JP7214502B2 - 試料保持具 - Google Patents

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Description

本開示は、半導体集積回路の製造工程または液晶表示装置の製造工程等において用いられる、半導体ウエハ等の試料を保持する試料保持具に関する。
半導体製造装置等に用いられる試料保持具として、静電チャックが知られている。静電チャックは、ウエハ等の試料(被処理物またはワークともいう)を載置して吸着保持するための平坦な上面(試料保持面)を有する、絶縁体からなる板状の試料保持部材(基体またはセラミック体ともいう)と、この試料保持部材を下側から支承する、導電体からなる板状の支持部材(金属ベースまたはベースプレートともいう)とを、接着剤等の接合材により接合して構成されている。
接合された静電チャックの内部には、静電チャックの下部または底部から試料保持面である上面に向けて、上下の部材間で連通する複数の縦孔が設けられている。これらの縦孔(ガス供給流路ともいう)を通じて、ヘリウム等のガスが試料保持面に供給されるようになっている。
試料保持部材と支持部材との接合に関し、特許文献1には、試料保持面である試料保持部材の上面を水平に保つために、試料保持部材(セラミックス部材)を支持部材(金属部材)に接合する際、試料保持部材と支持部材との間(界面)に、樹脂からなるスペーサ(スペーサー部)を複数個配置して積層する方法が開示されている。
これによれば、試料保持部材と支持部材との間に塗布された接合材(接着剤)を、積層方向に等方圧を加えながら硬化させることにより、試料保持面を水平に維持する、均一な厚みの接合材層を得ることができる。
特開2003-258072号公報
ところで、前述したような、試料保持部材と支持部材との間に配設されたスペーサは、接着剤等により、その上側の端面(上端面)が試料保持部材の下面または底面に接着固定され、その下側の端面(下端面)が支持部材の上面または天面に接着固定されている。
しかしながら、試料保持具を構成する、セラミック製の試料保持部材と金属製の支持部材とは、熱に関する固有の線膨張係数(いわゆる熱膨張率)が異なるため、静電チャックを含む試料保持具が半導体製造工程の中で加熱(昇温)と除熱(降温)とが繰り返されるうち、試料保持部材とスペーサとの接合部(スペーサの上端面)あるいは支持部材とスペーサとの接合部(スペーサの下端面)に、上述の部材間の熱膨張率の差に起因する応力が加わり、いずれかの接合部が、接着固定された部材から剥離・脱落してしまう場合があった。
このようなスペーサの、試料保持部材と支持部材との間からの剥離・脱落が複数発生すると、試料保持面を水平に維持できなくなって、この試料保持具(静電チャック)を用いて製造される製品(被処理物またはワーク)の均質な処理が難しくなり、ひいては、製品の歩留まりに影響を及ぼす可能性がある。
本開示の目的は、昇温と降温のサイクルを繰り返しても、試料保持面の水平が長く維持され、長期にわたり使い続けることのできる試料保持具を提供することである。
本開示の試料保持具は、試料を載置可能な上面と位置固定のための接合に用いられる下面とを有する平板状の試料保持部材と、平坦面を有する支持部材であって、前記平坦面と前記試料保持部材の前記下面とが対向するように前記試料保持部材を支承する支持部材と、前記試料保持部材の前記下面と前記支持部材の前記平坦面との間に配置される間隙調整用の第1スペーサと、前記試料保持部材の前記下面と前記支持部材の前記平坦面との間に配設されて、前記試料保持部材と前記支持部材とを接合する接合材と、を備える。
前記第1スペーサは、樹脂からなる板状または柱状であり、前記試料保持部材と前記支持部材のそれぞれに接しており、前記1スペーサの上端面および下端面の少なくとも一方の面積が、前記第1スペーサの上下方向中央部の水平方向断面積よりも大きいことを特徴とする。
本開示の試料保持具の構成によれば、昇温・降温のサイクルを繰り返しても、間隙調整用のスペーサの損耗が抑制されているため、試料保持面の水平が維持される。これにより、本開示の試料保持具は、処理回数が経時的に増えても、試料保持面に載置・保持した試料(被処理物)の、処理時における水平方向の均熱が、損なわれることがない。したがって、本開示の試料保持具は、試料保持面に保持されたウエハ等の処理対象物に対する均質な処理を、長く維持することができる。また、その結果、長期にわたって使い続けることが可能な試料保持具とすることができる。
実施形態の試料保持具を上から見下ろした平面図である。 実施形態の試料保持具の断面図である。 (a)は図2における第1スペーサ部位の拡大図であり、(b)と(c)は第1スペーサ1Aの側面図と上面図、(d)は第1スペーサ1Aの他の形状例である。 (a)は図2における第1スペーサ部位の拡大図であり、(b)と(c)は第1スペーサ1Bの側面図と上面図、(d)は第1スペーサ1Bの他の形状例である。 (a)は図2における第2スペーサ部位の拡大図であり、(b)と(c)は第2スペーサの断面図と上面図、(d)は第2スペーサの他の形状例である。 (a)は図2における両周縁部の拡大図であり、(b)は第3スペーサの部分断面図、(c)は第3スペーサの上面図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、図面では、互いに直交する3軸として、セラミック体11の円周方向を〔X方向〕、セラミック体11の中心点を通る径(直径)方向を〔Y方向〕、試料保持面(基体上面11a)に垂直でかつセラミック体11の厚みを示す方向(図では鉛直方向)を〔Z方向」として表示している。
また、以下の実施形態においては、図1に示すように円板状のセラミック体11の質量および荷重(加重)を、円の中心およびその周囲の領域(以下「中央領域」という)において支承するスペーサを第1スペーサ(符号1Aおよび1B)、円の外周部の縁部領域において支承する大径のリング状のスペーサを第3スペーサ(符号3)と呼ぶ。また、これら中央領域と縁部領域の間の領域に設けられたガス供給用の孔(ガス供給用貫通孔13)の周囲に配設され、前記ガスの上下方向[Z方向]の流通を可能にする穴部を有する小径の環状のスペーサを、第2スペーサ(符号2)と呼ぶ。
図1および図2に示す実施形態の試料保持具10は、半導体集積回路の製造工程において、セラミック体11内に配設された半円状電極E1,E2間に電流を印加することにより発生する静電力によって、試料保持面であるセラミック体上面11aに載置された半導体ウエハ等の試料(被処理物、ワーク等を含む)を、静電吸着して保持面上に位置固定する、静電チャックとして用いられるものである。
試料保持具10は、図1の上面図および図1のW-W’線断面図(図2)に示すように、鉛直方向上側(図中では〔Z方向〕プラス側)に配置された、絶縁体である円板状のセラミック体11と、その下側(〔Z方向〕マイナス側)に配設された、金属製のベースプレート12とを、接着剤等が硬化した樹脂層4により接合して構成されている。
なお、セラミック体11は本開示の試料保持部材の一例、ベースプレート12は本開示の支持部材の一例、樹脂層4は本開示の接合材での一例である。また、断面図における樹脂層4およびその間の各スペーサ1A,1B,2,3の厚みは、強調して描いている。
セラミック体11は、全体形状が円板状で、一方の主面である上面11aが、試料保持面となっている。セラミック体11(試料保持部材)の構成材料は、たとえばアルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、またはイットリア等とすることができる。セラミック体11の代表的な外形寸法は、直径(または辺長)200~500mm程度、厚さ2~15mm程度である。
セラミック体11は、その内部に、前述の静電吸着用の電極E1,E2を備える。また、セラミック体11は、上面11aに載置された試料の裏面に試料冷却用のガスを供給するための縦孔として、複数のガス供給用貫通孔13が設けられている。
各ガス供給用貫通孔13は、他方の主面である下面11bから上面11aまで貫通する。各ガス供給用貫通孔13は、試料裏面に満遍なくガスを供給できるよう、図1に示すように、円板の周方向に等配となる位置に配置されている。
なお、図1に示す各ガス供給用貫通孔13は、孔の上側開口(13a)を示している。また、図1に示す各ガス供給用貫通孔13の周囲の隠れ線(点線)は、各孔の下側(下端)の開口13bの周囲に位置する、第2スペーサ2である。各ガス供給用貫通孔13は、それぞれ、円環状の第2スペーサ2の中央に形成された穴部を介して、後述するベースプレート12の縦孔(ガス供給孔14)と連通している。
ベースプレート12は、セラミック体11を支持・支承するための部材であり、アルミニウム等の金属材料を用いて構成されている。ベースプレート12の代表的な外形寸法は、直径(または辺長)200~500mm程度、厚さ10~100mm程度である。
ベースプレート12の内部には、先述の各ガス供給用貫通孔13と平面視で同じ位置に、ガス供給用貫通孔13と連通するガス供給孔14が設けられている。各ガス供給孔14の上側(上端)の開口14aは、ベースプレート12の上面12aに開口する。また、各ガス供給孔14の下端は、横方向の連絡流路14bに接続されている。各ガス供給孔14の下端は、ベースプレート12の下面12bに開口していてもよい。
なお、セラミック体11およびベースプレート12の外形状は、特に円形に限定されるものではない。上側(上面)に試料を載置可能なように、板状が望ましいが、外形形状は、四角形状、多角形状等であってもよい。また、必ずしも、セラミック体11とベースプレート12とを、同じまたは相似の外形形状とする必要はない。
セラミック体11とベースプレート12とを接合する接合材(接着剤)としては、たとえば、シリコーン樹脂などが用いられる。そして、セラミック体11とベースプレート12との間には、前述の接合材(接着剤)の硬化養生後、これらセラミック体11とベースプレート12とを一体とする、接合材が硬化した樹脂層4が形成される。
なお、前述の接合材(接着剤)は、後述の各スペーサの上下方向の両端面と、セラミック体11またはベースプレート12との間にも塗布され、あるいは、これらの界面に表面張力により侵入して、硬化し、各スペーサを、セラミック体11またはベースプレート12に対して位置決めして固定する作用を奏する。
以上のような構成のセラミック体11とベースプレート12とは、図2の断面図に示すように、試料保持面である上面11aを水平に保つために、セラミック体11の下面11bとベースプレート12の上面12aとの間に、間隙調整部材として、以下に説明する複数種の樹脂製のスペーサを適切に配設(介在配置)した状態で、その間に前述の接合材(接着剤)等が塗布等され、加圧圧着して接合されている。
具体的には、実施形態の試料保持具10のスペーサとして、板状(膜状)または柱状の第1スペーサ1A(図3)および1B(図4)と、円環状の小径の第2スペーサ2(図5)と、大径のリング状の第3スペーサ3(図6)とが、用いられている。以下、各スペーサについて説明する。
まず、図3に示す円柱状の第1スペーサ1Aと、その変形例である、図4に示す第1スペーサ1Bとは、図1の円板状のセラミック体11の平面図において、ガス供給用貫通孔13(開口13a)の形成位置を除く、先に述べた「中央領域」、「縁部領域」、またはこれらの中間位置の「中間領域」のいずれの領域にも広く配設可能な、汎用的なスペーサである。
なお、本実施形態(図1の平面図)においては、前記「中央領域」のうち、ベースプレート12(セラミック体11)の熱膨張や熱収縮が小さいと考えられる中央(中心)部分に第1スペーサ1A(図3)を配置し、比較的、ベースプレート12の熱膨張や熱収縮が大きくなると考えられる、中間領域に近い外方部分に、第1スペーサ1B(図4)を配置しているが、これら第1スペーサ1A(図3)および第1スペーサ1B(図4)の配置および使用個数は、図1の例に限定されるものではなく、1Aと1Bの位置を入れ換えたり、1Aまたは1Bの一方のみを使用して構成することもできる。
第1スペーサ1Aは、図3(b)の側面図および図3(c)の上面図に示すように、上端面1cおよび下端面1eの少なくとも一方(この例では両方)の面積が、スペーサの上下方向中央部1dの水平方向断面積よりも大きくなっている。
具体的には、第1スペーサ1Aが、図3(b),(c)のように円柱状である場合、この第1スペーサ1Aの、上端面1cの面積の大小を代用する「直径D01」は、中央部1dの断面積を代用する「直径D02」よりも大きい(D01>D02)。また、下端面1eの面積を代用する「直径D03」は、中央部1dの断面積を代用する「直径D02」よりも大きい(D02<D03)。
また、第1スペーサ1Aにおいては、上端面1cの直径D01と下端面1eの直径D03とは、ほぼ同じ大きさ(径)になっている。そして、中央部1dの直径D02が、その上下の直径D01および直径D03より小さいため、第1スペーサ1Aの外周面(1d部分)は、内側に向かって凹状の曲面となっている。
なお、第1スペーサ1Aの外周面(1d部分)は、必ずしも曲面とする必要はなく、図3(d)に示す変形例1A’のように、直線で構成してもよい。
ちなみに、図3(b)に記載の第1スペーサ1Aおよび図3(d)に記載の第1スペーサ1A’は、外周面が内側に向かって凹む、いわゆる「くびれた」円柱状であることから、全体形状は鼓(つづみ)型または鼓様であるとも言える。
ここで、第1スペーサ1Aは、最終的に、図3(a)に示すように、セラミック体11とベースプレート12との間に、間隙調整部材として配設され、前述した接着剤等が硬化した薄い樹脂層4を介して、上端面1cがセラミック体11の下面11bに接着固定され、下端面1eがベースプレート12の上面12aに接着固定されて、セラミック体11を水平に維持する。
そして、この状態で、半導体製造工程中等において、上面11aに載置・保持した試料の処理または加工のために、試料保持具10の全体が加熱(昇温)または除熱(降温)されることが繰り返される。この際、先にも述べたように、従来の試料保持具では、セラミック体11に固定された上端面1cの周縁部(第1スペーサ1Aにおけるセラミック体11側の2箇所の角部)、または、ベースプレート12に固定された下端面1eの周縁部(第1スペーサ1Aにおけるベースプレート12側の2箇所の角部)に、部材間の熱膨張率の差に起因する応力(図示横方向のせん断応力)が加わり、接着固定された部材から剥離してしまう場合があった。
これに対して、実施形態の試料保持具10においては、前述の第1スペーサ1Aの構成により、この上端面1cの周縁部(セラミック体11側の2箇所の角部)または下端面1eの周縁部(ベースプレート12側の2箇所の角部)に加わる前記応力が分散され、前記の応力が、これら周縁部(角部)に集中することが緩和される。したがって、前述の構成の第1スペーサ1Aを間隙調整用スペーサとして用いた試料保持具10は、この第1スペーサ1Aの、ランニング中における剥離・脱落が抑制されている。
よって、実施形態の試料保持具10によれば、試料保持面(上面11a)の水平、およびその水平の維持による試料の均熱が、損なわれることがない。そのため、試料保持面に載置されたウエハ等の試料(処理対象物)に対する均質な処理を、長期にわたり安定して維持することができる。その結果、本実施形態の試料保持具10は、長期にわたり継続して使用することが可能になる。
つぎに、図1の平面図における「中央領域」と「縁部領域」との間の、径方向中間の領域に配置される第1スペーサ1Bは、図4(b)の側面図および図4(c)の上面図に示すように、前述の第1スペーサ1Aと同様、上端面1fおよび下端面1hの少なくとも一方(この例では両方)の面積が、スペーサ1Bの上下方向中央部1gの水平方向断面積よりも大きくなっている。
すなわち、第1スペーサ1Bが円柱状である場合、この第1スペーサ1Bの、上端面1fの面積の大小を代用する「直径D04」は、中央部1gの断面積を代用する「直径D05」よりも大きい(D04>D05)。また、下端面1hの面積を代用する「直径D06」は、中央部1gの断面積を代用する「直径D05」よりも大きい(D05<D06)。これらの点は、第1スペーサ1Aと同様である。
第1スペーサ1Aと異なる点は、第1スペーサ1Aにおいては、ほぼ同じ大きさ(径)であった、上端面の直径(D01)と下端面の直径(D03)とが、第1スペーサ1Bでは異なっており、上端面1fの面積の大小を代用する「直径D04」が、下端面1hの面積を代用する「直径D06」よりも大きい(D04>D06)点である。
それ以外の、第1スペーサ1Bの外周面(1g部分)が内側に向かって凹状の曲面となっている点、および、その外周面(1g部分)は変形例1B’のように直線で構成してもよい点〔図4(d)を参照〕は、第1スペーサ1Aと同様である。
上記の構成によっても、第1スペーサ1Aと同等の効果を奏することができる。
加えて、第1スペーサ1Aの構成に比べ、セラミック体11側の上端面1fの直径D04が、ベースプレート12側の下端面1hの直径D06よりも大きい(D04>D06)ため、セラミック体11体側の「接合力」が、より向上している。
すなわち、接着相手部材(セラミック体11)の熱膨張率が小さいため、このセラミック体11側は、ベースプレート12側に比べて応力(せん断応力)が生じ易いと考えられる。これに対応して、第1スペーサ1Bでは、セラミック体11体側の「接合力」が向上している。
これにより、第1スペーサ1Bは、セラミック体11側の上端面1fにおいて、ランニング中におけるスペーサの剥離・脱落が、より抑制されている。したがって、第1スペーサ1Bは、応力がかかり易い、「中央領域」と「縁部領域」との間の径方向中間の領域に配置されても、剥離や脱落等の発生を抑制することができる。
つぎに、図1の平面図における、径方向中間の領域の各ガス供給用貫通孔13(およびベースプレート12側のガス供給孔14)の開口の周囲には、これら開口の周囲のシール部材を兼ねて、図5に示す第2スペーサが配設される。
第2スペーサ2も、第1スペーサ1A,1B同様、図5(b)および図5(c)に示すように、上端面2aおよび下端面2bの両方の面積が、スペーサ2の上下方向中央部2cの水平方向断面積よりも大きくなっている。すなわち、端面の面積の大小を代用する「直径D07」と「直径D09」とは、中央部2cの断面積を代用する「直径D08」よりも大きい(D07>D08,D08<D09)。
上記構成による作用と、その外周面(2c部分)の形状およびその変形例2’〔図5(d)参照〕については、第1スペーサ1A,1Bと同様であるため、詳しい説明を省略する。
第2スペーサ2が、第1スペーサ1A,1Bと異なる点は、その内周に、上側のガス供給用貫通孔13(縦孔)と下側のガス供給孔14(縦孔)とを連通させる、連通孔(内周面2d)が形成され、全体として、円環状になっている点である。
なお、図5(a)に示すように、第2スペーサ2の上端面2a(円環形)は、ガス供給用貫通孔13の下面開口13bの周囲のセラミック体11の下面11bに接合されており、第2スペーサ2の下端面2a(円環形)は、ガス供給孔14の上面開口14aの周囲のベースプレート12の上面12aに接合されている。これにより、上側のガス供給用貫通孔13(縦孔)と下側のガス供給孔14(縦孔)とを連通させつつ、これら貫通孔の接続部分をシールしている。
そして、円環を構成する一方の壁部(この例では図示右側の壁部)に着目してみると、その個々の壁部においても、外周面2cによるスペーサ全体の構成と同様、図5(c)に示すように、上端面2aおよび下端面2bの両方の面積が、スペーサ2の上下方向中央部2cの水平方向断面積よりも大きくなっている。
すなわち、上端面2aの面積を代表する「径方向の厚み(長さ)T01」と下端面2bの面積を代表する「径方向厚みT03」とは、中央部2cの断面積を代表する「径方向厚みT02」よりも大きい(T01>T02,T02<T03)。これにより、第2スペーサ2の内周面2dは、円環の外側に向かって凹状の曲面となっている。
なお、「径(直径)方向」とは、図1における〔Y方向]のことである。また、外周面」2cと同様、その内周面2dも、図5(d)の変形例2’に示すように、直線で構成されていてもよい。
以上の構成の第2スペーサ2によれば、上端面2aの周縁部(セラミック体11側の角部2箇所)または下端面2beの周縁部(ベースプレート12側の角部2箇所)に加わるせん断応力が緩和される。したがって、この第2スペーサ2においても、ランニング中に発生する剥離、脱落等が抑制されている。
つぎに、図1の平面図における「縁部領域」には、図6に示すように、セラミック体11の外周縁部の形状に沿った、リング状の第3スペーサ3が配設される。
第3スペーサ3のリング(円環)を構成する一方の壁部(この例では図示左側の壁部)に着目してみると、その個々の壁部においては、図6(b)に示すように、上端面3aおよび下端面3bの両方の面積が、スペーサ3の上下方向中央部3cの水平方向断面積よりも大きくなっている。すなわち、上端面3aの面積を代表する「径方向厚み(長さ)T04」および下端面3bの面積を代表する「径方向厚みT06」は、中央部(3c部分)の断面積を代表する「径方向厚みT05」よりも大きい(T04>T05,T05<T06)。
これにより、上端面3aの周縁部(セラミック体11側の角部2箇所)または下端面3beの周縁部(ベースプレート12側の角部2箇所)に生じるせん断応力が緩和され、ランニング中に発生するスペーサの剥離、脱落等が抑制されている。
また、第3スペーサ3においては、セラミック体11の熱膨張率がベースプレート12の熱膨張率に比べて小さいことに対応して、第1スペーサ1Bと同様、上端面3aの径方向厚みT04は、下端面3bの径方向厚みT06よりも大きくなっている。
この構造によって、せん断応力を生じ易いセラミック体1側の接合面の「接合力」が向上し、この部位における、ランニング中のスペーサの剥離・脱落等が、より抑制されている。
そして、第2スペーサ2と同様、リングの外側周面3cは、円環内側に向かって凹状の曲面で構成され、リングの内側周面3dは、円環外側に向かって凹状の曲面で構成されている。
以上の構成により、径の大きい第3スペーサ3においても、前述の第1スペーサ1A,1Bおよび第2スペーサ2と、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、第3スペーサ3においては、図6(c)に示すように、リングの周方向、少なくとも1箇所の位置に、切り欠き状のスリット3eが設けられている。
これにより、熱によるベースプレート12の膨張・収縮時に、第3スペーサ3が、第3スペーサ3をベースプレート12に接合している樹脂層4(接着剤)により引っ張られる力を緩和することができる。したがって、ランニング中に発生する第3スペーサ3の剥離や脱落等を、より抑制することができる。
1A,1B 第1スペーサ
1c,1f 上端面
1d,1g 中央部
1e,1h 下端面
2 第2スペーサ
2a 上端面
2b 下端面
2c 外周面
2d 内周面
3 第3スペーサ
3a 上端面
3b 下端面
3c 外側周面
3d 内側周面
3e スリット
4 樹脂層
10 試料保持具
11 セラミック体(試料保持部材)
11a 上面(試料保持面)
11b 下面
11c 縁部
12 ベースプレート(支持部材)
12a 上面
12b 下面

Claims (7)

  1. 試料を載置可能な上面と位置固定のための接合に用いられる下面とを有する平板状の試料保持部材と、
    平坦面を有する支持部材であって、前記平坦面と前記試料保持部材の前記下面とが対向するように前記試料保持部材を支承する支持部材と、
    前記試料保持部材の前記下面と前記支持部材の前記平坦面との間に配置される間隙調整用の第1スペーサと、
    前記試料保持部材の前記下面と前記支持部材の前記平坦面との間に配設されて、前記試料保持部材と前記支持部材とを接合する接合材と、を備え、
    前記第1スペーサは、樹脂からなる板状または柱状であり、前記試料保持部材と前記支持部材のそれぞれに接しており、
    前記1スペーサの上端面および下端面の少なくとも一方の面積が、前記第1スペーサの上下方向中央部の水平方向断面積よりも大きい、試料保持具。
  2. 前記第1スペーサは、前記上端面および前記下端面の面積が、それぞれ、前記上下方向中央部の水平方向断面積よりも大きい、請求項1に記載の試料保持具。
  3. 前記第1スペーサは、前記上端面の面積が、前記下端面の面積よりも大きい、請求項1または2に記載の試料保持具。
  4. 前記第1スペーサの外周面は、内側に向かって凹状の曲面で構成されている、請求項1から3のいずれか1つに記載の試料保持具。
  5. 前記試料保持部材は、ガス導通用の上下方向貫通孔を含み、前記支持部材は、前記上下方向貫通孔に連通するガス供給孔を含み、
    前記試料保持部材の前記下面と前記支持部材の前記平坦面との間に、上端面が前記上下方向貫通孔の開口の周囲に当接し下端面が前記ガス供給孔の開口の周囲に当接する、円環状の第2スペーサをさらに備え、
    前記第2スペーサは、前記上端面および前記下端面の面積が、それぞれ、前記第2スペーサの上下方向中央部の水平方向断面積よりも大きい、請求項1に記載の試料保持具。
  6. 前記第2スペーサの内周面が、円環の外側に向かって凹状の曲面で構成されている、請求項5に記載の試料保持具。
  7. 前記試料保持部材の前記下面の外周縁部と前記支持部材の前記平坦面との間に、前記試料保持部材の外周縁部の形状に沿った、リング状の第3スペーサをさらに備え、
    前記第3スペーサは、上下方向に延びるスリットを含む、請求項1または請求項5に記載の試料保持具。
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