JP2019175609A - ワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】個別シールド部材と一括シールド部材との接続部の腐食を抑制することができるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネスは、各個別シールド部材31のうちシース13の端部から露出した部分と一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42の端部から露出した部分とが電気的に接続された接続部33を包囲することで接続部33を保護する円筒状の保護部材70を備える。また、保護部材70の一端部70aと各シース13との間に設けられ、一端部70aと各シース13との間をシールする栓体80を備える。保護部材70の他端部70bには、コルゲートチューブ42との間をシールする突条75が設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
従来、例えば車両用のワイヤハーネスにおいては、電線への通電に伴い発生する電磁ノイズを遮蔽するためにシールド部材によって電線が覆われている。シールド部材は、例えば、アルミニウム合金などの導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、可撓性を有している。こうしたシールド部材としては、電線の絶縁被覆の外周をシールド部材で個別に覆う個別シールド部材が知られている(例えば、特許文献1参照)。同文献1に記載の個別シールド部材の外周はシースにより被覆されている。また、複数の電線を1つのシールド部材で一括して覆う一括シールド部材が知られている(例えば、特許文献2参照)。同文献2に記載の一括シールド部材の外周は、コルゲートチューブなどの外装部材により覆われている。なお、個別シールド部材や一括シールド部材の端部は、電線の端部に設けられるコネクタに電気的に接続される。
ところで、個別シールド部材と一括シールド部材とがワイヤハーネスの長さ方向の異なる位置に設けられることがある。この場合、個別シールド部材と一括シールド部材とを電気的に接続する必要がある。
こうした接続構造においては、シースの端部から露出した個別シールド部材の露出部分と、外装部材の端部から露出した一括シールド部材の露出部分とを接続する構造が考えられる。しかしながら、この場合、上記露出部分同士が接続される接続部に雨や水などが付着すると、同接続部が腐食するおそれがある。
本発明の目的は、個別シールド部材と一括シールド部材との接続部の腐食を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
上記目的を達成するためのワイヤハーネスは、複数の電線と、導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、複数の前記電線を個別に覆うことで電磁シールドする複数の個別シールド部材と、前記個別シールド部材の各々を個別に被覆する複数のシースと、導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、複数の前記電線を一括して覆うことで電磁シールドする一括シールド部材と、前記一括シールド部材を覆う外装部材と、前記個別シールド部材の各々のうち前記シースの端部から露出した部分と前記一括シールド部材のうち前記外装部材の端部から露出した部分とが電気的に接続された接続部を包囲することで前記接続部を保護する弾性部材からなる筒状の保護部材と、前記保護部材の一端部と前記シースの各々との間に設けられ、前記一端部と前記シースの各々との間をシールするシール部材と、を備え、前記保護部材の他端部には、前記外装部材との間をシールするシール部が設けられている。
同構成によれば、保護部材の一端部と各シースとの間がシール部材によってシールされるとともに、保護部材の他端部と外装部材との間が同他端部に設けられたシール部によってシールされる。このため、各個別シールド部材と一括シールド部材との接続部に水などが付着することを抑制することができ、接続部の腐食を抑制できる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記シール部材は、弾性部材からなり、前記保護部材の前記一端部の開口を閉塞するとともに前記シースの各々が挿通される複数の挿通孔を有する栓体であり、前記保護部材は、締付部材によって前記栓体に対して締め付けられていることが好ましい。
同構成によれば、締付部材によって保護部材を栓体に対して締め付けることにより、保護部材及び栓体がそれぞれ弾性変形する。これにより、保護部材の一端部と栓体との間がシールされるとともに、栓体の各挿通孔の内周面と各シースの外周面との間がシールされる。したがって、保護部材とは別体の栓体を用いながらも、保護部材の一端部と各シースとの間をシールすることができる。
また、電線の本数の異なる他の種類のワイヤハーネスに適用する場合には、当該電線の本数に対応した数の挿通孔を有する栓体に変更することが可能である。このため、他の種類のワイヤハーネスにおいて共通の保護部材を用いることができる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記栓体の前記挿通孔の内周面には、前記シースの外周面に密着してシールする環状のリップ部が突設されていることが好ましい。
同構成によれば、挿通孔の内周面から突出する環状のリップ部がシースの外周面に対して密着するため、栓体の挿通孔の内周面とシースの外周面との間を効果的にシールすることができる。
同構成によれば、挿通孔の内周面から突出する環状のリップ部がシースの外周面に対して密着するため、栓体の挿通孔の内周面とシースの外周面との間を効果的にシールすることができる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記保護部材の前記一端部における外周面には、前記締付部材が嵌合する凹部が前記保護部材の周方向に沿って設けられていることが好ましい。
同構成によれば、保護部材の外周面に設けられた凹部に締付部材が嵌合することにより、保護部材の軸線方向における締付部材の位置ずれが抑制される。これにより、栓体及び締付部材によるシール性能の信頼性を向上させることができる。
同構成によれば、保護部材の外周面に設けられた凹部に締付部材が嵌合することにより、保護部材の軸線方向における締付部材の位置ずれが抑制される。これにより、栓体及び締付部材によるシール性能の信頼性を向上させることができる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記栓体の外周面には、前記栓体の周方向に沿って延びる溝部が設けられており、前記保護部材の前記一端部の内周面には、前記保護部材の周方向に沿って延びるとともに前記溝部に嵌合する突部が設けられていることが好ましい。
同構成によれば、保護部材の内周面に設けられた突部が栓体の外周面に設けられた溝部に対して嵌合される。このため、保護部材に対する栓体の位置決めがなされる。これにより、保護部材の一端部に対して栓体を容易に組み付けることができる。また、保護部材の内周面と栓体の外周面との間を効果的にシールすることができる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記栓体には、前記挿通孔の軸線方向に沿って延在するとともに互いに開閉される開閉部が設けられていることが好ましい。
同構成によれば、栓体の開閉部を開くことによって各電線のシースに対して外周側から栓体を組み付けることができる。したがってワイヤハーネスを容易に製造することができる。
同構成によれば、栓体の開閉部を開くことによって各電線のシースに対して外周側から栓体を組み付けることができる。したがってワイヤハーネスを容易に製造することができる。
上記ワイヤハーネスにおいて、前記外装部材は、蛇腹筒状をなすコルゲートチューブであり、前記保護部材の前記他端部には、前記外装部材の端部が挿入されており、前記シール部は、前記保護部材の前記他端部の内周面から突出するとともに前記外装部材の外周面の凹溝に嵌合する突条であることが好ましい。
同構成によれば、保護部材の他端部の内周面から突出する突条が、コルゲートチューブの外周面の凹溝に嵌合することによって、保護部材の他端部と外装部材との間がシールされる。また、外装部材に対する保護部材の位置決めがなされる。このため、簡単な構成によってシール部を具現化することができる。
本発明によれば、個別シールド部材と一括シールド部材との接続部の腐食を抑制することができる。
以下、図1〜図3を参照して、一実施形態について説明する。
本実施形態のワイヤハーネスは、例えばハイブリッド車や電気自動車などの車両の床下を含む経路に配索されるとともに、複数の機器同士を電気的に接続する。
本実施形態のワイヤハーネスは、例えばハイブリッド車や電気自動車などの車両の床下を含む経路に配索されるとともに、複数の機器同士を電気的に接続する。
図1及び図2に示すように、ワイヤハーネスは、複数の電線10と、各電線10の一端側(図1の左端側)に設けられ、各電線10を個別に機器に取り付けるための複数の個別コネクタ21と、各電線10の他端側(図1の右端側)に設けられ、各電線10を一括して機器に取り付けるための1つの一括コネクタ22とを備えている。
図2の右側に示すように、電線10は、芯線11と芯線11の外周を覆う筒状の絶縁被覆12とを有している。芯線11は、例えば、銅合金からなる複数の金属素線を撚り合わせて形成される撚り線である。絶縁被覆12は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)などの絶縁材料を押出成形することにより形成されている。
<個別シールド部材31>
図2に示すように、ワイヤハーネスには、複数の電線10を個別に覆うことで電磁シールドする複数の個別シールド部材31が設けられている。個別シールド部材31は、例えば、アルミニウム合金などからなる導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、可撓性を有している。個別シールド部材31の一端部は、個別コネクタ21に電気的に接続されている。個別シールド部材31の他端部31bは、電線10の長さ方向における途中の部分まで延びている。
図2に示すように、ワイヤハーネスには、複数の電線10を個別に覆うことで電磁シールドする複数の個別シールド部材31が設けられている。個別シールド部材31は、例えば、アルミニウム合金などからなる導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、可撓性を有している。個別シールド部材31の一端部は、個別コネクタ21に電気的に接続されている。個別シールド部材31の他端部31bは、電線10の長さ方向における途中の部分まで延びている。
また、各電線10には、個別シールド部材31を個別に被覆するシース13が設けられている。シース13は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)などの絶縁材料からなる。シース13の一端部は、個別コネクタ21に接続されている。シース13の他端部13bは、電線10の長さ方向における途中の部分まで延びている。
<一括シールド部材32>
図1及び図2に示すように、ワイヤハーネスには、複数の電線10を一括して覆うことで電磁シールドする1つの一括シールド部材32が設けられている。一括シールド部材32は、例えば、アルミニウム合金などからなる導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、可撓性を有している。一括シールド部材32の一端部32aは、一括コネクタ22に電気的に接続されている(図1参照)。また、一括シールド部材32の他端部32bは、電線10の長さ方向における途中の部分まで延びている。
図1及び図2に示すように、ワイヤハーネスには、複数の電線10を一括して覆うことで電磁シールドする1つの一括シールド部材32が設けられている。一括シールド部材32は、例えば、アルミニウム合金などからなる導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、可撓性を有している。一括シールド部材32の一端部32aは、一括コネクタ22に電気的に接続されている(図1参照)。また、一括シールド部材32の他端部32bは、電線10の長さ方向における途中の部分まで延びている。
一括シールド部材32は、外装部材としてのコルゲートチューブ42により覆われている。コルゲートチューブ42は、蛇腹筒状をなしており可撓性を有している。コルゲートチューブ42の外周面には、凹溝42aが軸線方向に沿って互いに間隔をおいて複数設けられている。
一括シールド部材32の他端部32bは、コルゲートチューブ42の端部から露出している。
図2に示すように、一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42から露出した部分は、各個別シールド部材31のうちシース13から露出した部分を覆っている。以下、各個別シールド部材31のうちシース13の端部から露出した部分と一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42の端部から露出した部分とが電気的に接続される部分を接続部33と称する。
図2に示すように、一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42から露出した部分は、各個別シールド部材31のうちシース13から露出した部分を覆っている。以下、各個別シールド部材31のうちシース13の端部から露出した部分と一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42の端部から露出した部分とが電気的に接続される部分を接続部33と称する。
<筒状部材50>
図2に示すように、各電線10の外周面と各個別シールド部材31の内周面との間には、各電線10が挿通される円筒状の筒状部材50が介在している。各筒状部材50は、電線10の長さ方向における一括シールド部材32の接続部33に対応する位置に設けられている。なお、本実施形態の筒状部材50は、例えば真鍮により形成されている。
図2に示すように、各電線10の外周面と各個別シールド部材31の内周面との間には、各電線10が挿通される円筒状の筒状部材50が介在している。各筒状部材50は、電線10の長さ方向における一括シールド部材32の接続部33に対応する位置に設けられている。なお、本実施形態の筒状部材50は、例えば真鍮により形成されている。
各筒状部材50の外周は、締付部材60により締め付けられている。締付部材60は、例えば、樹脂材料からなる周知の結束バンドである。
<保護部材70>
図1〜図3に示すように、接続部33は、弾性部材からなり円筒状をなす保護部材70により包囲されている。保護部材70の一端部70aは開口71を有しており、他端部70bは縮径部72とされている。縮径部72には、コルゲートチューブ42の端部が挿入されている。
<保護部材70>
図1〜図3に示すように、接続部33は、弾性部材からなり円筒状をなす保護部材70により包囲されている。保護部材70の一端部70aは開口71を有しており、他端部70bは縮径部72とされている。縮径部72には、コルゲートチューブ42の端部が挿入されている。
保護部材70の一端部70aの内周面には、保護部材70の周方向に沿って延びる複数(本実施形態では2つ)の突部73が軸線方向に互いに間隔をおいて全周にわたって設けられている。また、一端部70aの外周面には、保護部材70の周方向に沿って延びる凹部74が保護部材70の全周にわたって設けられている。保護部材70の他端部70bの内周面には、コルゲートチューブ42の凹溝42aに嵌合する複数(本実施形態では4つ)の突条75が軸線方向に互いに間隔をおいて全周にわたって設けられている。
<栓体80>
図2及び図3に示すように、保護部材70の一端部70aには、一端部70aの開口71を閉塞するシール部材としての栓体80が設けられている。
図2及び図3に示すように、保護部材70の一端部70aには、一端部70aの開口71を閉塞するシール部材としての栓体80が設けられている。
栓体80は、エラストマーなどの弾性部材からなり、各電線10の各シース13が挿通される挿通孔81を有している。各挿通孔81の内周面には、シース13の外周面に密着してシールする複数(本実施形態では3つ)の環状のリップ部81aが軸線方向に互い間隔をおいて設けられている。
栓体80の外周面には、保護部材70の突部73に対応する複数の溝部82が設けられている。
図3に示すように、栓体80には、挿通孔81の軸線方向に沿って延在するとともに互いに開閉される開閉部83が設けられている。栓体80は、挿通孔81を挟んで開閉部83とは反対側の部分84を支点として開閉される。
図3に示すように、栓体80には、挿通孔81の軸線方向に沿って延在するとともに互いに開閉される開閉部83が設けられている。栓体80は、挿通孔81を挟んで開閉部83とは反対側の部分84を支点として開閉される。
<締付部材89>
図2に示すように、保護部材70の凹部74には、保護部材70の一端部70aを栓体80に対して締め付ける締付部材89が外嵌されている。締付部材89は、例えば、樹脂材料からなる周知の結束バンドである。なお、凹部74の幅は、締付部材89の幅よりも僅かに大きくされている。
図2に示すように、保護部材70の凹部74には、保護部材70の一端部70aを栓体80に対して締め付ける締付部材89が外嵌されている。締付部材89は、例えば、樹脂材料からなる周知の結束バンドである。なお、凹部74の幅は、締付部材89の幅よりも僅かに大きくされている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)ワイヤハーネスは、各個別シールド部材31のうちシース13の端部から露出した部分と一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42の端部から露出した部分とが電気的に接続された接続部33を包囲することで接続部33を保護する弾性部材からなる円筒状の保護部材70を備える。また、保護部材70の一端部70aの開口71を閉塞するとともに各シース13が挿通される挿通孔81を有し、一端部70aと各シース13との間をシールするシール部材としての栓体80を備える。保護部材70の一端部70aは、締付部材89によって栓体80に対して締め付けられている。保護部材70の他端部70bには、コルゲートチューブ42との間をシールする突条75が設けられている。
(1)ワイヤハーネスは、各個別シールド部材31のうちシース13の端部から露出した部分と一括シールド部材32のうちコルゲートチューブ42の端部から露出した部分とが電気的に接続された接続部33を包囲することで接続部33を保護する弾性部材からなる円筒状の保護部材70を備える。また、保護部材70の一端部70aの開口71を閉塞するとともに各シース13が挿通される挿通孔81を有し、一端部70aと各シース13との間をシールするシール部材としての栓体80を備える。保護部材70の一端部70aは、締付部材89によって栓体80に対して締め付けられている。保護部材70の他端部70bには、コルゲートチューブ42との間をシールする突条75が設けられている。
こうした構成によれば、保護部材70の一端部70aと各シース13との間が栓体80によってシールされる。また、保護部材70の他端部70bの内周面から突出する突条75が、コルゲートチューブ42の外周面の凹溝42aに嵌合することによって、保護部材70の他端部70bとコルゲートチューブ42との間がシールされる。このため、各個別シールド部材31と一括シールド部材32との接続部33に水などが付着することを抑制することができ、接続部33の腐食を抑制できる。また、コルゲートチューブ42に対する保護部材70の位置決めがなされる。
また、上記構成によれば、締付部材89によって保護部材70の一端部70aを栓体80に対して締め付けることにより、保護部材70及び栓体80がそれぞれ弾性変形する。これにより、保護部材70の一端部70aと栓体80との間がシールされるとともに、栓体80の各挿通孔81の内周面と各シース13の外周面との間がシールされる。したがって、保護部材70とは別体の栓体80を用いながらも、保護部材70の一端部70aと各シース13との間をシールすることができる。
また、電線10の本数の異なる他の種類のワイヤハーネスに適用する場合には、電線10の本数に対応した数の挿通孔を有する栓体に変更することが可能である。このため、他の種類のワイヤハーネスにおいて共通の保護部材70を用いることができる。
(2)栓体80の挿通孔81の内周面には、シース13の外周面に密着してシールする環状のリップ部81aが突設されている。
こうした構成によれば、挿通孔81の内周面から突出する環状のリップ部81aがシース13の外周面に対して密着するため、栓体80の挿通孔81の内周面とシース13の外周面との間を効果的にシールすることができる。
こうした構成によれば、挿通孔81の内周面から突出する環状のリップ部81aがシース13の外周面に対して密着するため、栓体80の挿通孔81の内周面とシース13の外周面との間を効果的にシールすることができる。
(3)保護部材70の一端部70aにおける外周面には、締付部材89が嵌合する凹部74が保護部材70の周方向に沿って設けられている。
こうした構成によれば、保護部材70の外周面に設けられた凹部74に締付部材89が嵌合することにより、保護部材70の軸線方向における締付部材89の位置ずれが抑制される。これにより、栓体80及び締付部材89によるシール性能の信頼性を向上させることができる。
こうした構成によれば、保護部材70の外周面に設けられた凹部74に締付部材89が嵌合することにより、保護部材70の軸線方向における締付部材89の位置ずれが抑制される。これにより、栓体80及び締付部材89によるシール性能の信頼性を向上させることができる。
(4)栓体80の外周面には、栓体80の周方向に沿って延びる溝部82が設けられており、保護部材70の一端部70aの内周面には、保護部材70の周方向に沿って延びるとともに溝部82に嵌合する突部73が設けられている。
こうした構成によれば、保護部材70の内周面に設けられた突部73が栓体80の外周面に設けられた溝部82に対して嵌合される。このため、保護部材70に対する栓体80の位置決めがなされる。これにより、保護部材70の一端部70aに対して栓体80を容易に組み付けることができる。また、保護部材70の内周面と栓体80の外周面との間を効果的にシールすることができる。
(5)栓体80には、挿通孔81の軸線方向に沿って延在するとともに互いに開閉される開閉部83が設けられている。
栓体80が開閉可能でない場合には、栓体80の挿通孔81にシース13により覆われた電線10を予め挿通させた状態で接続部33まで栓体80を摺動させる必要がある。この際、シース13と栓体80との材料によっては、栓体80を摺動させることが困難となるおそれがある。
栓体80が開閉可能でない場合には、栓体80の挿通孔81にシース13により覆われた電線10を予め挿通させた状態で接続部33まで栓体80を摺動させる必要がある。この際、シース13と栓体80との材料によっては、栓体80を摺動させることが困難となるおそれがある。
この点、上記構成によれば、栓体80の開閉部83を開くことによって各電線10のシース13に対して外周側から栓体80を組み付けることができる。したがってワイヤハーネスを容易に製造することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
なお、以下の図4に示す変更例において、上記実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、対応する構成については、「100」を加算した符号を付すことにより、重複した説明を省略している。
なお、以下の図4に示す変更例において、上記実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、対応する構成については、「100」を加算した符号を付すことにより、重複した説明を省略している。
・図4に示すように、保護部材70の内側に向かって膨出する膨出部185を有する栓体180を採用することもできる。膨出部185は、栓体180の一端面180aから膨出しており、各電線10の各シース13が挿通される挿通孔181を有している。挿通孔181の内周面には、環状のリップ部181aが複数設けられている。
上記構成によれば、リップ部181aがシース13の外周面に密着してシールする範囲を拡大することができるため、保護部材70の一端部70aと各シース13との間のシール性能を向上させることができる。また、締付部材89により一端部70aを栓体180に対して締め付ける際の栓体180の変形を抑制できる。
・図4に示すように、保護部材70の他端部70bの外周面に締付部材189を設けることもできる。この場合、上記外周面に締付部材189が嵌合する凹部174を設けることが好ましい。
上記構成によれば、保護部材70の他端部70bとコルゲートチューブ42との間のシール性能を向上させることができる。
・例えば、栓体80の厚みが大きい場合に、保護部材70の凹部74を保護部材70の軸線方向に複数設けることもできる。この場合、複数の締付部材89により栓体に対して保護部材を締め付けることもできるし、複数の凹部74に対応する凸部を有する1つの締付部材により締め付けることもできる。
・例えば、栓体80の厚みが大きい場合に、保護部材70の凹部74を保護部材70の軸線方向に複数設けることもできる。この場合、複数の締付部材89により栓体に対して保護部材を締め付けることもできるし、複数の凹部74に対応する凸部を有する1つの締付部材により締め付けることもできる。
・栓体80の溝部82は、栓体80の周方向の一部に設けられていてもよいし、周方向において互いに間隔をおいて複数設けられていてもよい。これらの場合、保護部材70の一端部70aにおける内周面には、上記溝部に対応した突部を設けるようにすればよい。
・栓体80の挿通孔81の数や形状を適宜変更することもできる。
・外装部材は、コルゲートチューブ42に限定されない。他に例えば、平滑な外周面を有する略円筒状をなすパイプを採用することもできる。この場合、保護部材70の他端部70bの内周面にシール部としてのリップ部を設け、これらを密着させることで他端部70bとパイプとの間をシールすることが好ましい。
・外装部材は、コルゲートチューブ42に限定されない。他に例えば、平滑な外周面を有する略円筒状をなすパイプを採用することもできる。この場合、保護部材70の他端部70bの内周面にシール部としてのリップ部を設け、これらを密着させることで他端部70bとパイプとの間をシールすることが好ましい。
10…電線、11…芯線、12…絶縁被覆、13…シース、13b…他端部、21…個別コネクタ、22…一括コネクタ、31…個別シールド部材、31b…他端部、32…一括シールド部材、32a…一端部、32b…他端部、33…接続部、42…コルゲートチューブ、42a…凹溝、50…筒状部材、60…締付部材、70…保護部材、70a…一端部、70b…他端部、71…開口、72…縮径部、73…突部、74…凹部、75…突条、80…栓体、81…挿通孔、81a…リップ部、82…溝部、83…開閉部、84…部分、89…締付部材、174…凹部、189…締付部材、180…栓体、180a…一端面、181…挿通孔、181a…リップ部、182…溝部、185…膨出部。
Claims (7)
- 複数の電線と、
導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、複数の前記電線を個別に覆うことで電磁シールドする複数の個別シールド部材と、
前記個別シールド部材の各々を個別に被覆する複数のシースと、
導電性の素線が筒状に編み込まれた編組線からなり、複数の前記電線を一括して覆うことで電磁シールドする一括シールド部材と、
前記一括シールド部材を覆う外装部材と、
前記個別シールド部材の各々のうち前記シースの端部から露出した部分と前記一括シールド部材のうち前記外装部材の端部から露出した部分とが電気的に接続された接続部を包囲することで前記接続部を保護する弾性部材からなる筒状の保護部材と、
前記保護部材の一端部と前記シースの各々との間に設けられ、前記一端部と前記シースの各々との間をシールするシール部材と、を備え、
前記保護部材の他端部には、前記外装部材との間をシールするシール部が設けられている、
ワイヤハーネス。 - 前記シール部材は、弾性部材からなり、前記保護部材の前記一端部の開口を閉塞するとともに前記シースの各々が挿通される複数の挿通孔を有する栓体であり、
前記保護部材は、締付部材によって前記栓体に対して締め付けられている、
請求項1に記載のワイヤハーネス。 - 前記栓体の前記挿通孔の内周面には、前記シースの外周面に密着してシールする環状のリップ部が突設されている、
請求項2に記載のワイヤハーネス。 - 前記保護部材の前記一端部における外周面には、前記締付部材が嵌合する凹部が前記保護部材の周方向に沿って設けられている、
請求項2または請求項3に記載のワイヤハーネス。 - 前記栓体の外周面には、前記栓体の周方向に沿って延びる溝部が設けられており、
前記保護部材の前記一端部の内周面には、前記保護部材の周方向に沿って延びるとともに前記溝部に嵌合する突部が設けられている、
請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。 - 前記栓体には、前記挿通孔の軸線方向に沿って延在するとともに互いに開閉される開閉部が設けられている、
請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。 - 前記外装部材は、蛇腹筒状をなすコルゲートチューブであり、
前記保護部材の前記他端部には、前記外装部材の端部が挿入されており、
前記シール部は、前記保護部材の前記他端部の内周面から突出するとともに前記外装部材の外周面の凹溝に嵌合する突条である、
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。
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