JP2019069449A - 汚泥掻寄機 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、無端チェーンの連結ピンに沈殿池の池幅方向に突出させた突出部を設け、当該突出部の上方に突出部とは間隔を空けて配置される上方向規制部と、上方向規制部の端部であって上記突出部とは反対側の端部に接続され上方向規制部より下方へ延在する池幅方向規制部より形成されるガイド部材を備え、これらガイド部材と突出部との協働により無端チェーンの脱輪を防止するものが記載されている。また、特許文献1には、連結ピンに設けられた池幅方向に延在する突出部に替えて、リンク部材の側面であって2つの連結ピンの間に平面視略台形状の池幅方向に延在する翼部を設ける構成が開示されている。翼部の上面と上記上方向規制部とが当接することにより、無端チェーンの上方への移動が抑制されると共に、翼部の池幅方向先端部と上記池幅方向規制部とが当接することにより、無端チェーンの池幅方向への移動が抑制される。
また、ガイド部材の据え付け寸法精度は、作業員の熟練度に依存する。そのため、仮に要求寸法精度を満たさない場合には、フライト底面とガイド部材を構成する上方向規制部とが接触し、フライトを損傷する恐れもある。
そこで本発明は、スロッシングによる無端チェーンのスプロケットホイールからの脱輪を防止し得ると共に、ガイド部材据え付け作業の容易化を可能とする汚泥掻寄機を提供することにある。
一方、詳細後述する無端チェーン2を構成する複数のチェーンセグメントであるリンク部材のうち、沈殿池側壁8c側のリンク部材に、リンク部材を連結する連結ピン22より下方であって、リンク部材の側面から池幅方向(フライト3の長手方向に平行な方向)に沈殿池側壁8c側へと突出又は延在するプレート型アタッチメント17を備える。
図3に示すように、ガイド部材を構成する第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17とは、上下方向に間隔L1、池幅方向(フライト3の長手方向に平行な方向)に重なり幅W0を有する。また、プレート型アタッチメント17の池幅方向であって沈殿池側壁8c側の先端部(フライト3が水面軌道を走行する際、第2ガイド部材16と対向する先端部)と、ガイド部材を構成する第2ガイド部材16とは、池幅方向に間隔G2を有する。一方、第1ガイド部材15の池幅方向であって沈殿池8の中央部側の先端部(フライト3が水面軌道を走行する際、リンク部材と対向する先端部)と、リンク部材の沈殿池側壁8c側の側面とは間隔G2を有する。なお、図3では、第1ガイド部材15の先端部は、対向するリンク部材を締結する連結ピン22のほぼ中心軸の延長線上に位置する例を示している。プレート型アタッチメント17が設けられたリンク部材の側面と第2ガイド部材16との間隔をG1としたとき、以下の関係を満たす。
G1 = W0+2×G2
また、フライト3の底面と第1ガイド部材15は、上下方向に間隔G3を有し離間すると共に、上述のように第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17は上下方向に間隔L1を有する。従って、フライト3が水面軌道を通常走行する場合、第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17とが接触或いは干渉することは無い。また、第1ガイド部材15とフライト3とが接触或いは干渉することも無い。
また、仮に、スロッシングによる水面搖動により、無端チェーン2が沈殿池側壁8c側へと移動した場合であっても、プレート型アタッチメント17の沈殿池側壁8c側の先端部が、第2ガイド部材16と当接し、更なる池幅方向の無端チェーン2の移動は抑制(規制)される。これにより、水面軌道における無端チェーン2の駆動スプロケットホイール4aから脱輪することが好適に防止される。
なお、スロッシングにより、無端チェーン2の浮き上がり及び沈殿池側壁8c方向への移動が複合的に発生した場合、すなわち、無端チェーン2が池幅方向に対し傾斜しつつ、沈殿池側壁8c側へ移動した場合であっても、プレート型アタッチメント17の先端部が、ガイド部材を構成する第1ガイド部材15又は第2ガイド部材16の何れかに、角度を有して当接する。これにより、更なる無端チェーン2の移動は抑制(規制)され、駆動スプロケットホイール4aからの脱落が防止される。
図4に、無端チェーン2が巻き掛けられた駆動スプロケットホイール4aの側面図を示し、図5に、ガイド部材とリンク部材に取り付けられたプレート型アタッチメントとの位置関係を示す。図4に示すように、無端チェーン2は、チェーンセグメントである複数のリンク部材20を連結ピン22により締結することで構成される。そのため、各リンク部材20の長手方向両端部近傍に、連結ピン22を挿通可能とする連結ピン挿通孔21が2箇所設けられている。なお、隣接するリンク部材20間を締結する連結ピン22は、ナット・Tピン等により固定されるが、図3乃至図5において図示することを省略している。
他方、間隔L1を上限値20mmとした場合において、プレート型アタッチメント17を設ける位置を、図5の右図に示すようにリンク部材20の下面のままとすると、第1ガイド部材15の先端部は、対向する連結ピン22の中心軸より5mm上方に位置することになる。この状態で、仮に、スロッシングにより無端チェーン2を構成するリンク部材20が上方へ浮き上がったとしても、第1ガイド部材15にプレート型アタッチメント17が当接し、それより上方へのリンク部材20の浮き上がりを防止する。この時、歯高H25mmの駆動スプロケットホイール4aの歯面先端部より、リンク部材20、すなわち、無端チェーン2が脱輪することは無い。なお、間隔L1を上限20mmに設定する場合において、第1ガイド部材15の先端部を、対向する連結ピン22のほほ中心軸の延長線上に位置するよう配し、プレート型アタッチメント17をリンク部材20の下面から下方に5mm下げた位置に配する構成としても良い。この場合においても、リンク部材20の駆動スプロケットホイール4aからの無端チェー2の脱輪を防止し得ることに加え、上述の間隔L1を下限値15mmとしたときと同一の間隔G3を確保することが可能となる。すなわち、図3に示す、フライト3の底面と第1ガイド部材15との間隔G3を維持(据え付け寸法精度の尤度を維持)することができ、第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16より構成されるガイド部材の据え付け作業の容易性を維持することができる。
図6に、無端チェーン2にフライトアタッチメント23を介してフライト3が取り付けられた状態を示す。図6に示すように、長手方向に連結されるリンク部材20は、相互に隣接する2つのリンク部材20のうち、一方が内側へ配され、他方がそれを外側より挟み込むよう外側に配され連結ピン22により締結される。ここで、リンク部材20のうち、内側に配されるリンク部材20を内リンク部材、外側に配されるリンク部材20を外リンク部材と称する。無端チェーン2は、これら内リンク部材と外リンク部材とが交互に長手方向に配されて構成される。図6において、白抜き矢印は、無端チェーンの移動方向を示している。図6に示す例では、プレート型アタッチメント17がリンク部材20の下面に設けられた外リンク部材の後方に、1つの内リンク部材を介して、フライトアタッチメント23が締結された状態を示している。
また、上記のフライトアタッチメント23の取り付け方法に替えて、例えば次のような取り付け方法としても良い。既に連結ピン22により、その前後に隣接配置される2つの内リンク部材と締結された外リンク部材に、その外側からフライトアタッチメント23を重ねて取り付ける構成としても良い。この場合、フライトアタッチメント23を締結するための連結ピンは、通常の連結ピン22の長さに対し、少なくともフライトアタッチメント23の厚さ分延伸する連結ピンを用いる。但し、この場合、フライトアタッチメント23が取り付けられた部分における無端チェーン2の水平方向の幅は、上述の構成に比較し、フライトアタッチメントの厚さの2倍分だけ厚みを増すことになるが、フライト3を所望の位置に取り付けることが容易となる利点がある。
また、図7の中段に示す例では、プレート型アタッチメント17は、リンク部材20の下面より更に下方に位置するよう設けられる。ここで、プレート型アタッチメント17は、例えば、ステンレス製の1枚のプレートを、プレス加工或いは曲げ加工により、縦断面略L字状に成形し形成される。なお、1枚のプレートをプレス加工或いは曲げ加工により、折り曲げ形成することが望ましいが、これに限られるものでは無い。例えば、2枚のステンレス製のプレートの一方(以下、第1プレートと称す)を、リンク部材20の側面に沿ってその下方端がリンク部材20の下面より下方に位置するよう配し、他方のプレート(以下、第2プレートと称す)を、第1プレートの下方端に溶接等により接合し、第1プレートに対し第2プレートが略垂直となるよう形成しても良い。また、図4又は図5に示すように、プレート型アタッチメント17がリンク部材20の下面に設けられる場合には、1枚のステンレス製のプレートをリンク部材20の下面に溶接等により接合しても良い。或いは、1枚のステンレス製のプレートを切り出し加工し、リンク部材20とプレート型アタッチメント17の輪郭が連続する平板を得て、その後プレス加工又は曲げ加工により、リンク部材20の底部でプレート型アタッチメント17が略垂直となるよう形成してもよい。なお、プレート型アタッチメント17は、ステンレス等の金属材料に限らず、例えば、合成樹脂製としても良く、この場合、射出成型等により形成すれば良い。
具体的には、沈殿池の側壁に支持されフライト3の底面より下方に配されるガイド部材と、当該ガイド部材と上下方向及び池幅方向に所定間隔にて対向配置され、沈殿池側壁へ向かい延在又は突出するプレートが無端チェーン2の連結ピン22の下方に配されることから、ガイド部材を据え付ける場合において、寸法精度の尤度を向上することが可能となる。すなわち、ガイド部材の据え付け作業の容易化が図られる。
なお、第1ガイド部材15の長さを、チェーンピッチの4倍から3.5倍に替えても良
い。この場合においても、水面軌道上を移動する無端チェーン2のリンク部材20に設けられた1つのプレート型アタッチメント17を、常に第1ガイド部材15が覆うことができ、スロッシングによる無端チェーン2の駆動スプロケットホイール4aからの脱輪を防止することが可能となる。
2…無端チェーン
3…フライト
4a…駆動スプロケットホイール
4b,4c,4d…従動スプロケットホイール
5…駆動装置
6…スカムスキマ
7…越流トラフ
8…沈殿池
8a…沈殿池上流壁
8b…沈殿池下流壁
8c…沈殿池側壁
9a…上部ガイドレール
9b…中間ガイドレール
9c…底部ガイドレール
10a,10b…ブラケット
11…駆動軸
12…中間軸
13…テール軸
14…ヘッド軸
15…第1ガイド部材
16…第2ガイド部材
17…プレート型アタッチメント
18…第1フライトシュー
19…第2フライトシュー
20…リンク部材
21…連結ピン挿通孔
22…連結ピン
23…フライトアタッチメント
24…フィラーブロック
Claims (15)
- 沈殿池の水上部に設置された駆動装置により、複数のフライトが取り付けられた二条の無端チェーンを周回駆動する汚泥掻寄機において、
水面軌道を走行する前記フライトの端部近傍を、下方より支持する上部ガイドレールと、
一端が前記沈殿池の側壁に固定され、他端が前記沈殿池の中央側へ延伸し、前記上部ガイドレールを下方より支持する複数の第1ブラケットと、を備え、
前記二条の無端チェーンは、複数のリンク部材を連結ピンにより締結されてなり、前記リンク部材の連結ピンより下方であって、池幅方向に前記沈殿池の側壁へ向かい突出するプレートを、前記無端チェーンの長手方向に沿って所定間隔にて前記リンク部材の側面に備え、
前記沈殿池の側壁側に、池幅方向に前記沈殿池の中央部側へと延在するガイド部材を有し、
前記ガイド部材は、前記プレートの上方であって前記フライトの底面よりも下方に位置し、前記プレートと所定の間隔にて重なるよう配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1に記載の汚泥掻寄機において、
前記第1ブラケットは、前記沈殿池の側壁に、水面軌道に沿って相互に所定間隔にて離間し配され、
前記ガイド部材は、前記第1ブラケットの先端部に配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1または請求項2に記載の汚泥掻寄機において、
前記プレートは、前記リンク部材の下面近傍に配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記プレートは、
前記リンク部材の側面に沿って下端が前記リンク部材の下面よりも下方に位置する第1プレート部と、
前記リンク部材の下面よりも下方に配され前記沈殿池の側壁へ向かい突出する第2プレート部と、を有することを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1乃至請求項4のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記プレートは、1枚のプレートをプレス加工又は曲げ加工により縦断面略L字状に形成され、第1プレート部及び第2プレート部をなすことを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1乃至請求項5のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記ガイド部材は、
上方へ立設する第2ガイド部材と、
前記第2ガイド部材の上方端から池幅方向に前記沈殿池の中央側へと延在する第1ガイド部材と、を有することを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項1乃至請求項6のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記ガイド部材は、1枚のプレートをプレス加工又は曲げ加工により縦断面略L字状に形成され、第1ガイド部材及び第2ガイド部材をなすことを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項6または請求項7に記載の汚泥掻寄機において、
前記第1ガイド部材は、前記複数のプレートを覆うよう、前記沈殿池の側壁に沿って配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項6乃至請求項8のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記第1ガイド部材の前記沈殿池の側壁に沿う長さは、前記無端チェーンの長手方向であって、前記プレートが設けられた前記リンク部材の間隔より短く、
前記無端チェーンが水面軌道を走行中、1つの前記プレートのみを覆うよう前記第1ガイド部材が配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項6乃至請求項9のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記第2ガイド部材と前記プレートの池幅方向先端部とは、池幅方向に所定の間隔にて配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項6乃至請求項10のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
前記第1ガイド部材の池幅方向に沿って前記沈殿池の中央側へと向かう先端部は、水面軌道を走行する無端チェーンを構成する前記リンク部材と所定の間隔にて配されると共に、前記第1ガイド部材の先端部は、前記リンク部材を締結する連結ピンの中心軸の延長線上付近に配されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項6乃至請求項11のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
水面軌道付近に配され、前記駆動装置の回転力が伝達される駆動軸の両端部側に設けられる駆動スプロケットホイールと、
水面軌道付近であって、前記駆動軸より下流側に配される中間軸の両端部側に設けられる従動スプロケットホイールと、
前記沈殿池の底面付近であって、前記中間軸より下流側に配されるテール軸の両端部側に設けられる従動スプロケットホイールと、
前記沈殿池の底面付近であって、前記駆動軸より上流側に配されるヘッド軸の両端部側に設けられる従動スプロケットホイールと、を備え、
前記二条の無端チェーンは、上記駆動スプロケットホイール及び上記従動スプロケットホイールにより周回駆動されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項12に記載の汚泥掻寄機において、
前記第1ガイド部材と前記プレートとの上下方向の間隔は、前記駆動スプロケットホイールの歯高の3/5倍から4/5倍の範囲内に設定されることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項12または請求項13に記載の汚泥掻寄機において、前記中間軸の両端部側に設けられる従動スプロケットホイールと前記テール軸の両端部側に設けられる従動スプロケットホイールとの間を走行する前記フライトの端部近傍を、下方より支持する中間ガイドレールと、
一端が前記沈殿池の側壁に固定され、他端が前記沈殿池の中央側へ延伸し、前記中間ガイドレールを下方より支持するする複数の第2ブラケットと、を備えることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 請求項12乃至請求項14のうち、いずれか1に記載の汚泥掻寄機において、
第2ブラケットは、前記沈殿池の側壁に相互に所定の間隔にて離間し配され、
前記ガイド部材は、前記第2ブラケットの先端部に配されることを特徴とする汚泥掻寄機。
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JP2019024978A JP2019069449A (ja) | 2019-02-15 | 2019-02-15 | 汚泥掻寄機 |
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Cited By (1)
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WO2020203625A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 日油株式会社 | 分岐型分解性ポリエチレングリコール誘導体 |
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2019
- 2019-02-15 JP JP2019024978A patent/JP2019069449A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020203625A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 日油株式会社 | 分岐型分解性ポリエチレングリコール誘導体 |
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