JP6921013B2 - 汚泥掻寄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、下水処理場等の汚泥沈殿池の底面に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄方法に関するものである。
このような汚泥掻寄方法に用いられる汚泥掻寄機として、本発明の発明者等は、特許文献1において、横長に延びるフライトが、その長手方向に垂直な走行方向に汚泥沈殿池の池底部から水面部にかけて周回走行することにより、池底部に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄機であって、汚泥沈殿池の水面部にはフライトの走行方向に沿って上部レールが敷設され、フライトには、該フライトを周回走行させるチェーンに連結されるチェーン連結部材が取り付けられていて、水面部においてフライトは、該フライトの上端縁を水面部における汚泥沈殿池の水面よりも上方に位置させて、水面部に浮遊するスカムを掻き寄せつつ上部レール上を走行するとともに、この水面部におけるフライトの長手方向の両側には、フライトの浮き上がりによる上部レールからの脱落を防止するガイドレールが、水面部における汚泥沈殿池の水面よりも下方に位置して上記走行方向に敷設され、フライトの長手方向における両端部には、該長手方向に突出する凸部が設けられていて、水面部においては、この凸部の上面部がガイドレールの下面に対向させられているものを提案している。
このような汚泥掻寄機では、汚泥沈殿池に保持された処理水の水面部が地震の際に大きく振れる、いわゆるスロッシングによるフライトの上部レールからの脱落をガイドレールによって確実に防止することができるとともに、このガイドレールの腐食を抑制し、その交換頻度を少なくすることが可能となる。なお、特許文献2にも、このようなフライトの脱落防止を目的として、レールからのフライト脱落を防止するためのフライトおよびレール間のストッパー構造を備えた汚泥掻寄機が提案されている。
特許第5631458号公報 特開2011−005400号公報
しかしながら、これら特許文献1、2に記載された汚泥掻寄機では、上部レールやフライトのシューのほかにガイドレールやストッパー構造を要するものであり、レールやフライトの構造が複雑化するとともに、コストが増大することが避けられない。また、ガイドレールやストッパー構造は処理水中に浸漬されるため、処理水から発生する硫化水素ガスによる腐食は避けられるものの、レールやフライトの交換時期に合わせてガイドレールやストッパー構造も交換しなければならず、交換作業が繁雑となったり、やはりコストの増大を招いたりすることになる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、汚泥掻寄機の構造の複雑化や交換作業の煩雑化、コストの増大を招くことなく、フライトの脱落を確実に防止することが可能な汚泥掻寄方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の汚泥掻寄方法は、汚泥沈殿池内に無端状に巻回されるように配設されて周回走行させられるチェーンにフライトが取り付けられて構成された汚泥掻寄体の上記フライトにより、上記汚泥沈殿池の底面に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄方法であって、この汚泥掻寄体の走行方向に交差する上記フライトの長手方向における該フライトの両端部には、上記走行方向に上記フライトを貫通して該フライトの両端面にそれぞれ開口する凹溝が形成されており、これらの凹溝には、上記汚泥沈殿池内に設置されて上記走行方向に延びる一対の支持レールがそれぞれ挿入されていて、上記フライトを、上記凹溝の互いに対向する一対の溝壁面の少なくとも一方上記支持レールに摺接させながら走行させることを特徴とする。
このように構成された汚泥掻寄方法では、フライトの両端部に形成された凹溝に、沈殿池に設置された支持レールが挿入されており、これらの支持レールによってフライトは上下方向と水平方向(フライトの長手方向)とに支持されつつ走行する。このため、地震の際のスロッシングや汚泥沈殿池中の処理水の揺れによってフライトが脱落するのを防ぐことができる。
そして、この支持レールと凹溝は、特許文献1に記載されたガイドレールや特許文献2に記載されたストッパー構造とは異なり、凹溝の互いに対向する一対の溝壁面の少なくとも一方が支持レールに摺接しながらフライトを走行させるものであるので、支持レールのほかにガイドレールを必要としたり、凹溝のほかにストッパー構造を必要したりすることがなく、構造の複雑化や交換作業の煩雑化、コストの増大を招くこともない。
すなわち、チェーンとフライトとから構成される汚泥掻寄体の比重が処理水の比重よりも重い場合には、フライト両端部の凹溝の互いに対向する一対の溝壁面のうち上側の溝壁面が支持レールに摺接しながら走行する。また、チェーンとフライトとから構成される汚泥掻寄体の比重が処理水の比重よりも軽くて汚泥掻寄が処理水中で浮上する浮上型の汚泥掻寄機の場合には、フライト両端部の凹溝の互いに対向する一対の溝壁面のうち下側の溝壁面が支持レールに摺接しながら走行する。勿論、いずれの場合でも、凹溝の一対の溝壁面の双方が支持レールに摺接していてもよい。
従って、この支持レールを、上記汚泥沈殿池内の下側に設置されて汚泥を掻き寄せる際にフライトが走行する下部レールと、汚泥沈殿池内の上側に設置されてフライトが周回走行する上部レールとのうちの少なくとも一方とすることにより、特許文献1に記載されたガイドレールや特許文献2に記載されたストッパー構造などを要することなく、フライトを安定して走行させることが可能となり、汚泥掻寄機の構造の複雑化を招くことがない。また、フライトや下部レール、上部レールの交換に合わせてガイドレールやストッパー構造を交換したりする必要もなくなって、交換作業を容易に行うことが可能となるとともにコスト削減を図ることができる。
なお、フライトが支持レールと直接摺接することによるフライトの摩耗を防ぐには、フライトの両端部にシューを取り付けて、該フライトにおいては、このシュー上記支持レールに摺接させるように構成することが望ましいこの場合には、フライトの凹溝を、フライト両端部に取り付けられた上記シューを貫通するように形成しておき、凹溝の一対の溝壁面のうち支持レールと摺接する溝壁面において、シューに形成された部分をフライトの形成された部分よりも凹溝の溝幅方向内側に突出させればよい。
また、チェーンとフライトとから構成される汚泥掻寄体の比重が処理水の比重よりも軽い上記浮上型の汚泥掻寄機の場合のように、汚泥掻寄体を、汚泥沈殿池内の処理水中で浮上可能とするとともに、上記支持レールは汚泥沈殿池内の上側に設置される上部レールである場合において、この汚泥沈殿池内の上側における汚泥掻寄体の走行経路に、処理水中での上記汚泥掻寄体の浮上を許容するチェーン緊張領域を設けてもよい。
なお、この場合において、本発明の汚泥掻寄方法に用いられる汚泥掻寄機では、このチェーン緊張領域側の上記上部レールの端部の上方には、汚泥沈殿池内の上側における汚泥掻寄体の走行方向に向かうに従い上方に延びるフライトガイドが取り付けられているのが望ましい。このようなフライトガイドを取り付けることにより、汚泥沈殿池に処理水が導入された状態で上部レールの上記端部から上側の走行方向に抜け出たフライトは、その両端部がフライトガイドの下面に摺接しつつ案内されながら円滑にチェーン緊張領域において浮上してゆくことになる。従って、この上部レールの端部から抜け出たフライトが急激に浮上することがなくため、このフライトに連結されたチェーンが急角度で引き上げられて過剰な負荷が作用することもなくなり、このような過剰な負荷によってチェーンに振動や損傷が生じるのを防ぐことができる。
一方、本発明の汚泥掻寄方法に用いられる汚泥掻寄機において、汚泥掻寄体のチェーンを汚泥沈殿池内に無端状に巻回されるように配設して周回走行させるには、上記支持レールの端部に、上記チェーンが巻き掛けられるスプロケットが回転可能に配設されるが、上記支持レールの少なくとも上記走行方向とは反対側の端部に、上記スプロケットの回転軸線を中心とする円弧状に延びるガイドレールを設けて、このガイドレールを、上記フライトの上記凹溝に挿入することにより、こうして凹溝に挿入されたガイドレールによってフライトを案内して支持レールにも確実にフライトの凹溝を挿入することができ、フライトの脱落を防止することができる。
また、この場合には、上記ガイドレールと上記支持レールの少なくとも上記走行方向とは反対側の端部との間に、この上記支持レールの少なくとも上記走行方向とは反対側の端部から離れるに従い上記凹溝の上記一対の溝壁面が対向する方向の厚さが薄くなる薄肉部を備えて、上記ガイドレールを上記支持レールよりも上記厚さが薄くすることにより、フライトの凹溝にガイドレールを確実に挿入することが可能となって、フライトをスムーズに案内することができる。さらに、上記支持レールが、上記汚泥沈殿池内の上側に設置される上部レールと下側に設置される下部レールとを備えている場合には、これらの上部レールと下部レールの端部を、上記ガイドレールによって連結することにより、一層確実に脱落を生じることなくフライトを支持レールに案内することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、支持レール以外のガイドレールやフライト両端部の凹溝以外のストッパー構造などを必要とすることなく、地震の際のスロッシングや処理水の揺れによるフライトの脱落を防ぐことができ、汚泥掻寄機の構造の簡略化を図るとともにレールやフライトの交換作業を容易とし、低コストで安定した汚泥の掻寄を促すことが可能となる。
本発明の汚泥掻寄方法の第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機を示す汚泥沈殿池の縦断面図である。 図1におけるAA拡大断面図である。 図1におけるBB拡大断面図である。 図3における左側の下部レール部分およびサポートレール部分の拡大図である。 図1に示す汚泥掻寄機のフライトの(a)正面図、(b)図(a)におけるCC断面図、(c)図(a)におけるDD断面図である。 図1に示す汚泥掻寄機において、上部レールを通過するフライトの(a)汚泥沈殿池に処理水が導入されていない状態での側面図、(b)汚泥沈殿池に処理水が導入された状態での側面図である。 図1に示す汚泥掻寄機において、下部レールを通過するフライトの(a)汚泥沈殿池に処理水が導入されていない状態での側面図、(b)汚泥沈殿池に処理水が導入された状態での側面図である。 図1に示す汚泥掻寄機において、サポートレールを通過するフライトの(a)汚泥沈殿池に処理水が導入されていない状態での側面図、(b)汚泥沈殿池に処理水が導入された状態での側面図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるシューの第1の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるシューの第2の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるシューの第3の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるフライトの変形例およびシューの第4の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるフライトの変形例およびシューの第5の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるフライトの変形例およびシューの第6の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 図1に示す汚泥掻寄機におけるフライトの変形例およびシューの第7の変形例を示す(a)図5(a)における右端部に相当する拡大図、(b)図5(b)に相当する図である(ただし、アタッチメントは図示略。)。 本発明の汚泥掻寄方法の第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機を示す汚泥沈殿池の縦断面図である。 図16におけるAA拡大断面図である。 図16におけるBB拡大断面図である。 図18における左側の下部レール部分およびサポートレール部分の拡大図である。 図16に示す汚泥掻寄機のフライトの(a)正面図、(b)図(a)におけるCC断面図、(c)図(a)におけるDD断面図である。 図16に示す汚泥掻寄機において、上部レールを通過するフライトの側面図である。 図16に示す汚泥掻寄機において、下部レールを通過するフライトの側面図である。 図16に示す汚泥掻寄機において、サポートレールを通過するフライトの側面図である(ただし、アタッチメントは図示略)。 図1、図16に示す第1、第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機の第1の変形例を示す、(a)図1、図16における左側のスプロケット周辺の拡大図(ただし、サポートレールは図示略)、(b)図1における右側のスプロケット周辺の拡大図(ただし、下部レールは図示略)である。 図1、図16に示す第1、第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機の第2の変形例を示す、(a)図1、図16における左側のスプロケット周辺の拡大図(ただし、サポートレールは図示略)、(b)図1における右側のスプロケット周辺の拡大図(ただし、下部レールは図示略)である。 図1に示す第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機の第3の変形例を示す、図1における右側のスプロケット周辺の拡大図である。
図1ないし図8は、本発明の汚泥掻寄方法の第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機を示すものである。本実施形態に用いられる汚泥掻寄機が設置される汚泥沈殿池Pは、平面視に長方形状をなす水平な底面Qと、この底面Qに対して垂直な方向に立ち上がって上記長方形の長手方向に延びる互いに平行な一対の長壁面Rと、これら長壁面Rおよび底面Qと垂直とされて上記長手方向に対向する一対の短壁面Sとにより囲まれて形成されており、底面Qのうち一方の短壁面S(図1において右側の短壁面S)側は一段深くされていて、掻き寄せられた汚泥が排出される排泥ピットTとされる。なお、一対の長壁面Rが底面Qと交差する隅部には、底面Q側に向かうに従い互いに接近するように傾斜する傾斜面Uが形成されている。
図1に示すように、底面Qの排泥ピットTとの境界部分の直上の位置と、一対の短壁面Sのうち他方の短壁面S(図1において左側の短壁面S)側の底面Qの直上の位置には、それぞれの位置において図2に示すように両長壁面Rから同軸線となるように垂直に突出してスプロケット支持軸1が回転自在に設けられ、これらのスプロケット支持軸1にはスプロケット2が取り付けられている。本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、上記他方の短壁面S側の2つのスプロケット2は互いに独立してスプロケット支持軸1に取り付けられて片持ち支持されているのに対し、排泥ピットT側の2つのスプロケット2は図2に示すように1本のスプロケット支持軸1に連結されて一体に回転可能に支持されている。
ここで、一対の長壁面Rのそれぞれの側に位置する一対のスプロケット2同士は、各長壁面Rから間隔をあけた1つの鉛直面上にそれぞれ位置しており、これら一対のスプロケット2には同鉛直面内で無端状に巻回されるようにチェーン3がそれぞれ巻き掛けられている。なお、これらのチェーン3の長さは互いに等しく、さらに上記一対のスプロケット2間に弛みなくチェーンを巻き掛けた場合の長さよりは長くされている。さらに、スプロケット2およびチェーン3は、強化ポリエステル樹脂やポリアセタール樹脂等の樹脂材料によって形成されている。
また、こうして両長壁面R側に位置した一対のチェーン3には、巻回された該チェーン3がなす輪の外側に、上記鉛直面に垂直に両チェーン3間に亙って延びるように強化ポリエステル樹脂やポリアセタール樹脂等の樹脂材料によって長尺板状に形成されたフライト4が架け渡されていて、その両端部が同様の樹脂材料製のアタッチメント3aを介して一対のチェーン3にそれぞれ連結されている。
このフライト4は、図2および図3に示すように上記鉛直面に垂直な方向(フライト4の長手方向)の長さが一対のチェーン3間の間隔より長く、汚泥沈殿池Pの上記傾斜面U間における底面Qの幅よりは僅かに小さい長さとされている。このようなフライト4が一対のチェーン3に沿って複数等間隔に配設されることにより、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機における汚泥掻寄体5が構成されている。
さらに、合計4つの上記スプロケット2においては、排泥ピットT側に配される2つのスプロケット2を連結して支持するスプロケット支持軸1に駆動スプロケット6が取り付けられている。さらにまた、この駆動スプロケット6は汚泥沈殿池P上に設けられた駆動装置7の回転軸に駆動チェーン8を介して連結されていて、この駆動装置7の回転軸を回転することにより、駆動スプロケット6にスプロケット支持軸1を介して連結されたスプロケット2も上記軸線回りに所定の方向(図1における反時計回り方向)に回転する。
従って、本実施形態では、このように駆動装置7を駆動して排泥ピットT側の2つのスプロケット2を所定の方向に一体に回転することにより、この排泥ピットT側のスプロケット2の巻き掛けられたチェーン3が同期して、残りの他方の短壁面S側の2つのスプロケット2を従動回転させつつ上記鉛直面内で上記所定の方向と同じ走行方向Fに周回走行させられ、これに伴いフライト4も同じ走行方向Fに走行する。
また、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機におけるフライト4は、その長手方向に垂直な断面において、図5(b)、(c)に示すようにチェーン3の内周側(図5(a)〜(c)において下側)に位置する部分が走行方向F側に延びるように、チェーン3の外周側(図5(a)〜(c)において上側)に位置する部分が走行方向Fとは反対側に延びるように、それぞれ折れ曲がるとともに、これらの部分の間の中央部は走行方向Fに垂直とされた、断面略Z字状の板材とされている。
さらに、このフライト4の両端部の上記中央部の走行方向F側を向く面からチェーン3の外周側を向く面にかけてと、両端部の中央部の走行方向Fとは反対側を向く面からチェーン3の内周側を向く面にかけてには、ナイロン等の樹脂材料よりなる断面L字状の一対のシュー9がフライト4の中央部にボルト止めされることによって取り付けられている。ここで、これら一対のシュー9は、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機ではフライト4の中央部でフライト4を間に互いに行き違って重なり合うように配設され、まとめて2本のボルトでフライト4の中央部を挟み込むように取り付けられている。
さらにまた、フライト4の上記中央部の走行方向Fとは反対側を向く面には、塩化ビニル樹脂等の樹脂製の発泡体よりなる複数のフロート10がフライト4の長手方向に間隔をあけて取り付けられている。これらのフロート10による浮力により、チェーン3およびフライト4よりなる汚泥掻寄体5は、本実施形態では汚泥沈殿池Pに導入される処理水W中において浮上可能とされている。
また、このフライト4の上記中央部の長手方向両端部には、フライト4からその両側面に取り付けられたシュー9に亙って貫通するとともにフライト4の長手方向を向く両端面に開口する、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では上記中央部に対向する方向から見て図5(a)に示すようにU字状の凹溝4aが形成されている。ここで、この凹溝4aは、シュー9に形成された部分がフライト4に形成された部分よりも一回り小さくなるようにされていて、フライト4に形成された部分における凹溝4aのチェーン3の内外周側を向く溝壁面よりも、シュー9に形成された部分における凹溝4aのチェーン3の内外周側を向く溝壁面が突出するようにされている。
そして、汚泥沈殿池Pの底面Q側には、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機における支持レールとして、これらフライト4の両端部の凹溝4aにそれぞれ挿入される一対の下部レール11が、上記一対のスプロケット2同士の間の下方を汚泥沈殿池Pの底面Qの長手方向に沿って該底面Qから間隔をあけて水平に延びるように設けられている。また、これらの下部レール11のうち排泥ピットT側の部分の上方には、各下部レール11と平行かつ等間隔に排泥ピットT側のスプロケット2の上方から汚泥沈殿池Pの上側における汚泥掻寄体5の走行方向Fとは反対側に水平に延びる一対の上部レール12が、やはり本実施形態に用いられる汚泥掻寄機における支持レールとして設けられている。なお、これらの支持レール(下部レール11および上部レール12)の少なくとも上記走行方向Fとは反対側の端部には、図24ないし図26に示す後述する第1、第2の実施形態の第1ないし第3の変形例に用いられる汚泥掻寄機における薄肉部22、23が備えられていてもよい。
これら下部レール11と上部レール12とは、ステンレス鋼等の金属材料により形成された本実施形態に用いられる汚泥掻寄機ではいずれも断面円形のパイプ状のものであり、図1に示すように走行方向Fに間隔をあけ、また図2ないし図4に示すように汚泥沈殿池Pの長壁面Rから傾斜面Uに亙って設けられた複数の支持部材13に取り付けられて支持されている。一方、上部レール12が設けられていない排泥ピットTとは反対側の領域では、処理水W中で浮上可能とされたチェーン3およびフライト4よりなる汚泥掻寄体5は図1に鎖線で示すように浮き上がった後に排泥ピットTとは反対側のスプロケット2に巻き掛けられてゆき、この領域が本実施形態に用いられる汚泥掻寄機において処理水W中での汚泥掻寄体5の浮上を許容するチェーン緊張領域Xとされる。
さらに、このチェーン緊張領域Xにおいては、フライト4を摺動可能に支持する一対のサポートレール14が、汚泥沈殿池Pの一対の長壁面R側に下部レール11の上方に間隔をあけてそれぞれ設けられている。これらのサポートレール14もステンレス鋼等の金属材料により形成され、上記支持部材13に支持されて上部レール12よりも僅かに下方に水平に延びるように配設されている。
ただし、このサポートレール14は長尺の平板状に形成されていて、その厚さ方向を上下に向けて支持されている。また、上部レール12の汚泥沈殿池P上側における走行方向F側の端部と、サポートレール14の汚泥沈殿池P上側における走行方向Fとは反対側の端部とは、図1に示すようにこの走行方向Fに僅かに重なり合うように延長されて、支持部材13に支持されている。
さらに、これら重なり合った上部レール12の端部とサポートレール14の端部を支持する支持部材13には、フライトガイド15が取り付けられている。このフライトガイド15は、サポートレール14と同じくステンレス鋼等の金属材料により板状に形成され、その汚泥沈殿池P上側における走行方向Fとは反対側の端部は上部レール12よりも僅かに上方に取り付けられ、この端部から走行方向F側に向かうに従い、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では下向きに凸曲しつつ上側に向かうように延びている。
なお、これら下部レール11、上部レール12、サポートレール14、およびフライトガイド15は、フライト4の長手方向両端部において、それぞれスプロケット2が位置する上記鉛直面よりも僅かに外側に位置する1つの鉛直面上に位置して、下部レール11と上部レール12はフライト4の凹溝4aに挿入可能とされ、このうち下部レール11が凹溝4aに挿入された状態では、図7に示すようにフライト4の下端縁と汚泥沈殿池Pの底面Qとの間には僅かな間隔があけられる。また、サポートレール14とフライトガイド15には、フライト4の中央部から折れ曲がった両端部に取り付けられたシュー9が摺接可能とされている。
このように構成された汚泥掻寄機では、汚泥沈殿池P内に下水等の処理水Wが導入されている状態で底面Qに堆積した下水汚泥等を掻き寄せる際には、上記駆動装置7によって駆動チェーン8および駆動スプロケット6、スプロケット支持軸1を介してスプロケット2を回転させて汚泥掻寄体5を走行方向Fに周回走行させると、汚泥沈殿池Pの底面Q側における汚泥掻寄体5の下側の走行経路では、排泥ピットTとは反対側のスプロケット2からフライト4の両端部の凹溝4aに下部レール11が挿入されるようにしてフライト4が順次繰り出されてゆき、上述のように底面Qとの間に僅かな間隔をあけて、この間隔部分よりも上方に堆積した汚泥を掻き寄せ、排泥ピットTに排出する。
なお、このように汚泥沈殿池P内に処理水Wが導入された状態で汚泥掻寄体5が下側の走行経路を走行する際には、フライト4に浮力が与えられるので、凹溝4aに挿入された下部レール11には、図7(b)に示すようにチェーン3の外周側(図7において下側)に位置する凹溝4aの溝壁面のうち、フライト4に形成された部分よりも一回り小さくされたシュー9に形成された部分が摺接することになる。
次いで、こうして汚泥を掻き寄せて排出したフライト4は、排泥ピットT側のスプロケット2に巻き掛けられて汚泥沈殿池Pにおける汚泥掻寄体5の上側の走行経路に移行し、凹溝4aに上部レール12が挿入されるようにして繰り出され、排泥ピットTとは反対側に向けて走行する。このときにもフライト4には浮力が与えられているので、凹溝4aに挿入された上部レール12には、図6(b)に示すようにチェーン3の内周側(図6において下側)に位置する凹溝4aの溝壁面のうち、フライト4に形成された部分よりも一回り小さくされたシュー9に形成された部分が摺接することになる。
さらに、この上部レール12が途切れたところからチェーン緊張領域Xにおいて汚泥掻寄体5は処理水W中で浮上し、排泥ピットTとは反対側のスプロケット2に再び巻き掛けられるところまでの間で、チェーン3に所定の張力を付与する。従って、チェーンに張力を付与する装置を別に要することがなく、またチェーンの張りを調整する作業の頻度を少なくすることが可能となる。なお、このとき、汚泥掻寄体5は、図1に鎖線で示すように上部レール12からチェーン緊張領域Xの中央部に向かうに従い上方に延びた後、この中央部から排泥ピットTとは反対側のスプロケット2に向けて下方に向けて延びることになり、フライト4とサポートレール14との間には図8(b)に示すように間隔があけられる。
一方、このような汚泥掻寄機を汚泥沈殿池Pに設置した当初や汚泥掻寄機の補修時などにおいて、汚泥沈殿池P内に処理水Wが導入されていない空の状態では、汚泥掻寄体5は浮力が作用せずに自重で降下し、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機において上側の走行経路のうち上部レール12の部分に位置するフライト4は、図6(a)に示すようにチェーン3の外周側(図6において上側)に位置する凹溝4aの溝壁面のうちシュー9に形成された部分が摺接して上部レール12に吊り下げられる。
また、この状態で、下側の走行経路に位置するフライト4は、図7(a)に示すようにチェーン3の内周側(図7において上側)に位置する凹溝4aの溝壁面のうちシュー9に形成された部分が摺接して下部レール11に吊り下げられる。なお、このときでも、下側の走行経路に位置するフライト4と汚泥沈殿池Pの底面Qとの間には、図7(a)に示したように間隔があけられる。
さらに、この汚泥沈殿池P内に処理水Wが導入されていない状態において、上記チェーン緊張領域Xに位置する汚泥掻寄体5は、このチェーン緊張領域Xにフライト4を摺動可能に支持するサポートレール14が下部レール11の上方に間隔をあけて設けられているので、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機ではこのフライト4の両端部に取り付けられたシュー9のうち図8(a)に示すようにチェーン3の内周側(図8において下側)に位置するシュー9がサポートレール14上に接地することにより、フライト4が摺動可能に支持される。このとき、汚泥掻寄体5のチェーン3は、自重により本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では一対のサポートレール14の内側に垂れ下がるようにして支持される。
このように、上記構成の汚泥掻寄機を用いた汚泥掻寄方法においては、支持レールである下部レール11と上部レール12とがフライト4の両端部に形成された凹溝4aに挿入可能とされており、汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入された状態でも、または処理水Wが導入されていない状態でも、フライト4は凹溝4aの溝壁面のうち少なくともいずれか一方がこれら下部レール11および上部レール12と摺接するとともに、他方は下部レール11および上部レール12に対向して当接可能とされ、さらにフライト4の長手方向に一対の下部レール11または上部レール12に挟み込まれた状態で走行することになる。
従って、フライト4は、これら下部レール11または上部レール12に上下方向と水平方向(フライト4の長手方向)とに支持されるので、処理水Wが導入された状態や導入されていない状態でも、汚泥沈殿池Pが設けられた地域において地震が発生したときにスロッシングや処理水Wの揺れによって汚泥掻寄体5が激しく振動した場合に、下部レール11や上部レール12からフライト4が脱落してしまうのを防止することができる。なお、凹溝4aの溝幅と下部レール11および上部レール12の直径を適当に設定することにより、凹溝4aの一対の溝壁面の双方が下部レール11および上部レール12に摺接するようにしてもよい。
しかも、本実施形態では、この支持レールとされるのが、汚泥沈殿池P内の下側に設置されて汚泥を掻き寄せる際にフライト4が走行する下部レール11と、汚泥沈殿池P内の上側に設置されてフライト4が周回走行する上部レール12であるので、特許文献1に記載されたガイドレールや特許文献2に記載されたストッパー構造などを要することなく、フライト4を安定して走行させることが可能となる。このため、汚泥掻寄機の構造の複雑化を招くことがないとともに、フライト4や下部レール11、上部レール12の交換に合わせてガイドレールやストッパー構造を交換する必要もなくなって、交換作業を容易に行うことが可能となり、コストの削減を図ることができる。
また、本実施形態では、フライト4の両端部に形成された凹溝4aは、このフライト4に形成された部分における凹溝4aのチェーン3の内外周側を向く溝壁面よりも、シュー9に形成された部分における凹溝4aのチェーン3の内外周側を向く溝壁面が突出するようにされているので、下部レール11や上部レール12に摺接するのは凹溝4aのうちでもシュー9に形成された部分となる。
このため、下部レール11や上部レール12との摺接によってフライト4に直接摩耗が生じるのも防ぐことができ、フライト4および汚泥掻寄体5、ひいては汚泥掻寄機の寿命を延長することができる。しかも、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、このシュー9は、例えばナイロン等の樹脂材料よりなるものがボルト止め等によって着脱可能にフライト4に取り付けられているので、シュー9に摩耗が生じたときにはボルトを外してシュー9だけを交換すればよく、効率的かつ経済的である。
なお、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、この凹溝4aがフライト4の長手方向の両端面に開口するU字状に形成されるとともに、下部レール11および上部レール12は断面円形のパイプ状に形成されていて、このようなパイプ状の下部レール11および上部レール12が図4に示すようにU字状の凹溝4aの凹円弧状をなす溝底面近くにまで挿入されているが、例えば凹溝4aをフライト4の両端面に「コ」字状に開口するように形成するとともに、下部レール11および上部レール12を断面方形のパイプ状として凹溝4a内に挿入可能としてもよい。
また、本実施形態では、上述のように下部レール11と上部レール12の双方が支持レールとしてフライトの両端部に形成された凹溝4aに挿入可能とされているが、これら下部レール11と上部レールのうちのいずれか一方は、例えば特許第5743527号公報に記載された浮上型の汚泥掻寄機のように、浮上したフライト4のシュー9が下側から下部レール11または上部レール12に摺接して汚泥掻寄体5の浮上を押さえるようにしてもよい。ただし、地震の際のフライトの脱落を確実に防ぐには、本実施形態のように下部レール11と上部レール12の双方を支持レールとしてフライト4の両端部に形成された凹溝4aに挿入可能とするのが、勿論望ましい。
さらにまた、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機は、上述のように汚泥掻寄体5が汚泥沈殿池P内の処理水W中で浮上可能とされた浮上型の汚泥掻寄機であり、汚泥沈殿池P内の上側に設置される上部レール12が支持レールとされていて、さらに汚泥沈殿池P内の上側における汚泥掻寄体5の走行経路には処理水W中での汚泥掻寄体5の浮上を許容するチェーン緊張領域Xが設けられているとともに、このチェーン緊張領域X側の上部レール12の端部の上方には、汚泥沈殿池P内の上側における汚泥掻寄体5の走行方向Fに向かうに従い上方に延びるフライトガイド15が取り付けられている。
このため、汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入された状態で上部レール12の上記端部から上側の走行方向Fに抜け出たフライト4は、その両端部のチェーン3外周側を向くシュー9がフライトガイド15の下面に摺接しつつ案内されながら円滑にチェーン緊張領域Xにおいて浮上してゆくことになる。従って、この上部レール12の端部から抜け出たフライト4が急激に浮上することがないため、このフライト4に連結されたチェーン3が急角度で引き上げられて過剰な負荷が作用することもなくなり、このような過剰な負荷によってチェーン3に振動や損傷が生じるのを防ぐことができる。
一方、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、上述のように汚泥沈殿池P内に処理水Wが導入されていない状態において、上記チェーン緊張領域Xに位置する汚泥掻寄体5は、このチェーン緊張領域Xにフライト4を摺動可能に支持するサポートレール14が下部レール11の上方に間隔をあけて設けられているので、このフライト4の両端部に取り付けられたシュー9のうち図8(a)に示すようにチェーン3の内周側(図8において下側)に位置するシュー9がサポートレール14上に接地することにより、フライト4がサポートレール14に摺動可能に支持される。
従って、上記構成の汚泥掻寄機を用いた汚泥掻寄方法においては、汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入されていない状態でも、チェーン緊張領域Xに位置する汚泥掻寄体5が自重によって垂れ下がることにより、そのフライト4が汚泥沈殿池Pの下側の走行経路に位置する汚泥掻寄体5に重なって干渉したり、汚泥沈殿池Pの底面Qに接地したりするのを防ぐことができる。このため、設置当初や補修時に汚泥掻寄機を稼働させて試運転することが可能となるので、これら設置当初や補修時のチェーン3の張りや汚泥掻寄体5の走行の調整、点検を行うことができて、処理水Wを汚泥沈殿池Pに導入した後の汚泥掻寄機の通常運転を安定して行うことが可能となる。しかも、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、フライト4の両端部に設けられたシュー9がサポートレール14上を摺動可能とされており、フライト4が直接サポートレール14と摺接することがないので、これによってもフライト4に摩耗が生じるのを防ぐことができる。
なお、上述のように汚泥掻寄体5のチェーン3の長さは一対のスプロケット2間に弛みなくチェーンを巻き掛けた場合の長さよりは長くされているので、試運転の際には、サポートレール14上でフライト4が、下側の走行経路(下部レール11)上に位置するフライト4同士の走行方向Fへの間隔よりは小さな間隔で載置されるとともに、チェーン3は隣接するサポートレール14上のフライト4間で上述のように垂れ下がり、サポートレール14上の走行方向F側のフライト4に連結されたチェーン3が排泥ピットTと反対側のスプロケット2に巻き掛けられて周回するのに伴い、汚泥掻寄体5は順次チェーン3が緊張させられてフライト4が下側の走行経路に送り出されてゆく。
また、本実施形態では、下部レール11よりも上側の汚泥掻寄体5の走行経路に、処理水W中での汚泥掻寄体5の浮上を押さえる上部レール12が排泥ピットT側に部分的に設けられており、この上部レール12が設けられていない領域が上記チェーン緊張領域Xとされている。そして、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機においては、このチェーン緊張領域Xにおいて上部レール12よりも下方にサポートレール14が設けられており、従って汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入されている状態では、汚泥掻寄体5をサポートレール14と干渉させることなくチェーン緊張領域Xにおいて浮上させることができ、より安定的な汚泥掻寄機の通常運転を行うことができる。
さらに、本実施形態では、この上部レール12が上記支持レールとしてフライト4の両端部に形成された凹溝4aに挿入可能とされており、汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入された状態ではチェーン3の内周側に位置する凹溝4aの溝壁面が上部レール12に下側から摺接して上述のように汚泥掻寄体5の浮上を押さえるとともに、処理水Wが導入されていない状態では、チェーン3の外周側に位置する凹溝4aの溝壁面が上部レール12に上側から摺接するので、いずれの状態でもフライト4が上部レール12から外れて垂れ下がるのを防止することができる。
ただし、上述のように上部レール12を凹溝4aには挿入せずに、浮上したフライト4のシュー9が下側から上部レール12に摺接して汚泥掻寄体5の浮上を押さえるようにした場合には、処理水Wが導入されていない状態における上部レール12の位置の汚泥掻寄体5の垂れ下がりを防ぐのに、サポートレール14を排泥ピットT側のスプロケット2の上方にまで延長してフライト4を摺動可能に支持してもよい。すなわち、サポートレール14は少なくとも上記チェーン緊張領域Xに設けられていればよく、上述のような場合には汚泥掻寄体5の上側の走行経路全体に設けられていてもよい。
さらに、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、これら下部レール11および上部レール12やサポートレール14も、汚泥沈殿池Pの内壁である長壁面Rと傾斜面Uに設けられて汚泥沈殿池P内に突出する支持部材13に取り付けられている。このため、汚泥沈殿池Pを新設する場合は勿論、既設の汚泥沈殿池Pに上記構成の汚泥掻寄機を設置する場合も、施工が容易で短期間に行うことができるとともに、例えば汚泥沈殿池Pの底面Qに支持部材を設置して下部レール11や上部レール12を取り付ける場合のように汚泥の掻寄が妨げられることもない。
次に、図9ないし図15は、図1に示した汚泥掻寄機におけるシュー9の第1ないし第7の変形例およびフライト4の変形例を示すものであり、図1に示した汚泥掻寄機と共通する部分には同一の符号を配して説明を簡略化する。このうち、図9ないし図11に示す変形例では、フライト4自体は図1に示した汚泥掻寄機と同じ断面略Z字状のものであり、シュー9の配置や取付が図1に示した汚泥掻寄機と異なっている。
これら図9ないし図11に示す変形例のうち、図9に示す第1の変形例のシュー9においては、フライトの中央部の両面にボルト止め等によって取り付けられる平板状の各一対のシュー9と、この中央部から走行方向F側に延びる部分のチェーン3の内周側(図9(a)、(b)において下側)に取り付けられるシュー9、および中央部から走行方向Fとは反対側に延びる部分のチェーン3の外周側(図9(a)、(b)において上側)に取り付けられるシュー9とが別体に形成されている。このうちチェーン3の内外周側のシュー9は、例えば接着等によってフライト4に取り付けられている。
また、図1に示した汚泥掻寄機では、断面L字状の一対のシュー9がフライト4の中央部でフライト4を間に互いに行き違って重なり合うように配設され、まとめて2本のボルトで取り付けられていたのに対し、図10に示す第2の変形例のシュー9では、フライト4の中央部の走行方向F側を向く部分からチェーン3の外周側に位置して走行方向Fとは反対側に延びる断面L字状のシュー9と、中央部の走行方向Fとは反対側を向く部分からチェーン3の内周側に位置して走行方向F側に延びる断面L字状のシュー9とが、フライト4の中央部で重なり合わずにフライト4の凹溝4aの溝幅よりも狭い間隔を開けて、それぞれ別にボルト止めされて取り付けられている。
さらに、図11に示す第3の変形例のシュー9では、一対の平板状のシュー9がフライト4の上記中央部だけに取り付けられていて、チェーン3の内外周側の走行方向Fとその反対側とに延びるフライト4の両端部にシュー9は取り付けられていない。このような第3の変形例では、上記試運転時にはフライト4の両端部がサポートレール14に直接摺接することになるが、試運転の期間は通常運転と比べて極短いので、フライト4の摩耗が寿命に及ぼす影響は極めて少ない。
一方、図12ないし図15に示す変形例のフライト4においては、フライト4の長手方向に垂直な断面において、中央部は上記汚泥掻寄機と同様に走行方向Fに垂直とされているのに対し、チェーン3の内周側(図12ないし図15において下側)と外周側(図12ないし図15において上側)の両端部は、ともに中央部に対して垂直に走行方向Fとは反対側に延びていて、フライト4が断面「コ」字状またはC字状あるいはF字状に形成されている。
さらに、このうち図12に示す第4の変形例のシュー9では、フライト4の中央部の走行方向Fを向く面における凹溝4aの溝壁面から僅かに内側に突出した位置から両端部の走行方向Fとは反対側に延びる部分に断面L字状のシュー9が配設されるとともに、フライト4の中央部の走行方向Fとは反対側を向く面には凹溝4aの溝壁面から僅かに内側に突出した位置から両端部までの間に平板状のシュー9が配設され、これら断面L字状のシュー9と平板状のシュー9とがフライト4の中央部を挟み込むようにボルト止めされて取り付けられている。
また、図13に示す第5の変形例のシュー9では、図9に示す第1の変形例と同様に、フライトの中央部の両面にボルト止め等によって取り付けられる平板状の各一対のシュー9と、この中央部から走行方向F側に延びるフライト4の両端部のうち、チェーン3の内周側(図13(a)、(b)において下側)に取り付けられるシュー9と、チェーン3の外周側(図13(a)、(b)において上側)に取り付けられるシュー9とが別体に形成され、これらチェーン3の内外周側のシュー9は例えば接着等によってフライト4に取り付けられている。
さらに、図14に示す第6の変形例のシュー9では、フライト4の中央部の走行方向Fを向く面における凹溝4aの溝壁面から僅かに内側に突出した位置から両端部の走行方向Fとは反対側に延びる部分だけに断面L字状のシュー9が配設されて、フライト4の中央部にボルト止めされて取り付けられている。
さらにまた、図15に示す第7の変形例のシュー9では、フライト4の中央部の走行方向Fを向く面と走行方向Fとは反対側を向く面だけに、凹溝4aの溝壁面から僅かに内側に突出した位置からチェーン3の内外周側に平板状のシュー9がボルト止めによって中央部を挟み込むように取り付けられていて、走行方向Fとは反対側に延びるフライト4の両端部には、第3の変形例と同様にシュー9は取り付けられていない。
これら第1ないし第7の変形例でも、上記汚泥掻寄機におけるシュー9と同様に、フライト4の凹溝4aは、このフライト4に形成された部分のチェーン3の内外周側を向く溝壁面よりも、シュー9に形成された部分におけるチェーン3の内外周側を向く溝壁面が突出するように配設されるので、下部レール11や上部レール12に摺接するのは凹溝4aのうちでもシュー9に形成された部分となる。このため、上記実施形態に用いられる汚泥掻寄機と同様に下部レール11や上部レール12との摺接によってフライト4に摩耗が生じるのを防ぐことができ、フライト4や汚泥掻寄機の寿命の延長を図ることが可能となる。
なお、上記第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、汚泥掻寄体5の一対のチェーン3が、汚泥沈殿池Pの一対の長壁面Rと傾斜面U側の一対のスプロケット2にそれぞれ巻回されて、汚泥掻寄体5の走行経路の全体が処理水W中に配設されるように構成しているが、例えば図16ないし図23に示す本発明の第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機のように、1つのチェーン3が3つ以上のスプロケット2に巻回されて走行経路が形成されていてもよい。なお、この第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機において、第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
すなわち、この第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、汚泥掻寄体5の走行経路のうち上記一対のスプロケット2の下側部分は第1の実施形態と同様であるのに対し、一対のスプロケット2のうち排泥ピットT側(上記一方の短側面S側)のスプロケット2の上方に、第3のスプロケット2Aが処理水Wの水面の位置より僅かに下方に配設されるとともに、この第3のスプロケット2Aの排泥ピットTとは反対側(上記他方の短壁面S側)には、第3のスプロケット2Aと間隔をあけて第4のスプロケット2Bが、やはり処理水Wの水面の位置より僅かに下方に位置するようにそれぞれ配設されている。なお、駆動スプロケット6は2つの第3のスプロケット2Aを連結して支持する1本のスプロケット支持軸1に取り付けられて駆動装置7の回転軸に連結されている。
また、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、上部レール12は、その排泥ピットT側の端部が第3のスプロケット2Aの上方にあって処理水Wの水面と略等しい位置に水平に配設されていて、排泥ピットTとは反対側の上記第4のスプロケット2Bの上方にまで延びている。さらに、この上部レール12の排泥ピットTとは反対側の端部とサポートレール14の排泥ピットT側の端部との間には、汚泥沈殿池Pの長手方向と水平方向とに間隔があけられており、また上部レール12の排泥ピットTとは反対側の端部にフライトガイド15は設けられていない。
一方、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機の汚泥掻寄体5は、フライト4にフロート10は取り付けられてはおらず、その比重は処理水Wの比重よりも重くされており、上部レール12の排泥ピットTとは反対側の端部から走行方向Fに送り出された汚泥掻寄体5は、図16に示すように処理水W中で浮上することなくチェーン3が下向きに凸となる曲線を描きつつフライト4がサポートレール14に接地する。すなわち、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、チェーン緊張領域Xは設けられていない。また、チェーン3の外周側には、フライト4にシュー9は設けられていない。
このように構成された第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機においては、汚泥掻寄体5の比重が処理水Wの比重よりも重いので、汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入された状態でも、導入されていない状態でも、下部レール11および上部レール12が挿入されたフライト4の両端部の凹溝4aは、図21および図22に示すように常に汚泥沈殿池Pの上側の溝壁面がこれら下部レール11および上部レール12に摺接することになる。ただし、この第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機においても、こうして凹溝4aに下部レール11および上部レール12が挿入されることにより、フライト4は上下方向と水平方向(フライト4の長手方向)とに拘束されるので、第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機と同様に地震の際のスロッシング等により下部レール11および上部レール12から脱落することはない。
また、この第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、チェーン3が処理水Wの水面の位置よりも僅かに下方に位置する第3、第4のスプロケット2A、2Bにも巻回されていて、これら第3、第4のスプロケット2A、2B間でフライト4のチェーン3の外周側部分(上部)を処理水Wの水面から突き出してフライト4を走行させることができる。このため、本実施形態によれば、フライト4によって汚泥沈殿池Pの底面Qに堆積する汚泥を掻き寄せて排泥ピットTに排出することができるのは勿論、これら第3、第4のスプロケット2A、2B間で処理水Wの水面から突き出たフライト4の上部によって水面付近に浮遊するスカムを掻き寄せることも可能となり、こうして掻き寄せられたスカムを、例えば第4のスプロケット2Bに隣接して走行方向F側にスカムの排出手段を設けることにより、汚泥沈殿池Pに導入された処理水Wの一層の清澄化を促すことができる。
また、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機でも、上部レール12の排泥ピットTとは反対側にフライト4を摺動可能に支持するサポートレール14が設けられているので、第1の実施形態と同様に汚泥沈殿池Pに処理水Wが導入されていない場合でも汚泥掻寄機を稼働して試運転を行うことができる。なお、本実施形態に用いられる汚泥掻寄機では、汚泥掻寄体5は処理水W中で浮上可能とはされておらず、上部レール12の排泥ピットTとは反対側の端部にフライトガイド15は設けられていないので、第1の実施形態に用いられる汚泥掻寄機においてこのフライトガイド15に摺接する汚泥掻寄体5の上側の走行経路におけるフライト4のチェーン3外周側(上側)には、上述のようにシュー9は設けられていない。
次に、図24ないし図26は、それぞれ第1、第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機の第1ないし第3の変形例を示すものであり、これら第1、第2の実施形態に用いられる汚泥掻寄機と共通する部分には同一の符号を配してある。これら第1ないし第3の変形例においては、支持レール(下部レール11および上部レール12)の少なくとも汚泥掻寄体5の上記走行方向Fとは反対側の端部に、この支持レールの端部に回転可能に配設されて汚泥掻寄体5のチェーン3(アタッチメント3a)が巻き掛けられるスプロケット2の回転軸線Oを中心として円弧状に延びるガイドレール21が設けられており、このガイドレール21は、フライト4の上記凹溝4aに挿入されることを特徴としている。
ここで、図24に示す第1の変形例では、一対の支持レール(図24(a)では下部レール11、図24(b)では上部レール12)の走行方向Fとは反対側の端部から、スプロケット2の回転軸線Oを中心とする略1/4円弧状のガイドレール21が走行方向Fとは反対側に延びており、スプロケット2にチェーン3(アタッチメント3a)が巻き掛けられて周回走行する汚泥掻寄体5のフライト4の凹溝4aに、これらのガイドレール21が挿入される。ただし、これら図24ないし図26では説明のため、フライト4の間隔が図1や図16よりも密に示されている。
また、図25に示す第2の変形例では、一対の支持レール(同じく図24(a)では下部レール11、図24(b)では上部レール12)の走行方向Fとは反対側の端部から、スプロケット2の回転軸線Oを中心とする略1/8円弧状のガイドレール21が走行方向Fとは反対側に延びてフライト4の凹溝4aに挿入される。さらに、図26に示す第3の変形例では、一対の上部レール12の走行方向Fとは反対側の端部から1/2円弧状のガイドレール21が回転軸線Oを中心として走行方向Fとは反対側に延びており、このガイドレール21は下部レール11の走行方向F側の端部と連結されている。
なお、ガイドレール21と支持レール(下部レール11および上部レール12)の少なくとも走行方向Fとは反対側の端部との間には、この支持レールの少なくとも走行方向Fとは反対側の端部から離れるに従いフライト4の凹溝4aの一対の溝壁面が対向する方向の厚さが薄くなる薄肉部22が備えられており、ガイドレール21は上記支持レールよりも上記厚さが薄くなるようにされている。図26に示す第3の変形例では、下部レール11の走行方向F側の端部とガイドレール21との間にも、下部レール11の上記端部から走行方向F側に離れるに従い上記厚さが薄くなる薄肉部23が設けられている。これらの薄肉部22、23は、第1ないし第3の変形例では、支持レールの走行方向Fとは反対側の端部を真っ直ぐ延長する方向に延びている。
このようなガイドレール21および薄肉部22は、支持レール(下部レール11および上部レール12)が上述したように断面方形のパイプ状とされている場合には、薄肉部22においてその上下面が支持レールの上下面から走行方向Fとは反対側に向かうに従い互いに接近するように形成し、ガイドレール21は薄肉部22の走行方向Fとは反対側の端部から延びる円弧板状に形成されていてもよい。また、支持レールが第1、第2の実施形態のように断面円形のパイプ状のものである場合には、薄肉部22を支持レールの端部に接続されて走行方向Fとは反対側に向かうに従い漸次縮径する円錐台状に形成し、ガイドレール21はこの薄肉部22の走行方向Fとは反対側の端部から上記回転軸線Oを中心に円弧状に湾曲した支持レールよりも直径の小さな断面円形のパイプ状とすればよい。
このような第1ないし第3の変形例の汚泥掻寄機では、チェーン3(アタッチメント3a)がスプロケット2に巻き掛けられて回転軸線Oに対する径方向に位置決めされたフライト4の凹溝4aに、ガイドレール21を確実に挿入して支持レールに案内し、この支持レールにも確実に凹溝4aを挿入することが可能となる。このため、地震の際のスロッシングや汚泥沈殿池P中の処理水Wの揺れが生じたり、汚泥掻寄機を汚泥沈殿池Pに設置した当初や汚泥掻寄機の補修時などにチェーン3の張りが不十分であったりしたときでも、フライト4が脱落するのを確実に防ぐことができる。特に、図26に示した第3の変形例では、ガイドレール21が1/2円弧状で下部レール11と上部レール12の端部に連結されているので、凹溝4aがガイドレール21から外れることがなく、一層確実にフライト4を案内することができる。
また、これら第1ないし第3の変形例では、ガイドレール21と支持レールの少なくとも上記走行方向Fとは反対側の端部との間に、この支持レールの少なくとも走行方向Fとは反対側の端部から離れるに従い凹溝4aの一対の溝壁面が対向する方向の厚さが薄くなる薄肉部22が備えられていて、ガイドレール21の上記厚さが支持レールよりも薄くされている。このため、第1、第2の変形例のようにガイドレール21と走行方向Fとは反対側の支持レールとの間に間隔があいていても、フライト4の凹溝4aにガイドレール21を確実に挿入することが可能となるとともに、薄肉部22の傾斜によってフライト4をスムーズに案内して支持レールに凹溝4aを挿入することができる。
なお、薄肉部22、23は、ガイドレール21と同様に回転軸線Oを中心とする円弧状に形成されていて、ガイドレール21の一部をなすようにされていてもよい。また、このようなガイドレール21や薄肉部22は、例えば、図16に示す第2の実施形態の上部レール12の走行方向Fとは反対側の端部において、第3のスプロケット2Aの回転軸線を中心にして図24(b)や図25(b)に示すような範囲に設けられていてもよい。
1 スプロケット支持軸
2、2A、2B スプロケット
3 チェーン
3a アタッチメント
4 フライト
4a 凹溝
5 汚泥掻寄体
6 駆動スプロケット
7 駆動装置
8 駆動チェーン
9 シュー
10 フロート
11 下部レール(支持レール)
12 上部レール(支持レール)
13 支持部材
14 サポートレール
15 フライトガイド
21 ガイドレール
22 薄肉部
P 汚泥沈殿池
Q 汚泥沈殿池Pの底面
R 汚泥沈殿池Pの長壁面
S 汚泥沈殿池Pの短壁面
T 排泥ピット
U 汚泥沈殿池Pの傾斜面
W 処理水
F 汚泥掻寄体5の走行方向
O スプロケット2の回転軸線

Claims (4)

  1. 汚泥沈殿池内に無端状に巻回されるように配設されて周回走行させられるチェーンにフライトが取り付けられて構成された汚泥掻寄体の上記フライトにより、上記汚泥沈殿池の底面に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄方法であって、
    この汚泥掻寄体の走行方向に交差する上記フライトの長手方向における該フライトの両端部には、上記走行方向に上記フライトを貫通して該フライトの両端面にそれぞれ開口する凹溝が形成されており、
    これらの凹溝には、上記汚泥沈殿池内に設置されて上記走行方向に延びる一対の支持レールがそれぞれ挿入されていて、
    上記フライトを、上記凹溝の互いに対向する一対の溝壁面の少なくとも一方上記支持レールに摺接させながら走行させることを特徴とする汚泥掻寄方法。
  2. 上記支持レールは、上記汚泥沈殿池内の下側に設置される下部レールと、上記汚泥沈殿池内の上側に設置される上部レールとのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥掻寄方法。
  3. 上記フライトの両端部にはシューが取り付けられていて、該フライトにおいては、このシュー上記支持レールに摺接させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の汚泥掻寄方法。
  4. 上記汚泥掻寄体を、上記汚泥沈殿池内の処理水中で浮上可能とするとともに、
    上記支持レールは上記汚泥沈殿池内の上側に設置される上部レールであって、この汚泥沈殿池内の上側における上記汚泥掻寄体の走行経路に、上記処理水中での上記汚泥掻寄体の浮上を許容するチェーン緊張領域を設けることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の汚泥掻寄方法。
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