以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る汚泥掻寄機を設置した沈殿池の断面図、図2は図1に示す沈殿池の図であり、(a)は図1のA−A線に沿って切断した往路側の構造を示す断面図、(b)は図1のB−B線に沿って切断した復路側の構造を示す断面図、図3は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の駆動軸上に位置するフライトとヘッド軸下に位置するフライトを正面側から見た断面図である。
図1に示すように、本実施の形態1の汚泥掻寄機1は、沈殿池40内に沈殿した汚泥を掻き寄せて沈殿池40内の所定の場所に集める装置である。汚泥掻寄機1は、沈殿池40内を循環する無端チェーン2を有しており、無端チェーン2には、フライト3と呼ばれ、沈殿物を掻き寄せる複数の掻寄板が所定の間隔で設けられている。フライト3は、図1の紙面に垂直な方向を長手方向とする板状で、かつ長尺状の部材である。そして、フライト3の一部分でフライト3と無端チェーン2とが接合している。無端チェーン2は、汚泥掻寄機1に1本以上設けられている。本実施の形態1では、汚泥掻寄機1に1条(1本)の無端チェーン2が設けられている場合を説明する。
図1に示す沈殿池40では、向かって左側が水流Rの上流側、右側が下流側である。沈殿池40の水上部には駆動装置5が設置されている。さらに、沈殿池40の駆動装置5の近傍には、駆動装置5によりチェーン5bなどを介して回転力が伝達される駆動軸4a1が設けられている。そして、駆動軸4a1には 図3に示すように、駆動装置5から回転力が伝達されるスプロケットホイール5aと、無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4aとが設けられている。すなわち、駆動装置5の駆動力によりスプロケットホイール5aが回転し、スプロケットホイール5aの回転により、駆動軸4a1とスプロケットホイール4aが回転する。さらに、スプロケットホイール4aの回転により、スプロケットホイール4aと係合する無端チェーン2が進行(移動)する。
また、図1に示すように、スプロケットホイール4aの下流側には、中間軸4c1が設けられ、中間軸4c1には無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4cが取り付けられている。さらに、駆動軸4a1の下方の池底側には、ヘッド軸4b1が設けられ、ヘッド軸4b1には、無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4bが取り付けられている。また、ヘッド軸4b1の下流側の池底付近にはテール軸4d1が設けられ、テール軸4d1には、無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4dが取り付けられている。
汚泥掻寄機1は、テール軸4d1を沈殿池40の下流側へ水平移動(スライド移動)可能とする構造を備えている。なお、駆動軸4a1、ヘッド軸4b1、中間軸4c1およびテール軸4d1のそれぞれは、沈殿池40の図3に示す内壁(側壁)40cに、両側もしくは片持ち軸の端部が支持されている。
また、複数のフライト3が所定間隔で取り付けられた無端チェーン2は、駆動用のスプロケットホイール4aならびに従動用のスプロケットホイール4b、4c、4dに張架され、駆動装置5の駆動力により循環される。
そして、図1に示す矢印F1の方向(下流側から上流側へ向かう方向であり、この方向に無端チェーン2が進行する路を往路と呼ぶ)に沿って無端チェーン2が進行する際、無端チェーン2に取り付けられた複数のフライト3により、沈殿池40の池底40bに沈殿する汚泥は汚泥ピット40aに掻き寄せられる。
一方、沈殿池40の水面Wの付近で矢印F2の方向(上流側から下流側に向かう方向であり、この方向に無端チェーン2が進行する路を復路と呼ぶ)に無端チェーン2が進行する際、水面Wに浮上する浮遊物33は、無端チェーン2に取り付けられたフライト3により回収装置10に向かって掻き寄せられ、その後、沈殿池40の外部に排出される。なお、無端チェーン2は、例えば、ステンレス製を用いることが望ましいが、ただし、無端チェーン2の材質は限定されるものではない。
図1、図2(a)に示すように、往路側の池底40bには、池底40b側においてフライト3の進行を案内するレール状の池底側ガイド(ガイド部材)6が、コンクリートの池底40bに直接敷設されている。池底側ガイド6は、テール軸4d1からヘッド軸4b1に亘って設けられており、各フライト3の長手方向の両端部を案内するように2本設けられている。一方、図2(b)に示す復路側には、レール状のリターンガイド(ガイド部材)7が、図1に示すように、駆動軸4a1から中間軸4c1に亘って設けられており、さらに中間軸4c1の下方の中段の高さにおいて、中間軸4c1の下方の位置からテール軸4d1に亘って設けられている。リターンガイド7も池底側ガイド6と同様に各フライト3の長手方向の両端部を案内するように2本設けられている。なお、リターンガイド7は、後述する図4に示すように、沈殿池40の内壁40cに設けられたレール取付部材34に設置されている。
フライト3は、沈殿池40の幅方向(後述する図4の左右方向)に延びる長尺状の部材である。図3に示すように、フライト3は、往路側(池底側)では、無端チェーン2との接合箇所が上方側に位置し、その反対側(無端チェーン2と接合していない側)が下方側(池底40b)に位置する。一方、復路側では、無端チェーン2との接合箇所が下方側に位置し、その反対側(無端チェーン2と接合していない側)が上方側に位置する。すなわち、フライト3は、往路と復路とでは、上下の位置関係が反対(逆)となる。
また、フライト3は、例えばボルト締結などで組み立てられた長尺状の1本の部材である。本実施の形態1では、往路においてフライト3の長手方向の中央部の上端部には1条の無端チェーン2が取り付けられている。一方、往路においてフライト3の長手方向の両端部の下部には、池底40bに設けられた池底側ガイド6が配置されている。これにより、後述する図4に示すように、フライト3が往路側(池底40b側)を進行する際には、フライト3の長手方向の両端部が池底側ガイド6によって案内されながら進行する。なお、池底側ガイド6は、複数のフライト3のそれぞれの長手方向の端部3cの外周形状の少なくとも一部に合わせた(沿った)形状の第1案内部6aを備えている。図4に示す池底側ガイド6の第1案内部6aは、フライト3の長手方向の端部3cの側面に沿って設けられている。したがって、往路においてフライト3が進行する際には、複数のフライト3のそれぞれが、池底側ガイド6の第1案内部6aにより長手方向において案内されながら進行する。
また、後述する図4に示すように、リターンガイド7は、フライト3が復路を進行する際に、往路側と同様にフライト3の長手方向の両端部を案内するように設けられている。復路においては、フライト3は、リターンガイド7上を摺動しながら進行する。つまり、レール取付部材34に取り付けられたリターンガイド7は、各フライト3を所定の高さで進行(移動)させる。これにより、図1に示す浮遊物33は、フライト3によって掻き寄せられ、回収装置10側に水面W上を移動し、排出方向に寄せられて行く。
また、図2(a)、(b)に示す駆動軸4a1、ヘッド軸4b1、中間軸4c1およびテール軸4d1の各軸は、図3に示す沈殿池40の両側の内壁40cに固定または軸支されている。そして、スプロケットホイール4a、4b、4c、4dが沈殿池40の幅方向(図3の左右方向)の中央付近に設けられている場合は、両側の内壁40cから支えられることがあり、一方、スプロケットホイール4a、4b、4c、4dが沈殿池40の上記幅方向の中央付近より内壁40c寄りに配置されている場合は、何れか片側の内壁40cから設置されることがある。
本実施の形態1の汚泥掻寄機1では、図3に示すように無端チェーン2が1条の場合であり、上述の駆動軸4a1、ヘッド軸4b1、中間軸4c1およびテール軸4d1の各軸の両端部は軸受けを有している。駆動装置5からの駆動力の伝達は軸全体が回転することにより伝えられ、駆動軸4a1の回転力は無端チェーン2を介して下部にあるヘッド軸4b1を回転させることとなる。スプロケットホイール4bの軸は回転せずに、スプロケットホイール4b単体が回転する構造となっている。
図4は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の浮遊物回収箇所に位置するフライトと池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図である。汚泥掻寄機1の通常運転では、池底40bの往路側のフライト3は図4の紙面の手前方向に動作(進行)し、上部の復路側のフライト3は図4の紙面の奥側に向かって動作(進行)する。無端チェーン2は1条であり、往路および復路ともにフライト3の進行を案内するガイド部材がフライト3の長手方向の両端部の下部に設けられている。詳細には、往路側においては、池底40bに池底側ガイド6が設けられている。一方、復路側においても、フライト3の進行を案内するリターンガイド7がフライト3の長手方向の両端部の下部に設けられている。そして、フライト3が復路側を進行する際には、フライト3の長手方向の両端部がリターンガイド7によって案内されながら進行する。なお、リターンガイド7も、複数のフライト3のそれぞれの長手方向の端部の外周形状の少なくとも一部に合わせた(沿った)形状の第1案内部7aを備えている。リターンガイド7の第1案内部7aも、池底側ガイド6の第1案内部6aと同様に、フライト3の長手方向の端部の側面に沿って設けられている。したがって、復路においてもフライト3が進行する際には、複数のフライト3のそれぞれが、長手方向においてリターンガイド7の第1案内部7aにより案内されながら進行する。
図5は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の中間軸上に位置するフライト、リターンガイド、池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図である。図5に示す復路側のフライト3は水面W付近を進行(移動)することにより、図1に示す水面Wに浮かんだ浮遊物33を排出方向へ寄せて行くことができる。
図5に示す構造においても、無端チェーン2は1条であり、スプロケットホイール4cの軸は回転せずに、スプロケットホイール4c単体が回転する構造となっている。後述する図7に示す水中(中段の高さ付近)を進行する復路側のフライト3は、テール軸4d1の高さに近い付近を進行することで、テール軸4d1に無端チェーン2を巻き取る際の負荷変動を少なくすることができる。
図6は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の保護部材の箇所に位置するフライトおよび池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図である。汚泥掻寄機1の通常運転では、図6の下部(池底40b)の往路側のフライト3は、図6の紙面の手前方向に進行(移動)し、上部の復路側のフライト3は、図6の紙面の奥側に向かって進行(移動)する。図1に示すように、回収装置10の下部の位置では、復路側のフライト3の上部にはフライト3を保護する細長い保護部材8が設けられている。図6に示すように、保護部材8は、沈殿池40の内壁40cに取り付けられたレール取付部材34に設けられている。図1に示すように、保護部材8は、例えば、細長いレール状に形成されており、回収装置10や越流堰40dと無端チェーン2との間の位置に設けられている。これにより、フライト3と、浮遊物33の回収装置10や沈殿池40で処理した処理水を下流側へ流す越流堰40dなどの障害物と、の干渉を避けることができる。
なお、図6に示すように、保護部材8は、フライト3の長手方向の両端部の上部に配置されており、フライト3が所定の高さより高い位置に移動しないようにガードしている。また、保護部材8は、フライト3の両端部のそれぞれから離れる方向に延在する第2案内部8aを備えている。すなわち、保護部材8が、フライト3から離れる方向に延在する第2案内部8aを備えていることにより、地震などが発生した際に、フライト3が通常より鉛直方向(上下方向)や水平方向(左右方向)に大きく振れた場合、フライト3の端部3cをガイドしてフライト3の振れを最小限に抑えるとともに、フライト3の障害物との接触による損傷を低減することができる。
図6に示す構造においても、往路側(池底40b側)には、池底40bにフライト3の長手方向の両端部をガイドする池底側ガイド6が設けられており、さらに池底側ガイド6は、第1案内部6aを備えている。したがって、往路においてフライト3が進行する際には、複数のフライト3のそれぞれが、池底側ガイド6の第1案内部6aによって長手方向の案内を受けながら進行する。
図7は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機のテール軸上に位置するフライトとテール軸下に位置するフライトを正面側から見た断面図である。1条の無端チェーン2は、沈殿池40の幅方向の中央部に配置されている。テール軸4d1の両端部は無端チェーン2を緊張可能なようにスライド構造を有しており、テール軸4d1全体をスライドさせてスプロケットホイール4dを移動させ、必要に応じて無端チェーン2を緊張させることができる。ただし、上記スライド構造は無くてもよい。テール軸4d1のスプロケットホイール4dの軸は回転せずに、スプロケットホイール4d単体が回転する構造となっている。
図8は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の駆動軸に設けられたチェーンガイド規制部材、チェーンガイドおよびフライトの部分正面図である。後述する図10に示すように、沈殿池40の槽内の左右方向には内壁(側壁)40cがあり、駆動軸4a1は内壁40cに設けられている。図8に示すように、駆動軸4a1には無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4aが取り付けられている。さらに、駆動軸4a1には無端チェーン2をガイドするチェーンガイド規制部材(第3案内部)12が設けられている。チェーンガイド規制部材12は、スプロケットホイール4aが回転する部分とは別の箇所に回転しない構造で規制部材として取り付けられている。そして、無端チェーン2には駆動軸4a1の方向に沿って突出するチェーンガイド(突出部)11が設けられており、チェーンガイド規制部材12は、チェーンガイド11と空間を介して配置されている。無端チェーン2をガイドするチェーンガイド規制部材12が設けられていることで、フライト3が上下左右に揺れた際にもフライト3の揺れを最小限に抑えることができ、駆動軸4a1付近において無端チェーン2がスプロケットホイール4aから脱落することを防ぐことができる。
図9は図1に示す沈殿池における汚泥掻寄機の中間軸に設けられたチェーンガイド規制部材、チェーンガイドおよびフライトの部分正面図である。上述のように沈殿池40の槽内の左右方向には内壁(側壁)40cがあり、中間軸4c1も内壁40cに設けられている。図9に示すように、中間軸4c1には無端チェーン2と係合するスプロケットホイール4cが取り付けられている。さらに、中間軸4c1にも無端チェーン2をガイドするチェーンガイド規制部材(第3案内部)12が設けられている。チェーンガイド規制部材12は、スプロケットホイール4cが回転する部分とは別の箇所に回転しない構造で規制部材として取り付けられている。そして、無端チェーン2には中間軸4c1の方向に沿って突出するチェーンガイド(突出部)11が設けられており、チェーンガイド規制部材12は、チェーンガイド11と空間を介して配置されている。無端チェーン2をガイドするチェーンガイド規制部材12が設けられていることで、駆動軸4a1付近の場合と同様に、フライト3が上下左右に揺れた際にもフライト3の揺れを最小限に抑えることができ、中間軸4c1付近において無端チェーン2がスプロケットホイール4cから脱落することを防ぐことができる。
本実施の形態1の汚泥掻寄機1によれば、フライト3の進行をガイドするレール状のリターンガイド7や池底側ガイド6が設けられたことで、フライト3の進行をリターンガイド7や池底側ガイド6が直接支持して案内する。そして、リターンガイド7や池底側ガイド6は、フライト3の長手方向の両端部を案内してフライト3の長手方向の揺れを規制する第1案内部6a、7aを備えている。これにより、フライト3は、フライト3の長手方向の揺れが第1案内部6a、7aによって規制されながらリターンガイド7上や池底側ガイド6上を進行していく。
つまり、本実施の形態1の汚泥掻寄機1では、リターンガイド7や池底側ガイド6が、フライト3の進行のレール兼ガイドとなっている。これにより、レールやガイドシュー(レールとの摺動用部材)などの部品を設ける必要がなくなり、汚泥掻寄機1の付属部品を少なくすることができる。複数のフライト3のそれぞれにガイドシューが設けられている構造では、ガイドシューの数が多くなるため、ガイドシューの交換には時間や労力がかかり、大変な作業となる。
これに対して、本実施の形態1の汚泥掻寄機1のようにリターンガイド7や池底側ガイド6がレール兼ガイドとなった構造においては、リターンガイド7や池底側ガイド6の交換は本数が少ないため、上述のガイドシューの交換に比べて時間を短縮することができるとともに労力も少なくて済む。したがって、汚泥掻寄機1における維持管理を容易にすることができる。
また、汚泥掻寄機1では、付属部品の数を少なくすることができるため、汚泥掻寄機1における運行重量を減らすことができる。その結果、汚泥掻寄機1の省エネルギー化を図ることができる。なお、本実施の形態1の汚泥掻寄機1では、1条の無端チェーン2を使用しているため、2条の無端チェーンが設けられた汚泥掻寄機と比較しても運行重量を減らすことができ、汚泥掻寄機1の省エネルギー化をさらに図ることができる。
また、汚泥掻寄機1では、復路側(水面付近または中段付近)のフライト3の進行において、フライト3の長手方向の揺れをリターンガイド7の第1案内部7aが規制するため、地震などによって大きな揺れが発生した場合であってもスロッシング対策を図ることができる。
また、汚泥掻寄機1では、リターンガイド7や池底側ガイド6がそれぞれのフライト3の端部3cをガイドする構造となっている。すなわち、レール状のリターンガイド7や池底側ガイド6は、沈殿池40の槽内の幅方向(左右方向)において両端に設けられており、槽内の幅方向(左右方向)の中央付近には設けられていない。これにより、水流Rを妨げることがないため、槽内において水を均一に流すことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2において、実施の形態1と共通の部材などは同一の符号を用い、共通の部材の詳細な説明は省略する。図1、2を参照して説明した汚泥掻寄機1の構造については実施の形態2においても共通である。
図10は本発明の実施の形態2の沈殿池における汚泥掻寄機の駆動軸上に位置するフライトとヘッド軸下に位置するフライトを正面側から見た断面図であり、図3の構造に対してスプロケットホイール4a、4bが、沈殿池40の左右方向において中心に設けられていない場合を示している。すなわち、スプロケットホイール4a、4bが、沈殿池40の左右方向において中心より内壁40c側に偏った位置に設けられた場合の構造を示している。なお、駆動装置5、駆動軸4a1、ヘッド軸4b1、スプロケットホイール4a、スプロケットホイール4bのそれぞれの部品は図3の構造の部品と同じである。また、図10においてはフライト3の形状をその端部3cが傾斜したものとしている。すなわち、フライト3は、その進行方向の正面側または背面側から眺めた形状が細長い台形となっている。そして、池底40bに設けられた池底側ガイド6の第1案内部6aは、フライト3の台形の長手方向の端部3cの少なくとも一部に合わせた(沿った)形状に形成されている。図10に示す池底側ガイド6は、フライト3の台形の対向する底辺のうちの短い上底の両端の鈍角部分の形状に合わせた(沿った)形状の第1案内部6aを備えている。
このようにフライト3の形状が細長い台形であっても、池底側ガイド6がフライト3の端部3cの一部に合わせた(沿った)形状の第1案内部6aを備えていることで、フライト3の進行において左右の揺れを規制して左右の揺れを抑えることができる。
また、図10の池底40b側のフライト3に示すように、フライト3が、その長手方向の端部3cから沈殿池40の内壁40cに向かって突出した樹脂製の張り出し部3dを備えていてもよい。その際、フライト3の張り出し部3dの端部は、内壁40cに沿った形状である。
フライト3がその両側の端部3cに張り出し部3dを備えていることにより、池底40b側を進行する際に、張り出し部3dが内壁40cを擦ることで、内壁40cに付着した汚泥を擦り落として掻き寄せることができる。また、フライト3が左右方向に揺れた場合でも、張り出し部3dが内壁40cに沿った形状であることにより、内壁40cがガイドとなってフライト3を定位置に戻すことができる。
また、張り出し部3dが樹脂製であることにより、水面W側でのフライト3の進行において張り出し部3dが障害物に接触しても、張り出し部3dが折れ曲がることでフライト3の進行を妨げることを防止できる。
図11は図10に示す沈殿池における汚泥掻寄機の浮遊物回収箇所に位置するフライトと池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図である。図11に示す上部の復路側のフライト3は水面W付近を進行するため、スロッシングによる影響を大きく受けることになる。そのため、フライト3の端部3cを傾斜させた形状とし、さらにリターンガイド7の第1案内部7aをフライト3の傾斜部3fに合わせた(沿った)形状にしている。すなわち、フライト3は、その進行方向の正面側または背面側から眺めた形状が細長い台形となっている。そして、リターンガイド7の第1案内部7aは、フライト3の台形の長手方向の端部3cの少なくとも一部に合わせた(沿った)形状に形成されている。図11に示すリターンガイド7は、フライト3の台形の対向する底辺のうちの長い下底の両端の鋭角部分の形状に合わせた(沿った)形状の第1案内部7aを備えている。
このようにリターンガイド7が、フライト3の台形の対向する底辺のうちの長い下底の両端の鋭角部分の形状に合わせた(沿った)形状の第1案内部7aを備えていることにより、フライト3は、第1案内部7aによって長手方向の案内と鉛直方向の案内とを受けて進行する。その結果、フライト3の水面W付近の進行において、フライト3が上下方向および左右方向にずれることを防止することができ、スロッシングによるフライト3の浮き上がりを最小限に抑えることができる。これにより、地震などでフライト3が通常運転時より鉛直方向(上下方向)や左右方向(水平方向)に大きく揺れようとした場合に、リターンガイド7の第1案内部7aによってフライト3が動きを規制されるため、フライト3の揺れを最小限に抑えてフライト3の損傷を低減することができる。
また、無端チェーン2が沈殿池40の槽内の左右方向の中心に配置されていない構造では、フライト3の直進性が中心にある場合より劣るため、リターンガイド7によるフライト3の進行の補整としてフライト3の台形形状およびフライト3の端部3cをガイドする第1案内部7aの存在がより有効である。
なお、図11に示す池底側ガイド6は、フライト3の台形の対向する底辺のうちの短い上底の両端の鈍角部分の形状に合わせた(沿った)形状の第1案内部6aを備えているため、フライト3の進行において左右の揺れを規制して左右の揺れを抑えることができる。
図12は図10に示す沈殿池における汚泥掻寄機の中間軸上に位置するフライト、リターンガイド、池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図である。図12に示す中段の水中部にある復路側では、リターンガイド7の第1案内部7aの形状が、細長い台形のフライト3の端部3cに合わせた(沿った)形状になっている。すなわち、フライト3がその端部3cを傾斜させた形状となっており、リターンガイド7の第1案内部7aをフライト3の端部3cの傾斜部3fに合わせた(沿った)形状にしている。これにより、フライト3の進行における上下方向および左右方向のズレを防止することができる。なお、リターンガイド7の第1案内部7aの形状がフライト3の進行における上下方向および左右方向のズレを防止する形状であるため、中間軸4c1のスプロケットホイール4cに無端チェーン2を巻き取る際に負荷変動を少なくすることができる。
図13は図10に示す沈殿池における汚泥掻寄機の保護部材の箇所に位置するフライトおよび池底側に位置するフライトを正面側から見た断面図であり、浮遊物33を回収する回収装置10付近の往路側のフライト3および復路側のフライト3を示す図である。復路側のフライト3の上方にはフライト3を保護する保護部材8が設けられている。そして、フライト3の端部3cが傾斜している(フライト3が細長い台形である)ことにより、フライト3を保護する状況、例えば逆転運転などを行った場合、図13に図示されている復路側のフライト3は上方に移動することになり、フライト3の端部3cの傾斜部3fに沿ってフライト3が第2案内部8aに案内されるため、フライト3を保護することができる。
図14は図10に示す沈殿池における汚泥掻寄機のテール軸上に位置するフライトとテール軸下に位置するフライトを正面側から見た断面図である。図14に示すテール軸4d1は、片持ち構造であり、かつ、無端チェーン2を緊張可能なようにスライド構造を有している。これにより、テール軸4d1の軸全体をスライドさせてスプロケットホイール4dを移動させ、必要に応じて無端チェーン2を緊張させることができる。
この場合、片持ち構造によるフライト3の偏りについては、図12に示される復路側のリターンガイド7が左右両側に設けられているため、偏りを補正する構造となっている。また、リターンガイド7の第1案内部7aの形状によりテール軸4d1のスプロケットホイール4dに無端チェーン2を巻き取る際に負荷変動を少なくすることができる。
また、テール軸4d1などの軸の支持構造を片持ち構造にすることにより、据付け施工の手間を省くことができる。これにより、据付けの施工期間を短くすることができる。さらに、軸の支持構造を片持ち構造にすることで軸を短くすることができるため、軸の運搬が容易になり、施工も容易に実施することができる。
(実施の形態3)
図15〜図19は、フライト3の各変形例を示している。また、図15〜図19では、往路側、復路側の形状が分かり易いように、浮上物掻き寄せ部分のみを例として示している。図15は本発明の実施の形態3(変形例A)の沈殿池における汚泥掻寄機の往路側と復路側のフライトの端部とガイド部材の形状を正面側から見た部分断面図であり、フライト3の端部3cが円弧形状となっている。そして、フライト3を案内するリターンガイド7の第1案内部7aや池底側ガイド6の第1案内部6aは、フライト3の端部3cの円弧形状の一部に合わせた(沿った)形状となっている。なお、リターンガイド7の第1案内部7aのフライト3の端部3cを案内する部分(P部)の角度が90°より小さい鋭角となっているため、フライト3は第1案内部7aによって鉛直方向(上下方向)と左右方向(水平方向)とに規制される。したがって、フライト3が大きく揺れようとした場合に、リターンガイド7の第1案内部7aによってフライト3が動きを規制されるため、フライト3の揺れを最小限に抑えてフライト3の損傷を低減することができる。
図16は本発明の実施の形態3(変形例B)の沈殿池における汚泥掻寄機の往路側と復路側のフライトの端部とガイド部材の形状を正面側から見た部分断面図である。図16に示すフライト3は、その端部3cの外周形状が半円形状となっている。そして、フライト3を案内するリターンガイド7の第1案内部7aや池底側ガイド6の第1案内部6aも、フライト3の端部3cの半円形状の一部に合わせた(沿った)形状となっている。これにより、フライト3が浮き上がった場合、リターンガイド7や池底側ガイド6によって滑らかにフライト3を定位置に戻すことができ、フライト3の損傷を少なくすることができる。
図17は本発明の実施の形態3(変形例C)の沈殿池における汚泥掻寄機の往路側と復路側のフライトの端部とガイド部材の形状を正面側から見た部分断面図である。図17に示すフライト3は、その端部3cの形状が円弧形状の突起部3eと直線部分とからなる。そこで、リターンガイド7の第1案内部7aは、フライト3の端部3cの突起部3eを案内するように突起部3eの円弧形状に合わせた(沿った)形状(曲率)の円弧部分を備えている。これにより、フライト3は水面W側を進行する際に、第1案内部7aによって鉛直方向(上下方向)と左右方向(水平方向)とに規制される。すなわち、フライト3の上下方向と左右方向のずれを少なくすることができる。
図18は本発明の実施の形態3(変形例D)の沈殿池における汚泥掻寄機の往路側と復路側のフライトの端部とガイド部材の形状を正面側から見た部分断面図である。図18に示すフライト3も、その端部3cの形状が円弧形状の突起部3eと直線部分とからなる。そして、リターンガイド7の第1案内部7aも、フライト3の端部3cの突起部3eを案内するように突起部3eの円弧形状に合わせた(沿った)形状(曲率)の円弧部分を備えているが、さらに上記円弧部分に加えてフライト3の端部3cの直線部分に合った直線部7eを有している。すなわち、リターンガイド7の鉛直方向に沿った直線部7eを有している。これにより、フライト3の水面W側の進行時に、フライト3の端部3cの直線部分がリターンガイド7の直線部7eによって案内されるため、フライト3の直進性をさらに保つことができる。
図19は本発明の実施の形態3(変形例E)の沈殿池における汚泥掻寄機の往路側と復路側のフライトの端部とガイド部材の形状を正面側から見た部分断面図である。図19に示すフライト3は、その端部3cに先端が鋭角状の突起部3eと直線部分とを備えている。そして、リターンガイド7は、その第1案内部7aが突起部3eの上側を案内する形状となっている。これにより、図19に示す構造においてもフライト3が水面W側を進行する際に、第1案内部7aによって鉛直方向(上下方向)と左右方向(水平方向)とが案内され、フライト3の上下方向と左右方向のずれを少なくすることができる。
(実施の形態4)
図20は本発明の実施の形態4のフライトとリターンガイドの位置関係を示す図であり、(a)はリターンガイドの入口部(出口部)の平面図、(b)は(a)の正面図、(c)はリターンガイドの中間部の平面図、(d)は(c)の正面図である。図20に示すように、リターンガイド7は、細長いレール状に形成されており、フライト3の案内の始まりである入口部7bと、フライト3の案内の終わりである出口部7cと、入口部7bと出口部7cの間に位置する中間部7dと、を有している。なお、図20では、出口部7cは、図示していないが、入口部7bと同様の形状であり、フライト3とリターンガイド7との位置関係についても出口部7cでの上記位置関係は、入口部7bにおけるフライト3とリターンガイド7との位置関係と同様である。
図20(a)、(b)には、フライト3がリターンガイド7に進入する(案内の始まり)入口部7bの構造が示されており、入口部7bにおけるフライト3とリターンガイド7との位置関係が示されている。上述したように、フライト3がリターンガイド7から出る(案内の終わり)出口部7cの構造、および出口部7cでのフライト3とリターンガイド7との位置関係については入口部7bと同様である。
一方、図20(c)、(d)には、中間部7dの形状、および中間部7dにおけるフライト3とリターンガイド7との位置関係が示されている。図20に示すように、入口部(出口部7cについても同様)7bにおけるフライト3の端部3cとリターンガイド7の第1案内部7aとの隙間S1は、中間部7dにおけるフライト3の端部3cとリターンガイド7の第1案内部7aとの隙間S2より大きくなっている(S1>S2)。
すなわち、リターンガイド7におけるフライト3の入口部7bおよび出口部7cにおいては、フライト3とリターンガイド7との隙間S1を大きく形成しており、これにより、入口部7bおよび出口部7cにおいて隙間S1が小さいことによるフライト3の突き掛かりを防止することができる。
また、入口部7bから中間部7dに向かうに連れてフライト3とリターンガイド7との隙間S1を徐々に小さくすることで、フライト3の進行の直進性を向上させることができる。なお、図示はしていないが、中間部7dから出口部7cに向かうに連れてフライト3とリターンガイド7との隙間S1を徐々に大きくすることで、フライト3をリターンガイド7から出易くすることができる。
(実施の形態5)
図21は本発明の実施の形態5のフライトを示す図であり、(a)は正面図、(b)は掻寄部分の断面図、(c)は中央部の断面図、(d)は端部の断面図であり、フライト3の掻寄部3aの断面形状がZ形状を成すものである。図21(a)に示すように、細長いフライト3は、図21(c)に示すチェーンアタッチメント35が取り付けられ、かつ中央部に位置するチェーンアタッチメント取付部3bと、チェーンアタッチメント取付部3bの両側に位置し、かつ汚泥を掻き寄せる掻寄部3aと、フライト3の両端に位置する端部3cと、を有している。
図21(b)に示すように、掻寄部3aは、その断面形状がZ形状となっている。図21(c)に示すチェーンアタッチメント取付部3bおよび図21(d)に示す端部3cの断面形状は、それぞれ内部に中空部を有した長方形などの矩形形状となっている。すなわち、フライト3において、その断面形状がZ形状となっているは、チェーンアタッチメント取付部3bと端部3cとの間に位置する掻寄部3aのみである。掻寄部3aの断面形状をZ形状とすることにより、フライト3の軽量化を図ることができる。
なお、フライト3において、断面形状がZ形状に形成されていない部分については矩形形状となっているが、例えば、Z形状の部分に付属部品を設けて、チェーンアタッチメント35との取り合いを設ける方法を採用してもよく、さらに端部3cにおいて両側に配置されたリターンガイド7とのフライトガイド形状を形成してもよい。
(実施の形態6)
図22は本発明の実施の形態6に係る汚泥掻寄機を設置した沈殿池および浮遊物の回収装置を示す断面図、図23は図22に示す沈殿池における回収装置の連動機構を示す側面図、図24は図22に示す沈殿池における回収装置と連動する中間軸およびフライトを正面側から見た部分断面図である。
図22に示すように汚泥掻寄機1は、水面Wに浮遊する浮遊物33を回収する回収装置10と、駆動軸4a1もしくは中間軸4c1の回転に連動して間欠的に循環するチェーン(他の無端チェーン)29と、を有している。そして、チェーン29の循環により、回収装置10は所望のタイミングで浮遊物33を回収する。
回収装置10の動作について詳細に説明すると、浮遊物33を回収する回収装置10は、図24に示すスプロケットホイール4cを介して、汚泥掻寄機1を駆動源として駆動する。
図23に示すように、回収装置10は、円筒状の部材であり、円筒の長手方向を沈殿池40の幅方向(左右方向)として、水面Wの位置に配置されている。この円筒状の回収装置10の長手方向に沿って回収装置10の上方には開口部10aが形成されている。回収装置10が駆動されていない時は、開口部10aは上方を向いており、回収装置10には開口部10aから水は流れ込まない。回収装置10が駆動された時は、開口部10aは水面W側に傾いて、浮遊物33が水ごと開口部10aに流れ込む。また、図23に示すように、回収装置10の両端部は、図24に示す沈殿池40の内壁40cに軸受によって回動自在に支持されている。
図23に示すように、回収装置10の下部からは、アーム22が下方に延出している。また、回収装置10の側部の下方からはウェイトアーム23aが延出していて、このウェイトアーム23aの先端部には、ウェイト23が設けられている。カム28は、図23では1つだけ図示しているが、複数個設けられていてもよい。カム28の個数は浮遊物33の発生量に応じて設定することが望ましい。
回収装置10の側部には、レバー取付部30が設けられ、レバー取付部30には、棒状のレバー31の一端部を当該レバー31の軸方向を垂直として差し込むことができる。レバー取付部30に棒状のレバー31を差し込むことにより、レバー31を手動で操作して、回収装置10を回動させることも可能である。また、レバー取付部30において、ウェイト23が一定の角度以上に回転しないようにストッパ32が設けられている。
また、中間軸4c1にはカムホイール21および伝達スプロケット26が設けられており、伝達スプロケット26はチェーン29と係合している。一方、回収装置10の下方には、回転体25が設けられており、さらに回転体25には伝達スプロケット27が設けられている。伝達スプロケット27は、チェーン29と係合している。すなわち、伝達スプロケット26と伝達スプロケット27とがチェーン29を介して連動しており、伝達スプロケット26の回転によってチェーン29が進行し、チェーン29の進行によって伝達スプロケット27が回転する。
また、図22に示す中間軸4c1に設けられたスプロケットホイール4cと係合する無端チェーン2には、図23に示すようにストライカ24が所定の間隔で取り付けられている。
なお、中間軸4c1の回転により無端チェーン2が進行する。そして、無端チェーン2に所定の間隔で取り付けられたストライカ24がカム21aと係合すると、カムホイール21および伝達スプロケット26が回転する。そして、伝達スプロケット26が回転すると、チェーン29が進行し、伝達スプロケット27が回転する。すなわち、中間軸4c1の回転に対して所望のタイミング(間欠的)で伝達スプロケット27が回転する。
そして、チェーン29に設けられたカム28がアーム22を作動させ、所定の区間のみにおいてアーム22が下方に引っ張られる。このアーム22が下方に引っ張られている間、筒状の回収装置10が回転し、開口部10aが水面W側に傾いて、浮遊物33を水ごと開口部10aに流れ込ませることができ、これによって浮遊物33を回収する。
このように汚泥掻寄機1では、駆動軸4a1もしくは中間軸4c1の回転に連動して回収装置10を作動させることができ、これによって汚泥掻寄機1の運行時に無端チェーン2の進行に連動させて所望のタイミングで浮遊物33を回収することができる。
以上、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、さらに、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。なお、図面に記載した各部材や相対的なサイズは、本発明を分かりやすく説明するため簡素化・理想化しており、実装上はより複雑な形状となる。
例えば、上記実施の形態では、フライト3の進行を案内するガイド部材として、池底40b側に池底側ガイド6が設けられ、水面W側および中段付近にリターンガイド7が設けられている場合を説明したが、ガイド部材は、少なくとも大きな揺れが発生し易い水面W側に設けられていればよい。
また、上記実施の形態では、1条の無端チェーン2が設けられている場合を説明したが、無端チェーン2は2条以上の複数設けられていてもよい。
また、上記実施の形態では、フライト3にガイドシューが設けられていない場合を説明したが、フライト3にガイドシューが設けられていてもよい。