、天然、合成を問わず利用でき、例えば前述のフィルム材のところで述べた樹脂から適宜選択して用いることができる。
細長部材13は、少なくとも取出口形成部分10の両端部にわたる限り、取出口形成部分10よりも長く延びていてもよく、例えば薄葉紙束3の側面まで延びていてもよいが、薄葉紙束3の上面に収まる長さであることが好ましい。
包装体4のフィルム部は、細長部材13における取出口形成部分10の両端部に位置する部分にそれぞれ固定された第1固定部41及び第2固定部42を有している。これら第1固定部41及び第2固定部42の間の部分では、細長部材13と包装体4のフィルム部とは固定されていないことが好ましいが、剥離可能に又は剥離しないように固定されていてもよい。
第1固定部41及び第2固定部42におけるフィルム部と細長部材13との固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤を介して行うほか、フィルム部及び細長部材13の少なくとも一方の溶着により行うことができる。
(ミシン目)
また、特徴的には、包装体4のフィルム部における第1固定部41及び第2固定部42の間に、それらを結ぶ方向に延びる一本のミシン目12が形成されている。さらに、包装体4のフィルム部は、ミシン目12の第1固定部41側に隣接して設けられた、第1固定部41を含む摘み部11、及びミシン目12の第2固定部42側に隣接して設けられた、第2固定部42を含む摘み部11を有しており、摘み部11はその周囲から切離し可能となっている。
本衛生薄葉紙包装体1では、次のようにして衛生薄葉紙2を取り出すための取出口20を形成することができる。すなわち、図4(a)に示すように、摘み部11を摘まんで周囲から切離し、摘み部11を持ち上げながらミシン目12の反対側に向かって移動させる。このとき、摘み部11には細長部材13が固定されており、細長部材13はミシン目12の反対側の端よりも先の部位に固定されているため、細長部材13は摘み部11側が高くなるように引き上げられ、ミシン目12に押し付けられる。この結果、摘み部11を持ち上げながらミシン目12の反対側に向かって移動させると、図4(b)に示すように、これに伴い引き上げられる細長部材13によりミシン目12が引き裂かれ、図5に示すように、少なくとも摘み部11が除去された開口21及びミシン目12の裂開により形成されたスリットからなる取出口20が形成される。よって、本衛生薄葉紙包装体1では摘み部11を摘まんで引っ張るワンアクションで容易にミシン目12を裂開させて取出口20を形成することができる。
また、第1固定部41及び第2固定部42の両方に摘み部11を設けることにより、裂開方向が限定されず、どちら側からもミシン目12を裂開することが可能となる。しかも、両方の摘み部11は細長部材13を介して連結されているため、図5に示すように、一方の摘み部11を摘まんで引っ張ることによりミシン目12を裂開した後に、そのまま他方の摘み部11までも切離し、廃棄することができる。摘み部11は第1固定部41及び第2固定部42のいずれか一方のみに設けるだけでもよい。この場合、ミシン目12の裂開に使用した摘み部11及び細長部材13は、包装体4のフィルム部につながったまま使用してもよいし、フィルム部から引きちぎって廃棄してもよい。
ミシン目12は目的とする取出口20の形状に沿って形成される。ミシン目12の本数は限定されないが、図6及び図8に示す例のように、一本であると、取出口20の両端部は、摘み部11の除去により形成される開口21となり、その間はミシン目12の裂開により形成されるスリット22となるため、ポップアップ性に優れたものとなる。つまり、このようなスリット22及び開口21を有すると、図10に示すように、より確実に衛生薄葉紙2を一枚ずつ取り出すことができるとともに、次に取り出される衛生薄葉紙2が包装体4内に落ち込まずに保持されるようになる。
図7(a)に示すように、ミシン目12が、第1固定部41及び第2固定部42を結ぶ方向と直行する方向に間隔を空けて複数本設けられている場合には、いずれかのミシン目12を細長部材13により裂開した後、図7(b)に示すように、他のミシン目12を裂開せずに使用するか、又は図示しないが、必要に応じて残りのミシン目12を手で裂開して取出口20全体が開口21した状態で使用することができる。
摘み部11は、図7(a)に示すようにその周縁全体が切り離されていてもよいが、包装体4内へのごみ等の混入を防ぐため、周縁の一部又は全部が周囲に対してミシン目等を介して切離可能につながっていることが好ましい。ただし、摘み部11の周縁の全部が周囲に対してつながっていると、摘み部11を摘まみにくくなる。よって、図6及び図8に示すように、摘み部11の周縁の一部が周囲に対してミシン目等を介して切離可能につながり、残部が予め切り離されていることが望ましい。
特に、図6及び図8に示すように、摘み部11の周縁のうち、ミシン目12の端側に位置する第1縁部分11aは、前記ミシン目12から2方向に分岐した分岐ミシン目により周囲から切離し可能となっており、摘み部11の周縁のうち、ミシン目12の端から遠い側に位置する第2縁部分11bは、周囲から切り離されているのは好ましい。このように、第2縁部分11bが予め周囲から切り離されていると、図4(a)に示すようにその裏側に指の先を入れて摘み部11を摘まみやすくなる。そして、第2縁部分11bの裏側に入れた指で摘み部11を摘まんで捲り上げることにより、第1縁部分11aのミシン目12が切り離され、摘み部11の全体が周囲から分離する。
第1縁部分11aと第2縁部分11bとの境界は適宜定めることができるが、第1固定部41及び第2固定部42を通る方向(図示例では包装体4の長手方向)における第2縁部分11bの寸法w1は2~25mm程度であることが好ましく、第1固定部41及び第2固定部42を通る方向と直交する方向(図示例では包装体4の短手方向)における第2縁部分11bの寸法d1は5~25mm程度であることが好ましい。この寸法範囲内であると、取出口20の形成時、子供から大人まで摘まみやすく、取出口20の形成前及び形成後において包装体4内にごみなどの混入が起こりにくいものとなる。
摘み部11の形状は特に限定されるものではなく、多角形や円形、楕円形、半円形、半楕円形、涙形(図8参照)等、適宜の形状とすることができる。特に、摘み部11を取り囲むフィルム部の縁(開口21の縁21eとなる)はミシン目12の端からミシン目12と反対側にある程度の部位までは、一方の部分と他方の部分との間隔が拡大する形状に形成されているのは好ましい。これにより、摘み部11を持ち上げながらミシン目12の反対側に向かって移動させると、摘み部11から延び出る細長部材13は、摘み部11を取り囲むフィルム部の縁に沿ってミシン目12の端に案内されることとなる。よって、ミシン目12に対する第1固定部41及び第2固定部42の位置が製造時に多少ずれたとしても、細長部材13がミシン目12の端に当たりやすくなり、裂開の開始が円滑になされるようになる。なお、摘み部11を取り囲むフィルム部の縁は、摘み部11の縁の形成時に形成されるものである。
摘み部11の寸法は、第1固定部41及び第2固定部42の大きさと同じかそれよりも大きければ適宜定めることができ、通常の場合、第1固定部41及び第2固定部42を通る方向(図示例では包装体4の長手方向)における摘み部11の寸法w2は10~20mm程度であることが好ましく、第1固定部41及び第2固定部42を通る方向と直交する方向(図示例では包装体4の短手方向)における摘み部11の寸法d2は10~20mm程度であることが好ましい。この寸法範囲内であると、取出口20の形成時、子供から大人まで摘まみやすく、取出口20の形成前及び形成後において包装体4内にごみなどの混入が起こりにくく、衛生薄葉紙2の引き出し時におけるポップアップ性を損ねにくいものとなる。
細長部材13を摘ままずに摘み部11だけを摘まんで引っ張ると摘み部11が細長部材13から剥離し、細長部材13によるミシン目12の裂開が不可能になるおそれがある。よって、細長部材13の端の位置は適宜定めることができるが、図1及び図6に示す例のように、前述の第2縁部分11bに一致していると、図4に示す状態からも理解されるように、摘み部11及び細長部材13を一緒に摘まむことができるため、このような問題が発生しにくいものとなる。
また、細長部材13の端を第2縁部分11bに一致させる場合、細長部材13を第2縁部分11bとなる位置を横切るように配置した状態で、第2縁部分11bの切断を行う製造方法が簡単であり好ましい。しかし、この場合、細長部材13の切断片13cが包装体4内に残ることになるため、切断片13cが非固定であると、使用時に衛生薄葉紙2に伴って切断片13cが取出口20から出てきてしまうおそれがある。この細長部材13の切断片13cはごみになるだけでなく、衛生薄葉紙2に付着したまま気付かずに使用するおそれもある。そこで、包装体4と薄葉紙束3との間に、第2縁部分11b又はその近傍から封止部まで延びる、細長部材13の切断片13cを含む場合、図1及び図5に示すように、包装体4に包装フィルムによるオーバーラップ包装を採用し、側面に不可避的に形成される溶着による封止部4sを利用して、切断片13cを封止部4sに溶着すると、上述の切断片13cに起因する問題を防止することができる。このような構造は、例えば第2縁部分11b及び細長部材13の切断前に、細長部材13を薄葉紙束3の側面まで達するように配置した状態で、オーバーラップ包装の側面の溶着による封止を行い、この封止の熱により包装フィルムのみ、又は包装フィルム及び細長部材13を溶融させ、包装フィルム及び細長部材13を溶着した後に、第2縁部分11b及び細長部材13の切断をダイカッターで行うことにより構築することができる。また、オーバーラップ包装の側面を封止し、さらに第2縁部分11b及び細長部材13の切断を行った後に、オーバーラップ包装の側面の封止部4sを再加熱して切断片13cを包装フィルムの封止部4sに溶着することもできる。
(ポップアップ性確認試験)
表1に示す各種サンプルを作成し、以下に示す開封性評価試験及びポップアップ性評価試験を実施した。サンプル2~6、11及び12の包装体4は、摘み部11の直径及び取出口20の全幅20wが異なる以外は、図1~図6に示されるのと同様の円形の摘み部11及び一本の直線状のミシン目12を有するポリエチレンフィルム(厚み55μm)製包装体である点で共通とした。サンプル1及び7~10の包装体は、取出口の寸法が異なる以外は、摘み部及び細長部材が無く、一本の直線状のミシン目のみ有する包装体である点で共通とした。また、包装体4の寸法は幅(We)200mm×奥行(De)105mm×高さ(He)45mm、内部に収容された薄葉紙束3は150組(2プライ)、及び薄葉紙束3の寸法は幅(Wi)195mm×奥行(Di)103mm×高さ(Hi)45mmで各サンプル共通とした。各サンプルの薄葉紙2はティシュペーパーとし、1枚当たりの坪量は11.7g/m2とし、厚みは75μmとした。細長部材13としては、包装体4と同じポリエチレンフィルムを幅3mmの帯状にしたものを用いた。
開封性評価試験は6人の被験者により以下の手順で実施し、開封時の包装体の破れの有無、開封時の薄葉紙の破れの有無、開封容易性を評価した。評価結果を表1に示した。
すなわち、サンプル1及び7~10の包装体は、両手でミシン目の両側をつかみ、親指でミシン目を両側に押し開くようにしてミシン目を裂開した。この際、力が入りすぎてミシン目の端を越えて包装体が破れることが一人でもあった場合、開封時の包装体の破れを×と評価し、そのような破れが一人もなかった場合、開封時の包装体の破れを〇と評価した。また、この際、包装体内部の薄葉紙が破れることが一人でもあった場合、開封時の薄葉紙の破れを×と評価し、そのような破れが一人もなかった場合、開封時の薄葉紙の破れを〇と評価した。さらに、この際、開封のしやすさを7段階(かなり開けやすい:7、開けやすい:6、やや開けやすい:5、どちらでもない:4、やや開けにくい:3、開けにくい:2、かなり開けにくい:1)で官能評価し、6人の平均値を四捨五入し、評価値とした。
ポップアップ性評価試験は以下の手順で実施し、評価結果を表1に示した。
・包装体4の裏面における長手方向(幅方向)の両端から5mm内側に、奥行方向(短手方向)に沿って両面テープ15×100mmをそれぞれ貼り付け、水平な実験台上面に固定した。
・図10に示すように、取出口20からポップアップしている衛生薄葉紙2の先端中央部をクリップ(コクヨ社製、商品名:目玉クリップ クリー16)で挟み、クリップ51の一方の押圧部51aの穴にプッシュプルゲージ(株式会社イマダ製、Z2-20)52のフック52aを通し、プッシュプルゲージ52を鉛直方向に引っ張り、0.5±0.3Nの力で包装体4から垂直方向に衛生薄葉紙2を取り出す。
・150組の衛生薄葉紙2をすべてを取り出し、衛生薄葉紙2が包装体4内に落ち込んだ回数(次の衛生薄葉紙2が両端まで取出口から出ない場合も落ち込みとして数えた)を数え、落ち込み回数が5回未満である場合を○と評価し、5回以上を×と評価した。
Figure 0007224121000001
本発明は、衛生薄葉紙包装体であれば全般に利用できるものであるが、上記例のようなティシュペーパー包装体に特に好適である。
1…衛生薄葉紙包装体、10…取出口形成部分、11…摘み部、11a…第1縁部分、11b…第2縁部分、12…ミシン目、13…細長部材、13c…切断片、2…衛生薄葉紙、20…取出口、21…開口、22…スリット、2A…折り返し片の間、2B…折り返した片、2C…折り返し縁、3…薄葉紙束、3A…短手側面、3B…長手側面、3C…平面(上下面)、4…包装体、41…第1固定部、42…第2固定部、4s…側面の封止部。

Claims (4)

  1. 複数の衛生薄葉紙が積層された薄葉紙束と、この薄葉紙束を包装する包装体とを備えた、衛生薄葉紙包装体であって、
    前記包装体は、可撓性フィルムによるキャラメル包装により前記薄葉紙束を包装したものであり、
    前記包装体は、上面部にフィルム部を有し、
    前記フィルム部は、細長状の取出口が形成される取出口形成部分を有し、
    前記フィルム部と前記薄葉紙束との間に、少なくとも取出口形成部分の両端部にわたる細長部材を有し、
    前記フィルム部は、前記細長部材における前記取出口形成部分の両端部に位置する部分にそれぞれ固定された第1固定部及び第2固定部を有し、
    前記フィルム部における前記第1固定部及び前記第2固定部の間に、それらを結ぶ方向に延びるミシン目が形成され、
    前記フィルム部は、前記ミシン目の前記第1固定部側に設けられた、前記第1固定部の全体を含む摘み部、及び前記ミシン目の前記第2固定部側に設けられた、前記第2固定部の全体を含む摘み部の少なくとも一方を有し、
    前記摘み部は、その周囲から切り離されているか、又は切離し可能となっており、
    前記第1固定部及び前記第2固定部の間の部分では、前記細長部材と前記包装体の前記フィルム部とは固定されておらず、
    前記フィルム部における前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端から前記ミシン目側と反対側に向かうにつれて一方の部分と他方の部分との間隔が拡大する形状を有し、
    前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端側に位置する第1縁部分と、前記ミシン目の端から遠い側に位置する第2縁部分とを有しており、
    前記包装体は、前記可撓性フィルムの巻き込み方向と直交するにおいて薄葉紙束を越えて延び出た部分を、対向する2つの縁から薄葉紙束に折り込み、その際に形成される台形片の上底部と下底部とにおいて、台形片同士を溶着による封止した上底部封止部と下底部封止部とを有し、
    前記包装体と前記薄葉紙束との間に、前記第2縁部分から前記封止部まで延びる、前記細長部材の切断片を含み、
    前記切断片は前記上底部封止部及び前記下底部封止部に溶着されている、
    ことを特徴とする衛生薄葉紙包装体。
  2. 前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端側に位置する第1縁部分と、前記ミシン目の端から遠い側に位置する第2縁部分とを有しており、
    前記第1縁部分は、前記ミシン目から2方向に分岐した分岐ミシン目により周囲から切離し可能となっており、
    前記第2縁部分は、周囲から切り離されている、
    請求項1記載の衛生薄葉紙包装体。
  3. 前記第1固定部及び前記第2固定部のうち前記摘み部に含まれる固定部は、その固定部を含む前記摘み部の周縁のうち前記ミシン目の端側に位置する部分から離間している、
    請求項1又は2記載の衛生薄葉紙包装体。
  4. 複数の衛生薄葉紙が積層された薄葉紙束と、この薄葉紙束を包装する包装体とを備えた、衛生薄葉紙包装体であって、
    前記包装体は、可撓性フィルムによるキャラメル包装により前記薄葉紙束を包装したものであり、
    前記包装体の上面部にフィルム部を有し、
    前記フィルム部は、細長状の取出口が形成される取出口形成部分を有し、
    前記フィルム部と前記薄葉紙束との間に、少なくとも取出口形成部分の両端部にわたる細長部材を有し、
    前記フィルム部は、前記細長部材における前記取出口形成部分の両端部に位置する部分にそれぞれ固定された第1固定部及び第2固定部を有し、
    前記フィルム部における前記第1固定部及び前記第2固定部の間に、それらを結ぶ方向に波線状に延びるミシン目が形成され、
    前記フィルム部は、前記ミシン目の前記第1固定部側に設けられた、前記第1固定部の全体を含む摘み部、及び前記ミシン目の前記第2固定部側に設けられた、前記第2固定部の全体を含む摘み部の少なくとも一方を有し、
    前記摘み部は、その周囲から切り離されているか、又は切離し可能となっており、
    前記第1固定部及び前記第2固定部の間の部分では、前記細長部材と前記包装体の前記フィルム部とは固定されておらず、
    前記摘み部の周縁は、前記ミシン目の端側に位置する第1縁部分と、前記ミシン目の端から遠い側に位置する第2縁部分とを有しており、
    前記包装体は、前記可撓性フィルムの巻き込み方向と直交するにおいて薄葉紙束を越えて延び出た部分を、対向する2つの縁から薄葉紙束に折り込み、その際に形成される台形片の上底部と下底部とにおいて、台形片同士を溶着による封止した上底部封止部と下底部封止部とを有し、
    前記包装体と前記薄葉紙束との間に、前記第2縁部分又はその近傍から前記封止部まで延びる、前記細長部材の切断片を含み、
    前記切断片は前記上底部封止部及び前記下底部封止部に溶着されている、
    ことを特徴とする衛生薄葉紙包装体。
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