JP7220958B2 - エアゾールフォーム整髪剤 - Google Patents
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Description
成分(B):炭化水素油、シリコーン油、エステル油、及び植物油からなる群より選ばれる油性成分
成分(C):多価アルコール
成分(D):水
成分(E):モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、エチレンオキシドの平均付加モル数が20以上、40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びエチレンオキシドの平均付加モル数が60を超えるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群より選ばれるノニオン界面活性剤
成分(F):塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、及び塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムからなる群より選ばれるカチオン界面活性剤
(成分(A))
成分(A)は、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数(ポリオキシエチレン部分のEOの平均付加モル数)が20以上、60以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である。成分(A)は、ノニオン界面活性剤である。成分(A)を用いることにより、太い毛束を形成することができ、かつ太い毛束を崩れにくくすることができる。また、成分(A)を用いることにより、毛束に艶を付与することができる。ただし、成分(A)による艶の付与効果及び艶の持続効果は比較的低いため、艶の付与効果及び艶の持続効果を高めるために、成分(B)と成分(C)とが用いられる。成分(A)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(B)は、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、及び植物油からなる群より選ばれる油性成分(少なくとも1の油性成分)である。成分(B)を用いることにより、艶の持続性を高めることができるので、濡れたような質感を有する髪型の持続性も高めることができる。成分(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(C)は、多価アルコールである。成分(C)を用いることにより、毛束に適度な艶を付与することができる。成分(A)と成分(C)とを用いることにより、太い毛束に適度な艶が付与され、濡れたような質感を有する髪型を作ることができる。成分(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(D)は、水である。成分(D)は、上記整髪剤組成物の媒体としての役割を有する。
成分(E)は、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数(ポリオキシエチレン部分のEOの平均付加モル数)が20以上、40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びエチレンオキシド(EO)の平均付加モル数(ポリオキシエチレン部分のEOの平均付加モル数)が60を超えるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群より選ばれるノニオン界面活性剤(少なくとも1のノニオン界面活性剤)である。成分(E)を用いることにより、毛束の形成性及び艶の付与効果を低下させることなく、整髪力(特に、毛髪をくせ付ける整髪力)を高めることができる。成分(E)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。成分(E)は、用いられなくてもよい。
成分(F)は、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、及び塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムからなる群より選ばれるカチオン界面活性剤(少なくとも1のカチオン界面活性剤)である。成分(F)を用いることにより、毛束の形成性及び艶の付与効果を低下させることなく、整髪力(特に、毛髪をくせ付ける整髪力)を高めることができる。成分(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。成分(F)は、用いられなくてもよい。
成分(G)は、エタノールである。成分(G)を用いることにより、塗布性、吐出性及び発泡性をより一層高めることができる。成分(G)は、用いられなくてもよい。
上記整髪剤組成物は、上述した成分(A)~(G)以外の成分を含んでいてもよい。成分(A)~(G)以外の成分としては、特に限定されないが、例えば、高級アルコール、清涼剤(l-メントール、1,8-シネオール、及びカンファ等)、pH調整剤、防腐剤(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、及びフェノキシエタノール等)、抗酸化剤、金属封鎖剤、ビタミン類、動植物抽出エキス、パール化剤、着色剤、UV吸収剤、及び香料等が挙げられる。上記他の成分は、それぞれ1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
本明細書においては、上記「成分(A)、成分(E)及び成分(F)以外の界面活性剤」を「界面活性剤(X)」と称する場合がある。上記界面活性剤(X)は、成分(A)、成分(E)及び成分(F)の3種以外の界面活性剤である。
上記整髪剤組成物は、上記皮膜形成ポリマーを含まないか、又は、上記皮膜形成ポリマーを0.1質量%以下で含む。上記整髪剤組成物が上記皮膜形成ポリマーを含む場合に、上記整髪剤組成物100質量%中、上記皮膜形成ポリマーの含有量は0.1質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、最も好ましくは0質量%(未含有)である。したがって、上記整髪剤組成物は、上記皮膜形成ポリマーを含まないことが最も好ましい。上記皮膜形成ポリマーの含有量が0.1質量%を超えると、太い毛束を形成することができないことがある。
上記整髪剤組成物は、上記増粘剤を含まないか、又は、上記増粘剤を0.1質量%以下で含む。上記整髪剤組成物が上記増粘剤を含む場合に、上記整髪剤組成物100質量%中、上記増粘剤の含有量は0.1質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、最も好ましくは0質量%(未含有)である。したがって、上記整髪剤組成物は、上記増粘剤を含まないことが最も好ましい。上記増粘剤の含有量が0.1質量%を超えると、太い毛束を形成することができなかったり、艶の付与効果が低下したりする。
上記整髪剤組成物は、上記粉体を含まないか、又は、上記粉体を0.1質量%以下で含む。上記整髪剤組成物が上記粉体を含む場合に、上記整髪剤組成物100質量%中、上記粉体の含有量は0.1質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、最も好ましくは0質量%(未含有)である。したがって、上記整髪剤組成物は、上記粉体を含まないことが最も好ましい。
上記噴射剤としては、ジメチルエーテル(DME)、イソブタン、液化石油ガス(LPG)及び窒素ガス等が挙げられる。上記噴射剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤は、エアゾール容器と、上記整髪剤組成物と、上記噴射剤とを備える。上記エアゾール容器は、フォーム用アクチュエーターを有する。上記エアゾールフォーム整髪剤では、上記エアゾール容器内に、上記整髪剤組成物と上記噴射剤とが充填されている。上記整髪剤組成物は、上記エアゾールフォーム整髪剤において、上記エアゾール容器内に充填されている充填物のうち、上記噴射剤を除く配合物である。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.):日本サーファクタント工業社製「NIKKOL HCO-20」、エチレンオキシドの平均付加モル数20
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.):日本サーファクタント工業社製「NIKKOL HCO-40」、エチレンオキシドの平均付加モル数40
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.):日本サーファクタント工業社製「NIKKOL HCO-50」、エチレンオキシドの平均付加モル数50
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.):日本サーファクタント工業社製「NIKKOL HCO-60」、エチレンオキシドの平均付加モル数60
流動パラフィン:Sonneborn社製「CARNATION」、25℃で液状の炭化水素油
スクワラン:日本サーファクタント工業社製「NIKKOL スクワラン」、25℃で液状の炭化水素油
ジメチコン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製「DOW CORNING TORAY SH 200FLUID 60,000cs」、シリコーン油(25℃で液状、60000cs(25℃))
アモジメチコン:東レ・ダウコーニング社製「DOWSIL(TM) SF8452C」、シリコーン油(25℃で液状)
パルミチン酸2-エチルヘキシル:25℃で液状のエステル油
アルガンオイル:貝塚原末社製「超高圧熟成アルガンオイル」、植物油(25℃で液状)
ホホバ油:日本サーファクタント工業社製「NIKKOL ホホバ油S」、植物油(25℃で液状)
グリセリン
ジプロピレングリコール
ジグリセリン
精製水
モノミリスチン酸デカグリセリル:青木油脂工業社製「グリサーフ10MM」
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.):青木油脂工業社製「ブラウノンCH-320L」、エチレンオキシドの平均付加モル数20
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(100E.O.):青木油脂工業社製「ブラウノンRCW-100」、エチレンオキシドの平均付加モル数100
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム
エタノール
キサンタンガム:DSP五協フード&ケミカル社製「エコーガムT」
ヒドロキシエチルセルロース:ダイセル化学工業社製「HECダイセルSE900」
ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル(9E.O.):青木油脂工業社製「ファインサーフ290」、エチレンオキシドの平均付加モル数9
ポリオキシエチレントリデシルエーテル(15E.O.):青木油脂工業社製「ファインサーフTD-150」、エチレンオキシドの平均付加モル数15
ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.):日本サーファクタント工業社製「NIKKOL TO-10V」、エチレンオキシドの平均付加モル数20
ポリビニルピロリドン:第一工業製薬社製「クリージャスK-90」
アクリル樹脂アルカノールアミン:互応化学工業社製「プラスサイズ L-6330」
無水ケイ酸
液化石油ガス(LPG)(小池化学社製「LPG20℃ 0.15MPa」)
下記の表1~5に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、下記の表1~5に示す組成を有する整髪剤組成物(原液)を調製した。得られた整髪剤組成物(原液)をエアゾール容器(φ35mm×105mm、アルミ缶、容器満注量91mL)に充填した。次いで、エアゾール用バルブをエアゾール容器にクリンチした後、表1~5に示す噴射剤をステムより充填し、ステムに適したフォーム用アクチュエーターを装着して、エアゾールフォーム整髪剤を作製した。表中の配合量(整髪剤組成物100質量%中の配合量)は、純分の配合量(単位:質量%)で示した。
得られたエアゾールフォーム整髪剤について、以下の評価を行った。評価結果は表1~5中に示した。なお、評価は専門パネル3名で行い、協議して評価結果を決定した。
得られたエアゾールフォーム整髪剤において、エアゾール容器から、整髪剤組成物を掌上に2秒間吐出した。その結果、実施例及び比較例で得られたエアゾールフォーム整髪剤は、フォーム状(泡状)に吐出され、吐出性及び発泡性が良好であった。
得られたエアゾールフォーム整髪剤において、エアゾール容器から、整髪剤組成物を掌上に2秒間吐出した。その後、掌上に吐出された整髪剤組成物を、毛髪の長さがミディアムレングスのウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)の毛髪上にもみこむように均一に塗布し、整髪した。その結果、実施例及び比較例で得られたエアゾールフォーム整髪剤組成物は、塗布時及び整髪時に引っ掛かりを感じず、塗布性が良好であった。
試験例2で整髪した直後のウィッグを目視観察し、毛束の形成度合い、艶、及びウィッグ全体の質感を下記の基準で評価した。
○(良好):一見して明らかに毛束が形成されていることがわかる
×(不良):毛束が形成されていない、又は、一見して毛束の形成がわからない程度の細い毛束しか形成されていない
○(良好):毛髪に適度な艶がある
×(不良):毛髪に艶がないか、又はほとんどない
○(良好):濡れたような質感である
×(不良):濡れたような質感が感じられない
試験例3を行った後のウィッグを恒温恒湿槽(25℃、60%RH)に1時間静置した。静置後のウィッグを目視観察し、毛束の形成度合い、艶、及びウィッグ全体の質感を試験例3と同じ評価基準で評価した。なお、試験例3の評価結果が不良の項目は、評価を行わなかった。
試験例3により整髪した直後のウィッグの毛髪を手で触り、べたつきのなさを下記の基準で評価した。
○(良好):べたつきがないか、又は、ほとんどない
×(不良):べたつきが明らかに感じられる
(整髪剤組成物)
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 2.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 8.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 2.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 3.0質量%
パルミチン酸2-エチルヘキシル 3.0質量%
アモジメチコン 0.5質量%
ジメチコン 2.0質量%
ジグリセリン 5.0質量%
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.05質量%
香料 0.7質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(噴射剤)
LPG 100.0質量%
整髪剤組成物:噴射剤=94:6(質量比)
(整髪剤組成物)
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 2.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 5.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 6.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 5.0質量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 0.5質量%
流動パラフィン 2.0質量%
アルガンオイル 0.5質量%
ジメチコン 2.0質量%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2.0質量%
グリセリン 5.0質量%
香料 0.7質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(噴射剤)
LPG 100.0質量%
整髪剤組成物:噴射剤=92:8(質量比)
Claims (5)
- エアゾール容器と、
整髪剤組成物と、
噴射剤とを備え、
前記エアゾール容器内に、前記整髪剤組成物と前記噴射剤とが充填されており、
前記整髪剤組成物が、前記エアゾール容器内よりフォーム状に吐出可能であり、
前記整髪剤組成物が、下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dとを含み、
前記整髪剤組成物が、下記成分Eを含まないか、又は、下記成分Eを含み、
前記整髪剤組成物が、下記成分Fを含まないか、又は、下記成分Fを含み、
前記整髪剤組成物が、前記成分A、前記成分E及び前記成分F以外の界面活性剤を含まないか、又は、前記成分A、前記成分E及び前記成分F以外の界面活性剤を1.0質量%以下で含み、
前記整髪剤組成物が、皮膜形成ポリマーを含まないか、又は、皮膜形成ポリマーを0.1質量%以下で含み、
前記整髪剤組成物が、増粘剤を含まないか、又は、増粘剤を0.1質量%以下で含み、
前記整髪剤組成物が、粉体を含まないか、又は、粉体を0.1質量%以下で含み、
前記整髪剤組成物100質量%中、前記成分Aの含有量が8.0質量%以上、35.0質量%以下であり、前記成分Bの含有量が1.0質量%以上、15.0質量%以下であり、前記成分Cの含有量が1.0質量%以上、20.0質量%以下である、エアゾールフォーム整髪剤。
成分A:エチレンオキシドの平均付加モル数が20以上、60以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
成分B:炭化水素油、シリコーン油、エステル油、及び植物油からなる群より選ばれる油性成分
成分C:多価アルコール
成分D:水
成分E:モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、エチレンオキシドの平均付加モル数が20以上、40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びエチレンオキシドの平均付加モル数が60を超えるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群より選ばれるノニオン界面活性剤
成分F:塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、及び塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムからなる群より選ばれるカチオン界面活性剤 - 前記整髪剤組成物が、前記成分Eを含み、
前記整髪剤組成物100質量%中、前記成分Eの含有量が0.1質量%以上、2.0質量%以下である、請求項1に記載のエアゾールフォーム整髪剤。 - 前記整髪剤組成物が、前記成分Fを含み、
前記整髪剤組成物100質量%中、前記成分Fの含有量が0.01質量%以上、0.1質量%以下である、請求項1又は2に記載のエアゾールフォーム整髪剤。 - 前記成分Cが、下記成分C1を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のエアゾールフォーム整髪剤。
成分C1:ジグリセリン - 前記整髪剤組成物が、下記成分Gを含み、
前記整髪剤組成物100質量%中、前記成分Gの含有量が1.0質量%以上、10.0質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のエアゾールフォーム整髪剤。
成分G:エタノール
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