JP7218753B2 - ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物及びその製造方法、樹脂成形体、樹脂フィルム、並びに、延伸フィルムの製造方法 - Google Patents
ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物及びその製造方法、樹脂成形体、樹脂フィルム、並びに、延伸フィルムの製造方法 Download PDFInfo
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Description
また、特許文献3には、80%超がシンジオタクチックである水素化ポリ(ジシクロペンタジエン)ポリマーが開示されている。
さらに、本発明は、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルム、及び樹脂成形体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルムを用いて、延伸フィルムを良好に製造し得る、延伸フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
ここで、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のシンジオタクティシティーは、実施例に記載の13C-NMRを用いた手法で求めることができる。また、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は、実施例に記載の1H-NMRを用いた手法で求めることができる。
さらに、本発明によれば、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルム及び樹脂成形体を提供することができる。
そして、本発明によれば、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルムを用いて、延伸フィルムを良好に製造し得る、延伸フィルムの製造方法を提供することができる。
ここで、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、樹脂フィルム及び樹脂成形体を調製する際に好適に用いられる。また、本発明の樹脂フィルム及び樹脂成形体は、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有することを特徴とする。また、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の製造方法により、良好に製造することができる。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物(以下、単に「HDCPD重合体」とも称する)は、シンジオタクティシティーが99%以上、且つ、水素化率が98.0%以上であることを特徴とする。シンジオタクティシティー、及び水素化率が、それぞれ上記下限値以上である本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を用いることで、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂材料等を形成することができる。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、まず、上記したジシクロペンタジエン、及び任意の他の環状オレフィン単量体を開環重合して、ジシクロペンタジエン系開環重合体を得て、得られた開環重合体を水素化することにより、調製することができる。
また、nが0であることが好ましい。
この他に、R3でありうる基としては、例えば、国際公開第2015/127192号にて、基「R」として列挙された各種基が挙げられる(例えば、国際公開第2015/127192号、段落0201~0222参照)。また、これらの基のうち、任意選択的に置換された基の置換可能な炭素原子に結合した置換基としては、例えば、国際公開第2015/127192号に記載された各種置換基が挙げられる(例えば、国際公開第2015/127192号、段落0058~0064参照)。
また、開環重合にあたり、1-ヘキセン等のビニル基含有化合物であり得る既知の分子量調整剤等を一般的な配合量で添加することができる。
ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、通常4.0以下であり、好ましくは3.5以下である。このような分子量分布を有する重合体を後述する水素化反応に供して得られた水素化物は、成形加工性に優れる。
ジシクロペンタジエン系開環重合体の重量平均分子量(Mw)や分子量分布(Mw/Mn)は、テトラヒドロフランを展開溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算値である。
また、特に、上記(b)に従う水素化方法の場合には、水素圧力は、通常0.01~20MPa、好ましくは0.05~15MPa、より好ましくは0.1~10MPaでありうる。水素圧力が低すぎると水素化速度が遅くなりすぎる場合があり、高すぎると高耐圧反応装置が必要となる点において装置上の制約が生じる。
さらにまた、水素化反応時間は所望の水素化率とできれば特に限定されないが、通常0.1~10時間でありうる。
そして、任意の方法に従う水素化反応が終了した後には、常法に従ってジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を回収すればよい。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の回収にあたっては、例えば、遠心分離、及びろ過等の既知の手法により、触媒残渣を除去することができる。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は水素化率が、98.0%以上である必要があり、99.0%以上であることが好ましく、99.2%以上であることがより好ましい。水素化率が上記下限値以上であれば、得られる樹脂材料の強度及びリフロー耐性を一層向上させることができる。ここで、「リフロー耐性」とは、プリント基板等に部品をはんだ付けする際に常用されるリフロー方式に従ってプリント基板材料を加熱した場合の耐性を意味する。リフロー方式に従う加熱の温度プロファイルは、例えば、J-STD-020Cに定められている。なお、水素化率は、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の主鎖及び側鎖に含まれる全不飽和結合のうち水素化された不飽和結合の割合を示す。また、水素化率は1H-NMR測定に基づく値であり、モル基準の値である。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、シンジオタクティシティーが99%以上である必要がある。ここで、シンジオタクティシティーとは、立体規則性を有するポリマー鎖中に存在する、イソタクチックダイアッド(メソダイアッド)及びラセモダイアッドの合計存在量に対するラセモダイアッドの割合(以下、単に、「ラセモダイアッドの割合」と称する場合がある)を意味する。特に、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、シンジオタクティシティーが99.5%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。シンジオタクティシティーが上記下限値以上であれば、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の結晶性が十分に高く、得られる樹脂材料等の強度を充分に高めることができる。なお、シンジオタクティシティーは13C-NMR測定に基づく値であり、モル基準の値である。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度は、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度がかかる範囲にあれば、耐熱性が良好で、例えば、得られる樹脂成形体等の荷重たわみ温度が高く、好適である。ガラス転移点の上限は、特に限定されないが、概ね120℃である。
本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の融点は、260℃以上300℃以下であることが好ましく、266℃以上295℃以下であることがより好ましく、270℃以上290℃以下であることが特に好ましい。HDCPD重合体の融点が上記下限値以上であれば、耐熱性に優れる樹脂材料を提供することができる。また、HDCPD重合体の融点が上記上限値以下であれば、得られる樹脂材料を加工する際の加工温度を過度に高くする必要性が無くなり、過度に高い加工温度に起因する樹脂材料の劣化を回避することができる。
上述した本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有する樹脂材料は、強度及び延性の双方が高いレベルにある。樹脂材料は、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の他に、任意成分を含有していてもよい。かかる任意成分としては、特に限定されることなく、例えば、国際公開第2016/143795号に開示された無機充填材、並びに、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、酸捕捉剤、難燃剤、及び難燃助剤等の添加剤が挙げられる。
本発明の樹脂成形体は、上述した本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有する。本発明の樹脂成形体は、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有するので、強度及び延性の双方が高いレベルにある。なお、樹脂成形体は、上述した樹脂材料を任意の形状に成形してなる成形物であり得る。従って、樹脂成形体も、上記樹脂材料に配合され得る各種任意成分を上記した割合で含有していても良い。また、樹脂成形体は、樹脂成形体の全質量を100質量%として、30質量%以上が本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物により構成されていても良く、上述したような任意成分を含有せず、実質的に100質量%が、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物により構成されていても良い。
本発明の樹脂フィルムは、上述した本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有する。本発明の樹脂フィルムは、上述した本発明の樹脂成形体の一種であり、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有するので、強度及び延性の双方が高いレベルにある。本発明の樹脂フィルムは、上述した樹脂材料をフィルム状に成形してなる成形物であり得る。従って、樹脂フィルムも、上記樹脂材料に配合され得る各種任意成分を上記した割合で含有していても良い。また、樹脂フィルムは、樹脂フィルムの全質量を100質量%として、30質量%以上が本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物により構成されていても良く、上述したような任意成分を含有せず、実質的に100質量%が、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物により構成されていても良い。
本発明の樹脂フィルムは、加熱発生ガス質量分析法により測定した、室温~300℃までの間に発生した質量数18(m/z)に帰属する気体の発生量が、樹脂フィルムの質量を100質量%として、0.5質量%未満であることが好ましい。ここで、質量数18(m/z)に帰属する気体は、具体的には、H2Oである。樹脂フィルムのガス発生量が上記上限値未満であれば、樹脂フィルムを所望の用途で使用した際に加熱された場合に放出し得る水分量が充分に少ないため、特に、電気・電子系材料としての適性が高い。なお、上記測定の際にフィルムから発生するH2Oは、主にフィルムに対する吸着水分である。
延伸処理を行うことで、結晶化度が高く、より強度に優れる樹脂フィルムが得られる。また、熱固定処理をすることで、熱収縮率が小さい樹脂フィルムが得られる。
金属層としては、銅、金、銀、アルミニウム、ニッケル、及びクロム等の金属を含有する層が挙げられる。これらの中でも、フレキシブルプリント基板材料として有用な積層フィルムが得られることから、銅が好ましい。また、上記接着層は、エポキシフィルム等の市販の接着シートにより形成することができる。
本発明の延伸フィルムの製造方法は、本発明に従うジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を用いて形成した未延伸フィルムを、95℃以上130℃以下の温度で延伸処理する延伸工程を含むことを特徴とする。なお、「未延伸フィルム」は、上述した本発明の樹脂フィルムであって、延伸処理を施していないものを指す。さらに、本発明の延伸フィルムの製造方法は、熱固定処理工程を更に含むことが好ましい。以下、各工程について詳述する。
延伸工程では、上記所定の未延伸フィルムを95℃以上130℃以下の温度で延伸処理する。ここで、本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物は、シンジオタクティシティー及び水素化率の値が共に高いレベルにある。かかる本発明のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を用いて形成した未延伸フィルムは、結晶性が高く、強度に富む一方で、従来法に従って延伸処理を施した際にヘイズが生じ易く、透明性の高い延伸フィルムが得られないことがあった。そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、延伸処理の際の温度を、95℃以上130℃以下とすることで、延伸フィルムの曇り度(即ち、ヘイズ)の値が過度に高くならないようにしつつ、未延伸フィルムを良好に延伸することができることが明らかになった。より具体的には、延伸処理の際の温度を95℃以上とすることで、延伸時に未延伸フィルムが硬すぎて延伸し難くなりフィルムが破断することを抑制するとともに、生産性が悪化することを抑制することができる。また、延伸処理の際の温度を130℃以下とすることで、延伸工程を経て得られたフィルムにヘイズが発生することを抑制するとともに、得られたフィルムが熱膨張し易くなることを抑制することができる。さらに、ヘイズ及び熱膨張に関するこれらの効果を一層高める観点から、延伸処理の際の温度が125℃以下であることが好ましく、115℃以下であることがより好ましい。なお、フィルムが熱膨張し易いか否かは、線膨張係数によって定量的に表すことができる。線膨張係数は、1℃の温度変化で長さの変化する割合(単位:ppm/℃)で表される。
熱固定処理工程では、延伸工程を経たフィルムを、175℃以上225℃以下の温度で熱処理する。延伸工程を経たフィルムに対して熱固定処理を施すことで、熱固定処理工程を経て得られたフィルムが熱膨張し易くなること、及びフィルムにヘイズが発生することを一層効果的に抑制することができる。特に、フィルムが熱膨張し難い、ということは、フィルムの寸法安定性が高い、ということを意味する。さらに、熱固定処理工程における熱固定温度は、フィルムが熱膨張し易くなることをより一層良好に抑制する観点から、190℃以上であることが好ましく、205℃以上であることがより好ましい。
各例における測定及び評価は、以下の方法により行った。
テトラヒドロフランを溶媒として、40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を行い、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び分子量分布(Mw/Mn)をポリスチレン換算値として求めた。
測定装置:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)システム「HLC-8320」(東ソー社製)
カラム:「Hタイプカラム」(東ソー社製)
示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度が10℃/分の条件で示差走査熱量測定を行い、HDCPD重合体の融点を測定した。
1H-NMR測定に基づいて、HDCPD重合体中の不飽和結合の水素化率を求めた。
オルトジクロロベンゼン-d4/1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)-d3(混合比(質量基準)1/2)を溶媒として、200℃でinverse-gated decoupling法を適用して13C-NMR測定を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のラセモダイアッドの割合を求めた。具体的には、オルトジクロロベンゼン-d4の127.5ppmのピークを基準シフトとして、メソ・ダイアッド由来の43.35ppmのシグナルと、ラセモダイアッド由来の43.43ppmのシグナルの強度比に基づいて、ラセモダイアッドの割合(%)を求めた。
実施例1~9、及び比較例1~2で得られた無延伸フィルム及び実施例10~15で得られた延伸フィルムを、JIS K7127:1999規格の試験片タイプ1Bの形状でMD方向(MD:Machine Direction)に打ち抜き、引張試験用サンプルを作製した。得られたサンプルを、万能材料試験機(「インストロン社製」、5582型)にて、試験速度100m/分で引張試験を行い、引張強度(強度)と破断伸び(延性)を測定した。試験結果は、5サンプルの平均値とした。
実施例1~9、比較例1~2で得られた樹脂フィルムである延伸フィルムを、5cm角で切り出し、10cm角に切り出した0.8mm厚の銅張積層板(パナソニック社製、「R-1766」)上に、4辺をポリイミドテープで固定した状態で貼りつけて試験片とした。この試験片を、J-STD-020Cに準拠し、260℃をピーク温度に設定した小型リフロー炉(アントム社製、「HAS-6116H」)へ1回投入し、取り出した後の試験片の外観を目視にて評価した。評価は各例について3個の試験片について行い、以下の基準に従って評価した。
A:3個の試験片のいずれにも変形がない。
B:1~2個の試験片に変形がある。
C:3個の試験片全てに変形がある。
実施例1~9、比較例1~2で得られた樹脂フィルムである延伸フィルム0.5mgを、温度23℃,湿度60%の恒温恒湿槽内に24時間以上静置した後、秤量して、初期質量W0を得た。そして、かかる延伸フィルムを、加熱発生ガス質量分析装置(昇温脱離ガス分析装置)にてヘリウム気流下、昇温速度10℃/minにて、室温~300℃迄分析した。樹脂フィルムの初期質量を100質量%として、水に由来する質量数18(m/z)の成分の量が占める割合を算出し、以下の基準により評価した。
A:0.5質量%未満
B:0.5質量%以上
実施例10~15で得られた延伸フィルムから、50mm×50mmの正方形薄膜サンプルを切り出し、ヘイズメーター(日本電色工業社製、「NDH5000」)を用いて、曇り度(散乱光/全光線透過光×100(%))の値を得た。
実施例10~15で得られた延伸フィルムから、MD(Machine Direction)方向20mm×TD(Transverse Direction)方向4mmの長方形薄膜サンプルを切り出した後、TMA(日立ハイテクサイエンス社製、「TMASS7100」)を用いて、温度範囲40℃~80℃、及び120℃~160℃での線膨張係数(ppm/℃=μm/℃/m)をそれぞれ測定した。
<ジシクロペンタジエン系開環重合体の調製>
内部を窒素置換した金属製耐圧反応容器に、トルエン344部、ジシクロペンタジエン(エンド体含有率99%以上)のトルエン溶液(濃度35%)286部(ジシクロペンタジエンとして100部)、1-ヘキセン8部を加え、全容を35℃に加熱した。
一方、表2に示す重合触媒No.1で示される開環重合触媒であるタングステン錯体0.086部を29部のトルエンに溶解して触媒溶液を調製した。この触媒溶液を前記反応器内に添加し、35℃で1時間、開環重合反応を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。なお、表2にて、「Me」はメチル基を示す。
この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は24,600、数平均分子量(Mn)は8,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.86であった。
得られたジシクロペンタジエン系開環重合体を含む反応液を、攪拌機、温調ジャケット付きの金属製耐圧容器に移送した後、トルエン330部、水素化触媒としてのカルボニルクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.027部を添加した。次いで全容を回転数64rpmで撹拌しながら、水素圧2.0MPa、120℃まで昇温・昇圧し、さらに0.03MPa/minで4.0MPaまで、1℃/minで180℃まで昇温・昇圧を行った後に6時間水素添加反応を行なった。冷却後の反応液は、固形分が析出したスラリー液であった。
反応液を遠心分離することにより、固形分と溶液とを分離し、固形分を、120℃で24時間減圧乾燥し、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物90部を得た。
得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.5%、融点は276℃、ラセモダイアッドの割合(即ち、シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
上記のようにして得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物20部に、酸化防止剤(テトラキス〔メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、製品名「イルガノックス(登録商標)1010」、BASFジャパン社製)0.16部を混合した後、混合物を二軸押出し機(TEM-37B、東芝機械社製)に投入し、熱溶融押出し成形により、ストランド状の成形体を得た。その後、かかるストランド状の成形体をストランドカッターにて細断し、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含む樹脂材料であるペレットを得た。
二軸押出し機の運転条件を、以下に示す。
・バレル設定温度:280~290℃
・ダイ設定温度:260℃
・スクリュー回転数:145rpm
・フィーダー回転数:50rpm
上記に従って得られた樹脂材料(ペレット)を、Tダイを備える熱溶融押出しフィルム成形機(Optical Control Systems社製、製品名「Measuring Extruder Type Me-20/2800V3」)を用いて、幅130mmのフィルムを1m/分の速度でロールに巻き取ることで、厚さ100μmのジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含む樹脂フィルムである無延伸フィルムを得た。
フィルム成形機の運転条件を、以下に示す。
・バレル温度設定:290℃~300℃
・ダイ温度:280℃
・スクリュー回転数:35rpm
上記に従って得られた樹脂フィルム(無延伸フィルム)を120mm角に切り出し、多槽式二軸延伸複屈折配向軸測定装置(ヱトー社製)にて、同時2軸延伸処理及び熱固定処理を行うことにより、厚さ25μmのジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含む樹脂フィルムであるジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の延伸フィルムを得た。
多槽式二軸延伸複屈折配向軸測定装置の運転条件を、以下に示す。
・延伸速度:15mm/sec
・延伸温度:130℃
・延伸倍率:MD(Machine Direction)方向2倍、TD(Transverse Direction)方向2倍
・熱固定温度:220℃
・熱固定時間:60秒
<開環重合体の水素化>工程における水素添加反応を185℃で行ったこと以外は実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物27.2部を得た。
ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.2%、融点は272℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<開環重合体の水素化>工程水素添加反応を190℃で行ったこと以外は実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。
ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は98.6%、融点は269℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<ジシクロペンタジエン系開環重合体の調製>工程において、25℃で5時間、開環重合反応を行った以外は、実施例1と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は23,600、数平均分子量(Mn)は8,700、分子量分布(Mw/Mn)は2.71であった。同様に以降の工程を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.4%、融点は276℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<ジシクロペンタジエン系開環重合体の調製>工程において、80℃で1時間、開環重合反応を行った以外は、実施例1と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は26,100、数平均分子量(Mn)は8,100、分子量分布(Mw/Mn)は3.22であった。同様に以降の工程を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.5%、融点は276℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<ジシクロペンタジエン系開環重合体の調製>工程において、表2に示す重合触媒No.2であるタングステン錯体0.100部を用いて開環重合反応を行った以外は、実施例1と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は24,300、数平均分子量(Mn)は8,200、分子量分布(Mw/Mn)は2.96であった。得られた溶液を2‐プロパノール2000部に混合して凝固し、濾別・乾燥してジシクロペンタジエン系開環重合体99部を得た。
ガラス製フラスコに、ジシクロペンタジエン系開環重合体30.0部と、水素化剤であるパラトルエンスルホニルヒドラジド170部と、パラキシレン600部とを混合し、乾燥窒素雰囲気下にて120℃に加温し、4時間反応させた。反応液は、固形分が析出したスラリー液であった。反応液を遠心分離することにより、固形分と溶液とを分離し、固形分を60℃で24時間減圧乾燥し、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物27.0部を得た。
得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.4%、融点は284℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表2に示す重合触媒No.3であるタングステン錯体0.100部を用いて開環重合反応を行った以外は、実施例6と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は25,000、数平均分子量(Mn)は8,500、分子量分布(Mw/Mn)は2.94であった。得られた溶液を2‐プロパノール2000部に混合して凝固し、濾別・乾燥してジシクロペンタジエン系開環重合体99部を得た。
同様に以降の工程を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.6%、融点は286℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は99%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表2に示す重合触媒No.4であるタングステン錯体0.100部を用いて開環重合反応を行った以外は、実施例6と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は23,900、数平均分子量(Mn)は8,200、分子量分布(Mw/Mn)は2.91であった。得られた溶液を2‐プロパノール2000部に混合して凝固し、濾別・乾燥してジシクロペンタジエン系開環重合体99部を得た。
同様に以降の工程を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.5%、融点は285℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表2に示す重合触媒No.5であるタングステン錯体0.100部を用いて開環重合反応を行った以外は、実施例6と同様に行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体を含む溶液を得た。この溶液の一部を用いて、ジシクロペンタジエン系開環重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は25,300、数平均分子量(Mn)は8,400、分子量分布(Mw/Mn)は3.01であった。得られた溶液を2‐プロパノール2000部に混合して凝固し、濾別・乾燥してジシクロペンタジエン系開環重合体99部を得た。
同様に以降の工程を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物26.9部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.2%、融点は287℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のガラス転移温度が90℃以上120℃以下であることを確認した。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<開環重合体の水素化>工程における水素添加反応を190℃で4時間行ったこと以外は実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物25.4部を得た。ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は97.8%、融点は265℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は100%であった。
そして、得られたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を、実施例1と同様に処理して、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物のペレット、無延伸フィルム、延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様にして各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
以下のようにして、シンジオタクティシティーが89%、水素化率が99.5%のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を調製した。
濃度19%のジエチルアルミニウムエトキシドのn-ヘキサン溶液0.3部、テトラクロロタングステンフェニルイミド(テトラヒドロフラン)錯体(表2に示す重合触媒No.6)0.1部を3部のトルエンに溶解させて触媒溶液を得た。
一方、内部を十分に乾燥し、窒素で置換した、攪拌機、温調ジャケット付きの金属製反応器(住友重機械工業社製)に、シクロヘキサン350部、1-ヘキセン6.4部、濃度70%のジシクロペンタジエン(エンド体含有率99%以上)のシクロヘキサン溶液145部を入れ、全容を50℃に昇温した。そこへ、前記触媒溶液を加えて、開環重合反応を開始させた。
全容を55℃に保ちながら270分攪拌した後、メタノール1.5部を加え、開環重合反応を停止させた。なお、重合反応液にメタノールを添加することで、触媒分を不溶化させる効果も得られる。
得られた重合反応液に含まれるジシクロペンタジエン系開環重合体の重量平均分子量(Mw)は28,700、数平均分子量(Mn)は9570、分子量分布(Mw/Mn)は3.0であった。
上記に従って得たジシクロペンタジエン系開環重合体の溶液を、攪拌機、温調ジャケット付きの反応器(住友重機械工業社製)に移送した後、ジシクロペンタジエン系開環重合体の濃度が9%になるようにシクロヘキサン600部、カルボニルクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.1部を加えた。次いで、全容を回転数64rpmで攪拌しながら、水素圧4MPa、温度180℃にて6時間水素化反応を行い、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の粒子を含有するスラリーを得た。
このようにして得られたスラリーを遠心分離することにより、固形分と溶液とを分離し、固形分を、60℃で24時間減圧乾燥し、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物27.0部を得た。
ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の水素化率は99.5%、融点は265℃、ラセモダイアッドの割合(シンジオタクティシティー)は89%であった。
二軸押出し機の運転時に、バレル設定温度を270~280℃とし、ダイ設定温度を250℃とした以外は、実施例1と同様にして、ペレットを得た。
フィルム成形機の運転条件を、以下に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、無延伸フィルムを得た。得られた無延伸フィルムについて、上記に従って引張強度及び破断伸びを測定した。結果を表1に示す。
・バレル温度設定:280℃~290℃
・ダイ温度:270℃
・スクリュー回転数:30rpm
実施例1と同じ操作をして、延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムについて、リフロー耐性及びガス発生量を評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして作製した、無延伸の樹脂フィルム(未延伸フィルム)を、下記のような延伸工程、及び熱固定処理工程に供することで、延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムについて、上記に従ってヘイズ、引張強度、破断伸び、及び線膨張係数を測定した。結果を表3に示す。
<延伸工程及び熱固定処理工程>
上記に従って得られた未延伸フィルムを120mm角に切り出し、多槽式二軸延伸複屈折配向軸測定装置(ヱトー社製)にて、下記条件に従う延伸工程と、熱固定処理工程とをこの順で実施した。その結果、厚さ25μmのジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含む樹脂フィルムであるジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の延伸フィルムを得た。
-延伸工程
・同時2軸延伸処理
・延伸速度:3.3mm/sec
・延伸温度:100℃
・延伸倍率:MD(Machine Direction)方向2倍、TD(Transverse Direction)方向2倍
-熱固定処理工程
・熱固定温度:220℃
・熱固定時間:30秒
延伸工程における延伸温度、延伸速度、及び熱固定処理工程における熱固定温度を、それぞれ表3に示す通りに変更した以外は、実施例10と同様にして、延伸フィルムを得て、各種測定を行った。結果を表3に示す。
さらに、本発明によれば、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルム、樹脂成形体を提供することができる。
そして、本発明によれば、強度及び延性が高いレベルで両立された樹脂フィルムを用いて、延伸フィルムを良好に製造し得る、延伸フィルムの製造方法を提供することができる。
Claims (8)
- シンジオタクティシティーが99%以上、且つ、水素化率が98.0%以上であり、融点が266℃以上295℃以下である、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物。
- 水素化率が99.0%以上である、請求項1に記載のジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物。
- 請求項1又は2に記載されたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有する、樹脂成形体。
- 請求項1又は2に記載されたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を含有する、樹脂フィルム。
- 加熱発生ガス質量分析法により測定した、室温~300℃までの間に発生した質量数18(m/z)に帰属する気体の発生量が、樹脂フィルムの初期質量を100質量%として、0.5質量%未満である、請求項4に記載の樹脂フィルム。
- 以下の一般式(α)で表される開環重合触媒を用いて、ジシクロペンタジエンを含む単量体を開環重合して、ジシクロペンタジエン系開環重合体を得る開環重合工程と、
前記ジシクロペンタジエン系開環重合体を水素化して、水素化率が98.0%以上であり、融点が266℃以上295℃以下であるジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を得る水素化工程と、
を含む、ジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物の製造方法。
- 請求項1又は2に記載されたジシクロペンタジエン系開環重合体水素化物を用いて形成した未延伸フィルムを、95℃以上130℃以下の延伸温度で延伸処理する延伸工程を含む、延伸フィルムの製造方法。
- 前記延伸工程を経たフィルムを、175℃以上225℃以下の熱固定温度で熱処理する熱固定処理工程を更に含む、請求項7に記載の延伸フィルムの製造方法。
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