JP7207402B2 - ポリカーボネートおよび成形体 - Google Patents
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Description
一方、光学用樹脂からなる光学レンズは、射出成形により大量生産が可能であるという利点を有している。例えば、カメラ用レンズにおいて、ポリカーボネート樹脂等が使用されている。特に製品の軽薄短小化により、高屈折率、低アッベ数である光学レンズ向け樹脂の開発がさかんに行われている(特許文献1、特許文献2)。また、高アッベ数である光学レンズ向け樹脂としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー等が一般的に使用されるが、最近では、さらに種々の物性が改善された樹脂も使用される(特許文献3、特許文献4)。
一方、スピログリコール由来の構成単位を有するポリカーボネートも知られている(特許文献5~9)。
また、一般に、カメラの光学系では、複数枚の凹レンズと凸レンズを組み合わせることで収差補正を行っている。即ち、凸レンズでできた色収差に対し、凸レンズと反対の符号の色収差を有する凹レンズを組み合わせることにより、合成的に色収差を打ち消している。この時、凹レンズには高分散(すなわち、低アッベ数)であることが要求される。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、耐熱性、全光線透過率および色相に総合的に優れたポリカーボネートおよびその成形体を提供することを目的とする。
<1>下記式[I]で表される構成単位と環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位とを含む、ポリカーボネート;
<2>数平均分子量が6000以上である、<1>に記載のポリカーボネート。
<3>前記式[I]で表される構成単位が、前記ポリカーボネートを構成する全構成単位の5mol%~95mol%を占める、<1>または<2>に記載のポリカーボネート。
<4>前記環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位が、式[II]で表される構成単位を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載のポリカーボネート;
<5>前記式[II]におけるaおよびbが1~10の整数である、<4>に記載のポリカーボネート。
<6>前記式[II]におけるRが4つ以上のベンゼン環を含む構造である、<4>または<5>に記載のポリカーボネート。
<7>前記式[II]で表される構成単位が、式[II-1]、式[II-2]および式[II-3]で表される構成単位の少なくとも1種である、<4>または<5>に記載のポリカーボネート;
Xは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
aおよびbは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Yは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
cおよびdは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Zは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
eおよびfは、それぞれ独立に、0~10の整数である。
<8>前記式[I]におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である、<1>~<7>のいずれか1つに記載のポリカーボネート。
<9>前記式[I]におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1~7の直鎖のアルキル基、炭素数3~7の分岐したアルキル基、または、アリール基を表す、<1>~<8>のいずれか1つに記載のポリカーボネート。
<10>前記式[I]におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1~7の直鎖のアルキル基、または、アリール基である、<1>~<8>のいずれか1つに記載のポリカーボネート。
<11>前記式[I]におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、それぞれ独立にエチル基、メチル基またはフェニル基である、<1>~<7>のいずれか1つに記載のポリカーボネート。
<12>前記式[I]におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2がエチル基である、<1>~<7>のいずれか1つに記載のポリカーボネート。
<13><1>~<12>のいずれか1つに記載のポリカーボネートを含む、成形体。
<14>光学レンズである、<13>に記載の成形体。
このような構成とすることにより、適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、耐熱性、全光線透過率、および、色相に総合的に優れたポリカーボネートが得られる。
特に、DSGと類似の構造を有するスピログリコールモノマー由来のポリカーボネートと同等のアッベ数を保持しつつ、高屈折率のポリカーボネートが得られる。また、このようなポリカーボネートは、耐熱性に優れ、全光線透過率が高く、色相(b値)が良好なものが得られる。
本発明のポリカーボネートは、式[I]で表される構成単位を含む。
本発明におけるR1およびR2の好ましい実施形態の一例は、エチル基、メチル基またはフェニル基である。
炭素数3~7の分岐したアルキル基は、炭素数3~5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基は、炭素数6~20のアリール基が好ましく、炭素数6~14のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基がさらに好ましく、フェニル基が一層好ましい。
これらの中ではR1およびR2が、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、フェニル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基またはフェニル基がさらに好ましく、メチル基またはエチル基であることが一層好ましく、エチル基であることがより一層好ましい。
ヘテロ原子を含む基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子が例示される。
ヘテロ原子を含む基は、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アミノ基、ニトロ基が好ましい例として挙げられる。また、アルコキシ基またはアルキルチオエーテル基を構成するアルキル鎖は、炭素数1~6の直鎖のアルキル鎖が好ましく、炭素数1~3の直鎖のアルキル鎖がより好ましい。
炭素数1~6の直鎖のアルキル基は、炭素数1~5の直鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~3の直鎖のアルキル基であることがより好ましく、メチル基またはエチル基であることがさらに好ましい。
炭素数3~6の分岐したアルキル基は、炭素数3~5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基を含む炭素数が6~12である基は、フェニル基、フェニル基で置換されたアルキル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。フェニル基で置換されたアルキル基を構成するアルキル基の炭素数は、1~3が好ましく、1または2がより好ましく、1がさらに好ましい。
これらの中ではR3は、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基であるとより好ましい。また、工業的に入手が容易であるという観点から、R3が水素原子である場合が特に好ましい。
式(2)におけるR4は、式[I-I]におけるR3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
R5としての炭化水素基は、炭素数1~7の直鎖のアルキル基、炭素数3~7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す。一実施形態としては、R5は、炭素数1~7の直鎖のアルキル基または炭素数3~7の分岐したアルキル基を表す。但し、R5としての炭化水素基は、エーテル結合を含まない。
式(3)におけるR5としては、式[I-I]におけるR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明のポリカーボネートは、式[I]で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明のポリカーボネートは、環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位を含む。
本発明における環状構造は、芳香環および/または脂環を含む環状構造であり、単環、単環が2つ以上縮合した縮合環、単環および/または縮合環の2つ以上が共有結合によって、あるいは、連結基(炭化水素基)を介して結合した構造が例示される。
式[II]におけるXは炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、好ましくは炭素数1~8のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1~4のアルキレン基であり、さらに好ましくはエチレン基である。前記アルキレン基は、直鎖または分岐のアルキレン基であり、直鎖アルキレン基が好ましい。
aおよびbが2以上の場合、それぞれのXは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Rは、直鎖アルキレン基-環状構造-直鎖アルキレン基からなる基、または、環状構造からなることが好ましい。
Rが直鎖アルキレン基-環状構造-直鎖アルキレン基からなる基である場合、直鎖アルキレン基は、炭素数1~3のアルキレン基であり、メチレン基またはエチレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
Rが環状構造からなる場合、Rは、脂環であっても芳香環であってもよい。具体的には、下記に示す環状構造Cyまたは環状構造Cyに置換基が結合した構造が例示される。
本発明における環状構造としては、具体的には、以下の環状構造Cyが例示される。
置換基としては、炭化水素基(炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数2~6のアルケニル基または炭素数7~17のアラルキル基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、および、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、好ましくは酸素原子)を含む基が例示される。ヘテロ原子を含む基の例としては、ヘテロ原子と炭化水素基の組み合わせからなる基が例示され、アルコキシ基が好ましい。
Xは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
aおよびbは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Yは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
cおよびdは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Zは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
eおよびfは、それぞれ独立に、0~10の整数である。
式[II-1]においてXは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、炭素数1~8のアルキレン基が好ましく、炭素数1~4のアルキレン基がより好ましく、エチレン基がさらに好ましい。
式[II-1]においてaおよびbは、それぞれ独立に、1~10の整数が好ましく、1~3の整数がより好ましく、1がさらに好ましい。
式[II-2]におけるY、および、式[II-3]におけるZの好ましい範囲は、式[II-1]におけるXの好ましい範囲と同じである。
式[II-2]におけるcおよびd、ならびに、式[II-3]におけるeおよびfの好ましい範囲は、式[II-1]におけるaおよびbの好ましい範囲と同じである。
特に、環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位の好ましくは80mol%以上、より好ましくは90mol%以上が、式[II]で表される構成単位(好ましくは、式[II-1]、式[II-2]および式[II-3]で表される構成単位の少なくとも1種)であることが好ましい。
本発明のポリカーボネートは、環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明のポリカーボネートは、式[I]で表される構成単位と環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位の合計が、90mol%以上であることが好ましく、95mol%以上であることがより好ましく、97mol%以上であることがさらに好ましく、99mol%以上であることが一層好ましい。
一方、本発明のポリカーボネートは、式[I]で表される構成単位と環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位以外の他の構成単位を含んでいてもよい。
他の構成単位としては、脂肪族ジヒドロキシ化合物由来の構成単位、ヒドロキシ基を3つ以上有する化合物由来の構成単位、ジカルボン酸またはその誘導体由来の構成単位が例示される。
本発明のポリカーボネートが他の構成単位を含む場合、ポリカーボネートを構成する全構成単位の10~49mol%の範囲で含まれることが好ましく、10~30mol%の範囲で含まれることがより好ましい。
他の構成単位は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。2種以上含まれる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明のポリカーボネートが脂肪族ジヒドロキシ化合物由来の構成単位を含む場合、ポリカーボネートを構成する全構成単位の10~49mol%の範囲で含まれることが好ましく、10~30mol%の範囲で含まれることがより好ましい。脂肪族ジヒドロキシ化合物由来の構成単位は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。2種以上含まれる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明のポリカーボネートは、低分子(ポリカーボネートオリゴマー)であっても、高分子(ポリカーボネート共重合体、ポリカーボネート樹脂)であってもよい。本発明では、高分子であることが好ましい。
また、本発明のポリカーボネートは、数平均分子量(Mn)が2,000以上であることが好ましく、3,000以上であることがより好ましく、5,000以上であることがさらに好ましく、6,000以上であることが一層好ましい。前記数平均分子量の上限値は、例えば、100,000以下であり、好ましくは50,000以下であり、より好ましくは30,000以下であり、さらに好ましくは10,000以下であり、一層好ましくは9,000以下であり、より一層好ましくは8,000以下であり、さらには7,500以下であってもよい。前記下限値以上とすることにより、得られる成形体の強度がより高くなる傾向にあり、上記上限値以下とすることにより、溶融粘度が低くなり、射出成形で成形したときに、金型から成形体の抜き取りがより容易になり、さらには流動性が向上し、より射出成形性に優れる傾向にあり、好ましい。
上記平均分子量は、後述する実施例に記載の方法で測定される。実施例に記載の機器等が廃番等により入手困難な場合は、同等の性能を有する他の機器等を用いることができる(以下、他の測定方法についても同じ)。
ガラス転移温度は、後述する実施例に記載の方法で測定される。
屈折率は、後述する実施例に記載の方法に従って測定される。
アッベ数は、後述する実施例に記載の方法に従って測定される。
全光線透過率は、後述する実施例に記載の方法に従って測定される。
また、ポリカーボネート中の炭酸ジエステル含量は、0.1~1000ppm(質量比)であることが好ましく、0.1~500ppmであることがより好ましく、1~200ppmであることがさらに好ましく、1~100ppmであることが一層好ましい。
ポリカーボネート中に含まれるフェノールおよび炭酸ジエステルの量を調節することにより、目的に応じた物性を有する樹脂を得ることができる。フェノールおよび炭酸ジエステルの含量の調節は、重縮合の条件や装置を変更することにより適宜行うことができる。また、重縮合後の押出工程の条件によっても調節可能である。
特に、本発明のポリカーボネートは、上記屈折率とアッベ数と全光線透過率を満たすことが好ましく、上記屈折率とアッベ数と全光線透過率とガラス転移温度を満たすことがより好ましい。また、前記と共に、数平均分子量も満たすことも好ましい。
<1>式[I]で表される構成単位10~90mol%(好ましくは、40~60mol%)と、環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位(好ましくは、式[II-1]、式[II-2]および式[II-3]で表される構成単位の少なくとも1種)90~10mol%(好ましくは、60~40mol%)を含み、式[I]で表される構成単位と環状構造を含む炭化水素基を有する構成単位の合計が、ポリカーボネートを構成する全構成単位の90mol%以上である態様。
<2>式[I]におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、エチル基であり、式[II-1]中、R1~R10は水素原子であり、aおよびbはそれぞれ独立に1~10の整数であり、式[II-2]中、R1~R20は水素原子であり、cおよびdはそれぞれ独立に1~10の整数であり、式[II-3]中、R1~R16は、水素原子であり、eおよびfは、それぞれ独立に1~10の整数である態様。
<3>上記<1>および<2>の両方を満たす態様。
<4>上記<1>~<3>のいずれか1つにおいて、数平均分子量が6000以上である態様。
<5>上記<1>~<4>のいずれか1つにおいて、厚さ0.1mmのフィルムに成形したときの、JIS-K-7142の方法で測定した屈折率が1.570以上であり、アッベ数が30以下である態様。
本発明のポリカーボネートは、式[I-I]で表されるジヒドロキシ化合物、環状構造を含む炭化水素基を有するジヒドロキシ化合物および炭酸ジエステルを原料として溶融重縮合法により製造することができる。さらに、上述のとおり、他のジヒドロキシ化合物等を併用してもよい。この反応では重縮合触媒として、塩基性化合物触媒、エステル交換触媒もしくはその双方からなる混合触媒の存在下、製造することができる。
エステル交換触媒としては、これらの詳細は、WO2017/175693号公報の0051の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明のポリカーボネートは、単独で用いてもよいし、他の成分を配合したポリカーボネート組成物として用いてもよい。ポリカーボネート組成物に配合する他の成分としては、ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂、酸化防止剤、離型剤、加工安定剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、結晶核剤、強化剤、染料、帯電防止剤あるいは抗菌剤等が例示される。ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂としては、本発明のポリカーボネート以外のポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等が例示される。また、酸化防止剤、離型剤、加工安定剤、紫外線吸収剤の具体例としては、WO2017/175693号公報の0030~0041およびWO2018/016516号公報の段落0078~0089の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
成形体は、本発明のポリカーボネートまたはポリカーボネート組成物を、押出成形、射出成形等の公知の成形方法によって成形することにより得られる。本発明のポリカーボネートは、特に、射出成形に適している。
以下に示す実施例は、特に述べない限り、25℃の雰囲気下で行った。
1,4-シクロヘキサンジオン(東京化成工業社製、試薬)10.0gと、トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)25.1gと、トルエン(富士フイルム和光純薬社製、特級試薬)300gと、メタンスルホン酸(東京化成工業社製、試薬)0.26gとを、300mLの丸底フラスコに収容し、常圧下で釜内温度が90℃~112℃となるように加熱して脱水環化反応を行った。その温度にて、反応によって生成した水をトルエンと共沸させながらディーン・スターク・トラップを用いて系内から系外へ除去して、水の留出が止まるまで10時間反応させた。水を除去した後の反応系内は生成物がスラリー状になっていた。反応スラリー液を25℃まで冷却したのち、生成物をろ過、苛性ソーダ水にて中和洗浄、水にて洗浄、減圧乾燥をすることで式(a)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、DSG-aということがある)30.3gを得た(GC純度98.4%、単離収率97%)。
下記に反応スキームを示す。
13C-NMRのδ25.7と30.4は、DEPT135およびHMQCスペクトルから、シクロヘキサン環の4つのメチレン基が2つずつ非等価に観測されていると帰属した。
DSG-aの構造決定にはNMRを使用した(日本電子社製、型式:JNM-ECA500)。使用した重溶媒および測定周波数は各化合物の帰属中に記載した。
DSG-aの高分解能質量(ミリマス、MS)分析は、LC-MSのダイレクトインジェクション法、もしくはDART(Direct Analysis in Real Time)法にて行った。
HPLC(High-performance liquid chromatography)装置:U3000(Thermo Fisher Scientific社製)
DART装置:DART-Os(エーエムアール社製)
MS装置:LTQ Orbitrap Discovery(Thermo Fisher Scientific社製)
HPLC使用時の測定条件
カラム:なし
移動相:0.1質量%のギ酸水溶液:アセトニトリル(体積比50:50)の混合液
流速:0.2mL/分
試料濃度:100質量ppm
注入量:10μL
MS測定条件(LC-MSダイレクトインジェクション時)
イオン化法:Positive ESI
キャピラリ温度:300℃
キャピラリ電圧:22V
チューブレンズ電圧:100V
DART使用時の測定条件
イオン源温度:400℃
MS測定条件(DART時)
イオン化法:DART
キャピラリ温度:200℃
キャピラリ電圧:35V
チューブレンズ電圧:100V
1)粘度平均分子量(Mv)の測定:
0.5g/デシリットルのポリカーボネートのジクロロメタン溶液を、ウベローデ毛管粘度計によって20℃の温度で測定し、ハギンス定数0.45で極限粘度[η]dL/gを求め、この[η]を次式で表されるシュネルの式に当てはめることにより算出した。
Mv={[η]/(1.23×10-4)}1/0.83
ポリカーボネートの数平均分子量(Mn)は、核磁気共鳴装置を使用して、重クロロホルム溶媒中でプロトンの核磁気共鳴を測定して求めた。Mnは、分子末端の隣のメチレンプロトンシグナルとカーボネート結合の隣のメチレンプロトンシグナルの積分値を使用して求めた。
核磁気共鳴装置は、日本電子株式会社製、型式:JNM-ECA500を使用した。
示差熱走査熱量計(DSC)により測定した。特定条件は以下の通りである。
装置:株式会社日立ハイテクサイエンスDSC7000X
サンプル量:5mg
雰囲気:窒素ガス雰囲気下
昇温条件:10℃/分
ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度5.3質量%の樹脂溶液を作製した。この樹脂溶液から厚み0.1mmのキャストフィルムを作製した。
得られた厚さ0.1mmフィルムについて、アッベ屈折計を用い、JIS-K-7142の方法で測定した。
ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度5.3質量%の樹脂溶液を作製した。この樹脂溶液から厚み0.1mmのキャストフィルムを作製した。
得られた厚さ0.1mmフィルムについて、アッベ屈折計を用い、23℃下での波長486nm、589nmおよび656nmの屈折率をそれぞれ測定し、さらに下記式を用いてアッベ数を算出した。ここでの屈折率は、JIS-K-7142の方法で測定した。
ν=(nD-1)/(nF-nC)
nD:波長589nmでの屈折率
nC:波長656nmでの屈折率
nF:波長486nmでの屈折率
ポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、射出成型機(FANUC ROBOSHOT α-S30iA)によりシリンダー温度270℃、金型温度Tg-10℃にて射出成形し、直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験プレート片を得た。
得られた厚さ3mmの円盤状試験プレート片について、分光色彩計を用い、JIS-K-7361-1の方法で測定した。
は、日本電色工業(株)製 SE2000型分光色彩計を用いた。
ポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、射出成型機(FANUC ROBOSHOT α-S30iA)によりシリンダー温度270℃、金型温度Tg-10℃にて射出成形し、直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験プレート片を得た。
このプレート片を用いて、JIS K7105に準じてb値を測定した。b値が小さいほど黄色味が弱いことを示し、色相が良好となる。
成形プレートの測定には、日本電色工業(株)製 SE2000型分光色彩計を用いた。
後述する実施例1で得られたポリカーボネート0.5gをテトラヒドロフラン(THF)50mLに溶解し、試料溶液とした。フェノール、ジフェニルカーボネートの標品として、市販のフェノール、ジフェニルカーボネートを各々蒸留して得られた純品より、フェノール、ジフェニルカーボネートの検量線を作成し、試料溶液2μLをLC-MSにより以下の測定条件で定量した。なお、この測定条件での検出限界値は0.01ppm(質量比)である。
LC-MS測定条件:
測定装置(LC部分):Agilent Infinity 1260 LC System
カラム:ZORBAX Eclipse XDB-18、およびガードカートリッジ
移動相:
A: 0.01mol/L-酢酸アンモニウム水溶液
B:0.01mol/L-酢酸アンモニウムのメタノール溶液
C:THF
移動相のグラジエントプログラム:
表1に示すように、上記A~Cの混合物を移動相として使用し、移動相の組成を時間(分)欄に示す時間が経過したときに切り替えつつ、30分間カラムに移動相を流した。
カラム温度:45℃
検出器:UV(225nm)
測定装置(MS部分):Agilent 6120 single quad LCMS System
イオン化ソース: ESI
極性: Positive(DPC)&Negative(PhOH)
フラグメンタ:70V
ドライガス:10L/分、350℃
ネブライザ:50psi
キャピラリ電圧:3000V(Positive)、2500V(Negative)
測定イオン:
原料として、DSG-a 3.4445g(10.00mmol)、下記式(b)で表されるジヒドロキシ化合物(以下「BPEF」と省略することがある)39.4668g(90.00mmol)、ジフェニルカーボネート21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を撹拌機および留出装置付きの300mLの四口フラスコに入れ、窒素雰囲気760mmHgの下、180℃に加熱した。加熱開始10分後に原料の完全溶解を確認し、さらに同条件で110分間撹拌を行った。その後、減圧度を200mmHgに調整すると同時に、60℃/hrの速度で200℃まで昇温を行った。この際、副生したフェノールの留出開始を確認した。その後、20分間200℃に保持して反応を行った。さらに、75℃/hrの速度で230℃まで昇温し、昇温終了10分後、その温度で保持しながら、1時間かけて減圧度を1mmHg以下とした。その後、60℃/hrの速度で245℃まで昇温し、さらに30分間撹拌を行った。反応終了後、反応器内に窒素を導入して常圧に戻し、生成したポリカーボネートを取り出した。また、得られた樹脂中のフェノール(PhOH)含有量は100ppm(質量比)、DPC含有量は100ppm(質量比)であった。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを10.3335g(30.00mmol)、BPEFを30.6964g(70.00mmol)に変更する以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、BPEFを21.9260g(50.00mmol)に変更する以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(c)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「BNE」と省略することがある)18.7220g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(d)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「BPPEF」と省略することがある)29.5360g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(e)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「BNEF」と省略することがある)29.9320g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、BNEを9.3610g(25.00mmol)、BPEFを10.9630g(25.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μl(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
DSG-aを、下記式(f)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「SPG」と省略することがある)15.2190g(50.00mmol)へ変更する以外、実施例3と同様に反応を行った。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
DSG-aを、SPG9.1314g(30.00mmol)へ変更する以外、実施例2と同様に反応を行った。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(g)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「D-NDM」と省略することがある)11.1165g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
尚、D-NDMは、WO2016/052370に記載のモノマー合成例1に記載の方法により、合成した。
式(g)で表される化合物(SPG)
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(h)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「CHDM」と省略することがある)7.2105g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
式(h)で表される化合物(CHDM)
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(i)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「PCPDM」と省略することがある)13.1195g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
式(i)で表される化合物(PCPDM)
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(j)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「TMCB」と省略することがある)7.2105g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
式(j)で表される化合物(TMCB)
原料として、DSG-aを17.2225g(50.00mmol)、下記式(k)で表されるジヒドロキシ化合物(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール、以下、「TCDDM」と省略することがある)7.2105g(50.00mmol)、DPCを21.9576g(102.50mmol)、および2.5×10-2mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液32μL(8.0×10-7mol、即ち、ジヒドロキシ化合物の合計1molに対して、8.0×10-6mol)を用いる以外は、実施例1と同様にして反応した。得られた樹脂の物性を下記表3にまとめた。
式(k)で表される化合物(TCDDM)
特に、実施例3と比較例1は、原料モノマーであるジヒドロキシ化合物が、DSG-aとSPGである点のみが異なる。そして、実施例3は、比較例1に比して、屈折率が高く、耐熱性(Tg)も高く、全光線透過率も高く、b値が低くなっていることが分かる。特に、屈折率が高くなると、アッベ数が劣る傾向にあるが、本発明のポリカーボネートは、優れたアッベ数を維持しつつ、屈折率を高くできた点で価値が高い。同様の傾向が、実施例2と比較例2の間でも認められた。
Claims (14)
- 数平均分子量が6000以上である、請求項1に記載のポリカーボネート。
- 前記式[I]で表される構成単位が、前記ポリカーボネートを構成する全構成単位の5mol%~95mol%を占める、請求項1または2に記載のポリカーボネート。
- 前記式[II]におけるaおよびbが1~10の整数である、請求項4に記載のポリカーボネート。
- 前記式[II]におけるRが4つ以上のベンゼン環を含む構造である、請求項4または5に記載のポリカーボネート。
- 前記式[II]で表される構成単位が、式[II-1]、式[II-2]および式[II-3]で表される構成単位の少なくとも1種である、請求項4または5に記載のポリカーボネート;
Xは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
aおよびbは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Yは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
cおよびdは、それぞれ独立に、0~10の整数である;
Zは、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数5~12のシクロアルキレン基、または炭素数6~20のアリーレン基を表し、
eおよびfは、それぞれ独立に、0~10の整数である。 - 前記式[I]におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である、請求項1~7のいずれか1項に記載のポリカーボネート。
- 前記式[I]におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1~7の直鎖のアルキル基、炭素数3~7の分岐したアルキル基、または、アリール基を表す、請求項1~8のいずれか1項に記載のポリカーボネート。
- 前記式[I]におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1~7の直鎖のアルキル基、または、アリール基である、請求項1~8のいずれか1項に記載のポリカーボネート。
- 前記式[I]におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、それぞれ独立にエチル基、メチル基またはフェニル基である、請求項1~7のいずれか1項に記載のポリカーボネート。
- 前記式[I]におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2がエチル基である、請求項1~7のいずれか1項に記載のポリカーボネート。
- 請求項1~12のいずれか1項に記載のポリカーボネートを含む、成形体。
- 光学レンズである、請求項13に記載の成形体。
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