JP5201906B2 - 樹脂製封入容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収容する胴部を備えた樹脂製封入容器に関する。
内容物を収容する胴部を備えた封入容器として、樹脂製のものが多用され、例えば、芳香剤に代表される揮散性薬剤、飲料、食品、調味料、薬品等、様々な内容物の封入に使用されている。樹脂製封入容器は、強度が高く、軽量であり、デザイン性にも優れているが、その反面、内容物を封入した後の保管、輸送、展示、消費者が購入した後の保存等の流通保管過程において極めて少量ずつではあるが、容器壁を通じて内容物中の気化成分を放出する性質がある。その結果、流通保管過程での時間経過と共に、内容量がごく僅かずつ減少し、容器内の減圧により容器壁が凹入するように変形するという問題を引き起こす。この問題は、内容物が液体、ゲルの他、揮散性分を有する固体や粒状物の場合にも生じ、芳香剤(消臭剤を含む)等の揮散性薬剤の場合に特に影響が大きい。
これに対処するため、容器壁の一部に平面状部分や凹状部分を設けたり、これらの部分に補強リブを設けたりすることにより、容器内に減圧が生じたときに、容器の変形をこれらの部分に集中させ、容器全体としての外観において凹入を目立たなくする構造が知られている(例えば、特許文献1、2,3参照)。
実開昭57−126309号公報 特開昭62−52032号公報 実開平4−13509号公報
このような変形集中部は、或る程度大きな面積をもたないと、十分に減圧を吸収できないため、容器のデザイン上の正面等、目立つ部分にも設けられる傾向にあった。その結果、デザイン性が損なわれたり、デザインの自由度が減少するという問題を生じていた。
また、容器を手で把持する際には、容器の正面等の広い面に指を当てがって把持することが多く、このような広い面に変形集中部が設けられていると、把持時にその部分がへこんだ状態となる。これでは、容器の堅牢性が乏しく、商品価値を低下させてしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、内容物封入後の内部減圧による外観上の変形を目立たなくするとともにデザイン性及びデザインの自由度に優れ、把持時の堅牢性の高い樹脂製封入容器を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、内容物を収容する胴部を備え、前記胴部における上下方向に延びる側壁は、1又は2以上の主要面と該主要面以外の囲繞面とを有し、前記主要面は全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされ、前記囲繞面は少なくとも一つの調圧面を備えていることを特徴とする樹脂製封入容器を提供するものである。
本発明において、主要面は、装飾性や表示機能等のデザイン上において主要部となる面の他、手で把持される際に堅牢性を有することが特に望まれる面を意味する。囲繞面は、デザイン上の主要度が主要面より低い場合の他、手で把持される頻度や可能性が主要面より低い面、或いは、把持される際の堅牢性が低い場合の問題が主要面より小さい面を意味する。主要面が相互に対向する正面部及び裏面部からなる場合は、裏面部は、正面部と対向する面であり、デザイン上の主要度が正面部より低い場合の他、正面部と対等の場合も含み、後者の場合は正面部と裏面部とは特に区別されず相対的な呼称となる。
[作用]
本発明に係る樹脂製封入容器は、内容物を収容する胴部を備え、前記胴部における上下方向に延びる側壁は、1又は2以上の主要面と該主要面以外の囲繞面とを有し、前記主要面は全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされ、前記囲繞面は少なくとも一つの調圧面を備えている。したがって、時間経過による容器内の減圧は、調圧面が凹入変形することにより吸収される。特に、調圧面は、容器の囲繞面に設けられ、主要面は全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされているので、凸状湾曲を減少させる方向への変形に対する強度は強く、凹入変形は主として囲繞面に限定的に生じ、主要面はその凸状湾曲により、凹入変形が防止される。したがって、外観上、変形が目立たず、デザイン性及びデザインの自由度に優れたものとなる。さらに、主要面は、把持時に指が当てがわれても、へこみを生じるのを防止し、その結果、容器は把持時の堅牢性が高いものとなる。
特に、前記主要面が、相互に対向する正面部及び裏面部からなり、前記囲繞面が、前記正面部及び裏面部を接続する側面部を有している場合は、相互に対向する正面部及び裏面部に指を当てがって把持しても、両方の面がへこみを防止されているので、把持時の堅牢感が高いものとなる。この場合も、内部減圧による変形は主として側面部に生じるので、外観上、変形が目立たず、デザイン性及びデザインの自由度に優れたものとなる。
本発明に係る樹脂製封入容器において好ましくは、前記胴部が、前記主要面を備えた多面体であり、前記湾曲面は外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲をなし、多面体における前記囲繞面の少なくとも1つは、前記主要面より緩やかな凸状湾曲面、平坦面又は凹状湾曲面により調圧面を形成している。したがって、主要面は、外見上、平面状に見えながら、平面からは得られない凸状湾曲面に基づく強い変形抵抗を有している。そして、容器内の減圧を吸収する調圧面は、囲繞面に設けられる。したがって、平面状の主要面によるデザイン性と平面からは得られない堅牢性とを兼ね備え、時間経過による容器内の減圧が生じてもそのデザイン性が損なわれないという優れた性能を有する樹脂製封入容器が実現される。
本発明に係る樹脂製封入容器において好ましくは、前記胴部は四角柱状をなし、前記正面部及び裏面部は、四角柱における相互に対向する1対の面により形成され、前記湾曲面は外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲をなし、前記側面部は、四角柱において相互に対向する他の1対の面により形成され、前記1対の側面部は、前記正面部及び裏面部より緩やかな凸状湾曲面、平坦面又は外見上、平面状に見える程度の凹状湾曲面により調圧面を形成している。このように、正面部及び裏面部の凸状湾曲は平面状に見える程度であり、側面部は1対共に前記正面部及び裏面部より緩やかな凸状湾曲面、平坦面又は外見上、平面状に見える程度の凹状湾曲面に形成される結果、外観上は4つの平面部で構成された四角柱状として見え、且つ、前述の調圧機能及び堅牢性が発揮されるので、外観デザイン及び把持感の双方において優れたものとなり、高い商品価値を付与する。
本発明に係る樹脂製封入容器においてさらに好ましくは、前記胴部の側壁のうち少なくとも前記主要面が、上下方向に延びる少なくとも1本縦溝により複数の区画面に区分けされる。この縦溝の凹凸形状は、面の厚さ方向への変形に対する抵抗を増加する。その結果、容器内の減圧度合いが高くなり調圧面以外の変形が無視し得ない程度となる場合にも、縦溝を形成した面は変形し難く、変形する際には、縦溝に沿って緩やかに変形することになる。したがって、上下方向に見た形状の変化が目立たず、外観上の形状安定性が保持される。
本発明に係る樹脂製封入容器においてさらに好ましくは、前記胴部の側壁のうち少なくとも前記主要面に、左右方向に延びる少なくとも1本の横溝が形成され、該横溝及び前記縦溝によって複数の区画面に区分けされ、横溝は縦溝より浅く形成される。このように、縦溝及び横溝により区画される複数の区画面は、面にタイル状の凹凸を伴った装飾感を与え、優れたデザイン性を付与する。そして、横溝は縦溝より浅く形成されるので、面の凹凸形状による補強効果は縦溝方向において、より強く得られる。その結果、容器内の減圧度合いが高くなり調圧面以外の変形が無視し得ない程度となる場合にも、縦溝方向では横溝方向より変形し難く、変形する際には縦溝に沿って緩やかに変形することになる。したがって、この場合にも、上下方向に見た形状の変化が目立たず、外観上の形状安定性が保持される。
本発明に係る樹脂製封入容器においてさらに好ましくは、前記区画面の各々は、外見上、平面状に見える程度に僅かに凹状に湾曲したものとされる。区画面に指を当てがって容器を把持した場合は、区画面が厚さ方向に変形する。この場合、区画面は僅かに凹状に湾曲しているので、把持力による変形は、区画面の凹状をさらに増すのに留まる。これと逆に、個々の区画面が僅かに凸状に湾曲している場合には、把持力による変形は、凸から凹への曲率の反転を伴うことになる。これでは、把持時の変形が指に明確に感知されることになり、容器の堅牢性を損ねる。区画面が平面に形成されている場合も、容器の収容物による圧力の作用や、製造誤差で凸状となる場合があるため、上記凸状湾曲の場合と同様に曲率反転による変形感を与えやすい。さらに、凹状に湾曲した区画面は、縦溝及び横溝への移行部分での曲率半径が、凸状湾曲や平面の区画面に比して、より小さくなる。したがって、凹凸形状に基づく補強効果がより高くなる。
上述のように、本発明によれば、内容物封入後の内部減圧による外観上の変形を目立たなくするとともにデザイン性及びデザインの自由度に優れ、把持時の堅牢性の高い樹脂製封入容器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図面中の同一又は同種の部分については、同じ番号を付して説明を省略することがある。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂製封入容器を備えた芳香装置の斜視図である。図示の芳香装置は、樹脂製封入容器(以下、容器ともいう)2の上部を外蓋11で覆った状態となっている。図2は、芳香装置の使用状態を示しており、容器2から外蓋11が取り外され、薬剤揮散部12が容器2の口部20から持ち上げられている。図3,4,5,6は、各々容器2のみを示す斜視図、正面図、側面図及び平面図である。
薬剤揮散部12は、細長い芯保持体121の上部に紙、パルプ、合成繊維等の繊維体からなる芯材122を係止して下方へ延ばし、容器2内の薬液に浸漬したものである。容器2の口部20には、中栓120が装着されており、中栓120の開口部は、芯材122の径より僅かに小さく、芯材122を上下に移動可能に、且つ芯材122の弾性に基づく締め付け力で移動位置において固定可能に保持している。図2では、構造を示すために中蓋123が芯保持体121から取り外された状態を示しているが、通常は芯保持体121の中心部に位置する環状部121aに中蓋123が回転可能に嵌合されており、中蓋123を手で把持して上下動させることにより、芯材122を口部20から上下に出し入れすることができる。
図示のように、芯材122を上昇させることにより、容器2内の薬液は、毛管作用により吸い上げられ、芯材122から連続的に揮散する。薬剤の揮散量は、芯材122の引き上げ量を変えることにより、調節することができる。芳香装置を使用しない時は、芯材122を容器2内に押し戻し、中蓋123を容器2の口部20に螺合させればよい。中蓋123は、芯保持体121に対し、回転可能に結合されているので、芯保持体121を回転させることなく口部20に螺合させることができる。芳香装置の使用を開始するときは、これを逆の操作をすればよい。
容器2は、内容物を収容する胴部30を備え、胴部30は、四角柱状である。胴部30における上下方向に延びる側壁31は、相互に対向する正面部32及び裏面部33(主要面)、並びにこれらを接続する側面部34(囲繞面)を有している。正面部32及び裏面部33は、全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされ、側面部34は容器内圧力に対する調圧面40となっている。特に、この例では、正面部32及び裏面部33の湾曲面は外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲をなし、側面部34は平坦面となっている。したがって、容器2の胴部30は、外観上は側壁が4つの平面部で構成された直方体状に見える。この胴部30の幅(正面部32の水平寸法)は85mm、奥行き(側面部34の水平寸法)は74mm、高さは68.5mmである。
正面部32及び裏面部33には、上下方向に延びる複数の縦溝35、及び左右方向に延びる複数の横溝36が形成され、これらの横溝及び縦溝によって正面部32及び裏面部33は複数の区画面37に区分けされている。このように、容器2は、全体が直方体状に見え、縦溝35及び横溝36により区分けされた多数の区画面37がタイル状の凹凸を伴った装飾感を与え、優れたデザイン性を付与する。なお、正面部32及び裏面部33についての「平面状」、調圧面40についての「平坦面」は、面全体として平面的であることを意味し、面内に形成された縦溝35、横溝36や、他の装飾上乃至機能上の細部による凹凸があっても面全体として見て平面的であればよい。
胴部30を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の種々の樹脂を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが、延伸ブロー成形に適し、より薄くより強い成形が可能となる点、透明性に優れている点で好ましい。
容器2は、上記デザイン性を付与する形態に加えて、以下の機能を奏するように構成されている。
前述のように、胴部30の側面部34は、縦溝35及び横溝36が形成されているが全体として平坦面であり、容器内圧力に対する調圧面40となっている。すなわち、容器2は、樹脂製であるので、薬剤を封入した後の流通保管過程において、容器壁を通じて薬剤中の気化成分を微量ずつ放出して内容量をごく僅かずつ減少させ、容器内が減圧状態となる。このとき、側面部34が凹入変形し、減圧を吸収する調圧面40として作用する。一方、正面部32及び裏面部33は全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされているので、外圧に対する強い変形抵抗を有し、その結果、凹入変形は主として側面部に限定的に生じ、正面部及び裏面部は凹入変形が防止される。したがって、外観上、変形が目立たず、優れたデザイン性が維持される。調圧面40は、正面部及び裏面部より緩やかな凸状湾曲の面又は、外見上、平面状に見える程度の凹状湾曲面によって形成することもできる。この場合も、容器内部の減圧に対する変形抵抗は正面部及び裏面部の方が高いので、調圧面40が優先的に変形する。尤も、調圧面を凸状湾曲面又は平坦面により形成することにより、成形型を調圧面の中央で分割する設計とすることもでき、製造技術上の自由度が増すという利点が得られる。
正面部32及び裏面部33の凸状湾曲は、容器を把持する時に指が当てがわれて把持力を受けても、へこみを生じるのを防止する。その結果、容器2は、把持時の堅牢性の高いものとなる。
このように、容器の強度が構造的に高められることにより、容器壁を薄肉化でき原材料の節減等に寄与することができる。すなわち、本発明は、通常の壁構造では内部減圧による凹入変形や把持時のへこみが問題となる程度に、強度が低くされた壁材で形成される樹脂製封入容器に適用した場合に特に効果的である。そのような壁材は、例えば、IV値が0.78〜0.82で厚さが0.2〜1.5mmのポリエチレンテレフタレートが有する強度(典型的には平らなシートの曲げに対する変形抵抗)と同等の強度の材料として特定することができる(以下、このような壁材料を以下、「低強度壁材」という)。
正面部32及び裏面部33の凸状湾曲は、この実施形態においては平面視において見られるように形成されている。すなわち、水平断面において湾曲し、垂直断面においては直線状となっている。このように、水平断面において凸状湾曲形状とすることにより、容器内に減圧が生じたときの変形は、水平方向よりも鉛直方向において、より緩やかに生じる。容器は、通常、斜め上方から見られることが多いので、上下方向に生じる凹入変形は左右方向に生じる凹入変形より、見る者に感知されやすい。この容器は、変形する際には鉛直方向に緩やかに変形し、上下方向に見た形状の変化が目立たないので、外観上の形状安定性が高く、変形が目立つことによる商品価値の低下を防止することができる。一方、垂直断面において凸状湾曲形状とした場合は、容器内に減圧が生じたときの変形は鉛直方向よりも水平方向において、より緩やかに生じる。したがって、この場合は、水平方向に見た形状の変化が目立たないという効果が得られる。また、水平断面及び垂直断面の双方において凸状形状を示すように湾曲させることもできる。
いずれの場合も、前述の容器内の減圧に対する変形防止、及び把持時のへこみ防止の機能を奏するためには、図6に示す凸状湾曲の曲率半径Rmが、400〜600mmとされるのが望ましい。曲率半径Rmが上記下限値未満であると、外見上、平面状に見えない。一方、曲率半径Rmが上記上限値を超えると、容器内の減圧によりその湾曲面も問題となる程度の凹入変形を生じる。この観点から、凸状湾曲の曲率半径Rmは、450〜550mmとするのが、より望ましい。調圧面を、外見上、平面状に見える程度の凹状湾曲面とする場合は、凹状湾曲の曲率半径を400mm以上とするのが望ましい。曲率半径がその下限値未満であると、外見上、平面状に見えない。なお、調圧面としての機能上は、平面状に見える程度を超えた凹状湾曲としてもよい。
前述の縦溝35及び横溝36は、その凹凸により面の厚さ方向への変形抵抗を増加させる。その結果、容器内の減圧度合いが高くなった場合にも、正面部32及び裏面部33は前記凸状湾曲に加えて、溝の凹凸により、凹入変形がより確実に防止される。
また、この実施形態では、縦溝35は、横溝36より深く形成されている。したがって、凹凸形状による補強効果は縦溝方向において、より強く得られる。その結果、容器内の減圧度合いが高くなっても縦溝方向では横溝方向より変形し難く、変形する際には、縦溝に沿って緩やかに変形することになる。したがって、上下方向に見た形状の変化が目立たない。前述のように容器は、通常、斜め上方から見られることが多く、上下方向に生じる凹入変形は左右方向に生じる凹入変形より、見る者に感知されやすい。この容器は、変形する際には縦溝に沿って緩やかに変形し、上下方向に見た形状の変化が目立たないので、外観上の形状安定性が高く、変形が目立つことによる商品価値の低下を防止することができる。
図7及び図8は、縦溝35及び横溝36部分の詳細を示しており、図7は図4におけるVII−VII線に沿う断面図、図8はVIII−VIIIに沿う断面図である。前述の機能に関し、縦溝及び横溝の望ましい形態は、以下の通りである。以下の形態は、前述の低強度壁材の場合に特に望ましい。縦溝は、幅Wvを1〜10mm、深さDvを1〜2mmとするのが望ましい。縦溝の幅Wvが上記下限値未満の場合、又は上限値を超える場合、或いは縦溝の深さDvが上記下限値未満の場合は、面の厚さ方向に対する強度が十分に得られない。一方、深さDvが上記上限値を超えると、成形時に肉厚の均等性が損なわれ成形精度が低下する。これらの観点から、縦溝は、幅Wvを3〜7mm、深さDvを1.3〜1.7mmとするのが、より望ましい。
横溝は、前述のように縦溝による補強効果を優先させて、変形時に縦溝に沿った緩やかに変形を生じさせるように、縦溝より浅く形成する。望ましくは、縦溝と横溝の深さの差を0.3mm以上とする。この深さの差が0.3mm未満であると、横溝による補強効果が縦溝と同等又は上回ることとなり、縦溝に沿う変形が局部的に生じ、上下方向に見た形状の変化が目立つことになる。この例では、横溝の幅Whは、縦溝の幅と同じであるが、横溝の幅Whを1〜10mmの範囲で縦溝より小さく又は大きく形成してもよい。
この実施形態においては、縦溝35及び横溝36が区画する区画面37が、タイル状凹凸の装飾感を与えるように形成されている。この場合は、横溝36の凹凸が明確に認識される必要があるので、横溝36は深さDhが0.5mm以上とされるのが望ましい。深さが上記値より小さいと、横溝36が明確に認識されず、タイル状の装飾感が十分に得られない。
この実施形態では、区画面37の各々は、僅かに凹状に湾曲している。その湾曲の度合いは、外見上、平面状に見える程度であるので、前述のタイル状の装飾感を損なわない。区画面37がこのように凹状湾曲面となっているので、区画面に指を当てがって容器を把持した場合、変形は区画面の凹形状を僅かに増す程度に留まる。これと逆に、個々の区画面が僅かに凸状に湾曲して形成されていたり、平面に形成されても収容物による圧力や製造誤差で凸状となっている場合は、凸から凹への曲率の反転を伴うことになり、把持時の変形が指に明確に感知されることになり、容器の堅牢感を損ねる。さらに、凹状に湾曲した区画面は、縦溝及び横溝への移行部分での曲率半径が、凸状湾曲や平面の区画面に比して、より小さくなるので、凹凸形状に基づく補強効果がより高くなる。
区画面の凹状湾曲は、図7に示す曲率半径Rsを50〜500mmとするのが望ましい。曲率半径Rsが上記下限未満であると、外見上、平面状に見えず、前述のタイル状装飾感を損なうことになる。曲率半径Rsが上記上限を超えると、容器の収容物による圧力や製造誤差で凸状となることがあり、把持時に凹状への変形を感知し易くなる。この観点から、曲率半径Rsは、50〜150mmとするのがより望ましい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、側壁に設ける溝は縦溝のみとして横溝は省略してもよく、この場合にも縦溝による前述の補強効果が得られる。縦溝を設ける箇所は、必要に応じて、正面部及び裏面部のいずれか又はその一部としてもよい。また、正面部及び裏面部が凸状湾曲形状のみで十分な補強効果が得られる場合は、縦溝及び横溝の双方を省略することもできる。
容器の胴部の形状は、以下に説明するように、種々の形態とすることができる。図9は、容器胴部の水平断面を示しており、正面部32、裏面部33及び側面部34を備えた胴部の例として、断面が六角柱のもの(a)、八角柱のもの(d)、一部に曲面を備えたもの(b), (c)を表している。これらの他、図9には、対向する正面部及び裏面部を備えず、胴部側壁の一部が主要面32’とされ、他の面が囲繞面38とされたものの例として、水平断面が三角形のもの(e)、五角形のもの(f)、曲面をふくむもの(g) が示されている。また、胴部の全体形状は、図10に示すように、錐体状のもの、錐体及び柱体を組み合わせたもの等、種々の多面体とすることができる。調圧面40は、囲繞面38(側面部34)の一部又は全部に設けられる(図において調圧面40を設けない囲繞面38、側面部34は、例えば変形防止用のリブ等が設けられ変形が生じ難くされている)。これらのいずれの場合にも、正面部32’(正面部32及び裏面部33を含む)を全体が僅かに凸状をなす湾曲面とし、囲繞面38(側面部34を含む)がその全体又は一部に調圧面40を備えた構造とすることにより、前述の本発明の効果が得られる。また、多面体における主要面の湾曲面を外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲とし、囲繞面の少なくとも一部が、主要面より緩やかな凸状湾曲の面、平坦面又は凹状湾曲面により調圧面を形成する構造とすることにより、前述のように、デザイン性と堅牢性とを兼ね備え、時間経過による内部減圧によってもデザイン性が損なわれない樹脂製封入容器が得られる。図9及び図10においては、縦溝及び横溝は表示を省略しているが、面の一部又は全部に対し選択的に設けることができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂製封入容器を備えた芳香装置の斜視図である。 図1に示した芳香装置の使用状態を示す斜視図である。 図1に示した芳香装置に使用されている容器の斜視図である。 図1に示した芳香装置に使用されている容器の正面図である。 図1に示した芳香装置に使用されている容器の側面図である。 図1に示した芳香装置に使用されている容器の平面図である。 図4におけるVII−VII線に沿う断面図である。 図4におけるVIII−VIIIに沿う断面図である。 容器胴部の種々の例を示す横断面図である。 容器胴部の種々の例を示す斜視図である。
符号の説明
2 樹脂製封入容器
30 胴部
31 側壁
32 正面部(主要面)
32’ 主要面
33 裏面部(主要面)
34 側面部(囲繞面)
35 縦溝
36 横溝
37 区画面
38 囲繞面
40 調圧面

Claims (6)

  1. 内容物を収容する胴部を備え、
    前記胴部における上下方向に延びる側壁は、1又は2以上の主要面と前記主要面以外の囲繞面とを有し、
    前記主要面は、相互に対向する正面部及び裏面部からなり、前記囲繞面は、前記正面部及び裏面部を接続する側面部を有し、
    前記正面部及び裏面部は、全体が僅かに凸状をなす湾曲面とされ、
    前記側面部は、少なくとも一つの調圧面を備えていることを特徴とする樹脂製封入容器。
  2. 前記胴部が、主要面を備えた多面体であり、
    前記湾曲面は外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲をなし、
    多面体における前記囲繞面は、前記主要面より緩やかな凸状湾曲面、平坦面又は凹状湾曲面により調圧面を形成していることを特徴とする請求項に記載の樹脂製封入容器。
  3. 前記胴部が四角柱状をなし、
    前記正面部及び裏面部は、四角柱における相互に対向する1対の面により形成され、
    前記湾曲面は外見上、平面状に見える程度の凸状湾曲をなし、
    前記側面部は、四角柱において相互に対向する他の1対の面により形成され、
    前記1対の側面部は、前記正面部及び裏面部より緩やかな凸状湾曲面、平坦面又は外見上、平面状に見える程度の凹状湾曲面により調圧面を形成していることを特徴とする請求項に記載の樹脂製封入容器。
  4. 前記胴部の側壁のうち少なくとも前記主要面が、上下方向に延びる少なくとも1本の縦溝により複数の区画面に区分けされていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の樹脂製封入容器。
  5. 前記胴部の側壁のうち少なくとも前記主要面に、左右方向に延びる少なくとも1本の横溝が形成され、
    前記主要面は、前記横溝及び前記縦溝によって複数の区画面に区分けされており、
    前記横溝は、前記縦溝より浅く形成されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂製封入容器。
  6. 前記区画面の各々は、外見上、平面状に見える程度に僅かに凹状に湾曲していることを特徴とする請求項4又は5に記載の樹脂製封入容器。
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