JP7207198B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤハーネスに関する。
従来のワイヤハーネスとして、ケーブルの分岐部分に樹脂モールドを行い、シース端部への水の侵入を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第6213447号公報
しかしながら、樹脂モールドを行うのみでは、十分な防水性が得られない場合がある。例えば、樹脂モールドより延出される電線の絶縁体の融点が高く、樹脂モールドと絶縁体とが溶着されない場合には、樹脂モールドと絶縁体との間から水が浸入してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、シース端部からの水の侵入を抑制可能なワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、シースから複数の電線が延出され、前記複数の電線が複数のグループに分離され延出される分離部に設けられ、前記シースと該シースから延出される前記複数の電線とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部と、前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線の周囲を覆うように設けられ、前記分離部側の端部が前記樹脂モールド部に覆われ前記樹脂モールド部と溶着されている中空筒状の樹脂チューブと、前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線と前記樹脂チューブとの間を水密にシールする防水部と、前記樹脂チューブの前記分離部側の端部に設けられると共に、当該端部から前記樹脂チューブ内へと差し込まれ、前記樹脂モールド部のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止ホルダと、を備えた、ワイヤハーネスを提供する。
本発明によれば、シース端部からの水の侵入を抑制できる。
(a),(b)は、本発明の一実施の形態に係るワイヤハーネスの斜視図である。 (a)はワイヤハーネスの平面図、(b)はその樹脂モールド部を透視した平面図である。 図2(a)のA-A線断面図である。 ケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 樹脂侵入防止ホルダを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は爪部側から見た正面図、(c)は側面図である。 (a)はケーブルを金型にセットしたときの断面図、(b)はそのB-B線断面図である。 (a),(b)は、本発明の一変形例に係るワイヤハーネスの断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1(a),(b)は、本発明の一実施の形態に係るワイヤハーネスの斜視図である。また、図2(a)はワイヤハーネスの平面図、図2(b)はその樹脂モールド部を透視した平面図である。図3は、図2(a)のA-A線断面図である。
図1~3に示すように、ワイヤハーネス1は、ケーブル2と、ケーブル2における分離部11を覆うように設けられる樹脂モールド部3と、を備えている。
図4に示すように、ケーブル2は、複数の電線21をシース22で一括して被覆して構成されている。本実施の形態では、ケーブル2は、第1導体211aの周囲を第1絶縁体211bで被覆した一対の第1電線211と、第2導体212aの周囲を第2絶縁体212bで被覆した一対の第2電線212と、を有している。第1導体211a及び第2導体212aは、例えば銅等からなる金属素線を撚り合わせた撚線導体からなる。第1絶縁体211b及び第2絶縁体212bは、例えば架橋PE(ポリエチレン)又は難燃架橋PE(ポリエチレン)からなる。
本実施の形態では、一対の第1電線211は撚り合わされており、撚り合わされた一対の第1電線211を内部シース23で一括して被覆することで、第1電線ユニット24が形成されている。本実施の形態では、内部シース23は、ウレタン樹脂からなる。
第1電線ユニット24と、一対の第2電線212とは、互いに撚り合わされ、その周囲を一括して覆うようにシース22が設けられている。本実施の形態では、ケーブル2の外形をより円形状に近づけるため、さらに、ケーブル2の周方向において一対の第2電線212を挟み込むように一対のダミー線25を配置し、第1電線ユニット24と、一対の第2電線212と、一対のダミー線25とを撚り合わせ、その周囲を一括して覆うようにシース22を設けた。本実施の形態では、シース22は、ウレタン樹脂からなる。
本実施の形態に係るワイヤハーネス1は、自動車に搭載される自動車用のワイヤ-ネスである。本実施の形態では、第1電線211は、自動車の車輪速センサ(ABSセンサ)の検出信号を伝送するために用いられる。また、本実施の形態では、第2電線212は、自動車の制振装置の制御用のダンパ線として用いられる。すなわち、本実施の形態では、第1電線211は信号線として、第2電線212は電源線として用いられている。なお、各電線21の用途はこれに限定されるものではなく、例えば、第2電線212を電動パーキングブレーキ装置に電力を供給する用途等に用いてもよい。また、電線21の本数等についても、図示のものに限定されない。
図1~3に戻り、ワイヤハーネス1では、シース22の端部から複数の電線21が延出されており、複数の電線21が複数のグループに分離され延出されている。この複数の電線21が複数のグループに分離され延出されている部分を分離部11と呼称する。本実施の形態では、分離部11にて、第1電線ユニット24(一対の第1電線211)と、一対の第2電線212とが、分離されている。第1電線ユニット24と一対の第2電線212とは、分離部11から同じ方向に並行して延出されている。分離部11からの第1電線ユニット24の延出方向、一対の第2電線212の延出方向、及びケーブル2の延出方向は、略平行な方向となっている。
樹脂モールド部3は、分離部11に設けられ、シース22と該シース22から延出される複数の電線21とにわたって樹脂をモールドして形成されている。樹脂モールド部3は、シース22の周囲を覆う円柱状の基部31と、基部31の電線21の延出側に基部31と一体に形成された本体部32と、を有している。本体部32は、ケーブル2の延出方向と垂直な断面形状が長円形状(角丸長方形状)に形成されている。基部31の周囲には、樹脂モールド部3を車体等の周囲の部材に固定するためのブラケット(不図示)が取り付けられる。また、本体部32の第1電線ユニット24の延出部の近傍には、後述する金型7の支持突起74に起因する穴32aが形成されている。本体部32の一方の面には3つの穴32aが、他方の面には1つの穴32aが形成されている。この点の詳細については後述する。
本実施の形態では、樹脂モールド部3は、ウレタン樹脂からなる。シース22と内部シース23はウレタン樹脂からなるため、樹脂モールド部3をモールドする際に樹脂モールド部3に溶着して一体化され、防水性が確保される。しかし、第2電線212の絶縁体212bは樹脂モールド部3に溶着しないため、第2電線212と樹脂モールド部3との間から水が侵入してしまうおそれが生じる。
そこで、本実施の形態では、ウレタン樹脂からなる中空筒状の樹脂チューブ4を用い、一対の第2電線212の周囲を覆うように樹脂チューブ4を配置した状態で、樹脂モールド部3を形成するようにした。樹脂チューブ4の分離部11側の端部は、樹脂モールド部3に覆われ樹脂モールド部3と溶着されている。なお、本実施の形態では、第1電線211がウレタン樹脂からなる内部シース23に覆われているために、第1電線211の周囲に樹脂チューブ4を配置しなかったが、内部シース23を省略した場合には、第1電線211の周囲に別途樹脂チューブ4を設けてもよい。つまり、樹脂チューブ4は、分離部11にて分離される複数のグループのうち少なくとも1つのグループの電線21の周囲を覆うように設けられていればよい。
また、本実施の形態では、樹脂モールド部3、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4が、ウレタン樹脂からなる場合について説明したが、これに限らず、樹脂モールド部3のモールド時に、樹脂モールド部3にシース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4が溶着される材料であればよい。つまり、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4は、樹脂モールド部3に用いる樹脂の融点以下の融点を有する樹脂であればよい。例えば、樹脂モールド部3としてポリアミドを用い、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4としてウレタン樹脂を用いてもよい。
なお、樹脂チューブ4と第1電線ユニット24とが当接していると、樹脂モールド部3のモールド時に樹脂チューブ4と第1電線ユニット24間に樹脂が流れ込まず、樹脂モールド3と、樹脂チューブ4や内部シース23とが溶着しない部分が生じ、防水性が低下するおそれがある。そのため、樹脂チューブ4と第1電線ユニット24とは、両者の間に樹脂モールド部3のモールド時に樹脂が流れやすくなる程度に、離間していることが望ましい。
樹脂チューブ4における分離部11と反対側の端部(以下、先端部という)には、樹脂チューブ4の先端部から延出される一対の第2電線212と樹脂チューブ4との間を水密にシールする防水部5が設けられている。本実施の形態では、防水部5として、熱収縮チューブを用いた。熱収縮チューブは、樹脂チューブ4の先端部と当該先端部から延出される一対の第2電線212とにわたって設けられている。熱収縮チューブとしては、内周面に接着剤が塗布されたものを用い、熱収縮チューブを収縮させた際に、接着剤により熱収縮チューブと一対の第2電線212間の隙間を埋めることが望ましい。なお、防水部5は熱収縮チューブに限らず、例えば、パッキン部材等であってもよい。なお、図1(a),(b)では防水部5を省略して示している。
ここで、樹脂チューブ4を設ける場合、樹脂モールド部3をモールドする際に、樹脂チューブ4内に樹脂が侵入してしまう(樹脂チューブ4内に樹脂が漏れ出してしまう)おそれが生じる。そこで、本実施の形態では、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂が樹脂チューブ4内へと侵入することを防止するための樹脂侵入防止ホルダ6を備えている。
図2(b)及び図5(a)~(c)に示すように、樹脂侵入防止ホルダ6は、樹脂チューブ4の分離部11側の端部に設けられると共に、当該端部から樹脂チューブ4内へと差し込まれることで、樹脂チューブ4の開口を塞ぎ、樹脂チューブ4内への樹脂の侵入を防止する。
樹脂侵入防止ホルダ6は、一対の爪部61と、一対の爪部61の基端部に一体に設けられ一対の爪部61を連結する鍔部62と、を有している。一対の爪部61は、樹脂チューブ4内へと差し込まれる部分であり、当該樹脂チューブ4内に挿通された一対の第2電線212と樹脂チューブ4の内周面との間へとそれぞれ挿入される。一対の爪部61の間には、爪部61の対向方向と垂直方向に並んだ状態で一対の第2電線21が狭持される。両爪部61は、樹脂チューブ4への挿入方向に対して垂直な断面形状が、樹脂チューブ4の内周面に沿う曲面と、第2電線21を狭持する平面とを有する略半円形状に形成されている。
なお、例えば、一対の爪部61に替えて中空筒状体を設けることも考えられるが、この場合、一対の第2電線21の周囲全体に中空筒状体が配置されることになり、樹脂チューブ4として大径のものを使用する必要が生じ、大型化及び樹脂チューブ4で覆った部分を曲げにくくなる等の不具合が生じるおそれがある。本実施の形態のように、一対の爪部61で第2電線21を挟み込む構造とすることで、小径の樹脂チューブ4を使用可能となり、樹脂チューブ4で覆った部分を曲げやすくし、小型で配線しやすいワイヤハーネス1を実現できる。
鍔部62は、一対の爪部61を連結する役割と、樹脂チューブ4の端面に当接して爪部61が樹脂チューブ4内に入りすぎることを抑制する役割と、樹脂チューブ4の開口を塞いで樹脂チューブ4内に樹脂が漏れ出してしまうことを抑制する役割と、を果たしている。鍔部62が樹脂チューブ4内に挿入されてしまうことを抑制し、また鍔部62の周縁から樹脂チューブ4内に樹脂が漏れ出してしまうことを抑制するために、鍔部62の外径は、樹脂チューブ4の内径よりも大きくされる。
鍔部62は、電線21(ここでは一対の第2電線212)を通すための電線挿通穴62aを有している。本実施の形態では、電線挿通穴62aは、爪部61の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている。例えば、電線挿通穴62aを切欠き状でない貫通孔とする場合、電線21をその端から電線挿通穴62aに通す必要があり、樹脂侵入防止ホルダ6の取り付けに手間がかかってしまう。本実施の形態のように電線挿通穴62aを切欠き状にすることで、電線挿通穴62aの開口から電線21を電線挿通穴62a内に容易に導入することが可能になり、樹脂侵入防止ホルダ6の取り付けが容易になる。
樹脂侵入防止ホルダ6を樹脂チューブ4内に挿入し易くするために、樹脂侵入防止ホルダ6は、樹脂チューブ4よりも硬いことが望ましい。つまり、樹脂侵入防止ホルダ6は、ウレタン樹脂よりも硬い材質から構成されるとよい。樹脂侵入防止ホルダ6としては、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)や、ポリアミドからなるものを用いることができる。
また、樹脂侵入防止ホルダ6は、樹脂モールド部3のモールドの際に、樹脂チューブ4を内側から支持し、樹脂圧により樹脂チューブ4が変形することを抑制する役割も果たす。このため、樹脂侵入防止ホルダ6は、樹脂モールド部3から外方に突出するように設けられている
図6(a),(b)に示すように、樹脂モールド部3をモールドする際には、金型7の下型71にケーブル2をセットし、シース22より延出した第1電線ユニット24と一対の第2電線212とを、所定の配線形状とした状態で金型7の下型71に配置する。この際、一対の第2電線212の周囲に樹脂チューブ4を配置し、かつ、樹脂チューブ4に樹脂侵入防止ホルダ6を挿入して樹脂チューブ4の端部を塞いだ状態にする。この状態で下型71上に上型72を配置し、樹脂注入口73から樹脂を導入すると、樹脂モールド部3が形成される。
本実施の形態では、下型71上に上型72を配置したとき、樹脂チューブ4が下型71と上型72とに狭持される位置(樹脂チューブ4と第2電線212の金型7からの出口)まで突出するように、樹脂侵入防止ホルダ6(爪部61)が設けられる。これにより、樹脂チューブ4が内方から支持され、擬似的に中実の状態となるために、樹脂圧により変形しにくくなる。その結果、樹脂モールド部3をモールドする際に、樹脂チューブ4の変形により樹脂チューブ4の外側から樹脂が漏れてしまうことを抑制可能になる。また、例えば、樹脂侵入防止ホルダ6(爪部61)を用いない場合、樹脂チューブ4内に隙間(空間)ができるため、下型71と上型72で樹脂チューブ4を挟み込んだ際に樹脂チューブ4が押し潰されるように変形し、金型7と樹脂チューブ4の間に生じた空隙から樹脂が金型7の外部へと漏れ出してしまうおそれがある。樹脂侵入防止ホルダ6(爪部61)により樹脂チューブ4内を疑似的に中実の状態とすることで、下型71と上型72とで挟み込んだ際に樹脂チューブ4が変形してしまうことが抑制され、樹脂チューブ4の外側から樹脂が漏れてしまうことを抑制可能になる。さらに、樹脂侵入防止ホルダ6(爪部61)により樹脂チューブ4を擬似的に中実とすることで、下型71と上型72との噛み合いにより樹脂チューブ4を強固に保持し、樹脂モールド部3をモールドする際の樹脂圧による樹脂チューブ4及び第2電線212のばたつきを抑えることが可能になる。下型71と上型72との噛み合いに耐えて樹脂チューブ4を十分に内方から支持できるように、樹脂侵入防止ホルダ6の樹脂モールド部3からの突出長さは、金型7の厚さよりも大きいことがより望ましい。
他方、第1電線ユニット24については、下型71と上型72との噛み合いにより強固に保持すると大きく変形してしまうおそれがあるため、金型7に設けられた支持突起74により位置規制が行われる。図6(b)に示すように、本実施の形態では、下型71に3つの支持突起74が設けられ、上型72に1つの支持突起74が設けられている。下型71の3つの支持突起74のうち、両側に配置された支持突起74は、第1電線ユニット24を両側から挟み込むように延設されており、第1電線ユニット24の左右方向(第1電線ユニット24の長手方向及び下型71と上型との対向方向に対して垂直な方向)の動きを規制する。上型72の1つの支持突起74は、下型71の中央の支持突起74と上下方向に対向するように配置されており、下型71の中央の支持突起74と、上型72の支持突起74とで第1電線ユニット24を上下から挟み込むことで、第1電線ユニット24の上下方向の動きを規制する。支持突起74により、第1電線ユニット24の左右方向及び上下方向の動きを規制することにより、樹脂圧によるばたつきを抑えて第1電線ユニット24の位置をより精度よく制御することが可能になる。
なお、本実施の形態では、ケーブル2の中心軸、第1電線ユニット24の中心軸、及び樹脂チューブ4の中心軸が略同一平面上に配置される場合について説明したが、これに限らず、例えば、第1電線ユニット24の延出位置が上下にずれていてもよいし、また第1電線ユニット24が例えば上方に斜めに延出される等してもよい。このような場合、支持突起74の突出長を適宜調整することで対応が可能であり、様々なレイアウトに容易に対応可能である。
(変形例)
本実施の形態では、分離部11にて電線21を2つのグループに分離したが、これに限らず、3つ以上のグループに分離してもよい。例えば、第1電線ユニット24と一対の第2電線212に加え、図7(a)に示すように、一対の第3電線213を有する6心のケーブルを用い、第3電線213を覆うように樹脂チューブ4を設けてもよい。この場合、第1電線ユニット24を左右から挟み込むように第2電線212(及び樹脂チューブ4)と第3電線213(及び樹脂チューブ4)を配置してもよい。また、この場合、図7(b)に示すように、断面視において、第1電線ユニット24の中心軸と、第2電線212を覆う樹脂チューブ4の中心軸と、第3電線213を覆う樹脂チューブ4の中心軸とを結んだ線が三角形状(略二等辺三角形状)となるように、各電線21を配置してもよい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るワイヤハーネス1では、分離部11で分離される少なくとも1つのグループの電線21の周囲を覆うように設けられ、分離部11側の端部が樹脂モールド部3に覆われ樹脂モールド部3と溶着されている中空筒状の樹脂チューブ4と、樹脂チューブ4における分離部11と反対側の端部と、該端部から延出される電線21と樹脂チューブ4との間を水密にシールする防水部5と、樹脂チューブ4の分離部11側の端部に設けられると共に、当該端部から樹脂チューブ4内へと差し込まれ、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂が樹脂チューブ4内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止ホルダ6と、を備えている。
樹脂チューブ4と防水部5とを備えることにより、電線21の絶縁体(ここでは第2電線212の第2絶縁体212b)が樹脂モールド3と溶着しない場合であっても、シース22の端部からの水が侵入することを抑制可能になる。さらに、樹脂侵入防止用ホルダ6を備えることで、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂チューブ4内に樹脂が漏れてしまうことを抑制することが可能になる。
なお、樹脂モールド部3のモールド時の樹脂の粘度を調整することで、樹脂チューブ4内への樹脂の漏れを抑制することも可能ではあるが、この場合、使用する樹脂チューブ4の寸法や硬さのばらつきを考慮して樹脂の粘度や樹脂圧の調整等を行う必要があるために、モールド時の条件が非常に厳しくなり、樹脂モールド部3の形成が非常に困難となり、歩留りも悪化する。本実施の形態のように樹脂侵入防止用ホルダ6を用いることで、使用する樹脂チューブ4に寸法や硬さのばらつきがある場合であっても、モールド時の樹脂漏れを抑制して容易に樹脂モールド部3を形成することが可能であり、歩留りを向上できる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]シース(22)から複数の電線(21)が延出され、前記複数の電線(21)が複数のグループに分離され延出される分離部(11)に設けられ、前記シース(22)と該シース(22)から延出される前記複数の電線(21)とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部(3)と、前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線(21)の周囲を覆うように設けられ、前記分離部(11)側の端部が前記樹脂モールド部(3)に覆われ前記樹脂モールド部(3)と溶着されている中空筒状の樹脂チューブ(4)と、前記樹脂チューブ(4)における前記分離部(11)と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線(21)と前記樹脂チューブ(4)との間を水密にシールする防水部(5)と、前記樹脂チューブ(4)の前記分離部(11)側の端部に設けられると共に、当該端部から前記樹脂チューブ(4)内へと差し込まれ、前記樹脂モールド部(3)のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ(4)内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止ホルダ(6)と、を備えた、ワイヤハーネス(1)。
[2]前記樹脂侵入防止ホルダ(6)は、前記樹脂チューブ(4)内に挿通された前記電線(21)と前記樹脂チューブ(4)の内周面との間へとそれぞれ挿入され、前記電線(21)を狭持する一対の爪部(61)と、前記一対の爪部(61)の基端部に一体に設けられ前記一対の爪部(61)を連結する鍔部(62)と、を有する、[1]に記載のワイヤハーネス(1)。
[3]前記鍔部(62)の外径は、前記樹脂チューブ(4)の内径よりも大きい、[2]に記載のワイヤハーネス(1)。
[4]前記鍔部(62)は、前記電線(21)を通すための電線挿通穴(62a)を有し、前記電線挿通穴(62a)は、前記爪部(61a)の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている、[2]または[3]に記載のワイヤハーネス(1)。
[5]前記樹脂侵入防止ホルダ(6)は、前記樹脂モールド部(3)から外方に突出するように設けられている、[1]乃至[4]の何れか1項に記載のワイヤハーネス(1)。
[6]前記樹脂侵入防止ホルダ(6)は、前記樹脂チューブ(4)よりも硬い、[1]乃至[5]の何れか1項に記載のワイヤハーネス(1)。
[7]前記樹脂モールド部(3)、前記シース(22)、及び前記樹脂チューブ(4)が、ウレタン樹脂からなる、[1]乃至[6]の何れか1項に記載のワイヤハーネス(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、ワイヤハーネス1が自動車用である場合について説明したが、これに限らず、鉄道車両用であってもよい。また、ワイヤハーネス1は、ロボット用や航空機用としても利用できる。
1…ワイヤハーネス
11…分離部
2…ケーブル
21…電線
211…第1電線
212…第2電線
22…シース
23…内部シース
24…第1電線ユニット
25…ダミー線
3…樹脂モールド部
31…基部
32…本体部
32a…穴
4…樹脂チューブ
5…防水部
6…樹脂侵入防止ホルダ
61…爪部
62…鍔部
62a…電線挿通穴

Claims (6)

  1. シースから複数の電線が延出され、前記複数の電線が複数のグループに分離され延出される分離部に設けられ、前記シースと該シースから延出される前記複数の電線とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部と、
    前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線の周囲を覆うように設けられ、前記分離部側の端部が前記樹脂モールド部に覆われ前記樹脂モールド部と溶着されている中空筒状の樹脂チューブと、
    前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線と前記樹脂チューブとの間を水密にシールする防水部と、
    前記樹脂チューブの前記分離部側の端部に設けられると共に、当該端部から前記樹脂チューブ内へと差し込まれ、前記樹脂モールド部のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止ホルダと、を備え、
    前記樹脂侵入防止ホルダは、前記樹脂チューブよりも硬い材質で構成されており
    前記樹脂チューブは、円筒状であり、
    前記防水部は、前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線と、を覆う熱収縮チューブであり、
    前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部には樹脂侵入防止ホルダが設けられておらず、前記熱収縮チューブから前記電線が延出されている
    ワイヤハーネス。
  2. 前記樹脂侵入防止ホルダは、前記樹脂チューブ内に挿通された前記電線と前記樹脂チューブの内周面との間へとそれぞれ挿入され、前記電線を狭持する一対の爪部と、前記一対の爪部の基端部に一体に設けられ前記一対の爪部を連結する鍔部と、を有する、
    請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記鍔部の外径は、前記樹脂チューブの内径よりも大きい、
    請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記鍔部は、前記電線を通すための電線挿通穴を有し、
    前記電線挿通穴は、前記爪部の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている、
    請求項2または3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記樹脂侵入防止ホルダは、前記樹脂モールド部から外方に突出するように設けられている、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記樹脂モールド部、前記シース、及び前記樹脂チューブが、ウレタン樹脂からなる、
    請求項1乃至の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
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