JP7302983B2 - スカム掻寄機及び沈殿池設備 - Google Patents

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Description

本発明は、沈殿池の水面に浮遊するスカムを掻き寄せるためのスカム掻寄機に関するものである。また、本発明は、沈殿池の水面に浮遊するスカムを掻き寄せるためのスカム掻寄機と、沈殿池の池底に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄機とを備える沈殿池設備に関するものである。
下水処理場、排水処理場、浄水場等の水処理施設では、被処理水中に含まれる固形物を沈降分離するための沈殿池が設置されている。沈殿池で沈降分離した汚泥は、沈殿池の内部に設置された汚泥掻寄機によりに掻き寄せられ、汚泥ピットに集められる。そして、汚泥ピットに集められた汚泥は、排出管から沈殿池の外部へ排出される。
また、沈殿池の水面には、被処理水中の固形分や夾雑物などが浮遊した浮遊物(以下、「スカム」という。)が生じることがある。このとき、汚泥と同様に水面に浮上したスカムを掻き寄せてスカム排出装置(以下、「スカムスキマ」ともいう。)に集め、沈殿池の外部に排出することが必要となる場合もある。
矩形沈殿池で使用される汚泥掻寄機としては、例えば、特許文献1に記載されるように、沈殿池の底部及び水面に設けたホイール(駆動スプロケット)に掛け渡され、沈殿池内を周回して移動する無端チェーンと、無端チェーンに一定の間隔で取り付けられた複数の掻寄板(フライト)を備えたチェーンフライト式汚泥掻寄機が知られている。
特許文献1に記載された汚泥掻寄機は、無端チェーンに固定されたフライトが池底と水面を移動することにより、矩形沈殿池の池底に堆積した汚泥を汚泥ピットに、水面に浮上したスカムをスカムスキマまで掻き寄せる機能を有している。
また、特許文献1には、無端チェーンを備える汚泥掻寄機においては、無端チェーンを長時間走行させると、無端チェーンに摩耗などによる伸びが発生して弛みが生じることから、無端チェーンに所定の張力を与えて張り調整を行うテークアップ装置を備えた汚泥掻寄機が記載されている。
特開2010-88959号公報
沈殿池において、特許文献1に記載された汚泥掻寄機を用いた場合、無端チェーンに設けられたフライトによって沈殿池の水面のスカムを掻き寄せた後、無端チェーンはスカムスキマの手前側から斜め下方向に向かって水中に進入する。このとき、無端チェーンに設けたフライトとスカムスキマの接触を回避するため、フライトとスカムスキマの間に一定の距離を設ける必要がある。このため、スカムスキマに対してフライトによるスカムの掻き寄せが十分に行われないという問題がある。
また、特許文献1に記載された汚泥掻寄機では、テークアップ装置により無端チェーンの張りを調整することは可能であるが、スロッシング(比較的長周期な振動により液体が揺動する現象)が発生した場合によるフライトの揺れ(横方向及び上方向)を抑えることはできない。このため、フライトの脱線を防止し、安定した運転を継続することができないという問題がある。
上記問題に対する対策の一つとして、沈殿池の水面に浮遊するスカムの掻き寄せと、沈殿池の池底に堆積した汚泥の掻き寄せを別々に行うことが考えられている。これにより、汚泥の掻き寄せにおいてはスロッシングによるフライトの脱線などの問題には対応が可能であるが、スカムの掻き寄せにおける問題については対策が取られていない。
また、スカムのみの掻き寄せを独立して行う場合、台車などの走行体による往復動でスカムを掻き寄せるものが知られているが、沈殿池上方に設置スペースを要する等の問題により適用が限られている。
したがって、フライトと無端チェーンを用いた連続的なスカムの掻き寄せにおいて、スカムの掻き残しやフライトの脱線等の問題に対する適切な対策が求められている。
そこで、本発明の課題は、沈殿池におけるスカムの十分な掻き寄せを可能とするとともに、フライトの円滑な動作を維持することができるスカム掻寄機及び沈殿池設備を提供することである。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、スカムのみの掻き寄せを行うスカム掻寄機及びそのスカム掻寄機を備える沈殿池設備において、スカム掻寄機がフライト及び無端チェーンの荷重を支持する支持部材を有し、無端チェーンを押し出し方向に駆動することにより、フライトの円滑な移動を維持し、スカムの掻き残しを少なくするような設計が可能となることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のスカム掻寄機及び沈殿池設備である。
上記課題を解決するための本発明のスカム掻寄機は、水面に浮遊した浮遊物のみの掻き寄せを行うフライトと、フライトを支持する無端チェーンと、フライトと無端チェーンの荷重を各々支持する支持部材とを備え、無端チェーンを押し出し方向に駆動することを特徴とするものである。
本発明のスカム掻寄機によれば、フライトと無端チェーンの荷重を各々支持する支持部材を備えており、フライト及び無端チェーンは支持部材に沿って移動する。よって、フライトの停滞や脱落の発生を防止し、フライトの円滑な移動を実現することができる。
また、本発明のスカム掻寄機によれば、無端チェーンを押し出し方向に駆動するようにしたことで、スカムスキマ側とは反対側に無端チェーンの駆動部を設けることが可能となる。これにより、スカムスキマとフライトの距離を大幅に縮め、スカムスキマに対するスカムの掻き残しを少なくするような設計を行うことが可能となる。また、別体で汚泥掻寄機を設ける場合においては、スカム掻寄機の駆動と汚泥掻寄機の駆動とを同一の駆動装置で行うことが可能になる。
また、本発明のスカム掻寄機の一実施態様としては、無端チェーンは、水中に設けられているという特徴を有する。
この特徴によれば、沈殿池上方のスペースを必要とせず、スカム掻寄機を配置することが可能となる。
また、沈殿池内の被処理水は処理状況によっては硫酸等の腐食性成分を含んでおり、特に沈殿池の水面上では腐食性成分を含んだ蒸気が発生する。このとき、無端チェーンが沈殿池水面上方に設けられていると、無端チェーン及びフライトが常に腐食性成分を含んだ蒸気に曝されることになる。また、無端チェーン及びフライトに付着した被処理水の水滴が自然乾燥した場合、無端チェーン及びフライト上で硫酸が高濃度化する。したがって、無端チェーンを水中に設けることで、無端チェーン及びフライト上における硫酸の高濃度化を抑制し、無端チェーン及びフライトの劣化を抑制することが可能となる。
上記課題を解決するための本発明の沈殿池設備は、上述したスカム掻寄機と、沈殿池の池底に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄機とを備える沈殿池設備であって、スカム掻寄機と汚泥掻寄機は同一駆動であるという特徴を有する。
本発明の沈殿池設備によれば、スカムの掻き寄せと汚泥の掻き寄せを別々に行うことで、汚泥の掻き寄せにおけるスロッシング対策と、スカムの掻き寄せにおけるスカムの掻き残しやフライトの脱線に係る対策が可能となる。また、スカム掻寄機と汚泥掻寄機を同一駆動とすることで、設備全体の構造を簡略化し、設備コスト及びランニングコストの削減が可能となる。
また、本発明の沈殿池設備の一実施態様としては、汚泥掻寄機は、沈殿池の池底に堆積した汚泥のみの掻き寄せを行うフライトを備え、スカム掻寄機のフライトと、汚泥掻寄機のフライトは、沈殿池幅方向に対して異なる長さであるという特徴を有する。
この特徴によれば、スカム掻寄機及び汚泥掻寄機におけるフライトをそれぞれ個別に設計することができる。
従来のチェーンフライト式汚泥掻寄機では、池底幅に合わせてフライトを設計していたため、沈殿池の水面においてはフライトの幅が十分ではなく、スカムの掻き残しが起こるという問題があった。したがって、スカム掻寄機及び汚泥掻寄機におけるフライトをそれぞれ沈殿池幅方向に対して異なる長さとすることで、スカムの掻き残しが少なくなるようにスカム掻寄機のフライトの幅を設計することが可能となる。
本発明によれば、沈殿池におけるスカムの十分な掻き寄せを可能とするとともに、フライトの円滑な動作を維持することができるスカム掻寄機及び沈殿池設備を提供することができる。
本発明の実施態様の沈殿池設備の構造を示す概略説明図である。 本発明の実施態様の沈殿池設備の断面構造を示す概略説明図である。(図1中のI-I矢視図) 本発明の実施態様のスカム掻寄機の構造を示す概略説明図である。 本発明の実施態様のスカム掻寄機の断面構造を示す概略説明図である。(図3中のII-II矢視図) 本発明の実施態様の無端チェーンの構造を示す概略説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るスカム掻寄機及び沈殿池設備の実施態様を詳細に説明する。なお、実施態様に記載する沈殿池、スカム掻寄機、汚泥掻寄機及び沈殿池設備の構造については、本発明に係るスカム掻寄機及び沈殿池設備を説明するために例示したにすぎず、これに限定されるものではない。
〔実施態様〕
図1は、本発明の実施態様の沈殿池設備の構造を示す概略説明図(側面図)である。また、図2は、本発明の実施態様の沈殿池設備の断面構造を示す概略説明図(図1中のI-I矢視図)である。
図1に示すように、本発明の実施態様の沈殿池設備1は、下水処理場や浄水場等の沈殿池10の内部に設置されている。
(沈殿池)
沈殿池10は、横長に構成され、図1の左側から汚水等の被処理水が供給される。沈殿地10の池底10aの被処理水供給側の端部には、汚泥ピット10bが設けられ、この汚泥ピット10bには、汚泥を外部に排出するための排出管10cが設けられている。
沈殿池10は、図2に示すように、池底10a側にテーパを設けた矩形状とすることが好ましい。これにより、沈殿池10の池底10aの面積を狭め、池底10aに堆積する汚泥の掻き寄せに係る効率を上げることができるとともに、沈殿池10の設置に係る面積を小さくすることが可能となる。
また、図1に示すように、沈殿池10の略中央部の水面10d付近には、軸回りに回転可能なスカムパイプからなるスカム排出装置11が、沈殿池10の幅方向(紙面垂直方向)の全幅に亘って設けられている。このスカムパイプの上方の周面には軸線方向に延びる開口部が形成され、断面形状がC字状を成している。そして、スカムパイプは水面10dに浮遊するスカムを回収すべく、開口部が水面10dの下に位置するように図1の反時計回りに回動し、その後戻る動作を繰り返す。
(沈殿池設備)
本実施態様における沈殿池設備1は、スカム掻寄機20及び汚泥掻寄機30を備え、沈殿池10の水面10dに浮遊するスカムの掻き寄せと、沈殿池10の池底10aに堆積した汚泥の掻き寄せを別々に行うものである。これにより、スカムの掻き寄せと汚泥の掻き寄せにおいて、それぞれの掻寄機(スカム掻寄機20及び汚泥掻寄機30)ごとに設計を行うことができ、沈殿池設備1としての最適設計を行うことが可能となる。
本実施態様における沈殿池設備1における最適設計の一例としては、フライト23と無端チェーン22aを備えるスカム掻寄機20と、フライト33と無端チェーン32aを備える汚泥掻寄機30が、同一駆動となるように設計することが挙げられる。詳細については後述するが、無端チェーン22a及び32aを駆動するための駆動軸となる駆動スプロケット21a及び31aが、一つのモータ24からの動力によって駆動するものとすることが挙げられる。これにより、沈殿池設備1全体の構造を簡略化し、設備コスト及びランニングコストの削減が可能となる。
また、本実施態様における沈殿池設備1における最適設計の他の例としては、スカム掻寄機20のフライト23と、汚泥掻寄機30のフライト33が、沈殿池10の幅方向に対して異なる長さを有するように設計することが挙げられる。図2に示すように、沈殿池10の池底10aの幅と、沈殿池10の水面10dの幅は同一ではないことがある。したがって、図2に示すように、スカム掻寄機20のフライト23の幅(長手方向の長さ)を、水面10dの幅に合わせて設計し、一方、汚泥掻寄機30のフライト33の幅を、池底10aの幅に合わせて設計することで、それぞれの掻き寄せの効率を向上させることが可能となる。
特に、本実施態様の沈殿池設備1において、スカムの十分な掻き寄せを可能とするとともに、フライトの円滑な動作を維持するスカム掻寄機20を用いることで、従来のチェーンフライト式汚泥掻寄機において問題となっていたスロッシングへの対策やスカム掻き残しに係る対策を行うことが可能となる。
以下、本実施態様におけるスカム掻寄機及び汚泥掻寄機の詳細な構造について説明する。
(スカム掻寄機)
図3は、本発明の実施態様のスカム掻寄機の構造を示す概略説明図(側面図)である。また、図4は、本発明の実施態様のスカム掻寄機の断面構造を示す概略説明図(図3中のII-II矢視図)である。
本実施態様におけるスカム掻寄機20は、沈殿池10の水面10dに浮遊したスカムを掻き寄せ、掻き寄せたスカムをスカム排出装置11に向かって搬送するためのものである。
スカム掻寄機20は、図3に示すように、沈殿池10の水面10d近傍を長手方向に周回移動する無端チェーン22aを備えている。無端チェーン22aは、沈殿池10の幅方向(紙面垂直方向)に対向して一対が設置されており、この一対の無端チェーン22aには、沈殿池10の幅方向に延びるフライト(掻き寄せ羽根)23が周回方向に沿って複数配置されている。
フライト23は、図4に示すように、長手方向(横方向)端部に設けられたアタッチメント23aを介して、一対の無端チェーン22aを横架するように取り付けられている。このとき、フライト23の短手方向の中央部に取り付けることで、フライト23の短手方向において均等に水の抵抗がかかるため、アタッチメント23aに掛かる負荷を低減することができる。なお、図4には、フライト23の長手方向一端のみを図示しているが、長手方向他端においても同様に、アタッチメント23aを介して他方の無端チェーン22aに取り付けられている。
なお、フライト23における無端チェーン22aの取付位置は、特に制限されず、フライト23の短手方向(上下方向)端部に取り付けてもよい。これにより、フライト23の長手方向において無端チェーン22aに係るスペースが不要となるため、フライト23の長手方向の長さを沈殿池10の水面10dの幅に合わせて設計することが可能となる。
また、無端チェーン22aは、図3に示すように、駆動軸としての駆動スプロケット21a及び従動軸として従動スプロケット21bに掛け回され、沈殿池10の水面10d近傍を周回移動するように取り付けられている。更に、無端チェーン22bが、駆動スプロケット21aと、モータ24に設けられたモータ用スプロケット24aに掛け回されており、モータ24の動力を無端チェーン22aに伝達する。これにより、無端チェーン22aはスカム排出装置11に向かって押し出し方向に駆動される。そして、無端チェーン22aに取り付けられたフライト23により、水面10dに浮遊するスカムが上述したスカム排出装置11に向けて掻き寄せられる。
なお、モータ24及びモータ用スプロケット24aは、後述する汚泥掻寄機30の駆動にも用いることが好ましい。これにより、沈殿池設備1全体の構造を簡略化し、設備コスト及びランニングコストの削減が可能となる。
なお、本実施態様のスカム掻寄機20においては、駆動軸として駆動スプロケット21a、従動軸として従動スプロケット21bを用いたが、駆動軸および従動軸の形状は、無端チェーン22aの形状に応じて適宜設定することができる。例えば、ノッチ式チェーンを用いる場合には、駆動軸をピンホイール、従動軸をシーブホイール等としてもよい。
図3に示すように、本実施態様におけるスカム掻寄機20は、無端チェーン22aの駆動軸としての駆動スプロケット21a及びモータ24が、スカム排出装置11とは逆側に設けられている。したがって、図3に示すように、スカム排出装置11側において、無端チェーン22aに設けられているフライト23の短手方向先端とスカム排出装置11(スカムパイプ)の中心点との距離Lは、フライト23の軌道分まで近づけることができる。
なお、距離Lについては、フライト23の構造やスカム排出装置11の構造によって適宜設計することが可能である。例えば、距離Lは、従来の4軸型のチェーンフライト式汚泥掻寄機におけるフライトとスカム排出装置との距離の70%以下とすることが好ましく、より具体的には距離Lとして1m以下とすることが好ましい。これにより、スカムの掻き残しを低減することが可能となる。
スカム掻寄機20は、無端チェーン22aとフライト23の荷重を各々支持する支持部材25、26を備えている。なお、支持部材25は、無端チェーン22aの荷重を支持するものであり、支持部材26は、フライト23の荷重を支持するものである。
支持部材25として、図3に示すように、駆動スプロケット21a及び従動スプロケット21bの間に、無端チェーン22aの荷重を支持するとともに、無端チェーン22aを水面10dに沿って略水平方向に支持するためのチェーンガイドレール25aが設置されている。図4に示すように、このチェーンガイドレール25aは、沈殿池10の側壁から幅方向内側に突設したガイドサポート27により沈殿池10に固定されている。無端チェーン22aは、チェーンガイドレール25aの上を摺動するように移動する。
チェーンガイドレール25aの形状としては、どのような形状でもよく、例えば、平板状、コの字型、U字型、L字型、C字型としてもよい。スロッシング等によるフライト23の脱落を防止するという観点から、無端チェーン22aの幅方向及び/又は上下方向の移動を制限できる構成が好ましい。
例えば、図4Aに示すように、チェーンガイドレール25aを、断面略L字状に形成することが挙げられる。無端チェーン22aの側面(長手方向端部)にはフライト23がアタッチメント23aを介して固定されているため、無端チェーン22a及びフライト23はチェーンガイドレール25aにより幅方向の移動が制限されている。また、無端チェーン22aの上方への移動を制限するための構造を更に設けてもよい。例えば、図4Aに示すように、断面略L字状に形成されたチェーンガイドレール25aを無端チェーン22aの上下方向に設けるものとすることなどが挙げられる。
また、他の例としては、図4Bに示すように、チェーンガイドレール25aを、断面略コの字状に形成することが挙げられる。このとき、無端チェーン22aは、断面略コの字状のチェーンガイドレール25aによって上下方向の移動が制限されている。また、無端チェーン22aの幅方向への移動を制限するための構造を更に設けることとしてもよい(不図示)。
このチェーンガイドレール25aによれば、無端チェーン22aの幅方向及び/又は上下方向の大きな振動が抑制されるため、スロッシングの発生等による無端チェーン22aの脱落等のトラブルを防止することが可能となる。
また、チェーンガイドレール25aを設け、無端チェーン22aの上下方向の移動を制限することで、無端チェーン22aがスカム排出装置11に向かって押し出し方向に駆動する際に、キンク(チェーンのよじれ)が発生することを抑制することができる。なお、チェーンガイドレール25aにキンク解除部材を設けるものとしてもよい(不図示)。
また、支持部材26として、図3に示すように、駆動スプロケット21a及び従動スプロケット21bの間に、フライト23の荷重を支持し、フライト23を水面10dに沿って略水平方向に支持するためのフライトガイドレール26aが設置されており、フライト23にはガイドシュー26bが設けられている。図4Aに示すように、このフライトガイドレール26aは、沈殿池10の側壁から幅方向内側に突設したガイドサポート27により沈殿池10に固定されている。フライト23に設けられたガイドシュー26bは、フライトガイドレール26aの上を摺動するように移動する。
なお、フライトガイドレール26aの形状としては、ガイドシュー26bが摺動できるものであれば、どのような形状であってもよい。
支持部材25及び支持部材26を設けることで、無端チェーン22a及びフライト23の脱落を防止することが可能となる。また、無端チェーン22a及びフライト23の荷重を分散して支持することにより、無端チェーン22a及びフライト23の摩耗による劣化を抑制することが可能となる。
なお、図4Bに示すように、無端チェーン22aの荷重を支持する支持部材25の構造によっては、無端チェーン22a及びフライト23の荷重を同時に支えることが可能となる。このとき、フライト23の荷重を支持する支持部材26を省略するものとしてもよい。これにより、部品点数を減らして、簡素な構造物とすることができる。
スカム掻寄機20は、図3に示すように、無端チェーン22aが沈殿池10の水中かつ水面10d近傍に設けられるように、駆動スプロケット2a及び従動スプロケット2bを配置し、フライト23は水中側から水面10dに浮遊するスカムを掻き寄せることができるようにすることが好ましい。これにより、沈殿池10上方(天井側)のスペースを必要とせず、スカム掻寄機20を配置することが可能となる。
また、無端チェーン22a及びフライト23の劣化を抑制するという観点からも、無端チェーン22aを水中に設けることが好ましい。
沈殿池10では残留した汚泥が腐敗して硫化水素を発生し、一部の硫化水素が雨水などにより硫酸となる。そのため、沈殿池10内の被処理水は硫酸等の腐食性成分を含んでおり、水面10d表面では腐食性成分を含んだ蒸気が発生している。例えば、無端チェーン22a、駆動スプロケット2a及び従動スプロケット2bを水面10dの上方に設け、水面10d上方からフライト23によりスカムを掻き寄せる構造とした場合、無端チェーン22a及びフライト23が常に腐食性成分を含んだ蒸気に曝されることになる。また、被処理水の水滴が無端チェーン22a及びフライト23に付着し、自然乾燥した場合、無端チェーン22a及びフライト23上で硫酸が高濃度化する。このことから、無端チェーン22aを水面10dの上方に設けた場合、腐食による劣化が起こりやすいという問題がある。
したがって、無端チェーン22aを水中に設けることで、無端チェーン22a及びフライト23上における硫酸の高濃度化を抑制し、無端チェーン22a及びフライト23の劣化を抑制することが可能となる。
無端チェーン22a、22bの形状は、公知の形状を用いることが可能である。無端チェーン22a、22bの形状としては、例えば、ブッシュドチェーン、ローラチェーン、ノッチ式チェーン等が挙げられる。特に、無端チェーン22aの形状としては、フライト23を取り付けるためのアタッチメント23aを設置しやすいという観点から、ノッチ式チェーンが好ましい。
また、無端チェーン22aは、チェーンガイドレール25a上を摺動する摺動部を備えることが好ましい。無端チェーン22a自身に設けた摺動部によりフライト23及び無端チェーン22aを支えることで、摺動部の面積当たりに掛かる荷重が小さくなる。このため、摺動部における摩耗が低減し、部品交換等のメンテナンス作業の頻度を低下させることが可能となる。
図5は、本実施態様の無端チェーンの構造の概略説明図である。なお、図5は、チェーン連結用ピン222を通すためのピン孔221aとノッチ221bを備えるチェーン本体221からなるノッチ式チェーンを示しているが、無端チェーン22aとしてはこれに限定されるものではない。
図5に示すように、無端チェーン22aに摺動部220a、220bを設ける場合、無端チェーン22aを構成するチェーン本体221における摺動部220a、220bの前端から後端までの長さは、チェーンピッチの50%以上であることがより好ましい。摺動部220a、220bの前端から後端までの長さとは、図5に示すように、チェーン本体221の長手方向における摺動部220a、220bの最長の長さであり、摺動部220bは、図中のXで示す寸法であり、摺動部220aは、図中のXで示す寸法である。なお、摺動部220aのように、摺動部が複数に分割されていてもよい。
チェーンピッチとは、図中のYで示す寸法である。摺動部220a及び220bの前端から後端までの長さをチェーンピッチの50%以上とすることにより、チェーン本体221はチェーンガイドレール25aの上に安定して載置されるため、スロッシング等が生じた場合でも、フライト23の揺れが抑制され、安定した移動が可能となる。
無端チェーン22a、22bの材質は、公知の材質を用いることが可能である。無端チェーン22a、22bの材質としては、例えば、金属製チェーンや樹脂製チェーンが挙げられる。樹脂製チェーンは軽量であることから、組み立て作業や交換作業が容易になるという利点だけでなく、チェーンガイドレール25aとの摺動による摩耗が抑制されるという利点もある。さらには、耐腐食性に優れるため、交換頻度が低下するという利点もある。そのため、本発明において、無端チェーン22a、22bの材質としては、樹脂製チェーンが好ましい。
特に、無端チェーン22aの材質として、変性ポリフェニレンエーテルを用いることにより、耐硫酸性に優れる無端チェーン22aを得ることができる。
変性ポリフェニレンエーテルとは、芳香族ポリエーテル構造を持つポリフェニレンエーテルを含む熱可塑性樹脂に属する合成樹脂ポリマーアロイの総称である。変性ポリフェニレンエーテルに含まれるポリフェニレンエーテル以外の樹脂成分としては、例えば、ポリスチレン樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
好ましい変性ポリフェニレンエーテルは、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂を含むポリマーアロイであり、特に好ましい変性ポリフェニレンエーテルは、耐衝撃性ポリスチレン樹脂を含むポリマーアロイである。なお、耐衝撃性ポリスチレン樹脂とは、ポリスチレン樹脂にゴム成分をブレンドあるいは共重合した樹脂である。
また、無端チェーン22aは、チェーン本体221とチェーン連結用ピン222の素材の組み合わせによって、耐硫酸性や摺動性が異なる。したがって、無端チェーン22aの材質として、チェーン本体221は変性ポリフェニレンエーテル製とし、チェーン連結用ピン222は5~20質量%のポリテトラフルオロエチレンを含有する変性ポリフェニレンエーテル製とすることが好ましい。耐硫酸性の高い変性ポリフェニレンエーテルに、潤滑性のあるポリテトラフルオロエチレンを含有させることで、チェーン連結用ピン222の表面の滑りが良くなり、摺動性を確保することが可能となる。外部からのコーティングによるものではないため、使用によってチェーン連結用ピン222の表面が摩耗しても摺動性を確保し続けることが可能となる。これにより、耐硫酸性かつ摺動性に優れた無端チェーン22aを得ることができる。
フライト23、アタッチメント23aの材質は、特に制限されないが、例えば、ステンレス等の金属や、繊維強化プラスチック等の樹脂等を使用することができる。アタッチメント23aは、強度等の観点から、ステンレス製等の金属を使用することが好ましい。また、フライト23とアタッチメント23aの材質として同じものを使用する場合には、装置の簡素化の観点から、フライト23とアタッチメント23aを一体として構成することが好ましい。フライト23とアタッチメント23aの具体的な構成例としては、ステンレス製フライトとステンレス製アタッチメントの一体型のものや、繊維強化プラスチック製フライトにステンレス製アタッチメントを取り付けたもの等が挙げられる。
フライト23の幅(長手方向の長さ)は、沈殿池10の水面10dの幅に合わせて設計することが好ましい。これにより、スカム掻寄機20としての最適設計が可能となり、スカム掻寄機20の機能が強化される、また、このスカム掻寄機20を用いた沈殿池設備1としての最適設計も可能となり、沈殿池設備1の機能が強化される。
支持部材25としてのチェーンガイドレール25aの材質は、特に制限されないが、例えば、ステンレス等の金属や、超高分子量ポリエチレン等の樹脂等を使用することができる。無端チェーン22aと同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。ただし、チェーンガイドレール25aと無端チェーン22aが当接して摺動することを考慮して材質を選択することが好ましい。強度を考慮してステンレス等の金属製のチェーンガイドレール25aとし、無端チェーン22aと摺動する部分に超高分子量ポリエチレン等の樹脂製の摺動部を設けることが好ましい。
また、支持部材26としてのフライトガイドレール26a及びガイドシュー26bの材質についても、特に制限されない。なお、フライトガイドレール26aとガイドシュー26bが当接して摺動することを考慮して材質を選択することが好ましい。
以上のように、本実施態様のスカム掻寄機は、フライトと無端チェーンの荷重を各々支持する支持部材を備え、フライト及び無端チェーンを支持部材に沿って移動させることで、水面に対して略水平状態を保ったまま移動させることができる。また、無端チェーンの幅方向及び/又は上下方向の大きな振動が抑制されるため、スロッシングの発生等によるフライト及び無端チェーンの脱落等のトラブルを防止することが可能となる。よって、フライトの円滑な移動を実現することができる。
また、本実施態様のスカム掻寄機は、スカム排出装置とは反対側に無端チェーンの駆動部を設け、無端チェーンを押し出し方向に駆動するようにしている。これにより、スカム排出装置とフライトの距離を大幅に縮め、スカム排出装置に対するスカムの掻き残しを少なくするような設計を行うことが可能となる。また、別体で汚泥掻寄機を設ける場合においては、スカム掻寄機の駆動と汚泥掻寄機の駆動とを同一の駆動装置で行うことが可能になる。
(汚泥掻寄機)
本実施態様における汚泥掻寄機30は、沈殿池10の池底10aに堆積した汚泥を掻き寄せ、掻き寄せた汚泥を汚泥ピット10bに向かって搬送するためのものである。
汚泥掻寄機30は、図1に示すように、沈殿池10内を長手方向に周回移動する無端チェーン32aを備えている。無端チェーン32aは、沈殿池10の幅方向(紙面垂直方向)に対向して一対が設置されており、この一対の無端チェーン32aには、沈殿池10の幅方向に延びるフライト(掻き寄せ羽根)33が周回方向に沿って複数配置されている。
フライト33は、アタッチメント33aを介して、一対の無端チェーン32aを横架するように取り付けられている。
なお、フライト33における無端チェーン32aの取付位置は、特に制限されず、上述したスカム掻寄機20における無端チェーン22aの取付位置と同様の取り付けを行うことが挙げられる。例えば、フライト33の短手方向(上下方向)端部に取り付けてもよく、フライト33の長手方向(横方向)端部に取り付けてもよい。
また、無端チェーン32aは、図1に示すように、駆動軸としての駆動スプロケット31a及び従動軸として従動スプロケット31b、31cに掛け回され、沈殿池10内及び池底10a近傍を周回移動するように取り付けられている。更に、無端チェーン32bが、駆動スプロケット31aと、モータ34に設けられたモータ用スプロケット34aに掛け回されており、モータ34の動力を無端チェーン32aに伝達する。そして、無端チェーン32aに取り付けられたフライト33により、池底10aに堆積した汚泥が汚泥ピット10bに向けて掻き寄せられる。汚泥ピッチ10bに集められた汚泥は、排出管10cから沈殿池10の外部に排出される。
モータ34及びモータ用スプロケット34aとしては、上述したスカム掻寄機20のモータ24及びモータ用スプロケット24aを用いることが好ましい。これにより、沈殿池設備1全体の構造を簡略化し、設備コスト及びランニングコストの削減が可能となる。
なお、本実施態様の汚泥掻寄機30は、本実施態様のスカム掻寄機20と同一駆動で動作するものであることが好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、スカム掻寄機20の駆動と汚泥掻寄機30の駆動において、別々の駆動制御が必要となる場合においては、モータ24及びモータ用スプロケット24aと、モータ34及びモータ用スプロケット34aを別々に設けるものとしてもよい。
また、2つの従動スプロケット32b、32cは池底10a付近に設置され、その間に無端チェーン32aを略水平方向に支持するための支持部材35として、チェーンガイドレール35aを設置するものとしてもよい。これにより、無端チェーン32aを池底10aに沿って略水平に移動させることができる。
具体的な例としては、池底10a付近に設けられたチェーンガイドレール35aは、池底10aに固定され、その上面に、無端チェーン32aが摺動するものが挙げられる。これにより、チェーンガイドレール35aに無端チェーン32aを乗せるだけで設置することができるため、部品交換等のメンテナンス作業が容易になるという効果がある。
無端チェーン32a、32bの形状は、公知の形状を用いることが可能である。無端チェーン32a、32bの形状としては、例えば、ブッシュドチェーン、ローラチェーン、ノッチ式チェーン等が挙げられる。特に、無端チェーン32aの形状としては、フライト33を取り付けるためのアタッチメント33aを設置しやすいという観点から、ノッチ式チェーンが好ましい。
また、無端チェーン32a、32bの材質は、公知の材質を用いることが可能である。無端チェーン32a、32bの材質としては、例えば、金属製チェーンや樹脂製チェーンが挙げられる。樹脂製チェーンは軽量であることから、組み立て作業や交換作業が容易になるという利点だけでなく、チェーンガイドレール35aとの摺動による摩耗が抑制されるという利点もある。さらには、耐腐食性に優れるため、交換頻度が低下するという利点もある。そのため、本発明において、無端チェーン32a、32bの材質としては、樹脂製チェーンが好ましい。
なお、無端チェーン32a、32bの具体的な例としては、スカム掻寄機20における無端チェーン22a、22bと同様の構造、材質を用いるものとしてもよい。
フライト33、アタッチメント33aの材質は、特に制限されないが、例えば、ステンレス等の金属や、繊維強化プラスチック等の樹脂等を使用することができる。アタッチメント33aは、強度等の観点から、ステンレス製等の金属を使用することが好ましい。また、フライト33とアタッチメント33aの材質として同じものを使用する場合には、装置の簡素化の観点から、フライト33とアタッチメント33aを一体として構成することが好ましい。
なお、フライト33とアタッチメント33aの具体的な構成としては、スカム掻寄機20におけるフライト23及びアタッチメント23aと同様の構成を用いるものとしてもよい。
フライト33の幅(長手方向の長さ)は、沈殿池10の池底10aの幅に合わせて設計することが好ましい。これにより、沈殿池設備1としての最適設計が可能となり、沈殿池設備1の機能が強化される。
支持部材35としてのチェーンガイドレール35aの材質は、特に制限されないが、例えば、ステンレス等の金属や、超高分子量ポリエチレン等の樹脂等を使用することができる。無端チェーン32aと同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。ただし、チェーンガイドレール35aと無端チェーン32aが当接して摺動することを考慮して材質を選択することが好ましい。
なお、チェーンガイドレール35aの形状としては、無端チェーン32aが摺動できるものであれば、どのような形状であってもよい。
なお、上述した実施態様はスカム掻寄機及び沈殿池設備の一例を示すものである。本発明に係るスカム掻寄機及び沈殿池設備は、上述した実施態様に限られるものではなく、要旨を変更しない範囲で、上述した実施態様に係るスカム掻寄機及び沈殿池設備を変形してもよい。
例えば、本実施態様の沈殿池設備は、沈殿池の沈降分離の機能を強化するために、スカム掻寄機及び汚泥掻寄機で囲まれた空間内に、固形物の沈降を促進する沈降促進部を設けるものとしてもよい。
沈殿池設備に投入された被処理水は、投入直後に高比重の固形物が沈降し、その後は、ゆっくりと固形物を沈降分離しながら沈殿池設備を通過するため、沈降速度の遅い固形物は汚泥ピットの遠方に沈降する。汚泥ピットの遠方に沈降した固形物は再浮遊しやすく、被処理水の流れ方向の下流側で掻き寄せた汚泥は再浮遊して処理水と共に流出する恐れがある。したがって、スカム掻寄機及び汚泥掻寄機で囲まれた空間内に沈降促進部を配置することにより、汚泥ピットに近い領域で固形物の沈降を促進するため、汚泥の掻き取りの際に再浮遊する固形物が被処理水と共に流出することを抑制することができる。
なお、沈降促進部の一例としては、被処理水の流れ方向に対して略平行に配置した複数枚の沈降促進板を設けることなどが挙げられる。
また、本実施態様の沈殿池設備における汚泥掻寄機については、沈殿池の池底に堆積した汚泥の掻き寄せが可能であるものであればよく、フライト及び無端チェーンを備える3軸式のチェーンフライト式汚泥掻寄機に限定されるものではない。例えば、沈殿池の池底を往復駆動する汚泥掻寄機や、2軸式のチェーンフライト式汚泥掻寄機であってもよい。
本発明のスカム掻寄機は、例えば、下水処理場、廃水処理場、浄水場等の沈殿池において、水面に浮遊するスカムを掻き寄せるために利用される。
また、本発明の沈殿池設備は、例えば、下水処理場、廃水処理場、浄水場等の沈殿池において、固形物を含む被処理水の処理に利用される。より具体的には、沈殿池の池底に堆積した汚泥及び沈殿池の水面に浮遊するスカムを掻き寄せるために利用される。
1 沈殿池設備、10 沈殿池、10a 池底、10b 汚泥ピット、10c 排出管、10d 水面、11 スカム排出装置、20 スカム掻寄機、21a 駆動スプロケット、21b 従動スプロケット、22a,22b 無端チェーン、220a,220b 摺動部、221 チェーン本体、221a ピン孔、221b ノッチ、222 チェーン連結用ピン、23 フライト、23a アタッチメント、24 モータ、24a モータ用スプロケット、25 支持部材、25a チェーンガイドレール、26 支持部材、26a フライトガイドレール、26b ガイドシュー、27 ガイドサポート、30 汚泥掻寄機、31a 駆動スプロケット、31b,31c 従動スプロケット、32a,32b 無端チェーン、33 フライト、33a アタッチメント、34 モータ、34a モータ用スプロケット、35 支持部材、35a チェーンガイドレール

Claims (5)

  1. 水面に浮遊した浮遊物のみの掻き寄せを行うフライトと、
    前記フライトを支持し、一の駆動軸と一の従動軸の回転に伴って走行する無端チェーンと、
    前記フライトの荷重を支持するフライト支持部材と、
    前記無端チェーンの荷重を支持し、前記無端チェーンと摺動する無端チェーン支持部材と、を備え、
    前記無端チェーンを押し出し方向に駆動することを特徴とする、スカム掻寄機。
  2. 前記無端チェーン支持部材は、前記無端チェーンの幅方向又は上下方向の移動を制限することを特徴とする、請求項1に記載のスカム掻寄機。
  3. 前記無端チェーンは、水中に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスカム掻寄機。
  4. 請求項1に記載のスカム掻寄機と、
    沈殿池の池底に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄機とを備える沈殿池設備であって、
    前記スカム掻寄機と前記汚泥掻寄機は同一駆動であることを特徴とする、沈殿池設備。
  5. 前記汚泥掻寄機は、沈殿池の池底に堆積した汚泥のみの掻き寄せを行うフライトを備え、
    前記スカム掻寄機のフライトと、前記汚泥掻寄機のフライトは、沈殿池幅方向に対して異なる長さであることを特徴とする、請求項4に記載の沈殿池設備。
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