JP7211702B2 - スチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出発泡法によるスチレン系樹脂発泡体及びその製法に関する。
押出発泡により成型したスチレン系樹脂発泡体は、建築用などの断熱材として用いられている。スチレン系樹脂押出発泡体の製造方法としては、スチレン系樹脂および放射低減剤などの各種添加剤を押出機に添加して加熱溶融しゲル化した後、発泡剤を注入して発泡に適した温度までゲルを冷却し、これを低圧域に押出すことにより発泡体を連続的に製造する方法が知られている。また、このようにして製造されたスチレン系樹脂発泡体は、熱伝導率が低いことが知られている。
発泡剤としては、地球環境保護の点から、オゾン層を破壊せず、地球温暖化係数が小さい発泡剤が好ましいため、二酸化炭素、ジメチルエーテル、エタノール、水、ブタン・プロパン等の飽和炭化水素、及び塩化メチル・塩化エチル等の塩化アルキル系の発泡剤が用いられている。しかしながら、エーテル系、アルコール系、飽和炭化水素及び塩化アルキル系の発泡剤は、可燃性のガスである。一方で、保管時の燃焼、建築物に使用後の火災を考慮して、JISではA 9521において発泡体に難燃性能を付与することを求めており、これらの可燃性ガスを発泡剤として多量に用いることは好ましくない。
近年、オゾン破壊係数が0で、地球温暖化係数が低く、燃焼しにくいハイドロフルオロオレフィン及びハイドロクロロフルオロオレフィンが開発された。これらの発泡剤の熱伝導率はブタン等の炭化水素系発泡剤より低く、発泡体からの逸散速度も小さく、難燃または不燃であるため、熱伝導率の低い発泡体を得るためには良好な発泡剤である。
上記のハイドロフルオロオレフィン及びハイドロクロロフルオロオレフィン系の発泡剤を用いて、熱伝導率の低いスチレン系樹脂押出発泡体を得ることが知られている(例えば、特許文献1および2)。しかしながら、特許文献1においては、実施例にあるように、得られた発泡体の熱伝導率は0.022W/mKであり、熱伝導率が充分に低いとは言えない。また、特許文献2の実施例においては、良好なフォームの密度は、40Kg/mを超えており、コストの観点から満足できるものではない。
特開2017-125121号公報 特表2015-522696号公報
したがって本発明の目的は、きわめて高い断熱性能(熱伝導率が0.0215W/mK以下)を有しながら、密度が低く、JIS A 9521に定める燃焼性を満足し、酸素指数も高く、成形性に優れたスチレン系樹脂押出発泡体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、ハイドロフルオロオレフィン及びハイドロクロロフルオロオレフィン系の混合発泡剤を主とし、塩化アルキルと特定の割合で使用することによって、熱伝導率が極めて低く、難燃性に優れ、気泡径のコントロールも容易で、成形性の良好なスチレン系樹脂押出発泡体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第一の態様は、スチレン系樹脂及び(A)ハイドロフルオロオレフィン、(B)ハイドロクロロフルオロオレフィンおよび(C)塩化アルキル、の三種類の発泡剤を含有し、上記(A)と(B)の合計量がスチレン系樹脂1Kgに対して、0.7~1.1モルであり、かつ上記(C)の量がスチレン系樹脂1Kgに対して0.1~0.7モルである発泡性溶融樹脂組成物を押出し発泡させる工程を含む、スチレン系樹脂発泡体の製造方法である。
ハイドロフルオロオレフィンとしては1,3,3,3-テトラフルオロプロペンが、ハイドロクロロフルオロオレフィンとしては1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンが好ましい。また、塩化アルキルとしては塩化エチルが好ましい。
また、本発明の第二の態様は、上記製造方法によって得られた、JIS A1412-2に規定された測定方法において測定した熱伝導率が0.0215W/m・K以下のスチレン系樹脂発泡体である。このスチレン系樹脂発泡体は、密度が40Kg/m以下であることが好ましい。
本発明によれば、熱伝導率が低く、低密度で大断面積を確保でき、成形性に優れたポリスチレン系押出発泡体を、経済的かつ高性能にて製造することができる。
本発明に係るスチレン系樹脂発泡体は、スチレン系樹脂、または任意に各種添加剤を加えたスチレン系樹脂組成物を加熱溶融してゲル化し、このゲルに発泡剤を添加し、押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡体である。
<スチレン系樹脂>
本発明で用いられるスチレン系樹脂は特に限定されるものではなく、例えばスチレン単量体のみから得られるポリスチレンホモポリマー;スチレン単量体と、スチレンと共重合可能な単量体あるいはその誘導体とから得られるランダム、ブロックまたはグラフト共重合体;臭素化ポリスチレン;ならびにゴム強化ポリスチレンなどの変性ポリスチレンなどが挙げられる。
スチレンと共重合可能な単量体としては、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロスチレンジクロロスチレンおよびトリクロロスチレンなどのスチレン誘導体;ビニルトルエン、ビニルキシレンおよびジビニルベンゼンなどのビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、ブタジエンおよびアクリロニトリルなどの不飽和化合物あるいはその誘導体;無水マレイン酸ならびに無水イタコン酸などが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して使用することができる。スチレン系樹脂としては、ポリスチレンホモポリマーが特に好ましい。
スチレン系樹脂の重量平均分子量は10万~30万であり、好ましくは15万~25万であり、より好ましくは18万~22万である。
<発泡剤>
本発明では、発泡剤として(A)ハイドロフルオロオレフィン、(B)ハイドロクロロフルオロオレフィン、および(C)塩化アルキルを使用することが必須である。
ハイドロフルオロオレフィンとしては、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze)が好ましく、ハイドロクロロフルオロオレフィンとしては、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd)が好ましい。1,3,3,3-テトラフルオロプロペンは商品名Solstice 1234zeとして、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンは商品名Solstice 1233zdとして、いずれもハネウェルインターナショナルインコーポレーテッドから入手することができる。ハイドロフルオロオレフィンとハイドロクロロフルオロオレフィンの合計での使用量は、スチレン系樹脂1Kgに対して、0.7~1.1モル、更に好ましくは0.7~0.9モルである。また、ハイドロフルオロオレフィンの使用量は、スチレン系樹脂1Kgに対して0.08~0.5モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.08~0.4モルである。また、ハイドロフルオロオレフィンの使用量(モル)は、ハイロドクロロフルオロオレフィンの使用量(モル)よりも少ないことが好ましい。ハイドロクロロフルオロオレフィンの使用量(モル)は、0.3~0.8モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.4~0.7モルである。
この範囲内とすることで、発泡成形性が良好で、熱伝導率が低く且つ良好な難燃性を有する発泡体を得ることができる。
塩化アルキルは熱伝導率が低く、また核効果が小さいため、上記ハイドロフルオロオレフィンによって非常に小さくなりがちな気泡径を大きくする効果を奏する。また、発泡体が臭素系の難燃剤を含有する場合には、プロセス系内の腐食を防ぐ観点からも水等に比べ塩化アルキルが好ましい。塩化アルキルとしては、塩化メチル、塩化エチル等が挙げられるが、特に塩化エチルが気泡径を大きくする効果及び毒性の観点から好ましい。塩化アルキルの使用量はスチレン系樹脂1Kgに対して、0.1~0.7モル、好ましくは0.3~0.7モル、さらに好ましくは0.4~0.6モルであり、この範囲内とすることでハイドロフルオロオレフィン及びハイドロクロロフルオロオレフィンと併用した場合に低い熱伝導率並びに好ましい気泡径(0.15~0.3mm)及び発泡体断面積を得ることができる。
なお、本発明では発泡剤として、(A)~(C)成分以外の発泡剤を含むことができるが、核効果の高い発泡剤を含むことは好ましくない。核効果の高い発泡剤としては炭素数1~4の低級炭化水素、エーテル類および二酸化炭素が挙げられ、これらの発泡剤が含まれると得られる発泡体の成形性が悪くなるなど、悪影響が出るためである。発泡性溶融樹脂組成物中の、炭素数1~4の低級炭化水素、エーテル類および二酸化炭素の合計含有量は、スチレン系樹脂1Kgに対して、好ましくは0.2モル以下、より好ましくは0.1モル以下、特に好ましくは実質的に0モルである。又は、発泡性溶融樹脂組成物中の、炭素数1~4の低級炭化水素の含有量は、スチレン系樹脂1Kgに対して、好ましくは0.15モル以下、より好ましくは0.1モル以下、特に好ましくは実質的に0モルである。
あるいは、別の実施形態として、発泡剤は(A)~(C)成分のみからなることができる。
本発明では、難燃剤、安定剤、放射低減剤、有色顔料、気泡調整剤などを任意成分として用いることができる。得られる発泡体がJIS A 9521に定める燃焼性を満たすためには、難燃剤を添加することが好ましい。難燃剤としては、臭素化ブタジエン・ビニル芳香族共重合体が好ましい。中でも臭素化ブタジエン・ビニル芳香族共重合体の中でも、高い難燃性が得やすいことから、臭素化ブタジエン・スチレン共重合体が好ましい。臭素化前のスチレン・ブタジエン共重合体は、ジブロック共重合体(例えばスチレン・ブタジエンブロック共重合体)、トリブロック共重合体(例えばスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体)、テトラブロック共重合体(例えばスチレン・ブタジエン・スチレン・ブタジエンブロック共重合体)又はマルチブロック共重合体(例えばスチレン・ブタジエン・スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体)のいずれであってもよい。スチレン・ブタジエン共重合体は、ランダム重合を含む既知のいずれの方法によって調製したものでも良いが、連続するアニオン重合又はカップリング反応によって調製したものが好ましい。これらの中でも臭素化スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体のような臭素化トリブロック共重合体が特に好ましい。本発明における難燃剤の添加量は、ポリスチレン系樹脂100重量部に対して1~6重量部で、好ましくは2~4重量部である。
安定剤としては、例えば酸化マグネシウム、エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフォスファイト、亜リン酸エステル、エポキシ化大豆油等を用いることができる。
放射低減剤としては、グラファイト、カーボンブラック、酸化チタンなどが挙げられる。スチレン系樹脂に添加する放射低減剤の量としては、スチレン系樹脂100重量部に対して0.1~10重量部、好ましくは1~8重量部、さらに好ましくは2~5重量部である。なお、上述の放射低減剤は、加熱溶融されたスチレン系樹脂に添加する前に、予めポリスチレン系樹脂とのマスターバッチとしておくことが好ましい。
本発明で用いられる有色顔料としては、平均粒径0.5μm以下(好ましくは0.1~0.3μm)の有機系有色顔料が好ましく、例えば青色系であればフタロシアニンブルーが好ましい。スチレン系樹脂に添加する有色顔料の量としては、スチレン系樹脂100重量部に対して0.01~0.5重量部、好ましくは0.03~0.2重量部、さらに好ましくは0.05~0.15重量部である。
気泡調整剤としては、ポリエチレン、ポリエチレンワックス、タルク等を用いることができる。滑剤としては、例えばステアリン酸バリウム等のステアリン酸金属塩等を用いることができる。
<スチレン樹脂発泡体の製造方法>
本発明では、スチレン系樹脂または任意に添加剤を加えたスチレン系樹脂組成物を加熱溶融し、発泡剤を添加し、これを押出発泡させることにより、スチレン系樹脂発泡体を製造することができる。例えば、主原料のスチレン系樹脂とその他種々の添加物を押出機のホッパーに投入し、発泡剤を圧入して混練した後、冷却機でゲルを均一に冷却して、ダイから大気圧下に押出発泡することで製造することができる。
スチレン系樹脂を加熱溶融する際の溶融温度は、160~240℃、好ましくは170~230℃、より好ましくは180~220℃で、押出機によって固形原料を溶融混練する。また、発泡剤を圧入する際の圧力は、110~200kg/cm2、より好ましくは120~185kg/cm2である。押出機によって溶融された固形原料と発泡剤はミキサー(回転数:20~40rpm、より好ましくは25~35rpm)によって混練され、クーラーによってゆっくりと冷却される。また、ゲルを冷却し発泡するときの最適温度は、100~130℃、より好ましくは110~125℃である。
本発明によって得られたスチレン系樹脂発泡体は、JIS A1412-2に規定された測定方法において測定した熱伝導率が0.0215W/m・K以下である。場合によっては、上記熱伝導率は0.020W/m・K以下である。また、このスチレン系樹脂発泡体は、密度が40Kg/m以下であることが好ましく、さらに好ましくは密度が35Kg/m以下である。また、スチレン系樹脂発泡体の気泡径は0.15~0.3mmであることが好ましい。0.15mm未満であると気泡膜が薄くなり熱線を透過しやすくなり熱伝導率が大きくなり、また0.3mmを越えると放射が大きくなり熱伝導率が大きくなる。更に、気泡径が0.15mm未満であると密度が高くなり、断面積が小さくなり発泡成形性の点で好ましくない。加えて、得られるスチレン系樹脂発泡体は、JIS A 9521に定める燃焼性を満足することが好ましい。
実施例1~7及び比較例1~11
<押出発泡体の調製方法>
重量平均分子量210,000(ゲル浸透クロマトグラフィーにより、分子量既知の標準ポリスチレン換算で測定される値)のスチレン樹脂を100重量部、難燃剤として臭素化ブタジエン・スチレン共重合体(ランクセス社製 Emerald Innovation 3000)を2.6重量部、安定剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ECN-1280、ハンツマン社製)を0.15重量部、エポキシ化大豆油を0.2重量部及びアルキルフォスファイト(Doverphos S-9228、Dover Chemical Corporation製)を0.4重量部、滑剤としてステアリン酸バリウム(日油社製)を0.15重量部、放射低減剤としてグラファイト(伊藤黒鉛工業社製 人造黒鉛)を0.9重量部(スチレン樹脂50重量部とあらかじめ混合しマスターバッチとしたもの、ここで用いるスチレン樹脂を参入してスチレン樹脂合計で100重量部とする)、酸化チタン(DuPont社製:R-104、平均粒径0.25μm)を1.7重量部、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製)を1重量部、ワックス(クラリアントジャパン製 リコワックス PE-520)を0.7重量部、押出機のホッパーに投入した。更に表1~3に示す各種発泡剤を圧入した後、冷却機でゲルを均一に125℃に冷却し、ダイから大気圧下に押し出し発泡させて発泡体を得た。なお、表1~3に記載の発泡剤のうち、HFO-1234zeは1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HCFO-1233zdは1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを表し、それぞれ商品名Solstice 1234zeおよびSolstice 1233zdとして、ハネウェルインターナショナルインコーポレーテッドから入手した。
Figure 0007211702000001
Figure 0007211702000002
Figure 0007211702000003
<分析方法>
得られた発泡体の各種物性値を以下の方法で測定した。
(密度)
発泡体の重量(kg)を発泡体の体積(m3)で割ることで算出した。
(気泡径)
ASTM D 3567に準拠する方法で測定した。
(熱伝導率)
JIS A1412-2:1999に準拠する方法(平均温度23℃)にて測定した。
(燃焼性)
JIS A9521:2017附属書C記載の試験方法Aにて測定した。
(寸法安定性)
70℃のオーブンに一週間保管し、その前後での体積変化(3方向寸法をノギスで測定)を下記基準で評価した。
○:変化率2%以下
△:変化率2%超5%以下
×:変化率5%超
イソブタンの併用
参考例3は実施例1処方にて、塩化エチルを1.8重量部に減じて、イソブタンを1重量部添加した処方である。イソブタン1重量部の添加でも核効果が高いため、気泡径が小さくなり過ぎて、発泡体断面が小さくなり成形不能であった。
HFO-1234ze/HCFO-1233zd系二成分処方
比較例4にて、発泡剤モル数がスチレン系樹脂1Kgに対して、約1.25モルとなるように、HFO-1234zeを4重量部、HCFO-1233zdを11.9重量部添加したが、気泡径が非常に小さくなり、密度も40Kg/mをオーバーし、また所定の発泡体断面を得られなかった。また、比較例5にて、HCFO-1233zdを1重量部減らしたが、気泡径及び発泡体断面積に変化なく、密度は更に上昇した。従って、熱伝導率を低く抑えるためには、所定量のHFO1234ze/HCFO-1233zdの添加が必要となり、所定の密度を得るためには、HFO-1234ze及びHCFO-1233zdを減らして、核効果の小さい第三成分を添加する必要がある。
HFO-1234ze/HCFO-1233zd/塩化エチル系三成分処方
本発明の三成分系にて発泡剤組成を振り、評価した結果、所定の気泡径(0.15~0.3mm)、断面積及び良好な成形性、並びに熱伝導率0.0215W/mK以下となることを確認した。(実施例1~7)

Claims (5)

  1. スチレン系樹脂及び下記(A)~(C)の発泡剤:
    (A)ハイドロフルオロオレフィン
    (B)ハイドロクロロフルオロオレフィン
    (C)塩化エチル
    を含有し、上記(A)と(B)の合計量がスチレン系樹脂1Kgに対して、0.7~1.1モルであり、かつ上記(C)の量がスチレン系樹脂1Kgに対して0.3~0.7モルであり、かつ炭素数1~4の低級炭化水素、エーテル類及び二酸化炭素の合計含有量がスチレン系樹脂1Kgに対して0.2モル以下である発泡性溶融樹脂組成物を押出し発泡させる工程を含む、スチレン系樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記スチレン系樹脂発泡体の気泡径が0.15mm以上である、スチレン系樹脂発泡体の製造方法
  2. ハイドロフルオロオレィンの量(モル)が、ハイドロクロロフルオロオレフィンの量(モル)よりも少ないことを特徴とする、請求項1に記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  3. ハイドロフルオロオレフィンが1,3,3,3-テトラフルオロプロペンであり、ハイドロクロロフルオロオレフィンが1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンである、請求項1または2に記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  4. JIS A1412-2に規定された測定方法において測定したスチレン系樹脂発泡体の熱伝導率が0.0215W/m・K以下である、請求項1ないしのいずれか一項に記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  5. スチレン系樹脂発泡体の密度が40Kg/m3以下である、請求項に記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
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