JP6621441B2 - コンクリート版施工装置及びコンクリート版施工方法 - Google Patents

コンクリート版施工装置及びコンクリート版施工方法 Download PDF

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本発明は、自走しながら法面コンクリート舗装や路盤コンクリートの形成を行うコンクリート版施工装置及びコンクリート版施工方法に関するものである。
防草等の観点から道路脇の法面をコンクリートで覆うことが行われている。また、例えば鉄道の線路には路盤コンクリートを形成して、この路盤コンクリート上に軌道スラブを設置しレールを敷設することが行われている。そして、これら法面のコンクリート舗装や路盤コンクリートの形成は作業者が人力で行う事が一般的であった。
ここで、本願発明者らは自走しながら中央分離帯やU字溝等を連続して構築する下記[特許文献1]、[特許文献2]に記載の発明を行った。また、本願発明者らは自走しながら連続して法面にコンクリート舗装を行う図10に示すコンクリート版施工装置10を開発した。
この図10に示す従来のコンクリート版施工装置10は、走行可能な車両部20と、この車両部20の側面に設置され法面1の角度と略同等な角度で斜め下方に屈曲した型枠部30と、この型枠部30に生コンクリートを供給する供給部40と、を有している。尚、型枠部30の進行方向前面は前枠体(図示せず)で閉塞され、法面1側の側面は側枠体34bにより閉塞され、路面1a側の側面は側枠体34cにより閉塞されている。そして、型枠部30の後方(進行方向後側)のみが開口している。また、型枠部30の前側には図示しない振動装置を備えた振動室60が形成されている。
ここで、従来のコンクリート版施工装置10の動作を簡単に説明する。先ず、コンクリート版施工装置10の供給部40に生コンクリートを供給する。供給された生コンクリートは型枠部30の振動室60内に落下し、この振動室60において高周波振動が加えられて液状化し高密度化する。また、これと前後して車両部20が法面1に沿って移動する。これにより、高密度化した生コンクリートは車両部20とともに移動する型枠部30によって成型され法面1上に打設される。そして、打設されたコンクリートは車両部20の移動に伴って型枠部30の後方から排出され、これにより法面1は所定の厚みの生コンクリートにより連続的に舗装されていく。
そして、このコンクリート版施工装置10の導入により、従来の手作業による施工よりも均一且つ短時間で法面のコンクリート舗装を行う事が可能となった。
特許第2852734号公報 特許第3087033号公報
しかしながら、法面1には若干の角度バラつきが存在する。この法面1の角度バラつきに対し従来のコンクリート版施工装置10は、図10(b)に示すように型枠部30を車両部20ごと傾けることで対応してきた。しかしながら、車両部20の傾斜角には限界があることに加え、過度に傾斜した状態での走行には安全上の問題がある。また、路盤コンクリートは特にカーブ部分において上面を所定の傾斜角にカントさせることが要求される場合がある。これに対しても車両部20の傾斜では対応に限界があり、また安全上も問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、型枠部側で角度調整が可能なコンクリート版施工装置及びこれを用いたコンクリート版施工方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)走行可能な車両部20と、前記車両部20に設置され前記車両部20とともに移動しながらコンクリートを打設する型枠部50と、前記型枠部50に生コンクリートを供給する供給部40と、を備えたコンクリート版施工装置において、
前記型枠部50が車両部20の進行方向に平行な回転軸52に可動な状態で軸支されるとともに、前記型枠部50の角度を前記回転軸52を軸に変化させる可変手段54を有し、
さらに前記型枠部50は、前記車両部20の側方に設置されるとともに、法面1上にコンクリートを打設する法面型枠部50aと前記法面型枠部50aの上側もしくは下側に設けられ略水平な路面1a上にコンクリートを打設する路面型枠部50bとを有することを特徴とするコンクリート版施工装置80a、80bを提供することにより、上記課題を解決する。
(2)走行可能な車両部20と、前記車両部20に設置され前記車両部20とともに移動しながらコンクリートを打設する型枠部70と、前記型枠部70に生コンクリートを供給する供給部40と、を備えたコンクリート版施工装置において、
前記型枠部70が車両部20の進行方向に平行な回転軸52に可動な状態で軸支されるとともに、前記型枠部70の角度を前記回転軸52を軸に変化させる可変手段54を有し、
さらに前記型枠部70は前記車両部20の左右の車輪22よりも内側の腹底部に設置され、前記型枠部70の側方の側枠体35に沿って上下方向にスライド移動し前記型枠部70の角度が変化した時に前記側枠体35下の間隙を閉塞する補助側枠体72を備え、上面が所定の傾斜角の路盤コンクリートを連続的に形成可能なことを特徴とするコンクリート版施工装置90を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)振動装置62を備え、型枠部50の前側に位置するとともに前記型枠部50とともに回動し、供給部40から供給された生コンクリートを振動させる振動室60を有することを特徴とする上記(1)記載のコンクリート版施工装置80a、80bを提供することにより、上記課題を解決する。
(4)振動装置62を備え、型枠部70の前側に位置するとともに前記型枠部70とともに回動し、供給部40から供給された生コンクリートを振動させる振動室60を有することを特徴とする上記(2)記載のコンクリート版施工装置90を提供することにより、上記課題を解決する。
)上記(1)または(3)に記載のコンクリート版施工装置80a、80bを用いたコンクリート版施工方法であって、
所定の勾配に整地された法面1に型枠部50を位置させる工程と、
供給部40に生コンクリートを供給しながら前記型枠部50を車両部20とともに前記法面1に沿って移動させ、さらに前記法面1の角度に応じて法面型枠部50aの角度を適宜調整し前記法面1に生コンクリートを連続的に打設する工程と、
を有することを特徴とするコンクリート版施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
)上記()または()に記載のコンクリート版施工装置90を用いたコンクリート版施工方法であって、
施工基盤に型枠部70を位置させる工程と、
供給部40に生コンクリートを供給しながら前記型枠部70を車両部20とともに移動させ、前記施工基盤上に生コンクリートを連続的に打設して路盤コンクリートを形成する工程と、
設計に応じて前記型枠部70の角度を変化させ前記施工基盤上に上面が所定の傾斜角の路盤コンクリートを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンクリート版施工方法を提供することにより、上記課題を解決する。
本発明に係るコンクリート版施工装置及びコンクリート版施工方法は、型枠部が回動可能なため、車両部を傾けることなく法面の角度バラつきへの対応や路盤コンクリートのカント形成を行うことができる。これにより、作業安全性の向上と傾斜角度の自由度の拡大とを図ることができる。
本発明に係る第1の形態のコンクリート版施工装置を示す図である。 本発明に係る第2の形態のコンクリート版施工装置を示す図である。 本発明に係る第1の形態のコンクリート版施工装置の型枠部の模式的な略断面図である。 本発明に係る第2の形態のコンクリート版施工装置の型枠部の模式的な略断面図である。 本発明に係る第1の形態のコンクリート版施工装置の延長型枠部及び角度スペーサを説明する図である。 本発明に係る第1、第2の形態のコンクリート版施工装置の型枠部の他の例を示す図である。 本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置を示す図である。 本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置の型枠部を説明する図である。 本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置の型枠部の動作を説明する図である。 従来のコンクリート版施工装置を示す図である。
本発明に係るコンクリート版施工装置80の実施の形態について図面に基づいて説明する。先ず、法面コンクリート舗装用の第1、第2の形態のコンクリート版施工装置80a、80bに関して説明する。ここで、図1(a)は本発明に係る第1の形態のコンクリート版施工装置80aを後方側から見た図であり、図1(b)は側面側(法面側)から見た図である。また、図2(a)は本発明に係る第2の形態のコンクリート版施工装置80bを後方側から見た図であり、図2(b)は側面側(法面側)から見た図である。尚、第1の形態のコンクリート版施工装置80aは路面1aから斜め下方に延びる法面1に対しコンクリート舗装を行うものであり、第2の形態のコンクリート版施工装置80bは路面1aから斜め上方に延びる法面1に対しコンクリート舗装を行うものである。尚、図中において従来のコンクリート版施工装置10と同様の部材に関しては同符号にて示す。
図1、図2に示す本発明に係るコンクリート版施工装置80a、80bは、走行と車体の上下動が可能な車両部20と、この車両部20の側方に設置された型枠部50と、この型枠部50に生コンクリートを供給する供給部40と、を備えている。そして、供給部40は上部にホッパ部42を有しており、ホッパ部42の上方にコンクリート供給装置12の供給端12aが位置する。
ここで、第1、第2の形態のコンクリート版施工装置80a、80bに好適な型枠部50の例を説明する。コンクリート版施工装置80a、80bに好適な型枠部50は、法面1にコンクリートを打設する法面型枠部50aと、路面1aにコンクリートを打設する路面型枠部50bとを有している。そして、第1の形態のコンクリート版施工装置80aの型枠部50では、法面型枠部50aが路面型枠部50bから斜め下方に向かって所定の角度で固定する。また、第2の形態のコンクリート版施工装置80bの型枠部50では、法面型枠部50aが路面型枠部50bから斜め上方に向かって所定の角度で固定する。よって、第1の形態のコンクリート版施工装置80aの型枠部50は全体として斜め下方に屈曲した形状を呈し、第2の形態のコンクリート版施工装置80bの型枠部50は全体として斜め上方に屈曲した形状を呈する。尚、法面型枠部50aと路面型枠部50bとの固定角度は一般的な法面1の角度とすることが好ましい。
そして、法面型枠部50a及び路面型枠部50bの底面がそれぞれ法面1、路面1aの施工面32となる。また、型枠部50の進行方向前面は前枠体34aにより閉塞され、路面型枠部50bの側面は側枠体34cにより閉塞される。また、法面型枠部50aの側面は側枠体34bにより閉塞される。これにより、施工面32の前面及び両側面は、前枠体34a、側枠体34b、34cによって閉塞され、後方(車両部20の進行方向後側)のみが開口する。また、型枠部50は車両部20の進行方向に平行な回転軸52に可動な状態で軸支される。そして、型枠部50と車両部20との間には型枠部50の角度を回転軸52を軸に変化させる可変手段54が固定される。これにより、型枠部50は可変手段54によって回転軸52を軸に回動し、その角度が変化する。尚、型枠部50の軸支は、車両部20の側方から接続部56を横方向に突出するように固定し、この接続部56に軸受58を設け、この軸受58に回転軸52を回転可能に嵌入して行うことが好ましい。
また、型枠部50を回動させる可変手段54に関しては特に限定は無いが、油圧シリンダ等の周知の伸縮部材を用いることが好ましい。この場合、伸縮部材の一端を接続部56側に固定し、他端を法面型枠部50a側に固定することが好ましい。そして、図1に示す第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは、伸縮部材である可変手段54が縮小動作すると法面型枠部50aが型枠部50と一体的に上側に回動し、法面型枠部50aと路面1aとのなす角が緩やかな方向に変化する。また、可変手段54が伸長動作すると法面型枠部50aが型枠部50と一体的に下側に回動し、法面型枠部50aと路面1aとのなす角が急峻な方向に変化する。また、図2に示す第2の形態のコンクリート版施工装置80bでは、可変手段54が縮小動作すると法面型枠部50aが型枠部50と一体的に下側に回動し、法面型枠部50aと路面1aとのなす角が緩やかな方向に変化する。また、可変手段54が伸長動作すると法面型枠部50aが型枠部50と一体的に上側に回動し、法面型枠部50aと路面1aとのなす角が急峻な方向に変化する。
次に、図3、図4に型枠部50の模式的な略断面図を示す。ここで、図3(a)は第1の形態のコンクリート版施工装置80aの型枠部50の模式的なX−X略断面図であり、図3(b)は型枠部50の側面側(法面側)からの模式的な略断面図である。また、図4は第2の形態のコンクリート版施工装置80bの型枠部50の模式的なX−X略断面図である。これら図1〜図4に示すように、型枠部50の前側には型枠部50の施工面32よりも高さの高い振動室60が路面型枠部50bと法面型枠部50aとに亘って設けられている。尚、この振動室60は型枠部50の一部を構成し可変手段54の動作により型枠部50とともに回動動作する。そして、この振動室60にはコンクリートバイブレータ等の周知の振動装置62が設けられる。また、振動室60には開口部64が形成され、この開口部64の上方に供給部40の供給口が位置する。尚、開口部64は基本的に型枠部50の最上部に設ける。従って、第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは開口部64を路面型枠部50b側の振動室60の上方に設ける。また、第2の形態のコンクリート版施工装置80bでは法面型枠部50aの最上部の振動室60の上方に設ける。これにより、コンクリート供給装置12から供給された生コンクリートは供給部40、開口部64を通して振動室60内に入り、振動装置62により高周波振動が加えられた後、施工面32側で成型される。尚、施工面32と振動室60とは斜面34dで接続することが生コンクリートの成型性の面から好ましい。
また、特に第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは、法面型枠部50aの先端に図5(a)に示す延長振動室63を備えた延長型枠部53を連結することが可能である。この場合、型枠部50の先端を閉塞する側枠体34bを取り外し、延長型枠部53を接続した上で、側枠体34bを延長型枠部53の先端に固定してこれを閉塞する。尚、延長型枠部53は法面1の長さに応じて複数個の連結が可能である。
さらに、第1の形態のコンクリート版施工装置80aの型枠部50では図5(b)に示すように、路面型枠部50bの下に角度スペーサ57を設置可能としても良い。この角度スペーサ57は施工面32aと、この施工面32aの内側の端面を閉塞する側枠体34c’とを有している。そして、この角度スペーサ57を用いることで、異なる角度の法面1に共通の型枠部50を使用することが可能となる。
またさらに、コンクリート版施工装置80a、80bの型枠部50は、例えば図6に例示するように、法面型枠部50aと路面型枠部50bとを別体として回転軸52aにより可動な状態で接続し、法面型枠部50aのみを回動可能としても良い。この構成では、路面型枠部50bは回動せず路面1aと略平行な状態を常に維持する。このため、法面型枠部50a側が回動しても路面型枠部50b側の側枠体34cは路面1aに接触せず、より自由度の高い角度調整が可能となる。尚、図6では上記の構成をコンクリート版施工装置80aの型枠部50に適用した例を示している。
次に、第1、第2の形態のコンクリート版施工装置80a、80bの動作及びこのコンクリート版施工装置80a、80bを用いた本発明に係るコンクリート版施工方法(法面コンクリート舗装方法)に関して説明を行う。尚、ここでは可変手段54として油圧シリンダを用いた例を説明する。
先ず、周知の手法によって法面1を予め設定された所定の勾配に整地し、破石等を敷設した後、転圧して締め固める。次に、接続部56を介して車両部20の側面に型枠部50を設置する。このとき、第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは、法面1の角度及び長さに応じて角度スペーサ57、延長型枠部53等を適宜接続する。また、第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは、これらの作業を車両部20の車高を上げ、且つ可変手段54により法面型枠部50aの先側を持ち上げた状態で行う事が好ましい。
ここで、従来のコンクリート版施工装置10は型枠部30が回動しないため、車両部20の車高を上げた状態でも法面型枠部が路面1aに接触する。従って、法面1上で上記の作業を行う必要がある。しかしながら、本発明に係る第1の形態のコンクリート版施工装置80aは法面型枠部50aを回動して先側を持ち上げることが可能なため、上記の設置作業を平坦な路面1a側で行うことができる。これにより、上記作業を安全かつ効率良く行うことができる。
次に、車両部20を法面1に沿うように移動させる。次に、図示しない操作装置により可変手段54を操作して法面型枠部50aを型枠部50ごと回動させ、法面型枠部50aの施工面32が法面1と略平行となる角度に調整する。また、車両部20の車高を適切な位置まで下げ、法面1を型枠部50で覆う。また、ホッパ部42の上方にコンクリートミキサー車等のコンクリート供給装置12の供給端12aが位置するよう固定する。そして、コンクリート供給装置12を動作させる。また、振動装置62を動作させる。
次に、コンクリート供給車両から生コンクリートをコンクリート供給装置12に供給する。これにより、コンクリート供給装置12は供給された生コンクリートを搬送しホッパ部42へと供給する。ホッパ部42に供給された生コンクリートは供給部40、開口部64を通って振動室60内に落下する。そして、振動室60に設置された振動装置62によって高周波振動が加えられる。これにより、生コンクリート内のセメントペースト及び細骨材が液状化して粗骨材の空隙等を埋め高密度化するとともに、均一に振動室60内に充填する。また、これと前後してコンクリート版施工装置80a、80bの車両部20が法面1に沿って例えば1.0m/min〜1.2m/min程度の速度で移動する。これにより、コンクリート版施工装置80a、80bの型枠部50も法面1に沿って移動し、振動室60内の高密度化した生コンクリートが法面1上で施工面32、側枠体34b、34cによって打設される。打設されたコンクリートは型枠部50の移動に伴って型枠部50の後方から排出する。そして、生コンクリートが供給されながら型枠部50が車両部20とともに法面1に沿って移動することで、整地された法面1上に所定の厚みのコンクリート舗装が連続的に形成されていく。尚、舗装したコンクリートには必要に応じて手作業によるポール穴の設置や目地形成等が行われる。
尚、法面1は均一な角度で整地することが理想的であるが、場所によって若干の角度バラつきが存在する。この角度バラつきに対し、本発明に係るコンクリート版施工装置80a、80bは可変手段54を適宜操作して型枠部50の角度を法面1の角度に沿うように変化させる。このため、従来のコンクリート版施工装置10のように車両部20を傾ける必要が無く、作業の安全性向上を図ることができる。尚、型枠部50の移動速度は上記のようにゆっくりであるため、移動しながらの角度調整が可能である。
上記のようにして、所定の区間の法面1へのコンクリート舗装が完了すると、コンクリート供給装置12は型枠部50への生コンクリートの供給を停止する。次に、車両部20を移動させコンクリート版施工装置80a、80bを法面1から離脱させる。この際、第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは車両部20の車高を上げるとともに、可変手段54により法面型枠部50aを型枠部50ごと上方向に回動して法面型枠部50aの先側を持ち上げる。そして、型枠部50の取り外し作業や各部の清掃等を行う。
ここで、従来のコンクリート版施工装置10は型枠部30が回動しないため、上記の取り外し作業を法面1上で行う必要があった。これに対し、第1の形態のコンクリート版施工装置80aは、上記のように法面型枠部50aの先側を持ち上げることで法面1からの離脱が可能であり、上記の作業を安全かつ効率良く行うことができる。尚、形成後のコンクリート舗装には必要に応じて養生剤等が散布され、時間経過とともに固化し、これにより、法面1のコンクリート舗装が完了する。
次に、施工基盤上に路盤コンクリートを形成する本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置90に関して説明する。ここで、図7(a)は本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置90を後方側から見た図であり、図7(b)は側面側から見た図である。
図7に示す本発明に係る第3の形態のコンクリート版施工装置90は、走行と車体の上下動が可能な車両部20と、この車両部20の左右の車輪22よりも内側の腹底部に設置された型枠部70と、この型枠部70に生コンクリートを供給する供給部40と、を備えている。尚、供給部40は上部にホッパ部42を有しており、ホッパ部42の上方にコンクリート供給装置12の供給端12aが位置する。
ここで、第3の形態のコンクリート版施工装置90に好適な型枠部70の例を図8を用いて説明する。ここで、図8(a)はコンクリート版施工装置90に好適な型枠部70を後方側から見た図であり、図8(b)は型枠部70の側面方向からの模式的な断面図である。図8に示す好適な型枠部70は、底面が施工面32となり、この施工面32の進行方向前側は前枠体34aにより閉塞され、両側面は側枠体35によって閉塞される。そして、施工面32の後方(車両部20の進行方向後側)のみが開口している。また、型枠部70は車両部20の進行方向に平行で且つ型枠部70の略中心に沿って設けられた回転軸52に可動な状態で軸支される。また、型枠部70には可変手段54が回転軸52を挟んで両側に設置される。そしてこの可変手段54の動作により、型枠部70は回転軸52を軸に左右両方向に回動し、これにより施工面32の角度が変化する。尚、型枠部70を回動させる可変手段54に特に限定は無いが、コンクリート版施工装置80a、80bと同様に油圧シリンダ等の周知の伸縮部材を用いることが好ましい。この場合、伸縮部材の一端を車両部20の底面側に固定し、他端を型枠部70の上面側に固定することが好ましい。
また、側枠体35は施工面32に対して蝶番35b等で回動可能に接続し、施工面32の角度が変化した場合でも側枠体35が常に略垂直方向を維持することが好ましい。この場合、側枠体35の上端を施工面32よりも上方に突出させ、この突出部に周知のシリンダ等の側枠体可変手段35aを接続して側枠体35の角度を調整可能とすることが好ましい。ただし、側枠体可変手段35aは上記の例に限定されるものではなく、クランクやリンク、シャフト等で機械的に構成しても良い。尚、側枠体35と施工面32との接続部分は生コンクリートが漏出しないよう密閉することが好ましい。
また、左右の側枠体35の外側には補助側枠体72が側枠体35に沿ってスライド可能に設けられる。また補助側枠体72には周知のシリンダ等の補助枠可変手段76が設けられ、型枠部70の角度に応じて補助側枠体72を上下動させる。尚、補助枠可変手段76は上記の例に限定されるものではなく、クランクやリンク、シャフト等で機械的に構成しても良い。そして、補助側枠体72は型枠部70の回動によって生じる側枠体35と施工基盤との間の間隙を閉塞する機能を有する。
また、型枠部70の前側には型枠部70の施工面32よりも高さの高い振動室60が設けられ、この振動室60は型枠部70の一部を構成し可変手段54の動作により型枠部50とともに回動動作する。そして、この振動室60にはコンクリートバイブレータ等の周知の振動装置62が設けられる。また、振動室60の略中央部上方には開口部64が形成され、この開口部64の上に供給部40の供給口が位置する。これにより、コンクリート供給装置12から供給された生コンクリートは供給部40、開口部64を通して振動室60内に入り、振動装置62により高周波振動が加えられた後、施工面32側で成型される。
次に、第3の形態のコンクリート版施工装置90の動作及びこの第3の形態のコンクリート版施工装置90を用いた本発明に係るコンクリート版施工方法(路盤コンクリート形成方法)に関して説明を行う。尚、ここでは周知の手法によって構築された鉄道の橋梁、高架橋等を施工基盤とし、この施工基盤上に路盤コンクリートを形成する例を説明する。また、ここでは可変手段54、側枠体可変手段35a、補助枠可変手段76として油圧シリンダを用いた例を説明する。
先ず、施工基盤上の所定の位置(路盤コンクリートの形成位置)に型枠部70が来るよう車両部20を移動させる。このとき、車両部20の位置及び移動経路はGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を用いた位置制御システムによって把握し誘導することが好ましい。
次に、車両部20の車高を適切な位置まで下げ、路盤コンクリートの形成位置を型枠部70で覆う。また、ホッパ部42の上方にコンクリート供給装置12の供給端12aが位置するよう固定する。そして、コンクリート供給装置12を動作させる。また、振動装置62を動作させる。
次に、コンクリート供給車両から生コンクリートをコンクリート供給装置12に供給する。これにより、コンクリート供給装置12は供給された生コンクリートを搬送しホッパ部42へと供給する。ホッパ部42に供給された生コンクリートは供給部40、開口部64を通って振動室60内に落下する。そして、振動室60に設置された振動装置62によって高周波振動が加えられる。これにより、生コンクリート内のセメントペースト及び細骨材が液状化して粗骨材の空隙等を埋め高密度化するとともに、均一に振動室60内に充填する。また、これと前後して車両部20が予め設定された経路に沿って例えば1.0m/min〜1.2m/min程度の速度で移動する。この時の車両部20の位置の把握と移動方向の調整は前述のGPSを用いた位置制御システムで行う事が好ましい。この車両部20の移動により型枠部70が移動し、振動室60内の高密度化した生コンクリートが施工基盤上の所定の位置に路盤コンクリートとして成型される。そして、成型された路盤コンクリートは型枠部70の移動に伴って型枠部70の後方から排出する。これにより、施工基盤上に路盤コンクリートが連続的に形成されていく。
次に、カーブ部分等で路盤コンクリートがカントを要する場合、作業者はカントの開始位置において図示しない操作装置を介して可変手段54を操作する。これにより、図9に示すように、内周側(図中左側)の可変手段54が徐々に伸長動作するとともに、これと連動して外周側(図中右側)の可変手段54が同量縮小動作する。また、型枠部70の内周側が下降した分、車両部20の車高が上昇する。これにより、型枠部70は内周側の側枠体35が施工基盤と接したまま回転軸52を軸に徐々に回動し施工面32の角度が変化する。また型枠部70の回動と連動して内周側の側枠体可変手段35aが所定量縮小動作するとともに、外周側の側枠体可変手段35aが所定量伸長動作する。これにより、左右の側枠体35は型枠部70の回動によらず常に略垂直状態を維持する。これにより、形成される路盤コンクリートの側面はカントの有無に関わらず常に略垂直となる。さらに、外周側の補助枠可変手段76が所定量伸長して補助側枠体72を下方にスライド移動させる。この補助側枠体72のスライド移動により、型枠部70の回動によって外周側の側枠体35と施工基盤との間に生じる間隙は閉塞され、この間隙からの生コンクリートの漏出は防止される。尚、型枠部70の移動速度は上記のようにゆっくりであるため、移動しながらの角度変化が可能であり、これにより路盤コンクリートの上面は徐々に傾斜して所定のカントを有する路盤コンクリートが連続的に形成される。このようにして形成された路盤コンクリートには必要に応じて養生剤等が散布され、時間経過とともに固化し、これにより、路盤コンクリートが完成する。そして、この路盤コンクリート上には鉄道線路用軌道スラブを介して鉄道のレールが敷設される。
以上のように、本発明に係るコンクリート版施工装置80a、80b、90及び、これらコンクリート版施工装置80a、80b、90を用いたコンクリート版施工方法では、型枠部50、70が車両部20に対して回動する。このため、法面コンクリート舗装においては法面1の角度バラつきに応じて型枠部50の角度を変化させることができる。これにより、法面1に角度バラつきが存在した場合でも、車両部20を傾けることなく、略均一な厚みで法面1のコンクリート舗装を行うことができる。また、特に路面1aから斜め下方に延びる法面1にコンクリート舗装を行う第1の形態のコンクリート版施工装置80aでは、型枠部50を上方に回動させることで、型枠部50を取付けたまま法面1への配置と離脱とが可能となる。このため、型枠部50の設置、分解、清掃作業等を平らな路面1a側で行う事が可能となり、これら作業の安全性と作業性の向上を図ることができる。
また、路盤コンクリート形成においては設計されたカントに応じて型枠部70の角度を変化させる。これにより、上面が所定の角度に傾斜したカントを有する路盤コンクリートを(カントの無い)直線部分から連続して形成することができる。
尚、本例で示したコンクリート版施工装置80a、80b、90、型枠部50、70等の各部の構成、寸法、機構、及びコンクリート版施工方法の手順等は一例であるから上記の例に限定されるわけでは無く、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
1 法面
1a 路面
20 車両部
22 車輪
35 側枠体
40 供給部
50、70 型枠部
72 補助側枠体
50a 法面型枠部
50b 路面型枠部
52 回転軸
54 可変手段
60 振動室
62 振動装置
80a、80b、90 コンクリート版施工装置

Claims (6)

  1. 走行可能な車両部と、前記車両部に設置され前記車両部とともに移動しながらコンクリートを打設する型枠部と、前記型枠部に生コンクリートを供給する供給部と、を備えたコンクリート版施工装置において、
    前記型枠部が車両部の進行方向に平行な回転軸に可動な状態で軸支されるとともに、前記型枠部の角度を前記回転軸を軸に変化させる可変手段を有し、
    さらに前記型枠部は、前記車両部の側方に設置されるとともに、法面上にコンクリートを打設する法面型枠部と前記法面型枠部の上側もしくは下側に設けられ略水平な路面上にコンクリートを打設する路面型枠部とを有することを特徴とするコンクリート版施工装置。
  2. 走行可能な車両部と、前記車両部に設置され前記車両部とともに移動しながらコンクリートを打設する型枠部と、前記型枠部に生コンクリートを供給する供給部と、を備えたコンクリート版施工装置において、
    前記型枠部が車両部の進行方向に平行な回転軸に可動な状態で軸支されるとともに、前記型枠部の角度を前記回転軸を軸に変化させる可変手段を有し、
    さらに前記型枠部は前記車両部の左右の車輪よりも内側の腹底部に設置され、前記型枠部の側方の側枠体に沿って上下方向にスライド移動し前記型枠部の角度が変化した時に前記側枠体下の間隙を閉塞する補助側枠体を備え、上面が所定の傾斜角の路盤コンクリートを連続的に形成可能なことを特徴とするコンクリート版施工装置。
  3. 振動装置を備え、型枠部の前側に位置するとともに前記型枠部とともに回動し、供給部から供給された生コンクリートを振動させる振動室を有することを特徴とする請求項1記載のコンクリート版施工装置。
  4. 振動装置を備え、型枠部の前側に位置するとともに前記型枠部とともに回動し、供給部から供給された生コンクリートを振動させる振動室を有することを特徴とする請求項2記載のコンクリート版施工装置。
  5. 請求項1または請求項3に記載のコンクリート版施工装置を用いたコンクリート版施工方法であって、
    所定の勾配に整地された法面に型枠部を位置させる工程と、
    供給部に生コンクリートを供給しながら前記型枠部を車両部とともに前記法面に沿って移動させ、さらに前記法面の角度に応じて法面型枠部の角度を適宜調整し前記法面に生コンクリートを連続的に打設する工程と、
    を有することを特徴とするコンクリート版施工方法。
  6. 請求項または請求項に記載のコンクリート版施工装置を用いたコンクリート版施工方法であって、
    施工基盤に型枠部を位置させる工程と、
    供給部に生コンクリートを供給しながら前記型枠部を車両部とともに移動させ、前記施工基盤上に生コンクリートを連続的に打設して路盤コンクリートを形成する工程と、
    設計に応じて前記型枠部の角度を変化させ前記施工基盤上に上面が所定の傾斜角の路盤コンクリートを形成する工程と、
    を有することを特徴とするコンクリート版施工方法。
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