JP7221346B2 - 加飾成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、加飾成形体に関する。
加飾突部が形成された加飾面を有する合成樹脂製の成形体と、加飾突部の表面に貼り付けられたラベルと、を備える加飾成形体が知られている。加飾成形体は一般に、ラベルがセットされた金型内で、成形体を成形するのと同時に、ラベルが加飾突部の表面に貼り付けられることで形成される。
この種の加飾成形体として、例えば下記特許文献1に示されるように、加飾突部の高さを低くしたりすること等により、製造時に、ラベルのうち加飾突部の表面に位置する部分が破れるのを抑制した構成が知られている。
特開2017-213746号公報
しかしながら、前記従来の加飾成形体では、製造時に、ラベルのうち加飾突部の表面に位置する部分が破れるのを抑えることに改善の余地があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、製造時に、ラベルのうち加飾突部の表面に位置する部分に破れが生ずるのを抑制することができる加飾成形体を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の加飾成形体は、加飾突部が形成された加飾面を有する合成樹脂製の成形体と、前記加飾突部の表面に貼り付けられたラベルと、を備える加飾成形体であって、前記加飾突部の表面は、前記加飾面から立ち上がる左右一対の側面と、前記側面の上端同士を左右方向に連結する頂面と、を備え、前記頂面は、上方に向けて突の曲面状に形成され、前記側面は、左右方向の内側に向けて窪む曲面状に形成され、左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径、および前記側面の曲率半径のうちの大きい方は小さい方の1.6倍以下とされ、左右方向に沿う断面視における前記加飾突部の表面の全長は、左右一対の前記側面の下端同士の左右方向に沿う距離の1.4倍未満とされ、左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径は、1.0mmとされるとともに、前記側面の曲率半径は、0.625mm以上0.7mm以下とされ、左右方向に沿う断面視における前記加飾突部の表面の全長は、4.0mm以上4.424mm以下とされ、左右一対の前記側面の下端同士の左右方向に沿う距離は、3.16mmとされ、前記ラベルのうち、前記加飾突部の表面に位置する部分に生ずる引張ひずみが1.4未満となっていることを特徴とする。
この発明によれば、加飾突部の頂面が上方に向けて突の曲面状に形成されていることから、金型内でラベルをインサート品として成形体を成形する際、ラベルのうち、加飾突部の表面に位置する部分に、頂面部分を含む全域にわたって引張力が生じ、頂面部分の上端部に応力が集中することとなる。
そして、左右方向に沿う断面視における加飾突部の表面の全長が、左右一対の側面の下端同士の左右方向に沿う距離の1.4倍未満となっているので、ラベルのうち、加飾突部の表面に位置する部分に生ずる引張ひずみを1.4未満に抑えることが可能になり、左右方向に沿う断面視において、頂面の曲率半径、および側面の曲率半径のうちの大きい方が、小さい方の1.6倍以下となっていて、頂面の曲率半径と側面の曲率半径との差が小さく抑えられることと相俟って、加飾成形体の製造時に、ラベルの頂面部分の上端に応力が集中するのを抑えることができる。したがって、加飾成形体の製造時に、ラベルのうち、加飾突部の表面に位置する部分に破れが生ずるのを抑制することができる。
ここで、左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径が、前記側面の曲率半径の1.6倍以下となってもよい。
この場合、加飾成形体の製造時に、ラベルの頂面部分の上端に生ずる応力を確実に抑えることができる。
また、前記加飾突部の高さは、1.3mm未満となってもよい。
この場合、前述の作用効果が確実に奏功される。
本発明によれば、製造時に、ラベルのうち、加飾突部の表面に位置する部分に破れが生ずるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る加飾成形体を備えるコンパクト容器の上面図である。 図1に示すコンパクト容器の2-2線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の3-3線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の4-4線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の5-5線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の6-6線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の7-7線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の8-8線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の9-9線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の10-10線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の11-11線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の12-12線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の13-13線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の14-14線矢視断面図である。 図1に示す加飾成形体の15-15線矢視断面図である。 本発明の比較例に係る加飾成形体の上面図である。 図16に示す加飾成形体の17-17線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の18-18線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の19-19線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の20-20線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の21-21線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の22-22線矢視断面図である。 図16に示す加飾成形体の23-23線矢視断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る加飾成形体1は、図1および図2に示されるように、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15が形成された加飾面12を有する合成樹脂製の成形体13と、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面に貼り付けられたラベル14と、を備える。図示の例では、加飾成形体1は、コンパクト容器51の蓋体52が備える天板となっている。
コンパクト容器51は、内容物が充填された中皿53、および不図示の塗布具が内側に収容される容器本体55を備え、蓋体52は、容器本体55にヒンジ部56を介して連結されている。
容器本体55は、偏平な有底筒状に形成されている。
以下、容器本体55の中心軸線Oに沿う軸方向の蓋体52側を上側といい、容器本体55の底部側を下側という。軸方向から見た平面視において、中心軸線Oに対してヒンジ部56が位置する側を後方といい、その逆向きを前方という。前記平面視において、前後方向に直交する方向を左右方向という。
蓋体52は、容器本体55の上端開口部を開放可能に閉塞する蓋本体58を備える。蓋本体58の平面視形状は、左右方向に延びる前後一対の辺部と、前後方向に延びる左右一対の辺部と、を備える矩形状となっている。図示の例では、蓋本体58の平面視形状は、左右方向に長い長方形状となっている。蓋本体58の上面に、外周縁部を除く全域にわたって窪み部が形成されており、この窪み部の内側に加飾成形体1が配置されている。蓋本体58の下面に鏡58aが配設されている。蓋本体58の後端部における左右方向の中央部に、下方に向けて突出するヒンジ脚部56aが形成されている。蓋本体58の前端部における左右方向の中央部に、下方に向けて突出する蓋係合突部58bが形成されている。
容器本体55の平面視形状は、蓋本体58と同様に、左右方向に延びる前後一対の辺部と、前後方向に延びる左右一対の辺部と、を備える矩形状となっている。図示の例では、容器本体55の平面視形状は、蓋本体58と同じ形状で同等の大きさとなっている。容器本体55の後端部における左右方向の中央部には、軸方向に貫き、かつ後方に向けて開口するヒンジ凹部56bが形成されている。ヒンジ凹部56bの内側に、蓋体52のヒンジ脚部56aが配置されている。ヒンジ凹部56bを画成する内面のうちの左右方向を向く両端面、およびヒンジ脚部56aの表面のうちの左右方向を向く両端面には、左右方向に延びる軸受孔が各別に形成されている。これらの軸受孔に軸部56cが挿入されることにより、蓋体52が、容器本体55に対して軸部56c回りに上方に向けて回動可能に連結されている。すなわち、ヒンジ部56は、蓋体52のヒンジ脚部56a、容器本体55のヒンジ凹部56b、および軸部56cを備えている。
容器本体55の底壁における前端部に、上方に向けて突出するガイド突部55aが形成されている。ガイド突部55aの上面は、前方から後方に向かうに従い漸次、上方に向けて延びている。ガイド突部55aの後端部には、上方に向けて突出し、蓋係合突部58bに蓋係合突部58bの上方から離脱可能に係合する容器係合突部55bが形成されている。
容器本体55の周壁の前端部における左右方向の中央部には、前後方向に貫き、かつ上方に向けて開口する凹欠き部が形成されており、この凹欠き部にプッシュピース57が、前方付勢状態で後方に移動可能に配設されている。プッシュピース57の後端面は、容器本体55の周壁から外部に露呈している。プッシュピース57には、後方に向けて突出してガイド突部55aの上面を後方に向けて摺動するとともに、軸方向に弾性変形可能に形成された突上げ突片57aが形成されている。突上げ突片57aは、プッシュピース57の後方移動に伴って、ガイド突部55aの上面を摺動し上方に向けて変形することで、蓋係合突部58bを突き上げて容器係合突部55bを上方に乗り越えさせる。これにより、蓋体52の容器本体55に対するヒンジ部56回りの上方に向けた回動が許容される。
加飾成形体1の成形体13は、板状に形成され、その平面視形状は、容器本体55および蓋体52と同様に、左右方向に延びる前後一対の辺部と、前後方向に延びる左右一対の辺部と、を備える矩形状となっている。図示の例では、加飾成形体1の平面視形状は、左右方向に長い長方形状となっている。成形体13は、例えばポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、若しくはポリスチレン等により形成される。
成形体13の上面が、このコンパクト容器51の外部に露呈して外部から視認可能な加飾面12となっている。加飾面12に、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15が複数ずつ形成されている。第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15は、蓋本体58よりも上方に位置している。成形体13の下面は全域にわたって平坦になっている。成形体13の厚さは、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15を除く部分で、約1.5mmとなっている。
第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面は、加飾面12から立ち上がる左右一対の側面25と、側面25の上端同士を左右方向に連結する頂面26と、を備える。
まず、第1加飾突部A3~A13について説明する。
図3~図13に示されるように、第1加飾突部A3~A13は、左右対称の形状に形成されている。第1加飾突部A3~A13の頂面26は、左右方向に延びる平坦面となっている。第1加飾突部A3~A13の側面25は、加飾面12側から上方に向かうに従い漸次、左右方向の内側に向けて延びる傾斜平面となっている。側面25の加飾面12に対する傾斜角度θは、例えば40°以上60°以下とされ、好ましくは45°以上50°以下となっている。
第1加飾突部A3~A13の側面25における加飾面12との接続部分(以下、下接続部分という)27は凹曲面状に形成されている。第1加飾突部A3~A13の側面25における頂面26との接続部分(以下、上接続部分という)28は突曲面状に形成されている。左右方向に沿う第1加飾突部A3~A13の断面視において、下接続部分27の曲率半径r1は、上接続部分28の曲率半径r2より大きい。
そして本実施形態では、左右方向に沿う第1加飾突部A3~A13の断面視における側面25の長さ(以下、実長さという)は、側面25における左右方向の大きさL1の1.4倍未満、好ましくは1.35倍以下となっている。
側面25における左右方向の大きさL1は、側面25の実長さより小さく、かつ第1加飾突部A3~A13の高さh1より大きい。側面25における左右方向の大きさL1は、例えば0.80mm以上2.30mm以下とされ、好ましくは0.84mm以上1.79mm以下となっている。側面25の実長さは、例えば1.00mm以上3.10mm以下とされ、好ましくは1.07mm以上2.38mm以下となっている。
第1加飾突部A3~A13の高さh1は、頂面26における左右方向の大きさw1の15.3倍以下とされ、好ましくは1.9倍未満、さらに好ましくは1.81倍以下となっている。
第1加飾突部A3~A13の高さh1は、例えば0.5mm以上2.5mm以下とされ、好ましくは0.6mm以上1.5mm以下となっている。頂面26における左右方向の大きさw1は、例えば0.10mm以上1.0mm以下、好ましくは0.13mm以上0.83mm以下となっている。
ここで、第1加飾突部A3~A13の主要寸法を表1に示す。
Figure 0007221346000001
第1加飾突部A3、A4、A5、A10は、頂面26の左右方向の大きさw1を0.83mmに、側面25の傾斜角度θを45°にそれぞれ統一したうえで、他の寸法を互いに異ならせた実施例であり、第1加飾突部A6~A9は、頂面26の左右方向の大きさw1を0.83mmに、側面25の傾斜角度θを50°にそれぞれ統一したうえで、他の寸法を互いに異ならせた実施例であり、第1加飾突部A11、A12、A13は、頂面26の左右方向の大きさw1を0.13mmに、側面25の傾斜角度θを45°にそれぞれ統一したうえで、他の寸法を互いに異ならせた実施例である。
このうち、第1加飾突部A3~A9では、側面25における左右方向の大きさL1が、0.84mm以上1.79mm以下とされ、側面25の実長さが、1.07mm以上2.38mm以下とされ、高さh1が、0.6mm以上1.5mm以下とされ、かつ頂面26における左右方向の大きさw1の1.9倍未満となっている。
次に、第2加飾突部A14、A15について説明する。
図14および図15に示されるように、第2加飾突部A14、A15は左右対称の形状に形成されている。第2加飾突部A14、A15の頂面26は、上方に向けて突の曲面状に形成されている。第2加飾突部A14、A15の側面25は、左右方向の内側に向けて窪む曲面状に形成されている。
そして本実施形態では、左右方向に沿う第2加飾突部A14、A15の断面視において、頂面26の曲率半径R1、および側面25の曲率半径R2のうちの大きい方は、小さい方の1.6倍以下となっている。
図示の例では、頂面26の曲率半径R1が、側面25の曲率半径R2より大きく、側面25の曲率半径R2の1.6倍以下となっている。頂面26の軸方向の大きさは、側面25の軸方向の大きさより大きく、例えば側面25の軸方向の大きさの2倍以上となっている。頂面26の曲率半径R1は、側面25の左右方向の大きさより大きい。頂面26の曲率半径R1は、第2加飾突部A14、A15の高さh2より小さい。
頂面26の曲率半径R1は、約1.0mmとなっている。側面25の曲率半径R2は、例えば0.6mm以上0.7mm以下とされ、好ましくは0.64mm以上0.69mm以下となっている。頂面26の曲率半径R1は、側面25の曲率半径R2の1.43倍以上1.60倍以下とされ、好ましくは1.45倍以上1.56倍以下となっている。第2加飾突部A14、A15の高さh2は、1.3mm未満とされ、好ましくは1.0mm以上1.3mm未満、さらに好ましくは1.1mm以上1.2mm以下となっている。
左右方向に沿う断面視における第2加飾突部A14、A15の表面の全長(以下、実長さという)は、左右一対の側面25の下端同士の左右方向に沿う距離L2の1.4倍未満となっている。前記距離L2の半分は、第2加飾突部A14、A15の高さh2、および頂面26の曲率半径R1より大きい。
第2加飾突部A14、A15の実長さは、例えば4.0mm以上4.5mm以下とされ、好ましくは4.10mm以上4.26mm以下となっている。前記距離L2は、約3.16mmとなっている。
ここで、第2加飾突部A14、A15の主要寸法を表2に示す。第2加飾突部A14、A15は、頂面26の左右方向の大きさw2を2mmに、頂面26の曲率半径R1を1mmに、前記距離L2を3.16mmにそれぞれ統一したうえで、他の寸法を互いに異ならせた実施例である。
Figure 0007221346000002
ラベル14は、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面を含む加飾面12の全域にわたって一体に貼り付けられている。ラベル14は、基材層と金属薄膜層とを備える。ラベル14の厚さは、第1加飾突部A3~A13および第2加飾突部A14、A15の各高さh1、h2より薄く、例えば50μm以上150μm以下、好ましくは75μm以上125μm以下となっている。基材層は、例えば延伸PET等により形成され、金属薄膜層は、例えば真空蒸着法若しくはスパッタリング法等により形成される。金属薄膜層は、例えばアルミニウム合金等により形成される。
以上のように構成された加飾成形体1は、ラベル14がセットされた金型内で、成形体13を成形するのと同時に、ラベル14が成形体13の加飾面12に貼り付けられることで形成される。成形体13は、例えば射出成形、シート成形、若しくはブロー成形等により形成される。
ここで、加飾成形体1の製造時に、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面に位置する部分(以下、対応部分という)が、金型の内面において、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15を成形する凹部に、合成樹脂材料とともに進入することにより、ラベル14の対応部分に引張力が生ずる。
以上説明したように、本実施形態による加飾成形体1によれば、第1加飾突部A3~A13の頂面26が、左右方向に延びる平坦面となっていることから、金型内でラベル14をインサート品として成形体13を成形する際、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13の頂面26に位置する部分(以下、頂面部分という)には引張力が実質的に生じない一方、第1加飾突部A3~A13の側面25に位置する部分(以下、側面部分という)に引張力が生じ、第1加飾突部A3~A13の側面25と頂面26との接続部分に位置する部分(以下、角部分という)に応力が集中することとなる。
そして、第1加飾突部A3~A13の側面25の実長さが、側面25における左右方向の大きさL1の1.4倍未満となっているので、ラベル14のうち、引張力が生ずる側面部分の引張ひずみを1.4未満に抑えることが可能になり、第1加飾突部A3~A13の高さh1が、頂面26における左右方向の大きさw1の15.3倍以下となっていることと相俟って、加飾成形体1の製造時に、ラベル14のうち、応力が集中する角部分に生ずる応力を抑えることができる。したがって、加飾成形体1の製造時に、ラベル14のうち第1加飾突部A3~A13の表面に位置する部分に破れが生ずるのを抑制することができる。
また、第1加飾突部A3~A9では、高さh1が、頂面26における左右方向の大きさw1の1.9倍未満となっているので、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A9の側面25と頂面26との接続部分に位置する角部分に生ずる応力を確実に抑えることができる。
また、第1加飾突部A3~A9、A11~A13では、高さh1が1.5mm以下となっているので、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A9、A11~A13の表面に位置する部分に破れが生ずるのを確実に抑制することができる。
また、第2加飾突部A14、A15の頂面26が上方に向けて突の曲面状に形成されていることから、金型内でラベル14をインサート品として成形体13を成形する際、ラベル14のうち、第2加飾突部A14、A15の表面に位置する部分に、頂面部分を含む全域にわたって引張力が生じ、頂面部分の上端部に応力が集中することとなる。
そして、第2加飾突部A14、A15の実長さが、前記距離L2の1.4倍未満となっているので、ラベル14のうち、第2加飾突部A14、A15の表面に位置する部分に生ずる引張ひずみを1.4未満に抑えることが可能になり、左右方向に沿う断面視において、頂面26の曲率半径R1、および側面25の曲率半径R2のうちの大きい方が、小さい方の1.6倍以下となっていて、頂面26の曲率半径R1と側面25の曲率半径R2との差が小さく抑えられることと相俟って、加飾成形体1の製造時に、ラベル14の頂面部分の上端に応力が集中するのを抑えることができる。したがって、加飾成形体1の製造時に、ラベル14のうち、第2加飾突部A14、A15の表面に位置する部分に破れが生ずるのを抑制することができる。
また、左右方向に沿う断面視において、第2加飾突部A14、A15の頂面26の曲率半径R1が、側面25の曲率半径R2の1.6倍以下となっているので、加飾成形体1の製造時に、ラベル14の頂面部分の上端に生ずる応力を確実に抑えることができる。
また、第2加飾突部A14、A15の高さh2が、1.3mm未満となっているので、前述の作用効果が確実に奏功される。
次に、以上説明した作用効果についての検証試験について説明する。
実施例として、図1~図15に示されるような加飾成形体1を採用し、比較例として、図16~図23に示されるような加飾成形体100を採用した。
比較例の加飾成形体100では、成形体13の加飾面12に、第3加飾突部B17、および第4加飾突部B18~B23が形成されている。
第3加飾突部B17は、表1に示されるように、第1加飾突部A3~A13のうちのA11~A13に対して、高さh1、側面25の実長さ、および側面25の左右方向の大きさL1が異なり、第3加飾突部B17の高さh1は、頂面26における左右方向の大きさw1の15.38倍となっている。
第4加飾突部B18~B23は、表2に示されるように、第2加飾突部A14、A15に対して、少なくとも側面25の曲率半径R2が異なっている。
そして、第4加飾突部B18、B20における側面25の曲率半径R2は、頂面26の曲率半径R1の2.40倍とされ、第4加飾突部B19、B21における側面25の曲率半径R2は、頂面26の曲率半径R1の2.00倍とされ、第4加飾突部B22における頂面26の曲率半径R1は、側面25の曲率半径R2の1.64倍とされ、第4加飾突部B23における頂面26の曲率半径R1は、側面25の曲率半径R2の1.69倍となっている。すなわち、第4加飾突部B18~B23における頂面26の曲率半径R1と側面25の曲率半径R2との比率は、1.6より大きくなっている。
そして、実施例、および比較例の各加飾成形体1、100を、同一のラベル14を用いて、同一の成形条件で射出成形により形成したときに、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13、第2加飾突部A14、A15、第3加飾突部B17、および第4加飾突部B18~B23の各表面に位置する部分に、破れが生じているか否かを目視により確認した。
ラベル14として、厚さが75μmの延伸PETからなる基材層と、基材層に蒸着されたアルミニウム合金製の金属薄膜層と、を備える構成を採用した場合、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A9の表面に位置する部分でのみ破れが生じず、他の加飾突部A10~A15、B17~B23の表面に位置する部分では、破れが生じたことが確認された。
ラベル14として、厚さが50μmの延伸PETからなる基材層と、基材層に蒸着されたアルミニウム合金製の金属薄膜層と、を備える層が2つ積層されてなる構成を採用した場合、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面に位置する部分では破れが生じず、第3加飾突部B17、および第4加飾突部B18~B23の各表面に位置する部分で、破れが生じたことが確認された。
ラベル14として、厚さが75μmの延伸PETからなる基材層と、基材層に蒸着されたアルミニウム合金製の金属薄膜層と、を備える第1層、並びに、厚さが38μmの延伸PETからなる基材層が積層されてなる構成を採用した場合、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面に位置する部分では破れが生じず、第3加飾突部B17、および第4加飾突部B18~B23の各表面に位置する部分で、破れが生じたことが確認された。
ラベル14として、厚さが50μmの延伸PETからなる基材層と、基材層に蒸着されたアルミニウム合金製の金属薄膜層と、を備える第1層、並びに、厚さが75μmの延伸PETからなる基材層が積層されてなる構成を採用した場合、ラベル14のうち、第1加飾突部A3~A13、および第2加飾突部A14、A15の各表面に位置する部分では破れが生じず、第3加飾突部B17、および第4加飾突部B18~B23の各表面に位置する部分で、破れが生じたことが確認された。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、加飾成形体1として、コンパクト容器51の蓋体52が備える天板を示したが、例えばキャップの頂壁、若しくは容器本体の側壁等にも適用可能であり、一般に美観に優れた外観が求められる、化粧料等が充填される容器の一部に適用してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 加飾成形体
12 加飾面
13 成形体
14 ラベル
25 側面
26 頂面
A3~A13 第1加飾突部(加飾突部)
A14、A15 第2加飾突部(加飾突部)
h1 第1加飾突部の高さ
h2 第2加飾突部の高さ
L1 側面の左右方向の大きさ
L2 距離
R1 頂面の曲率半径
R2 側面の曲率半径
w1、w2 頂面の左右方向の大きさ

Claims (3)

  1. 加飾突部が形成された加飾面を有する合成樹脂製の成形体と、前記加飾突部の表面に貼り付けられたラベルと、を備える加飾成形体であって、
    前記加飾突部の表面は、前記加飾面から立ち上がる左右一対の側面と、前記側面の上端同士を左右方向に連結する頂面と、を備え、
    前記頂面は、上方に向けて突の曲面状に形成され、
    前記側面は、左右方向の内側に向けて窪む曲面状に形成され、
    左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径、および前記側面の曲率半径のうちの大きい方は小さい方の1.6倍以下とされ、
    左右方向に沿う断面視における前記加飾突部の表面の全長は、左右一対の前記側面の下端同士の左右方向に沿う距離の1.4倍未満とされ、
    左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径は、1.0mmとされるとともに、前記側面の曲率半径は、0.625mm以上0.7mm以下とされ、
    左右方向に沿う断面視における前記加飾突部の表面の全長は、4.0mm以上4.424mm以下とされ、左右一対の前記側面の下端同士の左右方向に沿う距離は、3.16mmとされ、
    前記ラベルのうち、前記加飾突部の表面に位置する部分に生ずる引張ひずみが1.4未満となっていることを特徴とする加飾成形体。
  2. 左右方向に沿う断面視において、前記頂面の曲率半径が、前記側面の曲率半径の1.6倍以下となっていることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形体。
  3. 前記加飾突部の高さは、1.3mm未満となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の加飾成形体。
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