JP7213931B2 - 汚泥掻寄機 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥掻寄機と、汚泥掻寄機に用いられるガイドレールと、に関する。
下水処理場や浄水場などに設けられている沈殿池に、汚泥掻寄機が設置されることがある。特許文献1,2には、汚泥掻寄機の一種であるチェーンフライト式汚泥掻寄機が記載されている。チェーンフライト式汚泥掻寄機は、スプロケットに掛け回されたチェーン,チェーンに取り付けられた複数のフライト、フライトを移動可能に支持するレール等から構成されている。
スプロケットが回転すると、チェーンの移動に伴ってフライトが沈殿池内を周回する。沈殿池内を周回するフライトは、その過程で池底に堆積している汚泥や水面に浮流しているスカム等を掻き寄せる。より特定的には、それぞれのフライトは、沈殿池の池底に沿って移動する際に、池底に堆積している汚泥を沈殿池の一端側に掻き寄せる。また、それぞれのフライトは、水面に沿って移動する際に、水面に浮遊しているスカムを沈殿池の他端側に掻き寄せる。
ここで、地震などにより、汚泥掻寄機が設置されている沈殿池内の水が揺動することがある。つまり、汚泥掻寄機が設置されている沈殿池でスロッシング現象が発生することがある。スロッシング現象が発生すると、汚泥掻寄機のチェーンがスプロケットから脱落したり、フライトがレールから脱落したりする虞がある。
そこで、従来の汚泥掻寄機の幾つかは、チェーンやフライトの脱落を防止するためのガイドレールを備えている。
特許第5727075号公報 特開2019-76834号公報
ガイドレールを備えた汚泥掻寄機をより低コストで設置することが求められている。
本発明の目的は、ガイドレールを備えた汚泥掻寄機を低コストで実現可能とすることである。
一実施形態の汚泥掻寄機は、長手方向一端側から他端側に向かって汚水が流れる沈殿池に設置される。この汚泥掻寄機は、前記沈殿池の対向する側壁のそれぞれに沿って設けられたチェーンと、前記チェーンに取り付けられ、前記沈殿池内を周回する複数のフライトと、前記沈殿池の前記側壁に固定され、前記沈殿池内の水流と同方向に移動する前記フライトを支持するリタンレールと、前記リタンレールに沿って設けられたガイドレールと、を有する。前記フライトは、前記沈殿池の前記側壁の対向方向を長手方向とするフライト本体と、前記フライト本体に設けられ、前記リタンレールと接するガイドシューと、前記フライト本体に設けられ、前記ガイドレールに当接して前記フライトの前記リタンレールからの脱落を防止するガイド板と、を備える。前記ガイドレールは、前記リタンレールに着脱可能に固定される。前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライト本体の長手方向両端間の異なる位置にそれぞれ設けられる。そして、前記ガイドレールは、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体よりも下方に位置する。また、前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体よりも下方に突出する。
一実施形態の汚泥掻寄機は、長手方向一端側から他端側に向かって汚水が流れる沈殿池に設置される。この汚泥掻寄機は、前記沈殿池の対向する側壁のそれぞれに沿って設けられたチェーンと、電動モータによって回転駆動される駆動スプロケットを含む、前記チェーンが掛け回された複数のスプロケットと、前記駆動スプロケットが設けられ、軸受によって回転自在に支持されている駆動軸と、前記チェーンに取り付けられ、前記沈殿池内を周回する複数のフライトと、前記沈殿池の前記側壁に固定され、前記沈殿池内の水流と同方向に移動する前記フライトを支持するリタンレールと、前記駆動スプロケットの外周に沿う円弧形状に形成され、当該駆動スプロケットの周囲に設置されたガイドレールと、を有する。前記フライトは、前記沈殿池の前記側壁の対向方向を長手方向とするフライト本体と、前記フライト本体に設けられ、前記リタンレールと接するガイドシューと、前記フライト本体に設けられ、前記ガイドレールに当接して前記フライトの移動を規制するガイド板と、を備える。前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライト本体の長手方向両端間の異なる位置にそれぞれ設けられる。前記軸受および前記ガイドレールは、複数本のアンカーボルトによって前記沈殿池の前記側壁に固定された共通のベースに固定される。前記ガイドレールは、前記複数本のアンカーボルトの少なくとも1本によって前記ベースに固定される。
一実施形態のガイドレールは、レールに支持されながら沈殿池内を周回するフライトが前記レールから脱落するのを防止する。このガイドレールは、レール本体及び複数の連結部を有する。前記レール本体は、アンカーボルトによって前記沈殿池の側壁に固定された複数の支持部材に掛け渡されるとともに、それら支持部材に固定されるリタンレールに沿って配置される。前記連結部は、前記レール本体に所定ピッチで設けられる。さらに、前記レール本体は、前記フライトが備えるガイド板が当接する規制部を備える。それぞれの前記連結部は、レールクリップによって前記リタンレールに固定される。
本発明によれば、ガイドレールを備えた汚泥掻寄機を低コストで実現することができる。
一実施形態に係る汚泥掻寄機の全体図である。 図1に示されている汚泥掻寄機が有するリタンレール及びガイドレールの配置状態を示す平面図である。 図1に示されている汚泥掻寄機の詳細を示す説明図である。 図3に示されているA部の拡大図である。 図1に示されている汚泥掻寄機の一変形例を示す説明図である。 図1に示されている汚泥掻寄機の他の変形例を示す説明図である。 ガイドレールの端部に設けられる湾曲部の一例を示す説明図である。 図7Aに示される湾曲部に沿って移動するフライトを示す説明図である。 他の実施形態に係る汚泥掻寄機を示す説明図である。 図8に示されているB部の拡大図である。 他の実施形態に係る汚泥掻寄機の断面図である。 図10に示される汚泥掻寄機に設けられているガイドレールを示す説明図である。 図10に示される汚泥掻寄機に設けられているガイドレールを示す他の説明図である。
以下、本発明の汚泥掻寄機の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、実施形態を説明するための全ての図面において、同一又は実質的に同一の構成や要素などには同一の符号を用いる。また、一度説明した構成や要素などについては、原則として再度の説明は行わない。
(実施形態1)
<沈殿池>
図1に示されている汚泥掻寄機10Aは、下水処理場の沈殿池1に設置されている。沈殿池1は、略長方形の平面形状を有し、その長手方向一端側から砂,泥,ごみ,油脂などを含む水(汚水)が流入する。沈殿池1に流入した汚水は、沈殿池1の長手方向一端側から他端側に向かってゆっくりと流れる。水よりも比重が大きい砂や泥などは、汚水が沈殿池1内を流れる間に沈降し、汚泥として池底に堆積する。また、水よりも比重が小さい油脂などは、スカムとして水面に浮遊する。この結果、汚水から砂,泥,ごみ,油脂などが取り除かれる(分離される)。
沈殿池1は、コンクリートによって箱形に形成されている。より特定的には、沈殿池1は、コンクリートによって形成された側壁及び底部を有する一方、上方は開口している。別の見方をすると、沈殿池1は開放タンクである。
尚、作図上の都合により、図1には一方の側壁5aだけが示されている。実際の沈殿池1は、図1に示されている側壁5aと対向する側壁5b(図2,図3)を備えている。
沈殿池1の長手方向一端側には汚泥ピット2が設けられており、長手方向他端側にはスカムスキマ3や越流トラフ4が設けられている。汚水は、汚泥ピット2が設けられている側から沈殿池1内に流入し、スカムスキマ3や越流トラフ4が設けられている側に向かって流れる。上記のようにして砂,泥,ごみ,油脂などが取り除かれた水(上澄み水)は、越流トラフ4を介して沈殿池1から排出される。つまり、汚泥ピット2が設けられている側が水流の上流側であり、越流トラフ4が設けられている側が水流の下流側である。
図1に示されている沈殿池1の幅(W)は3~5メートルであり、長さ(L)は30~50メートルであり、深さ(D)は3~5メートルである。もっとも、汚泥掻寄機10Aが設置される沈殿池の大きさに制限はない。以下の説明では、図1に示されている沈殿池1の深さ方向を上下方向とし、幅方向を左右方向とする。
<汚泥掻寄機の概要>
汚泥掻寄機10Aは、チェーン20a,20bやフライト30等を有するチェーンフライト式の汚泥掻寄機である。チェーン20a,20bには、複数のフライト30が一定間隔で取り付けられている。それぞれのフライト30は、チェーン20a,20bの移動に伴って沈殿池1内を周回し、汚泥やスカムを掻き寄せる。より特定的には、フライト30は、池底近傍を水流と逆方向に移動する。また、フライト30は、水面近傍を水流と同方向に移動する。フライト30は、池底近傍を水流と逆方向に移動する際に、池底に堆積している汚泥を汚泥ピット2に掻き寄せる。フライト30は、水面近傍を水流と同方向に移動する際に、水面に浮遊しているスカムをスカムスキマ3に掻き寄せる。フライト30よって掻き寄せられた汚泥は汚泥ピット2内に貯留され、スカムはスカムスキマ3によって回収される。
<チェーン及びスプロケット>
一方のチェーン20aは、沈殿池1の側壁5aに沿って設けられ、他方のチェーン20bは、沈殿池1の側壁5bに沿って設けられている。さらに、それぞれのチェーン20a,20bは、複数のスプロケットに掛け回されている。
沈殿池1の上流部には、駆動軸21及びヘッド軸22a,22bが設けられている。一方、沈殿池1の下流部には、テール軸23a,23bが設けられている。さらに、沈殿池1の中間部には、中間軸24a,24bが設けられている。つまり、汚泥掻寄機10Aは、4本の軸(駆動軸,ヘッド軸,中間軸及びテール軸)を有する4軸タイプの汚泥掻寄機である。
駆動軸21の一端は、側壁5aに設けられた軸受によって回転自在に支持され、駆動軸21の他端は、側壁5bに設けられた軸受によって回転自在に支持されている。ヘッド軸22a,テール軸23a及び中間軸24aの一端(基端)は、側壁5aに固定されている。また、ヘッド軸22b,テール軸23b及び中間軸24bの一端(基端)は、側壁5bに固定されている。つまり、駆動軸21以外の軸は、片持ち支持されている。もっとも、ヘッド軸22a,22b、テール軸23a,23b、中間軸24a,24bは、駆動軸21と同様の通し軸に置換することもできる。
駆動軸21の両側には、駆動スプロケット25a,25bが設けられている。ヘッド軸22a,テール軸23a及び中間軸24aの一端(先端)には、従動スプロケット26aがそれぞれ回転自在に設けられている。また、ヘッド軸22b,テール軸23b及び中間軸24bの一端(先端)には、従動スプロケット26bがそれぞれ回転自在に設けられている。
沈殿池1の側壁5aに沿って設けられているチェーン20aは、駆動スプロケット25a及び3つの従動スプロケット26aに掛け回されている。一方、沈殿池1の側壁5bに沿って設けられているチェーン20bは、駆動スプロケット25b及び3つの従動スプロケット26bに掛け回されている。
電動モータ27によって駆動軸21及び駆動スプロケット25a,25bが回転駆動されると、チェーン20a,20bが沈殿池1内において図1に示されている矢印の方向に移動(走行)する。この結果、チェーン20a,20bに取り付けられている複数のフライト30が沈殿池1内を周回する。
以下の説明では、フライト30の移動路(周回路)のうち、テール軸23a,23bに設けられている従動スプロケット26a,26bからヘッド軸22a,22bに設けられている従動スプロケット26a,26bに至るまでの区間を“往路”又は“往路区間”と呼ぶ場合がある。また、駆動軸21に設けられている駆動スプロケット25a,25bから中間軸24a,24bに設けられている従動スプロケット26a,26bを経てテール軸23a,23bに設けられている従動スプロケット26a,26bに至るまでの区間を“復路”又は“復路区間”と呼ぶ場合がある。
往路上を移動するフライト30は、池底近傍を水流と逆方向に移動する。一方、復路上を移動するフライト30は、水面近傍を水流と同方向に移動する。つまり、フライト30は、往路上を移動しながら池底に堆積している汚泥を掻き寄せ、復路上を移動しながら水面に浮遊しているスカムを掻き寄せる。
<往路側レール>
汚泥掻寄機10Aは、往路上を移動するフライト30を支持する往路側レールを有する。具体的には、図1に示されるように、往路の全長又は略全長に亘って延びる2本の往路側レール41,42が沈殿池1の池底に敷設されている。往路側レール41,42は、互いに平行に並んでおり、フライト30を下方から支持する。別の見方をすると、フライト30は、往路区間において往路側レール41,42の上を移動する。以下の説明では、往路側レール41,42を“往路側レール40”と総称する場合がある。
<復路側レール(リタンレール)>
汚泥掻寄機10Aは、復路上を移動するフライト30を支持する復路側レールを有する。具体的には、図2に示されるように、対向する側壁5a,5bの間に、復路上を移動するフライト30を下方から支持する2本の復路側レール51a,52aが設けられている。復路側レール51a,52aは、互いに平行に並んでおり、復路の全長又は略全長に亘って延びている。より特定的には、復路側レール51a,52aは、図1に示されている駆動軸21とテール軸23a,23bとの間の区間の全長又は略全長に亘って延びている。
復路区間でフライト30が水流と同方向に移動することは既述のとおりである。つまり、復路上を移動するフライト30を支持する復路側レール51a,52aは、本発明のリタンレールに相当する。そこで、以下の説明では、復路側レール51aを“リタンレール51a”と呼び、復路側レール52aを“リタンレール52a”と呼ぶ場合がある。また、リタンレール51a,52aを“リタンレール50A”と総称する場合がある。
図2に示されているリタンレール50Aは、側壁5a,5bに固定されている。具体的には、側壁5a上には、複数の支持部材(レールサポート)45が所定間隔で一列に並べられている。さらに、それぞれの支持部材45は、アンカーボルト46(図3)によって側壁5aに固定されている。側壁5aに沿って設けられているリタンレール51aは、複数の支持部材45に掛け渡されるとともに、それぞれの支持部材45に固定されている。
詳細な説明は省略するが、側壁5bに沿って設けられているリタンレール52aは、側壁5aに沿って設けられているリタンレール51aと同様の構造によって側壁5bに固定されている。つまり、側壁5bに沿って設けられているリタンレール52aは、側壁5bにアンカーボルト46によって固定されている複数の支持部材45に固定されている。
リタンレール50Aは、一般的に“軽レール”と呼ばれる金属製のレールである。軽レールは、鉄道用普通レールよりも細いが、鉄道用普通レールと同一又は実質的に同一の形状を有する。図4に示されるように、リタンレール50Aは、底部53,頭部54及び脚部55を備え、逆T字形の断面形状を有する。底部53は支持部材45に固定され、頭部54はフライト30を支持し、脚部55は底部53と頭部54とを繋いでいる。尚、リタンレール50Aの頭部54は、帯状のステンレス板(SUS板/フラットバー)を介してフライト30を支持している。このステンレス板は、リタンレール50Aの摩耗を防ぐ役割を有する。また、ステンレス板は頭部54に貼り付けられており、必要に応じて交換することができる。もっとも、ステンレス板は省略されることもある。また、リタンレール50Aは金属製に限られない。
<ガイドレール>
汚泥掻寄機10Aは、リタンレール50Aに沿って配置されるとともに、リタンレール50Aに着脱可能に固定されたガイドレールを有する。図2に示されるように、沈殿池1の側壁5aに固定されているリタンレール51aに沿ってガイドレール61aが配置され、沈殿池1の側壁5bに固定されているリタンレール52aに沿ってガイドレール62aが配置されている。それぞれのガイドレール61a,62aは、レールに支持されながら沈殿池1内を周回するフライト30が当該レールから脱落するのを防止する。より特定的には、フライト30がリタンレール50Aから脱落するのを防止する。また、フライト30がレールから脱落するのを防止するガイドレール61a,62aは、同時に、チェーン20a,20bがスプロケットから脱落することを防止する。
特に、チェーン20a,20bが駆動軸21に設けられている駆動スプロケット25a,25b(図1)や、中間軸24a,24bに設けられている従動スプロケット26a,26b(図1)から脱落することを防止する。水面近傍ではフライト30やチェーン20a,20bがスロッシングの影響をより大きく受ける。別の見方をすると、池底近傍に配置されているスプロケット(ヘッド軸やテール軸に設けられている従動スプロケット26a,26b)からチェーン20a,20bが脱落する可能性よりも、水面近傍に配置されているスプロケット(駆動軸に設けられている駆動スプロケット25a,25bや、中間軸に設けられている従動スプロケット26a,26b)からチェーン20a,20bが脱落する可能性の方が高い。以下の説明では、ガイドレール61a,62aを“ガイドレール60A”と総称する場合がある。
図2,図4に示されるように、ガイドレール60Aは、リタンレール50Aに沿って配置されるレール本体63と、レール本体63に所定ピッチ(本実施形態では、等ピッチ)で設けられた複数の連結部64と、を有する。複数の連結部64は、レール本体63の長手方向に沿って一列に並んでおり、レール本体63の背面に溶接されている。つまり、レール本体63と連結部64とは一体化されている。
図4に示されるように、レール本体63は、連結部64が溶接されている背面に対して略直角に屈曲した規制部65を備えており、全体として逆L字形の断面形状を有する。図3に示されるように、それぞれのガイドレール61a,62aの規制部65は、内側に向かって延びている。別の見方をすると、それぞれのガイドレール61a,62aの規制部65は、互いに相手方に向かって延びている。
再び図4を参照する。ガイドレール60Aの連結部64は、リタンレール50Aの底部53にあてがわれ、レールクリップ70によって底部53に固定されている。より特定的には、連結部64及びレールクリップ70を貫通してレールクリップ70から突出しているボルト71に、ナット72がねじ結合されている。別の見方をすると、リタンレール50Aの底部53がガイドレール60Aの連結部64とレールクリップ70とに挟まれている。
<フライト>
図1に示されるように、フライト30は、全体として細長の外観を呈する。より特定的には、フライト30は、沈殿池1の側壁5a,5bの対向方向を長手方向とするフライト本体31を有する。図3に示されるように、フライト30は、ガイドシュー32,33、ガイド板34、チェーン連結部35をさらに有する。ガイドシュー32,33及びガイド板34は、フライト本体31の一面に設けられており、チェーン連結部35は、フライト本体31の他の一面に設けられている。より特定的には、チェーン連結部35は、ガイドシュー32,33及びガイド板34が設けられている一面と反対側の他の一面に設けられている。
図3に示されるように、ガイドシュー32,33、ガイド板34及びチェーン連結部35は、全てフライト本体31の長手方向両端間に設けられている。もっとも、ガイドシュー32,33、ガイド板34及びチェーン連結部35は、互いに独立しており、フライト本体31上の異なる位置にそれぞれ設けられている。
<フライト本体>
フライト本体31は、ステンレス板など金属板によって形成されている。より特定的には、フライト本体31は、長手方向と直交する断面形状がコ字形となるように折り曲げられた金属板である。この結果、フライト本体31は、前面31aと、前面31aの一辺に連接する第1側面31bと、前面31aの他の一辺に連接する第2側面31cと、を備えている。前面31aは長方形であって、フライト本体31の外面のうちで最も面積が大きな一面(主面)である。第1側面31bは、前面31aの一方の長辺に連接しており、第2側面31cは、前面31aの他方の長辺に連接している。
フライト本体31の前面31aは、フライト30が往路上を移動するときに汚泥を掻き寄せ、フライト30が復路上を移動するときにスカムを掻き寄せる。つまり、フライト本体31の前面31aは、フライト30が往路上を移動するときに、水流の上流側を向く。一方、フライト本体31の前面31aは、フライト30が復路上を移動するときに、水流の下流側を向く。言い換えれば、往路と復路とでフライト30の上下が反転する。この結果、図1に示されるように、フライト30が水流と逆方向に移動するときには、第2側面31cが池底側を向く。これに対し、フライト30が水流と同方向に移動するときには、第1側面31bが池底側を向く。
より特定的には、フライト30が往路側レール40に支持されながら移動するきには、第2側面31cが池底側を向き、第1側面31bが水面側を向く(図1)。これに対し、フライト30がリタンレール50Aに支持されながら移動するときには、第1側面31bが池底側を向き、第2側面31cは水面よりも僅かに上に出る(図3)。以下の説明では、往路上で池底側を向く第2側面31cを“下面31c”と呼び、水面側を向く第1側面31bを“上面31b”と呼ぶ場合がある。尚、図3を含む複数の図面中で符号“WL”が付されている二点鎖線は、水面を示している。
<ガイドシュー>
図3に示されるように、ガイドシュー32,33は、フライト本体31の前面31aに設けられている。より特定的には、フライト本体31の長手方向両端間であって、かつ、下面31c寄りに2つのガイドシュー32が設けられている。また、フライト本体31の長手方向両端間であって、かつ、上面31b寄りに2つのガイドシュー33が設けられている。
ガイドシュー32,33は、フライト本体31の前面31aに、ボルトによって取り付けられている点で共通している。一方、ガイドシュー32は、フライト本体31の下面31cと略面一であるのに対し、ガイドシュー33は、フライト本体31の上面31bから突出している。
図1に示されるように、ガイドシュー32は、フライト30が往路上を移動するときに、往路側レール40に接する。言い換えれば、ガイドシュー32は、フライト30が往路上を移動するときに、往路側レール40上を摺動する。これにより、往路上を移動するフライト30が往路側レール40によって下方から支持される。尚、図1では、ガイドシュー33を含むフライト30の構成要素の一部が省略されている。
再び図3を参照する。フライト本体31の上面31bから突出しているガイドシュー33は、フライト30が復路上を移動するときに、フライト本体31の上面31bよりも下方に突出し、リタンレール50Aに接する。言い換えれば、ガイドシュー33は、フライト30が復路上を移動するときに、リタンレール50A上を摺動する。これにより、復路上を移動するフライト30がリタンレール50Aによって下方から支持される。もっとも、ガイドシュー33はリタンレール50A上を摺動可能であればよく、上面31bに対して図3に示されている程度に突出していることは必須ではない。例えば、上面31bに対するガイドシュー33の突出状態は、下面31cに対するガイドシュー32の突出状態と同様であってもよい。
尚、ガイドシュー32は、往路側レール40との摺動によって摩耗する。また、ガイドシュー33は、リタンレール50Aとの摺動によって摩耗する。よって、ガイドシュー32,33は、必要に応じて、又は定期的に交換される。
<ガイド板>
図3に示されるように、2つのガイド板34がフライト本体31の前面31aに、ボルトによって取り付けられている。それらガイド板34は、フライト本体31の長手方向においてガイドシュー33の内側に配置されている。言い換えれば、ガイド板34は、2つのガイドシュー33の間に配置されている。もっとも、ガイド板34とガイドシュー33とは互いに独立している。より特定的には、ガイド板34とガイドシュー33とは、フライト本体31の異なる位置に、異なるボルトによってそれぞれ固定されている。したがって、ガイドシュー33の交換時にガイド板34をフライト本体31から取り外す必要はない。
それぞれのガイド板34は、ガイドシュー33と同じく、フライト本体31の上面31bから突出している。したがって、ガイド板34は、フライト30が復路上を移動するときに、フライト本体31の上面31bよりも下方に突出する。もっとも、フライト本体31の上面31bに対するガイド板34の突出長は、ガイドシュー33のそれよりも長い。さらに、フライト本体31の上面31bから突出しているガイド板34の一部には、切欠き部34aが設けられている。
通常、ガイドレール60Aは水面下にある。より特定的には、ガイドレール60Aは、リタンレール50Aに支持されながら復路上を移動するフライト30よりも下方に位置する高さに設けられている。さらに特定的には、ガイドレール60Aは、フライト30がリタンレール50Aに支持されながら復路上を移動するときに、フライト本体31の上面31bよりも下方に位置する高さに設けられている。
上記のような高さに設けられているガイドレール60Aの規制部65は、フライト30が復路上を移動するときに、ガイド板34の切欠き部34aの内側に進入する。別の見方をすると、フライト30が復路上を移動するとき、ガイド板34の切欠き部34aは、ガイドレール60Aの規制部65を三方から包囲する。さらに別の見方をすると、フライト30が復路上を移動するとき、切欠き部34aと規制部65とは、隙間を介して対向する。
したがって、何らかの原因(例えば、スロッシング現象)によってフライト30が所定の走行方向と異なる方向(上下方向や左右方向)に移動すると、ガイド板34の切欠き部34aとガイドレール60Aの規制部65とが互いに近接する。そして、フライト30の移動量が閾値を超えると、切欠き部34aが規制部65に当接し、フライト30のそれ以上の移動が規制される。この結果、フライト30のリタンレール50Aからの脱落が防止される。別の見方をすると、初期状態における切欠き部34aと規制部65との間隔は、フライト30がリタンレール50Aから脱落する前に、両者が互いに当接するように設定されている。
上記のとおり、ガイドシュー33の交換時にガイド板34をフライト本体31から取り外す必要はない。よって、ガイドシュー33の交換に伴って、切欠き部34aと規制部65との間隔が変化することはなく、間隔を再調整する必要が生じることもない。
<チェーン連結部>
図3に示されるように、2つのチェーン連結部35は、前面31aと反対側のフライト本体31の一面(背面)にボルト留めされている。それらチェーン連結部35は、フライト本体31の長手方向において2つのガイド板34の内側に配置されている。言い換えれば、チェーン連結部35は、2つのガイド板34の間に配置されている。
それぞれのチェーン連結部35は、図1に示されているチェーン20a,20bに連結される。これにより、フライト30がチェーン20a,20bに取り付けられ、チェーン20a,20bの移動に伴って沈殿池1内を周回する。
上記のように、本実施形態に係る汚泥掻寄機10Aのガイドレール60Aは、リタンレール50Aに着脱可能に固定されている。別の見方をすると、ガイドレール60Aは、沈殿池1の側壁5a,5bにアンカーボルトによって固定されておらず、リタンレール50Aに溶接されてもいない。一方、ガイドレール60Aは、レールクリップ70によってリタンレール50Aに固定されている。よって、リタンレール50Aにガイドレール60Aを容易に着脱することができる。また、ガイドレール60Aをリタンレール50Aに固定するために、リタンレール50Aに何らかの加工を施す必要が生じることもない。例えば、リタンレール50Aにボルト孔を形成する穴開け加工を施す必要が生じることがない。このことは、汚泥掻寄機10Aの設置コストの低減に寄与する。特に、既設のリタンレール50Aを利用して汚泥掻寄機10Aを設置する場合に、設置コストが低減され、工事期間が短縮される。
また、本実施形態に係る汚泥掻寄機10Aのガイドシュー33及びガイド板34は、フライト本体31の長手方向両端間に設けられている。別の見方をすると、ガイドシュー33及びガイド板34は、フライト本体31の長手方向両端から突出していない。よって、復路上を移動するフライト30と側壁5a,5bとの間には、スカムの移動を阻害する部材や構造物などは一切存在しない(図3参照)。
別の見方をすると、フライト本体31を延長し、フライト本体31の両端を側壁5a,5bにより近づけることができる。つまり、フライト30がスカムを掻き寄せる能力をさらに向上させることができる。尚、スカムを掻き寄せる能力の向上は、汚泥を掻き寄せる能力の向上でもある。
さらに、ガイドレール60A,ガイドシュー33及びガイド板34は、フライト30が復路上を移動するときに、フライト本体31よりも下方に位置する(図3参照)。したがって、フライト30によって掻き寄せられるスカムがガイドレール60Aなどに引っ掛かることもない。
<変形例1>
ガイドレール60Aをリタンレール50Aに着脱可能に固定する手段は、レールクリップ70に限られない。ガイドレール60Aをリタンレール50Aに着脱可能に固定する他の固定手段の一例を図5に示す。
図5に示されているリタンレール50Aは、長手方向に沿って連結部64と同ピッチで設けられた複数の固定部(座)56を備えている。それぞれの固定部56は、連結部64と同程度の長さを有する短冊状の金属板であり、リタンレール50Aの底部53に溶接されている。ガイドレール60Aが備える連結部64は、リタンレール50Aが備える固定部56にあてがわれ、ボルト73によって固定部56に固定されている。
<変形例2>
ガイド板34の形状や取り付け位置は、図3に示されている形状などに限られない。例えば、図6に示されるように、ガイドシュー33とチェーン連結部35との間のスペースに応じて、ガイド板34の形状や取り付け位置を変更してもよい。
図6に示されているガイド板34は、フライト本体31の上面31bに、ボルト74によって取り付けられている。これにより、ガイド板34を取り付けるためのスペースをフライト本体31の前面31aに確保できない場合であっても、フライト30にガイド板34を設けることができる。
<湾曲部>
既述のとおり、沈殿池1の水面近傍ではフライト30やチェーン20a,20bがスロッシングの影響をより大きく受ける。よって、水面近傍に配置されているスプロケット(例えば、駆動スプロケット25a,25b)に対するチェーン20a,20bの脱落防止をさらに確実なものとすることが望ましい。
そこで、図7A,図7Bに示されるような湾曲部69をガイドレール60Aに設けてもよい。図7A,図7Bに示されている湾曲部69は、図6に示されているガイドレール61aの端部に設けられている。より特定的には、湾曲部69は、ガイドレール61aのレール本体63の長手方向一端側に設けられている。
湾曲部69は、汚泥掻寄機10Aが有するスプロケットの外周に沿う円弧形状に形成されている。ガイドレール61aは、汚泥掻寄機10Aが有する複数のスプロケットの1つである駆動スプロケット25aの周囲に湾曲部69が配置されるように設置されている。より特定的には、ガイドレール61aは、駆動スプロケット25aの外周に沿って湾曲部69が配置されるように、設置されている。
この結果、図7Bに示されるように、フライト30が駆動スプロケット25aの周囲を通過している間も、ガイドレール61aによるフライト30の脱落防止効果がより確実に得られる。また、駆動スプロケット25aからのチェーン20aの脱落もより確実に防止される。
さらに、湾曲部69は、駆動スプロケット25aの外周に沿う円弧形状に形成されているので、フライト30が駆動スプロケット25aの周囲を通過している間、フライト30(ガイド板34)とガイドレール61a(規制部65)との間隔が略一定に維持される。したがって、フライト30が駆動スプロケット25aの周囲を通過している間、同レベルの脱落防止効果が継続的に得られる。
尚、図示は省略するが、図6に示されているガイドレール61bの端部にも、図7A,図7Bに示されている湾曲部69と同様の湾曲部が設けられている。また、図7A,図7Bに示されている湾曲部69は、図3や図5に示されているガイドレール61Aの端部に設けることもできる。
(実施形態2)
以下、本発明の汚泥掻寄機の他の一実施形態について図8,図9を参照しながら詳細に説明する。もっとも、本実施形態に係る汚泥掻寄機10Bと、実施形態1に係る汚泥掻寄機10Aとは、多くの点で共通している。そこで、実施形態1に係る汚泥掻寄機10Aと同一又は実質的に同一の構成についての説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図8,図9に示されるように、汚泥掻寄機10Bは、リタンレール51b,52bと、ガイドレール61b,62bと、を有する。以下の説明では、リタンレール51b,52bを“リタンレール50B”と総称する場合がある。また、ガイドレール61b,62bを“ガイドレール60B”と総称する場合がある。
汚泥掻寄機10Bが有するリタンレール50Bは、復路上を移動するフライト30を支持する復路側レールである点で汚泥掻寄機10Aが有するリタンレール50Aと共通している。また、リタンレール50Bは、リタンレール50Aと同じく、複数の支持部材45を介して側壁5a,5bに固定されている。
一方、リタンレール50Bは、軽レールと呼ばれるレールではなく、リタンレール50Aと形状などが異なっている。具体的には、図9に示されるように、リタンレール50Bは、対向する一対の水平部57a,57bと、2つの水平部57a,57bを繋ぐ垂直部58と、を有し、全体としてコ字形の断面形状を有する。
一方の水平部57aは支持部材45に固定され、他方の水平部57bはフライト30を支持する。つまり、リタンレール50Bの水平部57aは、リタンレール50Aの底部53に相当し、リタンレール50Bの水平部57bは、リタンレール50Aの頭部54に相当する。尚、水平部57aは、当該水平部57aに溶接された座を介して支持部材45にボルト留めされている。
汚泥掻寄機10Bが有するガイドレール60Bは、リタンレール50Bに沿って配置され、フライト30がリタンレール50Bから脱落するのを防止する点で汚泥掻寄機10Aが有するガイドレール60Aと共通している。また、ガイドレール60Bは、リタンレール50Bに着脱可能に固定されている点でもガイドレール60Aと共通している。
一方、ガイドレール60Bは、単一の部材である点で、一体化された2つの部材(レール本体63及び連結部64)から構成されているガイドレール60Aと異なる。
より特定的には、ガイドレール60Bは、リタンレール50Bに沿って配置される連結端部66及び規制端部67を有する。別の見方をすると、ガイドレール60Bの一部が連結端部66であり、ガイドレール60Bの他の一部が規制端部67である。
連結端部66は、リタンレール50Bに沿って配置され、リタンレール50Bに着脱可能に固定されている。一方、規制端部67は、連結端部66に対して直角又は略直角に屈曲している。この結果、ガイドレール60Bは、全体として略L字形の断面形状を有する。リタンレール50B上のフライト30が上下方向や左右方向に移動すると、ガイド板34の切欠き部34aが規制端部67に当接する。この結果、フライト30のそれ以上の移動が規制され、フライト30がリタンレール50Bから脱落することが防止される。つまり、規制端部67は、ガイドレール60Aの規制部65に相当する。
ここで、リタンレール50Bは、長手方向に沿って所定ピッチで一列に並ぶ複数の第1ボルト孔59を備えている。より特定的には、第1ボルト孔59は垂直部58に設けられ、当該垂直部58を貫通している。
一方、ガイドレール60Bは、長手方向に沿って第1ボルト孔59と同ピッチで一列に並ぶ複数の第2ボルト孔68を備えている。より特定的には、第2ボルト孔68は連結端部66に設けられ、当該連結端部66を貫通している。そして、互いに連通する第1ボルト孔59と第2ボルト孔68とに挿通されたボルト75によって、連結端部66が垂直部58に固定されている。つまり、リタンレール50Bとガイドレール60Bとは、連通する第1ボルト孔59と第2ボルト孔68とに挿通されたボルト75によって互いに固定されている。
尚、本実施形態におけるガイドレール60Bに、図7A,図7Bに示されている湾曲部69と同様の湾曲部を設けてもよい。この場合、図7A,図7Bに示されている規制部65は、ガイドレール60Bの規制端部67として機能する。
(実施形態3)
以下、本発明の汚泥掻寄機の他の一実施形態について図10~図12を参照しながら詳細に説明する。もっとも、本実施形態に係る汚泥掻寄機10Cと、実施形態1に係る汚泥掻寄機10Aとは、多くの点で共通している。そこで、実施形態1に係る汚泥掻寄機10Aと同一又は実質的に同一の構成についての説明は適宜省略し、主に相違点について説明する。
本実施形態に係る汚泥掻寄機10Cは、実施形態1に係る汚泥掻寄機10Aが備えている中間軸24a,24b(図1)に相当する軸を備えていない。つまり、汚泥掻寄機10Cは、3本の軸(駆動軸,ヘッド軸及びテール軸)を有する3軸タイプの汚泥掻寄機である。
図10に示されているフライト30は、複数のスプロケットに掛け回されたチェーン20aの移動に伴って沈殿池1内を矢印方向に周回する。複数のスプロケットには、駆動軸21に設けられ、電動モータ27によって回転駆動される駆動スプロケット25aが含まれる。また、複数のスプロケットには、ヘッド軸22aに設けられた従動スプロケット26a及びテール軸23aに設けられた従動スプロケット26aも含まれる。
図示されているチェーン20aの反対側には、当該チェーン20aと平行な他のチェーンが設けられている。以下の説明では、チェーン20aと平行な他のチェーンを“チェーン20b”と呼ぶ。チェーン20bは、チェーン20aが掛け回されている上記3つのスプロケットと対を成す他の3つのスプロケットに掛け回されている。
図11に示されるように、フライト本体31の長手方向一端側は、チェーン連結部35を介してチェーン20aに接続されている。また、図示は省略されているが、フライト本体31の長手方向他端側は、チェーン連結部35と同様のチェーン連結部を介してチェーン20bに接続されている。フライト30は、一対のチェーン20a,20bの移動に伴って沈殿池1内を周回する。この際、往路上のフライト30は往路側レール40(図10)によって支持され、復路上のフライト30はリタンレール50A(図10)によって支持される。
駆動スプロケット25aが設けられている駆動軸21は、軸受80によって回転自在に支持されている。軸受80は、沈殿池1の側壁5aに固定されたベース81に固定されている。より特定的には、ベース81は複数本のアンカーボルト82によって側壁5aに固定されており、軸受80はボルト83によってベース81に固定されている。
図11,図12に示されるように、チェーン20aが掛け回されている駆動スプロケット25aの周囲には、当該駆動スプロケット25aの外周に沿う円弧形状に形成されたガイドレール61cが設置されている。また、チェーン20bが掛け回されている駆動スプロケット(駆動スプロケット25aと対を成す他の駆動スプロケット)の周囲にも、ガイドレール61cと同様のガイドレールが設置されている。つまり、汚泥掻寄機10Cが備える2つの駆動スプロケットの周囲には、それら駆動スプロケットの外周に沿うガイドレールがそれぞれ設置されている。
ガイドレール61cは、ベース81を固定している複数本のアンカーボル82トの少なくとも1本によって側壁5aに固定されている。より特定的には、ベース81を側壁5aに固定している4本のアンカーボルト82のうちの2本は、ガイドレール61c及びベース81の双方を貫通して側壁5aに打ち込まれている。別の見方をすると、ガイドレール61c及び軸受80は、アンカーボルト82によって側壁5aに固定されている共通のベース81に固定されている。
ガイドレール61cには円弧形状の規制部65が設けられている。この規制部65は、ガイドレール61a,62aに設けられている規制部65(図3)と同様の機能を有する。つまり、ガイドレール61cに設けられている規制部65は、フライト30が駆動スプロケット25aの周囲を通過するときに、フライト30が備えるガイド板34の切欠き部34aの内側に進入し、フライト30の上下左右への移動を規制する。
尚、駆動スプロケット25aと対を成す他の駆動スプロケットの周囲に配置されているガイドレールは、ガイドレール61cと同様の構造によって側壁5aと対向する側壁に固定されている。また、このガイドレールにも規制部65と同様の規制部が設けられている。
以上の構造を有する本実施形態の汚泥掻寄機10Cでは、駆動スプロケットの周囲を通過するフライトの脱落がガイドレールによって防止され、駆動スプロケットからのチェーンの脱落も防止される。
また、駆動スプロケットの周囲に設置されるガイドレールは、駆動スプロケットの外周に沿う円弧形状に形成されている。したがって、フライトが駆動スプロケットの周囲を通過する間、フライト(ガイド板)とガイドレール(規制部)との間隔が略一定に維持される。この結果、フライトが駆動スプロケットの周囲を通過している間、同レベルの脱落防止効果が継続的に得られる。
さらに、ガイドレールは、駆動軸を支持する軸受と共通のベースに固定されている。その上、ガイドレールをベースに固定しているボルトは、ベースを側壁に固定しているボルトでもある。つまり、1本のボルトがベースに対するガイドレールの固定と、側壁に対するベースの固定と、に共用されている。このため、ガイドレールを固定するために新たなアンカーボルトを打設する必要がなく、設置コストが低減され、工事期間が短縮される。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、これまでに説明したフライトの形状(特に、断面形状)や素材は適宜変更することができる。具体的には、プラスチック製,繊維強化プラスチック製,木製などのフライトが用いられることもある。また、角筒状や角柱状のフライト、断面形状が矩形(長方向),三角形,Z字形のフライトが用いられることもある。
ガイドレールに設けられる湾曲部は、ガイドレールの他の部分(直線部)と一体であってもよく、別体であってもよい。1つのガイドレールに複数の湾曲部を設けてもよい。例えば、中間軸に設けられている従動スプロケット(中間スプロケット)の周囲に配置される湾曲部を追加してもよい。
1 沈殿池
2 汚泥ピット
3 スカムスキマ
4 越流トラフ
5a,5b 側壁
10A,10B,10C 汚泥掻寄機
20a,20b チェーン
21 駆動軸
22a,22b ヘッド軸
23a,23b テール軸
24a,24b 中間軸
25a,25b 駆動スプロケット
26a,26b 従動スプロケット
27 電動モータ
30 フライト
31 フライト本体
31a 前面
31b 第1側面(上面)
31c 第2側面(下面)
32,33 ガイドシュー
34 ガイド板
34a 切欠き部
35 チェーン連結部
40,41,42 往路側レール
45 支持部材
46 アンカーボルト
50A,51a,52a 復路側レール(リタンレール)
50B,51b,52b 復路側レール(リタンレール)
53 底部
54 頭部
55 脚部
56 固定部
57a,57b 水平部
58 垂直部
59 第1ボルト孔
60A,61a,61c,62a ガイドレール
60B,61b,62b ガイドレール
63 レール本体
64 連結部
65 規制部
66 連結端部
67 規制端部
68 第2ボルト孔
69 湾曲部
70 レールクリップ
71,73,74,75 ボルト
72 ナット
80 軸受
81 ベース
82 アンカーボルト
83 ボルト

Claims (8)

  1. 長手方向一端側から他端側に向かって汚水が流れる沈殿池に設置される汚泥掻寄機であって、
    前記沈殿池の対向する側壁のそれぞれに沿って設けられたチェーンと、
    前記チェーンに取り付けられ、前記沈殿池内を周回する複数のフライトと、
    前記沈殿池の前記側壁に固定され、前記沈殿池内の水流と同方向に移動する前記フライトを支持するリタンレールと、
    前記リタンレールに沿って設けられたガイドレールと、を有し、
    前記フライトは、前記沈殿池の前記側壁の対向方向を長手方向とするフライト本体と、前記フライト本体に設けられ、前記リタンレールと接するガイドシューと、前記フライト本体に設けられ、前記ガイドレールに当接して前記フライトの前記リタンレールからの脱落を防止するガイド板と、を備え、
    前記ガイドレールは、前記リタンレールに着脱可能に固定され、
    前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライト本体の長手方向両端間の異なる位置にそれぞれ設けられ、
    前記ガイドレールは、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体よりも下方に位置し、
    前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体よりも下方に突出する、汚泥掻寄機。
  2. 前記フライト本体は、前記沈殿池内の汚泥やスカムを掻き寄せる前面と、前記前面の一辺に連接する第1側面と、前記前面の他の一辺に連接する第2側面と、を備え、
    前記フライトが前記沈殿池内の水流と逆方向に移動するときは、前記第2側面が前記沈殿池の池底側を向き、
    前記フライトが前記沈殿池内の水流と同方向に移動するときは、前記第1側面が前記沈殿池の池底側を向き、
    前記ガイドレールは、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体の前記第1側面よりも下方に位置し、
    前記ガイドシュー及び前記ガイド板は、前記フライトが前記リタンレールに支持されながら移動するときに、前記フライト本体の前記第1側面よりも下方に突出する、請求項1に記載の汚泥掻寄機。
  3. 前記リタンレールは、アンカーボルトによって前記沈殿池の前記側壁に固定された複数の支持部材に掛け渡されるとともに、それら支持部材に固定され、
    前記ガイドレールは、長手方向に沿って所定ピッチで設けられた複数の連結部を備え、
    前記ガイドレールが備える前記連結部は、レールクリップによって前記リタンレールに固定されている、請求項2に記載の汚泥掻寄機。
  4. 前記リタンレールは、アンカーボルトによって前記沈殿池の前記側壁に固定された複数の支持部材に掛け渡されるとともに、それら支持部材に固定され、
    前記ガイドレールは、長手方向に沿って所定ピッチで設けられた複数の連結部を備え、
    前記リタンレールは、長手方向に沿って前記連結部と同ピッチで設けられた複数の固定部を備え、
    前記ガイドレールが備える前記連結部は、前記リタンレールが備える前記固定部に、ボルトによって固定されている、請求項2に記載の汚泥掻寄機。
  5. 前記ガイドシュー及び前記ガイド板が前記フライト本体の前記前面に取り付けられている、請求項2~4のいずれか一項に記載の汚泥掻寄機。
  6. 前記ガイドシューが前記フライト本体の前記前面に取り付けられ、
    前記ガイド板が前記フライト本体の前記第1側面に取り付けられている、請求項2~4のいずれか一項に記載の汚泥掻寄機。
  7. 前記チェーンが掛け回された複数のスプロケットを有し、
    前記ガイドレールは、円弧形状の湾曲部を含み、
    前記湾曲部は、前記複数のスプロケットの少なくとも1つの周囲に、当該スプロケットの外周に沿って配置されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の汚泥掻寄機。
  8. 前記複数のスプロケットには、電動モータによって回転駆動される駆動スプロケットが含まれ、
    前記湾曲部は、前記ガイドレールの長手方向一端側に設けられ、前記駆動スプロケットの周囲に配置されている、請求項7に記載の汚泥掻寄機。
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