JP7213833B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
下記特許文献1には、スイッチング素子及びリアクトルを組み合わせた二つのコンバータ(第1のコンバータ及び第2のコンバータ)を並列接続した多相コンバータが開示されている。
この多相コンバータは、第1のコンバータ及び第2のコンバータの相互間の電流アンバランス(以下、「偏流」という。)を単一の電流センサで検出し、当該検出した偏流を低減するように各スイッチング素子のスイッチングを制御する。
ここで、特許文献1に開示された単一の電流センサは、第1のコンバータのリアクトルからスイッチング素子やダイオードに向かう第1の電流と、第2のコンバータのリアクトルからスイッチング素子やダイオードに向かう第2の電流とがそれぞれ逆方向になるように検出する。これにより、上記単一の電流センサは、第1の電流と第2の電流との差、すなわち偏流を検出することが可能となる。
特許第5734441号公報
しかしながら、上記単一の電流センサで検出される電流は、第1の電流と、その第1の電流が流れる方向と逆向きの第2の電流とが合計された電流となるため、第1の電流と第2の電流とが互いに打ち消し合ってしまう。したがって、単一の電流センサで検出される電流値が小さくなってしまい、偏流の検出精度が低下する場合がある。その結果、偏流を低減する精度が悪化する場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、多相コンバータにおける偏流を従来よりも精度良く低減することである。
(1)本発明の一態様は、スイッチング素子と前記スイッチング素子に接続されたリアクトルとを備えたコンバータが並列に複数接続された多相コンバータを備える電力変換装置であって、前記コンバータの一次側に設けられ、前記各スイッチング素子がオン状態及びオフ状態の双方において前記各リアクトルに流れる相電流が合計された合計相電流を検出する単一の電流センサと、前記電流センサにより検出された前記相電流に基づいて前記多相コンバータにおける相電流の偏流を検出する偏流検出部と、前記各スイッチング素子をオン状態又はオフ状態に制御する制御部と、を備え、前記電流センサで検出される前記合計相電流の各相電流の電流方向は、互いに同一方向であり、前記制御部は、前記偏流が低減するようにフィードバック制御を行う、ことを特徴とする電力変換装置である。
(2)上記(1)の電力変換装置であって、前記制御部は、前記多相コンバータから出力される出力電圧が目標電圧になるように前記各スイッチング素子を制御するための電圧指令を生成する第1制御部と、前記偏流と、前記偏流の目標値である偏流目標値と、の偏差に対してPI制御を行うことで、前記偏差を低減させるための補正電圧指令を生成する第2制御部と、前記補正電圧指令に基づいて前記電圧指令を補正する補正部と、前記補正された前記電圧指令に基づいて、前記各スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部と、を有してもよい。
(3)上記(2)の電力変換装置であって、前記第2制御部は、前記補正電圧指令に基づいて、前記電圧指令を補正するための補正量である偏流補正指令を求め、前記補正部は、前記電圧指令に対して前記偏流補正指令を重畳することで前記電圧指令を補正してもよい。
(4)上記(3)の電力変換装置であって、前記多相コンバータは、第1スイッチング素子と前記第1スイッチング素子に接続された第1リアクトルとを備えた第1コンバータと、第2スイッチング素子と前記第2スイッチング素子に接続された第2リアクトルとを備えた第2コンバータと、を有し、前記電圧指令は、前記第1スイッチング素子を駆動するための第1電圧指令と、前記第2スイッチング素子を駆動するための第2電圧指令と、を有し、前記第2制御部は、前記補正電圧指令に基づいて第1電圧指令を補正するための補正量である第1偏流補正指令と、第2電圧指令を補正するための補正量である第2偏流補正指令と、を生成し、前記補正部は、前記第1電圧指令に対して前記第1偏流補正指令を重畳することで前記第1電圧指令を補正し、前記第2電圧指令に対して前記第2偏流補正指令を重畳することで前記第2電圧指令を補正し、前記第1偏流補正指令と前記第2偏流補正指令とは、互いに絶対値が同一で符号のみが異なってもよい。
(5)上記(1)から上記(4)のいずれかの電力変換装置であって、前記偏流検出部は、前記電流センサにより検出された前記合計相電流が増加から減少に変化したときの当該相電流である変化点相電流に基づいて、前記偏流を検出してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、多相コンバータにおける偏流を従来よりも精度良く低減することができる。
本実施形態に係る電力変換装置1の概略構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る電流センサ11で検出される合計相電流iLの波形の一例を示す図である。 本実施形態に係る偏流検出部21の概略構成図である。 本実施形態に係る制御部20の概略構成図である。 本実施形態に係るPI制御部51におけるブロック線図である。
以下、本実施形態に係る電力変換装置を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る電力変換装置(例えば、PCU(Power Control Unit))1の概略構成の一例を示す図である。電力変換装置1は、ハイブリット車や電気自動車等、モータMを動力源として走行する車両に搭載される。
ただし、モータMは、モータジェネレータであってもよい。すなわち、モータMは、車両のエンジンにより駆動される発電機としての機能を有してもよい。例えば、モータMは、三相(U、V、W)のブラシレスモータである。
図1に示すように、電力変換装置1は、多相コンバータ2、インバータ3、遅延部4、及び制御装置5を備える。
多相コンバータ2は、例えば、車載用の多相型のDCDCコンバータとして構成されている。多相コンバータ2は、直流電源Eから入力された直流電圧VBを所定の電圧Vc(以下、「昇圧電圧」という。)に昇圧してインバータ3に出力する。なお、本実施形態では、多相コンバータ2は二相のDCDCコンバータである場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、その相数は二以上であれば特に限定されない。以下に、本実施形態に係る多相コンバータ2の具体的な構成について説明する。
多相コンバータ2は、一次側コンデンサ6、コンバータ7a,7b、二次側コンデンサ8、第1電圧センサ9、第2電圧センサ10及び電流センサ11を備える。
一次側コンデンサ6は、一端が直流電源Eのプラス端子に接続されており、他端が直流電源Eのマイナス端子に接続されている。一次側コンデンサ6は、直流電源Eから出力される直流電圧VBを平滑する平滑コンデンサである。
コンバータ7a,7bは、直流電源E及びインバータ3の間において、互いに並列に接続されている。なお、本実施形態では、コンバータ7a,7bは、昇圧コンバータである場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、降圧コンバータでもよいし、昇降圧コンバータであってもよい。
コンバータ7a(第1コンバータ)は、リアクトルL1(第1リアクトル)及びパワーモジュールP1を備える。
リアクトルL1は一端が一次側コンデンサ6の一端に接続されており、他端がパワーモジュールP1に接続されている。
パワーモジュールP1は、互いに直列に接続されたスイッチング素子Q1及びスイッチング素子Q2(第1スイッチング素子)を備える。なお、本実施形態では、スイッチング素子Q1及びスイッチング素子Q2は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、FET(Field Effective Transistor;電界効果トランジスタ)等であってもよい。
スイッチング素子Q1は、コレクタ端子が二次側コンデンサ8の一端に接続されており、エミッタ端子がスイッチング素子Q2のコレクタ端子に接続されている。
スイッチング素子Q2のエミッタ端子は、直流電源Eのマイナス端子に接続されている。
また、スイッチング素子Q1のエミッタ端子とスイッチング素子Q2のコレクタ端子との接続点は、リアクトルL1の他端に接続されている。スイッチング素子Q1及びスイッチング素子Q2のゲート端子は、それぞれ制御装置5に接続されている。
コンバータ7b(第2コンバータ)は、リアクトルL2(第2リアクトル)及びパワーモジュールP2を備える。
リアクトルL2は一端が一次側コンデンサ6の一端に接続されており、他端がパワーモジュールP2に接続されている。なお、リアクトルL1とリアクトルL2とは、互いに磁気結合されている。
パワーモジュールP2は、互いに直列に接続されたスイッチング素子Q3及びスイッチング素子Q4を備える。なお、本実施形態では、スイッチング素子Q3及びスイッチング素子Q4(第2スイッチング素子)は、IGBTである場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、FET等であってもよい。
スイッチング素子Q3は、コレクタ端子が二次側コンデンサ8の一端に接続されており、エミッタ端子がスイッチング素子Q4のコレクタ端子に接続されている。
スイッチング素子Q4のエミッタ端子は、直流電源Eのマイナス端子に接続されている。
また、スイッチング素子Q3のエミッタ端子とスイッチング素子Q4のコレクタ端子との接続点は、リアクトルL2の他端に接続されている。スイッチング素子Q3及びスイッチング素子Q4のゲート端子は、それぞれ制御装置5に接続されている。
二次側コンデンサ8は、一端がスイッチング素子Q1,Q2のコレクタ端子に接続され、他端が直流電源Eのマイナス端子に接続された平滑コンデンサである。
第1電圧センサ9は、直流電源Eの端子間に接続され、直流電源Eから出力される直流電圧VBを検出する。換言すれば、第1電圧センサ9は、一次側コンデンサ6の端子間に取り付けられ、多相コンバータの一次側の電圧(以下、「一次側電圧」という。)Vpを検出するセンサである。一次側電圧Vpは、一次側コンデンサ6の端子間(一端と他端との間)の電圧に相当し、直流電圧VBと同一の値を示す。第1電圧センサ9は、検出した一次側電圧Vpを制御装置5に出力する。
第2電圧センサ10は、二次側コンデンサ8の両端の電位差、すなわちコンバータ7a,7bによって昇圧された昇圧電圧Vcを検出する。この昇圧電圧Vcは、多相コンバータの二次側の電圧である。電圧検出部25は、検出した昇圧電圧Vcを制御装置5に出力する。なお、電圧検出部25で検出した昇圧電圧Vcを「二次側電圧Vs」と称する。第2電圧センサ10は、検出した二次側電圧Vsを制御装置5に出力する。
電流センサ11は、コンバータ7a,7bの一次側に設けられ、流れる方向が同一な第1の相電流iLaと第2の相電流iLbとの双方の相電流を検出する単一のセンサである。すなわち、電流センサ11は、第1の相電流iLaと第2の相電流iLbとの合計の相電流(以下、「合計相電流」という。)iLを検出する。そして、電流センサ11で検出される合計相電流iLの各相電流(第1の相電流iLaと第2の相電流iLb)の電流方向は、互いに同一方向である。電流センサ11の出力は、遅延部4及び制御装置5のそれぞれに送信される。すなわち、電流センサ11で検出された合計相電流は、遅延部4及び制御装置5のそれぞれに出力される。なお、コンバータ7a,7bの一次側とは、電流電源Eのプラス端子と、スイッチング素子Q1のエミッタ端子及びスイッチング素子Q2のコレクタ端子の接続点との間、かつ、電流電源Eのプラス端子と、スイッチング素子Q3のエミッタ端子及びスイッチング素子Q4のコレクタ端子の接続点との間である。
インバータ3は、制御装置5による制御により、多相コンバータ2から出力された昇圧電圧Vcを、交流電圧に変換してモータMに供給する。
遅延部4は、電流センサ11からの出力を所定の時間遅延させて制御装置5に送信する。例えば、遅延部4は、ローパスフィルタである。
制御装置5は、制御部20及び偏流検出部21を備える。
制御部20は、コンバータ7a,7bの駆動を制御する。具体的には、制御部20は、一対のスイッチング素子Q1,Q2と一対のスイッチング素子Q3,Q4とを異なるタイミングでスイッチング制御することにより、その異なる位相(例えば、180°の位相差)の電流がコンバータ7a,7b流れる。
すなわち、制御部20は、スイッチング素子Q2がオン状態に制御することでリアクトルL1、スイッチング素子Q2、及び直流電源Eのマイナス端子から形成される回路に電流を流すことで、リアクトルL1にエネルギーを蓄積する。そして、制御部20は、スイッチング素子Q2をオフ状態に制御することで、リアクトルL1に蓄積されたエネルギーを、スイッチング素子Q1を介して二次側コンデンサ8に供給することで直流電源VBを昇圧する。ここで、このスイッチング素子Q2がオン状態及びオフ状態の双方においてリアクトルL1に流れる電流(以下、「相電流」という。)を、第1の相電流iLaという。
また、制御部20は、スイッチング素子Q4がオン状態に制御することでリアクトルL2、スイッチング素子Q4、及び直流電源Eのマイナス端子から形成される回路に電流を流すことで、リアクトルL2にエネルギーを蓄積する。そして、制御部20は、スイッチング素子Q4をオフ状態に制御することで、リアクトルL2に蓄積されたエネルギーを、スイッチング素子Q3を介して二次側コンデンサ8に供給することで直流電源VBを昇圧する。このスイッチング素子Q4がオン状態及びオフ状態の双方においてリアクトルL2に流れる電流(以下、「相電流」という。)を、第2の相電流iLbという。
ここで、多相コンバータ2は、二相式のDCDCコンバータとして動作するので、第1の相電流iLa及び第2の相電流iLbの流れ方向は互いに同一方向となる。すなわち、第1の相電流iLaが直流電源EからリアクトルL1を介してパワーモジュールP1に流れる場合には、第2の相電流iLbは直流電源EからリアクトルL2を介してパワーモジュールP2に流れる。
さらに、制御部20は、第1の相電流iLa及び第2の相電流iLaの相互間の電流差(以下、「偏流」という。)を低減するようにフィードバック制御を行い、スイッチング素子Q1,Q2とスイッチング素子Q3,Q4とのそれぞれのスイッチングをPWM(Pulse Width Modulation)制御する。具体的には、制御部20は、第1PWM信号をスイッチング素子Q1,Q2に出力し、第1PWM信号と位相が180°異なる第2PWM信号をスイッチング素子Q3,Q4に出力する。これにより、多相コンバータ2は、リップルが少ない安定した昇圧電圧Vcを生成することができる。
偏流検出部21は、電流センサ11により検出された合計相電流iLに基づいて、第1の相電流iLa及び第2の相電流iLbの相互間の偏流iLabを検出する。以下に、本施形態に係る偏流iLabの検出方法について、図2を用いて説明する。図2は、電流センサ11で検出される合計相電流iLの波形の一例を示す図である。
図2に示すように、電流センサ11により検出された合計相電流iLの波形には、大別して2種類の変化点A,Bを有する。この変化点A,Bとは、合計相電流iLが増加から減少に変化する点である。
例えば、変化点Aとは、スイッチング素子Q2がオン状態からオフ状態に切り替えられたタイミング(時刻t1)を示す。したがって、変化点Aでの合計相電流iLとは、第1の相電流iLaの最大値を示すものとなる。一方、変化点Bとは、スイッチング素子Q4がオン状態からオフ状態に切り替えられたタイミング(時刻t2)を示す。したがって、変化点Bでの合計相電流iLとは、第2の相電流iLbの最大値を示すものとなる。さらに、リアクトルL1及びリアクトルL2は自相に流れる電流が大きくなると自己インタクタンスが小さくなる特性を有し、結果としてより電流の大きい相のリップル電流が大きくなる。そのため、合計相電流の波形には偏流に応じて変化点Aと変化点Bとで合計相電流の最大値に偏りが生じる。ここで、本実施形態では、スイッチング素子Q1,Q2とスイッチング素子Q3,Q4とのスイッチングの位相差が180°であるため、変化点Aと変化点Bとは180°ごとに交互に発生する。
したがって、偏流検出部21は、電流センサ11により検出された合計相電流iLが増加から減少に変化したときの当該相電流(以下、「変化点相電流」という。)に基づいて、偏流iLabを検出する。すなわち、偏流検出部21は、電流センサ11により検出された合計相電流iLにおいて、変化点Aでの合計相電流iLである変化点相電流IAと変化点Bでの合計相電流iLである変化点相電流IBとの差分を偏流iLabとして検出する。
なお、偏流検出部21における変化点相電流IAと変化点相電流IBとの取得方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法(a),(b)により取得可能である。
(a)偏流検出部21は、電流センサ11により検出された合計相電流iLのうち、所定の期間内において、増加から減少に変化したときの合計相電流iLを取得することで、変化点相電流A,Bを取得する。
(b)偏流検出部21は、各スイッチング素子Q2,Q4がオン状態からオフ状態に切り替えられた場合に電流センサ11から出力される各合計相電流iLを、それぞれ変化点相電流A,Bとして取得する。
なお、上記(b)では、偏流検出部21が電流センサ11から合計相電流iLを取得するタイミング(以下、「取得タイミング」という。)と、スイッチング素子Q2,Q4のターンオフの各タイミングとを同期させることで達成可能である。
ただし、偏流検出部21の取得タイミングと、スイッチング素子Q2,Q4のターンオフの各タイミングとを同期させることができない場合には、遅延部4を電力変換装置1に設けるとともに、偏流検出部21を図3に示す構成とすることで、上記(2)の方法で変化点相電流IAと変化点相電流IBとを取得することができる。
ここで、偏流検出部21の取得タイミングと、スイッチング素子Q2,Q4のターンオフの各タイミングとを同期させることができない場合とは、例えば、偏流検出部21の取得タイミングが、スイッチング素子Q2,Q4のターンオフの各タイミングではなく、制御装置5内で生成されている搬送波(三角波)の山及び谷のタイミングである場合である。なお、上記(2)において、遅延部4を設けなくとも、偏流検出部21の取得タイミングと、スイッチング素子Q2,Q4のターンオフの各タイミングとを同期させることが可能である場合には、遅延部4は、電力変換装置1の必須な構成ではない。以下に、図3に示す偏流検出部21の構成について説明する。
図3に示すように、偏流検出部21は、第1取得部30、第2取得部31及び偏流算出部32を備える。
ここで、遅延部4は、電流センサ11からの出力を所定の時間遅延させ、第1取得部30が合計相電流iLを取得する第1のタイミングと、スイッチング素子Q2,Q4をターンオフの第2のタイミングとを同期させる。例えば、遅延部4は、搬送波(三角波)の山のタイミングと上記第1PWM信号の立ち上がりのタイミングとの差(又は搬送波(三角波)の谷のタイミングと上記第2PWM信号の立ち上がりのタイミングとの差)を遅延時間Δtとして、第1取得部30から出力される合計相電流iLを遅延させて偏流算出部32に入力する。ここで、この第1のタイミングとは、第1PWM信号,第2PWM信号を生成するための上記搬送波(三角波)の山及び谷のそれぞれのタイミングである。
第1取得部30は、第1のタイミングで遅延部4からの合計相電流iLを取得する。第1取得部30は、遅延部4を介して第1のタイミングで取得した合計相電流iLを偏流算出部32に出力する。
第2取得部31は、遅延部4を介さずに、第1のタイミングで電流センサ11からの合計相電流iLを取得して制御装置5に出力する。
偏流算出部32は、遅延部4で遅延時間Δtだけ遅延させられた合計相電流iLを取得することで、当該合計相電流iLを変化点相電流A,Bとして取得する。このように、遅延部4が合計相電流iLを遅延時間Δtだけ遅延させることで、偏流算出部32は、第1のタイミングで変化点相電流A,Bを取得することができる。
そして、偏流算出部32は、その取得した変化点相電流A,Bから偏流iLabを算出して制御装置5に出力する。
以下に、本実施形態に係る制御部20の構成について、図4を用いて説明する。
制御部20は、第1制御部40、第2制御部50、補正部60及びPWM制御部70を備える。
第1制御部40は、多相コンバータ2から出力される昇圧電圧Vcが目標電圧Vthになるように各スイッチング素子Q1~Q4を制御するための電圧指令VL´を生成する。
以下に、本実施形態に係る第1制御部40の機能部の一例を説明する。
第1制御部40は、電圧制御部41及び電流制御部42を備える。
電圧制御部41は、電圧検出部25により検出された二次側電圧Vsと予め設定された目標電圧Vthとの偏差である電圧偏差ΔVsに対してPI制御やPID制御などのフィードバック制御を実行することで、その電圧偏差ΔVsをゼロに近づけるための電流指令値iL´を算出する。
電流制御部42は、電圧制御部41で算出された電流指令値iL´と、第2取得部31から取得した合計相電流iLとの偏差である電流偏差ΔILに対してPI制御やPIDなどのフィードバック制御を実行することで、その電流偏差ΔILをゼロに近づけるための電圧指令VL´を算出する。電流制御部42は、算出した電圧指令VL´を補正部60の第1補正部61及び第2補正部62のそれぞれに出力する。なお、第1補正部61に出力される電圧指令VL´を「第1電圧指令VL1´」と称し、第2補正部62に出力される電圧指令VL´を「第2電圧指令VL2´」と称する。
第2制御部50は、PI制御部51及び重畳補正演算部52を備える。
PI制御部51は、偏流算出部32で算出された偏流iLabと、偏流iLabの目標値である偏流目標値ithと、の偏差である偏流偏差ΔILabを求める。そして、PI制御部51は、その偏流偏差ΔILabに対してPI制御を行うことにより、その偏流偏差ΔILabをゼロに近づけるための電圧指令である補正電圧指令VLab´を生成する。偏流目標値ithは、予め設定されている値であって、制御装置5内に予め格納されている。例えば、偏流目標値ithは「0」である。
PI制御部51は、例えば、図5に示す機能部を備えてもよい。図5は、PI制御部51におけるブロック線図である。
例えば、図5に示すように、PI制御部51は、減算器510、比例ゲイン乗算部511、積分ゲイン乗算部512、積分器513、加算器514、ハイパスフィルタ515、係数乗算部516を備える。
減算器510は、偏流算出部32で算出された偏流iLabと、偏流iLabの目標値である偏流目標値ithと、を取得し、偏流目標値ithから偏流iLabを差し引くことで偏流偏差ΔILabを求める。
比例ゲイン乗算部511は、偏流偏差ΔILabに対して比例ゲインKpgを乗算して加算器514に出力する。
積分ゲイン乗算部512は、偏流偏差ΔILabに対して積分ゲインKigを乗算して積分器513に出力する。
積分器513は、積分ゲイン乗算部512からの出力を積分することで積分値を求め、その積分値を加算器514に出力する。なお、図5に示すsはラプラス変換の演算子であり、sは微分、1/sは積分の意味を表す。
加算器514は、比例ゲイン乗算部511からの出力と、積分器513からの積分値と、を足し合わせることで電圧指令Vz´を求める。
ハイパスフィルタ515は、偏流算出部32で算出された偏流iLabの低周波成分を減衰させて係数乗算部516に出力する。なお、図5に示す不完全微分におけるωhは、中心周波数を示す。
係数乗算部516は、ハイパスフィルタ515からの出力に対して、(Ls-M)を乗算して減算器517に出力する。LsはリアクトルL1及びリアクトルL2の自己インダクタンスであり、Mは相互インダクタンスである。
減算器517は、電圧指令Vz´から係数乗算部516の出力を差し引くことで補正電圧指令VLab´を求める。そして、減算器517は、補正電圧指令VLab´を重畳補正演算部52に出力する。
このように、PI制御部51の伝達関数は、「Kig/s+Kpg」と表される伝達関数Gcon(s)と、「s(Ls-M)」で表される伝達関数Gsub(s)を有している。なお、制御装置5上では、s(Ls-M)のうちのラプラス演算子sを直接取り扱うことができないので、本実施形態では、1次のハイパスフィルタ515で代替している。
重畳補正演算部52は、補正電圧指令VLab´に基づいて、第1電圧指令VL1´を補正するための補正量である第1偏流補正指令ΔVLa´と、第2電圧指令VL2´を補正するための補正量である第2偏流補正指令ΔVLb´と、を算出する。そして、重畳補正演算部52は、算出した第1偏流補正指令ΔVLa´及び第2偏流補正指令ΔVLb´を補正部60に出力する。
例えば、重畳補正演算部52は、補正電圧指令VLab´を「2」で割った値(VLab´の2分の1の値)を第1偏流補正指令ΔVLa´とし、補正電圧指令VLab´を「-2」で割った値(VLab´の2分の1の値に-1を乗算した値)を第2偏流補正指令ΔVLb´として算出する。よって、ΔVLa´=VLab´/2となり、ΔVLb´=-VLab´/2となる。よって、第1偏流補正指令ΔVLa´と第2偏流補正指令ΔVLb´とは、互いに絶対値が同一で符号のみが異なる値となる。
補正部60は、第1補正部61及び第2補正部62を備える。
第1補正部61は、第1電圧指令VL1´に対して前第1偏流補正指令ΔVLa´を重畳することで第1電圧指令VL1´を補正する。第1補正部61は、補正後の第1電圧指令VL1´である補正後電圧指令Va´(=VL1´+ΔVLa´)をPWM制御部70に出力する。
第2補正部62は、第2電圧指令VL2´に対して第2偏流補正指令ΔVLb´を重畳することで第2電圧指令VL2´を補正する。第2補正部62は、補正後の第2電圧指令VL2´である補正後電圧指令Vb´(=VL2´-ΔVLb´)をPWM制御部70に出力する。
PWM制御部70は、補正後電圧指令Va´及び補正後電圧指令Vb´に基づいて各スイッチング素子Q1~Q4をPWM制御する。
以下に、本実施形態に係るPWM制御部70の機能部について、説明する。
PWM制御部70は、搬送波発生部71、位相シフト部72、比較部73及び比較部74を備える。
搬送波発生部71は、上述して搬送波を生成して位相シフト部72及び比較部74に出力する。
位相シフト部72は、搬送波発生部71からの搬送波の位相を、例えば180°位相シフトする。これにより、スイッチング素子Q2とスイッチング素子Q4とを交互にオン状態に制御可能となる。位相シフト部72は、位相シフトした搬送波を比較部73に出力する。
比較部73は、第1補正部61から補正後電圧指令Va´を取得する。また、比較部73は、位相シフト部72から搬送波を取得する。そして、比較部73は、補正後電圧指令Va´と、位相シフト部72から出力された搬送波とを比較することで、第1PWM信号を生成して、パワーモジュールP1に出力する。これにより、スイッチング素子Q1,Q2をPWM制御することができる。
比較部74は、第2補正部62から補正後電圧指令Vb´を取得する。また、比較部73は、搬送波発生部71から搬送波を取得する。そして、比較部74は、補正後電圧指令Vb´と、搬送波発生部71から出力された搬送波とを比較することで、第2PWM信号を生成して、パワーモジュールP2に出力する。これにより、スイッチング素子Q3,Q4をPWM制御することができる。
なお、制御装置5は、スイッチング素子Q1~Q4を駆動するドライブ回路を有してもよい。この場合には、ドライブ回路は、第1PWM信号及び第2PWM信号に基づいてスイッチング素子Q1~Q4をPWM制御するのに必要な出力電圧を生成して、スイッチング素子Q1~Q4の制御端子(ゲート端子やベース端子)のそれぞれに出力する。
次に、本実施形態に係る電力変換装置1の動作の流れについて説明する。
電力変換装置1は、多相コンバータ2を駆動することで直流電源VBを目標電圧Vthまで昇圧する。そして、電力変換装置1は、その昇圧した昇圧電圧Vcをインバータ3で交流電圧に変換してモータMに供給することで、モータMを駆動している。
この際、電流センサ11は、電流方向が同一な第1の相電流iLaと第2の相電流iLbとの合計の電流である合計相電流iLを一定周期ごとに検出し、その検出結果を制御装置5に出力する。制御装置5における偏流検出部21は、例えば、合計相電流iLが増加から減少に変化したときの当該合計相電流iLである変化点相電流に基づいて、偏流iLabを検出する。制御装置5における制御部20は、第2電圧センサ10の計測結果である二次側電圧Vsが目標電圧Vthになるように各スイッチング素子Q1~Q4を制御するための電圧指令VL´を生成し、その電圧指令VL´を偏流iLabに基づいて補正する。そして、制御部20は、その補正後の電圧指令VL´に基づいて各スイッチング素子Q1~Q4をPWM制御することで偏流iLabを低減するように多相コンバータ2を駆動している。
具体的には、制御部20は、偏流iLabと、偏流目標値ith(例えば、0(ゼロ))との偏差である偏流偏差ΔILabに対してPI制御を行うことで補正電圧指令VLab´を求める。そして、制御部20は、補正電圧指令Vabに基づいて第1偏流補正指令ΔVLa´及び第2偏流補正指令ΔVLb´を算出し、電圧指令VL´に第1偏流補正指令ΔVLa´を重畳させた信号である補正後電圧指令Va´と、電圧指令VL´に第2偏流補正指令ΔVLb´を重畳させた信号である補正後電圧指令Vb´を求める。制御部20は、補正後電圧指令Va´に基づいてコンバータ7aをPWM制御し、補正後電圧指令Vb´に基づいてコンバータ7bをPWM制御する。これにより、多相コンバータにおける偏流を従来よりも精度良く低減することができる。
次に、本実施形態に係る第1偏流補正指令ΔVLa´及び第2偏流補正指令ΔVLb´について説明する。
リアクトルL1の両端電圧VLa及びリアクトルL2の両端電圧VLbは、状態平均化法を用いて以下の式のように表される。
Figure 0007213833000001
Figure 0007213833000002
ここで、リアクトルL1及びリアクトルL2の自己インダクタンスは、ともにLsで同一である。Mは、相互インダクタンスである。rzは、リアクトルにおける抵抗成分rLとスイッチング素子Qの抵抗成分rswとの合成抵抗である。なお、リアクトルL1及びリアクトルL2のそれぞれは、ともに同一の抵抗成分rLを有する。また、各スイッチング素子Q1~Q4は、すべて同一の抵抗成分rswを有する。Donyは、制御装置5から多相コンバータ2に出力されるPWM信号のDuty比と同等であり、各コンバータ7a,7bにおけるHi側の各スイッチング素子Q(スイッチング素子Q1及びQ3)のオンDutyとみなすことができる。
ここで、式(1)及び式(2)から、両端電圧VLaと両端電圧VLbとの差分であるVLab(VLa-VLb)を算出すると、共通項が相殺され、本実施形態に係る偏流抑制制御に用いる基本式が式(3)のように求まる。
Figure 0007213833000003
そして、式(3)を簡略化して、以下の式(4)が求まる。式(4)は、制御装置5の制御対象(多相コンバータ2)をモデル化したものとして表される。
Figure 0007213833000004
ここで、偏流iLabが発生していない場合には、第1の相電流iLaと第2の相電流iLbとは、以下の式(5)で表される。
Figure 0007213833000005
一方、例えば、第2の相電流iLbに正側の偏流iLabが発生した場合には、第1の相電流iLaと第2の相電流iLbとは、以下の式(6)~式(8)で表される。
Figure 0007213833000006
Figure 0007213833000007
Figure 0007213833000008
よって、式(3)及び式(6)~(8)を用いると、以下の式(9)~式(11)が導出される。
Figure 0007213833000009
Figure 0007213833000010
Figure 0007213833000011
したがって、偏流iLabが発生した場合におけるVLab(VLa-VLb)は、式(9)~式(11)に基づいて式(12)で表される。よって、ΔVLは、式(13)で表される。
Figure 0007213833000012
Figure 0007213833000013
したがって、電圧指令で書き換えると、補正後電圧指令Va´及び補正後電圧指令Vb´は、以下の式で表される。
Figure 0007213833000014
Figure 0007213833000015
よって、制御部20は、補正電圧指令VLab´を「2」で割った値(VLab´の2分の1の値)を第1電圧指令VL1´の補正量として算出し、補正電圧指令VLab´を「-2」で割った値(VLab´の2分の1の値に-1を乗算した値)を第2偏流補正指令ΔVLb´の補正量として算出することで、偏流iLabを低減するように制御することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
(変形例1)本実施形態に係る第2の実施形態に係る電力変換装置1は、モータMの他にモータジェネレータであるモータに接続されてもよい。この場合には、電力変換装置1には、インバータ3に並列に接続され、モータジェネレータに交流電力を供給するインバータを備える。
(変形例2)本実施形態に係る電流センサ11は、リアクタンスL1,L2とパワーモジュールP1,P2とを接続する配線(例えば、バスバー)に流れる相電流を検出するように配置されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、直流電源Eのプラス端子と、リアクタンスL1の一端及びリアクタンスL2の一端の接続点との間に設置されてもよい。すなわち、電流センサ11は、リアクトルL1,L2を流れる電流が取得できればよく、多相コンバータ2の1次側のどの位置に設置されてもよい。
以上、説明したように、本実施形態に係る電力変換装置1は、コンバータ7a,7bの一次側に設けられ、各スイッチング素子Q2,Q4がオン状態及びオフ状態の双方において各リアクトルL1,L2に流れる同一方向の相電流を検出する単一の電流センサ11を有する。そして、電力変換装置1は、電流センサ11により検出された相電流に基づいて偏流iLabを検出し、その偏流が低減するように偏流iLabをフィードバック制御する。
このような構成によれば、電流センサ11で検出される相電流の値が小さくなることがない。したがって、本実施形態に係る電力変換装置1は、偏流iLabの検出精度を向上させることができる。よって、多相コンバータ2における偏流を従来よりも精度良く低減することができる。
また、電流センサ11は、コンバータ7a,7bの一次側に設けられているため、コンバータ7a,7bで昇圧される前の相電流を検出し、その検出した相電流に基づいて偏流を算出する。これにより、スイッチング素子Q1~Q4が駆動した際に発生するスイッチング損失による影響を受けずに、より精度よく偏流を検出することができる。
さらに、例えば、電流センサ11が、コンバータ7a,7bの高圧側に設けられてしまうと、車両の走行状態に応じてインバータ3のスイッチング素子が駆動し、その駆動した際に流れる電流の交流成分が電流センサ11に影響を与えるため、リアクトルL1,L2に流れる電流を正確に検出することができない。一方、本実施形態に係る電流センサ11は、コンバータ7a,7bの低圧側である一次側に設けられているため、上記電流の交流成分が電流センサ11に影響を与えることがない。したがって、リアクトルL1,L2に流れる電流を正確に検出することができる。
また、本実施形態に係る電力変換装置1は、単一の電流センサ11で電流制御及び偏流抑制を行う。そのため、一つの電流センサで電流制御を行い、もう一つの電流センサで偏流抑制する等の複数の電流センサを使用することによる部品の検出感度差(バラツキ)がなくなるため、複数の電流センサを使用する構成よりも精度よく偏流を制御することができる。さらに、上記リアクトルL1,L2は互いに互いに磁気結合されているため、直流重畳特性を有する。したがって、電流センサ11で検出される合計相電流iLの最大値(変化点相電流IA、変化点相電流IB)に顕著な差が発生する。そのため、電力変換装置1は、変化点相電流IAと変化点相電流IBとの値に基づいて電流偏差を算出するが可能となり、より精度よく偏流を検出することができる。
また、本実施形態に係る電力変換装置1は、PI制御を用いて偏流iLabをゼロになるような偏流補正指令を求め、その求めた偏流補正指令を電圧指令VL´に重畳することで電圧指令VL´を補正する。したがって、電力変換装置1は、より精度良く偏流を低減することができる。
なお、上述した制御装置5の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、上記コンピュータは、CPU、GPUなどのプロセッサ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えてもよい。そして、上記制御装置5の全部または一部の機能をコンピュータで実現するためのプログラムを上記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを上記プロセッサに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。ここで、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
1 電力変換装置
2 多相コンバータ
3 インバータ
4 遅延部
5 制御装置
9 第1電圧センサ
20 制御部
21 偏流検出部
40 第1制御部
50 第2制御部
60 補正部
70 PWM制御部

Claims (2)

  1. スイッチング素子と前記スイッチング素子に接続されたリアクトルとを備えたコンバータが並列に複数接続された多相コンバータを備える電力変換装置であって、
    前記コンバータの一次側に設けられ、前記各スイッチング素子がオン状態及びオフ状態の双方において前記各リアクトルに流れる相電流が合計された合計相電流を検出する単一の電流センサと、
    前記電流センサにより検出された前記相電流に基づいて前記多相コンバータにおける相電流の偏流を検出する偏流検出部と、
    前記各スイッチング素子をオン状態又はオフ状態に制御する制御部と、
    を備え、
    前記電流センサで検出される前記合計相電流の各相電流の電流方向は、互いに同一方向であり、
    前記制御部は、前記偏流が低減するようにフィードバック制御を行い、
    前記制御部は、
    前記多相コンバータから出力される出力電圧が目標電圧になるように前記各スイッチング素子を制御するための電圧指令を生成する第1制御部と、
    前記偏流と、前記偏流の目標値である偏流目標値と、の偏差に対してPI制御を行うことで、前記偏差を低減させるための補正電圧指令を生成する第2制御部と、
    前記補正電圧指令に基づいて前記電圧指令を補正する補正部と、
    前記補正された前記電圧指令に基づいて、前記各スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部と、
    を有し、
    前記第2制御部は、前記補正電圧指令に基づいて、前記電圧指令を補正するための補正量である偏流補正指令を求め、
    前記補正部は、前記電圧指令に対して前記偏流補正指令を重畳することで前記電圧指令を補正し、
    前記多相コンバータは、
    第1スイッチング素子と前記第1スイッチング素子に接続された第1リアクトルとを備えた第1コンバータと、第2スイッチング素子と前記第2スイッチング素子に接続された第2リアクトルとを備えた第2コンバータと、を有し、
    前記電圧指令は、前記第1スイッチング素子を駆動するための第1電圧指令と、前記第2スイッチング素子を駆動するための第2電圧指令と、を有し、
    前記第2制御部は、前記補正電圧指令に基づいて第1電圧指令を補正するための補正量である第1偏流補正指令と、第2電圧指令を補正するための補正量である第2偏流補正指令と、を生成し、
    前記補正部は、前記第1電圧指令に対して前記第1偏流補正指令を重畳することで前記第1電圧指令を補正し、前記第2電圧指令に対して前記第2偏流補正指令を重畳することで前記第2電圧指令を補正し、
    前記第1偏流補正指令と前記第2偏流補正指令とは、互いに絶対値が同一で符号のみが異なる、
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記偏流検出部は、前記電流センサにより検出された前記合計相電流が増加から減少に変化したときの当該相電流である変化点相電流に基づいて、前記偏流を検出することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
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