JP2011223701A - コンバータの電圧推定装置および電圧推定方法 - Google Patents

コンバータの電圧推定装置および電圧推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンバータの出力側電圧を精度よく推定する。
【解決手段】 制御装置30は、リアクトルと2つのスイッチング素子(以下、2つのスイッチング素子をそれぞれ「Q1」、「Q2」という)とで構成されるコンバータを制御する。制御装置30は、変化率演算部130と、推定部140とを含む。変化率演算部130は、リアクトルを流れる電流を検出する電流センサの出力からQ1オン時の電流ILの変化率ΔILq1を取得する。推定部140は、コンバータの入力側の電圧VLを検出する電圧センサの出力からQ1オン時の電圧VLの検出値VL1を取得(サンプリング)する。そして、推定部140は、Q1オン時の変化率ΔILq1、Q1オン時の検出値VL1を、電圧VHの推定値=(検出値VL1)−(インダクタンス値L)×(変化率ΔILq1)で算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、コンバータの電圧を推定する装置および方法に関する。
近年、モータを1つの駆動源とする電動車両が広く普及しつつある。通常、電動車両は、バッテリを備え、そのバッテリから供給される電力を用いてモータを回転させることによって駆動力を得ている。通常、電動車両は、バッテリから入力される電圧を昇圧してモータに出力する昇圧コンバータを備える。
特開2003−189599号公報(特許文献1)には、2つのスイッチング素子とリアクトルとから成るいわゆるチョッパ型の昇圧コンバータにおいて、昇圧コンバータのデューティ指令値を用いて、(入力側電圧VL)=(出力側電圧VH)×(デューティ指令値)の関係式から昇圧コンバータの入力側電圧VLあるいは出力側電圧VHを推定する方法が開示されている。
特開2003−189599号公報 特開2004−112904号公報 特開2000−308384号公報
ところが、実際には、一般的に、2つのスイッチング素子が同時にオン状態(導通状態)になるのを防止するために、両スイッチング素子を一時的にオフとするデッドタイムが設けられている。このデッドタイムの影響により、(入力側電圧VL)=(出力側電圧VH)×(デューティ指令値)の関係式が成立しない場合があり、推定誤差が大きくなることがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、デッドタイムが設けられている場合であってもコンバータの入力電圧あるいは出力電圧を精度よく推定することである。
この発明に係る電圧推定装置は、直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの電圧推定装置である。コンバータは、直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、リアクトルの他端と電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、リアクトルの他端と直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含む。電圧推定装置は、リアクトルの電流を検出する電流センサと、直流電源からコンバータへ入力される入力電圧を検出する電圧センサと、コンバータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、電流センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第1変化率を取得し、電圧センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の入力電圧の値を示す第1入力電圧値を取得し、第1変化率および第1入力電圧値を用いて、コンバータから電気負荷装置へ出力される出力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第1変化率、第1入力電圧値、リアクトルのインダクタンス値を用いて、出力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、インダクタンス値、出力電圧の関係を予め定めた式に第1変化率、第1入力電圧値、インダクタンス値を代入することによって、出力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、電流センサの出力を用いて、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第2変化率をさらに取得し、電圧センサの出力を用いて、第2スイッチング素子がオン状態である時の入力電圧の値を示す第2入力電圧値をさらに取得し、第1変化率、第1入力電圧値、第2変化率、第2入力電圧値を用いて、出力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、リアクトルのインダクタンス値、出力電圧の関係を予め定めた式に第1変化率および第1入力電圧値を代入してインダクタンス値と出力電圧との関係を示す第1式を取得し、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、インダクタンス値の関係を予め定めた式に第2変化率および第2入力電圧値を代入してインダクタンス値と出力電圧との関係を示す第2式を取得し、第1式と第2式とからインダクタンス値を消去するように演算した結果で、出力電圧の推定値を算出する。
この発明の別の局面に係る電圧推定装置は、直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの電圧推定装置である。コンバータは、直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、リアクトルの他端と電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、リアクトルの他端と直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含む。電圧推定装置は、リアクトルの電流を検出する電流センサと、コンバータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、電流センサの出力を用いて、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第2変化率を取得し、第2変化率を用いて直流電源からコンバータへ入力される入力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第2変化率およびリアクトルのインダクタンス値を用いて、入力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、リアクトルのインダクタンス値の関係を予め定めた式に第2変化率およびインダクタンス値を代入することによって、入力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、電圧推定装置は、コンバータから電気負荷装置への出力電圧を検出する電圧センサをさらに備える。制御装置は、電流センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第1変化率をさらに取得し、電圧センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の出力電圧の値を示す第1出力電圧値をさらに取得し、第1変化率、第1出力電圧値、第2変化率を用いて、入力電圧を推定する。
好ましくは、制御装置は、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、リアクトルのインダクタンス値、出力電圧の関係を予め定めた式に第1変化率および第1出力電圧値を代入してインダクタンス値と入力電圧との関係を示す第1式を取得し、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率、入力電圧、リアクトルのインダクタンス値の関係を予め定めた式に第2変化率を代入してインダクタンス値と入力電圧との関係を示す第2式を取得し、第1式と第2式とからインダクタンス値を消去するように演算した結果で、入力電圧の推定値を算出する。
好ましくは、制御装置は、第1および第2のスイッチング素子の動作を制御するための制御信号に、第1および第2のスイッチング素子が同時に導通状態になるのを防止するためのデッドタイムを設ける。
この発明の別の局面に係る電圧推定方法は、直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの制御装置が行なう電圧推定方法である。コンバータは、直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、リアクトルの他端と電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、リアクトルの他端と直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含む。制御装置には、リアクトルの電流を検出する電流センサと、直流電源からコンバータへ入力される入力電圧を検出する電圧センサとが接続される。電圧推定方法は、電流センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第1変化率を取得するステップと、電圧センサの出力を用いて、第1スイッチング素子がオン状態である時の入力電圧の値を示す第1入力電圧値を取得するステップと、第1変化率および第1入力電圧値を用いて、コンバータから電気負荷装置へ出力される出力電圧の推定値を算出するステップとを含む。
この発明の別の局面に係る電圧推定方法は、直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの制御装置が行なう電圧推定方法である。コンバータは、直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、リアクトルの他端と電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、リアクトルの他端と直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含む。制御装置には、リアクトルの電流を検出する電流センサが接続される。電圧推定方法は、電流センサの出力を用いて、第2スイッチング素子がオン状態である時の電流の変化率を示す第2変化率を取得するステップと、第2変化率を用いて直流電源からコンバータへ入力される入力電圧の推定値を算出するステップとを含む。
本発明によれば、デッドタイムが設けられている場合であってもコンバータの入力電圧あるいは出力電圧を精度よく推定することができる。
モータ駆動装置の回路図(その1)である。 キャリア信号、デューティ指令値、ゲート信号、デッドタイムの関係を示す図である。 スイッチング素子Q1のオン時およびデッドタイム時の電流ILの流れを示す図である。 スイッチング素子Q2のオン時の電流ILの流れを示す図である。 キャリア信号、ゲート信号、電圧Vm、および、IL波形の関係を示す図である。 制御装置の機能ブロック図(その1)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 モータ駆動装置の回路図(その2)である。 制御装置の機能ブロック図(その2)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その2)である。 リアクトル電流とインダクタンス値との関係を示した図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その3)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その4)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による制御装置が適用されるモータ駆動装置の回路図である。図1を参照して、モータ駆動装置100は、直流電源Bと、コンバータ10と、インバータ20と、正極線PL1,PL2と、負極線NLと、電流センサ52と、電圧センサ54,56と、フィルタコンデンサC1と、平滑コンデンサC2と、制御装置30とを備える。
このモータ駆動装置100は、ハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両に搭載される。そして、交流モータM1は、図示されない駆動輪に機械的に連結され、車両を駆動するためのトルクを発生する。あるいは、交流モータM1は、図示されないエンジンに機械的に連結され、エンジンの動力を用いて発電する発電機として動作し、かつ、エンジンの始動を行なう電動機としてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。
直流電源Bは、再充電可能な蓄電装置であり、たとえばニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。なお、直流電源Bとして、二次電池に代えて大容量のキャパシタを用いてもよい。
コンバータ10は、リアクトルL1と、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と(以下、Q1、Q2、D1、D2を合わせて「IPM(Intelligent Power Module)」とも記載する)を含む。リアクトルL1の一方端は、直流電源Bの正極端子に接続される正極線PL1に接続され、他方端は、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2との中間点、すなわち、スイッチング素子Q1のエミッタとスイッチング素子Q2のコレクタとの接続点に接続される。スイッチング素子Q1,Q2は、正極線PL2と負極線NLとの間に直列に接続される。そして、スイッチング素子Q1のコレクタは正極線PL2に接続され、スイッチング素子Q2のエミッタは負極線NLに接続される。また、スイッチング素子Q1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。
なお、上記のスイッチング素子Q1,Q2およびインバータ20に含まれる後述のスイッチング素子Q3〜Q8として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ等を用いること
ができる。
コンバータ10は、制御装置30からの信号PWCに基づいて、正極線PL2および負極線NL間の電圧を直流電源Bの出力電圧以上の電圧に昇圧する。信号PWCには、スイッチング素子Q1のオンデューティを制御するためのゲート信号Sq1と、スイッチング素子Q2のオンデューティを制御するためのゲート信号Sq2とが含まれる。ゲート信号Sq1,Sq2は、スイッチング素子Q1,Q2が互いに逆の状態(すなわち、Q1オンのときはQ2オフ、Q1オフのときはQ2オン)となるように関連付けられている。
電流センサ52は、リアクトルL1を流れる電流ILを検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。なお、電流センサ52は、直流電源BからリアクトルL1へ流れる電流を正値として検出し、リアクトルL1から直流電源Bへ流れる電流を負値として検出する。
フィルタコンデンサC1は、正極線PL1と負極線NLとの間に接続される。電圧センサ54は、フィルタコンデンサC1の両端の電圧VLをコンバータ10の入力電圧として検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。
平滑コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NLとの間に接続される。平滑コンデンサC2は、コンバータ10からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ20へ供給する。
回転角センサ58は、交流モータM1のロータの回転角θを検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。
インバータ20は、U相アーム22と、V相アーム24と、W相アーム26とを含む。U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26は、正極線PL2と負極線NLとの間に並列に接続される。U相アーム22は、直列接続されたスイッチング素子Q3,Q4を含む。V相アーム24は、直列接続されたスイッチング素子Q5,Q6を含む。W相アーム26は、直列接続されたスイッチング素子Q7,Q8を含む。また、スイッチング素子Q3〜Q8のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD3〜D8がそれぞれ接続される。そして、各相アームの中間点は、交流モータM1の各相コイルにそれぞれ接続されている。
インバータ20は、制御装置30からの信号PWIに基づいて、正極線PL2および負極線NLから供給される直流電力を三相交流に変換して交流モータM1へ出力し、交流モータM1を駆動する。これにより、交流モータM1は、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ20は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車または電気自動車の制動時、交流モータM1により発電された三相交流電力を信号PWIに基づいて直流に変換し、正極線PL2および負極線NLへ出力する。
制御装置30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成される。制御装置30は、当該メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、所定の演算処理を実行するように構成される。あるいは、ECUの少なくとも一部は、電子回路等のハードウェアにより所定の数値・論理演算処理を実行するように構成されてもよい。
制御装置30は、パルス幅変調法を用いて、コンバータ10を駆動するためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWCとしてコンバータ10へ出力する。
また、制御装置30は、図示されない外部のECUから受ける交流モータM1のトルク指令値TR1およびモータ回転数MRN1に基づいて、交流モータM1を駆動するためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWIとしてインバータ20へ出力する。
図2に、制御装置30によって設定される、コンバータ10のキャリア信号CR、デューティ指令値d、ゲート信号Sq1,Sq2、デッドタイムTdの関係を示す。基本的には、キャリア信号CRがデューティ指令値dよりも小さい場合にゲート信号Sq1(スイッチング素子Q1)がオンされ、そうでない場合にゲート信号Sq2(スイッチング素子Q2)がオンされる。しかし、スイッチング素子Q1,Q2が同時にオンとなるのを防止するために、制御装置30は、ゲート信号Sq1,Sq2に、スイッチング素子Q1,Q2がが同時にオフとなるデッドタイムTdを設けている。図2に示すように、制御装置30は、キャリア信号CRとデューティ指令値dとの大小関係が変化した場合に、一方のゲート信号のオンからオフへの変化を優先させ、他方のゲート信号のオフからオンへの変化をデッドタイム分だけ遅らせる。
コンバータ10の動作中は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチングによって、スイッチング素子Q1またはダイオードD1に電流ILが流れる状態と、スイッチング素子Q2またはダイオードD2に電流ILが流れる状態との2つの状態が交互に起こる。
スイッチング素子Q1,Q2の状態と電流ILの波形との関係について説明する。なお、以下では電流ILが正の場合を例に説明する。
図3は、電流ILが正の場合の、スイッチング素子Q1のオン時およびデッドタイム時の電流ILの流れを示す。この場合、図3に示すように、電流ILがダイオードD1を流れる。スイッチング素子Q1,Q2の接続点と負極線NLとの間の電圧をVm、リアクトルL1のインダクタンス値をL、電流ILの傾き(単位時間当たりの変化量)をdIL/dtとすると、この状態での電圧方程式は、下記の式(1a)となる。
VL−L(dIL/dt)−Vm=0 ・・・(1a)
平滑コンデンサC2の両端の電圧をVHとすると、電流ILがダイオードD1を流れている間は電圧Vm=VHとなるため、これを式(1a)に代入して変形すると下記の式(1b)となり、さらに式(1b)を変形すると式(1c)となる。
VL−L(dIL/dt)−VH=0 ・・・(1b)
dIL/dt=(VL−VH)/L ・・・(1c)
この式(1c)より、電流ILが正の場合、スイッチング素子Q1のオン時およびデッドタイム時は、電流ILの傾きdIL/dtが(VL−VH)/Lとなることが分かる。通常、VL<VHであるので電流ILの傾きdIL/dtは負である。
図4は、電流ILが正の場合の、スイッチング素子Q2のオン時の電流ILの流れを示す。この場合、図4に示すように、電流ILがスイッチング素子Q2を流れる。この状態での電圧方程式は、下記の式(2a)となる。
VL−L(dIL/dt)−Vm=0 ・・・(2a)
式(2a)そのものは上記の式(1a)と同じであるが、電流ILがスイッチング素子Q2を流れている間は、電圧Vmは、VHではなく0となるため、これを式(2a)に代入して変形すると下記の式(2b)となり、さらに式(2b)を変形すると式(2c)となる。
VL−L(dIL/dt)−0=0 ・・・(2b)
dIL/dt=VL/L ・・・(2c)
この式(2c)より、電流ILが正の場合、スイッチング素子Q2のオン時は、電流ILの傾きdIL/dtがVL/Lとなることが分かる。通常、VL>0であるので電流ILの傾きdIL/dtは正である。
このように、電流ILが正の場合、スイッチング素子Q1のオン時およびデッドタイム時の電流ILは傾き(VL−VH)/Lで減少し、スイッチング素子Q2のオン時の電流ILは傾きdIL/dtがVL/Lで増加することがわかる。
図5は、電流ILが正の場合の、キャリア信号CR、ゲート信号Sq1,Sq2、電圧Vm、および、IL波形の関係を示す。
電圧VHを指令通りに昇圧させる場合、デッドタイムTdがない理想的なスイッチング状態においては、キャリア信号CRの周期をTc、キャリア信号CRがデューティ指令値dよりも小さい期間をT1とすると、デューティ指令値d=T1/Tcとなる。この場合、デューティ指令値dは下記の式(3a)で表わすことができる。したがって、電圧VL、電圧VHは、式(3a)を変形して得られる下記の式(3b)、式(3c)を用いて推定することができる。
d=VL/VH ・・・(3a)
VL=VH×d ・・・(3b)
VH=VL/d ・・・(3c)
ところが、デッドタイムTdがある場合、実際の電圧VLあるいは電圧VHは上記(3b)、(3c)によって推定する値からデッドタイムTdの影響分だけずれてしまう。すなわち、デッドタイム期間中は、たとえば電流ILが正の場合には、スイッチング素子Q1のオン時と同等な状態(図3参照)となり、電圧Vm=VHとなる時間は(T1+Td)でデッドタイムTd分だけ増えることになる。そのため、実際のデューティは、デューティ指令値dよりもデッドタイム影響分(Td/Tc)だけ増加することになる。
つまり、デッドタイムTdがある場合に電圧VHを指令通りに昇圧させるためには、デッドタイム分を考慮して、デューティ指令値dを下記の式(4a)で求まる値とする必要がある。式(4a)を変形すると、電圧VL、電圧VHはそれぞれ下記の式(3b)、式(3c)となる。
d=VL/VH−(Td/Tc) ・・・(4a)
VL=VH×d+VH×(Td/Tc) ・・・(4c)
VH=VL/{d+(Td/Tc)} ・・・(4d)
このように、デッドタイムTdがある場合、実際の電圧VL、電圧VHは、上記(3b)、(3c)によって推定される値からデッドタイムTdの影響分だけずれてしまう。
そこで、本実施の形態においては、電圧VHを検出する電圧センサを設ける代わりに、電圧VHをデッドタイムの影響を考慮して精度よく推定する。そして、推定した電圧VHを用いてコンバータ10を制御する。
図6は、制御装置30の、コンバータ10の制御に関する部分の機能ブロック図である。図6を参照して、制御装置30は、電圧指令生成部102と、減算部104,108と、電圧制御演算部106と、電流制御演算部110と、駆動信号生成部112と、キャリア生成部114と、変化率演算部130と、推定部140とを含む。
電圧指令生成部102は、コンバータ10の出力電圧である電圧VHの目標値を示す電圧指令値VRを生成する。たとえば、電圧指令生成部102は、交流モータM1のトルク指令値TR1およびモータ回転数MRN1から算出される交流モータM1のパワーに基づいて電圧指令値VRを生成する。
変化率演算部130は、電流センサ52の出力からスイッチング素子Q1のオン時(以下、「Q1オン時」という)の電流ILの変化率ΔILq1を取得する。具体的な取得手法としては、Q1オン時に電流ILを2点以上サンプリングした結果で変化率ΔILq1を算出するようにしてもよい。また、電流センサ52に微分回路を追加し、その微分回路の出力を変化率ΔILq1としてもよい。なお、通常、このような微分回路を追加する場合のコストは、電圧VHを検出する電圧センサを追加する場合のコスト以下である。
推定部140は、電圧センサ54の出力からQ1オン時の電圧VLの検出値VL1を取得(サンプリング)する。そして、推定部140は、Q1オン時の変化率ΔILq1を上述した式(1b)の「dIL/dt」に代入し、Q1オン時の検出値VL1を上述した式(1b)の「VL」に代入することによって、電圧VHの推定値を算出する。すなわち、下記の式(5)によって電圧VHの推定値を算出する。
電圧VHの推定値=VL1−L×ΔILq1 ・・・(5)
なお、インダクタンス値Lの取得方法としては、たとえば既知として予めメモリに記憶された固定値を読み出すようにしてもよいし、メモリから読み出した固定値を電流ILをパラメータとして補正するようにしてもよい。
減算部104は、推定部140から受けた電圧VHの推定値を電圧指令値VRから減算し、その演算結果を電圧制御演算部106へ出力する。
電圧制御演算部106は、電圧VLの検出値と電圧指令値VRから電圧VHの推定値を減算した値とを用いて、電圧VHを電圧指令値VRに一致させるための制御演算(たとえば比例積分制御)を実行する。そして、電圧制御演算部106は、算出された制御量を電流指令値IRとして出力する。
減算部108は、電圧制御演算部106から出力される電流指令値IRから電流ILの検出値を減算し、その演算結果を電流制御演算部110へ出力する。
電流制御演算部110は、電流指令値IRから電流ILの検出値を減算した値を減算部108から受け、電流ILを電流指令値IRに一致させるための制御演算(たとえば比例積分制御)を実行する。なお、電流制御演算部110の演算周期は、電圧制御演算部106の演算周期よりも短く設定される。そして、電流制御演算部110は、算出された制御量をデューティ指令値dとして駆動信号生成部112へ出力する。
キャリア生成部114は、後述の駆動信号生成部112においてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するための、三角波から成るキャリア信号を生成し、その生成したキャリア信号を駆動信号生成部112へ出力する。
駆動信号生成部112は、電流制御演算部110から受けるデューティ指令値dを、キャリア生成部103から受けるキャリア信号CRと大小比較し、その比較結果に応じてゲート信号Sq1,Sq2を生成する。たとえば、駆動信号生成部112は、キャリア信号CRがデューティ指令値dよりも小さい場合にゲート信号Sq1をオン(かつゲート信号Sq2をオフ)とし、そうでない場合にゲート信号Sq2をオン(かつゲート信号Sq1をオフ)とする。
さらに、駆動信号生成部112は、生成したゲート信号Sq1,Sq2に対して上述した手法によってデッドタイムTdを設定し、デッドタイム設定後のゲート信号Sq1,Sq2をスイッチング素子Q1,Q2に出力する。
この制御装置30においては、電圧VHを電圧指令値VRに一致させるための制御演算が電圧制御演算部106により実行される(電圧制御)。そして、電圧制御演算部106の制御出力を電流ILの電流指令値IRとして、電流ILを電流指令値IRに一致させるための制御演算が電流制御演算部110により実行される(電流制御)。これにより、電圧指令値VRに対する電圧VHの偏差が発生すると、その偏差をなくすように電流指令値IRが修正され、電流ILが電流指令値IRに一致するように電流制御が実行されるので、リアクトル電流(電流IL)がデッドタイム時に値0で停滞する現象の発生を抑制できる。その結果、電圧VHの変動が抑制される。
なお、減算部104、電圧制御演算部106、減算部108および電流制御演算部110は、電圧VHを電圧指令値VRに一致させるためのメインループ118を形成し、減算部108および電流制御演算部110は、電流ILを電流指令値IRに一致させるためのマイナーループ120を形成する。
図7は、上述した電圧VHを推定する機能(変化率演算部130および推定部140の機能)を実現するための制御装置30の処理手順を示すフローチャートである。以下に示すフローチャートの各ステップ(以下、ステップを「S」と略す)は、基本的には制御装置30によるソフトウェア処理によって実現されるが、制御装置30に設けられた電子回路等によるハードウェア処理によって実現されてもよい。
S10にて、制御装置30は、Q1オン時の電流ILの変化率ΔILq1を、上述した演算によって取得する。
S11にて、制御装置30は、Q1オン時の電圧VLの検出値VL1を取得する。S12にて、制御装置30は、インダクタンス値Lを取得する。
S13にて、制御装置30は、Q1オン時の電流IL、Q1オン時の電圧VL、インダクタンス値Lを上述の式(5)に代入して、電圧VHの推定値を算出する。
以上のように、本実施の形態においては、電圧VL、電流ILの検出値に基づいて電圧VHをデッドタイムの影響を考慮して精度よく推定することができる。さらに、電圧VHを検出する電圧センサを設ける必要がないためコスト低減が可能である。
また、たとえば電圧VHを検出する電圧センサを設ける場合であっても、その電圧センサが故障した場合などに、本実施の形態に示した手法で精度よく推定した電圧VHでコンバータを制御することが可能となる。
[実施の形態1の変形例]
上述の実施の形態1では、電圧VL、電流ILの検出値に基づいて電圧VHを推定した。これに対し、本変形例では、電圧VLに代えて電圧VHを検出し、電圧VH、電流ILの検出値に基づいて電圧VLを推定する。
図8は、本変形例に従うモータ駆動装置100aの回路図である。モータ駆動装置100aは、前述の第1の実施の形態に係るモータ駆動装置100と比較すると、電圧VLを検出する電圧センサ54に代えて電圧VHを検出する電圧センサ56を備えている点、制御装置30に代えて制御装置30aを備える点が異なる。その他の構造は前述の第1の実施の形態と同じであるためここでの詳細な説明は繰返さない。
図9は、本変形例に従う制御装置30aの、コンバータ10の制御に関する部分の機能ブロック図である。制御装置30aは、前述の第1の実施の形態に係る制御装置30と比較すると、変化率演算部130および推定部140に代えて変化率演算部150および推定部160を備える点、電圧センサ56による電圧VHの検出値および推定部160による電圧VLの推定値を用いてコンバータ10を制御する点が異なる。その他の機能は前述の第1の実施の形態と同じであるためここでの詳細な説明は繰返さない。
変化率演算部150は、スイッチング素子Q2のオン時(以下、「Q2オン時」ともいう)の電流ILの変化率ΔILq2を取得する。具体的な取得方法は、上述の実施の形態1と同様の手法を用いればよい。
推定部160は、スイッチング素子Q2のオン時に、変化率演算部150から受けた変化率ΔILq2を上述した式(2b)の「dIL/dt」に代入することによって、電圧VLの推定値を算出する。すなわち、下記の式(6)によって電圧VHの推定値を算出する。
電圧VLの推定値=L×ΔILq2 ・・・(6)
なお、インダクタンス値Lは、上述の実施の形態1と同様、既知の固定値として予め記憶された値を読み出してもよいし、電流ILをパラメータとして算出するようにしてもよい。
推定部160は、電圧VLの推定値を電圧制御演算部106に出力する。電圧制御演算部106は、電圧VLの推定値と、電圧指令値VRから電圧VHの検出値を減算した値とを用いて、電流指令値IRを算出する。
図10は、上述した電圧VLを推定する機能(変化率演算部150および推定部160の機能)を実現するための制御装置30aの処理手順を示すフローチャートである。
S20にて、制御装置30aは、Q2オン時の電流ILの変化率ΔILq2を、上述した演算によって取得する。S21にて、制御装置30aは、インダクタンス値Lを取得する。
S22にて、制御装置30は、Q2オン時の電流ILの変化率ΔILq2およびインダクタンス値Lを上述の式(6)に代入して、電圧VLの推定値を算出する。
このようにすると、電圧VH、電流ILの検出値に基づいて電圧VLをデッドタイムの影響を考慮して精度よく推定することができる。さらに、電圧VLを検出する電圧センサを設ける必要がないためコスト低減が可能である。
なお、Q1オン時に、電流センサ52の出力を用いてQ1オン時の変化率ΔILq1を取得するとともに、電圧センサ56の出力を用いてQ1オン時の電圧VHの検出値VH1を取得し、変化率ΔILq1を式(1b)の「dIL/dt」に代入し、検出値VH1を式(1b)の「VH」に代入することによって電圧VLの推定値を算出するようにすることも可能である。
[実施の形態2]
実施の形態1では、上記式(5)に示すように、インダクタンス値Lを用いて電圧VHの推定値を算出していた。すなわち、実施の形態1では、基本的にはインダクタンス値Lが実験等によって既知である場合に可能な推定手法である。しかしながら、実際には、インダクタンス値Lが電流ILに応じて大きく変動する特性を有するリアクトルも存在する。
図11は、リアクトル電流とインダクタンス値との関係を、特性の異なるリアクトルAとリアクトルBとに分けて示した図である。リアクトルAは、図11に示すように、電流ILに対してインダクタンス値がほぼ一定となる特性を有する。しかし、構造などを簡素化したリアクトルBは、電流ILに対してインダクタンス値が大きく変動する特性を有する。
そこで、実施の形態2では、インダクタンス値Lの変動の影響を受けることなく、電圧VHの推定値を算出する。
図12は、実施の形態2に従う制御装置30の処理手順を示すフローチャートである。
S30にて、制御装置30は、Q1オン時の電流ILの変化率ΔILq1を取得する。
S31にて、制御装置30は、Q1オン時の電圧VLの検出値VL1を取得する。
S32にて、制御装置30は、Q2オン時の電流ILの変化率ΔILq2を取得する。
S33にて、制御装置30は、Q2オン時の電圧VLの検出値VL2を取得する。
S34にて、制御装置30は、S30〜S34で取得した値を用いて、電圧VHの推定値を算出する。
具体的には、制御装置30は、変化率ΔILq1、検出値VL1を上記の式(1b)に代入して下記の式(7a)を得るとともに、変化率ΔILq2、検出値VL2を上記の式(2b)に代入して下記の式(7b)を得る。なお、式(7a)、式(7b)はどちらを先に求めてもよい。
VL1−L×ΔILq1−VH=0 ・・・(7a)
VL2−L×ΔILq2=0 ・・・(7b)
そして、制御装置30は、式(7a)、式(7b)の連立方程式を解いてインダクタンス値Lを消去し、電圧VHの推定値を算出する。具体的には、制御装置30は、下記の式(7c)によって電圧VHの推定値を算出する。
電圧VHの推定値=VL1−VL2×(ΔILq1/ΔILq2) ・・・(7c)
なお、推定精度を高めるためには、S30、S31の処理時(Q1オン時)とS32、S33の処理時(Q2オン時)とが可能な限り短い時間である必要がある。
このように、実施の形態2では、インダクタンス値Lを用いることなく、電圧VHの推定値を算出する。そのため、インダクタンス値Lの変動の影響を受けることなく、電圧VHを精度よく推定することができる。
なお、同様の考え方で、実施の形態1の変形例に示す構成(図8参照)の場合には、インダクタンス値Lを用いることなく、電圧VLの推定値を算出することも可能である。この場合の制御装置30の処理手順を図13に示す。
図13に示すように、制御装置30は、Q1オン時の電流ILの変化率ΔILq1を取得し(S40)、Q1オン時の電圧VHの検出値VH1を取得し(S41)、Q2オン時の電流ILの変化率ΔILq2を取得する(S42)。
そして、制御装置30は、S40〜S42の処理で取得した値を用いて、電圧VLの推定値を算出する(S43)。
具体的には、制御装置30は、変化率ΔILq1、検出値VH1を上記の式(1b)に代入して下記の式(8a)を得るとともに、変化率ΔILq2を上記の式(2b)に代入して下記の式(8b)を得る。なお、式(8a)、式(8b)はどちらを先に求めてもよい。
VL−L×ΔILq1−VH1=0 ・・・(8a)
VL−L×ΔILq2=0 ・・・(8b)
短時間であれば電圧VLはほぼ一定とみなせるため、式(8a)、式(8b)の連立方程式を解いてインダクタンス値Lを消去し、電圧VLの推定値を算出する。具体的には、制御装置30は、下記の式(8c)によって電圧VLの推定値を算出する。
電圧VL推定値=VH1×{ΔILq1/(ΔILq2−ΔILq1)}・・(8c)
このように、実施の形態1の変形例に示す構成の場合には、インダクタンス値Lを用いることなく、電圧VLの推定値を算出することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 コンバータ、20 インバータ、30,30a 制御装置、52 電流センサ、54,56 電圧センサ、58 回転角センサ、100,100a モータ駆動装置、102 電圧指令生成部、103,114 キャリア生成部、104,108 減算部、106 電圧制御演算部、110 電流制御演算部、112 駆動信号生成部、118 メインループ、120 マイナーループ、130,150 変化率演算部、140,160 推定部、150 変化率演算部、B 直流電源、C1 フィルタコンデンサ、C2 平滑コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、L1 リアクトル、M1 交流モータ、Q1〜Q8 スイッチング素子。

Claims (13)

  1. 直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの電圧推定装置であって、
    前記コンバータは、前記直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、前記リアクトルの他端と前記電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、前記リアクトルの他端と前記直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含み、
    前記電圧推定装置は、
    前記リアクトルの電流を検出する電流センサと、
    前記直流電源から前記コンバータへ入力される入力電圧を検出する電圧センサと、
    前記コンバータを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第1変化率を取得し、
    前記電圧センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記入力電圧の値を示す第1入力電圧値を取得し、
    前記第1変化率および前記第1入力電圧値を用いて、前記コンバータから前記電気負荷装置へ出力される出力電圧の推定値を算出する、コンバータの電圧推定装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1変化率、前記第1入力電圧値、前記リアクトルのインダクタンス値を用いて、前記出力電圧の推定値を算出する、請求項1に記載のコンバータの電圧推定装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記インダクタンス値、前記出力電圧の関係を予め定めた式に前記第1変化率、前記第1入力電圧値、前記インダクタンス値を代入することによって、前記出力電圧の推定値を算出する、請求項2に記載のコンバータの電圧推定装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第2変化率をさらに取得し、
    前記電圧センサの出力を用いて、前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記入力電圧の値を示す第2入力電圧値をさらに取得し、
    前記第1変化率、前記第1入力電圧値、前記第2変化率、前記第2入力電圧値を用いて、前記出力電圧の推定値を算出する、請求項1に記載のコンバータの電圧推定装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記リアクトルのインダクタンス値、前記出力電圧の関係を予め定めた式に前記第1変化率および前記第1入力電圧値を代入して前記インダクタンス値と前記出力電圧との関係を示す第1式を取得し、
    前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記インダクタンス値の関係を予め定めた式に前記第2変化率および前記第2入力電圧値を代入して前記インダクタンス値と前記出力電圧との関係を示す第2式を取得し、
    前記第1式と前記第2式とから前記インダクタンス値を消去するように演算した結果で、前記出力電圧の推定値を算出する、請求項4に記載のコンバータの電圧推定装置。
  6. 直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの電圧推定装置であって、
    前記コンバータは、前記直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、前記リアクトルの他端と前記電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、前記リアクトルの他端と前記直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含み、
    前記電圧推定装置は、
    前記リアクトルの電流を検出する電流センサと、
    前記コンバータを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第2変化率を取得し、
    前記第2変化率を用いて前記直流電源から前記コンバータへ入力される入力電圧の推定値を算出する、コンバータの電圧推定装置。
  7. 前記制御装置は、前記第2変化率および前記リアクトルのインダクタンス値を用いて、前記入力電圧の推定値を算出する、請求項6に記載のコンバータの電圧推定装置。
  8. 前記制御装置は、前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記リアクトルのインダクタンス値の関係を予め定めた式に前記第2変化率および前記インダクタンス値を代入することによって、前記入力電圧の推定値を算出する、請求項7に記載のコンバータの電圧推定装置。
  9. 前記電圧推定装置は、前記コンバータから前記電気負荷装置への出力電圧を検出する電圧センサをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第1変化率をさらに取得し、
    前記電圧センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記出力電圧の値を示す第1出力電圧値をさらに取得し、
    前記第1変化率、前記第1出力電圧値、前記第2変化率を用いて、前記入力電圧を推定する、請求項6に記載のコンバータの電圧推定装置。
  10. 前記制御装置は、
    前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記リアクトルのインダクタンス値、前記出力電圧の関係を予め定めた式に前記第1変化率および前記第1出力電圧値を代入して前記インダクタンス値と前記入力電圧との関係を示す第1式を取得し、
    前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率、前記入力電圧、前記リアクトルのインダクタンス値の関係を予め定めた式に前記第2変化率を代入して前記インダクタンス値と前記入力電圧との関係を示す第2式を取得し、
    前記第1式と前記第2式とから前記インダクタンス値を消去するように演算した結果で、前記入力電圧の推定値を算出する、請求項9に記載のコンバータの電圧推定装置。
  11. 前記制御装置は、前記第1および第2のスイッチング素子の動作を制御するための制御信号に、前記第1および第2のスイッチング素子が同時に導通状態になるのを防止するためのデッドタイムを設ける、請求項1に記載のコンバータの電圧推定装置。
  12. 直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの制御装置が行なう電圧推定方法であって、
    前記コンバータは、前記直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、前記リアクトルの他端と前記電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、前記リアクトルの他端と前記直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含み、
    前記制御装置には、前記リアクトルの電流を検出する電流センサと、前記直流電源から前記コンバータへ入力される入力電圧を検出する電圧センサとが接続され、
    前記電圧推定方法は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第1変化率を取得するステップと、
    前記電圧センサの出力を用いて、前記第1スイッチング素子がオン状態である時の前記入力電圧の値を示す第1入力電圧値を取得するステップと、
    前記第1変化率および前記第1入力電圧値を用いて、前記コンバータから前記電気負荷装置へ出力される出力電圧の推定値を算出するステップとを含む、コンバータの電圧推定方法。
  13. 直流電源と電気負荷装置との間で電圧変換を行なうコンバータの制御装置が行なう電圧推定方法であって、
    前記コンバータは、前記直流電源の正極に一端が結合されるリアクトルと、前記リアクトルの他端と前記電気負荷装置との間に設けられる第1スイッチング素子と、前記リアクトルの他端と前記直流電源の負極との間に設けられる第2スイッチング素子とを含み、
    前記制御装置には、前記リアクトルの電流を検出する電流センサが接続され、
    前記電圧推定方法は、
    前記電流センサの出力を用いて、前記第2スイッチング素子がオン状態である時の前記電流の変化率を示す第2変化率を取得するステップと、
    前記第2変化率を用いて前記直流電源から前記コンバータへ入力される入力電圧の推定値を算出するステップとを含む、コンバータの電圧推定方法。
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