JP6453157B2 - ボアピン及び鋳造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダブロックのシリンダ孔を成形する鋳造用のボアピン及び鋳造装置に関する。
例えば、特許文献1には、シリンダブロック鋳造用の鋳抜きピンの冷却構造が開示されている。この鋳抜きピンは、ウォータジャケットを成形するものであって、円筒状のピン本体と、ピン本体の一端側の開口を閉塞するキャップと、ピン本体内に挿嵌されて冷却水をキャップに導く通水孔が形成された通水管とを備えている。
通水管の外周面の一端側には、キャップに導かれた冷却水が流通する螺旋状の通水溝が形成され、通水管の外周面の他端側には、通水溝の冷却水を外部に導く排出溝が形成されている。この螺旋状の通水溝によりピン本体の先端側の冷却効率を高めている。
特開平06−262295号公報
ところで、ボアピンは、シリンダブロックの鋳造時にクランクケースに近い一端側が他端側よりも高温になり易い。そのため、ボアピンの一端側及び他端側を均一に冷却した場合、相対的にボアピンの一端側が高温になり熱膨張量が大きくなるため、離型時の抵抗力(ボアピンを離型する際にシリンダブロックとの間に生じる摩擦力)を充分に抑制することができないことがある。
上述した特許文献1の鋳抜きピンは、シリンダブロックのウォータジャケットを成形するものであって、ボアピンではない。また、このような鋳抜きピンでは、通水管の外周面に螺旋状の通水溝を形成する必要があるので、鋳抜きピンの構造が複雑化してしまう。さらに、螺旋状の通水溝にスケール等の異物が滞留し易く、メンテナンス工数が増大するおそれがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、簡易な構成で離型時の抵抗力を抑制することができ、且つメンテナンス性の向上を図ることができるボアピン及び鋳造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るボアピンは、シリンダブロックのシリンダ孔を成形する鋳造用のボアピンであって、有底円筒状のピン本体と、前記ピン本体の長手方向に沿って延在して前記ピン本体内に挿嵌された挿嵌部と、を備え、前記挿嵌部には、前記ピン本体を冷却する冷媒が流通する冷却流路が設けられ、前記冷却流路は、前記挿嵌部の内部に設けられて前記ピン本体の一端側の内端面に冷媒を導く導入流路と、前記挿嵌部の外周面に当該挿嵌部の長手方向に沿って形成されて前記ピン本体の前記内端面に導かれた冷媒を前記ピン本体の他端側に導く冷却溝と、を有し、前記冷却溝は、前記挿嵌部の一端側から他端側に向かって、前記挿嵌部の外周面の周方向に沿った開口幅が狭くなると共に溝深さが深くなるように形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、冷却溝を挿嵌部の長手方向に沿って延在するように挿嵌部の外周面に形成しているので、ボアピンを簡易な構成にすることができる。また、冷却溝を螺旋状に形成する場合と比較して、冷却溝に異物が滞留し難くなるため、ボアピンのメンテナンス性の向上を図ることができる。さらに、冷却溝は、一端側から他端側に向かって、開口幅が狭くなると共に溝深さが深くなっている。これにより、ピン本体の一端側(高温部)を効率的に冷却すると共にピン本体の他端側(低温部)の冷却を抑えることができる。つまり、ピン本体の一端側と他端側の温度差を小さくすることができるので、ボアピンの離型時の抵抗力を抑制することができる。
上記のボアピンにおいて、前記冷却溝は、全長に亘って流路断面積が一定に形成されていてもよい。
このような構成によれば、冷却溝を流通する冷媒の流速(流量)を略一定にすることができるので、ピン本体の他端側の冷却を効率的に抑制することができる。よって、ボアピンの離型時の抵抗力を一層抑制することができる。
上記のボアピンにおいて、前記冷却溝は、前記挿嵌部の一端側から他端側に向かって、前記開口幅が連続して狭くなると共に前記溝深さが連続して深くなるように形成されていてもよい。
このような構成によれば、ピン本体の一端側と他端側の温度差を一層小さくすることができる。
上記のボアピンにおいて、前記ピン本体は、銅又は銅合金で構成されていてもよい。
このような構成によれば、銅又は銅合金は鉄よりも熱伝導率が高いため、ピン本体を鉄により構成した場合に比べて、ピン本体に接触する溶湯を効率的に冷却することができる。また、銅又は銅合金は鉄よりも線膨張係数が大きいため、ピン本体に接触した溶湯が凝固した後でピン本体を比較的大きく収縮させることができる。従って、ボアピンの離型時の抵抗力をさらに抑制することができる。
上記のボアピンにおいて、前記ピン本体は、一端側から他端側に向かって、厚みが厚くなるように形成されていてもよい。
このような構成によれば、ピン本体の一端側と他端側の温度差をさらに小さくすることができる。
上記のボアピンにおいて、前記冷却溝は、前記挿嵌部の周方向に複数設けられていてもよい。
このような構成によれば、ピン本体の周方向の温度差を比較的小さくすることができる。
上記のボアピンにおいて、前記冷却流路は、前記挿嵌部の一端面に形成されて前記導入流路から前記ピン本体の前記内端面に導かれた前記冷媒を各前記冷却溝に導く複数の案内溝を有していてもよい。
このような構成によれば、導入流路からピン本体の内端面に導かれた冷媒を各冷却溝に各案内溝を介して確実に導くことができる。
上記のボアピンにおいて、各前記案内溝は、前記挿嵌部の周方向に曲がっていてもよい。
このような構成によれば、各案内溝を流通する冷媒に遠心力が作用するため、各冷却溝に冷媒を確実に導くことができる。また、例えば、ボアピンが水平に延在していた場合であっても、導入流路よりも鉛直上方に位置する冷却溝に冷媒を導くことができるので、全ての冷却溝に冷媒を略均等に導くことができる。
上記のボアピンにおいて、前記導入流路から前記ピン本体の前記内端面に導かれた前記冷媒が接触することにより回転して当該冷媒を前記挿嵌部の半径方向外側に導く羽根車をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、羽根車の作用下に冷媒を各冷却溝に確実に導くことができる。また、例えば、ボアピンが水平に延在していた場合であっても、導入流路よりも鉛直上方に位置する冷却溝に冷媒を導くことができるので、全ての冷却溝に冷媒を略均等に導くことができる。
本発明に係る鋳造装置は、上述したボアピンを備えることを特徴とする。このような鋳造装置によれば、上述したボアピンと同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、挿嵌部の長手方向に沿って延在する導出溝が、一端側から他端側に向かって、開口幅が狭くなると共に溝深さが深くなっているので、簡易な構成で離型時の抵抗力を抑制することができ、且つメンテナンス性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るボアピンを備えた鋳造装置の一部縦断面図である。 図1のボアピンを構成する挿嵌部の斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 第1変形例に係るボアピンの一部縦断面図である。 図5Aは、第2変形例に係るボアピンの一部縦断面図であり、図5Bは、図5AのVB−VB線に沿った断面図である。 図6Aは、第3変形例に係るボアピンの一部断面図であり、図6Bは、図6AのVIB−VIB線に沿った断面図である。
以下、本発明に係るボアピン及び鋳造装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係る鋳造装置12は、例えば、アルミニウム合金製のシリンダブロックの鋳造に用いられる。ただし、鋳造装置12は、鋳鉄等のアルミニウム合金以外の金属材料で構成されるシリンダブロックの鋳造にも適用可能である。
図1に示すように、鋳造装置12は、金型本体14と、金型本体14に設けられた複数のボアピン10と、各ボアピン10の内部に冷媒を供給する冷媒供給装置16とを備えている。ただし、鋳造装置12は、単気筒のシリンダブロックを鋳造する場合には、1つのボアピン10を備える。金型本体14には、複数のボアピン10の外周側に配設されたウォータジャケット成形部18が設けられている。
複数のボアピン10は、シリンダブロックのシリンダ孔を成形する鋳造用の鋳抜きピンであって、水平方向に延在した状態で図1の紙面と直交する方向に並設されている。なお、これらボアピン10は、例えば、鉛直方向等の任意の方向に延在するように設けられていてもよい。
各ボアピン10は、有底円筒状のピン本体20と、ピン本体20内に設けられた挿嵌部22とを有している。ピン本体20の一端部(閉塞端部)は、ウォータジャケット成形部18よりも鋳造時にクランクケースが成形される側(図1の右側)に位置している。ピン本体20の他端部(開口端部)は、金型本体14に取り付けられている。
ピン本体20は、銅又は銅合金により構成されている。ただし、ピン本体20は、鋼等の任意の金属材料で構成されていてもよい。ピン本体20は、溶湯が接触する部位の外径が一定に形成されている。換言すれば、ピン本体20には、いわゆる抜き勾配が形成されていない。これにより、シリンダブロックの鋳造完了時にシリンダ孔の直径(シリンダボア)を略一定にすることができるので、ピン本体20に抜き勾配を形成した場合と比較して鋳造後のシリンダ孔の内面の加工工数を低減することができる。
図1〜図3に示すように、挿嵌部22は、ピン本体20の長手方向に沿って延在した中空部材であって、ピン本体20の内面に接触した状態でピン本体20内に取り外し可能に挿嵌される。
挿嵌部22の中心軸線上には、挿嵌部22の一端面に形成された凹部24と、凹部24の底面から他端側に延在した小径孔26と、小径孔26に連通して挿嵌部22の他端面まで延在した大径孔28とが形成されている。小径孔26には、凹部24の底面から挿嵌部22の他端面まで延在した導入管(導入流路)30が嵌入されている。
導入管30の内孔32には、冷媒供給装置16から冷媒が供給される。つまり、導入管30の内孔32に供給された冷媒は、凹部24に流入してピン本体20の一端側の内端面34に導かれることとなる。冷媒としては、例えば、冷却水を用いることができるが、冷却水以外の液体又は気体であってもよい。
また、挿嵌部22の一端面には、凹部24の冷媒を挿嵌部22の外周面側に導く複数の案内溝36が周方向に等間隔に形成されている。案内溝36の数は、後述する冷却溝38の数に対応して設けられる。各案内溝36は、凹部24に連通して挿嵌部22の径方向に沿って延在している。なお、各案内溝36の底面と凹部24の底面とは、同一平面上に位置している。
各案内溝36を構成する両側壁は、挿嵌部22の半径方向内側の一部が半径方向外側の端部よりも低く形成されている。これにより、各案内溝36を構成する両側壁のうち挿嵌部22の半径方向内側の一部とピン本体20の内端面34との間に空間が形成されるので、ピン本体20の内端面34を効率的に冷却することができる。
挿嵌部22の外周面には、挿嵌部22の長手方向に沿って延在して各案内溝36から導かれた冷媒をピン本体20の他端側に導く複数の冷却溝38が周方向に等間隔に形成されている。本実施形態では、冷却溝38及び案内溝36の数は8個であるが、冷却溝38及び案内溝36の数は任意に設定可能である。各冷却溝38の長さは、ピン本体20のうち金型本体14から露出している部位(溶湯に接触する部位)に対応している。
各冷却溝38は、挿嵌部22の一端側から他端側に向かって、挿嵌部22の外周面の周方向に沿った開口幅が連続して狭くなると共に溝深さが連続して深くなるように形成されている。各冷却溝38は、その全長に亘って流路断面積が一定になるように形成されている。
各冷却溝38の底面の他端部には、大径孔28に連通する連通孔40が形成されている。そのため、各冷却溝38を挿嵌部22の他端側に流通した冷媒は、連通孔40を介して大径孔28に導かれる。そして、大径孔28に導かれた冷媒は、導入管30の外周面と大径孔28の内周面との間の空間(導出流路42)を介して冷媒供給装置16に導かれる。
挿嵌部22の外周面の他端側には、環状溝を介して複数(図1では3個)のシール部材44が装着されている。これらシール部材44により、挿嵌部22とピン本体20との間から冷媒が外部に漏出することを抑制することができる。なお、シール部材44の数は、任意に設定することができる。
このように、挿嵌部22には、導入管30の内孔32、凹部24、複数の案内溝36、複数の冷却溝38、複数の連通孔40、及び導出流路42からピン本体20を冷却する冷媒が流通する冷却流路46が形成されている。冷媒供給装置16は、冷媒を冷却流路46に循環させるためのポンプを備えている。
本実施形態に係る鋳造装置12は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
本実施形態では、鋳造装置12を用いてシリンダブロックを鋳造する際、冷媒供給装置16がボアピン10の挿嵌部22に設けられた冷却流路46に冷媒を供給することによりピン本体20に接触する溶湯を冷却する。
つまり、冷媒供給装置16から導入管30の内孔32に供給された冷媒は、凹部24に導かれてピン本体20の一端側の内端面34の中央部に接触することにより、ピン本体20の内端面34の中央部を冷却する。
続いて、ピン本体20の内端面34の中央部を冷却した冷媒は、ピン本体20の内端面34に接触しながら各案内溝36を挿嵌部22の半径方向外側に向けて流通することにより、ピン本体20の内端面34の外周側を冷却する。
次いで、各案内溝36から各冷却溝38に流入した冷媒は、ピン本体20の内周面に接触しながら一端側から他端側に向けて流通することにより、ピン本体20の内周面を冷却する。そして、各冷却溝38を挿嵌部22の他端側に流通した冷媒は、各連通孔40を介して導出流路42に流入し、導出流路42を介して冷媒供給装置16に戻される。
ところで、ボアピン10は、クランクケースに近い一端側が他端側よりも高温になり易い。しかしながら、本実施形態では、一端側から他端側に向かって、開口幅が連続して狭くなると共に溝深さが連続して深くなるように各冷却溝38を形成している。
そのため、ピン本体20の一端側(高温部)を効率的に冷却すると共にピン本体20の他端側(低温部)の冷却を抑えることができる。つまり、ピン本体20の一端側と他端側の温度差を小さくすることができるので、ボアピン10の離型時の抵抗力を抑制することができる。
この場合、ピン本体20の外表面に離型剤を塗布する必要がなくなるため、シリンダブロックにおけるシリンダ孔の内面近傍にガス巣が発生することを抑制することができる。また、ボアピン10の一端側が急冷されるため、前記内面近傍に引け巣が発生することを抑制することができる。
すなわち、シリンダブロックにおけるシリンダ孔の内面近傍に発生する鋳造欠陥の量を比較的少なくすることができる。これにより、シリンダブロックにスリーブ(シリンダライナー)を鋳込む必要がなくなるので、シリンダブロックの軽量化を図ることができる。
本実施形態では、各冷却溝38を挿嵌部22の長手方向に沿って延在するように挿嵌部22の外周面に形成しているので、ボアピン10を簡易な構成にすることができる。また、各冷却溝38を螺旋状に形成する場合と比較して、各冷却溝38にスケール等の異物が滞留し難くなるため、ボアピン10のメンテナンス性の向上を図ることができる。
さらに、各冷却溝38の流路断面積が全長に亘って一定であるため、各冷却溝38を流通する冷媒の流速(流量)を略一定にすることができる。これにより、ピン本体20の他端側の冷却を効率的に抑制することができるので、ボアピン10の離型時の抵抗力を一層抑制することができる。
本実施形態では、ピン本体20を鉄よりも熱伝導率の高い銅又は銅合金で構成しているので、ピン本体20を鉄により構成した場合に比べてピン本体20に接触する溶湯を効率的に冷却することができる。また、銅又は銅合金は鉄よりも線膨張係数が大きいため、ピン本体20に接触した溶湯が凝固した後でピン本体20を比較的大きく収縮させることができる。従って、ボアピン10の離型時の抵抗力をさらに抑制することができる。
本実施形態によれば、挿嵌部22の周方向に沿って複数の冷却溝38を形成しているので、ピン本体20の周方向の温度差を比較的小さくすることができる。また、挿嵌部22の一端面に複数の案内溝36を形成しているので、導入管30の内孔32からピン本体20の内端面34に導かれた冷媒を各冷却溝38に各案内溝36を介して確実に導くことができる。
本実施形態に係る鋳造装置12は、上述した構成に限定されない。例えば、各冷却溝38は、一端側から他端側に向かって、挿嵌部22の外周面の周方向に沿った開口幅が段階的に狭くなると共に溝深さが段階的に深くなるように形成されていてもよい。この場合でも、同様の作用効果を奏する。また、ボアピン10は、後述する第1〜第3変形例に係るボアピン10a〜10cであってもよい。なお、第1〜第3変形例では、上述したボアピン10と同一の構成要素には同一の参照符号を付し詳細な説明を省略する。
(第1変形例)
図4に示すように、第1変形例に係るボアピン10aは、ピン本体48を有している。ピン本体48は、一端側から他端側に向かって、厚みが厚くなるように外周面がテーパ状に形成されている。この場合、ピン本体48の一端側と他端側の温度差を一層小さくすることができる。
(第2変形例)
図5A及び図5Bに示すように、第2変形例に係るボアピン10bは、挿嵌部50を備えている。挿嵌部50では、小径孔52が挿嵌部50の一端面に開口すると共に導入管30が挿嵌部50の一端面よりも手前に位置している。また、挿嵌部50の一端面には、ピン本体20の内端面34に導かれた冷媒を各冷却溝38に導く複数の案内溝54が形成されている。各案内溝54は、小径孔52に連通して挿嵌部50の周方向に曲がっている。換言すれば、各案内溝54は、小径孔52から挿嵌部50の半径方向外側に延出して中途の位置で周方向に所定角度だけ屈曲している。
このような構成によれば、各案内溝54を流通する冷媒に遠心力が作用するため、各冷却溝38に冷媒を確実に導くことができる。また、ボアピン10bが水平に延在していた場合であっても、導入管30よりも鉛直上方に位置する各冷却溝38に冷媒を導くことができるので、全ての冷却溝38に冷媒を略均等に導くことができる。
(第3変形例)
図6A及び図6Bに示すように、第3変形例に係るボアピン10cは、挿嵌部60を備えている。挿嵌部60には、凹部24の底面における小径孔26の開口部の外縁部からピン本体20の内端面34に向けて突出した円環状の支持部62が形成されている。支持部62の外周面には、軸受64を介して羽根車66が設けられている。
軸受64としては、図6A及び図6Bの例では、転がり軸受が用いられているが、すべり軸受を用いてもよい。羽根車66は、軸受64の外周面に固着された円環部68と、円環部68から挿嵌部60の半径方向外側に向けて延出すると共に中途の位置で周方向に屈曲した複数の羽根部70とを有している。各羽根部70は、各案内溝36を構成する両側壁のうち挿嵌部60の半径方向外側の端部に接触しない程度の長さになっている。
このような構成によれば、導入管30の内孔32からピン本体20の内端面34の中央部に導かれた冷媒が羽根車66の羽根部70に接触することにより羽根車66が回転する。そして、その羽根車66の回転の作用によって、冷媒が挿嵌部60の半径方向外側に向けて流れるため、冷媒を各冷却溝38に確実に導くことができる。また、ボアピン10cが水平に延在していた場合であっても、導入管30よりも鉛直上方に位置する冷却溝38に冷媒を導くことができるので、全ての冷却溝38に冷媒を略均等に導くことができる。
本変形例に係るボアピン10cの案内溝36は、挿嵌部60の周方向に曲がっていてもよい。この場合、各冷却溝38に冷媒をより確実に導くことができる。
10、10a〜10c…ボアピン 12…鋳造装置
20、48…ピン本体 22、50、60…挿嵌部
30…導入管(導入流路) 34…内端面
36、54…案内溝 38…冷却溝
46…冷却流路 66…羽根車

Claims (10)

  1. シリンダブロックのシリンダ孔を成形する鋳造用のボアピンであって、
    有底円筒状のピン本体と、
    前記ピン本体の長手方向に沿って延在して前記ピン本体内に挿嵌された挿嵌部と、を備え、
    前記挿嵌部には、前記ピン本体を冷却する冷媒が流通する冷却流路が設けられ、
    前記冷却流路は、前記挿嵌部の内部に設けられて前記ピン本体の一端側の内端面に冷媒を導く導入流路と、
    前記挿嵌部の外周面に当該挿嵌部の長手方向に沿って形成されて前記ピン本体の前記内端面に導かれた冷媒を前記ピン本体の他端側に導く冷却溝と、を有し、
    前記冷却溝は、前記挿嵌部の一端側から他端側に向かって、前記挿嵌部の外周面の周方向に沿った開口幅が狭くなると共に溝深さが深くなるように形成されていることを特徴とするボアピン。
  2. 請求項1記載のボアピンにおいて、
    前記冷却溝は、全長に亘って流路断面積が一定に形成されていることを特徴とするボアピン。
  3. 請求項1又は2に記載のボアピンにおいて、
    前記冷却溝は、前記挿嵌部の一端側から他端側に向かって、前記開口幅が連続して狭くなると共に前記溝深さが連続して深くなるように形成されていることを特徴とするボアピン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のボアピンにおいて、
    前記ピン本体は、銅又は銅合金で構成されていることを特徴とするボアピン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のボアピンにおいて、
    前記ピン本体は、一端側から他端側に向かって、厚みが厚くなるように形成されていることを特徴とするボアピン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のボアピンにおいて、
    前記冷却溝は、前記挿嵌部の周方向に複数設けられていることを特徴とするボアピン。
  7. 請求項6記載のボアピンにおいて、
    前記冷却流路は、前記挿嵌部の一端面に形成されて前記導入流路から前記ピン本体の前記内端面に導かれた前記冷媒を各前記冷却溝に導く複数の案内溝を有していることを特徴とするボアピン。
  8. 請求項7記載のボアピンにおいて、
    各前記案内溝は、前記挿嵌部の周方向に曲がっていることを特徴とするボアピン。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のボアピンにおいて、
    前記導入流路から前記ピン本体の前記内端面に導かれた前記冷媒が接触することにより回転して当該冷媒を前記挿嵌部の半径方向外側に導く羽根車をさらに備えることを特徴とするボアピン。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のボアピンを備えることを特徴とする鋳造装置。

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