JP7202227B2 - ボアピン - Google Patents

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Description

本発明は、ボアピンおよびそれを有するシリンダブロック鋳造用金型に関し、特に、鋳造時に於ける冷却効率を高めたボアピンおよびそれを有するシリンダブロック鋳造用金型に関する。
シリンダブロックは、ダイカスト金型を用いた鋳造により製造される。また、ダイカスト金型の内部には、シリンダブロックのシリンダ孔を形成するためのボアピンが配置される。
特許文献1に、ボアピンの一例が記載されている。特許文献1に記載されたボアピンは、有底円筒状のピン本体の内部に挿嵌された挿嵌部を備える。ここで、挿嵌部に形成された冷却流路は、ピン本体の一端側の内端面に冷媒を導く導入管と、挿嵌部の外周面に長手方向に沿って形成されて内端面に導かれた冷媒をピン本体の他端側に導く冷却溝とを有する。更に、冷却溝は、挿嵌部の一端側から他端側に向かって、開口幅が狭くなると共に溝深さが深くなるように形成されている。
特開2016-215208号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載されたボアピンおよびそれを用いた鋳造方法では、鋳造時に於ける冷却効率の観点から改善の余地が存在した。
具体的には、引用文献1では、ボアピン冷却駒の先端から冷却水を吹き出すことで循環させているが、ボアピンの側面側に於いては、冷却水の勢いのみを利用して流通させている。よって、ボアピンの側面側に於いて、冷却水の流れが淀むことで冷却効率が低下してしまい、鋳造されるシリンダブロックの品質を向上させることが簡単でない場合があった。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ボアピンの内部における冷却流体の流通を促進することでシリンダブロックを鋳造する際の冷却効率を向上できるボアピンおよびそれを有するシリンダブロック鋳造用金型を提供することにある。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記回転駒は、後端側に向かって伸びる円筒部を有することを特徴とするボアピン。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、前記回転駒は、前記後端部に挿入される内側円柱部を有し、前記規制機構は、前記回転駒の前記内側円柱部を半径方向に貫通する回転駒孔部であることを特徴とする。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、前記規制機構は、前記後端部を半径方向に沿って貫通する後端側孔部であることを特徴とする。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記回転駒の前端面には、半径方向外側に向かって端面溝が形成されており、前記端面溝を前記冷却流体が流通することで、前記回転駒が回転し、前記回転駒の外側面に、前記端面溝と繋がる側面溝を形成することを特徴とする。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒の前端面に、板部を備えることを特徴とする。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記回転駒は、後端側に向かって伸びる円筒部を有することを特徴とする。これにより、本発明のボアピンによれば、ボアピン冷却駒の前端側に回転駒を設け、冷却流体により回転駒を回転させることで、ボアピン本体部の内部に於いて冷却流体を均一に流通させることができる。よって、ボアピンを用いて、高品質なシリンダブロックを鋳造することができる。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、前記回転駒は、前記後端部に挿入される内側円柱部を有し、前記規制機構は、前記回転駒の前記内側円柱部を半径方向に貫通する回転駒孔部であることを特徴とする。これにより、本発明のボアピンによれば、回転駒孔部を流通する冷却流体が、回転駒の内側円筒部と、後端部との間に噴出されることで、回転駒孔部の回転時における姿勢を安定化させることができる。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、前記規制機構は、前記後端部を半径方向に沿って貫通する後端側孔部であることを特徴とする。これにより、本発明のボアピンによれば、後端側孔部を経由して冷却流体が噴出することで、回転駒の回転時における姿勢を安定化させることができる。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記回転駒の前端面には、半径方向外側に向かって端面溝が形成されており、前記端面溝を前記冷却流体が流通することで、前記回転駒が回転し、前記回転駒の外側面に、前記端面溝と繋がる側面溝を形成することを特徴とする。これにより、本発明のボアピンによれば、端面溝および側面溝を経由して冷却流体を流通させることで、ボアピンによる冷却効果を更に向上できる。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、有底円筒形状のボアピン本体部と、前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、前記ボアピン冷却駒の前端面に、板部を備えることを特徴とする。これにより、本発明のボアピンによれば、冷却流体が板部に当たることでボアピン冷却駒が浮上し、ボアピン冷却駒が良好に回転することができる。
本発明の実施の形態に係るボアピンを示す図であり、(A)はボアピンを備えたシリンダブロック鋳造用金型を示す斜視図であり、(B)はボアピンを備えた可動入子を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るボアピンを示す図であり、(A)はボアピンの断面図であり、(B)はボアピンの分解断面図である。 本発明の実施の形態に係るボアピンの分解斜視図である。 本発明の他の形態に係るボアピンを示す図であり、(A)はボアピンの断面図であり、(B)はボアピンの分解断面図である。 本発明の更なる他の形態に係るボアピンを示す図であり、(A)はボアピンの断面図であり、(B)はボアピンの分解断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るボアピン10およびシリンダブロック鋳造用金型30を図面に基づき詳細に説明する。
図1を参照して、ボアピン10を含むシリンダブロック鋳造用金型30の構成を説明する。図1(A)はシリンダブロック鋳造用金型30を示す斜視図であり、図1(B)は可動金型31を示す斜視図である。
図1(A)を参照して、シリンダブロック鋳造用金型30は、車両に搭載されるエンジンのシリンダブロックを鋳造するためのダイカスト金型である。シリンダブロック鋳造用金型30は、中央部に配置された2個のボアピン10と、ボアピン10を四方から囲む4個の可動金型31とを有する。可動金型31で囲まれる空間で、シリンダブロックの鋳造を行う。
図1(B)に可動入子32を示す。可動入子32は、上記したシリンダブロック鋳造用金型30を構成する部材であり、上記した可動金型31で囲まれる空間に配置される。可動入子32の略中央部分にボアピン10が配置される。ここでは、2個のボアピン10が可動入子32に形成されている。ボアピン10は、シリンダブロックのシリンダを形成するための部材である。
図2を参照して、本実施形態のボアピン10を説明する。図2(A)はボアピン10を示す側方断面図であり、図2(B)はボアピン10を上下方向に分解した状態の側方断面図である。以下の説明では、ボアピン10全体に於いてボアピン本体部11が配設される側を前方と称し、前方の反対側を後方と称する。
図2(A)および図2(B)を参照して、ボアピン10は、ボアピン本体部11と、ボアピン本体部11に収納されるボアピン冷却駒12と、を有している。ボアピン10の機能は、シリンダブロックを鋳造する際に、シリンダ孔を形成する際の型となり、更に、鋳造時にシリンダブロックを効果的に冷却することにある。ボアピン10を構成する各部材は、金属または耐熱合成樹脂から成る。
ボアピン本体部11は、前端に底面を有する有底円筒形状を呈しており、その外径形状は、形成されるシリンダ孔と略同一とされている。
ボアピン冷却駒12は、ボアピン本体部11に内蔵される略円柱状の部材である。後述するように、ボアピン本体部11とボアピン冷却駒12との間に、鋳造時に於いて冷却水が流通する冷却水流通経路14が形成されている。ボアピン冷却駒12の内部には、軸方向前方に沿って、流体を流通させるための貫通孔(後述する回転駒貫通孔22および後端部貫通孔23)が形成されている。
図2(B)を参照して、ボアピン冷却駒12は、後方部分の後端部18と、前端部分の回転駒15と、を有する。即ち、ボアピン冷却駒12は、前後方向に二分割されている。
後端部18は、上記したシリンダブロック鋳造用金型30に固定されている略柱状の部材であり、その中心軸に沿って後端部貫通孔23が形成されている。後端部貫通孔23は、後端部18の後端近傍から前端に至るまで形成されている。後端部貫通孔23は、ボアピン10に流入される冷却流体13が流通する。また、後端部18の後端近傍と側面中間部との間に帰還孔部27が形成されている。帰還孔部27は、後端部18の外面に沿って複数個が形成されている。帰還孔部27は、ボアピン10を冷却した冷却流体13が、ポンプ等に帰還する径路である。また、後端部18の前端部を窪ませて前端凹状部28が形成されている。
回転駒15は、後端部18の前端部分に回転自在に遊嵌されている駒状の部材であり、その中心軸に沿って回転駒貫通孔22が形成されている。後端部18の後端部貫通孔23と、回転駒15の回転駒貫通孔22とは連通している。回転駒15は、半径方向内側に形成された略円柱状の内側円柱部19と、半径方向外側に形成された円筒部29と、上端部に形成された端面溝17と、を有する。内側円柱部19は、後端部18の前端凹状部28に挿入される。また、円筒部29は、後端部18の前端部分を周囲から囲んでいる。係る構成とすることで、後端部18の前端部に、回転駒15を回転可能に遊嵌できる。端面溝17は、図3を参照して後述する。
回転駒15の前端部には、板部33が配設されている。板部33は、略円盤形状を呈する板状部材であり、回転駒15の前端面の中央、即ち回転駒貫通孔22の上方に配置されている。回転駒貫通孔22と板部33との間には間隙が形成されており、回転駒貫通孔22から噴出される冷却流体13は、この間隙を経由して、端面溝17に沿って半径方向外側に向かって流動する。
板部33を形成することで、鋳造時に於いて回転駒15が良好に回転する。具体的には、回転駒貫通孔22から上方に向かって吹き出される冷却流体13が、板部33に当たることで、回転駒15が浮上し、回転駒15と後端部18との間隙が冷却流体13で満たされる。よって、回転駒15が良好に回転し、ボアピン10を冷却流体により更に効果的且つ均一に冷却することができる。
図2(A)では、冷却水流通経路14を、矢印が付された点線で示している。矢印は、冷却流体13が流通する方向を示している。具体的には、冷却水流通経路14は、後端部貫通孔23、回転駒貫通孔22の端面とボアピン本体部11との間、ボアピン冷却駒12の側面とボアピン本体部11との間、および、帰還孔部27の順番で冷却流体13が流通する経路である。
本実施形態では、端面溝17を冷却流体13が通過することで、回転駒15が回転する。また、上記したように、冷却流体13が板部33に当たることで、回転駒15は僅かに浮上した状態で回転する。よって、ボアピン本体部11の内側面を通過する冷却水流通経路14は、旋回流となるので、鋳造時に於いてボアピン本体部11を効果的かつ均一に冷却することができる。
冷却水流通経路14は、冷却流体13を循環させる循環経路の一部であり、この循環経路には図示しない冷却器およびポンプが介装されている。係る構成により、冷却状態の冷却流体13を冷却水流通経路14に連続的に供給することができる。よって、鋳造時に於いて、ボアピン本体部11の表面の温度を均一に冷却することができ、鋳造されるシリンダブロックの品質を向上できる。
図3を参照して、ボアピン冷却駒12を更に説明する。図3はボアピン冷却駒12を示す分解斜視図である。
上記したように、ボアピン冷却駒12は、後端部18と回転駒15とから成り、全体として略円筒状を呈している。回転駒15の前方端面には回転駒貫通孔22が形成されており、鋳造時に於いては回転駒貫通孔22から冷却流体13が噴出する。
回転駒貫通孔22は、回転駒15の端面16の中心に形成されている。ここでは、回転駒貫通孔22は、板部33により覆われている。また、端面16には端面溝17が形成されている。端面溝17は回転駒貫通孔22から端面16の外縁まで連続して形成されている。また、端面溝17は、端面16の円周方向に沿って略等間隔に複数が形成されている。更に、回転駒15を前方から見ると、端面溝17は、半径方向外側部分が時計回りの方向に向かって弓状に湾曲している。また、回転駒15の側面は、実質的には凹凸が無い湾曲面でも良いし、後述する側面溝25が形成されても良い。
係る構成の端面溝17を端面16に形成することで、上記したボアピン10を冷却する際に、回転駒15を回転させることができる。具体的には、回転駒貫通孔22から噴出された冷却流体13が、板部33を押し上げた後に、時計回りに湾曲する端面溝17に沿って、半径方向外側に向かって流れることで、回転駒15を反時計回りに回転させようとする回転力が発生する。この回転力により、回転駒15は反時計回りに回転する。
即ち、本実施形態では、回転駒15を回転させるためのモータ等の専用機構を用いることなく、冷却流体13の流力を用いて回転駒15を回転させているので、ボアピン10の機構を複雑化することなく回転駒15を回転させることができる。
回転駒15の側面には、前後方向に沿って略直線状に伸びる側面溝25が形成されている。側面溝25の前端は端面溝17と接続し、側面溝25は側面溝25の後端まで形成されている。また、側面溝25は、回転駒15の外面に略等間隔に複数が形成されている。側面溝25を形成することで、側面溝25に沿って冷却流体13が流通するので、冷却流体13を強制循環させて冷却効率を向上する効果を更に向上できる。
図4は、他の形態に係るボアピン10を示す側方断面図である。図4(A)はボアピン10を示す側方断面図であり、図4(B)はボアピン10の分解断面図である。
ボアピン10は、回転駒15の回転姿勢を規制する規制機構を有している。これにより、鋳造時に於いて、回転駒15がスムーズに回転し、ボアピン10の内部に於いて冷却流体13が良好に流動し、鋳造時に於ける冷却効率を更に向上できる。
図4(A)および図4(B)を参照して、この規制機構として回転駒孔部20が採用されている。回転駒孔部20は、回転駒15の内側円柱部19を、半径方向に貫通する貫通孔である。回転駒孔部20は、回転駒貫通孔22と、内側円柱部19の外面とを連通している。
ボアピン10を上方から見た場合、回転駒孔部20は、回転駒15の回転中心に対して点対称となるように複数が配置される。このようにすることで、シリンダブロック鋳造時に於いて、後端部貫通孔23から注入された冷却流体13の一部は、回転駒貫通孔22に流入し、後端部18の前端凹状部28と回転駒15の内側円柱部19との間に均等に吹き出される。これにより、後端部18の前端凹状部28と、回転駒15の内側円柱部19との間隙を一定に保ち、回転駒15の回転姿勢を適切に規制し、回転駒15が良好に回転するようになる。
更に、ボアピン10は、規制機構として後端側孔部26を有している。後端側孔部26は、後端部18を半径方向に沿って貫通する貫通孔である。後端側孔部26は、回転駒貫通孔22と後端部18の外側面とを連通する。ボアピン10を上方から見た場合、後端側孔部26は、後端部18の中心点に対して点対称となるように複数が配置される。このようにすることで、シリンダブロック鋳造時に於いて、後端部貫通孔23を流動する冷却流体13の一部は、後端側孔部26に流入し、回転駒15の円筒部29と後端部18との間隙に吹き出される。これにより、回転駒15の回転姿勢を適切に規制し、回転駒15が良好に回転するようになる。
ここでは、規制機構として、回転駒孔部20および後端側孔部26を有しているが、回転駒孔部20および後端側孔部26の何れか一方のみが規制機構として採用されても良い。
図5は、更なる他の形態に係るボアピン10を示す側方断面図である。図5(A)はボアピン10を示す側方断面図であり、図5(B)は分解断面図である。
図5(A)および図5(B)を参照して、ここでは、回転駒15の回転姿勢を規制する規制機構として、ベアリング21およびパイプ24を採用している。
ベアリング21は、後端部18の前端に配置されている。ベアリング21の外輪は後端部18に固定され、ベアリング21の内輪はパイプ24に固定される。
パイプ24の前方部分は回転駒15の回転駒貫通孔22に嵌入されている。また、パイプ24の後方部分は、後端部18に取り付けられたベアリング21の内輪に嵌入されている。
係る構成により、ベアリング21により回転駒15が回転可能に保持されるので、鋳造時に於いて、冷却流体13が端面溝17を流れることで、回転駒15が良好に回転するようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、上記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
10 ボアピン
11 ボアピン本体部
12 ボアピン冷却駒
13 冷却流体
14 冷却水流通経路
15 回転駒
16 端面
17 端面溝
18 後端部
19 内側円柱部
20 回転駒孔部
21 ベアリング
22 回転駒貫通孔
23 後端部貫通孔
24 パイプ
25 側面溝
26 後端側孔部
27 帰還孔部
28 前端凹状部
29 円筒部
30 シリンダブロック鋳造用金型
31 可動金型
32 可動入子
33 板部


Claims (5)

  1. シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、
    有底円筒形状のボアピン本体部と、
    前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、
    冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、
    前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、
    前記回転駒は、後端側に向かって伸びる円筒部を有することを特徴とするボアピン。
  2. シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、
    有底円筒形状のボアピン本体部と、
    前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、
    冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、
    前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、
    前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、
    前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、
    前記回転駒は、前記後端部に挿入される内側円柱部を有し、前記規制機構は、前記回転駒の前記内側円柱部を半径方向に貫通する回転駒孔部であることを特徴とするボアピン。
  3. シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、
    有底円筒形状のボアピン本体部と、
    前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、
    冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、
    前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、
    前記ボアピン冷却駒は、後端側に配置されて固定される後端部と、前端側に配置されて前記後端部に遊嵌する前記回転駒と、を有し、
    前記回転駒の回転姿勢を規制する規制機構を有し、
    前記規制機構は、前記後端部を半径方向に沿って貫通する後端側孔部であることを特徴とするボアピン。
  4. シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、
    有底円筒形状のボアピン本体部と、
    前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、
    冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、
    前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、
    前記回転駒の前端面には、半径方向外側に向かって端面溝が形成されており、前記端面溝を前記冷却流体が流通することで、前記回転駒が回転し、
    前記回転駒の外側面に、前記端面溝と繋がる側面溝を形成することを特徴とするボアピン。
  5. シリンダブロックのシリンダ孔を鋳造するためのボアピンであり、
    有底円筒形状のボアピン本体部と、
    前記ボアピン本体部の内部に挿入されるボアピン冷却駒と、
    冷却流体を、前記ボアピン冷却駒の前端側から噴出させ、前記ボアピン本体部の内壁に沿って後端側に向かって流す冷却水流通経路と、を具備し、
    前記ボアピン冷却駒の前端側に、前記冷却流体が流通することで回転する回転駒を有し、
    前記ボアピン冷却駒の前端面に、板部を備えることを特徴とするボアピン。
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