JP7212933B2 - 仮設標示用塗料、及び、これを用いた仮設標示の形成方法、ならびに、仮設標示の抹消方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、道路の路面等に仮設的に塗装する水性の仮設標示用塗料、及び、これを用いた仮設標示の形成方法、ならびに、仮設標示の抹消方法に関する。
従来、道路交通に関する規則、警戒、規制、案内、指示等の情報を適切に車両の運転手や歩行者に与えるために、各種の区画線、道路標示、カラーリングが、塗料を用いて路面に施されている(以下、このような塗料を「路面標示用塗料」という。)。
道路に新たなアスファルト舗装が舗設された直後や既設のアスファルト舗装の補修のため部分的または全面的にアスファルト舗装が舗設された直後には、正式な路面標示が施工されない場合がある。これは、舗装工事が数日間にまたがる場合は、舗装工事が完了した時点で正式な路面標示が施工されるためである。
アスファルト舗装の完了後、正式な路面標示が施工されるまでの間、路面上に道路標示が存在しない期間が発生すると、車両の通行区分が明確化されない等の理由により、車や人の交通の流れの円滑性を妨げ、交通事故などのリスクが高まる。そのため、アスファルト舗設直後から、正式な路面標示が施工されるまでの間に、仮に路面標示を施工する仮設用マーキング材が設置されている。
正式な路面標示用塗料は、1.5mm程度の高膜厚の塗膜が得られるJIS K5665 3種材のような加熱溶融タイプが多く採用されている。これに対して、仮設用マーキング材は、正式な路面標示が施工されるまでの短期間の耐久性が得られれば十分であることから、路面標示用塗料としては、膜厚0.2mm~0.4mm程度の薄膜の塗膜が得られるJIS K 5665 1種材等が施工されている。また、路面標示用塗料の他には、比較的に撤去し易いことから、テープタイプの仮設用マーキング材が路面に貼付されている。
仮設用マーキング材は、例えば、道路舗装工事の工程上、本来の車線と異なる車線に車両を通行させる目的で、仮の車線を標示するための車線境界線(白線等)を標示するために使用される。この仮車線用の境界線は、工事中には車両運転者から視認できなければならないが、工事完了後は本来の車線境界線と混同するのを防ぐため、車両運転者が視認できないようにしなければならない。
このため、仮設用マーキング材として路面標示用塗料を用いて路面標示を形成した場合には、工事完了後に路面を工事前の状態、すなわち仮設マーキング材を設置する前の状態に戻すべく、(1)路面と同じ色(黒色乃至灰色)の塗料を仮設マーキング材の上から塗布するか、または、(2)仮設マーキング材をライン抹消機等で削り取り、車両運転者から視認できないようにすることが一般的に行われている。
上記(1)の場合、作業自体は比較的容易であるが、塗料を塗布した痕が残るため、美観上好ましくない。また、その後の道路の供用中に塗料が摩耗し仮設マーキング材が露出する可能性があり、ときに本来の路面標示が見難くなることもある。一方、上記(2)の場合、除去作業が非常に困難で多大な労力がかかるばかりか、折角舗装した路面を損傷してしまう恐れもある。
一方、テープタイプの仮設用マーキング材を用いて仮設の路面標示を設置した場合は、正式な路面標示を設置するに際して剥離する必要がある。仮設の路面標示が施された道路の供用中に、テープ上を車両が通行し転圧されるため、路面との接着性が向上してしまい、容易にはテープの除去ができない場合や剥離作業中にテープが切れる場合があり、除去作業に大きな労力と時間を要してしまう。また、剥離後の路面にテープののり跡が残る場合もある。
特許文献1には、仮設用マーキング材を設置すべき路面上の部位にワックス皮膜を形成し、ワックス皮膜上に仮設標示用塗料を塗布するか、または、テープタイプの仮設用マーキング材の貼り付けを行うことで、仮設の路面標示を形成する技術が開示されている。そして、仮設用マーキング材の撤去時には、高温流体の吹き付けまたは摩擦等により、塗料やテープをワックス皮膜とともに路面から剥離する仮設標示施工方法を提案している。
しかし、特許文献1に開示された方法では、施工時には作業工程数が多く煩雑であり、撤去時には高温流体の用意が必要であり、さらに、除去後のワックス皮膜をバキューム等で吸い取って回収する必要があるなど、作業における負担が大きいといった問題点がある。
なお、施工が簡単で容易に抹消可能であるとともに、抹消後の痕跡が目視され難い仮設標示が有用なのは、路面標示のみならず、構造物の壁面等各種被塗装面においてもその有用性が想定される。
特開2007-278036号公報
したがって、本発明は、施工が簡単で容易に抹消可能であるとともに、抹消後の痕跡が目視され難い、仮設標示用塗料、及び、これを用いた仮設標示の形成方法、ならびに、仮設標示の抹消方法を提供することを目的とする。
上記目的は、以下の本発明によって解決される。即ち、本発明の仮設標示用塗料は、塗膜形成成分として、少なくとも、軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションである第1の樹脂エマルションを固形分比で25質量%以上含むことを特徴とする。
本発明において、前記第1の樹脂エマルションとしては、ロジン変性樹脂エマルション、石油樹脂エマルション、クマロン・インデン樹脂エマルション及びテルペン変性フェノール樹脂エマルションからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂エマルションとすることができる。
本発明においては、塗膜形成成分として、最低造膜温度が50℃以下の樹脂のエマルションである第2の樹脂エマルションを含むことが好ましい。
この場合の第2の樹脂エマルションとしては、アクリル樹脂エマルション、アルキド樹脂エマルション及び酢酸ビニル系樹脂エマルションからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂エマルションとすることができる。
本発明の仮設標示の形成方法は、上記本発明の仮設標示用塗料を用い、これを、含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点未満の温度で被塗装面に塗布することを特徴とする。
本発明の仮設標示の抹消方法は、以下の2通りがある。即ち、一方の方法は、上記本発明の仮設標示の形成方法によって形成された仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上の温度の熱を与えることで、前記仮設標示を抹消することを特徴とするものである。
また、もう一方の方法は、上記本発明の仮設標示の形成方法によって形成された仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶解し得る有機溶剤を散布することで、前記仮設標示を抹消することを特徴とするものである。
本発明によれば、施工が簡単で容易に抹消可能であるとともに、抹消後の痕跡が目視され難い、仮設標示用塗料、及び、これを用いた仮設標示の形成方法、ならびに、仮設標示の抹消方法を提供することができる。
以下、まず、本発明の仮設標示用塗料について詳細に説明し、その後、本発明の仮設標示の形成方法、ならびに、本発明の仮設標示の抹消方法について説明する。
本発明の仮設標示用塗料は、特に好適な用途として、路面を走行する車両運転者、路面を通行する歩行者、路面で作業を行う作業者、その他路面を利用する人々に、道路交通に関する規則、警戒、規制、案内、指示等の情報を路面に標示するために仮設的に設ける用途を挙げることができる。
本発明の仮設標示用塗料は、例えば、道路工事中に、本来の車線とは異なる仮の車線を標示するための車線境界線(白線等)をマーキングするために使用される。本発明の仮設標示用塗料により形成された仮車線標示用の境界線(路面標示)は、工事完了後は車両運転者から視認できないよう抹消することが求められるが、後述する通りその作業が容易であり、当該作業に要する労力を減らし、仮設用マーキング材の抹消に伴う路面損傷のおそれを無くすことができる。
本発明の仮設標示用塗料によれば、上記のような車線境界線を描くほか、ドライバーや通行人に案内標示を視認させるために、文字及び/または記号を路面に描くために使用することもできる。その文字及び/または記号を含む案内情報の使用後に、バーナーなどの火炎を用いて加熱し、塗膜の色を消失させることにより、車両運転者から視認できない様にすることが可能となる。また、バーナーなどの火炎の他に有機溶剤を散布することでも塗膜の色を消失することが可能である。
この場合において「路面」とは、車両通行のための道路舗装面、飛行機の滑走路、工場内の通行路、自転車道、舗道等の舗装面、及び、屋内外の駐車場等の各種舗装面等を意味し、建造物の床面や屋上等作業スペースや生活空間となり得る床面についても概念に含まれる。
また、本実施形態において「舗装」とは、アスファルト舗装、コンクリート舗装および敷石舗装等を意味する。さらに、本実施形態において「路面標示」とは、特に限定されるものではないが、路面に各種の情報の標示を目的として塗装により形成されるマーク等を意味し、たとえば、区画線、横断歩道、はみだし禁止等を線、文字、記号及び模様等で表した交通標示やその他の情報の標示を含み、さらには、路面をカラーリングする等、視覚により注意喚起する標示や意匠性を付与する標示等を挙げることができる。
[仮設標示用塗料]
本発明の仮設標示用塗料は、塗膜形成成分として、少なくとも軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションである第1の樹脂エマルションが含有され、必要に応じて、第2の樹脂エマルションが含有される。さらに、本発明の仮設標示用塗料は、必要に応じて、その他の成分が含有される。
以下、本発明の仮設標示用塗料を成分ごとに分けて、詳細に説明する。
(第1の樹脂エマルション)
本発明において、第1の樹脂エマルションは、塗膜形成成分として配合されるものであり、軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションである。
なお、本発明において、「軟化点」とは、JIS K 5902(ロジン)5.3による方法で測定した値である。
軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションは、常温で塗布すると、樹脂の造膜が不完全であるため、水分が蒸発した状態では粒子の状態で存在する。この粒子状態の樹脂は光を拡散させるため、外観上白く見える。即ち、通常、塗膜として供される状態にない樹脂粒子の塊が膜状となって、しかも白色を呈した状態となり、仮設用途として実用に供し得る塗膜の標示(仮設標示)が形成される。
そして、所定の期間が終わり、仮設標示を消そうとするときには、塗膜に有機溶剤を散布するか、あるいは、バーナーの火炎等で加熱することで第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上の温度の熱を塗膜に与え、粒子状の樹脂を溶解ないしは溶融させて、塗膜を造膜させる。すると、透明な塗膜を形成する。透明になることで仮設標示が目視できない状態となり、あたかも塗膜が抹消されたように見える。
即ち、本発明の仮設標示用塗料は、造膜が不完全で通常塗膜として利用する状態ではない、樹脂が粒子状となった状態を仮設標示の塗膜として供用するものである。また、仮設標示を抹消する際には、仮設標示を構成する塗膜を除去することを求めず、当該塗膜を造膜させて透明化させることで、実質的に目視できない状態とするものである。したがって、本発明の仮設標示用塗料は、従来仮設に供されている路面標示用塗料とは、思想も構造も構成も取り扱いも、全て異なる、全く新しい技術である。
なお、本発明において、仮設標示の「抹消」とは、仮設標示を構成する塗膜を完全に抹消することを意味するのではなく、塗膜が残っていてもそれを透明化させることなどにより、車両運転手や通行人、その他仮設標示を目視する人々にとって、実質的に当該仮設標示が目視できない状態になるようにすることを意味する。
第1の樹脂エマルションとしては、軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションであれば特に限定されるものではない。軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションとしては、例えば、ロジン変性樹脂エマルション、石油樹脂エマルション、クマロン・インデン樹脂エマルション、テルペン変性フェノール樹脂エマルション等を挙げることができる。
第1の樹脂エマルションの樹脂として使用可能なロジン変性樹脂としては、ロジン、多価アルコール、アルキルフェノ-ル、ホルムアルデヒドの縮合物であるロジン変性フェノール樹脂やガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等のロジン類と各種アルコールを脱水縮合して得られるロジンエステル、ロジン樹脂の共役二重結合にマレイン酸やフマル酸をディールスアルダー付加させたロジン変性マレイン酸樹脂やロジン変性フマル酸樹脂などを挙げることができる。
石油樹脂とは、石油ナフサを熱分解して得られるC5留分やC9留分を酸性触媒により重合したものである。第1の樹脂エマルションとして使用可能な石油樹脂エマルジョンは、石油樹脂を水性媒体中に乳化したものである。乳化の方法としては、特に限定されるものではないが、水性媒体中乳化剤の存在下で変性石油樹脂の有機溶剤溶液を乳化した後、有機溶剤を留去する方法や、変性石油樹脂の有機溶剤溶液に攪拌しながら水性媒体を添加して転相乳化した後、有機溶剤を留去する方法が挙げられる。
第1の樹脂エマルションの樹脂として使用可能なクマロン・インデン樹脂とは、石炭乾留時に生成するコークス炉ガスに含まれる粗軽油から分離される重質軽油等を原料とした樹脂で、クマロン、インデン、スチレンを主成分とする共重合樹脂である。クマロン・インデン樹脂エマルションは、クマロン・インデン樹脂を炭化水素系溶剤に溶解し、これに乳化剤存在下で水を混合し、乳化して製造する方法や、固形のクマロン・インデン樹脂を水媒体中で機械的手段により粉砕及び撹拌することによって製造する方法が提案されており、いずれも本発明における第1の樹脂エマルションとして使用可能である。
第1の樹脂エマルションの樹脂として使用可能なテルペン変性フェノール樹脂とは、モノテルペン系化合物、ジテルペン系化合物等のテルペン系炭化水素、フェノール類及びアルデヒド類を酸触媒等で反応させて得られる。テルペン変性フェノール樹脂エマルションは、テルペン変性フェノール樹脂と乳化剤存在下で水と混合し湿式粉砕機で撹拌粉砕して製造する方法が提案されている。
軟化点が60℃以上の樹脂からなる第1の樹脂エマルションとしては、仮設標示を抹消する際の有機溶剤に対する溶解性や加熱時の溶融性の観点から、なかでもロジン変性樹脂エマルションが特に好ましい。
第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点としては、60℃以上であることが求められるが、80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点が十分に高ければ、仮設標示として常温において造膜せず良好な粒子状となって視認性が良好になる他、例えば、真夏の炎天下においても仮設用の路面標示としての塗膜の耐久性がより向上する。
本発明において、第1の樹脂エマルションの含有量としては、塗膜形成成分中の固形分比で、25質量%以上であり、30質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらに好ましく、65質量%以上であることが特に好ましい。第1の樹脂エマルションの含有量が少な過ぎると、仮設標示としての白色の発色が不十分になる場合がある。
なお、本発明において、「塗膜形成成分」とは、仮設標示用塗料を被塗装面に塗布し、乾燥硬化させた後に仮設標示を構成する塗膜となる固形分のことを指し、第1の樹脂エマルションの他、以下に説明する第2の樹脂エマルションは勿論、その他の樹脂や、後述する各種顔料等の固形分を全て含む概念である。
(第2の樹脂エマルション)
本発明において、塗膜形成成分としては、以上説明した第1の樹脂エマルションが含まれてさえいればよく、第1の樹脂エマルションだけで構成されていてもよいが、最低造膜温度が50℃以下の樹脂のエマルションである第2の樹脂エマルションを併用することが好ましい。軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションである第1の樹脂エマルション単独では、塗布した際に粉状となり樹脂の造膜が不完全で、塗膜の耐久性があまり高くは無いが、第2の樹脂エマルションを併用することで、耐久性をより高めることができる。
最低造膜温度(Minimum film forming temperature=MFT)は、樹脂エマルションの水分が蒸発して乾燥するとき、き裂のない均一被膜が生成する最低温度のことである。すなわち、MFT以上の温度で塗布した場合は、き裂のない健全な塗膜が形成されるが、MFT未満の温度で塗布した場合は、塗膜が形成されない、乃至は、き裂が発生し不完全な塗膜となり易い。
本実施形態におけるMFTは、JIS K 6828-2(合成樹脂エマルジョン-第2部:白化温度及び最低造膜温度の求め方)に記載された方法によって測定することができる。
第1の樹脂エマルションにおける樹脂の「軟化点」と第2の樹脂エマルションにおける樹脂の「MFT」との間に、測定値が明確に相関する関係を有するわけではないが、第1の樹脂エマルションの条件を満たしつつ第2の樹脂エマルションの条件をも満たす樹脂は存在せず、両者が異なる樹脂エマルションであることは必然である。
第2の樹脂エマルションにおける樹脂のMFTとしては、50℃以下であればよいが、好ましくは40℃以下であり、より好ましくは30℃以下である。なお、使用する樹脂エマルションにおける樹脂自体のMFTが50℃以上であっても、造膜助剤や水溶性溶剤を樹脂エマルションに添加して、MFTが50℃以下になるように調整してもよく、この場合には、調整後の樹脂エマルションが本発明に云う「第2の樹脂エマルション」に相当するものと解する。
第2の樹脂エマルションの種類としては、それ自身では透明な塗膜が形成される材料であれば特に限定されないが、具体的には例えば、アクリル樹脂エマルション、アルキド樹脂エマルション、酢酸ビニル系樹脂エマルションなどを好適なものとして挙げることができる。
第2の樹脂エマルションの樹脂として使用可能なアクリル樹脂としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルへキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル化合物の重合体または共重合体及びこれらとスチレン、酢酸ビニル等のエチレン性不飽和基を有する化合物を重合または共重合してなる樹脂を挙げることができる。また、アクリル樹脂は、カルボキシル基、エポキシ基、カルボニル基、アミノ基、炭素-炭素二重結合等の反応性官能基を分子内に導入した重合体であってもよい。アクリル樹脂エマルションは乳化重合または強制乳化により製造される。
アルキド樹脂は、あまに油、桐油、大豆油などの乾性油またはそれらを構成している不飽和脂肪酸と無水フタル酸などの多塩基酸及びグリセリンなどの多価アルコールと反応させた樹脂である。アルキド樹脂の代表的な例は、主原料として無水フタル酸とグリセリンを使用したグリプタル樹脂であり、本発明においても第2の樹脂エマルションとして好適に使用することができる。アルキド樹脂エマルションは、一般的には強制乳化により製造される。
酢酸ビニル系樹脂エマルションは、保護コロイドの存在下で酢酸ビニル、またはエチレンと酢酸ビニル、または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと酢酸ビニルを乳化重合して得られるものであり、本発明においても第2の樹脂エマルションとして好適に使用することができる。
本発明において、第2の樹脂エマルションの含有量の下限値としては、少しでも含まれれば含ませたなりの耐久性向上効果が期待でき、下限値に制限は無いが、十分な耐久性向上効果を企図する上では、塗膜形成成分中の固形分比で、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。一方、第2の樹脂エマルションの含有量の上限値には制限はなく、第1の樹脂エマルションの含有量が十分に確保されていれば構わない。
(その他の成分)
本発明の仮設標示用塗料には、以上説明した第1の樹脂エマルションや第2の樹脂エマルションの他、必要に応じてその他の成分が含まれていても構わない。配合可能なその他の成分としては、顔料、染料、各種添加剤を挙げることができる。
本発明の仮設標示用塗料において、顔料や染料は、適宜配合可能であるが、着色力のあるもの、即ち、着色剤は実質的に含まないことが好ましい。着色剤を実質的に含まないことで、仮設標示を構成する発色は第1の樹脂エマルション由来の樹脂粒子のみが担い、仮設標示を抹消する際に、着色剤による痕残りの懸念がなくなる。
なお、ここで云う「実質的に含まない」とは、着色剤を全く含まない状態のみならず、仮設標示を抹消するために塗膜を透明化させた際に、被塗装面上で視認されるほどまでは発色しない程度の含有量を含む概念である。例えば、他の塗料との区別のため、あるいは、塗料としての取引時における意匠的な理由により、塗料の状態では発色し、仮設標示の形成後あるいはその抹消後には視認できなくなる程度の量の着色剤を含ませておくことが考えられ、その場合には当然に、「実質的に含まない」ものと解される。
ただし、仮設標示を抹消する際に、有機溶剤との接触や加熱により、色が消失するような着色剤であれば使用可能である。例えば、示温染料などは使用可能である。
一方、体質顔料は、樹脂と屈折率が近く隠ぺい力が小さいため、透明性を損なわない範囲で使用可能である。本発明の仮設標示用塗料において配合可能な体質顔料としては、炭酸カルシウム、タルク、沈降性硫酸バリウム等が挙げられる。
また、仮設標示を路面に設けた場合に、車両運転者の夜間視認性を得るためにガラスビーズなどの再帰反射材を混入または塗装時に散布することも可能である。さらに、例えば、路面に設けた仮設標示を抹消した後において、抹消後に残存する透明樹脂によるライン跡が、対向車の乗員から目立たないようにするべく、アモルファスシリカ等の艶消し材を添加することもできる。
また、本発明の仮設標示用塗料には、塗装作業性、着色、塗料物性および塗膜物性等を向上させる目的で、各種添加剤を適宜選択し、それぞれ単独、あるいは2種類以上を組み合わせて添加することができる。本発明の仮設標示用塗料に添加可能な添加剤としては、造膜助剤、沈殿防止剤、チクソトロピック付与剤、流動調整剤、汚染防止剤、乾燥向上剤、凍結防止剤、消泡剤等が挙げられる。これらの添加剤は、材料に流動性を付与し作業性の向上を図る等の目的で添加されるものである。
添加剤の含有量としては、上記目的を達成する範囲で添加するものであり、特に限定されるものではなく、本発明による機能に影響を与えない程度の範囲で添加することが好ましい。
本発明の仮設標示用塗料は、以上説明した配合成分を混合し、撹拌機を用いて、あるいは、撹拌機を用いず、攪拌棒を用いて手で攪拌することにより、配合成分が均一になるように混合して製造することができる。
[仮設標示の形成方法]
本発明の仮設標示の形成方法は、以上説明した本発明の仮設標示用塗料を用い、これを、含まれる第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点未満の温度で被塗装面に塗布することを特徴とする。
具体的な塗布方法に制限はなく、従来公知の方法によることができる。
即ち、以上説明した本発明の仮設標示用塗料を、従来公知の施工機を用いて常温で(冬場の路面への塗布等、低温環境での作業の場合には、含まれる第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点未満の範囲で適宜加温して)、そのまま塗布すればよい。塗装方法としては、ローラー塗装、はけ塗り、エアレススプレー、エアースプレーなどが可能であるが、目的とする塗膜が形成可能であれば、塗装方法に制限はない。
形成する塗膜の厚みとしては、仮設としての機能を確保できれば十分であり、また、抹消の際の手間や労力を抑える意味で、通常の路面標示等の際の膜厚よりも薄膜することが好ましい。具体的には、0.01mm~1mm程度の範囲の厚みとなるように塗布することが好ましい。
また、耐久性を高める目的や各種カラーの塗装を行うことを目的に、本発明の仮設標示用塗料により形成された塗膜の上に、本発明の仮設標示用塗料やその他の塗料を重ね塗りすることも可能である。
[仮設標示の抹消方法]
本発明の仮設標示の抹消方法は、以上説明した本発明の仮設標示の形成方法によって形成された仮設標示を抹消する方法であり、加熱による方法と、有機溶剤を用いる方法の2通りがある。
(加熱による方法)
本発明の仮設標示の加熱による抹消方法は、仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上の温度の熱を与えることで、前記仮設標示を抹消することを特徴とする。
仮設標示は、第1の樹脂エマルションの樹脂の造膜が不十分であり、水が蒸発した状態では粒子の状態で存在し、当該粒子が光を拡散するため外観上白く見えるが、仮設標示を抹消する際に、第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上の温度の熱を与えることで造膜が進む。そのため、塗膜が透明になり、人々の目に視認されづらくなり、抹消された状態となる。
加熱する温度としては、第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上であれば構わないが、作業時間を短縮化し、かつ、作業を簡素化するためには、軟化点よりも十分に高い温度(具体的には、軟化点とは桁が違う温度、より好ましくは、軟化点より2桁以上高い温度)で加熱することが好ましい。
仮設標示に対して熱を与える方法としては、特に制限はなく、容易に大きな熱を与えることができることから、ガスバーナーや火炎放射器などの火炎を塗膜が焦げない程度で仮設標示に当てる方法や、ジェットヒーターやヒートガンなどを用いて、仮設標示に温風を当てる方法を挙げることができる。
(有機溶剤を用いる方法)
本発明の仮設標示の有機溶剤を用いる抹消方法は、仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶解し得る有機溶剤を散布することを特徴とする。加熱による方法では、第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶融させて、これを再度硬化させることにより、造膜を促進させて透明化させたが、有機溶剤を用いる方法では、有機溶剤によって直接第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶解させて、これを再度硬化させることにより、造膜を促進させて透明化させる。
ここで用いる有機溶剤としては、第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶解し得るものであれば特に限定されるものではないが、例としては、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤を挙げることができる。
以上のように、仮設標示用塗料、乃至、これを用いた仮設標示の形成方法により形成された仮設標示は、バーナーなどの火炎による溶融除去や有機溶剤による溶解除去といった容易な抹消が可能となることで、仮設標示の抹消に伴う被塗装面(例えば、路面)の損傷のおそれが無く、容易かつ短時間で、不要となった仮設標示の撤去が可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが出来る。かかる変形によってもなお本発明の仮設標示用塗料、及び、これを用いた仮設標示の形成方法、ならびに、仮設標示の抹消方法の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
以下、本発明を実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、「部」あるいは「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
[仮設標示用塗料の調製]
(実施例1)
下記表1に示す配合で、実施例1の仮設標示用塗料を調製した。
具体的には、ロジンエマルション300質量部に消泡剤1.0質量部を添加し、ディスパーで5分間撹拌して、実施例1の仮設標示用塗料を調製した。
Figure 0007212933000001
(注1)荒川化学株式会社製:ロジンエマルション(樹脂固形分50.5%、軟化点100℃)
(注2)東レ・ダウコーニング株式会社製:消泡剤
(実施例2)
下記表2に示す配合で、実施例2の仮設標示用塗料を調製した。
具体的には、石油樹脂エマルション300質量部に消泡剤1.0質量部を添加し、ディスパーで5分間撹拌して、実施例2の仮設標示用塗料を調製した。
Figure 0007212933000002
(注3)成瀬化学株式会社製:石油樹脂エマルション(樹脂固形分49%、軟化点70℃)
(実施例3)
下記表3に示す配合で、実施例3の仮設標示用塗料を調製した。
具体的には、ロジンエマルション265質量部に、アルキド樹脂エマルション35質量部を添加し、ディスパーを用いて5分間撹拌した。その後、消泡剤1.0質量部を添加し、実施例3の仮設標示用塗料を調製した。
Figure 0007212933000003
(注4)DIC株式会社製:アルキド樹脂エマルション(樹脂固形分43%、MFT20℃)
(実施例4)
下記表4に示す配合で、実施例4の仮設標示用塗料(基本塗料)を調製した。
具体的には、ロジンエマルション270質量部に、アクリルエマルション30質量部を添加し、ディスパーを用いて5分間撹拌した。その後、消泡剤1.0質量部を添加し、実施例4の仮設標示用塗料を調製した。
Figure 0007212933000004
(注5)ダウケミカル株式会社製:アクリルエマルション(樹脂固形分50%、MFT20℃)
(実施例5)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を240質量部に、アクリルエマルションの配合量を60質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例5の仮設標示用塗料を調製した。
(実施例6)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を210質量部に、アクリルエマルションの配合量を90質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例6の仮設標示用塗料を調製した。
(実施例7)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を180質量部に、アクリルエマルションの配合量を120質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例7の仮設標示用塗料を調製した。
(実施例8)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を150質量部に、アクリルエマルションの配合量を150質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例8の仮設標示用塗料を調製した。
(実施例9)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を120質量部に、アクリルエマルションの配合量を180質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例9の仮設標示用塗料を調製した。
(実施例10)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を90質量部に、アクリルエマルションの配合量を210質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、実施例10の仮設標示用塗料を調製した。
(比較例1)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を60質量部に、アクリルエマルションの配合量を240質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、比較例1の仮設標示用塗料を調製した。
(比較例2)
実施例4において、ロジンエマルションの配合量を30質量部に、アクリルエマルションの配合量を270質量部に、それぞれ変更したことを除き実施例4と同様にして、比較例2の仮設標示用塗料を調製した。
(比較例3)
実施例4において、アクリルエマルションの配合量を300質量部に変更し、ロジンエマルションを加えなかったことを除き実施例4と同様にして、比較例3の仮設標示用塗料を調製した。
[評価試験]
得られた実施例1~10及び比較例1~3の仮設標示用塗料について、各種評価試験を行った。その結果を下記表5にまとめて示す。なお、評価試験方法は、以下に示すとおりである。
〈評価試験方法〉
1.初期外観
密粒アスファルトブロック(300×300×50mm)を基材として用い、その片面に、実施例1~10及び比較例1~3の仮設標示用塗料をそれぞれ、ローラーを用いて180g/mの塗布量で塗布し、24時間後の塗膜状態を確認した。評価基準は、以下の通りである。
○:塗膜の外観が白く見えるもの
△:白いが透けて見えるもの
×:透明に見えるもの
2.拡散反射率
1.初期外観の試験で作製した試験板を用いて、24時間後の拡散反射率を測定した。拡散反射率の試験において、測定装置はJIS Z 8722に規定される装置を用い、白塗料塗膜の三刺激値Y値を測定した。評価基準は、以下の通りである。
○:拡散反射率が50以上であるもの
△:50未満20以上のもの
×:20未満のもの
3.抹消性(塗膜の色の消失性)
(1)加熱による方法
1.初期外観の試験と同様にして作製した試験板に対して、トーチバーナーを用いて塗膜の上部より加熱した。この際、トーチバーナーの火炎(推定外炎温度:1400℃)を試験板に当て、1秒間に3cmの速度で火炎を当てる位置を移動した。その後、2.拡散反射率の試験と同様の方法で拡散反射率を測定した。評価基準は、基材と同程度の拡散反射率が得られたものに○印とし、1.初期外観の試験の時点で透明になり、下地が透けて見えているものに関しては、試験対象外として、-印とした。
(2)有機溶剤を用いる方法
1.初期外観の試験と同様にして作製した試験板に対して、アセトンとトルエンを質量比で3:1の割合で混合した有機溶剤を50g/mの散布量で塗膜上に散布した。散布した有機溶剤が乾燥した後、2.拡散反射率の試験と同様の方法で拡散反射率を測定した。評価基準は、基材と同程度の拡散反射率が得られたものに○印とし、1.初期外観の試験の時点で透明になり、下地が透けて見えているものに関しては、試験対象外として、-印とした。
4.耐久性試験
JIS K 5600-1-4の5.14に規定されているアスファルトブロック(180×180×30mm)の片面に、実施例1~10及び比較例1~3の仮設標示用塗料をそれぞれ、ローラーを用いて100g/mの塗布量で塗布し、2時間乾燥させた。その後、JISK5660-7.13(耐洗浄性)に規定する洗浄試験装置及びブラシを用い、乾燥状態のまま、この試験板の塗膜上にブラシを当てて20往復した。
試験後の塗膜の状態を目視で確認して評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:塗膜に異常がないもの
△:塗膜の残存面積率が70%以上のもの
×:塗膜の残存面積率が70%未満のもの
Figure 0007212933000005
本発明の仮設標示用塗料は、路面以外の被塗装対象、例えば、建造物の内外壁面や屋根等に対しても、仮設用の塗料として利用することができる。その場合に、本発明の仮設標示の形成方法により、被塗装対象に塗装することができ、本発明の仮設標示の抹消方法により、仮設標示を抹消することができる。これらについても、勿論、全て、本願発明の範疇に含まれるものである。

Claims (7)

  1. 塗膜形成成分として、少なくとも、軟化点が60℃以上の樹脂のエマルションである第1の樹脂エマルションを固形分比で25質量%以上含むことを特徴とする仮設標示用塗料。
  2. 前記第1の樹脂エマルションが、ロジン変性樹脂エマルション、石油樹脂エマルション、クマロン・インデン樹脂エマルション及びテルペン変性フェノール樹脂エマルションからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂エマルションであることを特徴とする請求項1に記載の仮設標示用塗料。
  3. 塗膜形成成分として、最低造膜温度が50℃以下の樹脂のエマルションである第2の樹脂エマルションを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の仮設標示用塗料。
  4. 前記第2の樹脂エマルションが、アクリル樹脂エマルション、アルキド樹脂エマルション及び酢酸ビニル系樹脂エマルションからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂エマルションであることを特徴とする請求項3に記載の仮設標示用塗料。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の仮設標示用塗料を用い、これを、含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点未満の温度で被塗装面に塗布することを特徴とする仮設標示の形成方法。
  6. 請求項5に記載の仮設標示の形成方法によって形成された仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂の軟化点以上の温度の熱を与えることで、前記仮設標示を抹消することを特徴とする仮設標示の抹消方法。
  7. 請求項5に記載の仮設標示の形成方法によって形成された仮設標示に対して、用いた前記仮設標示用塗料に含まれる前記第1の樹脂エマルションにおける樹脂を溶解し得る有機溶剤を散布することで、前記仮設標示を抹消することを特徴とする仮設標示の抹消方法。
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