JP7215157B2 - ポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、粘着フィルム、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物、マスキング用耐熱粘着フィルム、マスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法 - Google Patents

ポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、粘着フィルム、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物、マスキング用耐熱粘着フィルム、マスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、粘着フィルム、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物、マスキング用耐熱粘着フィルム、マスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法に関し、さらに詳しくは、被着体に貼り付けられた状態で、高温環境下で使用される場合であっても、被着体から剥離した際に粘着剤が被着体に残る等の汚染が生じにくく、粘着力の経時変化の少ないマスキング用耐熱粘着フィルム、それに用いるポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、粘着フィルム、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物、およびマスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法に関するものである。
従来、ポリエステル系樹脂は、多価カルボン酸成分とポリオール成分とを組み合わせることにより、耐薬品性、機械的強度等に優れるものが得られることが知られており、粘着剤の分野でも有用である。このような粘着剤としては、例えば、特許文献1~3のものが挙げられる。特許文献1のものは、主成分のポリエステル系樹脂の重量平均分子量を比較的小さくし、かつ23℃における粘度を所定値以下に抑えることにより、有機溶媒による希釈を必要とすることなく、室温前後の温度域において良好な塗工性を実現するとされている。
また、特許文献2のものは、カルボン酸成分としてカルボン酸成分全体に対して半分未満の芳香族ジカルボン酸を用い、多価アルコール成分として側鎖に炭化水素を有するグリコールを用いることにより、粘着物性に優れ、耐熱性、機械的強度にも優れた粘着剤を得ることができるとされている。
そして、特許文献3のものは、多価カルボン酸成分とグリコール成分とを含むポリエステルポリマーを主鎖とし、カルボキシ基を1個と酸無水物基を1個有する化合物が末端に導入されたポリエステル共重合体とすることで、好ましい範囲の分子量および高い酸価を有するものとし、その結果、ゲル化を抑制しつつ、相反する特性である接着性および密着性を同時に向上させるとされている。
国際公開第2011/081163号 特開2007-45914号公報 特開2013-75965号公報
しかしながら、上記特許文献1のものは、室温前後の温度域で良好な塗工性を実現できるものの、凝集力が低いため、その取扱い性が非常に悪く、実用に耐えられないものであった。特に、塗工直後にコシがないため、打痕にも弱く、粘着剤製造時の歩留まりも悪くなる。また、耐熱性が求められる用途においては、粘着力が増加しすぎてしまい、マスキング用耐熱粘着フィルムとして使用した場合に、粘着剤が被着体に残る等の汚染が生じるという問題がある。また、上記特許文献2のものは、粘着物性に優れ、耐熱性、機械的強度にも優れた粘着剤が得られるものの、被着体の表面保護用途のマスキングフィルムとして用いる場合における、高温環境下で使用された後の剥離性についてはさらに改良する余地がある。そして、上記特許文献3のものは、ゲル化を抑制しつつ、これと相反する特性である接着性および密着性を同時に向上させるものではあるが、このものは接着剤であって、剥離することを前提とする粘着剤ではないため、被着体の表面保護用途のマスキングフィルムとしては不適である。
本発明ではこのような背景下において、高温環境下での使用であっても、粘着力が増加する等の経時変化が少ないポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、粘着フィルム、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物、マスキング用耐熱粘着フィルムおよびマスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法を提供することを目的とする。
しかるに、本発明者は、ポリエステル系樹脂の分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を積極的に含有させたポリエステル系樹脂を用いることにより、高温環境下にさらされても粘着力の増加を抑制することができるポリエステル系粘着剤組成物を得ることができることを見出し、第1発明を完成させた。
また、本発明者は、酸価と重量平均分子量との積が特定の値以上のポリエステル系樹脂を用いることにより、高温環境下にさらされても粘着力の増加を抑制することができるポリエステル系粘着剤組成物を得ることができることを見出し、第2発明を完成させた。
すなわち、本発明は、分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を有するポリエステル系樹脂を含有するポリエステル系粘着剤組成物を第1の要旨とする。
また、本発明は、酸価(mgKOH/g)と重量平均分子量との積が35万以上であるポリエステル系樹脂を含有するポリエステル系粘着剤組成物を第2の要旨とする。
そして、本発明は、上記ポリエステル系粘着剤組成物が架橋されてなるポリエステル系粘着剤を第3の要旨とし、上記ポリエステル系粘着剤を含有する粘着剤層を有する粘着フィルムを第4の要旨とし、上記ポリエステル系粘着剤組成物を用いてなる耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物を第5の要旨とする。そして、上記耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物からなる耐熱粘着フィルム用粘着剤層を有するマスキング用耐熱粘着フィルムを第6の要旨とし、上記マスキング用耐熱粘着フィルムを上記耐熱粘着フィルム用粘着剤層の粘着力を利用して被着体に貼り付ける工程と、上記被着体に貼り付けられたマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体ごと120℃以上に加熱する加熱工程と、加熱工程を経由したマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体から剥離する工程とを備えるマスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法を第7の要旨とする。
さらに、本発明は、酸価が5mgKOH/g以上で、重量平均分子量が2,000以上のポリエステル系樹脂とエポキシ系架橋剤とアルコール系溶剤を含有するポリエステル系粘着剤組成物を第8の要旨とするものである。
一般に、ポリエステル系樹脂の製造においては、分子の末端が水酸基になるようにし、カルボキシ基等の酸性基を残さないことが多い。酸性基が残ると、ポリエステル系樹脂の加水分解が促進されるためである。したがって、特に環境耐久性が求められる粘着剤用途では、極力、酸性基を残さないとする設計が行われている。
しかしながら、第1発明においては、あえて分子の末端や、分子内の側鎖に酸性基であるカルボキシ基を積極的に存在させて、これらの酸性基を架橋点にすることにより、充分な架橋密度を達成し、高温環境下に曝されても、それ以上粘着力が増加して剥がしにくくなることを抑制することのできるポリエステル系粘着剤組成物を得ることができることを見出したのである。
また、第2発明においては、ポリエステル系樹脂の酸価と重量平均分子量との関係に着目し、酸価が高く、重量平均分子量が大きいポリエステル系樹脂を用い、酸価と重量平均分子量との積が特定以上であると、高温環境下に曝されても、それ以上粘着力が増加して剥がしにくくなることを抑制することのできるポリエステル系粘着剤組成物を得ることができることを見出したのである。
第1発明のポリエステル系粘着剤組成物は、分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を有するポリエステル系樹脂を含有するものである。
また、第2発明のポリエステル系粘着剤組成物は、酸価(mgKOH/g)と重量平均分子量の積が35万以上であるポリエステル系樹脂を含有するものである。
そのため、上述のとおり、高温環境下にさらされても粘着力の増加が抑制され、粘着力の経時変化を抑制することができる。
したがって、本発明のポリエステル系粘着剤組成物が架橋されてなるポリエステル系粘着剤は、高温環境下で使用される場合であっても、粘着剤が被着体に残る等の汚染が生じにくく、粘着力の経時変化の少ないマスキング用耐熱粘着フィルムの粘着剤層に好適に用いられる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
第1発明のポリエステル系粘着剤組成物(以下、ポリエステル系粘着剤組成物を「粘着剤組成物」と略すことがある)は、分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を有するポリエステル系樹脂を含有することを特徴とする。
また、第2発明の粘着剤組成物は、酸価(mgKOH/g)と重量平均分子量の積が35万以上であるポリエステル系樹脂を含有することを特徴とする。
このような本発明のポリエステル系粘着剤組成物を構成する各成分について、以下、順次説明する。
<ポリエステル系樹脂>
本発明で用いるポリエステル系樹脂は、多価のカルボン酸およびその酸無水物(以下「カルボン酸類」と略すことがある)とポリオールを含む共重合成分を共重合することにより得られるものである。
一般的なポリエステル系樹脂は、多価のカルボン酸類として、通常、二価のカルボン酸類が用いられるところ、上記第1発明では、二価のカルボン酸類に加え、三価以上のカルボン酸類を用いることにより、ポリエステル系樹脂分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、上記三価以上のカルボン酸類に由来するカルボキシ基を有するようにしたことを特徴とするものである。
また、上記第2発明においては、ポリエステル系樹脂の酸価と重量平均分子量との積が特定以上、すなわち、酸価が高く、重量平均分子量が大きいものを用いることを特徴とするものである。
[多価カルボン酸類]
ポリエステル系樹脂の構成原料として用いられる二価のカルボン酸類としては、例えば、マロン酸類、ジメチルマロン酸類、コハク酸類、グルタル酸類、アジピン酸類、トリメチルアジピン酸類、ピメリン酸類、2,2-ジメチルグルタル酸類、アゼライン酸類、セバシン酸類、デカンジカルボン酸類、フマル酸類、マレイン酸類、イタコン酸類、チオジプロピオン酸類、ジグリコール酸類、1,9-ノナンジカルボン酸類等の脂肪族ジカルボン酸類;
フタル酸類、テレフタル酸類、イソフタル酸類、ベンジルマロン酸類、ジフェン酸類、4,4’-オキシジ安息香酸類、さらに1,8-ナフタレンジカルボン酸類、2,3
-ナフタレンジカルボン酸類、2,7-ナフタレンジカルボン酸類等のナフタレンジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類;
1,3-シクロペンタンジカルボン酸類、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸類、1,3-シクロペンタンジカルボン酸類、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸類、2,5-ノルボルナンジカルボン酸類、アダマンタンジカルボン酸類等の脂環族ジカルボン酸類;等が挙げられる。
これらの二価のカルボン酸類は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
また、ポリエステル系樹脂の構成原料として用いられる三価以上のカルボン酸類としては、例えば、トリメリット酸類、ピロメリット酸類、アダマンタントリカルボン酸類、トリメシン酸類等が挙げられる。これらの中でも、高分子量、高酸価にしやすい点で、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸の二無水物が好ましく用いられる。また、汎用性の点で、ピロメリット酸二無水物がより好ましい。これらの三価以上のカルボン酸類は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記三価以上のカルボン酸類の含有量としては、上記二価カルボン酸類に対する含有比率(モル比)として、三価以上のカルボン酸類/二価カルボン酸類=1/99~40/60であることが好ましく、特に好ましくは5/95~30/70、さらに好ましくは10/90~20/80である。三価以上のカルボン酸類と二価カルボン酸類との含有比率(モル比)が上記範囲内にあると、ガラス転移点を低く保ちつつ、適正な量の酸価を付与し、なおかつ分子量のコントロールのしやすさの点で好ましい。
また、本発明においては、上記二価のカルボン酸類の中でも、タック感を付与する点から、脂肪族ジカルボン酸類を含ませることが好ましく、具体的には例えば、セバシン酸類が好ましい。
かかる脂肪族ジカルボン酸類の含有割合としては、多価カルボン酸類全体に対して、5モル%以上であることが好ましく、特に好ましくは50~99モル%、さらに好ましくは70~95モル%である。かかる含有割合が少なすぎると樹脂のガラス転移点が必要以上に高くなってしまい粘着性能が低下する傾向がある。なお、多すぎると結晶性が出やすく粘着剤の溶液安定性が低下する傾向にある。
また、上記二価のカルボン酸類の中でも、凝集力を付与する点から、芳香族ジカルボン酸類を含ませることも好ましく、具体的には、例えば、イソフタル酸類が好ましく用いられる。
かかる芳香族ジカルボン酸類の含有割合としては、多価カルボン酸類全体に対して、1モル%以上であることが好ましく、特に好ましくは2~50モル%、さらに好ましくは3~30モル%である。かかる含有割合が少なすぎると、結晶化が起こりやすくなり、粘着剤の溶液安定性が低下する傾向がある。なお、多すぎるとガラス転移温度が高くなり粘着性能が低下する傾向がある。
本発明においては、粘着物性の点から、多価カルボン酸類として、芳香族ジカルボン酸類および脂肪族ジカルボン酸類を併用することも好ましい。芳香族ジカルボン酸類および脂肪族ジカルボン酸類の含有比率(モル比)としては、芳香族ジカルボン酸類/脂肪族ジカルボン酸類=1/99~49/51であることが好ましく、特に好ましくは5/95~30/70である。かかる含有比率の範囲内であるとガラス転移温度と凝集力のバランスが取りやすい点で好ましい。
[ポリオール]
ポリエステル系樹脂の構成原料として用いられる上記ポリオールとしては、例えば、直鎖構造の脂肪族ジオール、その他の二価アルコール、三価以上の多価アルコール等が挙げられる。
直鎖構造の脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
その他の二価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2,4-ジメチル-2-エチルヘキサン-1,3-ジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-イソブチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール等の分岐構造を有する脂肪族ジオール;
1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール等の脂環族ジオール;
4,4’-チオジフェノール、4,4’-メチレンジフェノール、ビスフェノールS,ビスフェノールA、ビスフェノールフルオレン、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、o-,m-およびp-ジヒドロキシベンゼン、2,5-ナフタレンジオール、p-キシレンジオール等の芳香族ジオール;およびこれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加体;等が挙げられる。
三価以上の多価アルコールとしては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,3,6-ヘキサントリオール、アダマンタントリオール等が挙げられる。
これらの中でも、結晶性を崩し、溶液安定性が向上する点で、分岐構造を有するポリオールを使用することが好ましく、汎用性の面から、分岐構造を有する脂肪族ジオール、とりわけ、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2-エチル-2-イソブチル-1,3-プロパンジオールを使用することが好ましい。
さらに、ガラス転移温度(Tg)を下げ、粘着性能を上げる点で、直鎖構造の脂肪族ジオールを用いることが好ましく、さらには、柔軟性を有し粘着性能に優れる点で、エチレングリコールを除く直鎖構造の脂肪族ジオールを用いることが好ましく、特には、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオールを用いることが好ましく、殊に、樹脂の結晶化度が下がり、より密着性に優れる点でジエチレングリコールおよび1,5-ペンタンジオールを用いることが好ましい。
分岐構造を有する脂肪族ジオールは、ポリオール成分全体に対して、10~100モル%が好ましく、特には20~95モル%、更には30~90モル%、殊には51~85モル%が好ましい。
直鎖構造の脂肪族ジオールは、ポリオール成分全体に対して、0~90モル%が好ましく、特には5~80モル%、更には10~70モル%、殊には15~49モル%が好ましい。
上記以外のその他ジオールは、50モル%以下が好ましく、特には30モル%以下、更には10モル%以下が好ましい。
本発明においては、耐熱性の観点で、エーテル結合を含む化合物の含有量は、ポリエステル系樹脂中50重量%以下が好ましく、特には20重量%以下が好ましく、更には10重量%以下が好ましく、殊には5重量%以下が好ましい。
前記多価カルボン酸類(三価以上のカルボン酸類を含む)と上記ポリオールの配合割合としては、多価カルボン酸類1当量あたり、ポリオールが1~3当量であることが好ましく、特に好ましくは1.1~2当量である。ポリオールの配合割合が低すぎると、高分子量化が困難となる傾向があり、高すぎると収率が低下する傾向がある。
[ポリエステル系樹脂の製造]
一般に、ポリエステル系樹脂は、多価カルボン酸類とポリオールとを任意に選び、これらを触媒存在下、公知の方法により重縮合反応させることにより製造することができ、重縮合反応に際しては、まずエステル化反応が行われた後、重縮合反応が行われる。
本発明で用いられるポリエステル系樹脂も、これに準じた方法によって製造することができる。
また、第1発明で用いるポリエステル系樹脂は、分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を有するものであり、第2発明においても、このようなポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
上記の特徴を有するポリエステル系樹脂は、例えば、二価のカルボン酸とポリオールとをエステル化反応させて得られる、繰り返し単位が1~10程度の水酸基含有プレポリマーを、例えば、テトラカルボン酸の2無水物のような、三価以上のカルボン酸の酸無水物で鎖延長させる方法により製造することができる。
すなわち、まず、所定量の、二価のカルボン酸とポリオールとを無溶媒で混合し、この混合物を反応缶に仕込み、通常、170~260℃に加熱することにより、副生成物である水またはメタノールを除去しながら、エステル化反応またはエステル交換反応を進行させて、水酸基含有プレポリマーを得る。上記二価のカルボン酸とポリオールとの混合比率(モル比)は、二価のカルボン酸1モルに対して、ポリオールを1.05~1.65モルとすることが好ましく、さらには1.08~1.5モル、特には1.1~1.3モルとすることが好ましい。
上記反応に際しては、適宜、エステル化触媒、エステル交換触媒、その他重合触媒等を配合することができ、具体的には、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン系触媒、三酸化アンチモン等のアンチモン系触媒、二酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム系触媒等の触媒や、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド等の触媒を挙げることができ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。これらの中でも、触媒活性の高さと得られる反応物の色相とのバランスから、三酸化アンチモン、テトラブチルチタネート、二酸化ゲルマニウム、酢酸亜鉛が好ましい。
上記触媒の配合量は、全共重合成分(重量基準)に対して1~10,000ppmであることが好ましく、特に好ましくは10~5,000ppm、さらに好ましくは20~3,000ppmである。かかる配合量が少なすぎると、反応が充分に進行しにくい傾向があり、多すぎても反応時間短縮等の利点はなく副反応が起こりやすい傾向がある。
つぎに、得られた水酸基含有プレポリマーを、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物を用いた開環付加反応によって鎖延長させることにより、ポリエステル系樹脂を得ることができる。
上記水酸基含有プレポリマーを、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物で鎖延長させるに際しては、通常、230℃以下で反応させるものであり、好ましくは60~210℃、特に好ましくは150~200℃で反応させるものである。かかる反応温度が低すぎると反応が充分に進みにくい傾向があり、高すぎると分解等の副反応が起こりやすい傾向がある。また、反応時の圧力は通常、常圧である。そして、反応時にかかる時間は通常、0.5~10時間である。
なお、上記鎖延長反応をするにあたり、三価のカルボン酸およびその酸無水物を用いた場合は、分子末端に三価以上のカルボン酸類由来のカルボキシ基が導入されやすく、四価のカルボン酸およびその酸無水物を用いた場合は、分子側鎖および末端に三価以上のカルボン酸類由来のカルボキシ基が導入されやすくなる。
また、水酸基含有プレポリマーを製造した後に、一般的なポリエステル系樹脂と同様に、重縮合反応を行い、続いて上記鎖延長反応を行っても良い。さらには、それらを三価以上のカルボン酸およびその酸無水物を含有する化合物を用いて、解重合して、側鎖および/または末端にカルボキシ基を導入しても良い。
なお、上記反応に際して溶媒は必ずしも用いなくてもよいが、反応物の粘度が高すぎる等の場合には、撹拌しやすくするために、適当な溶媒を用いてもよい。
上記溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン等の芳香族系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤等が挙げられる。しかしながら、エステル系溶剤およびアルコール系溶剤等の、ポリエステル系樹脂と反応するおそれのある溶媒は使用しないことが好ましい。
重縮合反応を行う場合の反応条件としては、上記のエステル化反応で用いるものと同様の触媒を、さらに同量程度配合し、反応温度を好ましくは220~280℃、特に好ましくは230~270℃として、反応系を徐々に減圧して最終的には5hPa以下で反応させることが好ましい。かかる反応温度が低すぎると反応が充分に進行しにくい傾向があり、高すぎると分解等の副反応が起こりやすい傾向がある。また、反応にかかる時間は通常、0.5~10時間である。なお、鎖延長反応(重縮合反応)で用いる触媒は、エステル化反応終了後に添加してもよいが、予めエステル化反応前に添加しておいてもよい。
なお、上記ポリエステル系樹脂は、上記の方法以外にも、例えば、ポリエステルまたはエステル化反応により得られたオリゴマーの末端水酸基に、三価以上のカルボン酸の無水物を付加させて、上記末端水酸基を複数のカルボキシ基に置き換えることによっても得ることができる。さらに、ポリエステルを製造し、三価以上のカルボン酸類を用いて解重合し、分子の末端に複数のカルボキシ基を付加することによっても得ることができる。これらの方法は、それぞれ単独で行ってもよいが、複数組み合わせて行ってもよい。複数行う場合には、同時に行ってもよいし、時間差を設けて行ってもよい。
このようにして得られるポリエステル系樹脂は、酸価が5mgKOH/g以上であることが好ましく、より好ましくは10~180mgKOH/gであり、20~150mgKOH/gがさらに好ましい。そして、中でも、30~120mgKOH/gが一層好ましく、40~100mgKOH/gがより一層好ましく、50~80mgKOH/gが特に好ましい。酸価が低すぎると、密着性が低下して本発明の効果を充分に得ることができない傾向がある。なお、酸価が高すぎると、耐水性が低下する傾向がある。
上記ポリエステル系樹脂の酸価は、JIS K0070に基づき中和滴定により求められるものである。
なお、本発明における酸価とは、ポリエステル系樹脂におけるカルボキシ基の含有量を意味する。上記カルボキシ基には、カルボキシ基が塩基性化合物により中和された、カルボキシラートイオン状態のものも含まれる。
上記酸価の調整は、例えば、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の仕込量、反応条件(鎖延長反応の反応時間)等によって行うことができる。
上記ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは2,000~500,000、さらに好ましくは5,000~200,000、特に好ましくは10,000~100,000である。重量平均分子量が大きすぎると、ハンドリングが低下し、大量の希釈溶剤を使用する必要が出てくることにより経済性が低下する傾向がある。一方、重量平均分子量が小さすぎると、耐熱性や、耐熱後の粘着力、剥離後の糊残りが悪化する傾向がある。
上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフ(東ソー社製、「HLC-8320GPC」)に、カラム:TSKgel SuperMultipore HZ-M(排除限界分子量:2×106、理論段数:16,000段/本、充填剤材質:スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:4μm)を2本直列にして用いることにより測定されるものである。
第2発明で用いるポリエステル系樹脂は、酸価と重量平均分子量との積が35万以上であることが重要である。すなわち、ポリエステル系樹脂の酸価が高く、重量平均分子量が大きいポリエステル系樹脂を用いることによって、粘着剤とした際に凝集力を付与し、高温環境下にさらされても粘着力の増加が抑制され、粘着力の経時変化を抑制することができる。かかる積の好ましい範囲は45万~1,000万、特に好ましい範囲は100万~700万である。
なお、一般的なポリエステル系樹脂は、その分子末端にしかカルボキシ基を有しないために酸価が低く、酸価と重量平均分子量との積で35万以上を達成するのは困難である。
上記のような、酸価と重量平均分子量との積が35万以上のポリエステル系樹脂とするには、分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸およびその酸無水物の少なくとも一方に由来するカルボキシ基を有することが好ましい。
上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは-90~20℃であり、特に好ましくは-80~0℃であり、さらに好ましくは-60~-20℃である。ガラス転移温度(Tg)が高すぎると、得られる粘着剤組成物の密着性が低下する傾向がある。一方、ガラス転移温度(Tg)が低すぎると、耐熱性が低下したり、凝集力が低下したりする傾向がある。
上記ガラス転移温度(Tg)は、TAインスツルメント社製の示差走査熱量計DSC
Q20を用いて測定されるものである。なお、測定温度範囲は-90℃から100℃で、温度上昇速度は10℃/分である。
上記ポリエステル系樹脂は結晶化しないことが保存安定性の点から好ましいが、結晶化する場合においても、ポリエステル系樹脂の結晶化エネルギーができるだけ低いことが好ましく、通常35J/g以下、好ましくは、20J/g以下、特に好ましくは10J/g以下、殊に好ましくは5J/g以下である。
本発明の粘着剤組成物には、上記ポリエステル系樹脂とともに、任意成分を用いてもよく、このような任意成分としては、例えば、架橋剤が挙げられる。架橋剤は、ポリエステル系樹脂を架橋させ凝集力に優れたものとし、粘着剤としての性能を向上させるものである。
<架橋剤>
上記架橋剤としては、ポリエステル系樹脂に含まれる官能基と反応性を有する官能基を含有する化合物であればよく、例えば、ポリエステル系樹脂中のカルボキシ基と反応性を有する官能基を含有する化合物が用いられる。
このような架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アミノ系架橋剤、金属系架橋剤等が挙げられる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、1,3’-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン等が挙げられ、三菱ガス化学社製「テトラッドC」、三菱ガス化学社製「テトラッドX」、Synasia社製「S-610」等の、市販品を用いることもできる。
中でも加熱後の粘着力増加が少なく、耐熱汚染性が良好である点で1,3’-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミンが好ましい。
上記オキサゾリン系架橋剤としては、例えば、2,2’-ビス(2-オキサゾリン)、1,2-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)エタン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ブタン、1,8-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ブタン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)シクロヘキサン、1,2-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン等の脂肪族あるいは芳香族を含むビスオキサゾリン化合物、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン等の付加重合性オキサゾリン等が挙げられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、テトラメチロールメタン-トリ-β-アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオネート、N,N’-ジフェニルメタン-4,4’-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)、N,N’-ヘキサメチレン-1,6-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、へキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等が挙げられる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等が挙げられる。
これらの中でも耐熱性の点でヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体や2,4-トリレンジイソシアネートおよび/または2,6-トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体、2,4-トリレンジイソシアネートおよび/または2,6-トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、テトラメチルキシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が好ましい。
カルボジイミド系架橋剤としては、官能基としてカルボジイミド基、またはその互変異性の関係にあるシアナミド基を分子内に少なくとも2個以上含有するものであればよく、例えば、日清紡ケミカル社製の「カルボジライトV-02」、「カルボジライトV-02-L2」、「カルボジライトSV-02」、「カルボジライトV-04」、「カルボジライトV-10」、「カルボジライトE-03A」、「カルボジライトE-02」、「カルボジライトE-04」等が挙げられる。中でも、粘着剤層と基材との密着性の点から、キシリレン骨格、トリレン骨格、ジフェニルメタン骨格、テトラメチルキシリレン骨格等の芳香族基を有するものが好ましく、特には「カルボジライトV-04」、「カルボジライトE-04」等が好適である。
アミノ系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
金属系架橋剤としては、例えば、テトラエチルチタネート、テトラエチルジルコネート、アルミニウムイソプロピオネート等の金属アルコキシドや、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトンやアセト酢酸エステル、エチレンジアミン四酢酸配位化合物の金属キレート化合物等や、酢酸-アンモニウム錯塩、アンモニウム-カーボネート錯塩等が挙げられる。
架橋剤としては、これらの中から選ばれる1種のみを用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。
本発明において、粘着フィルムの耐熱性、耐熱後における剥離後の糊残りの少なさの点から、架橋剤として、上記の中でもエポキシ系架橋剤を用いることが好ましい。
上記架橋剤の含有量は、ポリエステル系樹脂中に含まれる官能基の量、ポリエステル系樹脂の分子量、用途目的により適宜選択できるが、好ましくはポリエステル系樹脂100重量部に対して、2.5~30重量部であり、特に好ましくは5~20重量部であり、さらに好ましくは7~15重量部である。
架橋剤が多すぎると逆に架橋が起こらなくなり、粘着剤層と基材の密着性、耐水性が低下する傾向があり、少なすぎると架橋不足となり密着性、耐水性が低下する傾向がある。
また、ポリエステル系樹脂中の官能基(カルボキシ基)量と、上記架橋剤中の官能基量とのモル比は、ポリエステル系樹脂/架橋剤として、100/1~100/600が好ましく、100/20~100/200がより好ましく、100/40~100/150がさらに好ましく、100/60~100/110が特に好ましい。架橋剤の官能基量が多すぎると逆に架橋が起こらなくなり、粘着剤層と基材の密着性、耐水性が低下する傾向があり、少なすぎると架橋不足となり耐熱性、耐熱剥離後の耐糊残り性が低下する傾向がある。
なお、ポリエステル系樹脂と架橋剤との反応においては、これら成分と反応する官能基を有しない有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール等のアルコール類、等の有機溶剤を用いることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
本発明においては、上記有機溶剤の中でも、ポリエステル系樹脂と架橋剤を含有した液を配合した際のポットライフを延長させるために、アルコール溶剤を含むことが好ましく、特には2-プロパノールを含むことが好ましい。
ここで、上記有機溶剤は、アルコール系溶剤を含む混合溶剤であることが好ましく、かかるアルコール系溶剤の含有割合としては、有機溶剤中、10~80重量%が好ましく、特には20~70重量%、更には30~60重量%が好ましい。
一般的に、酸価が高く、重量平均分子量の大きいポリエステル系樹脂とエポキシ系架橋剤とを含有する場合、ポットライフが短くなる傾向があるが、本発明は、上記ポリエステル系樹脂とエポキシ系架橋剤を含有した液とする際にアルコール系溶剤を含有することによりポットライフを長くすることができるものである。
すなわち、第3発明の粘着剤組成物は、酸価が5mgKOH/g以上で、重量平均分子量が2,000以上のポリエステル系樹脂とエポキシ系架橋剤とアルコール系溶剤を含有するものである。
本発明の粘着剤組成物には、任意成分として、上記架橋剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、加水分解抑制剤、ウレタン化触媒、触媒作用抑制剤、軟化剤、紫外線吸収剤、安定剤、耐電防止剤、粘着付与剤、等の添加剤やその他、無機または有機の充填剤、金属粉、顔料等の粉体、粒子状等の添加剤を配合することができる。これらはいずれも単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
<酸化防止剤>
本発明の粘着剤組成物においては、酸化防止剤を含有することにより、耐熱環境下におけるポリエステル系樹脂の分子量低下を抑制することができ、耐熱性が向上するとともに、被着体への糊残り防止性に優れるようになる。
本発明で用いられる酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤等が挙げられる。中でもアミン系酸化防止剤およびリン酸系酸化防止剤から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、とりわけヒンダードフェノール系化合物からなる酸化防止剤が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、フェノールの水酸基が結合した芳香族環上の炭素原子の隣接炭素原子の少なくとも一方に、ターシャリーブチル基等の立体障害の大きな基が結合したヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01~10重量部であり、より好ましくは0.03~8重量部であり、さらに好ましくは0.05~5重量部である。
かかる含有量が少なすぎると被着体への糊残りが発生しやすくなる傾向があり、多すぎると粘着物性が低下する傾向がある。
本発明の粘着剤組成物は、上記添加剤の他にも、粘着剤の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されたものであってもよい。
また、本発明のポリエステル系粘着剤(以下、「粘着剤」と略すことがある)は、本発明の粘着剤組成物が架橋(硬化)されてなるものである。架橋(硬化)により粘着剤組成物の粘着力が高められ、所望の粘着力を有する粘着剤となる。
上記粘着剤のゲル分率については、耐久性と粘着力の点から70重量%以上であることが好ましく、特に好ましくは80~99重量%、さらに好ましくは90~98重量%である。ゲル分率が低すぎると凝集力が低下することにより耐熱性が低下する傾向がある。なお、ゲル分率が高すぎると凝集力の上昇により粘着力が低下しすぎる懸念がある。
上記ゲル分率は、架橋度の目安となるもので、例えば、以下の方法にて算出される。すなわち、基材となる高分子フィルム(例えば、PETフィルム等)に粘着剤層が形成されてなる粘着フィルム(セパレーターを設けていないもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、トルエン浸漬前の粘着剤層の重量に対する、金網内に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とする。ただし、基材の重量は差し引いておく。
そして、本発明の粘着フィルムは、支持基材の片面または両面に、本発明の上記粘着剤を含有する粘着剤層を有する粘着フィルムであり、特には、マスキング用耐熱粘着フィルムとして好適である。
なお、本発明において「フィルム」とは、「シート」や「テープ」をも含めた意味である。
<粘着フィルム>
上記粘着フィルムは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
かかる粘着フィルムの製造方法としては、公知一般の粘着フィルムの製造方法にしたがって製造することができ、例えば、基材の一方の面に、上記粘着剤組成物を塗工、乾燥して、粘着剤層を形成し、その表面(基材に接する面の反対面)に離型シートを貼着し、必要により養生することで基材上に、粘着剤組成物が架橋されてなる粘着剤を含有する粘着剤層を有する本発明の粘着フィルムが得られる。
また、離型シート上に、上記粘着剤組成物を塗工、乾燥して、粘着剤層を形成し、その表面(離型シートに接する面の反対面)に基材を貼合し、必要により養生することでも、本発明の粘着フィルムが得られる。
得られた粘着フィルムは、使用時には、上記離型シートを粘着剤層から剥離して粘着剤層と被着体を貼合する。
上記基材としては、例えば、ポリエチレンナフタート、ポリエチレンテレフタレート、ボリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂;
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン等のポリフッ化エチレン樹脂;
ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体;
三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂;
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;
ポリスチレン;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリイミド;シクロオレフィンポリマー等の合成樹脂フィルム;アルミニウム、銅、鉄の金属箔;上質紙、グラシン紙等の紙;硝子繊維、天然繊維、合成繊維等からなる織物や不織布が挙げられる。これらの基材は、単層体としてまたは2種以上が積層された複層体として用いることができる。
これらの中でも特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドからなる基材が好ましく、さらには粘着剤層との接着性に優れる点でポリエチレンテレフタレートが好ましく、とりわけ金属薄膜層を有したポリエチレンテレフタレートであることが、基材と粘着剤層との接着力に優れ、なおかつ金属薄膜層が腐食せずに基材を安定的に保つことができ、本発明に用いられる粘着剤の効果を顕著に発揮できる点で好ましい。
上記基材の厚みは、例えば、1~1,000μmであることが好ましく、特に好ましくは2~500μm、さらに好ましくは3~300μmである。
上記離型シートとしては、例えば、上記基材で例示した各種合成樹脂シート、紙、布、不織布等に離型処理したものを使用することができる。中でも、シリコン系の合成樹脂シートを用いることが好ましい。
上記粘着剤組成物を基材または離型シート上に塗工する方法としては、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター等が挙げられる。
上記粘着剤組成物を塗工した後の乾燥条件としては、乾燥温度は60~140℃が好ましく、特に好ましくは80~120℃である。また、乾燥時間は0.5~30分間が好ましく、特に好ましくは1~5分間である。
また、上記粘着剤組成物を養生する場合、養生処理の条件としては、温度は通常室温(23℃)~70℃、時間は通常1~30日間であり、具体的には、例えば23℃で1~20日間、好ましくは23℃で3~14日間、40℃で1~10日間等の条件で行うことが好ましい。
上記粘着剤層の厚みは、2~500μmであることが好ましく、より好ましくは5~200μm、さらに好ましくは10~100μmである。かかる粘着剤層の厚みが薄すぎると、粘着力が低下する傾向があり、厚すぎると均一に塗工することが困難となるうえ、塗膜に気泡が入る等の不具合が発生しやすい傾向がある。なお、衝撃吸収性を考慮する際には、50μm以上とすることが好ましい。
なお、上記粘着剤層の厚みは、ミツトヨ社製「ID-C112B」を用いて、粘着フィルム全体の厚みの測定値から、粘着剤層以外の構成部材の厚みの測定値を差し引くことにより求められる値である。
さらに、かかる粘着フィルムは、必要に応じて、粘着剤層の外側に離型シートを設け、粘着剤層を保護してもよい。また、粘着剤層が基材の片面に形成されている粘着フィルムでは、基材の粘着剤層とは反対側の面に剥離処理を施すことにより、上記剥離処理面を利用して粘着剤層を保護することも可能である。
また、本発明の粘着フィルムは、種々の部材の貼り合わせに用いることができるが、中でも、被着体の表面保護用途のマスキングフィルムとして用いることが好ましい。粘着フィルムに備えられた粘着剤層は、高温環境下に晒されてもその粘着力の増加が抑制され、マスキングフィルムが高温環境下で使用された場合であっても、剥離後に粘着剤層(粘着剤)が被着体に残る等の汚染が生じにくいためである。
したがって、本発明の粘着フィルムは、とりわけ耐熱性に優れるため、マスキング用耐熱粘着フィルムとして好適に用いることができる。
例えば、本発明のマスキング用耐熱粘着フィルムを、その粘着剤層の粘着力を利用して被着体に貼り付け、上記被着体に貼り付けられたマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体ごと120℃以上に加熱し、この加熱を経由したマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体から剥離することにより、マスキングが正確に行われ、かつ、粘着剤層に汚染されていない被着体を得ることができる。
本発明による耐熱粘着フィルムは、例えば、FPC基板等の回路基板やITO透明電極層を一時的に表面保護するための一時表面保護用耐熱粘着フィルムとして、または製造工程中で製品を一時的に保持・補強のために固定するための仮固定用耐熱粘着フィルムとして、利用することができる。
このような耐熱粘着フィルムの被着対象である被着体としては、例えば、下記に示す材料の基材が挙げられる。
アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、マグネシウム、ニッケル、チタン等の金属板あるいは金属箔;
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エステルアクリレート等のポリエステル系樹脂;
ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルフォン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-イソブチルアクリレート共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリアロマーポリブチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン-4フッ化エチレン共重合体等のポリフッ化エチレン系樹脂;
ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート共重合体;
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリアルキル(メタ)アクリレートやメチルメタクリレート-スチレン共重合体、メチルメタクリレート-α-メチルスチレン共重合体等のアクリル系樹脂;
ポリ塩化ビニル、可塑化ポリ塩化ビニル、ABS変性ポリ塩化ビニル、後塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル-アクリル樹脂アロイ、塩化ビニル-プロピレン共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のポリ塩化ビニル重合体およびその誘導体;
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ビニロン等のポリ酢酸ビニル、およびその誘導体;
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルケトン;
ポリホルムアルデヒド、アセタールコポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、塩素化ポリエーテル、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンオキサオド等のポリエーテル;
ポリテロラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体等のフッ化樹脂;
ポリカーボネート、ポリカーボネートABSアロイ;
ナイロン、ナイロン-6、ナイロン-6,6、ナイロン-6/6,6共重合体、ナイロン-6,10、ナイロン-6,12、ナイロン-11、ナイロン-12等のナイロン(ポリアミド)類;
ブタジエン-スチレン共重合体、ブタジエン系プラスチック;
ポリイミドおよびその誘導体、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、高アクリルニトリル共重合体;
珪素樹脂、半無機および無機高分子;
フェノール樹脂、フェノール-フルフラール樹脂、変性フェノール樹脂等のフェノール樹脂およびその誘導体;
フラン樹脂、キシレン樹脂、アニリン樹脂、アセトンホルムアルデヒド樹脂等のホルマリン樹脂;
不飽和ポリエステルとアルキッド樹脂;
ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂複合材料、脂環エポキシ樹脂、エポキシノボラック、ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシアクリレート等のエポキシ樹脂;
ポリウレタン、発泡ウレタン、ウレタンアクリレート等のポリウレタン;
ジアリルフタレート樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、ポリアリルスルホン、アリルジグリコールカーボネート、ポリアリルエーテル、ポリアリレート等のアリル樹脂;
セルロース系プラスチック、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、ニトロセルロースとセルロイド等のセルロース系樹脂。
特に、耐熱性を有する被着体の材料として、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、マグネシウム、ニッケル、チタン等の金属板あるいは金属箔等;
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エステルアクリレート等のポリエステル系樹脂;
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン-4フッ化エチレン共重合体等のポリフッ化エチレン系樹脂;
ポリイミドおよびその誘導体;
ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂複合材料、脂環エポキシ樹脂、エポキシノボラック、ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシアクリレート等のエポキシ樹脂等が好ましく用いられる。
本発明の耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物を用いて得られる耐熱粘着フィルムの用途としては、プリント基板、特にフレキシブルプリント基板等の工程用キャリアフィルム;
加熱工程のあるフィルムや箔のカール、シワ、汚染防止の為の保護フィルム;
プリント基板ハンダメッキ用保護フィルム;
耐熱トランス等の絶縁および耐熱保護用フィルム;
電子回路基板のハンダリフロー工程中のマスキング用フィルム;
各種の仮固定や部品保護用フィルム;
スルーホールのシール用フィルム;
ITO透明電極層等のタッチパネル関連部材の表面保護フィルム等の用途が挙げられ、耐熱を要するマスキング用途や仮固定用途全般に広く用いることが可能である。特に、マスキング用耐熱粘着フィルムが好ましい。
本発明の耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物を用いて製造された本発明のマスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法としては、例えば、被着体の製造工程中に加熱工程が含まれる場合、加熱工程に付する被着体を一時的に表面保護する方法が挙げられる。例えば、被着体の使用方法として、本発明のマスキング用耐熱粘着フィルムを被着体表面に貼り付け、通常120℃以上、好ましくは150℃以上、特に好ましくは170℃以上の加熱工程に付した後、そのマスキング用耐熱粘着フィルムを被着体表面から剥離する工程を有していてもよい。
本発明のマスキング用耐熱粘着フィルムは、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に被着体に糊残り〔接着剤層(接着剤)が残る〕等の汚染が生じ難いので、被着体の製造工程における汚染の可能性が低減される。また、本発明のマスキング用耐熱粘着フィルムは、金属の被着体に腐食を生じさせ難いので、最終製品に不具合が生じる可能性も低減される。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
また、下記実施例中におけるポリエステル系樹脂の重量平均分子量、ガラス転移温度、酸価、粘着剤のゲル分率の測定に関しては、前述の方法にしたがって測定した。
<ポリエステル系樹脂の製造>
以下の製造例においては、エステル化反応に使うカルボン酸類の合計を1モルとして各成分を配合した。
[ポリエステル系樹脂(A-1)の製造]
温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管の付いた反応缶に、二価のカルボン酸類としてセバシン酸(SebA)495部(0.9モル)、イソフタル酸(IPA)45部(0.1モル)、ポリオールとしてネオペンチルグリコール(NPG)283部(1モル)、1,6-ヘキサンジオール(1,6HG)64部(0.2モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.3部を仕込み、内温が260℃となるまで2時間かけて昇温し、260℃で3時間エステル化反応を行った。
その後、内温を170℃まで下げ、三価以上のカルボン酸の酸無水物として、ピロメリット酸無水物(PMAn)113部(0.19モル)を添加し1時間鎖延長反応を行い、ポリエステル系樹脂(A-1)を製造した。
上記ポリエステル系樹脂(A-1)の重量平均分子量は28,900、ガラス転移温度(Tg)は-32℃、酸価は70.1mgKOH/gであった。また、でき上がり組成(%)は、SebA/IPA/NPG/1,6HG/PMAn=45.7/4.0/30.8/7.0/12.5であった。なお、酸価と重量平均分子量との積は2,025,890であった。
[ポリエステル系樹脂(A-2)の製造]
温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管の付いた反応缶に、二価のカルボン酸類としてセバシン酸(SebA)543部(0.9モル)、イソフタル酸(IPA)50部(0.1モル)、ポリオールとしてネオペンチルグリコール(NPG)286部(1モル)、1,6-ヘキサンジオール(1,6HG)63部(0.2モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.3部を仕込み、内温が260℃となるまで2時間かけて昇温し、260℃で3時間エステル化反応を行った。
その後、内温を170℃まで下げ、三価以上のカルボン酸の酸無水物として、ピロメリット酸無水物(PMAn)59部(0.09モル)を添加し1時間鎖延長反応を行い、ポリエステル系樹脂(A-2)を製造した。
上記ポリエステル系樹脂(A-2)の重量平均分子量は25,700、ガラス転移温度(Tg)は-42℃、酸価は49.0mgKOH/gであった。また、でき上がり組成(%)は、SebA/IPA/NPG/1,6HG/PMAn=51.1/4.5/31.7/7.1/5.6であった。なお、酸価と重量平均分子量との積は1,259,300であった。
[ポリエステル系樹脂(A-3)の製造]
上記ポリエステル系樹脂(A-1)の製造において、内温を140℃まで下げてピロメリット酸無水物を添加して鎖延長反応を行った以外は同様にして、ポリエステル系樹脂(A-3)を製造した。
上記ポリエステル系樹脂(A-3)の重量平均分子量は5,500、ガラス転移温度(Tg)は-30℃、酸価は96mgKOH/gであった。なお、酸価と重量平均分子量との積は528,000であった。
[ポリエステル系樹脂(A’-1)の製造]
加熱装置、温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管および真空装置の付いた反応缶に、多価カルボン酸類として、イソフタル酸9.6部(0.2モル)およびセバシン酸46.8部(0.8モル)、ポリオールとしてネオペンチルグリコール27.1部(0.9モル)、1,4-ブタンジオール13.0部(0.5モル)、1,6-ヘキサンジオール3.0部(0.087モル)およびトリメチロールプロパン0.5部(0.013モル)、触媒として、テトラブチルチタネート0.01部を仕込み、内温250℃まで徐々に温度を上げ、4時間かけてエステル化反応を行った。
その後、内温を260℃まで上げ、触媒として、テトラブチルチタネート0.01部を仕込み、1.33hPaまで減圧し、3時間かけて重合反応を行い、ポリエステル系樹脂(A’-1)を製造した。
得られたポリエステル系樹脂(A’-1)の重量平均分子量は70,000、ガラス転移温度は-50℃、酸価は0.4mgKOH/gであった。なお、酸価と重量平均分子量との積は28,000であった。
<ポリエステル系樹脂(A’-2)の製造>
加熱装置、温度計、撹拌機、精留塔、窒素導入管および真空装置の付いた反応缶に、多価カルボン酸類として、プリポール1009を680.6部(1.0モル)、ポリオールとして、プリポール2033を319.4部(0.5モル)、触媒として、テトラブチルチタネート0.2部を仕込み、内温240℃まで徐々に温度を上げ、4時間かけてエステル化反応を行った。その後、内温240℃で、1.33hPaまで減圧し、3時間かけてエステル化反応を継続し、ポリエステル系樹脂(A’-2)を製造した。
上記ポリエステル系樹脂(A’-2)の重量平均分子量は4,340、ガラス転移温度は-45℃、酸価は66.6mgKOH/gであった。また、でき上がり組成(%)は、プリポール1009/プリポール2033=66.8/33.2であった。なお、酸価と重量平均分子量との積は289,044であった。
<ポリエステル系粘着剤組成物の製造>
上記で得られたポリエステル系樹脂(A-1)~(A-3)および(A’-2)をメ
チルエチルケトン:2-プロパノール=1:1の溶液を用いてそれぞれ固形分濃度50%に希釈し、(A’-1)を酢酸エチルで固形分濃度50%に希釈して、以下の実施例および比較例で使用した。
[実施例1]
上記で得られたポリエステル系樹脂(A-1)溶液の固形分100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製、テトラッドX)5部、ヒンダートフェノール系酸化防止剤(BASF社製、IRGANOX1010)0.1部を配合し、ポリエステル系粘着剤組成物を得た。
得られたポリエステル系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが約50μmになるように、基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み100μm)に塗布した後、100℃で3分間乾燥させて粘着剤層を形成した。その後、上記粘着剤層に、離型処理されたPETフィルム(離型フィルム)を貼着してその表面を保護し、温度40℃の雰囲気下で10日間養生し、粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を得た。
[実施例2,3]
架橋剤の配合量を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を得た。
[実施例4~8、比較例1~3]
ポリエステル系樹脂として表1に示すものを用い、架橋剤を表1に示すとおりに配合した以外は、実施例1と同様にして粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を得た。
[比較例4,5]
上記で得られたポリエステル系樹脂(A’-1)溶液の固形分100部に対して、表1に示す量のイソシアネート系架橋剤(東ソー社製、コロネートHX)を配合し、ポリエステル系粘着剤組成物を得た以外は、実施例1と同様にして粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を得た。
得られた各粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を用いて、その粘着剤のゲル分率(%)を測定するとともに、以下に示すとおり、粘着力、被着体汚染および耐打痕性の評価を行った。その結果を後記の表1に併せて示す。
[粘着力]
被着体としてSUS-BAと無アルカリガラスを準備した。上記で得られた粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を23℃、50%RHの環境下で25×200mmに裁断した後、離型フィルムを剥がし、粘着剤層側をSUS-BAまたは無アルカリガラスに当接させ、2kgローラーを往復させ加圧貼付けした。そして、同雰囲気下で30分間静置した後に、オートグラフ(島津製作所社製、オートグラフAGS-H 500N)を用いて、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定し、以下の基準で評価した。
◎:0.3N/25mm以下。
○:0.3N/25mmを超え、0.5N/25mm以下。
×:0.5N/25mmを超える。
[耐熱粘着力]
上記と同様に各粘着フィルム(耐熱粘着フィルム)を各被着体に貼り付けた。そして、150℃の保温器で1日(24時間)保管した後に、23℃、50%RHの環境下で30分間静置した後に、オートグラフ(島津製作所社製、オートグラフAGS-H 500N)を用いて、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定し、以下の基準で評価した。
◎:2.5N/25mm以下。
○:2.5N/25mmを超え、10N/25mm以下。
×:10N/25mmを超える。
[被着体汚染]
上記の耐熱粘着力を測定後の被着体を目視にて観察し、糊残りの有無を下記の基準で評価した。
○:糊残りが全く見えない。
△:うっすら貼り後が見える。
×:糊残りがはっきりと見える。
[耐打痕性]
得られた各粘着剤フィルム(耐熱粘着フィルム)に対し、離型フィルム側から粘着フィルムの上に2kgローラーを転がし、目視にてその粘着剤層を観察し、以下の基準で評価した。
○:変化なし。
×:打痕あり。
Figure 0007215157000001
上記表1の結果より、本発明の粘着フィルムは、被着体に貼り付けられた状態で、粘着力も充分に低く、かつ、高温環境下で使用される場合であっても、被着体から剥離した際に粘着剤が被着体に残る等の汚染が生じにくく、耐熱粘着力も低いことがわかる。
したがって、これに用いるポリエステル系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤、耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物は、マスキング用耐熱粘着フィルムの粘着剤層として好適であることがわかる。
これに対し、従来品である比較例1~3は、粘着剤層が柔らかすぎてPETフィルムを剥離することができなかったり、打痕が生じたりするものであり、かつ、粘着力が高くて、マスキング用として不向きであった。特に、比較例1は、剥離フィルムをスムーズに剥離することができず、無理に剥離すると粘着剤層が凝集破壊したため、粘着力および耐熱粘着力を測定すること自体ができなかった。また、比較例4および5は、耐熱後の粘着力が増加しすぎるものであり、ともに耐熱粘着フィルムとしての使用に耐えがたいものであった。
また、上記のポリエステル系樹脂(A-1)を用いて、固形分濃度が50%になるように表2に示す希釈溶剤で希釈し、得られたポリエステル系樹脂(A-1)溶液の固形分100部に対しエポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製、テトラッドX)を下記表2に示す配合量で混合したものについて、ポットライフの評価を行った。評価基準は下記の通りであり、結果を下記表2に示す。
○:混合した後2時間経っても大きな増粘は認められない。
×:混合した後2時間以内に明らかな増粘が認められる。
Figure 0007215157000002
上記表2の結果より、メチルエチルケトンのみで溶剤希釈したものはポットライフに劣るものであるのに対して、2-プロパノールを用いることによりポットライフにより優れたものとなる。
本発明の粘着剤組成物は、高温環境下で使用される場合であっても、粘着力が増加する等の経時変化が少ないため、マスキング用耐熱粘着フィルムの粘着剤層として好適に用いることができる。

Claims (12)

  1. 分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸無水物に由来するカ ルボキシ基を有するポリエステル系樹脂と、架橋剤とを含有し、前記ポリエステル系樹脂が、多価カルボン酸類とポリオールとを反応させて得られた水酸基含有プレポリマーを、三価以上のカルボン酸無水物を用いた開環付加反応によって鎖延長させたポリエステル系樹脂であり、前記架橋剤がエポキシ系架橋剤であり、前記ポリエステル系樹脂中のカルボキシ基量と架橋剤中のエポキシ基量のモル比が100/20~100/600であることを特徴とするポリエステル系粘着剤組成物。
  2. 分子の側鎖および末端の少なくとも一方に、三価以上のカルボン酸無水物に由来するカルボキシ基を有するポリエステル系樹脂と、架橋剤とを含有し、前記ポリエステル系樹脂が、多価カルボン酸類とポリオールとを反応させて得られた水酸基含有プレポリマーを、三価以上のカルボン酸無水物を用いた開環付加反応によって鎖延長させたポリエステル系樹脂であり、前記三価以上のカルボン酸無水物が、テトラカルボン酸の二無水物であることを特徴とするポリエステル系粘着剤組成物。
  3. 上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が-90~20℃であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル系粘着剤組成物。
  4. 上記ポリエステル系樹脂の酸価が5mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のポリエステル系粘着剤組成物。
  5. 上記ポリエステル系樹脂の重量平均分子量が2,000~500,000であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のポリエステル系粘着剤組成物。
  6. 上記架橋剤がエポキシ基を有する化合物であることを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載のポリエステル系粘着剤組成物。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載のポリエステル系粘着剤組成物が架橋されてなることを特徴するポリエステル系粘着剤。
  8. 上記ポリエステル系粘着剤のゲル分率が70重量%以上であることを特徴とする請求項記載のポリエステル系粘着剤。
  9. 請求項または請求項記載のポリエステル系粘着剤を含有する粘着剤層を有することを特徴とする粘着フィルム。
  10. 請求項1~のいずれか一項に記載のポリエステル系粘着剤組成物を用いてなることを特徴とする耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物。
  11. 請求項10記載の耐熱粘着フィルム用粘着剤組成物からなる耐熱粘着フィルム用粘着剤層を有することを特徴するマスキング用耐熱粘着フィルム。
  12. 請求項11記載のマスキング用耐熱粘着フィルムを上記耐熱粘着フィルム用粘着剤層の粘着力を利用して被着体に貼り付ける工程と、上記被着体に貼り付けられたマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体ごと120℃以上に加熱する加熱工程と、加熱工程を経由したマスキング用耐熱粘着フィルムを上記被着体から剥離する工程とを備えることを特徴とするマスキング用耐熱粘着フィルムの使用方法。
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