JP7224004B1 - インバート施工装置及びインバート施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)覆工1が形成されたトンネルの底部1aにインバートを形成するインバート施工装置であって、トンネル内を走行可能な車両部20と、前記車両部20に設置され前記車両部20とともに移動しながら前記トンネルの底部1aにコンクリートを打設する型枠部70、70aと、前記車両部20の前後に車体に対して略垂直に設置された第1の車輪22aと、前記車両部20の前後に設置されキャンバー角が調整可能な第2の車輪22bと、を有し、前記第1の車輪22aと第2の車輪22bとは上下機構26を個別に備え、上下動がそれぞれ可能であることを特徴とするインバート施工装置80を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)第2の車輪22bを保持する車輪部27aと、前記車輪部27aと前記車両部20とを繋ぎ前記上下機構26を備えた27a脚部と、を有し、前記第2の車輪22bは前記脚部27aと前記車輪部27bとの間に略三角柱形状の楔板29を挿入することでキャンバー角の調整を行うことを特徴とする上記(1)記載のインバート施工装置80を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)第2の車輪22bは底部のインバートもしくは覆工1の曲面の法線方向に接するとともに、左右の舵取りが可能であり、さらに前記第2の車輪22bが鉛直方向に上下動することで上下位置決めを行うことを特徴とする上記(1)または(2)に記載のインバート施工装置80を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)覆工1が形成されたトンネルの底部1aにインバートを形成するインバート施工方法であって、
底部用の型枠部70aを上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインバート施工装置80に固定する型枠設置工程S206と、第2の車輪22bのキャンバー角を前記覆工1の左右の下端部に応じた角度にそれぞれ調整するキャンバー角調整工程S208と、前記第2の車輪22bが前記覆工1の左右の下端部を走行して前記底部型枠部70aをトンネルの底部1aに沿って移動させながら生コンクリートを供給し、前記覆工1の間のトンネル底部にコンクリートを打設する底部コンクリート打設工程S210と、を有することを特徴とするインバート施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(5)覆工1が形成されたトンネルの底部1aを、前記トンネルに沿った複数の列に分割してインバートを形成するインバート施工方法であって、
前記複数の列のうち少なくとも一つのインバートの形成を上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインバート施工装置80を用いて行うことを特徴とするインバート施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(6)覆工1が形成されたトンネルの底部1aを、前記トンネルに沿った中央部と左右のサイド部に少なくとも3分割してインバートを形成するインバート施工方法であって、
サイド用インバート施工装置80aに左サイド用もしくは右サイド用のいずれか一方のサイド用型枠部50a、50bを固定する第1の型枠設置工程S102Aと、
前記サイド用インバート施工装置80aが前記トンネルの底部1aを走行して前記一方のサイド用型枠部50a、50bを移動させながら生コンクリートを供給し、前記一方のサイド用型枠部50a、50bと対応したサイド部に側底部2を形成する第1の側底部コンクリート打設工程S104Aと、
サイド用インバート施工装置80aに左サイド用もしくは右サイド用の残りの一方のサイド用型枠部50a、50bを固定する第2の型枠設置工程S102Bと、
前記サイド用インバート施工装置80aが前記トンネルの底部1aを走行して前記残りの一方のサイド用型枠部50a、50bを移動させながら生コンクリートを供給し、前記残りの一方のサイド用型枠部50a、50bと対応したサイド部にもう一方の側底部2を形成する第2の側底部コンクリート打設工程S104Bと、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインバート施工装置80に中央底部用の型枠部70を固定する中央型枠設置工程S106と、
前記インバート施工装置80の第2の車輪22bのキャンバー角を左右の前記側底部2の曲面もしくは傾斜角に応じた角度に調整するキャンバー角調整工程S108と、
前記第2の車輪22bが左右の前記側底部2を走行して前記底部型枠部70をトンネルの中央部に沿って移動させながら生コンクリートを供給し、左右の前記側底部2の間にコンクリートを打設して中央底部3を形成する中央部コンクリート打設工程S110と、を有することを特徴とするインバート施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(7)サイド用型枠部50aが、施工面34を有する本体部32と、前記本体部32の外縁部に設けられ位置調整により覆工1の下端部と前記施工面34との間を塞ぐ擦付部52aと、前記本体部32の内縁部に設けられ高さ調整によりトンネルの底部1aと前記施工面34との間を塞ぐ内枠部36と、を有し、
前記擦付部52aは、前記本体部32に摺動可能に設置された擦付板54aと、前記擦付板54aを前記本体部32に沿って摺動させるスライド機構56aと、を備え、
前記擦付板54aを覆工1の下端部に接するようにスライド移動させることで前記覆工1の下端部と施工面34との間を閉塞することを特徴とする上記(6)記載のインバート施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(8)サイド用型枠部50bが、施工面34を有する本体部32と、前記本体部32の外縁部に設けられ位置調整により覆工1の下端部と前記施工面34との間を塞ぐ擦付部52bと、前記本体部32の内縁部に設けられ高さ調整によりトンネルの底部1aと前記施工面34との間を塞ぐ内枠部36と、を有し、
前記擦付部52bは、前記本体部32の外縁に設けられ上方に立ち上がった外縁側壁部58と、施工面34の延長方向に下面を有する擦付板54bと、前記擦付板54bと固定し前記外縁側壁部58に沿って摺動する摺動部54cと、前記摺動部54cを前記外縁側壁部58に沿って摺動させることで前記擦付板54bを上下方向に移動させるスライド機構56bと、を備え、
前記擦付板54bを覆工1の下端部に接するように上下動させることで前記覆工1の下端部と前記施工面34との間を閉塞することを特徴とする上記(6)記載のインバート施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
また、インバートの形成を複数に分割して行う際に用いるサイド用型枠部は、外縁部に位置調整が可能な擦付部を有し、また内縁部に高さ調節が可能な内枠部を有している。そして、擦付部がサイド用型枠部と覆工との間を塞ぎ、内枠部がサイド用型枠部とトンネルの底部との間とを塞ぐ。これにより、これらの部分から生コンクリートが漏れ出すことはなく、またインバートの左右の側底部を覆工の下端部と連続した形で形成することができる。さらに、覆工の下端部やトンネルの底部の位置がばらつく場合でも、擦付部及び内枠部を適宜調節することで、上記の閉塞状態を維持することができる。これにより、インバートの側底部の形成を安定して効率良く行うことができる。
1a (トンネルの)底部
2 側底部
3 中央底部
20、20a 車両部
22a 第1の車輪
22b 第2の車輪
27a 脚部
27b 車輪部
29 楔板
32 本体部
34 施工面
36 内枠部
50a、50b サイド用型枠部
70、70a 型枠部
52a、52b 擦付部
54a、54b 擦付板
54c 摺動部
56a、56b スライド機構
58 外縁側壁部
80 インバート施工装置
80a サイド用インバート施工装置
Claims (8)
- 覆工が形成されたトンネルの底部にインバートを形成するインバート施工装置であって、トンネル内を走行可能な車両部と、前記車両部に設置され前記車両部とともに移動しながら前記トンネルの底部にコンクリートを打設する型枠部と、前記車両部の前後に車体に対して略垂直に設置された第1の車輪と、前記車両部の前後に設置されキャンバー角が調整可能な第2の車輪と、を有し、前記第1の車輪と第2の車輪とは上下機構を個別に備え、上下動がそれぞれ可能であることを特徴とするインバート施工装置。
- 第2の車輪を保持する車輪部と、前記車輪部と前記車両部とを繋ぎ前記上下機構を備えた脚部と、を有し、前記第2の車輪は前記脚部と前記車輪部との間に略三角柱形状の楔板を挿入することでキャンバー角の調整を行うことを特徴とする請求項1記載のインバート施工装置。
- 第2の車輪は底部のインバートもしくは覆工の曲面の法線方向に接するとともに、左右の舵取りが可能であり、さらに前記第2の車輪が鉛直方向に上下動することで上下位置決めを行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインバート施工装置。
- 覆工が形成されたトンネルの底部にインバートを形成するインバート施工方法であって、
底部用の型枠部を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインバート施工装置に固定する型枠設置工程と、
第2の車輪のキャンバー角を前記覆工の左右の下端部に応じた角度にそれぞれ調整するキャンバー角調整工程と、
前記第2の車輪が前記覆工の左右の下端部を走行して前記型枠部をトンネルの底部に沿って移動させながら生コンクリートを供給し、前記覆工の間のトンネル底部にコンクリートを打設する底部コンクリート打設工程と、を有することを特徴とするインバート施工方法。 - 覆工が形成されたトンネルの底部を、前記トンネルに沿った複数の列に分割してインバートを形成するインバート施工方法であって、
前記複数の列のうち少なくとも一つのインバートの形成を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインバート施工装置を用いて行うことを特徴とするインバート施工方法。 - 覆工が形成されたトンネルの底部を、前記トンネルに沿った中央部と左右のサイド部に少なくとも3分割してインバートを形成するインバート施工方法であって、
サイド用インバート施工装置に左サイド用もしくは右サイド用のいずれか一方のサイド用型枠部を固定する第1の型枠設置工程と、
前記サイド用インバート施工装置が前記トンネルの底部を走行して前記一方のサイド用型枠部を移動させながら生コンクリートを供給し、前記一方のサイド用型枠部と対応したサイド部に側底部を形成する第1の側底部コンクリート打設工程と、
サイド用インバート施工装置に左サイド用もしくは右サイド用の残りの一方のサイド用型枠部を固定する第2の型枠設置工程と、
前記サイド用インバート施工装置が前記トンネルの底部を走行して前記残りの一方のサイド用型枠部を移動させながら生コンクリートを供給し、前記残りの一方のサイド用型枠部と対応したサイド部にもう一方の側底部を形成する第2の側底部コンクリート打設工程と、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインバート施工装置に中央底部用の型枠部を固定する中央型枠設置工程と、
前記インバート施工装置の第2の車輪のキャンバー角を左右の前記側底部の曲面もしくは傾斜面に応じた角度に調整するキャンバー角調整工程と、
前記第2の車輪が左右の前記側底部を走行して前記型枠部をトンネルの中央部に沿って移動させながら生コンクリートを供給し、左右の前記側底部の間にコンクリートを打設して中央底部を形成する中央部コンクリート打設工程と、を有することを特徴とするインバート施工方法。 - サイド用型枠部が、施工面を有する本体部と、前記本体部の外縁部に設けられ位置調整により覆工の下端部と前記施工面との間を塞ぐ擦付部と、前記本体部の内縁部に設けられ高さ調整によりトンネルの底部と前記施工面との間を塞ぐ内枠部と、を有し、
前記擦付部は、前記本体部に摺動可能に設置された擦付板と、前記擦付板を前記本体部に沿って摺動させるスライド機構と、を備え、
前記擦付板を覆工の下端部に接するようにスライド移動させることで前記覆工の下端部と施工面との間を閉塞することを特徴とする請求項6に記載のインバート施工方法。 - サイド用型枠部が、施工面を有する本体部と、前記本体部の外縁部に設けられ位置調整により覆工の下端部と前記施工面との間を塞ぐ擦付部と、前記本体部の内縁部に設けられ高さ調整によりトンネルの底部と前記施工面との間を塞ぐ内枠部と、を有し、
前記擦付部は、前記本体部の外縁に設けられ上方に立ち上がった外縁側壁部と、施工面の延長方向に下面を有する擦付板と、前記擦付板と固定し前記外縁側壁部に沿って摺動する摺動部と、前記摺動部を前記外縁側壁部に沿って摺動させることで前記擦付板を上下方向に移動させるスライド機構と、を備え、
前記擦付板を覆工の下端部に接するように上下動させることで前記覆工の下端部と前記施工面との間を閉塞することを特徴とする請求項6に記載のインバート施工方法。
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