JP7147695B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤハーネスに関する。
従来のワイヤハーネスとして、ケーブルの分離部分に樹脂モールドを行い、シース端部への水の侵入を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第6213447号公報
しかしながら、樹脂モールドを行うのみでは、十分な防水性が得られない場合がある。例えば、樹脂モールドより延出される電線の絶縁体の融点が高く、樹脂モールドと絶縁体とが溶着されない場合には、樹脂モールドと絶縁体との間から水が浸入してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、シース端部からの水の侵入を抑制可能なワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、複数の電線と、前記複数の電線を一括して覆うシースと、を有するケーブルと、前記シースから前記複数の電線が延出され、前記複数の電線が複数のグループに分離され異なる方向に延出される分離部に設けられ、前記ケーブル及び前記複数のグループの前記電線の延出方向を規制するホルダと、前記ホルダを覆うと共に、前記シースと該シースから延出される前記複数の電線とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部と、前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線の周囲を覆うように設けられ、前記分離部側の端部が前記樹脂モールド部に覆われ前記樹脂モールド部と溶着されている中空筒状の樹脂チューブと、前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線と前記樹脂チューブとの間を水密にシールする防水部と、を備え、前記ホルダは、前記樹脂チューブの前記分離部側の端面が当接され前記樹脂チューブの開口の少なくとも一部を塞ぐように形成され、前記樹脂モールド部のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止部を有する、ワイヤハーネスを提供する。
本発明によれば、シース端部からの水の侵入を抑制できる。
(a)は本発明の一実施の形態に係るワイヤハーネスの外観を示す斜視図、(b)はその樹脂モールド部を省略した斜視図である。 (a)は図1のワイヤハーネスの平面図であり、(b)はその樹脂モールド部を省略した平面図である。 ケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 図1のワイヤハーネスに用いるホルダを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 ホルダの一変形例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 (a)は図5のホルダとケーブルを金型にセットしたときの断面図、(b)はそのA-A線断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1(a)は、本実施の形態に係るワイヤハーネスの外観を示す斜視図、(b)はその樹脂モールド部を省略した斜視図である。また、図2(a)はワイヤハーネスの平面図であり、図2(b)はその樹脂モールド部を省略した平面図である。
図1及び図2に示すように、ワイヤハーネス1は、ケーブル2と、ケーブル2における分離部11を覆うように設けられる樹脂モールド部3と、を備えている。
図3に示すように、複数の電線21をシース22で一括して被覆して構成されている。本実施の形態では、ケーブル2は、第1導体211aの周囲を第1絶縁体211bで被覆した一対の第1電線211と、第2導体212aの周囲を第2絶縁体212bで被覆した一対の第2電線212と、第3導体213aの周囲を第3絶縁体213bで被覆した3本の第3電線213と、を有している。第1導体211a、第2導体212a、及び第3導体213aは、例えば銅等からなる金属素線を撚り合わせた撚線導体からなる。第1絶縁体211b、第2絶縁体212b、及び第3絶縁体213bは、例えば架橋PE(ポリエチレン)又は難燃架橋PE(ポリエチレン)からなる。
本実施の形態では、一対の第1電線211は撚り合わされており、撚り合わされた一対の第1電線211を内部シース23で一括して被覆することで、第1電線ユニット24が形成されている。本実施の形態では、内部シース23は、ウレタン樹脂からなる。また、一対の第2電線212は互いに撚り合されている。また、3本の第3電線213は互いに撚り合されている。
第1電線ユニット24と、撚り合された一対の第2電線212と、撚り合された3本の第3電線213とは、さらに介在(フィラー)25と共に撚り合わされ、その周囲を一括して覆うようにシース22が設けられている。本実施の形態では、シース22は、ウレタン樹脂からなる。介在25は、例えばステープルファイバー等の糸状体からなる。
本実施の形態に係るワイヤハーネス1は、自動車に搭載される自動車用のワイヤ-ネスである。本実施の形態では、第1電線211は、自動車の車輪速センサ(ABSセンサ)の検出信号を伝送するために用いられる。また、本実施の形態では、第2電線212は、自動車の制振装置の制御用のダンパ線として用いられる。また、本実施の形態では、第3電線213は、自動車の加速度センサ用の信号線として用いられる。すなわち、本実施の形態では、第1電線211及び第3電線213は信号線として、第2電線212は電源線として用いられている。なお、各電線21の用途はこれに限定されるものではなく、例えば、第2電線212を電動パーキングブレーキ装置に電力を供給する用途等に用いてもよい。また、電線21の本数等についても、図示のものに限定されない。
図1,2に戻り、ワイヤハーネス1では、シース22の端部から複数の電線21が延出されており、複数の電線21が複数のグループに分離され異なる方向に延出されている。この複数の電線21が複数のグループに分離され異なる方向に延出されている部分を分離部11と呼称する。本実施の形態では、分離部11にて、第1電線ユニット24(一対の第1電線211)と、一対の第2電線212と、3本の第3電線213と、に分岐されている。
第1電線ユニット24の分離部11からの延出方向は、ケーブル2の分離部11からの延出方向と略平行となっており、第1電線ユニット24とケーブル2とは、樹脂モールド部3の対向位置からそれぞれ反対方向に延出されている。シース22から延出された一対の第2電線212と3本の第3電線213とは、平面視で略90度曲げられて第1電線ユニット24から分岐された後、一対の第2電線212と3本の第3電線213とにさらに分岐されている。以下、第1電線ユニット24から一対の第2電線212と3本の第3電線213とを分岐する部分を第1分離部11aと呼称し、一対の第2電線212と3本の第3電線213とを分岐する部分を第2分離部11bと呼称する。
一対の第2電線212は、第2分離部11bにて、第1分離部11aからの延出方向に対して平面視でケーブル2の延出側に略45度傾いた方向に延出されている。また、3本の第3電線213は、第2分離部11bにて、第1分離部11aからの延出方向に対して平面視で第1電線ユニット24の延出側に略45度傾いた方向に延出されている。つまり、一対の第2電線212と3本の第3電線213とは、第2分離部11bから、平面視で略90度異なる方向へと延出されている。
樹脂モールド部3は、分離部11を覆うように設けられ、シース22と該シース22から延出される複数の電線21とにわたって樹脂をモールドして形成されている。本実施の形態では、分離部11に、ケーブル2及び電線21の延出方向を規制するホルダ6を設け、ホルダ6を覆うように樹脂モールド部3が形成されている。ホルダ6の詳細については後述する。
樹脂モールド部3は、シース22の端部、第1分離部11a、及び第1分離部11aより延出された第1電線ユニット24の周囲を覆う略直方体形状の基部31と、第2分離部11bおよび第2分離部11bより延出された第2電線212、第3電線213の周囲を覆う突出部32と、第1分離部11aと第2分離部11b間の第2電線212と第3電線213の周囲を覆い、基部31と突出部32とを連結する連結部33と、を一体に有している。
基部31におけるケーブル2の延出側(シース22で覆われた部分の延出側)には、ケーブル2の周囲を覆う円筒状のシース囲繞部31aが設けられている。このシース囲繞部31aには、ワイヤハーネス1を車体等に固定するためのブラケット(不図示)が取り付けられてもよい。本実施の形態では、樹脂モールド部3の近傍のシース22の周囲に、ブラケットを取り付けた。なお、ブラケットは、連結部33に取り付けられてもよい。連結部33にブラケットを取り付けることにより、基部31と突出部32によりブラケットの位置が規制されてブラケットの位置ずれが生じ難くなり、また樹脂モールド部3の重心に近い位置を支持できるために分離部11の姿勢が安定しやすい。
本実施の形態では、樹脂モールド部3は、ウレタン樹脂からなる。シース22と内部シース23はウレタン樹脂からなるため、樹脂モールド部3をモールドする際に樹脂モールド部3に溶着して一体化され、防水性が確保される。しかし、第2電線212の絶縁体212b、及び第3電線213の絶縁体213bは樹脂モールド部3に溶着しないため、第2電線212や第3電線213と樹脂モールド部3との間から水が侵入してしまうおそれが生じる。
そこで、本実施の形態では、ウレタン樹脂からなる中空筒状の樹脂チューブ4を用い、一対の第2電線212の周囲、及び3本の第3電線213の周囲をそれぞれ覆うように樹脂チューブ4を配置した状態で、樹脂モールド部3を形成するようにした。樹脂チューブ4の分離部11側の端部は、樹脂モールド部3に覆われ樹脂モールド部3と溶着されている。なお、本実施の形態では、第1電線211がウレタン樹脂からなる内部シース23に覆われているために、第1電線211の周囲に樹脂チューブ4を配置しなかったが、内部シース23を省略した場合には、第1電線211の周囲に別途樹脂チューブ4を設けてもよい。樹脂チューブ4は、分離部11にて分離される複数のグループのうち少なくとも1つのグループの電線21の周囲を覆うように設けられていればよい。
また、本実施の形態では、樹脂モールド部3、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4が、ウレタン樹脂からなる場合について説明したが、これに限らず、樹脂モールド部3のモールド時に、樹脂モールド部3にシース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4が溶着される材料であればよい。つまり、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4は、樹脂モールド部3に用いる樹脂の融点以下の融点を有する樹脂であればよい。例えば、樹脂モールド部3としてポリアミドを用い、シース22、内部シース23、及び樹脂チューブ4としてウレタン樹脂を用いてもよい。
なお、樹脂チューブ4と第1電線ユニット24とが当接していたり、樹脂チューブ4同士が当接していたりすると、樹脂モールド部3のモールド時に樹脂チューブ4と第1電線ユニット24間に樹脂が流れ込まず、樹脂モールド部3と、樹脂チューブ4や内部シース23とが溶着しない部分が生じ、防水性が低下するおそれがある。そのため、樹脂チューブ4と第1電線ユニット24、及び樹脂チューブ4同士は、両者の間に樹脂モールド部3のモールド時に樹脂が流れやすくなる程度に、離間していることが望ましい。
両樹脂チューブ4における分離部11と反対側の端部(以下、先端部という)には、樹脂チューブ4の先端部から延出される一対の第2電線212、あるいは3本の第3電線213と樹脂チューブ4との間を水密にシールする防水部5がそれぞれ設けられている。本実施の形態では、防水部5として、熱収縮チューブを用いた。熱収縮チューブは、樹脂チューブ4の先端部と当該先端部から延出される電線21(一対の第2電線212、あるいは3本の第3電線213)とにわたって設けられている。熱収縮チューブとしては、内周面に接着剤が塗布されたものを用い、熱収縮チューブを収縮させた際に、接着剤により熱収縮チューブと電線21間の隙間を埋めることが望ましい。なお、防水部5は熱収縮チューブに限らず、例えば、パッキン部材等であってもよい。なお、図1(a),(b)では防水部5を省略して示している。
ここで、樹脂チューブ4を設ける場合、樹脂モールド部3をモールドする際に、樹脂チューブ4内に樹脂が侵入してしまう(樹脂チューブ4内に樹脂が漏れ出してしまう)おそれが生じる。そこで、本実施の形態では、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂が樹脂チューブ4内へと侵入することを防止するために、ホルダ6に樹脂侵入防止部61を形成している。以下、ホルダ6の詳細について説明する。
(ホルダ6の説明)
ホルダ6は、樹脂モールド部3をモールドする際に、分離部11を保護すると共に、樹脂の流れにより各電線21がばたつくことを抑制するように保持する役割を果たす部材である。
図4は、本実施の形態で用いるホルダを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図1(b)、図2(b)及び図4(a),(b)に示すように、ホルダ6は、底壁62と、底壁62の周縁から、底壁62の表面に対して垂直な方向である上方に延びる側壁63と、を有している。以下、説明の簡略化のため、底壁62からの側壁63の突出方向を上方といい、底壁62の表面に対して垂直な方向を上下方向という。ただし、これらの方向は便宜上のものであり、ワイヤハーネス1の使用状態における分離部11の配置等を限定するものではない。
側壁63には、ケーブル2(シース22で覆われた部分)をホルダ6内に導入するための入口穴64が形成されており、入口穴64と連通したシース収容空間65にケーブル2(シース22で覆われた部分)が導入される。ホルダ6の底壁62及び側壁63には、シース22の端面に干渉することでケーブル2の過挿入を抑制する段差部65aが形成されている。入口穴64は上方に開口する切欠き状に形成されている。シース収容空間65の両側に設けられた側壁63の上端部には、シース収容空間65側に突出しケーブル2が上方に抜けてしまうことを抑制するケーブル規制突起63aが設けられている。
また、側壁63の入口穴64と対向する位置には、第1電線ユニット24を導出するための第1電線挿通穴66が形成されている。第1電線挿通穴66は、上方に開口する切欠き状に形成されている。第1電線挿通穴66の内周面であって、かつ側壁63の上縁部には、第1電線挿通穴66側に突出し第1電線ユニット24が上方に抜けてしまうことを抑制する第1電線規制突起63bが設けられている。第1電線挿通穴66と、シース収容空間65との間の空間(底壁62と側壁63とに囲まれた空間)が、第1分離部11aを収容する第1収容空間67となる。
第1収容空間67と連通されるように、第1分離部11aで分岐された第2電線212と第3電線213を収容する連結用空間68が形成されている。連結用空間68は、入口穴64と第1電線挿通穴66の対向方向(第1電線ユニット24及びシース22の長手方向)に対して垂直な方向に伸びるように形成されている。連結用空間68の第1収容空間67と反対側には、第2分離部11bを収容する第2収容空間69が形成されている。また、連結用空間68の第2収容空間69側の端部には、連結用空間68を区画し、第2電線212と第3電線213を分離して第2収容空間69へと導くための隔壁70が設けられている。隔壁70は、連結用空間68の両側の側壁63の中間の位置に、底壁62から側壁63と平行に上方へと伸びるように形成されている。
第2収容空間69を囲む側壁63には、第2電線212を導出するための第2電線挿通穴71と、第3電線213を導出するための第3電線挿通穴72とが形成されている。第2電線挿通穴71及び第3電線挿通穴72は、上方に開口する切欠き状に形成されている。第1電線挿通穴66は、第2電線挿通穴71及び第3電線挿通穴72よりも大きく、入口穴64は、第1電線挿通穴66よりも大きい。
第2電線挿通穴71及び第3電線挿通穴72の第2収容空間69と反対側には、樹脂チューブ4を収容するためのチューブ収容部73が形成されている。このチューブ収容部73と第2収容空間69とを区画する側壁63、すなわち第2電線挿通穴71及び第3電線挿通穴72の周囲の側壁63が、樹脂侵入防止部61である。
樹脂侵入防止部61は、樹脂チューブ4の分離部11側の端面が当接されることで、樹脂チューブ4の開口の少なくとも一部を塞ぐように形成されている。樹脂侵入防止部61のチューブ収容部73側の面(以下外面という)は、チューブ収容部73に収容される樹脂チューブ4の長手方向に対して垂直な面となっており、この樹脂侵入防止部61の外面に樹脂チューブ4の端面を当接させることで、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂が樹脂チューブ4内へと侵入することが抑制される。
本実施の形態では、ホルダ6は、ウレタン樹脂からなる。ホルダ6を覆うように樹脂モールド部3をモールドすると、ホルダ6は樹脂モールド部3に溶着され一体化される。
(変形例)
図5は、ホルダ6の一変形例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図5(a),(b)に示すように、ホルダ6は、樹脂侵入防止部61から樹脂チューブ4内へと突出すると共に、樹脂チューブ4内に挿通された電線21と樹脂チューブ4の内周面との間へとそれぞれ挿入され、電線21を狭持する一対の爪部74を有していてもよい。
一対の爪部74は、樹脂チューブ4内へと差し込まれる部分であり、当該樹脂チューブ4内に挿通された一対の第2電線212、あるいは3本の第3電線213と、樹脂チューブ4の内周面との間へとそれぞれ挿入される。一対の爪部74の間には、一対の第2電線21、あるいは3本の第3電線213が狭持される。両爪部74は、樹脂チューブ4への挿入方向に対して垂直な断面形状が、樹脂チューブ4の内周面に沿う曲面と、電線21を狭持する平面とを有する略半円形状に形成されている。
なお、例えば、一対の爪部74に替えて中空筒状体を設けることも考えられるが、この場合、電線21の周囲全体に中空筒状体が配置されることになり、樹脂チューブ4として大径のものを使用する必要が生じ、大型化及び樹脂チューブ4で覆った部分を曲げにくくなる等の不具合が生じるおそれがある。本実施の形態のように、一対の爪部74で電線21を挟み込む構造とすることで、小径の樹脂チューブ4を使用可能となり、樹脂チューブ4で覆った部分を曲げやすくし、小型で配線しやすいワイヤハーネス1を実現できる。
爪部74は、第2電線挿通穴71あるいは第3電線挿通穴72の両側縁部から外方に伸びるように形成されている。そのため、第2及び第3電線挿通穴71,72は、爪部74の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている。これにより、爪部74の間に電線21(一対の第2電線212あるいは3本の第3電線213)を挿入しやすくなり、ホルダ6の取り付け作業が容易になる。
爪部74を樹脂チューブ4内に挿入し易くするために、爪部74は、樹脂チューブ4よりも硬いことが望ましい。より具体的には、樹脂モールド部3に用いるウレタン樹脂よりも、より硬度が高いウレタン樹脂を用いて、ホルダ6を構成するとよい。
爪部74は、樹脂モールド部3のモールドの際に、樹脂チューブ4を内側から支持し、樹脂圧により樹脂チューブ4が変形することを抑制する役割も果たす。このため、爪部74は、樹脂モールド部3から外方に突出するように設けられている。
また、爪部74は、ホルダ6に対して樹脂チューブ4を固定する(樹脂チューブ4を支持する)役割も果たす。そのため、図5,6のホルダ6では、チューブ収容部73を省略している。ただし、これに限らず、爪部74とチューブ収容部73の両方を有していてもよい。
図6(a),(b)に示すように、樹脂モールド部3をモールドする際には、ケーブル2にホルダ6を取り付けて所定の配線形状とした後、金型8の下型81にケーブル2とホルダ6とをセットする。この際、一対の第2電線212、及び3本の第3電線213の周囲にそれぞれ樹脂チューブ4を配置し、かつ、樹脂チューブ4に爪部74を挿入すると共に、樹脂チューブ4の端面を樹脂侵入防止部61の外面に当接させる。この状態で下型81上に上型82を配置し、樹脂注入口83から樹脂を導入すると、樹脂モールド部3が形成される。
本実施の形態では、下型81上に上型82を配置したとき、樹脂チューブ4が下型81と上型82とに狭持される位置(第2電線212と第2電線212を覆う樹脂チューブ4の金型8からの出口、及び、第3電線213と第3電線213を覆う樹脂チューブ4の金型8からの出口)まで突出するように、爪部74が設けられる。これにより、爪部74によって樹脂チューブ4が内方から支持され、擬似的に中実の状態となるために、樹脂圧により変形しにくくなる。その結果、樹脂モールド部3をモールドする際に、樹脂チューブ4の変形により樹脂チューブ4の外側から樹脂が漏れてしまうことを抑制可能になる。また、例えば、爪部74を用いない場合、樹脂チューブ4内に隙間(空間)ができるため、下型81と上型82で樹脂チューブ4を挟み込んだ際に樹脂チューブ4が潰れるように変形し、金型8と樹脂チューブ4の間に生じた空隙から樹脂が金型8の外部へと漏れ出してしまうおそれがある。爪部74により樹脂チューブ4内を疑似的に中実の状態とすることで、下型81と上型82とで挟み込んだ際に樹脂チューブ4が変形してしまうことが抑制され、樹脂チューブ4の外側から樹脂が漏れてしまうことを抑制可能になる。さらに、爪部74により樹脂チューブ4を擬似的に中実とすることで、下型81と上型82との噛み合いにより樹脂チューブ4を強固に保持し、樹脂モールド部3をモールドする際の樹脂圧による第2電線212、第3電線213、及び樹脂チューブ4のばたつきを抑えることが可能になる。下型81と上型82との噛み合いに耐えて樹脂チューブ4を十分に内方から支持できるように、爪部74の樹脂モールド部3からの突出長さは、金型8の厚さよりも大きいことがより望ましい。
なお、本実施の形態では、ケーブル2の中心軸、第1電線ユニット24の中心軸、及び両樹脂チューブ4の中心軸が略同一平面上に配置される場合について説明したが、これに限らず、各電線21が分離部11にて立体的に分岐していてもよい。例えば、第1電線ユニット24や第2電線212、あるいは第3電線213の延出位置が上下にずれていてもよいし、また上方に斜めに延出される等してもよい。このような場合、ホルダ6の形状を適宜変更することで対応が可能であり、ホルダ6の形状を適宜変更することにより様々なレイアウトに容易に対応可能である。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るワイヤハーネス1では、分離部11で分岐される少なくとも1つのグループの電線21の周囲を覆うように設けられ、分離部11側の端部が樹脂モールド部3に覆われ樹脂モールド部3と溶着されている中空筒状の樹脂チューブ4と、樹脂チューブ4における分離部11と反対側の端部と、該端部から延出される電線21と樹脂チューブ4との間を水密にシールする防水部5と、を備え、ホルダ6は、樹脂チューブ4の分離部11側の端面が当接され樹脂チューブ4の開口の少なくとも一部を塞ぐように形成され、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂が樹脂チューブ4内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止部61を有している。
樹脂チューブ4と防水部5とを備えることにより、電線21の絶縁体(ここでは第2電線212の第2絶縁体212b)が樹脂モールド部3と溶着しない場合であっても、シース22の端部からの水が侵入することを抑制可能になる。さらに、ホルダ6が樹脂侵入防止部61を有することで、樹脂モールド部3のモールドの際に樹脂チューブ4内に樹脂が漏れてしまうことを抑制することが可能になる。
なお、樹脂モールド部3のモールド時の樹脂の粘度を調整することで、樹脂チューブ4内への樹脂の漏れを抑制することも可能ではあるが、この場合、使用する樹脂チューブ4の寸法や硬さのばらつきを考慮して樹脂の粘度や樹脂圧の調整等を行う必要があるために、モールド時の条件が非常に厳しくなり、樹脂モールド部3の形成が非常に困難となり、歩留りも悪化する。本実施の形態のように、ホルダ6が樹脂侵入防止部61を有することで、使用する樹脂チューブ4に寸法や硬さのばらつきがある場合であっても、モールド時の樹脂漏れを抑制して容易に樹脂モールド部3を形成することが可能であり、歩留りを向上できる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]複数の電線(21)と、前記複数の電線(21)を一括して覆うシース(22)と、を有するケーブル(2)と、前記シース(22)から前記複数の電線(21)が延出され、前記複数の電線(21)が複数のグループに分離され異なる方向に延出される分離部(11)に設けられ、前記ケーブル(2)及び前記複数のグループの前記電線(21)の延出方向を規制するホルダ(6)と、前記ホルダ(6)を覆うと共に、前記シース(22)と該シース(22)から延出される前記複数の電線(21)とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部(3)と、前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線(21)の周囲を覆うように設けられ、前記分離部(11)側の端部が前記樹脂モールド部(3)に覆われ前記樹脂モールド部(3)と溶着されている中空筒状の樹脂チューブ(4)と、前記樹脂チューブ(4)における前記分離部(11)と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線(21)と前記樹脂チューブ(4)との間を水密にシールする防水部(5)と、を備え、前記ホルダ(6)は、前記樹脂チューブ(4)の前記分離部(11)側の端面が当接され前記樹脂チューブ(4)の開口の少なくとも一部を塞ぐように形成され、前記樹脂モールド部(3)のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ(4)内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止部(61)を有する、ワイヤハーネス(1)。
[2]前記ホルダ(6)は、前記樹脂侵入防止部(61)から前記樹脂チューブ(4)内へと突出すると共に、前記樹脂チューブ(4)内に挿通された前記電線(21)と前記樹脂チューブ(4)の内周面との間へとそれぞれ挿入され、前記電線(21)を狭持する一対の爪部(74)を有する、[1]に記載のワイヤハーネス(1)。
[3]前記樹脂侵入防止部(61)は、前記電線(21)を通すための電線挿通穴(71,72)を有し、前記電線挿通穴(71,72)は、前記爪部(74)の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている、[2]に記載のワイヤハーネス(1)。
[4]前記爪部(74)は、前記樹脂モールド部(3)から外方に突出するように設けられている、[2]または[3]の何れか1項に記載のワイヤハーネス(1)。
[5]前記爪部(74)は、前記樹脂チューブ(3)よりも硬い、[2]乃至[4]の何れか1項に記載のワイヤハーネス(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、ワイヤハーネス1が自動車用である場合について説明したが、これに限らず、鉄道車両用であってもよい。また、ワイヤハーネス1は、ロボット用や航空機用としても利用できる。
1…ワイヤハーネス
2…ケーブル
3…樹脂モールド部
4…樹脂チューブ
5…防水部
6…ホルダ
11…分離部
21…電線
22…シース
61…樹脂侵入防止部
71…第2電線挿通穴(電線挿通穴)
72…第3電線挿通穴(電線挿通穴)
74…爪部

Claims (5)

  1. 複数の電線と、前記複数の電線を一括して覆うシースと、を有するケーブルと、
    前記シースから前記複数の電線が延出され、前記複数の電線が複数のグループに分離され異なる方向に延出される分離部に設けられ、前記ケーブル及び前記複数のグループの前記電線の延出方向を規制するホルダと、
    前記ホルダを覆うと共に、前記シースと該シースから延出される前記複数の電線とにわたって樹脂をモールドしてなる樹脂モールド部と、
    前記複数のグループのうち少なくとも1つのグループの前記電線の周囲を覆うように設けられ、前記分離部側の端部が前記樹脂モールド部に覆われ前記樹脂モールド部と溶着されている中空筒状の樹脂チューブと、
    前記樹脂チューブにおける前記分離部と反対側の端部と、該端部から延出される前記電線と前記樹脂チューブとの間を水密にシールする防水部と、を備え、
    前記ホルダは、前記樹脂チューブの前記分離部側の端面が当接され前記樹脂チューブの開口の少なくとも一部を塞ぐように形成され、前記樹脂モールド部のモールドの際に樹脂が前記樹脂チューブ内へと侵入することを防止する樹脂侵入防止部を有する、
    ワイヤハーネス。
  2. 前記ホルダは、前記樹脂侵入防止部から前記樹脂チューブ内へと突出すると共に、前記樹脂チューブ内に挿通された前記電線と前記樹脂チューブの内周面との間へとそれぞれ挿入され、前記電線を狭持する一対の爪部を有する、
    請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記樹脂侵入防止部は、前記電線を通すための電線挿通穴を有し、
    前記電線挿通穴は、前記爪部の対向方向に対して垂直な方向に開口する切欠き状に形成されている、
    請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記爪部は、前記樹脂モールド部から外方に突出するように設けられている、
    請求項2または3の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記爪部は、前記樹脂チューブよりも硬い、
    請求項乃至4の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
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